JP2003093827A - 共沸混合物の分離方法、共沸物の分離装置および蒸留塔 - Google Patents

共沸混合物の分離方法、共沸物の分離装置および蒸留塔

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JP2003093827A
JP2003093827A JP2001292917A JP2001292917A JP2003093827A JP 2003093827 A JP2003093827 A JP 2003093827A JP 2001292917 A JP2001292917 A JP 2001292917A JP 2001292917 A JP2001292917 A JP 2001292917A JP 2003093827 A JP2003093827 A JP 2003093827A
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boiling fraction
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Minoru Morita
稔 守田
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】共沸混合物含む多成分混合物を各成分に分離し
て低コストで目的物を回収する。 【解決手段】分割塔で蒸留して得られた共沸混合物蒸気
を、蒸気透過膜で分離し、一方の物質の凝縮に用いた熱
媒体の有する熱によって、吸収式冷凍機を作動させ、こ
こで発生させた冷媒を他方の物質の凝縮に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共沸混合物の分離方
法、共沸混合物の分離装置および蒸留塔に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の成分からなる混合物から各成分を
分離する代表的な方法として蒸留が挙げられる。蒸留は
各成分の蒸気圧の差を利用した分離方法である。しか
し、異なる成分であっても共沸点を有する混合物や沸点
が近接している成分を含む混合物(以下、単に共沸混合
物と記載)は、通常の蒸留操作では分離することが無理
かまたは非常に困難である。このような共沸混合物を分
離する場合には、共沸剤(エントレーナーともいう)を
添加して蒸留操作を行なう共沸蒸留が行なわれている。
共沸蒸留では、最終的に共沸剤と目的成分を分離すると
いう煩雑な操作を必要とする。
【0003】近年では、混合物中の成分を分子量の差に
よって分離する有機高分子膜や無機膜が開発され、この
ような膜分離法と蒸留とを組み合わせ、共沸混合物を分
離する方法も行なわれている。分離膜を用いる方法は、
共沸剤を添加することなく蒸留によって低沸物を多く含
む留出物と、高沸物を多く含む缶出液とに分離し、回収
した留出物を分離膜によって低沸物と高分子物質とに分
離する。分離膜を使用する方法では、留出物中の目的物
濃度が低いと膜分離に必要とするエネルギーが非常に高
くなるため、還流比を高めて蒸留操作を行なうことによ
り留出物中の目的物濃度を高め、膜分離に使用するエネ
ルギーを低くする必要がある。このため蒸留操作に多く
の熱エネルギーを必要とする。
【0004】一方、蒸留と組み合わせる分離膜法は、浸
透気化膜を用いるパーベーパレーション法(以下、PV
法と記載)と蒸気透過膜を用いるベーパパーミエーショ
ン法(以下、VP法と記載)方法とに大別される。いず
れの方法も分離膜の両側の圧力差および各成分と膜との
親和性を利用して分離する。通常は非透過側(供給室)
の圧力を常圧以上にするとともに、透過側(透過室)の
圧力を真空状態として分離操作を行なう。PV法は濃縮
側が液体で透過側が気体であり膜透過時に相変化を伴
う。一方、VP法は濃縮側も透過側も気体である。両者
は膜分離という点では同様であるが、膜透過時に相変化
が生じるか否かという点で大きく相違する。特に、操作
時に要するエネルギーは大きく異なる。いずれの分離膜
を用いた方法でも、分離した蒸気をコンデンサによって
凝縮して目的物を回収するが、透過側の圧力を真空に保
持するために透過した蒸気は真空状態のまま凝縮するの
が一般的である。真空状態において透過した蒸気を凝縮
させるには常圧で凝縮させるよりも低温まで冷却する必
要があり、この凝縮用の低温冷媒を発生させるのに費用
がかかるのが膜分離の最大の欠点である。
【0005】ところで、上述のような蒸留を用いた共沸
混合物の分離技術は、例えば、発酵もろみ法によるエタ
ノールの製造において、発酵もろみからエタノールを他
の成分と分離して回収するのに用いられている。発酵も
ろみは、エタノール以外に、低分子有機物、低級および
高級アルコール、有機酸類、アルデヒド等など種々の成
分を含み、エタノールよりも低沸点の物質も少なくな
い。発酵もろみのように多数の成分を含む混合物は、従
来は、多数の蒸留塔を使用することにより段階的に目的
物と他成分とを分離している。発酵もろみ法では、エタ
ノールおよび水からなる共沸混合物と他成分とを分離
し、この共沸混合物を最終的にエタノールと水とに分離
する。この最終的な分離方法は、先に述べたように共沸
剤を添加して蒸留したり膜によって分離したりする。多
数の蒸留塔を使用する利点は、多成分系の混合物の分離
が可能であるとともに、目的物の分離効率を高めること
ができることにある。一方、多数の蒸留塔を用いること
の欠点は、蒸留塔を建設するために広大な設備面積を必
要とすることと、そのために建設費が高くなることと、
処理系が複雑となることである。
【0006】近年では、図6に示されるような、蒸留塔
100内部の中間域を分割壁100wによって分割し、
塔頂部100Tと塔底部100Bとが分割されていない
共通部となっているいわゆる分割型の蒸留塔100が実
用化されている。この従来の分割型の蒸留塔100は、
塔頂部100Tに低沸留出物Sf’の回収口100Ef
が設けられ、塔中ほどに分割壁100wをはさんで原料
A’の供給口100Sと中沸留出物Sm’の回収口10
0Emが設けられ、塔底100Bに缶出液Bの回収口1
00Ebが設けられており、一塔で複数の留出物を回収
することができる。かかる分割塔は、設置面積は小さ
く、建設費も安く、さらに運転コストも安いという利点
をも有する。この従来の分割塔の欠点は、低沸物と中沸
物とが塔頂に集まるため、中沸物濃度の高いところで
は、低沸物の揮発度が低くなり、製品としての中沸物を
低沸物から分離することが困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、共沸混合
物または共沸混合物を含む多数成分系の混合物から蒸留
を用いて各成分を分離回収する従来方法およびそれにか
かる従来装置には、それぞれ上記の問題点を有してい
る。
【0008】そこで、本発明の課題は、上記従来例の欠
点を改善した共沸混合物の分離方法およびそれにかかる
装置を提供することにある。具体的には、好適な熱回収
が行なわれ廃熱量が少なくエネルギーコストを低減させ
た共沸混合物の分離方法と、設置面積が少なくてすみ建
設費や運転コストが低く、しかも目的物としての中沸物
よりも低沸物を多く含む混合物から中沸物を好適に回収
できる蒸留塔と、好適な熱回収が行なわれエネルギーコ
ストが低く、さらに、運転コストが少なく、しかも共沸
混合物および目的回収物よりも低沸点物を多く含む混合
物から目的物を好適に分離回収できる共沸混合物の分離
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明は、次記のとおりである。 <請求項1項記載の発明>共沸剤を添加することなく共
沸混合物を蒸留し、その共沸混合物の蒸気を、蒸気分離
膜を用いかつ透過側を真空状態にして各成分蒸気に分離
するとともに、膜非透過物質蒸気を凝縮させ、その凝縮
熱により吸収式冷凍機を作動させ、その吸収式冷凍機で
の冷熱により膜透過物質蒸気を凝縮することを特徴とす
る共沸混合物の分離方法。
【0010】<請求項2項記載の発明>共沸剤を添加す
ることなく共沸混合物を蒸留する蒸留塔と、前記蒸留塔
からの留出物の蒸気を分離膜の透過と非透過によって各
成分蒸気に分離する蒸気分離膜装置と、前記蒸気分離膜
装置で分離された膜非透過物質蒸気を熱媒体と間接的に
熱交換して凝縮させる製品コンデンサと、この製品コン
デンサで前記膜非透過蒸気と熱交換した後の熱媒体の持
つ熱を作動源として冷媒を発生させる吸収式冷凍機と、
この吸収式冷凍機で発生させた冷媒またはこの冷媒によ
って冷却した冷却物質と前記蒸気分離膜装置で分離され
た膜透過物質蒸気とを熱交換して前記膜透過物質を凝縮
させる低温コンデンサと、を備えることを特徴とする共
沸混合物の分離装置。
【0011】<請求項3項記載の発明>中間域までの上
側範囲が実質的に左右に分ける分割壁によって低沸物精
留部と中沸物精留部とに分割されており、前記中間域か
ら塔底までの範囲は分割されておらず、前記低沸物精留
部に原料供給口を備え、塔底に加熱手段および缶出液の
抜き出し手段を備え、かつ前記低沸物精留部と中沸物精
留部との頂上部のそれぞれに低沸物還流コンデンサ及び
中沸物還流コンデンサ備え、共沸剤を添加することなく
共沸混合物を蒸留する蒸留塔と、前記蒸留塔の中沸物還
流コンデンサを通る蒸気を分離膜の透過と非透過によっ
て各成分蒸気に分離する蒸気分離膜装置と、前記蒸気分
離膜装置で分離された膜非透過物質蒸気を熱媒体と間接
的に熱交換して凝縮させる製品コンデンサと、を備える
ことを特徴とすることを特徴とする共沸混合物の分離装
置。
【0012】<請求項4項記載の発明>中間域までの上
側範囲が実質的に左右に分ける分割壁によって低沸物精
留部と中沸物精留部とに分割されており、前記中間域か
ら塔底までの範囲は分割されておらず、前記低沸物精留
部に原料供給口を備え、塔底に加熱手段および缶出液の
抜き出し手段を備え、かつ前記低沸物精留部と中沸物精
留部との頂上部のそれぞれに低沸物還流コンデンサ及び
中沸物還流コンデンサ備え、共沸剤を添加することなく
共沸混合物を蒸留する蒸留塔と、前記蒸留塔の中沸物精
留部から直接抜き出した蒸気を分離膜の透過と非透過に
よって各成分蒸気に分離する蒸気分離膜装置と、前記蒸
気分離膜装置で分離された膜非透過物質蒸気を熱媒体と
間接的に熱交換して凝縮させる製品コンデンサと、を備
えることを特徴とすることを特徴とする共沸混合物の分
離装置。
【0013】<請求項5項記載の発明>実質的に左右に
分ける分割壁による中間域までの上側範囲の低沸物精留
部と中沸物精留部との分割形態が、前記分割壁は、塔頂
の中央から中間域まで繋がるか、塔頂より下方であっ
て、片側から中央に向かい下方に延びるものである請求
項3または4記載の共沸混合物の分離装置。
【0014】<請求項6項記載の発明>中間域までの上
側範囲が実質的に左右に分ける分割壁によって低沸物精
留部と中沸物精留部とに分割されており、前記中間域か
ら塔底までの範囲は分割されておらず、前記低沸物精留
部に原料供給口を備え、塔底に加熱手段および缶出液の
抜き出し手段を備え、かつ前記低沸物精留部と中沸物精
留部との頂上部のそれぞれに還流コンデンサを備えるこ
とを特徴とする蒸留塔。
【0015】<請求項7項記載の発明>中間域までの上
側範囲が分割壁によって低沸物精留部と中沸物精留部と
に分割されており、前記中間域から塔底までの範囲は分
割されておらず、前記低沸物精留部に原料供給口を備
え、塔底に加熱手段および缶出液の抜き出し手段を備
え、かつ前記低沸物精留部と中沸物精留部との頂上部の
それぞれに還流コンデンサを備える蒸留塔と、この蒸留
塔の前記中沸物精留部からの留出物の蒸気を、蒸気分離
膜を用いかつ透過側を真空状態にして各成分蒸気に分離
する蒸気分離膜装置と、膜非透過物質蒸気を凝縮させ、
その凝縮により吸収式冷凍機を作動させ、その吸収式冷
凍機での冷熱により膜透過物質蒸気を凝縮する熱利用手
段と、を備えることを特徴とすることを特徴とする共沸
混合物の分離装置。
【0016】なお、本発明における低沸物、中沸物及び
高沸物とは、それらが単一成分であるほか、複数成分で
ある場合も含むものである。たとえば、低沸物として、
醗酵液、アルデヒド、及びメチルアルコールを含む場合
などである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら詳述する。 <本発明にかかる共沸混合物の分離方法および分離装置
について>図1は、本発明の共沸混合物の分離装置を示
す概略図である。1は蒸留塔、2は膜分離装置、3は吸
収式冷凍機である。蒸留塔1は従来既知の一般的な蒸留
塔を使用可能である。この蒸留塔1は、塔本体10内部
が棚段となっており、塔本体10中央付近に原料Aの供
給口10Sを有し、塔底部10Bに加熱部10hを有す
る。また、塔頂部10Tに留出物の抜き取り口10Es
備え、塔底部10Bに缶出液Bの抜き取り口10Ebを
備える。さらに、図示されないがこの蒸留塔1は、塔底
から回収した缶出液Bの一部を加熱して返送するリボイ
ラーも有する。
【0018】原料である共沸混合物Aは、前記原料供給
口10Sから連続的に蒸留塔本体10内へ供給される。
供給された共沸混合物Aは、塔内で共沸剤を使用するこ
となく蒸留される。かかる蒸留により、低沸物に富む混
合物と高沸物に富む混合物とに分離され、前記低沸物に
富む混合物が留出物蒸気S1として塔頂10Tの抜き取
り口10Esから連続的に抜き取られ、前記高沸物に富
む混合物が缶出液Bとして塔底10Bの抜き取り口10
Ebから連続的に抜き取られる。
【0019】塔頂部10Tからの留出物蒸気S1の一部
2は還流コンデンサ11に送られ、ここで凝縮されて
塔頂10Tへ戻される。このときの還流比は適宜選定で
きるが、たとえばエタノールの場合には2.0〜3.0
程度とする。還流によって留出物蒸気中の低沸物の濃度
が高められる。前記還流コンデンサ11としては、たと
えば冷媒と間接的に熱交換を行なって凝縮する一般的な
表面凝縮器が問題なく使用できる。ここで、前記還流比
は、共沸蒸留や膜分離を用いる方法よりも低還流比とす
ることができる。本発明においては、低沸物の濃度が低
くても、後段の膜分離が低コストで行えるので、このよ
うな低還流比とすることができる。
【0020】一方、留出物蒸気S1の残部の留出物蒸気
3は膜分離装置2の前段に設けられた加熱器12に送
られて加熱される。この加熱器12によって、留出物蒸
気S3は膜分離に必要な温度、たとえば沸点より20〜
50℃高い温度に加熱され、膜分離装置2に供給され
る。
【0021】前記膜分離装置2は、蒸気分離膜2Mによ
って隔てられた供給室2Aと透過室2Bとを有する。透
過室2Bは真空ポンプ21によって真空にすることが可
能になっている。前記蒸気分離膜2Mは、耐腐性、耐熱
性に優れる無機系の蒸気分離膜が好適である。具体的に
は、ゼオライト系の無機分離膜、特にA型、T型およびY
型のゼオライト系の無機系蒸気分離膜またはシリカライ
ト系のZSM−5型ゼオライト膜が好適である。
【0022】供給室2Aに供給された留出物蒸気S
3は、前記蒸気分離膜2Mとの親和性および供給室2A
と透過室2Bとの圧力差によって各成分蒸気に分離され
る。このときの圧力差を作り出すために供給室2A側の
圧力を常圧またはそれ以上にするとともに、前記真空ポ
ンプ21により透過室2B側の圧力を真空状態、好適に
は5〜15torrにする。この操作によって、通常は
低沸物蒸気S5が膜を透過して透過室2B側に移動す
る。これにより膜を透過できない中沸物蒸気S4が供給
室2A側に濃縮する。かかる膜分離により、前記留出物
蒸気、すなわち共沸混合物蒸気は目的成分の蒸気とその
他の成分蒸気とに分離する。通常は、中沸物が目的製品
となることが多い。
【0023】供給室側で濃縮された前記中沸物蒸気S4
は製品コンデンサ22に送られる。この製品コンデンサ
22は熱媒体H1と間接的に熱交換するタイプのものを
使用する。この製品コンデンサ22で中沸物蒸気S4
凝縮され、凝縮された中沸物L1が回収される。
【0024】一方、前記製品コンデンサ22で熱交換さ
れた熱媒体H2は吸収式冷凍機3に送られる。
【0025】この吸収式冷凍機3は、発生器3A、凝縮
器3B、蒸発器3C、吸収器3D、熱交換器3Eを有す
る従来既知の一般的な吸収式冷凍機3である。吸収液を
アンモニア、冷媒を水とする水―アンモニア系の吸収式
冷凍機や、吸収液を臭化リチウムとし、冷媒を水とす
る、水―臭化リチウム系の吸収式冷凍機等が問題なく使
用できる。吸収式冷凍機の冷媒および吸収液は特に限定
されない。前記製品コンデンサ22を通る熱媒体H
2は、前記吸収式冷凍機3において主に発生器3Aにお
いて吸収液から冷媒を蒸発させるのに用いられる。すな
わち、吸収式冷凍機3の実質的な作動熱源として使用さ
れる。
【0026】ここで、前記熱媒体H2の温度を、作動熱
源として必要な温度にまで確実に上昇させるために、製
品コンデンサ22を多段にして段階的に熱交換させるこ
とにより熱媒体の温度を高めてもよい。このようにする
と吸収式冷凍機の作動可能温度にまで容易に引き上げる
ことができ、またかかる吸収式冷凍機における発生冷熱
温度をより低くすることができる。
【0027】このようにして前記吸収式冷凍機3で生成
された低温の冷媒C1は、前記膜分離装置2で分離され
た透過室2B側の低沸物蒸気S5を凝縮する低温コンデ
ンサ23に送られる。低温冷媒を直接低温コンデンサに
送るのではなく低温冷媒によって冷却した冷却物質を前
記低温コンデンサに送るようにしてもよい。
【0028】他方、膜分離装置2Bの透過室2B側の低
分子物資蒸気S5は、前記真空ポンプ21によって連続
的に前記低温コンデンサ23に送られ凝縮させられる。
凝縮後の低沸物L2は連続的に回収する。低温コンデン
サ23で低沸物蒸気S5を連続的に凝縮することによっ
て透過室2B側の飽和が防止され真空状態が保持され透
過による分離が促進される。この低沸物蒸気S5を凝縮
させるための前記低温コンデンサ23は、従来既知の表
面凝縮器を問題なく使用することができる。この低温コ
ンデンサ23において低沸物蒸気S5の凝縮に使用する
冷媒は、上述の高分子物質蒸気S4と熱交換した後の熱
媒体H2を作動熱源とする前記吸収式冷凍機3において
発生させた冷媒C1が用いられる。低沸物蒸気S5の凝縮
は真空状態で連続的に行なわれるので、常圧で凝縮する
よりもより低温にする必要がある。吸収式冷凍機3から
は、低沸物蒸気S5を凝縮させるのに十分低温な冷媒を
供給することが可能である。
【0029】上記説明で明らかなように、本発明は、吸
収式冷凍機3の作動熱源として、中沸物蒸気S4を凝縮
させるのに用いた熱媒体H2の有する熱を用いる構成と
し、さらにこの吸収式冷凍機3で発生させた低温冷媒C
1を、低沸物蒸気S5を凝縮させるために使用する構成と
している。かかる構成とすることで、従来、分離膜を用
いた共沸混合物の分離において問題点とされていた、低
温冷媒生成にかかるコストが削減される。また、低温冷
媒発生に必要なコストが削減されることにより、還流比
を低くすることができ、蒸留塔の運転コストも削減され
る。
【0030】ここで、本発明の共沸混合物の分離方法に
おける熱収支について、水―エタノールの共沸混合物を
例に説明する。水―エタノールの共沸混合物蒸気を膜分
離装置で供給室側の圧力を常圧、透過室側の圧力を5〜
15torrとして、膜分離操作を行なうと、透過室側
に低沸物の水蒸気が透過してくるとともに、供給室側で
エタノール蒸気が濃縮される。このときのエタノール蒸
気の温度はほぼ共沸混合物の沸点と同様である。このエ
タノール蒸気は常圧であれば80〜88℃まで冷却すれ
ば凝縮する。一方、透過室側の水蒸気を前記5〜15t
orrの真空条件では凝縮させるには5〜13℃程度ま
で冷却する必要がある。
【0031】本発明者らは、供給室側に濃縮されたエタ
ノール蒸気を、たとえば30℃の水を冷却水として使用
して水−アンモニア系や水−リチウムブロライド系の吸
収式冷凍機の作動させると、この吸収式冷凍機において
5℃の冷媒を発生させることが可能であることを知見し
た。この5℃の冷媒を用いれば前記透過側の水蒸気を前
記真空状態で十分に凝縮させることが可能である。
【0032】<本発明の分割型の蒸留塔について>次い
で、本発明の分割型の蒸留塔(以下、は単に分割塔と記
載)について説明する。図2にその分割塔の概略図を示
す。分割塔本体10の内部は棚段になっている。また、
塔内部は、塔頂から中間域10Xまでが分割壁10wに
より初留物精留部10Fと中沸物精留部10Mとに分割
されており、その下方は分割されておらず共通の高沸物
回収部10Cとなっている。ここで、本明細書中でいう
中間域10Xとは塔頂から塔底までの間の任意の位置で
あり、塔の高さ方向の中心という意味ではない。従って
前記分割壁10wの長さは分離する混合物の組成および
運転条件を考慮して適宜設計することができる。原料A
の供給口10Sは、前記初留物精留部10Fに設けられ
ている。この原料供給口10Sは初留物精留部10Fの
中程またはそれよりも上方に設けるのが好適である。
【0033】前記初留物精留部10Fの頂上部10Ft
には初留物蒸気Sfの抜き取り口10Efが設けられて
いる。この抜き取り口10Efは初留物蒸気Sfを凝縮
するための初留物用コンデンサ11fに接続されてい
る。また、初留物用コンデンサ11fで初留物Sfを凝
縮した初留液Lfの一部を初留物精留部10Fに返送す
る返送路を有し、初留物の還流を行なうことが可能にな
っている。一方、分割壁10wによって前記初留物精留
部10Fと隔てられている中沸物精留部10Mの塔頂部
10Mtには、中沸点物質に富む中沸留出物Smの抜き
取り口10Emが設けられている。抜き取り口10Em
は中沸留出物Smを凝縮させるための還流コンデンサ1
1mに接続されている。また、還流コンデンサ11mで
凝縮した留出液Lmの一部を中沸物精留部10Mに返送
する返送路を有し、還流が行なわれるようになってい
る。
【0034】分割壁10wより下方の共通の回収部10
Cの構成は、従来一般的な蒸留塔と同様とすることがで
きる。また、塔底部10Bの構成も従来の一般的な蒸留
塔と同様とすることができる。塔底には加熱部10hと
缶出液Bの抜き取り口10Ebを備えている。図示はし
ないがリボイラーが設けられている。
【0035】次いで、かかる蒸留塔の作用・効果につい
て説明する。まず、原料供給口10Sから初留物精留部
10Fに原料Aを供給しつつ蒸留操作を行なうと、原料
中の低沸物がまず蒸発して初留物精留部10Fの塔頂部
10Ftから連続的に回収される。初留物精留部10F
で抜き取られる初留物Sfは初留物用コンデンサ11f
で凝縮され、凝縮した初留物Lfの一部が、前記初留物
精留部10Fの塔頂部へ戻される還流が行なわれる。こ
の還流を行なうことにより初留物中Sfの低沸物の濃度
が高まり低沸点成分以外の成分、中沸物や高沸物が初留
物精留部10Fの抜き出し口10Efから出難くなる。
【0036】初留物精留部10Fにおいて連続的に低沸
物が除去される間に、中沸物および高沸物は初留物精留
部10Fの下方、すなわち分割壁が設けられていない回
収部10Cに向かう。低沸物は分割壁10wの下端10
xよりも下方に到達する前に蒸発するし、また、連続的
に初留物精留部10Fの塔頂部10Ftから抜き取られ
るので、低沸物が共通の回収部10Cおよび中沸物精留
部10Mに到達することはない。従って、中沸物精留部
10Mと回収部10Cとは、ほとんど中沸物および高沸
物の蒸気のみで満たされることになる。
【0037】このシステムは、中沸物の濃度が薄い時に
初留物が分離しやすい系に対し有効に働く。すなわち、
初留物の揮発度が高沸物の濃度が高い場合である。アセ
トアルデヒド(低沸物)、エタノール(中沸物)、水
(高沸物)の蒸留の場合、水濃度が高く中沸物濃度が低
い場合である。この系において、頂部解放の従来の分割
塔を適用した場合には、塔頂部では揮発度の順に成分が
分布し、中沸物の濃度が濃い状態で低沸物の分離をする
ので 低沸物の揮発度が低くなり分離のための段数が多
くなり実用化できない。これに対して、本発明のように
分割塔上部より低沸物凝縮器にヴェーパを導く方法によ
れば 塔頂での中沸物や高沸物の濃縮は少ないので濃度
は薄く低沸物を効果的に蒸留して除去できる。
【0038】さらに操作説明を続けると、本実施の形態
では、蒸留操作の進行に伴って、中沸物精留部10Mの
抜き出し口10Emからは中沸物に富む留出物Smが留
出するようになる。この留出物Smを還流コンデンサ1
1mで凝縮してその一部を戻す還流を行なうことによ
り、留出物Sm中の中沸物濃度が高められる。他方で、
塔底10Bから缶出液Bを抜き出すとともにその一部を
リボイラーを介して塔底に返送することにより、缶出液
中の高沸物の濃度が高められる。初留物精留部10Fに
おける還流比、中沸物精留部10Mにおける還流比およ
び缶出液の返送量は原料組成濃度や回収物濃度等を考慮
して適宜設定する。
【0039】このように、本発明の分割塔1によって蒸
留操作を行なうと、初留物精留部10Fから低沸物Lf
が回収され、中沸物精留部10Mから中沸物Lmが回収
され、塔底10Bから高沸物Bが回収されることにな
り、多成分の混合物の分離が好適に行なわれる。特に、
従来技術では困難であった純度よく中沸物質を回収する
ことが可能になる。これにより、目的物質よりも低沸物
を含む混合物であっても、多数の蒸留を必要とすること
なく、目的物質を分離回収することが可能になる。もっ
て、蒸留塔の設置面積、建設費および運転コスト等の種
々の問題点が解決される。
【0040】<他の形態>本発明においては、共沸混合
物の分離装置における蒸留塔として前記分割塔を採用す
ることができる。本発明の共沸混合物の分離装置および
分割塔のそれぞれの詳細は上記のとおりである。本発明
の共沸混合物の分離装置に本発明の分割塔を採用する形
態では、例えば、図3に示されるように、分割塔1の中
沸物精留部10Mからの留出物Smとして共沸混合物を
取り出し、還流コンデンサ11mから留出物蒸気S3
加熱器12を通して膜分離装置2に送るように構成す
る。加熱器12による蒸気化以降の工程および装置は上
述の共沸混合物の分離方法および分離装置の欄で述べた
の同様とする。かかる構成とした共沸混合物の分離装置
は、目的の回収物と共沸混合物を形成する成分を含み、
かつ、この共沸混合物よりも沸点の低い多数の物質を含
む混合物から前記目的成分を好適に回収することが可能
になる。特に、発酵もろみ法によるエタノール製造方法
において、発酵もろみからエタノールを回収する装置と
して好適である。
【0041】共沸混合物の種類や目的の回収物を種類に
より、加熱器12及び膜分離装置2へ移行させる留出物
の抜き出し部位は、塔頂に限らず、図4に示すように、
中段とすることができる。この図4の形態では、中沸物
の濃度が高いときに、揮発度が高くなる初留物のある成
分は還流コンデンサ11mに集まるようになる。還流コ
ンデンサ11mでの凝縮液の一部は、低沸物として抜き
出しが行われる。
【0042】また、低沸物の分離に厳格の要求がなされ
ず、その代わりに中沸物と高沸物との分離に多くの棚段
数が必要とされる場合には、図5に示すように、塔頂よ
り下方であって、片側から中央に向かい下方に延びる分
割壁10wとすることができる。この意味において、本
発明において分割壁は「中間域までの上側範囲が実質的
に左右に分ける」と規定するものである。
【0043】<実施例>本発明の実施例として、発酵も
ろみからエタノールを分離回収する例を示す。装置は図
3に示される分離装置を使用した。この装置の分割塔は
次記のとおり設計されている。前記分割塔は、直径が3
m、全段数を47段とし、そのうちの塔頂から27段目
までが分割壁で分割されている。また、分割壁より下方
の20段が実質的な回収部である。一方、かかる装置の
適所で使用されている各コンデンサの伝熱面積はそれぞ
れ、第一コンデンサ(製品コンデンサ1)は60m2
第二コンデンサ(製品コンデンサ2)は30m2、還流
コンデンサは100m2、初留コンデンサは20m2であ
る。膜透過物質のコンデンサは180m2であった。
【0044】原料となる発酵もろみはエタノールの工業
的製造方法に基づいて澱粉原料の発酵により生成したも
のを用いた。この発酵もろみ中のエタノール濃度は8重
量%であった。まず、この発酵もろみを還流コンデンサ
で予熱し、分割塔の初留物精留部に連続的に供給し 缶
出液は熱交換せずに 廃液処理工程に送る方式の蒸留操
作を行なった。蒸留操作は、発酵もろみの供給を435
00リットル/hrとし、初留物精留部頂上部温度を8
9℃とし、初留物抜き出し量を300リットル/hrと
した。このときのフーゼル油抜き出し量は20リットル
/hrであった。それとほぼ同時に、中沸物精留部にお
いて還流比3.0にてエタノール濃度90重量%の共沸
混合物蒸気を抜き出した。
【0045】次いで、前記共沸混合物蒸気を連続的に加
熱器に供給し、120℃に加熱したのちに蒸気分離膜装
置に供給し、低分子物質である水と高分子物質であるエ
タノールとに分離した。この蒸気透過膜装置の分離膜の
面積は180m2である。また、分離膜はゼオライト系
の分離膜であり、エタノールを透過させずに水を透過さ
せる機能を有するものである。蒸気分離膜装置の圧力条
件は、供給室の圧力を常圧とし、透過室の圧力を真空ポ
ンプにより15torrとした。
【0046】他方、この装置に用いられている吸収式冷
凍機は、一般的な水−アンモニア系の吸収式冷凍機でこ
れを構成する主要機器の仕様は、発生器85m2、熱交
換器15m2、凝縮器50m2、蒸発器55m2 吸収器5
0m2で吸収式冷凍機の運転条件は次記のとおりとし
た。発生器および凝縮器の操作圧力は15.5barと
し、蒸発器および吸収器の操作圧力は3.5barとし
た。操作温度は、発生器が75℃、凝縮器が35℃、蒸
発器が0℃、吸収器が35℃とした。
【0047】前記濃縮されたエタノール蒸気を製品コン
デンサに通して凝縮することにより、濃度99.94重
量%のエタノールが3300kg/hrで回収された。
このとき、前記エタノール凝縮に使用した使用後の熱媒
体を作動源とする前記吸収式冷凍機で発生させた5℃の
冷媒を用いる水コンデンサによって、透過室の水蒸気を
凝縮して回収される水量は367kg/hrであった。
【0048】本実施例における蒸気使用量は2340k
g/キロリットル・無水アルコールであった。この値
は、共沸蒸留を行なう場合や、モレキュラーシーブなど
の吸着剤を用いて分離する場合と比較して、非常に高効
率な値であり、膜分離による効率が高いことを示してい
る。具体的には、従来共沸蒸留と比較すると実に40%
減である。必要となった外部動力はわずか3.0kwで
あった。このことより低エネルギーおよび低エネルギー
コストで低温冷媒を発生させること可能であることが示
された。
【0049】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、熱回
収によってエネルギーコストを低減させた共沸混合物の
分離方法と、設置面積が少なくてすみ建設費や運転コス
トが低く、しかも目的の中沸物よりも低沸物を多く含む
混合物から目的の中沸物を好適に回収できる蒸留塔と、
好適な熱回収が行なわれエネルギーコストが低く、さら
に、運転コストが少なく、しかも共沸混合物および目的
回収物よりも低沸物を多く含む混合物から目的物を好適
に分離回収できる共沸混合物の分離装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる共沸混合物の分離装置を示す概
略図である。
【図2】本発明にかかる蒸留塔を示す概略図である。
【図3】本発明にかかる共沸混合物の分離装置の他の例
を示す概略図である。
【図4】本発明にかかる他の共沸混合物の分離装置の他
の例を示す概略図である。
【図5】本発明にかかる共沸混合物別の分離装置の他の
例を示す概略図である。
【図6】従来の分割型の蒸留塔の概略図である。
【符号の説明】
1…蒸留塔、2…蒸気分離膜装置、2A…供給室、2B
…透過室、2M…蒸気分離膜、3…吸収式冷凍機、3A
…発生器、3B…凝縮器、3C…蒸発器、3D…吸収
器、3E…熱交換器、10…蒸留塔本体、11…還流コ
ンデンサ、12…加熱機、21…真空ポンプ、22製品
コンデンサ、23…低温コンデンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B015 NP02 4D006 GA41 GA50 JA52Z JA66Z KA01 KA72 KB18 KB30 MB03 MC03 PA04 PB32 PC12 4D076 AA22 BB08 BC01 CB03 DA36 FA19 HA03 JA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共沸剤を添加することなく共沸混合物を蒸
    留し、その共沸混合物の蒸気を、蒸気分離膜を用いかつ
    透過側を真空状態にして各成分蒸気に分離するととも
    に、膜非透過物質蒸気を凝縮させ、その凝縮熱により吸
    収式冷凍機を作動させ、その吸収式冷凍機での冷熱によ
    り膜透過物質蒸気を凝縮することを特徴とする共沸混合
    物の分離方法。
  2. 【請求項2】共沸剤を添加することなく共沸混合物を蒸
    留する蒸留塔と、 前記蒸留塔からの留出物の蒸気を分離膜の透過と非透過
    によって各成分蒸気に分離する蒸気分離膜装置と、前記
    蒸気分離膜装置で分離された膜非透過物質蒸気を熱媒体
    と間接的に熱交換して凝縮させる製品コンデンサと、 この製品コンデンサで前記膜非透過蒸気と熱交換した後
    の熱媒体の持つ熱を作動源として冷媒を発生させる吸収
    式冷凍機と、 この吸収式冷凍機で発生させた冷媒またはこの冷媒によ
    って冷却した冷却物質と前記蒸気分離膜装置で分離され
    た膜透過物質蒸気とを熱交換して前記膜透過物質を凝縮
    させる低温コンデンサと、を備えることを特徴とする共
    沸混合物の分離装置。
  3. 【請求項3】中間域までの上側範囲が実質的に左右に分
    ける分割壁によって低沸物精留部と中沸物精留部とに分
    割されており、前記中間域から塔底までの範囲は分割さ
    れておらず、前記低沸物精留部に原料供給口を備え、塔
    底に加熱手段および缶出液の抜き出し手段を備え、かつ
    前記低沸物精留部と中沸物精留部との頂上部のそれぞれ
    に低沸物還流コンデンサ及び中沸物還流コンデンサ備
    え、共沸剤を添加することなく共沸混合物を蒸留する蒸
    留塔と、 前記蒸留塔の中沸物還流コンデンサを通る蒸気を分離膜
    の透過と非透過によって各成分蒸気に分離する蒸気分離
    膜装置と、前記蒸気分離膜装置で分離された膜非透過物
    質蒸気を熱媒体と間接的に熱交換して凝縮させる製品コ
    ンデンサと、を備えることを特徴とすることを特徴とす
    る共沸混合物の分離装置。
  4. 【請求項4】中間域までの上側範囲が実質的に左右に分
    ける分割壁によって低沸物精留部と中沸物精留部とに分
    割されており、前記中間域から塔底までの範囲は分割さ
    れておらず、前記低沸物精留部に原料供給口を備え、塔
    底に加熱手段および缶出液の抜き出し手段を備え、かつ
    前記低沸物精留部と中沸物精留部との頂上部のそれぞれ
    に低沸物還流コンデンサ及び中沸物還流コンデンサ備
    え、共沸剤を添加することなく共沸混合物を蒸留する蒸
    留塔と、 前記蒸留塔の中沸物精留部から直接抜き出した蒸気を分
    離膜の透過と非透過によって各成分蒸気に分離する蒸気
    分離膜装置と、前記蒸気分離膜装置で分離された膜非透
    過物質蒸気を熱媒体と間接的に熱交換して凝縮させる製
    品コンデンサと、 を備えることを特徴とすることを特徴とする共沸混合物
    の分離装置。
  5. 【請求項5】実質的に左右に分ける分割壁による中間域
    までの上側範囲の低沸物精留部と中沸物精留部との分割
    形態が、前記分割壁は、塔頂の中央から中間域まで繋が
    るか、塔頂より下方であって、片側から中央に向かい下
    方に延びるものである請求項3または4記載の共沸混合
    物の分離装置。
  6. 【請求項6】中間域までの上側範囲が実質的に左右に分
    ける分割壁によって低沸物精留部と中沸物精留部とに分
    割されており、前記中間域から塔底までの範囲は分割さ
    れておらず、前記低沸物精留部に原料供給口を備え、塔
    底に加熱手段および缶出液の抜き出し手段を備え、かつ
    前記低沸物精留部と中沸物精留部との頂上部のそれぞれ
    に還流コンデンサを備えることを特徴とする蒸留塔。
  7. 【請求項7】中間域までの上側範囲が分割壁によって低
    沸物精留部と中沸物精留部とに分割されており、前記中
    間域から塔底までの範囲は分割されておらず、前記低沸
    物精留部に原料供給口を備え、塔底に加熱手段および缶
    出液の抜き出し手段を備え、かつ前記低沸物精留部と中
    沸物精留部との頂上部のそれぞれに還流コンデンサを備
    える蒸留塔と、 この蒸留塔の前記中沸物精留部からの留出物の蒸気を、
    蒸気分離膜を用いかつ透過側を真空状態にして各成分蒸
    気に分離する蒸気分離膜装置と、 膜非透過物質蒸気を凝縮させ、その凝縮により吸収式冷
    凍機を作動させ、その吸収式冷凍機での冷熱により膜透
    過物質蒸気を凝縮する熱利用手段と、 を備えることを特徴とすることを特徴とする共沸混合物
    の分離装置。
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