JP2003082036A - シーリング材用共重合体ラテックス - Google Patents

シーリング材用共重合体ラテックス

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JP2003082036A
JP2003082036A JP2001279974A JP2001279974A JP2003082036A JP 2003082036 A JP2003082036 A JP 2003082036A JP 2001279974 A JP2001279974 A JP 2001279974A JP 2001279974 A JP2001279974 A JP 2001279974A JP 2003082036 A JP2003082036 A JP 2003082036A
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Ginpei Suzuki
銀平 鈴木
Shiro Yasukawa
史郎 安川
Katsuhiko Tsuruoka
勝彦 鶴岡
Minoru Kato
稔 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】密封性、耐温水性に優れ、経時変化が少なく、
缶内容物に悪影響を及ぼさず、また巻き締め性に優れ、
高速度で巻き締めても優れた密封性を発揮するシーリン
グ材の製造に使用する共重合体ラテックスを提供するこ
とを目的とする。 【構成】脂肪族共役ジエン単位30〜70重量部及び芳
香族ビニル化合物単位70〜30重量部を含む共重合体
ラテックスであって、該ラテックスを構成する共重合体
のムーニー粘度(ML1+4,100℃)が15〜55
であることを特徴とするシーリング材用共重合体ラテッ
クス。 【効果】配合塗料の経時粘度変化が小さく、密封性およ
び耐温水性、耐スクイズ性が優れ、シーリング材用に優
れた性能を有す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔産業上の利用分野〕本発明は、シーリン
グ材用共重合体ラテックスに関し、さらに詳細には密閉
性、耐温水性に優れ、経時粘度変化が少ないシーリング
材の製造に使用される共重合体ラテックスに関する。
【0002】〔従来の技術〕従来、缶詰の製造に際して
は、缶胴に内容物を充填したのち、缶端(キャン・エン
ド)を被蓋し、次いで缶胴フランジと缶端周縁部との間
で二重巻き締めを行って密封を行っている。この際、缶
胴と缶蓋との二重巻き締め部分における密封を完全にす
るために、缶端の周縁に設けられた溝内に、シーリング
材をライニングにより施し、これを巻き締める方法が用
いられている。
【0003】このシーリング材は、通常、ゴムを主成分
として調製されるが、このゴム成分としては、コールド
ラバーと呼ばれる固形ゴムが一般に用いられている。し
かしながら、固形ゴムは、製造工程中において使用され
る重合停止剤などを含むため、これらの不純物を除去し
なければならず、またシーリング材は、水性である共重
合体ラテックスまたは溶液の状態で使用されるため、該
固形ゴムを水に分散させるか、あるいは溶媒に溶解もし
くは分散させる必要があり、このためシーリング材製造
の生産性に劣るものである。また、固形ゴムでは、素練
り、加工時に分子が切断され、その機械的、化学的特性
が劣化し、その結果、シーリング材の密封性が悪化する
という欠点がある。一方、ゴム成分として、ブタジエン
−アクリロニトリルゴム、クロロプレンゴム、塩化ゴム
などを使用したシーリング材も知られているが、これら
のシーリング材は、巻き締め後の密封性が充分でなく、
缶内容物の腐敗、漏れなどが発生するという問題があ
る。
【0004】また、近年、密閉缶製造の生産性向上のた
め、缶の巻き締め工程における巻き締め機の走行速度を
さらに上げる傾向にあるが、このような高速度巻き締め
システムを採用した場合、従来のシーリング材では、密
封性がさらに低下するという問題が起きている。さら
に、シーリング材は、缶内容物と直接接触するので、フ
レーバーに悪影響を及ぼすことがある。また、従来のシ
ーリング材は、加熱殺菌または加温によるシーリング材
の変形・劣化等耐温水性、耐スクイズ性が劣る問題が起
きている。
【0005】〔発明が解決しようとする課題〕本発明
は、前記従来の技術的課題を背景になされたもので、密
封性、耐温水性に優れ、経時変化が少なく、缶内容物に
悪影響を及ぼさず、また巻き締め性に優れ、高速度で巻
き締めても優れた密封性を発揮するシーリング材の製造
に使用する共重合体ラテックスを提供することを目的と
する。
【0006】〔課題を解決するための手段〕本発明は、
脂肪族共役ジエン単位30〜70重量部及び芳香族ビニ
ル化合物単位70〜30重量部を含む共重合体ラテック
スであって、該ラテックスを構成する共重合体のムーニ
ー粘度(ML1+4,100℃)が15〜55であるこ
とを特徴とするシーリング材用共重合体ラテックスを提
供するものである。さらに、本発明は、上記共重合体ラ
テックスの平均粒子径が50〜150nmであることを
特徴とするシーリング材用共重合体ラテックスを提供す
るものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
共重合体ラテックスの成分(a)共役ジエンの具体例と
しては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−
1,3−ブタジエンなどを挙げることができ、なかでも特
に1,3−ブタジエンが好ましい。これらの(a)共役ジ
エンは、単独でもあるいは2種以上を混合して使用する
こともできる。
【0008】また、本発明の共重合体ラテックスの成分
(b)芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、
クロルスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウムなどが
挙げられ、特にスチレンが好ましい。
【0009】さらに、所望により、(c)上記(a)成
分及び(b)成分と共重合可能なその他の単量体を使用
してもよい。(c)上記(a)成分及び(b)成分と共
重合可能なその他の単量体としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体、
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルア
クリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリ
レート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリ
レート、イソブチルメタアクリレート、アミルアクリレ
ート、アミルメタクリレート、イソアミルアクリレー
ト、イソアミルメタクリレート、ヘキシルアクリレー
ト、ヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレー
ト、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イ
ソノニルアクリレート、イソノニルメタクリレート、ラ
ウリルアクリレート、ラウリルメタクリレートなどのア
クリル酸アルキルエステル類またはメタクリル酸アルキ
ルエステル類;イタコン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、フマル酸などのエチレン系不飽和カルボン酸単量
体;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド系
単量体、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レートなどのグリシジル単量体、β−ヒドロキシエチル
アクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、
β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシ
プロピルメタクリレートなどのアクリル酸ヒドロキシア
ルキルエステル単量体あるいはメタクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステル単量体などを挙げることができ、なか
でもエチレン系不飽和カルボン酸単量体、特にフマル酸
が好ましい。
【0010】なお、成分(a)〜(c)成分の組成比
は、共重合体ラテックスを構成する共重合体のトルエン
不溶分、ムーニー粘度、さらにはガラス転移温度などを
考慮して、(a)成分30〜70重量部及び(b)成分
70〜30重量部が好ましく、さらに必要に応じて
(c)成分を加えても良い。(a)成分が30重量部未
満では 密封性が劣り、一方70重量部を超えると耐ス
クイズ性が劣る。また、(b)成分が30重量部未満で
は耐スクイズ性が劣り、一方70重量部を超えると密封性
が劣る。
【0011】本発明の共重合体ラテックスは、乳化重合
で製造されるのが好ましく、通常の乳化重合条件下で製
造することができる。例えば、単量体成分重量の90〜
300重量%に相当する水中で、乳化剤、分子量調節
剤、重合開始剤のほか、必要に応じて添加される各種電
解質、pH調整剤などの存在下に単量体成分を乳化重合す
ればよく、その乳化重合温度は、通常、5〜80℃、好
ましくは40〜75℃である。この乳化重合時の温度に
よって、一般に共役ジエン系(共)重合体ラテックスに
は、コールドラバー(重合温度約10℃以下)と、ホッ
トラバー(重合温度35〜80℃)と呼ばれるものとの
2種類があり、本発明においてはこれらのいずれの方法
によるラテックスを用いることができるが、コールドラ
バーには比較的多量の重合抑制剤が含有され、これがシ
ーリング材を構成する組成物中に混入して、缶詰内容物
のフレーバーに悪影響を与える場合があることから、4
0〜75℃の温度で乳化重合を行うことにより得られる
ホットラバーが好ましい。
【0012】乳化重合に用いられる乳化剤としては、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウ
ム、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウ
ム、ロジン酸カリウム、不均化ロジン酸カリウムなどの
アニオン系乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルなどの
ノニオン系乳化剤の1種または2種以上を組み合わせて
使用することができる。特に、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、不均化ロジン酸カリウム、精製した不
均化ロジン酸カリウムが好ましい。
【0013】粒子径は、50〜150nmが好ましく、
更に好ましくは90〜140nmである。粒子径が150
nmを超えるとシーリング材の経時粘度変化が大きく、5
0nm未満では共重合体ラテックスの粘度が極めて高くな
り、ハンドリングの点で実用に適さない。
【0014】乳化剤の使用量は、単量体成分に対して、
好ましくは0.5〜7重量部、さらに好ましくは1.0
〜6重量部であり、0.5重量部未満では、重合安定性
が悪化し、凝固物が発生し、一方7重量部を超えると最
終製品としての缶シーリング材の密封性が低下して好ま
しくない。
【0015】また、乳化重合には、分子量調節剤を使用
することが好ましく、用いられる分子量調節剤として
は、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、オクチルメルカプタンなどのメルカプタン類、ジ
メチルキサントゲンジスルフィド、ジエチレンキサント
ゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスル
フィドなどのキサントゲンジスルフィド類、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラエチレンチウラムジス
ルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチ
ウラムジスルフィド類、四塩化炭素、臭化エチレンなど
のハロゲン化炭化水素類、α−メチルスチレンダイマ
ー、ペンタフェニルエタンなどの炭化水素類、アクロレ
イン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチル
ヘキシルチオグリコレート、ターピノーレン、α−テル
ピネン、γ−テルピネン、ジペンテンなどを挙げること
ができ、特に好ましくはメルカプタン類である。これら
は、単独であるいは2種以上組み合わせて使用すること
ができる。
【0016】ムーニー粘度は、15〜55が好ましく、
更に好ましくは20〜35である。ムーニー粘度が55
を超えると密封性が劣り、15未満では耐スクイズ性が
劣る。ムーニー粘度は、通常分子量調節剤の使用量で調
整し、分子量調節剤の使用量は、単量体成分に対し、好
ましくは0.01〜2重量%、さらに好ましくは0.0
1〜1.5重量%である。
【0017】さらに、乳化重合に使用される重合開始剤
としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸
アンモニウムなどの過硫酸塩、クメンハイドロパーオキ
サイド、イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの有機過
酸化物、過酸化水素などの1種または2種以上を組み合
わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、
単量体成分に対して、好ましくは0.05〜2重量%、
さらに好ましくは0.1〜1.5重量%である。
【0018】なお、乳化重合を促進させるために、ピロ
重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナ
トリウム、硫酸第一鉄、グルコース、ホルムアルデヒド
スルホキシレート、L−アスコルビン酸などの還元剤、
グリシン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸ナトリウ
ムなどのキレート化剤などを併用することができる。
【0019】本発明における乳化重合における単量体成
分の添加方法は、一括添加法、連続添加法などを採用す
ることができ、乳化重合における重合転化率は、50〜
100重量%である。
【0020】本発明のシーリング材用共重合体ラテック
スは、以上のような乳化重合によって得られる共重合体
ラテックスを構成する共重合体のトルエン不溶分が20
〜90重量%、好ましくは30〜80重量%である。9
0重量%を超ると、共重合体の密着性が不充分となり、
最終製品として得られるシーリング材の密封性が劣り好
ましくない。 ここで、本発明における共重合体ラテッ
クスを構成する共重合体のトルエン不溶分は、次のよう
な方法によって測定した値である。すなわち、乳化重合
によって得られる共重合体ラテックスを約pH9.5に調
整したのち、電子レンジで乾燥し、200ml共栓付き三
角フラスコに共重合体サンプル約0.3gを採り0.1
mgまで正しく量る。次に共栓付き三角フラスコに回転子
を入れ、トルエン100mlをホールピペットで加えて密
栓し、55℃、250rpm、2時間攪拌後、急冷し定性
ろ紙NO2でろ過して、ろ液20mlをホールピペットで採
り、ホットプレートを用いて蒸発、乾燥させてトルエン
不溶分の重量を測定し、この重量から共重合体の重量全
体に対する不溶分の割合を算出した値である。
【0021】このトルエン不溶分の調整は、例えば分子
量調節剤としてメルカプタン類を使用する場合、その使
用量を全単量体に対して0.01〜2重量%の範囲内に
おいて適宜決定することにより、前記トルエン不溶分を
持った共重合体を製造することができる。なお、フレー
バーの良好な共重合体ラテックスを製造するには、メル
カプタン類の使用量は、全単量体に対し、0.01〜
1.5重量%の範囲で使用することが好ましい また、共重合体のトルエン不溶分は、重合開始剤の使用
量、重合温度、重合転化率、単量体成分の組成などの条
件の選択によっても調整可能であり、これらの条件の選
択と上記分子量調節剤の種類および量の選択とを組み合
わせて、所定のトルエン不溶分を持った共重合体を製造
することもできる。
【0022】また、共重合体ラテックスを構成する共重
合体のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、15〜
55、好ましくは20〜50であり、15未満では密封
性が劣り、一方55を超えると温水クリープが劣り好ま
しくない。なお、共重合体のムーニー粘度の調整は、単
量体組成、分子量調節剤の種類および量、重合温度重合
転化率などによって行われる。
【0023】なお、本発明の共重合体ラテックスを構成
する共重合体のガラス転移温度は、好ましくは−20℃
以下、さらに好ましくは−30〜−80℃であり、−20
℃を超えると最終製品として得られるシーリング材の密
封性が劣るものとなる。ここで、共重合体のガラス転移
温度の測定は、例えば理学電気(株)製の示差走査熱量
分析計(DSC)を用い、製品の約5gをガラス板に薄
く引き伸ばし、25℃で7日間乾燥させ、共重合体フィ
ルムを得、次いで得られた乾燥フィルムのガラス転移温
度を測定したものである(条件;昇温速度=20℃/
分、チッ素雰囲気下、サンプル量=20mg)。また、
共重合体のガラス転移温度の調整は、例えば単量体組成
を変化させることによって行われる。
【0024】本発明のシーリング材用共重合体ラテック
スには、一般のシーリング材の製造に使用されている重
質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、酸化
チタン、酸化亜鉛などの無機顔料、ロジンもしくはその
エステル類、テルペン樹脂などの粘着付与剤、そのほか
増粘剤、老化防止剤、防腐剤などの添加剤を配合してシ
ーリング材を製造することができる。シーリング材用と
しての好ましい配合例を挙げれば、次のとおりである。
【0025】配合例 重量部 本発明の共重合体ラテックス(固形分換算) 100 無機顔料 50〜200 粘着付与剤 50〜150 その他の添加剤 0.5〜5 なお、本発明の共重合体ラテックスを用いたシーリング
材は、通常、固形分濃度が50〜70重量%程度に調製
される。
【0026】〔実施例〕以下、実施例を挙げて本発明を
さらに詳細に説明する。なお、実施例中、部および%
は、重量基準である。また、実施例中のシーリング材の
密封性、耐温水性の指標である温水クリープ、経時粘度
変化、ムーニー粘度及び平均粒子径の評価は、次の方法
によって行った。
【0027】密封性 缶のサイドシームの巻き締め部に重量500gの鉄のブ
ロックを高さ20mより落下させ、変形を与え、45℃
の恒温槽で2週間静置した後、室温において1週間静置
し、このサイクルを4サイクル行い、打検法(缶を叩い
た時の音から、内容物の漏れを検査する方法)により、
漏れ缶数を調べる過酷促進試験により評価した。サンプ
ル50個に対する漏れ不良のあった缶数の割合を、漏れ
缶発生率として評価した。
【0028】耐温水性(温水クリープ) 75℃の温水内で、JIS3号ダンベルに5gの重りを
付け、破断するまでの時間を測定して評価した。破断す
るまでの時間が長いと、耐温水性が良好である。
【0029】経時粘度変化 30℃の恒温槽に2週間静置後の粘度をBH型粘度計
(20rpm)で測定し、調製直後粘度と対比した経時
粘度変化率で評価した。経時粘度変化率が小さいほど良
好。
【0030】耐スクイズ性 缶シーリング材を、内径52.3mmのブリキ製の缶蓋1
枚当たりに乾燥皮膜容量が33mになるように塗布
し、80℃で20分間乾燥し、次いでサイドシーム(缶
胴側面の継ぎ目)をハンダ付けした内容積250mlの缶
に、90℃の熱水を注入し、シーリング材を塗布した缶
蓋を90℃の熱水で10秒間浸漬した後に取り出し、巻
き締め機を用いて巻き締めを行い、巻き締め部からのシ
ーリング材のスクイズアウト性(はみ出し)を目視で判
定した。
【0031】ムーニー粘度 JIS K6387に準拠して測定した。
【0032】平均粒子径 レーザー粒子径解析システムLPA−3100(大塚電
子(株)製)を用いて測定した。
【0033】実施例1 共重合体ラテックスの製造 単量体成分として1.3ブタジエン50部、スチレン5
0部、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン
0.6部、さらに乳化剤としてロジン酸カリウム3.5
部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5部および水
220部を内容積100Lのステンレス製反応器に仕込
み、攪拌回転数300rpm一定で重合開始温度45℃
で反応を開始し、10時間後に55℃、15時間後に6
5℃、20時間後に70℃に昇温し、24時間で乳化重
合を完結した。このときの重合転化率は100%であっ
た。
【0034】得られた共重合体ラテックスを構成する共
重合体のトルエン不溶分は 60%、ムーニー粘度は2
5、ガラス転移温度は−30℃、平均粒子径は140nm
であった。 シーリング剤の調製における配合 配合処方 部 共重合体ラテックス(固形分換算) 100 クレー 60 酸化チタン 5 ロジン酸グリセリンエステル 40 ロジン酸セッケン 2 メチルセルロース 1 水 140 (全体の固形分濃度は、60%) 前記シーリング材の密封性、耐温水性(温水クリー
プ)、経時変化は第1表に示すように良好であった。
【0035】実施例2、3、比較例1〜3 実施例1において、一部の条件を第1表の実施例2〜7
および比較例1〜3の欄に記載された条件に変えた以外
は、実施例1と同様に重合し、得られた共重合体ラテッ
クスの性状およびこれらの共重合体ラテックスを用いて
製造したシーリング材の密封性、耐温水性(温水クリー
プ)および経時変化の結果を第1表に示す。
【0036】第1表から明らかなように、実施例1〜3
は、本発明の共重合体ラテックスであり、これらの共重
合体ラテックスを用いて製造したシーリング材は、経時
粘度変化が小さく、密封性および温水クリープが良好で
優れた性能を有す。
【0037】これに対し、比較例1は、ムーニー粘度が
本発明外のもので、密封性および耐温水性(温水クリー
プ)が劣り好ましくない。 比較例2は、共重合体ラテ
ックスの平均粒子径が本発明外のもので、経時粘度変化
が大きく、密封性が劣り好ましくない。 比較例3は、
脂肪族共役ジエン系単量体量と芳香族ビニル系単量体量
が本発明外のもので、密封性および耐温水性(温水クリ
ープ)が劣り好ましくない。
【0038】・第1表
【0039】
【発明の効果】本発明の共重合体ラテックスは、配合塗
料の経時粘度変化が小さく、密封性および耐温水性、耐
スクイズ性が優れ、シーリング材用に優れた性能を有
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 稔 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4H017 AA04 AA39 AB07 AC19 AD02 AD03 AE04 4J100 AB02Q AB03Q AB04Q AB08Q AL02R AL03R AL04R AL09R AL10R AM02R AM15R AS02P AS03P AS06P CA04 CA05 EA07 EA09 FA03 FA04 FA20 JA03 JA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)脂肪族共役ジエン単位30〜70
    重量%及び(b)芳香族ビニル化合物単位70〜30重
    量%を含む共重合体のラテックスであって、該ラテック
    スを構成する共重合体のムーニー粘度(ML1+4,1
    00℃)が15〜55であることを特徴とするシーリン
    グ材用共重合体ラテックス
  2. 【請求項2】 上記共重合体ラテックスの平均粒子径が
    50〜150nmである、請求項1記載のシーリング材
    用共重合体ラテックス
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