JP2006327858A - 石英ガラス母材の処理方法及び光ファイバ用母材の製造方法 - Google Patents

石英ガラス母材の処理方法及び光ファイバ用母材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 安全かつ簡単に母材表面近傍のOH基を除去することができ、高品質の石英ガラス母材を低コストで製造することができる石英ガラス母材の処理方法及び光ファイバ用母材の製造方法の提供。
【解決手段】 石英ガラス母材を酸水素火炎で火炎研磨した後、該石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下で加熱することにより、石英ガラス母材の表面層に存在するOH基が減少した石英ガラス母材を得ることを特徴とする石英ガラス母材の処理方法。この石英ガラス母材の処理方法によって処理された石英ガラス母材を用い、該石英ガラス母材の表面に石英ガラスからなるスート微粒子を堆積し、さらに脱水焼結を行って光ファイバ用母材を製造することを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ファイバ用母材など各種光学部品等の製造に用いられる石英ガラス母材の表面層に存在するOH基を除去する処理方法とその石英ガラス母材を用いた光ファイバ用母材の製造方法に関する。
石英ガラス母材の加工を行う際に、酸水素火炎などで母材を加熱し、母材の変形、研削、清浄化する火炎研磨処理が行われている。
しかし、この火炎研磨処理では、石英ガラス母材を酸水素火炎など、水素を含む雰囲気下、高温で処理を行うため、母材の表面層に高濃度のOH基が生成される。特許文献1には、前述したような加熱処理により、表面から0.2mmの深さまで高濃度のOH基が生成されるので、そのままオーバークラッド層を製造して光ファイバ用母材を製造し、更にその母材を紡糸して光ファイバを製造すると、OH基による損失、具体的には波長1.38μm帯の損失が増加することが記載されている。
特許文献1では、母材の表面近傍に形成されるOH基が高濃度の層をフッ酸でエッチングすることで取り除き、波長1.38μm帯の損失を低減する方法が開示されている。
特開平11−1339号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように、石英ガラス母材をフッ酸でエッチングする場合、作業を行う上で危険を伴う問題がある。
また、石英ガラス母材の表面を除去するため、除去する分の石英ガラスをあらかじめ余分に製造しておく必要があり、製造コストの上昇を招く問題がある。
また、石英ガラス母材の表面をフッ酸によってエッチングすると、母材表面に凹凸を生じることがあり、石英ガラス母材の品質が低下する問題もある。
また、フッ酸は、エッチングを繰り返すと濃度が低下していくため、処理能力が変化する。そのため一定の削り量を維持することは難しかった。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、安全かつ簡単に母材表面近傍のOH基を除去することができ、高品質の石英ガラス母材を低コストで製造することができる石英ガラス母材の処理方法及び光ファイバ用母材の製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、石英ガラス母材を酸水素火炎で火炎研磨した後、該石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下で加熱することにより、石英ガラス母材の表面層に存在するOH基が減少した石英ガラス母材を得ることを特徴とする石英ガラス母材の処理方法を提供する。
本発明の石英ガラス母材の処理方法において、石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下、1300℃〜1700℃の温度範囲で加熱することが好ましい。
本発明の石英ガラス母材の処理方法において、塩素系ガス含有雰囲気が、塩素ガスとヘリウムガスなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気であり、かつその塩素ガス濃度が2〜45%の範囲であることが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る石英ガラス母材の処理方法によって処理された石英ガラス母材を用い、該石英ガラス母材の表面に石英ガラスからなるスート微粒子を堆積し、さらに脱水焼結を行って光ファイバ用母材を製造することを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法を提供する。
本発明の石英ガラス母材の処理方法は、石英ガラス母材を酸水素火炎で火炎研磨した後、該石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下で加熱し、石英ガラス母材の表面層に存在するOH基が減少した石英ガラス母材を得ることによって、従来のフッ酸による化学研磨でOH基の減少を図る処理方法に比べ、安全かつ簡単に母材表面近傍のOH基を除去することができ、高品質の石英ガラス母材を低コストで製造することができる。
また本発明の光ファイバ用母材の製造方法は、前述した本発明の石英ガラス母材の処理方法により得られた石英ガラス母材を用い、その表面に石英ガラスからなるスート微粒子を堆積し、さらに脱水焼結を行って光ファイバ用母材を製造するものなので、波長1383nm帯に現れるOH基による損失を低減させた高品質の光ファイバを作製可能な光ファイバ用母材を製造することができる。また、石英ガラス母材とスート堆積後の外付け母材の外径比率を大きくすることができるので、光ファイバ用母材の製造コストを大幅に低減することができる。
以下、図面を参照して本発明を説明する。
本発明による石英ガラス母材の処理方法において、処理対象とする石英ガラス母材としては、純水石英(SiO)ガラスや石英ガラスに屈折率を変化させるドーパント(GeO,F,Bなど)をドープした材料を円柱状、丸棒状などの形状に成形した母材であればよく、例えば、光ファイバを紡糸するための光ファイバ用母材を製造する際に、スート微粒子を堆積させる石英ガラス母材、コリメートレンズなどが挙げられるが、これに限定されない。
この石英ガラス母材の製造方法は限定されないが、例えば、VAD(Vapor phase Axial Deposition)法などによって、石英ガラスを円筒状に形成し、これを脱水焼結して得られた石英ガラス母材を用いることができる。VAD法によれば、光ファイバ用母材のコア部などとして好適なGeOなどのドーパントを含む石英ガラス母材を製造するのに好適である。
VAD法などで作製され、脱水焼結されて得られた石英ガラス母材は、スート微粒子を堆積させる前に、酸水素火炎などで火炎研磨し、表面の平滑化(火炎研磨)及び清浄化、あるいは形状修正などを行う。石英ガラス母材に前記火炎研磨を施すと、石英ガラス母材の表面近傍にOH基が形成され、火炎研磨終了後に母材表面近傍にOH基が残留する。
図1は、石英ガラス母材に酸水素火炎を吹き付けて火炎研磨を施した後の石英ガラス母材の直径方向のOH基濃度分布を例示するグラフである。図1に示すように、酸水素火炎による火炎研磨を施すことにより、石英ガラス母材の表面近傍にOH基が形成され、火炎研磨後にそのOH基が高濃度で残存していることがわかる。このOH基が残留した石英ガラス母材を用いて、外付け工程を経て光ファイバ用母材を製造し、これを紡糸して得られた光ファイバは、波長1383nm帯においてOH基による損失が認められる。
本発明の石英ガラス母材の処理方法は、石英ガラス母材を酸水素火炎で火炎研磨した後、その石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下で加熱することにより、石英ガラス母材の表面層に存在するOH基が減少した石英ガラス母材を得ることを特徴としている。表面近傍にOH基が存在する石英ガラス母材を、高温下且つ塩素ガスを含む雰囲気下で処理することにより、表面近傍のOH基を除去することができる。
図2は、本発明の石英ガラス母材の処理方法を実施する処理装置の一例を示す構成図である。この処理装置1は、石英ガラス母材2を収容する炉心管3と、該炉心管3を囲んで設けられたカーボンヒータ4と、該カーボンヒータ4を囲んで設けられた断熱部5と、炉心管3のいずれか(図2では炉心管上端側)に設けられ、炉心管3内を排気する図示しない排気手段に接続される排気管6と、炉心管3上方から管内に挿通され、図示しない回転駆動手段に接続された石英ガラス母材2取付用の支持棒7と、炉心管3のいずれか(図2では炉心管下端側)に設けられ、図示しないガス供給手段から炉心管3内に塩素系ガスを含む雰囲気ガスを供給する給気管8とを備えて構成されている。
図2の装置を用いて、石英ガラス母材1のOH基を減少させる処理を行うには、火炎研磨した後の石英ガラス母材2の一端を、炉心管3内の支持棒7に固定する。次いで、カーボンヒータ4に通電して炉心管3内を加熱するとともに、必要に応じて図示していない回転駆動手段により石英ガラス母材2を回転させる。次に、排気管6から炉心管3内の雰囲気ガスを排気するとともに、給気管8を通して炉心管3内に塩素系ガスとヘリウムガスなどの不活性ガスとの混合ガスを供給する。これによって、炉心管3内は塩素系ガス含有雰囲気となる。この塩素系ガス含有雰囲気下且つ高温下で石英ガラス母材2を処理することにより、石英ガラス母材2表面近傍のOH基を除去する(OH基除去工程)。
ここで、塩素系ガスとしては、塩素(Cl)ガス、三塩化ホウ素(BCl)ガス、四塩化炭素(CCl)ガス、四塩化ケイ素(SiCl)ガスなどの各塩素系ガスの1種又は2種以上を用いることができるが、好ましくは塩素ガスが用いられる。また、塩素系ガスと混合して使用される不活性ガスとしては、ヘリウムガスの他、アルゴンガス、ネオンガスなどが挙げられる。
このOH基除去工程において、雰囲気ガス中の塩素ガス濃度は、ガス全量に対する体積比で2〜45%の範囲とすることが望ましい。雰囲気ガス中の塩素ガス濃度が2%未満であると、このOH基除去工程において石英ガラス母材2表面近傍のOH基を除去することが困難になる。一方、雰囲気ガス中の塩素ガス濃度が45%を超えると、処理後の母材表面に残留する塩素量が多くなり、石英ガラス母材2の表面の屈折率などの光学特性が変化してしまう可能性がある。
また、このOH基除去工程において、処理温度は、1300℃〜1700℃の範囲とすることが望ましい。処理温度が1300℃より低いと、このOH基除去工程において石英ガラス母材2表面近傍のOH基を除去することが困難になる。一方、処理温度が1700℃を超えると、母材が変形してしまうおそれがある。
このOH基除去工程を数十分〜数十時間程度、好ましくは1時間〜10時間程度施すことで、石英ガラス母材2の表面近傍のOH基が除去される。図3は、OH基除去工程を行った後の石英ガラス母材の直径方向のOH基濃度分布を例示するグラフである。図3に示すように、OH基除去工程を行った後の石英ガラス母材では、OH基が殆ど検出されなくなる。
なお、図2に示す装置は、あくまでも一例であり、本発明の処理方法の実施のための装置は本例示に限定されず、種々の修正や変更が可能である。例えば、石英ガラス母材を移動させヒータにより加熱した領域を通過させる方式でもよい。また処理する本数も1本に限定されず、2本以上の母材を同時に処理することも可能である。
この石英ガラス母材の処理方法は、石英ガラス母材を酸水素火炎で火炎研磨した後、該石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下で加熱し、石英ガラス母材の表面層に存在するOH基が減少した石英ガラス母材を得ることによって、従来のフッ酸による化学研磨でOH基の減少を図る処理方法に比べ、安全かつ簡単に母材表面近傍のOH基を除去することができ、高品質の石英ガラス母材を低コストで製造することができる。
次に、本発明の光ファイバ用母材の製造方法を説明する。
本発明の光ファイバ用母材の製造方法は、前述した本発明の石英ガラス母材の処理方法により得られた石英ガラス母材を用い、その表面に石英ガラスからなるスート微粒子を堆積し、さらに脱水焼結を行って光ファイバ用母材を製造する。
石英ガラス母材の表面に石英ガラスからなるスート微粒子を堆積する方法としては、例えば、OVD(Outside Vapor Deposition)法などが好ましい。
本発明の光ファイバ用母材の製造方法は、前述した本発明の石英ガラス母材の処理方法により得られた石英ガラス母材を用い、その表面に石英ガラスからなるスート微粒子を堆積し、さらに脱水焼結を行って光ファイバ用母材を製造するものなので、波長1383nm帯に現れるOH基による損失を低減させた高品質の光ファイバを作製可能な光ファイバ用母材を製造することができる。また、石英ガラス母材とスート堆積後の外付け母材の外径比率を大きくすることができるので、光ファイバ用母材の製造コストを大幅に低減することができる。
[実施例1]
図2に示す処理装置を用い、石英ガラス母材を炉内に設置し、回転させる。ヒータにより炉内を1500℃に加熱し、給気管より塩素ガス及びヘリウムガスを流した。塩素ガスの濃度は体積比で4.0%とした。
この状態で6時間石英ガラス母材を処理し、その後の母材表面近傍のOH基濃度を測定したところ、図3に示すように、OH基を除去することができた。
極表面近傍のOH基濃度が最も高い位置における濃度は、処理前が378ppmあったところが、7ppmまで低下した。
[実施例2]
実施例1の処理条件において、塩素ガス濃度を4.0%に固定したまま、処理温度を、1220℃、1300℃、1500℃、1650℃及び1750℃に変化させて処理を実施した。各温度で処理した母材の極表面近傍におけるOH基濃度の最大値を測定した。その結果を図4に示す。
図4より、処理温度が高いほど、母材表面のOH基を短時間で除去できることがわかる。ただし、1750℃のときは、高温で母材が変形してしまった。また、1220℃のときは、14時間処理しても、OH基を除去することはできなかった。
図4に示した結果より、本発明における処理温度は1300℃〜1700℃の範囲とすることが好ましい。
[実施例3]
実施例1の処理条件において、処理温度を1500℃に固定したまま、塩素ガス濃度を1%、2%、4%、45%、50%と変えて処理を実施した。各塩素ガス濃度で処理した母材の極表面近傍におけるOH基濃度の最大値を測定した。その結果を図5に示す。
図5より、塩素ガス濃度が高いほど、母材表面のOH基を短時間で除去できる。ただし、塩素ガス濃度を50%まで増加させると、母材表面に塩素が多く残存し、屈折率が変化する。そのため光学特性が変化するので、好ましくない。また、塩素ガス濃度が1%のときは、14時間処理しても、OH基を除去することはできなかった。
図5に示した結果より、本発明における塩素ガス濃度は2〜45%の範囲が好ましい。
[実施例4]
実施例1の処理条件と同じく、塩素ガス濃度4%、処理温度1500℃、処理時間6時間の条件で処理した石英ガラス母材の外側に、SiOからなるスート微粒子を堆積し、脱水処理を行った(外付け工程)。このとき外付け工程前の母材外径と外付け工程後の母材外径の比率は1:4.0とした。この母材の直径方向のOH基濃度分布を測定した結果、外付け前の母材と外付け後の母材の境界面のOH基濃度は1ppm以下であった。
外付け工程後、脱水、焼結(透明化)して光ファイバ用母材とし、さらにこの母材を紡糸して光ファイバを製造した。得られた光ファイバの波長1383nmにおける損失を測定したところ、損失は0.28dB/kmと低かった。
[比較例1]
OH基を除去する処理を施さない石英ガラス母材を用い、それ以外は実施例4と同様にして外付け工程を行った。このとき外付け工程前の母材外径と外付け工程後の母材外径の比率は1:4.0とした。この母材の直径方向のOH基濃度分布を測定した結果、外付け前の母材と外付け後の母材の境界面のOH基濃度は110ppmであった。
外付け工程後、脱水、焼結(透明化)して光ファイバ用母材とし、さらにこの母材を紡糸して光ファイバを製造した。得られた光ファイバの波長1383nmにおける損失を測定したところ、損失は0.39dB/kmと高かった。
[比較例2]
OH基を除去する処理を施さない石英ガラス母材を用い、それ以外は実施例4と同様にして外付け工程を行った。このとき外付け工程前の母材外径と外付け工程後の母材外径の比率は1:3.0とした。この母材の直径方向のOH基濃度分布を測定した結果、外付け前の母材と外付け後の母材の境界面のOH基濃度は114ppmであった。
外付け工程後、脱水、焼結(透明化)して光ファイバ用母材とし、さらにこの母材を紡糸して光ファイバを製造した。得られた光ファイバの波長1383nmにおける損失を測定したところ、損失は0.29dB/kmであった。
実施例4、比較例1,2の結果から、石英ガラス母材に対して本発明に係るOH基を除去する処理を行うことで、外付け後の母材と外付け前の母材との境界面のOH基濃度を低減することができ、外付け後の母材を用いて光ファイバを製造することにより、波長1383nmでの損失が少ない高品質の光ファイバを製造することができる。
また、別の観点から見ると、本発明による処理を行うことで、石英ガラス母材に外付け工程を経て光ファイバ母材を作製する場合に、石英ガラス母材外径に対する外付け母材の外径の比率を大きくすることができるので、光ファイバ用母材の製造コストを低減することができる。石英ガラス母材は、VAD法で製造しており、コアを含むため、外付け工程で製造するよりもコストがかかっている。そのため、石英ガラス母材外径に対する外付け母材の外径の比率を大きくした方が、製造コストが安くなる。
酸水素火炎研磨後の石英ガラス母材のOH基濃度分布を示すグラフである。 本発明の処理方法を実施するための処理装置の一例を示す構成図である。 本発明の処理方法によって処理した後の石英ガラス母材のOH基濃度分布を示すグラフである。 実施例の結果を示し、各処理温度における処理時間とOH基濃度の関係を示すグラフである。 実施例の結果を示し、各塩素ガス濃度における処理時間とOH基濃度の関係を示すグラフである。
符号の説明
1…処理装置、2…石英ガラス母材、3…炉心管、4…カーボンヒータ、5…断熱部、6…排気管、7…支持棒、8…給気管。

Claims (4)

  1. 石英ガラス母材を酸水素火炎で火炎研磨した後、該石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下で加熱することにより、石英ガラス母材の表面層に存在するOH基が減少した石英ガラス母材を得ることを特徴とする石英ガラス母材の処理方法。
  2. 石英ガラス母材を塩素系ガス含有雰囲気下、1300℃〜1700℃の温度範囲で加熱することを特徴とする請求項1に記載の石英ガラス母材の処理方法。
  3. 塩素系ガス含有雰囲気が、塩素ガスとヘリウムガスなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気であり、かつその塩素ガス濃度が2〜45%の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の石英ガラス母材の処理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の石英ガラス母材の処理方法によって処理された石英ガラス母材を用い、該石英ガラス母材の表面に石英ガラスからなるスート微粒子を堆積し、さらに脱水焼結を行って光ファイバ用母材を製造することを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。
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