JP2003089542A - 光ファイバ母材およびその製造方法およびその光ファイバ母材を利用した光ファイバ - Google Patents
光ファイバ母材およびその製造方法およびその光ファイバ母材を利用した光ファイバInfo
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Abstract
ァイバ母材を提供する。 【解決手段】 中心層2の外周にガラス層3を形成して
多孔質母材を作製し、この多孔質母材の脱水と不純物除
去を行いながら焼結して光ファイバ母材1を製造する。
光ファイバ母材1の製造工程において、ガラス層3の形
成工程では、ガラス層3の表面部分の密度を0.3g/
cm3以上且つ0.4g/cm3以下に形成する。その後の
不純物除去を行う際に、不純物除去用のガスがガラス層
3の内部を流れ易くなり、不純物が良好に除去できる。
よって、光ファイバ母材1の表面部分はアルミニウムと
チタンとバナジウムの合計不純物濃度が0.2×103
ng/cm3以上且つ16×103ng/cm3以下となる。線
引き工程で、光ファイバ母材1の表面に不純物を核とし
て不要な結晶が成長することが防止できて、品質の良い
光ファイバを製造できる。
Description
される光ファイバおよび光ファイバの元となる光ファイ
バ母材およびその製造方法に関するものである。
は、図1に示すように、光ファイバのコアとなる中心層
(コア母材)2の外周に、ガラス層3が形成されて成る
ものである。このような光ファイバ母材1を製造する工
程では、例えば、まず、VAD法(気相軸付法)によっ
て図2(a)に示すように中心層2を作る。次に、これ
を高温で脱水・焼結してガラス化する。そして、このガ
ラス化した中心層2を延伸して当該中心層2の外径を均
一化する。
Deposition(外付け法))によって、図2(b)に示す
ように、その中心層2の周囲にクラッドとなるガラス層
3を合成・堆積する。この状態のものを多孔質母材(ス
ート)4と呼ぶ。
塩素ガスおよびヘリウムガスを用いて脱水や不純物の除
去を行うと共に、焼結してガラス化する。このようにし
て、光ファイバ母材1を製造することができる。
置5を利用して、光ファイバ母材1を線引きすることに
より、光ファイバ6を製造することができる。なお、図
3中の符号10は溶融炉を示し、符号11は加熱手段
(例えばヒータ)を示し、符号12は、光ファイバ母材
1の支持棒を示している。
ァイバ6の生産性を向上させて光ファイバ6の製造コス
トを低減させるために、光ファイバ母材1を大型化して
当該光ファイバ母材1から作り出される光ファイバ6の
長さを長くすることが試みられている。例えば、従来の
光ファイバ母材1は外径が60〜80cm程度で、長さが
100cm程度であり、光ファイバ6の換算長で200〜
300km程度を作り出すことができた。これに対して、
例えば、光ファイバ母材1の外径を10cm以上にし、長
さを140〜180cm程度にして光ファイバ母材1を大
型化することにより、当該大型の光ファイバ母材1か
ら、例えば長さ1000km以上の光ファイバ6を作り出
すことができることとなる。
従来と同様にして製造すると、今までには見られなかっ
た現象が発生する場合があることが分かった。その現象
とは、光ファイバ母材1を線引きする際に光ファイバ母
材1を加熱すると、その表面に、図3の領域Xに示され
るような部位において、不要な結晶が析出するというも
のである。この現象が生じると、外径が不均一な光ファ
イバ6が製造されてしまって、品質の良い光ファイバ6
を安定的に製造することができないという問題が発生し
た。
れたものであり、その目的は、品質に優れた光ファイバ
を安定的に作り出すことができる光ファイバ母材および
その製造方法およびその光ファイバ母材を利用した光フ
ァイバを提供することにある。
に、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決す
る手段としている。すなわち、第1の発明は、光ファイ
バのコアとなる中心層の外周にガラス層が形成されて成
る光ファイバ母材において、この光ファイバ母材はその
外径が10cm以上である大型の光ファイバ母材と成して
おり、この光ファイバ母材のガラス層の表面部分は、ア
ルミニウムとチタンとバナジウムの合計不純物濃度が、
0.2×103ng/cm3以上、かつ、16×103ng/
cm3以下であることを特徴としている。
心層の外周にガラス層が形成されて成る光ファイバ母材
において、この光ファイバ母材はその外径が10cm以上
である大型の光ファイバ母材と成しており、この光ファ
イバ母材のガラス層の表面部分は、バナジウムの不純物
濃度が0.1×102ng/cm3以上、かつ、1.0×1
03ng/cm3以下であることを特徴としている。
心層を形成し、その後、その中心層の外周にガラス層を
形成して多孔質母材を作製し、次に、その多孔質母材を
焼結して光ファイバ母材を製造する方法において、多孔
質母材のガラス層における表面部分の密度を0.3g/
cm3以上、かつ、0.4g/cm3以下に形成することを
特徴としている。
多孔質母材のガラス層において中心層側の密度を0.5
g/cm3以上、かつ、0.8g/cm3以下に形成するこ
とを特徴としている。
イバ母材を利用して製造される光ファイバであって、光
ファイバ母材のガラス層から作り出される部分は、アル
ミニウムとチタンとバナジウムの合計不純物濃度が0.
2×103ng/cm3以上、かつ、16×103ng/cm3
以下の範囲内であることを特徴としている。
イバ母材を利用して製造される光ファイバであって、表
層部分はバナジウムの不純物濃度が0.1×102ng/
cm3以上、かつ、1.0×103ng/cm3以下の範囲内
であることを特徴としている。
バ母材の線引き工程において光ファイバ母材の表面に析
出する不要な結晶はクリストバライトであることが分か
った。そして、その結晶を調査したところ、主に、アル
ミニウムやチタンやバナジウムなどの金属の不純物が核
となっていた。
の金属の不純物濃度と、クリストバライト発生の有無と
の関係を調べた。その結果、光ファイバ母材のガラス層
の表面部分において、アルミニウムとチタンとバナジウ
ムの合計不純物濃度が、0.2×103ng/cm3以上、
かつ、16×103ng/cm3以下の範囲内であれば、光
ファイバ母材を線引きする際に、光ファイバ母材の表面
に不要な結晶(クリストバライト)が発生することを抑
制できることが分かった。
この発明において特徴的な構成が導き出された。この発
明の構成を備えることによって、大型の光ファイバ母材
を用いる場合にも、品質の良い光ファイバを安定的に製
造することができることとなる。
例を図面に基づいて説明する。
光ファイバ母材1は、光ファイバのコアとなる中心層2
の外周にガラス層3が形成されて成るものであり、外径
が10cm以上の大型の光ファイバ母材と成している。
光ファイバ母材1のガラス層3の表面部分(例えば表面
から20mmまでの部分)において、アルミニウム(A
l)とチタン(Ti)とバナジウム(V)の合計不純物
濃度(以下、合計不純物濃度と略して記す)が、0.2
×103ng/cm3以上、かつ、16×103ng/cm3以
下の範囲内となっていることである。
濃度がそのような範囲内であることにより、光ファイバ
母材1の線引き工程で、光ファイバ母材1の表面に不要
な結晶(クリストバライト)が発生することを抑制でき
る。
ファイバ母材1の表面部分の合計不純物濃度は、本発明
者の実験に基づいて得られたものである。その実験とは
次に示すようなものである。
し、それぞれ1本ずつ、表面部分を50%濃度のフッ酸
を利用して溶かし、その溶液をICP質量分析した。そ
の結果が表1に示されている。なお、表1において、
A,Bは、結晶が発生しなかった光ファイバ母材1を示
し、C,Dは、結晶が発生した光ファイバ母材1を示し
ている。
し、結晶部分の分析精度を高めるために、結晶が発生し
た部位の表面部分を約2cm2剥ぎ取り、それの表面部分
(約30μm程度の深さまでの部分)をフッ酸で溶解
し、この溶液をICP質量分析した。この評価を2回行
った。その結果が表2に示されている。
しの光ファイバ母材1に関し、計算によって光ファイバ
母材1の表面部分における合計不純物濃度の平均値を求
めた。つまり、表1に示される実験結果から、結晶有り
の光ファイバ母材1における合計不純物濃度と、結晶無
しの光ファイバ母材1における合計不純物濃度との比が
分かる。また、表2の実験結果により、結晶有りの光フ
ァイバ母材1の合計不純物濃度の平均値は、32×10
3ng/cm3である。これらのことから、結晶無しの光フ
ァイバ母材1の表面部分における合計不純物濃度の平均
値は、(0.32/18.14)×32×103=0.
56×103(ng/cm3)と推定することができる。
して、結晶無しの光ファイバ母材1における合計不純物
濃度の範囲を計算すると、最小値は、(0.17/2
5.88)×32×103=0.21×103(ng/cm
3)と推定することができる。また、最大値は、(0.
46/10.39)×32×103=1.4×10
3(ng/cm3)と推定することができる。
て、光ファイバ母材1の表面部分の合計不純物濃度が、
0.2×103ng/cm3以上であり、かつ、16×10
3ng/cm3以下の範囲内であれば、光ファイバ母材1の
線引き工程で光ファイバ母材1の表面に不要な結晶が析
出するのを抑制できることを本発明者は導き出した。な
お、上記範囲の最大値(16×103ng/cm3)は、結
晶無しの光ファイバ母材1の表面部分の合計不純物濃度
の平均値(0.56×103(ng/cm3))と、結晶有
りの光ファイバ母材1の表面部分の合計不純物濃度の平
均値(32×10 3(ng/cm3))との平均値である。
は、前述したように、まず、図2(a)に示すような中
心層2を形成し、その後、OVD法を利用して図2
(b)に示すようにガラス層3を形成して多孔質母材4
を作製する。そのガラス層3を形成する際には、例え
ば、図2(b)に示すように、バーナ8から酸素ガスと
水素ガスを噴出して酸水素火炎9を作り出すと共に、こ
の酸水素火炎9に、ガラス層3の原料となる例えば四塩
化珪素のガスを供給する。これにより、その原料のガス
が火炎加水分解してガラス微粒子(二酸化珪素)が生成
され、このガラス微粒子が中心層2の外周に堆積してガ
ラス層3が形成される。
は、作業空間が金属(例えばアルミニウムやチタンやバ
ナジウムなど)から成る部材により囲まれている。酸水
素火炎9は非常に高温であることから、この酸水素火炎
9の熱によって上記金属の囲い部材が高温となり、この
囲い部材のアルミニウムやチタンやバナジウムなどの金
属の不純物が固相状あるいは気相状の形態でガラス層3
の内部に入り込むと考えられている。
その多孔質母材4を高温に加熱し焼結(ガラス化)する
焼結工程において、従来から、高温加熱によるガラス化
と共に、塩素ガスを用いて多孔質母材4から金属などの
不純物を除去することも行われていた。しかしながら、
不純物除去が良好に行われず、これに起因して、前述し
たように、光ファイバ母材1の線引き工程で光ファイバ
母材1の表面部分には不純物を核として結晶が析出する
場合があった。
工程で不純物の除去が良好に行われない原因を探った。
これにより、その不純物除去が良好に行われるか否か
は、多孔質母材4のガラス層3の密度が大きく関与して
いることが分かった。すなわち、多孔質母材4のガラス
層3の密度が低い場合には、多孔質母材4の焼結工程に
おいて、不純物を除去するための塩素ガスがガラス層3
の内部に流れ、この高温の塩素ガスによって不純物が気
相化されてガラス層3から除去される。これに対して、
多孔質母材4のガラス層3の密度が高すぎると、塩素ガ
スがガラス層3の内部を流れることが難しくなり、ガラ
ス層3から不純物を良好に除去することができないので
はないかと考えられる。
質母材4のガラス層3の密度は低い方が好ましいが、ガ
ラス層3の密度が低すぎると、その低密度のガラス層3
を形成して多孔質母材4を作製した後の多孔質母材4の
冷却時に、ガラス層3にクラックが発生し易くなる。ク
ラックが発生すると、光ファイバ母材1全体が不良品に
なるという重大な問題が発生してしまう。
多孔質母材4のガラス層3の密度と、焼結工程における
不純物除去の良し悪しと、クラック発生の有無との関係
を実験により調べた。この実験の結果、多孔質母材4の
ガラス層3の表面部分の密度が、0.3g/cm3以上、
かつ、0.4g/cm3以下の範囲内であれば、クラック
発生を防止でき、かつ、不純物の除去を良好に行うこと
ができることが分かった。
は、表面側から中心層2に向かうに従って高くなるもの
であり、ガラス層3の中心層2側の密度が、0.5g/
cm3以上、かつ、0.8g/cm3以下の範囲内であるこ
とが好ましいことも分かった。ガラス層3の中心層2側
の密度が低いと、ガラス層3が中心層2から剥離してし
まうという問題が発生するが、ガラス層3の中心層2側
の密度が、上記範囲内である場合には、中心層2からガ
ラス層3が剥離する問題を防止することができる。
心層2の外周にガラス層3を形成する際には、ガラス層
3の表面部分の密度が、0.3g/cm3以上、かつ、
0.4g/cm3以下の範囲内となり、かつ、ガラス層3
の中心層2側の密度が、0.5g/cm3以上、かつ、
0.8g/cm3以下の範囲内となるように、バーナ8か
らの原料ガスの噴出量や、酸水素火炎9の火力などを適
宜に設定してガラス層3を形成する。
布をX線を利用して得たデータである。カーブ線Aは中
心の原料供給ノズル径を小さくしたバーナ(以下、小径
バーナと記す)を用いてガラス層3を作製した多孔質母
材4のデータであり、カーブ線B,Cは中心の原料供給
ノズル径を大きくしたバーナ(以下、大径バーナと記
す)を用いてガラス層3を作製した多孔質母材4のデー
タである。大径バーナは、小径バーナよりも火力が強
く、ガラス層3の密度が高くなり、カーブ線Cのもの
(大径バーナを用いた多孔質母材4)は、ガラス層3の
表面部分の密度が0.4g/cm3よりも高くなってい
る。このものは、焼結して光ファイバ母材1を製造し当
該光ファイバ母材1を線引きしたときに、表面部分に不
要な結晶が発生した。これに対して、カーブ線A,Bの
ものは、ガラス層3の表面部分の密度が0.4g/cm3
以下であり、これらに関しては、光ファイバ母材1の線
引き工程において表面に不要な結晶が発生しなかった。
3以下となるようにガラス層3を形成することによっ
て、光ファイバ母材1の表面部分の合計不純物密度を、
前記適切な0.2×103ng/cm3以上、かつ、16×
103ng/cm3以下の範囲内にすることができ、これに
より、光ファイバ母材1の線引き工程における結晶析出
を防止することができる。
線引きして製造された光ファイバ6は、ガラス層3から
作り出された部分の合計不純物密度が、光ファイバ母材
1のガラス層3と同様に、0.2×103ng/cm3以
上、かつ、16×103ng/cm 3以下の範囲内となる。
にあるので、多孔質母材4のガラス層3の表面部分に含
有されるアルミニウムやチタンの量は僅かではあるが変
動することが考えられる。このことから、バナジウム濃
度のみを利用することも考えられる。前記実験結果か
ら、結晶の析出を防止することができる光ファイバ母材
1の表面部分のバナジウムの不純物濃度は、0.1×1
02ng/cm3以上、かつ、1.0×103ng/cm3以下
の範囲内であることが分かる。また、このような不純物
濃度を持つ光ファイバ母材1から製造された光ファイバ
6も、同様に、光ファイバ6の表面部分はバナジウムの
不純物濃度が、0.1×102ng/cm3以上、かつ、
1.0×103ng/cm3以下の範囲内である。
1は外径φが10cm以上の大型の光ファイバ母材と成
し、この光ファイバ母材1の製造工程において、中心層
2の外周にガラス層3を形成する際に、そのガラス層3
の表面側の密度を、0.3g/cm3以上、かつ、0.4
g/cm3以下の範囲内に形成した。このため、そのガラ
ス層3の形成工程(OVD工程)の後工程である多孔質
母材4の焼結工程において、不純物除去用の塩素ガスが
ガラス層3の内部を流れ易くなり、ガラス層3から不純
物を良好に除去することができることとなる。
そのガラス層3の表面部分におけるアルミニウムとチタ
ンとバナジウムの合計不純物濃度が、0.2×103ng
/cm 3以上、かつ、16×103ng/cm3以下の範囲
内、あるいは、バナジウムの不純物濃度は、0.1×1
02ng/cm3以上、かつ、1.0×103ng/cm3以下
の範囲内となる。
を線引きして光ファイバ6を製造する際に、光ファイバ
母材1の表面に不要な結晶が析出することを防止するこ
とができる。これにより、外径変動が無く特性が良い光
ファイバ6を安定的に製造することができることとな
り、20m/s以上の高速線引きが可能となる。
材1の製造工程において、中心層2の周囲にガラス層3
を形成する際に当該ガラス層3の表面側の密度を0.3
g/cm3以上としたので、多孔質母材4の冷却時に、ガ
ラス層3にクラックが発生するのを防止することができ
て、クラックに起因した光ファイバ母材1の不良発生を
回避することができる。
を形成する際に、ガラス層3の中心層2側の密度を0.
5g/cm3以上、かつ、0.8g/cm3以下の範囲内に
形成した。このため、ガラス層3が中心層2から剥離し
てしまうという問題を防止することができる。
限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得
る。例えば、この実施形態例では、中心層2の外周にガ
ラス層3を形成する際に、図2(b)に示す例では、2
本のバーナ8を利用しているが、このバーナ8の本数は
数に限定されるものではない。
大型の光ファイバ母材において、ガラス層の表面部分
は、アルミニウムとチタンとバナジウムの合計不純物濃
度が0.2×103ng/cm3以上、かつ、16×103
ng/cm3以下の範囲内である。あるいは、ガラス層の表
面部分は、バナジウムの不純物濃度が0.1×102ng
/cm3以上、かつ、1.0×103ng/cm3以下の範囲
内である。
度が低いので、光ファイバ母材を線引きして光ファイバ
を製造する際に、光ファイバ母材の表面に、不純物を核
として不要な結晶が成長するのを防止することができ
る。したがって、外径が均一な光ファイバを安定的に製
造することができることとなり、これに起因して高速線
引きが可能となり、光ファイバの製造効率を飛躍的に向
上させることができる。
された光ファイバは、光ファイバ母材と同様な不純物濃
度を有しており、当該光ファイバは外径が均一で、品質
が良く、信頼性を高めることができる。
質母材のガラス層における表面部分の密度を、0.3g
/cm3以上、かつ、0.4g/cm3以下の範囲内に形成
したので、多孔質母材の不純物除去工程において、ガラ
ス層から不純物を良好に除去することができることとな
る。この結果、多孔質母材を焼結して成る光ファイバ母
材の表面部分の不純物濃度を、上記結晶析出を防止でき
る低い濃度にすることができる。
層側の密度を0.5g/cm3以上、かつ、0.8g/cm
3以下の範囲内に形成することにより、中心層からガラ
ス層が剥離するという問題を防止することができる。
めの図である。
する工程を説明するための図である。
データを示すグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 光ファイバのコアとなる中心層の外周に
ガラス層が形成されて成る光ファイバ母材において、こ
の光ファイバ母材はその外径が10cm以上である大型の
光ファイバ母材と成しており、この光ファイバ母材のガ
ラス層の表面部分は、アルミニウムとチタンとバナジウ
ムの合計不純物濃度が、0.2×10 3ng/cm3以上、
かつ、16×103ng/cm3以下であることを特徴とし
た光ファイバ母材。 - 【請求項2】 光ファイバのコアとなる中心層の外周に
ガラス層が形成されて成る光ファイバ母材において、こ
の光ファイバ母材はその外径が10cm以上である大型の
光ファイバ母材と成しており、この光ファイバ母材のガ
ラス層の表面部分は、バナジウムの不純物濃度が0.1
×102ng/cm3以上、かつ、1.0×103ng/cm3
以下であることを特徴とした光ファイバ母材。 - 【請求項3】 光ファイバのコアとなる中心層を形成
し、その後、その中心層の外周にガラス層を形成して多
孔質母材を作製し、次に、その多孔質母材を焼結して光
ファイバ母材を製造する方法において、多孔質母材のガ
ラス層における表面部分の密度を0.3g/cm3以上、
かつ、0.4g/cm3以下に形成することを特徴とした
光ファイバ母材の製造方法。 - 【請求項4】 多孔質母材のガラス層において中心層側
の密度を0.5g/cm3以上、かつ、0.8g/cm3以
下に形成することを特徴とした請求項3記載の光ファイ
バ母材の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1記載の大型の光ファイバ母材を
利用して製造される光ファイバであって、光ファイバ母
材のガラス層から作り出される部分は、アルミニウムと
チタンとバナジウムの合計不純物濃度が0.2×103
ng/cm3以上、かつ、16×103ng/cm3以下の範囲
内であることを特徴とした光ファイバ。 - 【請求項6】 請求項2記載の大型の光ファイバ母材を
利用して製造される光ファイバであって、表層部分はバ
ナジウムの不純物濃度が0.1×102ng/cm3以上、
かつ、1.0×103ng/cm3以下の範囲内であること
を特徴とした光ファイバ。
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Cited By (1)
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