JP2003082110A - バルクモールディングコンパウンド、その製造方法および粉末充填剤 - Google Patents

バルクモールディングコンパウンド、その製造方法および粉末充填剤

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JP2003082110A
JP2003082110A JP2001280169A JP2001280169A JP2003082110A JP 2003082110 A JP2003082110 A JP 2003082110A JP 2001280169 A JP2001280169 A JP 2001280169A JP 2001280169 A JP2001280169 A JP 2001280169A JP 2003082110 A JP2003082110 A JP 2003082110A
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filler
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Takeshi Matsumoto
松本  剛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】BMCの成形硬化時に生じる硬化物廃材を粉砕
し、得られた粉末を粉末充填剤として再使用したBM
C、その製造方法およびそのための粉末充填剤の提供。 【解決手段】熱硬化性樹脂、硬化剤、強化繊維、低収縮
化剤、増粘剤および粉末充填剤を混練してなるBMCの
粉末充填剤の一部を、該BMCの成形硬化時に生じる硬
化物廃材を、ロールやすりにより平均粒径が50μm以
下の粉末に1段粉砕し、得られた微粉末をシランカップ
リング剤で表面処理して得た硬化BMC粉末で代替した
BMCであり、そのBMCの製造方法であり、そのため
の配合用粉末充填剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、BMC(バルクモ
ールディングコンパウンド)を成形した際に生じるBM
C硬化物廃材の微粉砕物を、BMC原料の充填剤として
再使用したBMC、その再使用に適したBMC硬化物廃
材微粉末、およびBMC硬化物廃材微粉末を再使用して
BMC成形品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、スチレンなどのモノマー
を含む不飽和ポリエステル樹脂、硬化剤、ガラス繊維な
どの強化繊維、熱可塑性樹脂などの低収縮化剤、増粘
剤、および炭酸カルシウムなどの粉末充填剤を混練して
なるBMCを成形硬化して、所定の成形品を成形する場
合、ゲート材、ランナー材などの硬化物廃材の排出量は
相当な量に達し、これの再使用が望まれている。しか
し、BMC硬化物廃材は、強化繊維の周辺を熱硬化性樹
脂が強固に固めており、極めて硬く、粉砕しにくいもの
である。そのため、これの粉砕は、カッターミルなどを
用いて粗粉砕し、ついで微粉砕するという2段粉砕によ
らざるを得なかった。
【0003】しかし、このような従来の2段粉砕法によ
る時は、粉砕時に、樹脂が剥離した強化繊維が綿ほこり
状になって粉砕機に絡み、粉砕機の運転をしばしば中断
しなければならない問題があった。また、強化繊維の界
面周辺に絡まって粉砕された粉末と、そうでない粉末が
混在するため、粉砕された粉末の粒度分布が大きいばか
りか、平均粒径が精々500μmの大粒径の粉末が得ら
れるに過ぎなかった。つまり、得られる粉末は、構成成
分、組成が大きく異なる大粒径の粉末であった。したが
って、従来の2段粉砕法により得られた粉末を、例え
ば、BMC原料の粉末充填剤の一部としてリサイクルし
再使用することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の2段
粉砕法が有する問題点を解消することが目的であり、B
MC硬化物廃材を、特定の粉砕手段を用いて、強化繊維
周辺での絡みの有無による不均一がなく、したがって、
構成成分、組成が大きく異なることがなく、かつ平均粒
径が50μm以下の微粉末になるように粉砕し、得られ
た微粉末をシランカップリング剤で表面処理して得られ
る硬化BMC粉末を粉末充填剤の一部として用いたBM
C、かかる硬化BMC粉末からなる粉末充填剤、および
かかる硬化BMC粉末をBMC原料としてリサイクルし
て成形品を製造する方法を提供することが目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化性樹
脂、硬化剤、強化繊維、低収縮化剤、増粘剤および粉末
充填剤(A−1)を含む組成物からなるBMC(バルク
モールディングコンパウンド)において、前記粉末充填
剤(A−1)の10質量%以上が、熱硬化性樹脂、硬化
剤、強化繊維、低収縮化剤、増粘剤および粉末充填剤
(A−2)を含む組成物からなるBMC硬化物を、ロー
ルやすりで平均粒径50μm以下の粉末に粉砕し、その
後、該粉末の表面をシランカップリング剤で処理して得
られた硬化BMC粉末であることを特徴とするBMCで
ある。
【0006】また、本発明は、熱硬化性樹脂、硬化剤、
強化繊維、低収縮化剤、増粘剤および粉末充填剤(A−
1)を含む組成物からなるBMC(バルクモールディン
グコンパウンド)硬化物を、ロールやすりで平均粒径5
0μm以下の粉末に粉砕し、その後、該粉末の表面をシ
ランカップリング剤で処理して得られた硬化BMC粉末
であることを特徴とする熱硬化性樹脂成形材料配合用の
粉末充填剤である。
【0007】さらに、本発明は、熱硬化性樹脂、硬化
剤、強化繊維、低収縮化剤、増粘剤および粉末充填剤
(A−1)を含む原材料を配合してなるBMC(バルク
モールディングコンパウンド)を製造する工程、該BM
Cを成形硬化してBMC成形品と硬化物廃材を得る工
程、該硬化物廃材をロールやすりで平均粒径50μm以
下の粉末に粉砕し、その後、該粉末の表面をシランカッ
プリング剤で処理して硬化BMC粉末を製造する工程、
および、得られた表面処理硬化BMC粉末を前記BMC
の原材料である粉末充填材剤(A−1)の一部として全
粉末充填剤(A−1)の10質量%以上を使用して前記
BMCを製造し、前記の各工程を繰り返すことを特徴と
するBMC成形品の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、本発明のBMCを用いる成
形品の製造方法について、図1を用いて説明する。BM
C(バルクモールディングコンパウンド)1は、例え
ば、スチレン等のモノマーを含む不飽和ポリエステル樹
脂、かかる樹脂の硬化剤、切断強化繊維、熱可塑性樹脂
等の低収縮化剤、酸化マグネシウムなどの増粘剤、およ
び粉末充填剤などのBMC原料2と、後述の硬化BMC
粉末8を混練手段3を用いて混練してなるパテ状成形材
料(プリミックス)であり、射出成形、トランスファー
成形、プレス成形などで成形される成形材料として種々
の利点を有するものである。
【0009】混練手段3としては、シグマブレードを有
する混練機が代表的である。これは、ブレードと混練槽
を主要部材とし、2本のブレードをギアにより20〜4
0rpmで回転させ、混練する方式であって、BMC1
は棒状に押し出され、一定長に切断される。他にスクリ
ュー型のコニーダーも知られている。混練に際して、強
化繊維に樹脂が十分に含浸し、しかも強化繊維が損傷し
ないようにすることが重要である。そのために、強化繊
維以外の成分を予め混練しておき、切断された強化繊維
(チョップドストランド)を最終段階で添加し、混練す
る多段混練が好ましく、強化繊維も、段階的に添加し、
混練するのが、さらに好ましい。
【0010】かくして得られたBMC1は、圧縮成形
機、トランスファー成形機、射出成形機などの成形手段
4により成形と同時に熱硬化性樹脂が硬化され、所望の
硬化成形品5になる。成形の際、金型(キャビティー)
のゲートにBMC1が堆積して硬化することや、射出ノ
ズルから金型のゲートに至るランナーにBMC1が残留
して硬化することは避けることができない。1回の成形
における、いわゆるゲート材、ランナー材などの硬化物
廃材6の発生量が例え僅かで、一つ一つが大きくなくて
も、成形回数が嵩み、生産量が増大すると、その量は決
して無視できないものとなり、これの再使用が重要な課
題である。また、使用済の硬化成形品も、BMC硬化物
廃材であり、上記ゲート材、ランナー材などの硬化物廃
材6と同様に再使用することができる。
【0011】つぎに、本発明の、硬化物廃材6を粉砕
し、得られた微粉末7をシランカップリング剤で処理
し、得られた表面処理硬化BMC粉末8を、新たなBM
C原料の粉末充填材の一部として再使用して、BMC1
を調製する工程を図2を交えて説明する。BMC1を用
いて成形品5を得る際に生じた硬化物廃材6は、硬化し
た熱硬化性樹脂が強化繊維と強固に接着し、熱硬化性樹
脂が強化繊維を強く抱き込んだ状態で硬化しているた
め、硬化物廃材6は極めて硬く、極めて粉砕しにくい状
態にある。しかし、ロールやすり14を具備した粉砕機
9を用いることにより、上記のように極めて粉砕しにく
い硬化物廃材6が、BMC1の原料である粉末充填剤と
して使用できる微粉末7に1段で粉砕することが可能に
なる。
【0012】本発明におけるロールやすり14を具備し
た粉砕機9は、フィーダ10、プッシャー11、ロール
やすり12、篩(図示せず)、場合によっては、ロール
やすり12の外周面に対面した固定やすり(図示せず)
などから構成される。
【0013】プッシャー11が、フィーダ10に供給さ
れた硬化物廃材6を押圧して、回転するロールやすり1
2に向かって強制供給する。硬化物廃材6は、ロールや
すり12により、場合によっては、ロールやすり12と
固定ヤスリとの間隙を通過するときに、おろし金にこす
りつけるような状況で、強化繊維の切断を伴い、一挙に
微粉末7に粉砕される。微粉末7は、篩により粒度分別
され、平均粒径50μm以下のものが得られる。なお、
上記粉砕機9は、(株)東芝からPOWDER-MANの名称で市
販されており、関連特許として、特開平11−1470
45号公報などが存在する。
【0014】ところで、ロールやすり12の回転によ
り、場合によっては、固定やすりとの協働作用により、
極めて硬い硬化物廃材6を一挙に微粉砕できるが、その
際の発熱は相当なものがあるので、これの徐熱を確実に
し、恒温に維持しないと、得られる微粉末7の粒径が安
定せず、また安定した粉砕を連続して実施することが困
難となる。よって、粉砕機9のロールやすり12の円筒
体内部は、冷却水が循環するように構成されていること
が好ましく、そのためのポンプ、配管、ラジエターなど
が付置されていることが好ましい(ただし、図示してい
ない)。この冷却システムにより、70〜80℃の温度
を維持して粉砕を行うことができる。
【0015】ロールやすり12は、円筒体の外周面に、
やすり目のような超硬合金製の爪を多数設けた構造で、
爪はピッチ1.5mm程度とするのが好ましい。ロール
やすり12の使用により、硬化物廃材6を、本来のBM
C原料2との混練ができ、BMCの原料になり得る、平
均粒径が50μm以下、好ましくは10〜20μmに微
粉砕することができる。最大粒径は100μm以下、好
ましくは50μm以下である。そのような微粉末に粉砕
できるのであれば、ロールやすりの回転速度などに拘ら
ないが、回転数は250〜300rpm程度が好まし
い。
【0016】ロールやすり12により得られた微粉末7
を、次いでシランカップリング剤で処理し、表面処理硬
化BMC粉末8を製造する。シランカップリング剤によ
り表面処理すると、成形時に硬化BMC粉末8とその他
のBMC材料との接着性が向上し、成形品5の機械的強
度を向上させることができる。さらに、熱硬化性樹脂を
初めとするBMC原料との親和性、接着性、分散性が改
善され、混練エネルギーが低減でき、品質、物性、外観
の不揃いがないBMCを容易に調製することができる。
また、粉末充填剤に占める、硬化BMC粉末8の配合比
率を高めることができる。
【0017】硬化BMC粉末8の表面処理は、通常の粉
末のシランカップリング剤による表面処理の場合と何ら
異なことなく実施される。すなわち、微粉末7とシラン
カップリング剤の溶液などをヘンシェルミキサー内で混
合し、その後乾燥することによって行うことができる。
【0018】硬化BMC粉末8は、BMCの原料である
粉末充填剤(A−1)の全量の10質量%以上使用され
る。粉末充填剤(A−1)の全量をこの硬化BMC粉末
8とすることもできるが、粉末充填剤(A−1)のうち
の50質量%以下とすることが好ましい。特に粉末充填
剤(A−1)の20〜30質量%を代替することが好ま
しい。
【0019】つぎに、代表的な熱硬化性樹脂である不飽
和ポリエステル樹脂のBMCの1例について説明する
が、もちろん本発明は、これに限定されるものではな
い。BMCに使用される不飽和ポリエステル樹脂はスチ
レンなどのモノマーと不9飽和ポリエステルの混合物か
らなる。モノマーとしては、スチレン以外にジアリルフ
タレートやビニルトルエンなども使用できる。不飽和ポ
リエステルとしては、無水マレイン酸などの不飽和カル
ボン酸、イソフタル酸などの飽和カルボン酸成分、およ
びプロピレングリコールなどのジオール成分を含むポリ
エステルが代表的なものである。
【0020】不飽和ポリエステル樹脂を容器に入れ、硬
化剤、低収縮化剤、増粘剤を加え、さらに任意に、顔
料、離型剤、安定剤を加えて、攪拌して、均一な混合物
を調製する。これを混練機に供給し、さらに粉末充填剤
を加えて十分に混練して、パテ状になったところへ、所
定長さのガラス繊維のチョップトストランドを投入し、
さらに十分混練する。ただし、混練中にガラス繊維が切
断され、必要以上に短くならないように注意する。混練
機から押し出された棒状物を所定長に切断すればBMC
が得られる。工業的には、上記各工程からなるBMCの
製造方法を連続的に実施する。
【0021】本発明において、熱硬化性樹脂樹脂と配合
してBMCの原料となる成分は従来公知のものであり、
その配合量・配合比率も従来と変わるところはない。代
表的な各成分と熱硬化性樹脂100質量部に対する配合
量を下記に例示するが、もちろん、これらに限定される
ものではない。
【0022】強化繊維[30〜200質量部]:ガラス
繊維(チョプトストランド)、ビニロン繊維、炭素繊
維、 粉末充填剤[50〜300質量部]:炭酸カルシウム、
クレー、タルク、水酸化アルミニウム、ガラスバルー
ン、 硬化剤[0.1〜5質量部]:t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、2,
5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)
ヘキサン、
【0023】低収縮化剤[5〜30質量部]:ポリ酢酸
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリ
レート、ポリブタジエン、ポリスチレン、アクリロニト
リル/スチレンコポリマー、その他の熱可塑性樹脂、 離型剤[0.1〜10質量部]:ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、 増粘剤[0.1〜10質量部]:酸化マグネシウム、酸
化カルシウム、水酸化カリウム、 その他の添加剤:塩素化パラフィン、三酸化アンチモ
ン、硼酸亜鉛。
【0024】シランカップリング剤の好適例を下記する
が、もちろんこれらに限定されるものではない。ビニル
トリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシランなどのビニルシラン;γ−(メタクリロイ
ルオキシプロピル)メトキシシランなどのメタクリルシ
ラン;γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン
などのグリシドキシシラン;N−β−(アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなど
のアミノシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシランなどのアミノシランが好ましい。
【0025】本発明の粉末充填剤は、BMC材料への配
合に限定されることなく、熱硬化性樹脂のBMC以外の
成形材料の配合に使用し得る。
【0026】
【実施例】(実施例1、参考例1)スチレンを含む不飽
和ポリエステル100g、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート(硬化剤)2g、ポリスチレン(低収縮化剤)6
0g、酸化マグネシウム(増粘剤)0. 5g 、水酸化ア
ルミニウム(粉末充填剤)390g、適当量の顔料、離
型剤および安定剤を混合し、得られた混合物とガラス繊
維のチョップトストランド(長さ3mm)100gを、
BMC用ニーダーを用いて十分混練し、BMCを得た。
これを用いてトランスファー成形によりシートSを成形
硬化した。(参考例1)
【0027】その際に生じた硬化物廃材を、ロールやす
りを備えた微粉砕機[(株)東芝製、POWDER-MAN]に供
給し、消費電力20KVA 、回転数275、駆動電動機容
量15KWで粉砕し、篩分けし、平均粒径50μmの硬化
BMC粉末を得た。ついで、これを、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(シ
ランカップリング剤) のエタノール溶液(濃度5質量
%)が入った容器を通過させ、表面処理した。得られた
表面処理硬化BMC粉末65gと上記水酸化アルミニウ
ム(粉末充填剤)325gを粉末充填剤として用いて
(水酸化アルミニウムの16質量%を表面処理硬化BM
C粉末で置換して)、上記シートSの場合と同様の成分
組成のBMCの調製、シートTの成形硬化を行った。
(実施例1)シートSおよびシートTの特性(収縮率、
スパイラルフロー値、曲げ強さ、曲げ弾性率)を表1に
示した。
【0028】(比較例1)実施例1において、シランカ
ップリング剤で表面処理した硬化BMC粉末の代わり
に、シランカップリング剤で表面処理しない硬化BMC
粉末を用いる以外は実施例1と同様に、BMCの調製、
シートの成形硬化、硬化物廃材の粉砕を行い、硬化BM
C粉末入のシートT’を得た。シートT’の特性を表1
に示した。
【0029】表面処理硬化BMC粉末を加える前に得た
シートSと、表面処理硬化BMC粉末を加えた後のシー
トTの特性は実質的に遜色がない。ロールやすりを備え
た微粉砕機の使用により、硬化物廃材の1段粉砕による
微粉末化が可能になり、かくして得られた硬化BMC粉
末を、シランカップリング剤で表面処理すれば、BMC
からの連続成形が可能になり、BMC用の粉末充填剤と
して再使用できることが、表面処理硬化BMC粉末を加
えた後のシートTと表面処理硬化してないBMC粉末を
加えた後のシートT’との対比から確認された。
【0030】実施例における成形品の特性は下記の方法
によって測定した。 収縮率: 比容積法により、JIS K6911の規定
に準じて測定した。 スパイラルフロー値: ASTM D3123の規定に
準じて測定した。 曲げ強さ: JIS K6911の規定に準じて測定し
た。 曲げ弾性率: JIS K6911の規定に準じて測定
した。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】回転円筒型やすりを有する粉砕手段の採
用により、BMC成形の際に発生する極めて硬い硬化物
廃材から、1段の粉砕で、再使用可能な粒径まで微粉砕
できるようになった。そのため、成形品に比較して相当
量発生する硬化物廃材を、各成分に分離することなく、
容易に再使用することが可能になり、また多段粉砕にお
ける、設備、運転上の費用、煩雑さを解消でき、コスト
を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のBMCからの硬化物廃材の再使用の
概略を示す工程図。
【図2】 本発明に使用する粉砕機の構造の概略を示す
断面図。
【符号の説明】
1:BMC 2:BMC原料 3:混合機(BMC製造手段) 4:成形機 5:成形品 6:硬化物廃材 7:微粉末 8:硬化BMC粉末 9:粉砕機 10:フィーダー 11:プッシャー 12:ロールやすり
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA49 AB10 AB26 BA10 BB08 DA60 DB06 DB09 DC05 DC07 4F201 AA36 AA50 AB03 AB11 AB25 AC04 AM27 BA02 BC17 BC25 BL05 BL44 BL48 BM16 BN30 BN31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂、硬化剤、強化繊維、低収縮
    化剤、増粘剤および粉末充填剤(A−1)を含む組成物
    からなるBMC(バルクモールディングコンパウンド)
    において、前記粉末充填剤(A−1)の10質量%以上
    が、熱硬化性樹脂、硬化剤、強化繊維、低収縮化剤、増
    粘剤および粉末充填剤(A−2)を含む組成物からなる
    BMC硬化物を、ロールやすりで平均粒径50μm以下
    の粉末に粉砕し、その後、該粉末の表面をシランカップ
    リング剤で処理して得られた硬化BMC粉末であること
    を特徴とするBMC。
  2. 【請求項2】粉末充填剤(A−2)の10質量%以上
    が、熱硬化性樹脂、硬化剤、強化繊維、低収縮化剤、増
    粘剤および粉末充填剤(A−3)を含む組成物からなる
    BMC硬化物を、ロールやすりで平均粒径50μm以下
    の粉末に粉砕し、その後、該粉末の表面をシランカップ
    リング剤で処理して得られた硬化BMC粉末である、請
    求項1に記載のBMC。
  3. 【請求項3】熱硬化性樹脂、硬化剤、強化繊維、低収縮
    化剤、増粘剤および粉末充填剤(A−1)を含む組成物
    からなるBMC(バルクモールディングコンパウンド)
    硬化物を、ロールやすりで平均粒径50μm以下の粉末
    に粉砕し、その後、該粉末の表面をシランカップリング
    剤で処理して得られた硬化BMC粉末であることを特徴
    とする熱硬化性樹脂成形材料配合用の粉末充填剤(A−
    2)。
  4. 【請求項4】熱硬化性樹脂、硬化剤、強化繊維、低収縮
    化剤、増粘剤および粉末充填剤(A−1)を含む原材料
    を配合してなるBMC(バルクモールディングコンパウ
    ンド)を製造する工程、該BMCを成形硬化してBMC
    成形品を得る工程、該工程で排出する硬化物廃材をロー
    ルやすりで平均粒径50μm以下の粉末に粉砕し、その
    後、該粉末の表面をシランカップリング剤で処理して硬
    化BMC粉末を製造する工程、および、得られた表面処
    理硬化BMC粉末を前記BMCの原材料である粉末充填
    材剤(A−1)の一部として全粉末充填剤(A−1)の
    10質量%以上を使用して前記BMCを製造し、前記の
    各工程を繰り返すことを特徴とするBMC成形品の製造
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018090695A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 昭和電工株式会社 耐アーク性bmc

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