JP2003082300A - 両面接着性布帛 - Google Patents

両面接着性布帛

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JP2003082300A
JP2003082300A JP2001274112A JP2001274112A JP2003082300A JP 2003082300 A JP2003082300 A JP 2003082300A JP 2001274112 A JP2001274112 A JP 2001274112A JP 2001274112 A JP2001274112 A JP 2001274112A JP 2003082300 A JP2003082300 A JP 2003082300A
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cloth
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JP2001274112A
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Masayuki Katayama
雅行 片山
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Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表地等の布帛との接着力が均一で、接着力も
高く、また生産に際して、均一な樹脂塗布が可能であ
り、且つ生産設備のメンテナンスも簡易で済み、生産コ
ストも低くすることができる、両面接着性布帛を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 布帛表面に第1樹脂層が形成され、該第
1樹脂層と少なくとも一部分が重なるようにして、第2
樹脂層が形成されており、該第1樹脂層の融点と該第2
樹脂層の融点のうち高い方の融点より高い接着温度にお
いて、該第1樹脂層の溶融粘度が、該第2樹脂層の溶融
粘度より低い両面接着性布帛とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面接着性布帛に
関し、特にリバーシブル衣料等で、衣服の表地と他の表
地を張り合わせる際にその中間に使用される、両面が接
着性の機能を有する布帛であり、特に接着芯として好適
な布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コート類やその他の衣料にお
いて、表裏の色や模様を異なったものとして表裏両用で
きる、いわゆるリバーシブル衣料が用いられている。こ
のような表裏両用できる衣料は、表裏の表地の間に両面
接着性布帛を挿入してプレス機等で接着して製造するこ
とができる。本出願人は実開昭57−52522号公報
に、不織布等の基布の片面に、ドット状に熱接着剤を樹
脂の流動性があるうちにプレスロールで押し込み、該基
布の厚みの2/3以上に渡って該基布内に存在させた両
面接着芯を開示した。この両面接着芯を両面の表地とプ
レス機等で接着する時に、このドットが裏面にも浸み出
して両面の表地を接着することができるのである。しか
し、実際の生産に際して、基布の厚みの2/3以上に渡
って均一に熱接着剤を塗布することが困難であったり、
用いる接着剤の樹脂の熱流動特性が制限されるという問
題があった。また、そのため接着芯と表地との接着力が
不均一となったり、大きな接着力は得られないという問
題があった。また、本出願人は実開昭62−83898
号公報に、基材シートを介して、上面のホットメルト接
着剤のドットが下面のドットと40%以上の重なり面積
を有している両面接着芯地を開示した。しかし、接着剤
を基材シートの両面に、2回にわたってドット状に塗布
する必要があるため、生産コストが上がる問題があっ
た。また、2回目の接着剤の乾燥時に1回目に塗布した
ホットメルト接着剤が溶け出し、乾燥機の内部のロール
やコンベアー等の装置を汚し、そのため製品が汚染する
という生産上の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、表地等の布帛との接着力が均一で、接着力も
高く、また生産に際して、均一な樹脂塗布が可能であ
り、且つ生産設備のメンテナンスも簡易で済み、生産コ
ストも低くすることができる、両面接着性布帛を提供す
ることを課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段は、請求項1の発明では、布帛表面に第1樹脂層
が形成され、該第1樹脂層と少なくとも一部分が重なる
ようにして、第2樹脂層が形成されており、該第1樹脂
層の融点と該第2樹脂層の融点のうち高い方の融点より
高い接着温度において、該第1樹脂層の溶融粘度が、該
第2樹脂層の溶融粘度より低いことを特徴とする両面接
着性布帛であり、表地の間に、該両面接着性布帛を配置
して前記接着温度で加熱接着することにより、溶融粘度
の低い第1樹脂層が素早く該布帛の裏面に沁み出し、一
方第2樹脂層も該布帛の表面に留まるように溶融するた
め、表地等の他の布帛との接着力が均一で、その接着力
も高くすることができる。また該両面接着性布帛の生産
に際しても、均一な樹脂塗布が可能であり、且つ生産設
備のメンテナンスも簡易で済み、生産コストも低くする
ことができる。
【0005】また、請求項2の発明では、前記第1樹脂層の
樹脂粒子径が、前記第2樹脂層の樹脂粒子径より小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の両面接着性布帛であ
り、表地の間に、該両面接着性布帛を配置して加熱接着
することにより、樹脂粒子径の小さい第1樹脂層の樹脂
層全体が素早く溶融して該布帛の裏面に沁み出し易くな
るので、表地等の他の布帛との接着力がより均一で、そ
の接着力もより高くすることができる。
【0006】また、請求項3の発明では、前記布帛の面密度
が1〜100g/mであり、且つ厚さが0.01〜
1.0mmであることを特徴とする請求項1または2に
記載の両面接着性布帛であり、このような面密度と厚さ
によって、溶融粘度の低い第1樹脂層がより素早く該布
帛の裏面に沁み出し、一方第2樹脂層も該布帛の表面に
留まるように溶融するため、表地等の他の布帛との接着
力がより均一で、その接着力もより高くすることができ
る。
【0007】また、請求項4の発明では、前記第1樹脂層及
び前記第2樹脂層が前記布帛表面に点状又は線状に付着
していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
の両面接着性布帛であり、表地等の他の布帛が該両面接
着性布帛によって接着された複合布は柔軟性に優れる。
【0008】また、請求項5の発明では、前記第1樹脂層が
ペーストを塗布して形成し、前記第2樹脂層が粒子を塗
布して形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか
に記載の両面接着性布帛であり、特に表地等の他の布帛
との接着力が均一で、その接着力も高くすることができ
る。また該両面接着性布帛の生産に際しても、均一な樹
脂塗布が可能であり、且つ生産設備のメンテナンスも簡
易で済み、生産コストも低くすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる両面接着性
布帛の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0010】本発明は、図1〜3に例示するように、布帛2
の表面に第1樹脂層3が形成され、該第1樹脂層と少な
くとも一部分が重なるようにして、第2樹脂層4が形成
されており、該第1樹脂層の融点と該第2樹脂層の融点
のうち高い方の融点より高い接着温度において、該第1
樹脂層の溶融粘度が、該第2樹脂層の溶融粘度より低い
ことを特徴とする両面接着性布帛1である。
【0011】前記布帛2は、不織布、織物、編物及びこれら
の布帛を組み合わせた複合布や、これらの布帛と他のフ
ィルム等の素材を組み合わせた布帛が適している。この
うち不織布は、任意の製法によるものを選択して使用で
きるが、たとえば熱エンボスロールで点状の熱接着部分
を多数形成したポイントシール不織布に代表される熱接
着不織布や、エマルジョンバインダーなどの接着剤を付
与する接着剤結合型不織布や、熱接着不織布にエマルジ
ョンバインダーを付与した不織布や、水流絡合不織布
や、これらの不織布とフィラメントやネットなどを複合
して補強した複合不織布などが、第1樹脂層の沁み出し
が均一となるので好適である。
【0012】前記布帛2に使用する繊維としてはポリエステ
ル系繊維、ナイロン系繊維、アクリル系繊維などが好ま
しい。また布帛2の面密度としては1〜100g/m
が好ましく、1〜50g/mが更に好ましく、5〜2
0g/mが最も好ましい。また布帛2の厚さとしては
0.01〜1.0mmが好ましく、0.01〜0.5m
mが更に好ましく、0.01〜0.2mmが最も好まし
い。
【0013】前記第1樹脂層3は、熱可塑性の樹脂からな
り、第1樹脂層3の融点と第2樹脂層4の融点のうち高
い方の融点より高い接着温度において、該熱可塑性樹脂
の溶融粘度は20000ポイズ以下が好ましく、100
00ポイズ以下であることがより好ましい。樹脂の種類
としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが好まし
い。
【0014】前記樹脂の形態としては、紛体状、粒子状、液
体に樹脂を分散したディスパージョン状、溶液状のもの
を用いることができ、これらの形態のものを布帛2の上
に塗布した後、必要に応じて乾燥させて、又は溶融させ
て、第1樹脂層3を形成することができる。また、第1
樹脂層3の形態としては、図1または図2に例示するよ
うに、ドット状、線状のように、布帛2の上に部分的に
形成されていても、また図3に例示するように、布帛2
の表面全面に形成されていても構わないが、部分的に形
成されていると図4または図5に例示するように、両面
接着性布帛1とした後、この両面接着性布帛1の両面に
表地等の他の布帛6及び6’を接着した場合、この複合
布5の風合いが柔軟となるので好ましい。
【0015】前記第1樹脂層3は、たとえば液体に微粒子状
の上記樹脂を分散したディスパージョンとして、さらに
可塑剤などを添加してペースト状とした後、ロールプリ
ンタなどを用いて、布帛2の上にドット状にプリントし
て得ることができる。ドット状とは、布帛2の表面上に
不連続な多数の点又は小区域から形成される模様であ
り、各ドットの形状には、例えば、円形、楕円形、又は
正方形、長方形や六角形などの多角形がある。このよう
に、ドット状にプリントする場合、ドットの直径を0.
1〜1.0mmの範囲とすれば、両面接着性布帛1を用
いた複合布5の風合いが柔軟となるので好ましく、0.
2〜0.5mmの範囲であれば更に好ましい。また、ド
ットの個数は1〜250個/cmであることが好まし
く、1〜100個/cmであることが更に好ましい。
【0016】前記第1樹脂層3の面密度は、3〜15g/m
が好ましく、このような面密度とするにより、該第1
樹脂層が布帛2の反対面に沁み出して表地等の他の布帛
6’と良好な接着力を得ることができる。また、3〜1
0g/mが更に好ましく、このような面密度とするに
より、両面接着性布帛を用いた複合布5の風合いをより
柔軟にすることができる。また、第1樹脂層3の塗布面
積あるいはプリント面積は布帛2の表面の3〜20%と
することが好ましく、このような面積比率とすることに
より、両面接着性布帛を用いた複合布5の風合いをより
柔軟にすることができる。また、10〜20%とするこ
とが更に好ましく、このような面積比率とすることによ
り、より接着力を向上させながら両面接着性布帛を用い
た複合布5の風合いをより柔軟にすることができる。
【0017】前記第2樹脂層4は、熱可塑性の樹脂からな
り、第1樹脂層3の融点と第2樹脂層4の融点のうち高
い方の融点より高い接着温度において、該熱可塑性樹脂
の溶融粘度は20000ポイズ以下が好ましく、100
00ポイズ以下であることがより好ましい。樹脂の種類
としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが好まし
い。
【0018】前記樹脂の形態としては、紛体状、粒子状、液
体に樹脂を分散したディスパージョン状、溶液状のもの
を用いることができ、これらの形態のものを第1樹脂層
3が形成された布帛2の上に更に塗布した後、必要に応
じて乾燥させて、又は溶融させて、第2樹脂層4を形成
することができる。このように、第1樹脂層3が形成さ
れた布帛2上に更に第2樹脂層4を形成する場合、該第
1樹脂層3の融点と該第2樹脂層4の融点のうち高い方
の融点より高い接着温度において、該第1樹脂層の溶融
粘度が、該第2樹脂層の溶融粘度より低いことが必要で
ある。
【0019】前記第2樹脂層4の形態としては、布帛2及び
/又は第1樹脂層3の表面上にドット状、線状のよう
に、部分的に形成されていても、該布帛2及び/又は第
1樹脂層3の表面の全面に形成されていても構わない
が、部分的に形成されていると両面接着性布帛1とした
後、両面に表地等の他の布帛6及び6’を接着した場
合、この複合布5の風合いが柔軟となるので好ましい。
このように、第1樹脂層3が形成された布帛2の上に更
に第2樹脂層4を形成する場合、該第1樹脂層と少なく
とも一部分が重なるようにして、該第2樹脂層を形成す
る必要がある。例えば、該第1樹脂層の面積の50%以
上が重なっていることが好ましく、75%以上が重なっ
ていることが更に好ましく、90%以上重なっているこ
とが最も好ましい。
【0020】以上述べたように、本発明の両面接着性布帛
は、布帛2の表面に第1樹脂層3が形成され、第1樹脂
層3と少なくとも一部分が重なるようにして、第2樹脂
層4が形成されている。該第1樹脂層の融点と該第2樹
脂層の融点のうち高い方の融点より高い接着温度におい
て、該第1樹脂層の溶融粘度が、該第2樹脂層の溶融粘
度より低いので、このようにして形成された両面接着性
布帛1を表地等の布帛6及び6’の間に、配置して前記
接着温度で加熱接着すると、溶融粘度の低い第1樹脂層
3が素早く布帛2の裏面に沁み出し、一方第2樹脂層も
布帛2の表面に留まるように溶融するため、布帛2の裏
面では主として第1樹脂層3の樹脂が表地等の布帛6’
との接着に寄与することができる。また、布帛2の表面
では主として第2樹脂層4の樹脂が表地等の布帛6との
接着に寄与することができる。本発明では第1樹脂層の
融点が第2樹脂層の融点より低くても高くても、或いは
同じであってもかまわない。例えば、第1樹脂層の融点
が第2樹脂層の融点よりも高い場合、概して第1樹脂層
の融点付近の温度では第1樹脂層の溶融粘度が第2樹脂
層の溶融粘度よりも高くなるが、更に温度を高くするこ
とにより、樹脂層の組み合わせ如何によるが、第1樹脂
層の溶融粘度が第2樹脂層の溶融粘度よりも低くなる場
合があり、このような場合は、その温度を接着温度とす
ることができる。このように本発明では、第1樹脂層と
第2樹脂層とが両層の高い方の融点より高い接着温度で
同時に溶融した場合の樹脂の沁み出し易さの違いを利用
することにより、布帛2の表裏に樹脂量がバランス良く
配置することができる。したがって、表地等の布帛6及
び6’との接着力を均一とすることができる。また表地
等の布帛6及び6’との接着力も高くすることができ
る。
【0021】仮に、従来技術のように、片面に1種類の樹脂
のみが塗布されたものを両面接着布として使用すると、
樹脂層の部分ごと又は樹脂のドットごとに、該両面接着
布の表面が裏面より樹脂量が多くなったり、少なくなっ
たりするので、接着力のバラツキが多くなり不均一とな
ってしまうが、本発明の両面接着性布帛1では、そのよ
うな問題がなく、均一に接着した複合布5を得ることが
できる。また、多少の接着条件の変動、例えば接着温度
などの変動があっても、第1樹脂層が素早く布帛2の裏
面に沁み出すので、このような接着条件の変動にも左右
されることなく、均一に接着した複合布5を得ることが
できる。
【0022】また本発明では、第1樹脂層3と第2樹脂層4
とが布帛2の同じ面側に形成されるので、生産中に反対
面の樹脂が溶融して乾燥機中のコンベアーやロールを汚
したり、その汚染したコンベアーやロールによって、生
産中の両面接着性布帛が逆汚染されることがない。ま
た、従来技術の実開昭57−52522号公報のよう
に、樹脂を布帛2のどの程度まで、厚み方向に浸透させ
たらよいか等の生産条件を考える必要がなく、均一な樹
脂塗布が可能であり、且つ生産設備のメンテナンスも簡
易で済み、生産コストも低くすることができる。
【0023】上記のように、本発明では、第1樹脂層の溶融
粘度が、第2樹脂層の溶融粘度より低いことが必要であ
るが、該第1樹脂層の融点と該第2樹脂層の融点のうち
高い方の融点より高い接着温度において、第1樹脂層の
樹脂の溶融粘度が第2樹脂層の樹脂の溶融粘度よりも1
000ポイズ以上低いことが好ましく、2000ポイズ
以上低いことが更に好ましい。また、上記のように、第
1樹脂層の溶融粘度が、第2樹脂層の溶融粘度より低い
のみならず、第1樹脂層の樹脂粒子径が、第2樹脂層の
樹脂粒子径より小さい場合は、該第1樹脂層の樹脂層全
体が素早く溶融できるので更に好ましい。それには、第
1樹脂層の樹脂の平均粒子径が第2樹脂層の樹脂の平均
粒子径の50%以下であることが好ましく、10%以下
であることが更に好ましい。
【0024】前記第2樹脂層4は、たとえば第1樹脂層3
を、液体に微粒子状の樹脂を分散したディスパージョン
として、さらに増粘剤などを添加してペースト状とした
後、ロールプリンタなどを用いて、布帛2の上にドット
状にプリントして形成した後、プリントが未乾燥のとこ
ろに第2樹脂層用の熱可塑性樹脂粉体を吹き付けにより
塗布して、プリント部分以外に付着した粉体を払いおと
した後、乾燥させるという方法がある。このような熱可
塑性樹脂粉体の平均粒径は0.1〜300μmが好まし
く、0.1〜200μmが更に好ましい。また、第2樹
脂層の面密度は3〜30g/mが好ましく、このよう
な面密度とするにより、両面接着性布帛1の接着力が高
く且つこの両面接着性布帛を用いた複合布5の風合いを
柔軟にすることができる。また、5〜20g/mが更
に好ましく、このような面密度とするにより、両面接着
性布帛を用いた複合布5の風合いを更に柔軟にすること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例につき説明するが、こ
れは発明の理解を容易とするための好適例に過ぎず、本
発明はこれら実施例の内容に限定されるものではない。
尚、本発明の実施例及び比較例の接着力の評価は下記の
評価方法に従った。 (接着力の評価方法)2枚の表地(目付130g/m
のダブルジョーゼット(トリアセテート60%,ポリエ
ステル40%))の間に両面接着性布帛を挟み、温度1
30℃、圧力0.29MPa、プレス時間10秒の条件
で、ローラー型プレス機を使用して、両面接着性布帛を
2枚の表地と接着する。次に、この接着した複合布を、
JIS1086−1999接着芯地試験方法7.19は
く離強さ、に準じて剥離強さを測定した。すなわち、こ
の接着した複合布を幅5cm×長さ15cmのテープ状
に裁断して試験片を作成する。次に、この試験片の両面
接着性布帛と片側の表地を長辺方向に約5cm剥離し
て、剥離した夫々の上端を上下のチャックに挟み、つか
み間隔を5cmとして、引っ張り試験機(オリエンテッ
ク社製)により、引っ張り速度300mm/minの条
件で5cmを剥離して、その間の剥離に要する力を測定
し、その平均値を接着力とした。
【0026】(実施例1)繊度1.7デシテックスで繊維長
が38mmのナイロン繊維90重量%と繊度1.3デシ
テックスで繊維長が38mmのポリエステル繊維10重
量%とからなる繊維原料を開繊した後、カード機により
面密度が10g/mの繊維ウエブを形成した。次にこ
の繊維ウエブを加熱した凹凸のある金属製ロールと加熱
した平滑な金属製ロールの間に通して、部分的に熱接着
した不織布である図1の布帛2を作成した。この布帛2
の厚さは0.1mmであった。次に融点が110℃で1
30℃の溶融粘度が4900ポイズのナイロン樹脂のパ
ウダー(平均粒径40μm)を分散して増粘剤などの添
加剤を加えてペースト状とした熱接着剤を、孔径0.5
mmで開孔率が10%のロールスクリーンを回転させな
がら、この布帛2の片面に、52個/cmの割合で、
ドット状に塗布して第1樹脂層3を形成した。次に、布
帛2を水平方向に進行させながら第1樹脂層3が未乾燥
のうちに、第1樹脂層3と同じ面の上から、融点が11
8℃で130℃の溶融粘度が8100ポイズのナイロン
樹脂粉末(平均粒径125μm)を散布した。次に、余
分のナイロン樹脂粉末を除去し、第1樹脂層3の上に第
2樹脂層4を、該第1樹脂層と該第2樹脂層とが平均9
8%重なるように形成した。次に、このように樹脂層が
形成された布帛2を乾燥機に通して、第1樹脂層3を加
熱して乾燥を行い、第1樹脂層の面密度が5g/m
あり、第2樹脂層の面密度が10g/mである図1に
示す両面接着性布帛1を作成した。得られた両面接着性
布帛1の接着力を下記の接着力の評価方法に従って、評
価した結果、この両面接着性布帛の樹脂塗布面の接着力
は12.8N/5cmであり、反対面(樹脂沁み出し
面)の接着力は8.4N/5cmであり、両面共に高い
接着力を得ることができた。また、この両面接着性布帛
によって、図4に示すように表地がしっかりと接着さ
れ、しかも柔軟な風合の複合布を得ることができた。
【0027】(実施例2)実施例1において、融点110℃
のナイロン樹脂のパウダー(平均粒径40μm)を分散
して増粘剤などの添加剤を加えてペースト状とした熱接
着剤の替わりに、融点が110℃で、130℃の溶融粘
度が4900ポイズのナイロン樹脂のパウダー(平均粒
径1.0μm)を分散した懸濁液を用いた以外は実施例
1と同様にして、両面接着性布帛を作成した。得られた
両面接着性布帛の接着力を実施例1と同様にして評価し
た結果、樹脂塗布面の接着力は15.4N/5cmであ
り、反対面(樹脂沁み出し面)の接着力は10.8N/
5cmであり、両面共に高い接着力を得ることができ
た。また、この両面接着性布帛によって、表地がしっか
りと接着され、しかも柔軟な風合の複合布を得ることが
できた。
【0028】(実施例3)実施例1の第1樹脂層として、融
点が120℃で、130℃の溶融粘度が2920ポイズ
のナイロン樹脂のパウダー(平均粒径40μm)を分散
して増粘剤などの添加剤を加えてペースト状とした熱接
着剤を使用すること、および実施例1の第2樹脂層とし
て、融点が107℃で130℃の溶融粘度が9400ポ
イズのナイロン樹脂粉末(平均粒径130μm)を散布
したこと以外は実施例1と同様にして、両面接着性布帛
を作成した。得られた両面接着性布帛の接着力を実施例
1と同様にして評価した結果、樹脂塗布面の接着力は1
1.2N/5cmであり、反対面(樹脂沁み出し面)の
接着力は7.9N/5cmであり、両面共に高い接着力
を得ることができた。また、この両面接着性布帛によっ
て、表地がしっかりと接着され、しかも柔軟な風合の複
合布を得ることができた。
【0029】(比較例1)繊度1.7デシテックスで繊維長
が38mmのナイロン繊維90重量%と繊度1.3デシ
テックスで繊維長が38mmのポリエステル繊維10重
量%とからなる繊維原料を開繊した後、カード機により
面密度が10g/mの繊維ウエブを形成した。次にこ
の繊維ウエブを加熱した凹凸のある金属製ロールと加熱
した平滑な金属製ロールの間に通して、部分的に熱接着
した厚さ0.1mmの不織布を作成した。次に融点が1
10℃で、130℃の溶融粘度が4900ポイズのナイ
ロン樹脂のパウダー(平均粒径40μm)を分散して増
粘剤などの添加剤を加えてペースト状とした熱接着剤
を、孔径0.5mmで開孔率が10%のロールスクリー
ンを回転させながら、この不織布の片面に、ドット状に
塗布して樹脂層を形成した。次に、ドット状に塗布した
樹脂層を加熱乾燥した後、まだ加熱状態にあるうちに、
この樹脂層を不織布の厚さの2/3以上に渡って進入す
るように、プレスロールを用いて押し込んで、樹脂層の
面密度が15g/mである両面接着性布帛を作成し
た。次に得られた両面接着性布帛の接着力を実施例1と
同様にして評価した結果、この両面接着性布帛の樹脂塗
布面の接着力は4.4N/5cmであり、反対面(樹脂
沁み出し面)の接着力は1.5N/5cmであり、両面
共に低い接着力しか得ることはできなかった。また、こ
の両面接着性布帛を用いたところ、表地が不充分に接着
されており、表地が剥離しやすい複合布しか得ることは
できなかった。
【0030】(比較例2)実施例1の第1樹脂層として、融
点が120℃で、130℃の溶融粘度が17690ポイ
ズのナイロン樹脂のパウダー(平均粒径40μm)を分
散して増粘剤などの添加剤を加えてペースト状とした熱
接着剤を使用すること、および実施例1の第2樹脂層と
して、融点が107℃で130℃の溶融粘度が9400
ポイズのナイロン樹脂粉末(平均粒径130μm)を散
布したこと以外は実施例1と同様にして、両面接着性布
帛を作成した。得られた両面接着性布帛の接着力を実施
例1と同様にして評価した結果、樹脂塗布面の接着力は
10.1N/5cmであり、反対面(樹脂沁み出し面)
の接着力は3.1N/5cmであり、片面の接着力が低
い両面接着性布帛しか得ることができなかった。また、
この両面接着性布帛を用いたところ、片面側の表地が不
充分に接着されており、表地が剥離しやすい複合布しか
得ることはできなかった。
【0031】表1に実施例1、2、3、及び比較例1、2の
評価結果を示す。
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の両面接着性布帛によって、表地
等の他の布帛との接着力が均一で、その接着力も高い複
合布を得ることができる。また本発明の両面接着性布帛
の生産に際しても、均一な樹脂塗布が可能であり、且つ
生産設備のメンテナンスも簡易で済み、生産コストも低
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による両面接着性布帛
【図2】本発明による両面接着性布帛の他の例
【図3】本発明による両面接着性布帛の他の例
【図4】本発明による両面接着性布帛と表地との接着例
【図5】本発明による両面接着性布帛と表地との接着例
【符号の説明】
1 両面接着性布帛 2 布帛 3 第1樹脂層 4 第2樹脂層 5 複合布 6 表地等の布帛 6’ 表地等の布帛
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01B AK01C AK42 AK46 DG11A DG15 GB72 JA04B JA04C JA13A JL11 YY00A YY00B YY00C 4J004 AA07 AA14 AA15 AA16 AB03 CA06 CB01 CC02 CE02 CE03 EA05 FA03 FA08 4J040 DA001 ED001 EF001 EG001 JA05 JA07 JB01 LA06 NA11 4L032 AA06 AA07 AB04 AB07 AC02 AC04 BA08 BB01 BC01 BD01 BD03 CA03 DA01 EA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛表面に第1樹脂層が形成され、該第
    1樹脂層と少なくとも一部分が重なるようにして、第2
    樹脂層が形成されており、該第1樹脂層の融点と該第2
    樹脂層の融点のうち高い方の融点より高い接着温度にお
    いて、該第1樹脂層の溶融粘度が、該第2樹脂層の溶融
    粘度より低いことを特徴とする両面接着性布帛。
  2. 【請求項2】 前記第1樹脂層の樹脂粒子径が、前記第
    2樹脂層の樹脂粒子径より小さいことを特徴とする請求
    項1に記載の両面接着性布帛。
  3. 【請求項3】 前記布帛の面密度が1〜100g/m
    であり、且つ厚さが0.01〜1.0mmであることを
    特徴とする1または2に記載の両面接着性布帛。
  4. 【請求項4】 前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層が前
    記布帛表面に点状又は線状に付着していることを特徴と
    する請求項1〜3の何れかに記載の両面接着性布帛。
  5. 【請求項5】 前記第1樹脂層がペーストを塗布して形
    成し、前記第2樹脂層が粒子を塗布して形成したことを
    特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の両面接着性布
    帛。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113243600A (zh) * 2021-05-28 2021-08-13 于军 一种双面胶膜复合制衣工艺、复合面料及服装

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