JP2003041213A - 両面接着性布帛 - Google Patents

両面接着性布帛

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JP2003041213A
JP2003041213A JP2001230743A JP2001230743A JP2003041213A JP 2003041213 A JP2003041213 A JP 2003041213A JP 2001230743 A JP2001230743 A JP 2001230743A JP 2001230743 A JP2001230743 A JP 2001230743A JP 2003041213 A JP2003041213 A JP 2003041213A
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fabric
double
cloth
resin
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Masayuki Katayama
雅行 片山
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Japan Vilene Co Ltd
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Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表地等の布帛との接着力が均一で、接着力も
高く、また生産に際して、均一な樹脂塗布が可能であ
り、且つ生産設備のメンテナンスも簡易で済み、生産コ
ストも低くすることができる、両面接着性布帛を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 布帛表面に第1樹脂層が形成され、該第
1樹脂層と少なくとも一部分が重なるようにして、第2
樹脂層が形成されており、該第1樹脂層の融点が該第2
樹脂層の融点より低い両面接着性布帛とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面接着性布帛に
関し、特にリバーシブル衣料等で、衣服の表地と他の表
地を張り合わせる際にその中間に使用される、両面が接
着性の機能を有する布帛であり、特に接着芯として好適
な布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コート類やその他の衣料にお
いて、表裏の色や模様を異なったものとして表裏両用で
きる、いわゆるリバーシブル衣料が用いられている。こ
のような表裏両用できる衣料は、表裏の表地の間に両面
接着性布帛を挿入してプレス機等で接着して製造するこ
とができる。本出願人は実開昭57−52522号公報
に、不織布等の基布の片面に、ドット状に熱接着剤を樹
脂の流動性があるうちにプレスロールで押し込み、該基
布の厚みの2/3以上に渡って該基布内に存在させた両
面接着芯を開示した。この両面接着芯を両面の表地とプ
レス機等で接着する時に、このドットが裏面にも浸み出
して両面の表地を接着することができるのである。しか
し、実際の生産に際して、基布の厚みの2/3以上に渡
って均一に熱接着剤を塗布することが困難であったり、
用いる接着剤の樹脂の特性が制限されるという問題があ
った。また、そのため接着芯と表地との接着力が不均一
となったり、大きな接着力は得られないという問題があ
った。また、本出願人は実開昭62−83898号公報
に、基材シートを介して、上面のホットメルト接着剤の
ドットが下面のドットと40%以上の重なり面積を有し
ている両面接着芯地を開示した。しかし、接着剤を基材
シートの両面に、2回にわたってドット状に塗布する必
要があるため、生産コストが上がる問題があった。ま
た、2回目の接着剤の乾燥時に1回目に塗布したホット
メルト接着剤が溶け出し、乾燥機の内部のロールやコン
ベアー等の装置を汚し、そのため製品が汚染するという
生産上の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、表地等の布帛との接着力が均一で、接着力も
高く、また生産に際して、均一な樹脂塗布が可能であ
り、且つ生産設備のメンテナンスも簡易で済み、生産コ
ストも低くすることができる、両面接着性布帛を提供す
ることを課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段は、請求項1の発明では、布帛表面に第1樹脂層
が形成され、該第1樹脂層と少なくとも一部分が重なる
ようにして、第2樹脂層が形成されており、該第1樹脂
層の融点が該第2樹脂層の融点より低いことを特徴とす
る両面接着性布帛であり、表地の間に、該両面接着性布
帛を配置して加熱接着することにより、第1樹脂層がま
ず溶融して該布帛の裏面に沁み出し、その後、第2樹脂
層も溶融することによって、表地等の他の布帛との接着
力が均一で、その接着力も高くすることができる。また
該両面接着性布帛の生産に際しても、均一な樹脂塗布が
可能であり、且つ生産設備のメンテナンスも簡易で済
み、生産コストも低くすることができる。
【0005】また、請求項2の発明では、上記布帛の面密度
が1〜100g/mであり、且つ厚さが0.01〜
1.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の両
面接着性布帛であり、このような面密度と厚さによっ
て、第1樹脂層が該布帛の裏面により沁み出しやすくな
り、表地等の他の布帛との接着力がより均一で、その接
着力もより高くすることができる。
【0006】また、請求項3の発明では、上記第1樹脂層及
び上記第2樹脂層が上記布帛表面に点状又は線状に付着
していることを特徴とする請求項1または2に記載の両
面接着性布帛であり、表地等の他の布帛が該両面接着性
布帛によって接着された複合布は柔軟性に優れる。
【0007】また、請求項4の発明では、上記第1樹脂層が
ペーストを塗布して形成し、第2樹脂層が粒子を塗布し
て形成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記
載の両面接着性布帛であり、特に表地等の他の布帛との
接着力が均一で、その接着力も高くすることができる。
また該両面接着性布帛の生産に際しても、均一な樹脂塗
布が可能であり、且つ生産設備のメンテナンスも簡易で
済み、生産コストも低くすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる両面接着性
布帛の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0009】本発明は、図1〜3に例示するように、布帛2
の表面に第1樹脂層3が形成され、該第1樹脂層と少な
くとも一部分が重なるようにして、第2樹脂層4が形成
されており、該第1樹脂層の融点が該第2樹脂層の融点
より低いことを特徴とする両面接着性布帛1である。
【0010】前記布帛2は、不織布、織物、編物及びこれら
の布帛を組み合わせた複合布や、これらの布帛と他のフ
ィルム等の素材を組み合わせた布帛が適している。この
うち不織布は、任意の製法によるものを選択して使用で
きるが、たとえば熱エンボスロールで点状の熱接着部分
を多数形成したポイントシール不織布に代表される熱接
着不織布や、エマルジョンバインダーなどの接着剤を付
与する接着剤結合型不織布や、熱接着不織布にエマルジ
ョンバインダーを付与した不織布や、水流絡合不織布
や、これらの不織布とフィラメントやネットなどを複合
して補強した複合不織布などが、第1樹脂層の沁み出し
が均一となるので好適である。
【0011】前記布帛2に使用する繊維としてはポリエステ
ル系繊維、ナイロン系繊維、アクリル系繊維などが好ま
しい。また布帛2の面密度としては1〜100g/m
が好ましく、1〜50g/mが更に好ましく、5〜2
0g/mが最も好ましい。また布帛2の厚さとしては
0.01〜1.0mmが好ましく、0.01〜0.5m
mが更に好ましく、0.01〜0.2mmが最も好まし
い。
【0012】前記第1樹脂層3は、熱可塑性の樹脂からな
り、融点が80〜150℃の樹脂であることが好まし
く、80〜120℃であることが更に好ましい。また、
樹脂の種類としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂な
どが好ましい。
【0013】前記樹脂の形態としては、紛体状、粒子状、液
体に樹脂を分散したディスパージョン状、溶液状のもの
を用いることができ、これらの形態のものを布帛2の上
に塗布した後、必要に応じて乾燥させて、又は溶融させ
て、第1樹脂層3を形成することができる。また、第1
樹脂層3の形態としては、図1または図2に例示するよ
うに、ドット状、線状のように、布帛2の上に部分的に
形成されていても、また図3に例示するように、布帛2
の表面全面に形成されていても構わないが、部分的に形
成されていると図4または図5に例示するように、両面
接着性布帛1とした後、この両面接着性布帛1の両面に
表地等の他の布帛6及び6’を接着した場合、この複合
布5の風合いが柔軟となるので好ましい。
【0014】前記第1樹脂層3は、たとえば液体に微粒子状
の上記樹脂を分散したディスパージョンとして、さらに
可塑剤などを添加してペースト状とした後、ロールプリ
ンタなどを用いて、布帛2の上にドット状にプリントし
て得ることができる。ドット状とは、布帛2の表面上に
不連続な多数の点又は小区域から形成される模様であ
り、各ドットの形状には、例えば、円形、楕円形、又は
正方形、長方形や六角形などの多角形がある。このよう
に、ドット状にプリントする場合、ドットの直径を0.
1〜1.0mmの範囲とすれば、両面接着性布帛1を用
いた複合布5の風合いが柔軟となるので好ましく、0.
2〜0.5mmの範囲であれば更に好ましい。また、ド
ットの個数は1〜250個/cmであることが好まし
く、1〜100個/cmであることが更に好ましい。
【0015】前記第1樹脂層3の面密度は、3〜15g/m
が好ましく、このような面密度とするにより、該第1
樹脂層が布帛2の反対面に沁み出して表地等の他の布帛
6’と良好な接着力を得ることができる。また、3〜1
0g/mが更に好ましく、このような面密度とするに
より、両面接着性布帛を用いた複合布5の風合いをより
柔軟にすることができる。また、第1樹脂層3の塗布面
積あるいはプリント面積は布帛2の表面の3〜20%と
することが好ましく、このような面積比率とすることに
より、両面接着性布帛を用いた複合布5の風合いをより
柔軟にすることができる。また、10〜20%とするこ
とが更に好ましく、このような面積比率とすることによ
り、より接着力を向上させながら両面接着性布帛を用い
た複合布5の風合いをより柔軟にすることができる。
【0016】前記第2樹脂層4は、熱可塑性の樹脂からな
り、融点が80〜150℃の樹脂であることが好まし
く、80〜120℃であることが更に好ましい。樹脂の
種類としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが
好ましい。
【0017】前記樹脂の形態としては、紛体状、粒子状、液
体に樹脂を分散したディスパージョン状、溶液状のもの
を用いることができ、これらの形態のものを第1樹脂層
3が形成された布帛2の上に更に塗布した後、必要に応
じて乾燥させて、又は溶融させて、第2樹脂層4を形成
することができる。このように、第1樹脂層3が形成さ
れた布帛2上に更に第2樹脂層4を形成する場合、該第
1樹脂層の融点が該第2樹脂層の融点より低いことが必
要である。
【0018】前記第2樹脂層4の形態としては、布帛2及び
/又は第1樹脂層3の表面上にドット状、線状のよう
に、部分的に形成されていても、該布帛2及び/又は第
1樹脂層3の表面の全面に形成されていても構わない
が、部分的に形成されていると両面接着性布帛1とした
後、両面に表地等の他の布帛6及び6’を接着した場
合、この複合布5の風合いが柔軟となるので好ましい。
このように、第1樹脂層3が形成された布帛2の上に更
に第2樹脂層4を形成する場合、該第1樹脂層と少なく
とも一部分が重なるようにして、該第2樹脂層を形成す
る必要がある。例えば、該第1樹脂層の面積の50%以
上が重なっていることが好ましく、75%以上が重なっ
ていることが更に好ましく、90%以上重なっているこ
とが最も好ましい。
【0019】以上述べたように、第1樹脂層3と少なくとも
一部分が重なるようにして、第2樹脂層4が形成されて
いるので、該第1樹脂層の融点が該第2樹脂層の融点よ
り低いので、このようにして形成された両面接着性布帛
1を表地等の布帛6及び6’の間に、配置して加熱接着
すると、該第1樹脂層の樹脂が早く溶融して主として布
帛2の裏面に沁み出し、その後、該第2樹脂層の樹脂も
該布帛2の表面で主として溶融することができる。この
ようにして、該布帛2の表裏に樹脂量がバランス良く配
置されるので、表地等の布帛6及び6’との接着力を均
一とすることができ、また表地等の布帛6及び6’との
接着力も高くすることができる。
【0020】仮に、従来技術のように、片面に1種類の樹脂
のみが塗布されたものを両面接着布として使用すると、
樹脂層の部分ごと又は樹脂のドットごとに、該両面接着
布の表面が裏面より樹脂量が多くなったり、少なくなっ
たりするので、接着力のバラツキが多くなり不均一とな
ってしまうが、本発明の両面接着性布帛1では、そのよ
うな問題がなく、均一に接着した複合布5を得ることが
できる。また、多少の接着条件の変動、例えば接着温度
などの変動があっても、第1樹脂層が優先的に布帛2の
裏面に沁み出すので、このような接着条件の変動にも左
右されることなく、均一に接着した複合布5を得ること
ができる。
【0021】また本発明では、第1樹脂層3と第2樹脂層4
とが布帛2の同じ面側に形成されるので、生産中に反対
面の樹脂が溶融して乾燥機中のコンベアーやロールを汚
したり、その汚染したコンベアーやロールによって、生
産中の両面接着性布帛が逆汚染されることがない。ま
た、従来技術の実開昭57−52522号公報のよう
に、樹脂を布帛2のどの程度まで、厚み方向に浸透させ
たら良いか等の生産条件を考える必要がなく、均一な樹
脂塗布が可能であり、且つ生産設備のメンテナンスも簡
易で済み、生産コストも低くすることができる。
【0022】前記第2樹脂層4は、たとえば第1樹脂層3
を、液体に微粒子状の樹脂を分散したディスパージョン
として、さらに増粘剤などを添加してペースト状とした
後、ロールプリンタなどを用いて、布帛2の上にドット
状にプリントして形成した後、プリントが未乾燥のとこ
ろに第2樹脂層用の熱可塑性樹脂粉体を吹き付けたり、
散布することにより塗布して、プリント部分以外に付着
した粉体を払いおとした後、乾燥させるという方法があ
る。このような熱可塑性樹脂粉体の平均粒径は50〜3
00μmが好ましく、80〜200μmが更に好まし
い。また、第2樹脂層の面密度は3〜30g/mが好
ましく、このような面密度とするにより、両面接着性布
帛1の接着力が高く且つこの両面接着性布帛を用いた複
合布5の風合いを柔軟にすることができる。また、5〜
20g/mが更に好ましく、このような面密度とする
により、両面接着性布帛を用いた複合布5の風合いを更
に柔軟にすることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例につき説明するが、こ
れは発明の理解を容易とするための好適例に過ぎず、本
発明はこれら実施例の内容に限定されるものではない。
尚、本発明の実施例及び比較例の接着力の評価は下記の
評価方法に従った。 (接着力の評価方法)2枚の表地(面密度130g/m
のダブルジョーゼット(トリアセテート60%,ポリ
エステル40%))の間に両面接着性布帛を挟み、温度
130℃、圧力0.29MPa、プレス時間10秒の条
件で、ローラー型プレス機を使用して、両面接着性布帛
を2枚の表地と接着する。次に、この接着した複合布
を、JIS1086−1999接着芯地試験方法7.1
9はく離強さ、に準じて剥離強さを測定した。すなわ
ち、この接着した複合布を幅5cm×長さ15cmのテ
ープ状に裁断して試験片を作成する。次に、この試験片
の両面接着性布帛と片側の表地を長辺方向に約5cm剥
離して、剥離した夫々の上端を上下のチャックに挟み、
つかみ間隔を5cmとして、引っ張り試験機(オリエン
テック社製)により、引っ張り速度300mm/min
の条件で5cmを剥離して、その間の剥離に要する力を
測定し、その平均値を接着力とした。
【0024】(実施例1)繊度1.7デシテックスで繊維長
が38mmのナイロン繊維90重量%と繊度1.3デシ
テックスで繊維長が38mmのポリエステル繊維10重
量%とからなる繊維原料を開繊した後、カード機により
面密度が10g/mの繊維ウエブを形成した。次にこ
の繊維ウエブを加熱した凹凸のある金属製ロールと加熱
した平滑な金属製ロールの間に通して、部分的に熱接着
した不織布である図1の布帛2を作成した。この布帛2
の厚さは0.1mmであった。次に融点110℃のナイ
ロン樹脂のパウダー(粒径0.1〜80μm)を分散し
て増粘剤などの添加剤を加えてペースト状とした熱接着
剤を、孔径0.5mmで開孔率が10%のロールスクリ
ーンを回転させながら、この布帛2の片面に、52個/
cmの割合で、ドット状に塗布して第1樹脂層3を形
成した。次に、布帛2を水平方向に進行させながら第1
樹脂層3が未乾燥のうちに、第1樹脂層3と同じ面の上
から、融点118℃のナイロン樹脂粉末(粒径80〜1
60μm)を散布した。次に、余分のナイロン樹脂粉末
を除去し、第1樹脂層3の上に第2樹脂層4を、該第1
樹脂層と該第2樹脂層とが平均98%重なるように形成
した。次に、このように樹脂層が形成された布帛2を乾
燥機に通して、第1樹脂層3を加熱して乾燥を行い、第
1樹脂層の面密度が5g/mであり、第2樹脂層の面
密度が10g/mである図1に示す両面接着性布帛1
を作成した。得られた両面接着性布帛1の接着力を下記
の接着力の評価方法に従って、評価した結果、この両面
接着性布帛の樹脂塗布面の接着力は12.8N/5cm
であり、反対面(樹脂沁み出し面)の接着力は8.4N
/5cmであり、両面共に高い接着力を得ることができ
た。また、この両面接着性布帛によって、図4に示すよ
うに表地がしっかりと接着され、しかも柔軟な風合の複
合布を得ることができた。
【0025】(実施例2)融点110℃のナイロン樹脂のパ
ウダー(平均粒径0.1〜80μm)を分散して可塑剤
などの添加剤を加えてペースト状とした熱接着剤の替わ
りに、融点110℃のナイロン樹脂のパウダー(平均粒
径1.0μm)を分散した懸濁液を用いた以外は実施例
1と同様にして、両面接着性布帛を作成した。得られた
両面接着性布帛の接着力を実施例1と同様にして評価し
た結果、樹脂塗布面の接着力は15.4N/5cmであ
り、反対面(樹脂沁み出し面)の接着力は10.8N/
5cmであり、両面共に高い接着力を得ることができ
た。また、この両面接着性布帛によって、表地がしっか
りと接着され、しかも柔軟な風合の複合布を得ることが
できた。
【0026】(比較例1)繊度1.7デシテックスで繊維長
が38mmのナイロン繊維90重量%と繊度1.3デシ
テックスで繊維長が38mmのポリエステル繊維10重
量%とからなる繊維原料を開繊した後、カード機により
面密度が10g/mの繊維ウエブを形成した。次にこ
の繊維ウエブを加熱した凹凸のある金属製ロールと加熱
した平滑な金属製ロールの間に通して、部分的に熱接着
した厚さ0.1mmの不織布を作成した。次に融点11
0℃のナイロン樹脂のパウダー(粒径0.1〜80μ
m)を分散して増粘剤などの添加剤を加えてペースト状
とした熱接着剤を、孔径0.5mmで開孔率が10%の
ロールスクリーンを回転させながら、この不織布の片面
に、ドット状に塗布して樹脂層を形成した。次に、ドッ
ト状に塗布した樹脂層を加熱乾燥した後、まだ加熱状態
にあるうちに、この樹脂層を不織布の厚さの2/3以上
に渡って進入するように、プレスロールを用いて押し込
んで、樹脂層の面密度が15g/mである両面接着性
布帛を作成した。次に得られた両面接着性布帛の接着力
を実施例1と同様にして評価した結果、この両面接着性
布帛の樹脂塗布面の接着力は4.4N/5cmであり、
反対面(樹脂沁み出し面)の接着力は1.5N/5cm
であり、両面共に低い接着力しか得ることはできなかっ
た。また、この両面接着性布帛を用いたところ、表地が
不充分に接着されており、表地が剥離しやすい複合布し
か得ることはできなかった。
【0027】下記の表1に実施例1、2、及び比較例1の評
価結果を示す。 表1.両面接着性布帛の評価(実施例1、2、比較例
1)
【0028】
【発明の効果】本発明の両面接着性布帛によって、表地
等の他の布帛との接着力が均一で、その接着力も高い複
合布を得ることができる。また本発明の両面接着性布帛
の生産に際しても、均一な樹脂塗布が可能であり、且つ
生産設備のメンテナンスも簡易で済み、生産コストも低
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による両面接着性布帛
【図2】本発明による両面接着性布帛の他の例
【図3】本発明による両面接着性布帛の他の例
【図4】本発明による両面接着性布帛と表地との接着例
【図5】本発明による両面接着性布帛と表地との接着例
【符号の説明】
1 両面接着性布帛 2 布帛 3 第1樹脂層 4 第2樹脂層 5 複合布 6 表地等の布帛 6’ 表地等の布帛
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 175/04 C09J 177/00 177/00 201/00 201/00 D06M 17/00 B Fターム(参考) 3B035 AA25 AB06 AB15 AC11 AD06 4J004 AA07 AA14 AA15 AA16 CA03 CA06 CB01 CE01 CE03 EA05 FA08 4J040 DA001 ED001 EF001 EG001 LA02 NA10 4L032 AA06 AA07 AB04 AC02 BA08 BC01 BD01 DA01 EA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛表面に第1樹脂層が形成され、該第
    1樹脂層と少なくとも一部分が重なるようにして、第2
    樹脂層が形成されており、該第1樹脂層の融点が該第2
    樹脂層の融点より低いことを特徴とする両面接着性布
    帛。
  2. 【請求項2】 上記布帛の面密度が1〜100g/m
    であり、且つ厚さが0.01〜1.0mmであることを
    特徴とする請求項1に記載の両面接着性布帛。
  3. 【請求項3】 上記第1樹脂層及び上記第2樹脂層が上
    記布帛表面に点状又は線状に付着していることを特徴と
    する請求項1または2に記載の両面接着性布帛。
  4. 【請求項4】 上記第1樹脂層がペーストを塗布して形
    成し、第2樹脂層が粒子を塗布して形成したことを特徴
    とする請求項1〜3の何れかに記載の両面接着性布帛。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110192683A (zh) * 2019-05-23 2019-09-03 广东溢达纺织有限公司 一种自粘型衬布
CN113243600A (zh) * 2021-05-28 2021-08-13 于军 一种双面胶膜复合制衣工艺、复合面料及服装

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