JP2003081355A - 紙製液体容器 - Google Patents

紙製液体容器

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JP2003081355A
JP2003081355A JP2001270986A JP2001270986A JP2003081355A JP 2003081355 A JP2003081355 A JP 2003081355A JP 2001270986 A JP2001270986 A JP 2001270986A JP 2001270986 A JP2001270986 A JP 2001270986A JP 2003081355 A JP2003081355 A JP 2003081355A
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JP2001270986A
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Hiroshi Kondo
博史 近藤
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 鮮明で美麗な印刷デザインが得られるととも
に、アルミニウム箔を使用せずに外部光線を極力遮断し
て光線の透過による内容物の変質を防止することを可能
にする紙製液体容器を提供する。 【解決手段】 基材である板紙層2の外面側に、少なく
とも外側からデザイン印刷層3、白色顔料を含有しない
或いは僅かに含有するビヒクル層4、白色顔料を含有す
るインキ層からなる白色印刷層5を配置し、また前記板
紙層2の内面側には少なくとも最内層に熱可塑性樹脂層
8を配置した容器材料1Aで紙製液体容器を成形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鮮明で美麗な印刷
デザインが得られるとともに、アルミニウム箔を使用せ
ずに外部光線を極力遮断して光線の透過による内容物の
変質を防止することを可能にする紙製液体容器に関する
【0002】
【従来の技術】近年、紙を容器材料主体とする容器が多
く使用されるようになり、需要者の注意を惹起させるた
めに、それらの表面に種々なるデザインが印刷されてい
る。この印刷デザインの良し悪しは需要に対する影響が
大きく、より鮮明で美麗な印刷が求められており、鮮明
で美麗な印刷を得るために、デザイン印刷層の内側に白
色顔料を含有するインキ層からなる白色印刷層を配置
し、この白色印刷層の上にデザイン印刷を施すといった
ことが提案されている。
【0003】また、紙を容器材料主体とする容器は、液
体を収容する容器としても多く使用されており、特に液
体が酒、茶、ジュース、発酵乳等の飲料物その他の光線
の透過により変質してしまうものである場合は、光線の
透過を遮断するアルミニウム箔を積層した容器材料が使
用されていたが、アルミニウム箔を積層した容器材料を
使用した紙製液体容器を廃棄する場合、焼却するとアル
ミニウムを含む残渣が生じ廃棄物としての処理が問題と
なり、また焼却せずにアルミニウム箔を分離して紙と樹
脂を回収することも簡単に行い得ない。このため、アル
ミニウム箔に代わる遮光材料として、カーボンブラック
等遮光性を有する顔料を合成樹脂に練り込んだ遮光性着
色樹脂や、かかる遮光性顔料を含む遮光性インキを用
い、容器材料に遮光性着色樹脂層や遮光性着色印刷層か
らなる遮光性着色層を配置することが試みられてきた。
【0004】しかし、上記遮光性着色層を配置した容器
材料からなる紙製液体容器は、遮光性着色層によって容
器内への光線の透過は防止できるものの、前記遮光性着
色層を板紙層よりも外側に配置した場合は、デザイン印
刷と遮光性着色樹脂層や遮光性着色印刷層の色が重なっ
て、デザイン等が不鮮明となるといった問題があり、ま
た、遮光性着色層を板紙層よりも内側に配置した場合
は、容器を開いたときに中身と接する容器内壁面に着色
面が見えるので、消費者に違和感を与える恐れがあると
いった問題がある。
【0005】そこで、前記した白色印刷層はかかる問題
の解決にも適用され、遮光性着色層の上に白色印刷層を
設け、遮光性着色層の顔料を隠蔽することにより、その
上にデザイン印刷を行い鮮明な印刷を得ようとする試み
がされている。
【0006】さらに、二酸化チタン等の白色顔料は紫外
線を遮断する作用を有するので、遮光性着色層を配置す
ることなく、白色印刷層を配置するだけで、紫外線を遮
断し、紫外線による液体の品質の劣化を防止しようとす
る試みもされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、白色顔
料を含有するインキ層からなる白色印刷層には、遮光性
着色層の顔料の隠蔽性や鮮明な印刷のために要求される
表面白色度を確保すべく、硬度の高い酸化チタンに代表
される白色顔料が大量に且つ肉厚に印刷されているの
で、白色印刷層の表面が、通常の紙製液体容器において
グラビア印刷等によりデザイン印刷がされるポリエチレ
ン等の熱可塑性樹脂表面と比較して硬く、且つ表面の凹
凸が大きくなる。このため、白色印刷層の上にグラビア
印刷によりデザイン印刷層を設けようとした場合、イン
キの転移が部分的に不十分となり印刷が不鮮明となる場
合があるといった問題があった。
【0008】また、白色印刷層のデザイン印刷が施され
ていない部分では、例えば、容器材料からカートンへの
加工、液体充填機でのカートンから内容物充填容器への
成形加工、更には最終消費段階で、白色印刷層と金属と
が擦れ、白色印刷層の表面に黒い筋が発生し、汚くなる
場合があるといった問題があった。
【0009】本発明の目的とするところは、鮮明で美麗
な印刷デザインが得られるとともに、アルミニウム箔を
使用せずに外部光線を極力遮断して光線の透過による内
容物の変質を防止することを可能にする紙製液体容器を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の紙製液体容器は、基材である板紙
層の外面側に、少なくとも外側からデザイン印刷層、白
色顔料を含有しない或いは僅かに含有するビヒクル層
(メジウム層)、白色顔料を含有するインキ層からなる
白色印刷層を配置し、また前記板紙層の内面側には少な
くとも最内層に熱可塑性樹脂層を配置した容器材料から
なることを特徴とする。
【0011】かかる構成の紙製液体容器では、基材であ
る板紙層の外面側に、白色顔料を含有するインキ層から
なる白色印刷層を配置したので、鮮明な印刷のために要
求される表面白色度が得られ、そして、前記白色印刷層
の上に積層されたビヒクル層の上にデザイン印刷層が設
けられるので、デザイン印刷層をグラビア印刷により設
ける場合でも、インキが十分に転移し鮮明な印刷が得ら
れる。そして、白色印刷層の上にビヒクル層が積層され
ているので、例えば、容器材料からカートンへの加工や
液体充填機でのカートンから内容物充填容器への成形加
工、更には最終消費段階で金属と擦れたとしても、白色
印刷層はビヒクル層により保護され、白色印刷層のデザ
イン印刷が施されていない部分でも、その表面に黒い筋
が発生するといったおそれはない。
【0012】更に、前記白色印刷層の白色顔料が紫外線
を遮断する作用を有するものであると、容器内への紫外
線の透過が阻止され中身の劣化が防止できる。特に、前
記ビヒクル層が白色顔料を僅かに含有しているものであ
る場合、上記したビヒクル層本来の作用を保持しなが
ら、前記白色印刷層の作用を促進する。
【0013】更に、前記のように構成された積層構造を
有する容器材料は、従来の紙製液体容器材料とほぼ同厚
に作成することができ、そうすることにより、折り罫線
押し圧加工、サイドシール加工等を既存の製造設備を使
い、従来の紙製液体容器材料と同じ操業条件で効率良く
行うことができるとともに、紙製液体容器専用の充填機
において行われる、製函における折り罫線での折り曲げ
加工、樹脂層の加熱圧着加工等も、従来と同じ設備、同
じ操業条件で行うことができ、品種切り替え時間、条件
調整用カートンが大幅に節約でき、経済的である。
【0014】請求項2に記載の紙製液体容器は、請求項
1に記載の、前記ビヒクル層の白色顔料の含有量が0〜
10重量%、白色印刷層の白色顔料の含有量が15重量
%以上であることを特徴とする。
【0015】かかる構成から、前記ビヒクル層の白色顔
料の含有量が10重量%以下であるので、前記デザイン
印刷層をグラビア印刷により設ける場合でも、インキが
十分に転移し鮮明な印刷が得られるといった作用を十分
に保持しながら、尚かつ鮮明な印刷のための表面白色度
確保と紫外線の遮断といった白色印刷層の作用を一層促
進することができる。また、白色印刷層の白色顔料の含
有量が15重量%以上であるので、鮮明な印刷のために
要求される表面白色度が確実に得られ、そして、紫外線
を効果的に遮断する。
【0016】請求項3に記載の紙製液体容器は、請求項
1又は2に記載の、前記白色顔料が二酸化チタンである
ことを特徴とする。
【0017】かかる構成から、前記白色顔料が二酸化チ
タンであると、白色印刷層に、鮮明な印刷のために要求
される表面白色度が得られるとともに、紫外線をより効
果的に遮断する作用が得られる。
【0018】請求項4に記載の紙製液体容器は、請求項
1,2又は3に記載の、前記白色印刷層と板紙層との間
に遮光性着色層を設けたことを特徴とする。
【0019】かかる構成から、遮光性着色層により内部
への光線の透過がより確実に阻止され中身の劣化が一層
効果的に防止でき、また前記遮光性着色層は基材である
板紙層の外面側に配置されているので中身との接触はな
く、容器内側を見た場合においても、遮光性着色層が見
えないため、消費者に遮光性着色層の顔料による不安感
を与えることは無い。そして、前記遮光性着色層の外側
には白色印刷層が配置されているので、白色印刷層によ
って前記遮光性着色層の顔料が隠蔽されるとともに、鮮
明な印刷のために要求される表面白色度が得られ、そし
て、前記白色印刷層の上に積層されたビヒクル層の上に
デザイン印刷がされるので、デザイン印刷層をグラビア
印刷により設ける場合でも、インキが十分に転移し鮮明
な印刷が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る紙製液体容器
の実施の形態の一例を説明する。本発明に係る紙製液体
容器の実施の形態の第1例としては、基材である板紙層
の外面側に、少なくとも外側からデザイン印刷層、白色
顔料を含有しない或いは僅かに含有するビヒクル層、白
色顔料を含有するインキ層からなる白色印刷層を配置
し、また前記板紙層の内面側には少なくとも最内層に熱
可塑性樹脂層を配置した容器材料からなっている。
【0021】前記白色印刷層にあっては単層或いは複数
層のいずれでもよく、特に複数層であると、前記白色印
刷層の白色顔料が紫外線を遮断する作用を有するもので
あるとき、容器内への紫外線の透過がより効果的に阻止
される。
【0022】本発明に係る紙製液体容器の実施の形態の
第2例としては、基材である板紙層の外面側に、少なく
とも外側からデザイン印刷層、白色顔料を含有しない或
いは僅かに含有するビヒクル層、白色顔料を含有するイ
ンキ層からなる白色印刷層、遮光性着色層を配置し、ま
た前記板紙層の内面側には少なくとも最内層に熱可塑性
樹脂層を配置した容器材料からなっている。
【0023】また、本例も第1例と同様に、前記白色印
刷層及び/又は遮光性着色層にあっては単層或いは複数
層のいずれでもよく、特に遮光性着色層が複数層である
と容器内部への光線の透過がより効果的に阻止され、そ
して、白色印刷層が複数層であると白色印刷層によって
前記遮光性着色層の顔料がより効果的に隠蔽されること
になる。
【0024】前記第1例及び第2例にあって、前記基材
である板紙層は、坪量160〜500g/m のミル
クカートン原紙製造に準じて抄造した紙製液体容器用耐
水性原紙が使用されるが、特に限定されるものではな
い。
【0025】前記白色顔料を含有しない或いは僅かに含
有するビヒクル層は、硝化綿等のセルロース誘導体、ポ
リアマイド樹脂、ロジン誘導体、ポリウレタン、石油樹
脂、塩化ビニール−酢酸ビニール共重合体、アクリル樹
脂、ポリエステル、塩素化ポリオレフィン、環化ゴム等
のワニス化が可能な樹脂からなり、これらのうちの1つ
以上を含有している。その他、界面活性剤、可塑剤、消
泡剤、ワックス、溶剤等を含有していてもよい。
【0026】ビヒクル層には、白色顔料が0〜10重量
%の範囲で含まれていることが好ましい。白色顔料とし
ては、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、炭酸鉛等が挙げられるが、これらに限ら
れるものではなく、また、これら2種以上を含んでいて
もよい。更には、これらの白色顔料の色合いを微妙に改
善する目的で1重量%以下の着色インキを添加してもよ
い。ただし、着色インキは1重量%より多く添加すると
デザイン印刷層のデザイン印刷が不鮮明となる。
【0027】前記ビヒクル層の積層法としては、グラビ
ア印刷が最も適しているが、オフセット印刷やフレキソ
印刷でもよく、グラビア印刷に限定されるものではな
い。
【0028】前記白色印刷層は白色顔料を含有するイン
キ層から構成されている。白色顔料を含有するインキの
ビヒクルは、前記のビヒクル層と同様、硝化綿等のセル
ロース誘導体、ポリアマイド樹脂、ロジン誘導体、ポリ
ウレタン、石油樹脂、塩化ビニール−酢酸ビニール共重
合体、アクリル樹脂、ポリエステル、塩素化ポリオレフ
ィン、環化ゴム等のワニス化が可能な樹脂からなり、こ
れらのうちの1つ以上を含有している。その他、界面活
性剤、可塑剤、消泡剤、ワックス、溶剤等を含有してい
てもよい。
【0029】この白色顔料を含有するインキのビヒクル
は、その上に積層される前記ビヒクル層を構成する樹脂
と異なる樹脂からなっていても構わない。何故なら、白
色顔料を含有するインキのビヒクルとビヒクル層を構成
する樹脂とが同じ種類の樹脂からなっていると、白色顔
料を含有するインキ層の上にビヒクル層を積層したと
き、白色顔料を含有するインキ層とビヒクル層が混ざり
易く、白色顔料を含有するインキ層の上にビヒクル層を
積層することによる効果が得られなくなる場合も考えら
れるからである。
【0030】前記白色顔料を含有するインキ層からなる
白色印刷層の白色顔料としては、二酸化チタン、酸化亜
鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸鉛等が挙
げられるが、これらに限られるものではなく、鮮明な印
刷のために要求される表面白色度が得られるものであれ
ばよい。また、前記白色顔料としては、紫外線を遮断で
きるものであることが好ましく、特に、波長400nm
以下の紫外領域において遮光性のあるものが好ましい。
【0031】この白色印刷層は白色顔料を15〜65重
量%含有することが好ましい。白色顔料が15重量%未
満であると、鮮明な印刷のために要求される表面白色度
が十分に得られ、また第2例のように、白色印刷層の内
側に遮光性着色層が配置してあるとき、遮光性着色層の
顔料を十分に隠蔽するものとはならず、また、白色顔料
が紫外線を遮断するものであったとしても、紫外線を十
分に遮断することができない。また、白色顔料が65重
量%より多く含まれると、白色印刷層が固くなってしま
い柔軟性が無くなり、白色印刷層が脆くなるとともにハ
ンドリングが悪くなる。更には、前記白色顔料の色合い
を微妙に改善する目的で1重量%以下の着色インキを添
加してもよい。ただし、着色インキは1重量%未満添加
するとデザイン印刷層のデザイン印刷が不鮮明となる。
【0032】前記白色印刷層を構成する白色顔料を含有
するインキ層の積層法としては、グラビア印刷が最も適
しているが、オフセット印刷やフレキソ印刷でもよく、
グラビア印刷に限定されるものではない。
【0033】前記第2例の遮光性着色層は、カーボンブ
ラックを顔料とする遮光性着色インキを、板紙層又はそ
の外面側に配置されている後述するところの熱可塑性樹
脂層の上にグラビア印刷して形成されるのが代表的なも
のとして挙げられるが、遮光性着色顔料としてカーボン
ブラックに限定されるものではなく、また遮光性着色顔
料が2種以上含まれるものであってもよい。遮光性着色
顔料としてはカーボンブラックの他に、チョコレート包
装に用いられる茶色顔料やベンガラ等の赤色顔料、アル
ミ微粉末の鼠色顔料、藍色顔料等がある。また、積層法
としては、オフセット印刷やフレキソ印刷を用いてもよ
く、グラビア印刷に限られるものではない。また、前記
遮光性着色層は、遮光性着色インキを印刷して積層した
構成に限られるものではなく、カーボンブラック等の顔
料を含有した樹脂を押し出しラミネートにより積層して
構成してもよい。
【0034】なお、前記第2例にあって、遮光性着色層
と板紙層の間に、必要に応じて熱可塑性樹脂層を配置し
てもよい。遮光性着色層を印刷により設ける場合、遮光
性着色層の印刷は熱可塑性樹脂に対する方が容易に行う
ことができるからである。
【0035】前記遮光性着色層と板紙層の間に配置され
る熱可塑性樹脂層としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等のポリオレフィン系樹脂が使用される。また、板
紙層の内面側最内層に配置される熱可塑性樹脂層として
は、ポリエチレン或いはポリプロピレン等のポリオレフ
ィン系樹脂が使用されるが、必ずしもそれに限定される
ものではなく、ヒートシール性を有する変性ポリエステ
ル樹脂であってもよい。
【0036】なお、前記板紙層と最内層に配置される熱
可塑性樹脂層との間には、ナイロン層、EVOH層、シ
リカ蒸着フィルム層、アルミナ蒸着フィルム層等のガス
バリア層の1つ以上を配置してもよい。
【0037】本発明に係る紙製液体容器は、上記の層構
造を有する容器材料を使用して成形されたものであっ
て、従来の紙製液体容器の成形工程に従って成形され
る。成形される紙製液体容器の形状にあっては、特に限
定されるものではない。
【0038】[実施例1]図1は本発明の容器材料の実
施例1の拡大断面図で、上が容器外側で下が容器内側で
ある。本例の容器材料1Aは、基材である板紙層2の外
面側に、外側からデザイン印刷層3、白色顔料を含有し
ない或いは僅かに含有するビヒクル層4、白色顔料を含
有するインキ層からなる白色印刷層5、遮光性着色層
6、熱可塑性樹脂層7を配置し、また、前記板紙層2の
内面側には最内層に熱可塑性樹脂層8を配置した層構造
となっている。
【0039】前記板紙層2としては、坪量250g/m
の紙製液体容器用耐水性原紙が使用されている。ビヒ
クル層4には、東洋インキ株式会社製65白J−UPO
Nから顔料を除いた透明なビヒクルが使用されている。
白色印刷層5には前記東洋インキ株式会社製65白J−
UPONが使用されている。尚、この東洋インキ株式会
社製65白J−UPONは白色顔料として二酸化チタン
50重量%、ビヒクル30重量%、溶剤20重量%を含
有している。遮光性着色層6には、前記東洋インキ株式
会社製65白J−UPON99重量%に東洋インキ株式
会社製94墨J−UPON1重量%を混ぜた遮光性着色
インキが使用されている。熱可塑性樹脂層7は、低密度
ポリエチレンからなり、三井化学株式会社製ミラソンM
206Pが使用されている。前記板紙層2の内面側の最
内層に配置されている熱可塑性樹脂層8は、低密度ポリ
エチレンからなり、前記熱可塑性樹脂層7と同様に三井
化学株式会社製ミラソンM206Pが使用されている。
【0040】このような層構造を有する容器材料1A
は、次のようにして製造される。先ず、耐水性原紙から
なる板紙層2の外面側となる片面に、低密度ポリエチレ
ン(三井化学株式会社製ミラソンM206P)20μを
押し出しラミネートして熱可塑性樹脂層7を積層する。
次いで、板紙層2の反対面(内面側)に低密度ポリエチ
レン(三井化学株式会社製ミラソンM206P)30μ
を押し出しラミネートして熱可塑性樹脂層8を積層す
る。
【0041】次に、前記熱可塑性樹脂層7表面をコロナ
処理で濡れ指数36ダイン以上の状態にし、この表面に
東洋インキ株式会社製65白J−UPON99重量%に
東洋インキ株式会社製94墨J−UPON1重量%を混
ぜた遮光性着色インキを用いて、紙製液体容器の組み立
て成形時を勘案し、容器外部からの光の浸入を出来る限
り遮断し、且つ加熱接着予定の糊代部や液体容器に充填
された内容液に接触する容器材料端面に印刷層が出るの
を避けるように工夫したパターンをグラビア印刷して、
前記熱可塑性樹脂層7の上面に遮光性着色層6を積層す
る。
【0042】次に、前記遮光性着色層6の上から、東洋
インキ株式会社製65白J−UPONを前記遮光性着色
層6と同じパターンで該遮光性着色層6を覆い隠すよう
にグラビア印刷して、該遮光性着色層6の上に白色印刷
層5(白色顔料62.5重量%を含有)を積層する。
【0043】次に、白色印刷層5の上から、東洋インキ
株式会社製65白J−UPONから顔料を除いた透明な
ビヒクルを、前記遮光性着色層6及び白色印刷層5と同
じパターンで前記白色印刷層5を覆い隠うようにグラビ
ア印刷して、該白色印刷層5の上にビヒクル層4を積層
する。
【0044】次に、ビヒクル層4の上に適宜デザイン印
刷を施してデザイン印刷層3を設ける。かくして、図1
に示される積層構造の包装材料1Aを得た。
【0045】[実施例2]図2は本発明の容器材料の実
施例2の拡大断面図で、上が容器外側で下が容器内側で
ある。本例の容器材料1Bは、基材である板紙層2の外
面側に外側からデザイン印刷層3、白色顔料を含有しな
い或いは僅かに含有するビヒクル層4、白色顔料を含有
するインキ層からなる白色印刷層5、遮光性着色層6、
熱可塑性樹脂層7を配置し、また前記板紙層2の内面側
には、ナイロン樹脂層9、EVOH樹脂層10、接着樹
脂層11、熱可塑性樹脂層8を配置した層構造となって
いる。
【0046】本例は、前記板紙層2としては、坪量31
0g/mの紙製液体容器用耐水性原紙が使用されてい
る。白色顔料を僅かに含有するビヒクル層4としては、
東洋インキ株式会社製63白J−UPONから白色顔料
である二酸化チタンを3重量%に減らし、東洋インキ株
式会社製23黄J−UPON(黄色インキ)を0.04
重量%、東洋インキ株式会社製112紅J−UPON
(赤色インキ)を0.01重量%添加したインキが使用
されている。白色印刷層5には、東洋インキ株式会社製
63白J−UPONが使用されている。尚、この東洋イ
ンキ株式会社製63白J−UPONは、白色顔料として
二酸化チタン35重量%、ビヒクル30重量%、溶剤3
5重量%を含有している。遮光性着色層6には、前記東
洋インキ株式会社製63白J−UPON90重量%に東
洋インキ株式会社製94墨J−UPONを10重量%添
加した遮光性着色インキが使用されている。熱可塑性樹
脂層7は、低密度ポリエチレンからなり、三井化学株式
会社製ミラソンM206Pが使用されている。前記板紙
層2の内面側のナイロン樹脂層9には6−ナイロンが使
用され、EVOH樹脂層10には、クラレ株式会社製エ
バールが使用されている。接着樹脂層11は、接着性ポ
リオレフィン樹脂として、三井化学株式会社製アドマー
NF300が使用されている。最内層に配置されている
熱可塑性樹脂層8は、低密度ポリエチレンからなり、前
記熱可塑性樹脂層7と同様に三井化学株式会社製ミラソ
ンM206Pが使用されている。
【0047】このような層構造を有する容器材料1B
は、次のようにして製造される。先ず、耐水性原紙から
なる板紙層2の外面側となる片面に、低密度ポリエチレ
ン(三井化学株式会社製ミラソンM206P)20μを
押し出しラミネートして熱可塑性樹脂層7を積層する。
【0048】次いで、板紙層2の反対側(内面側)をコ
ロナ処理し、この上に6−ナイロン樹脂5μ、EVOH
樹脂(クラレ株式会社製エバール)4μ、接着性ポリオ
レフィン樹脂(三井化学株式会社製アドマーNF30
0)6μ、低密度ポリエチレン(三井化学株式会社製ミ
ラソンM206P)40μを共押し出しラミネートし
て、ナイロン樹脂層9、EVOH樹脂層10、接着樹脂
層11、熱可塑性樹脂層8を積層する。
【0049】次に、前記熱可塑性樹脂層7表面をコロナ
処理で濡れ指数36ダイン以上の状態にし、この表面
に、東洋インキ株式会社製63白J−UPON90重量
%に東洋インキ株式会社製94墨J−UPON10重量
%を混ぜた遮光性着色インキを用いて、紙製液体容器の
組み立て成形時を勘案し、容器外部からの光の浸入を出
来る限り遮断し、且つ加熱接着予定の糊代部や液体容器
に充填された内容液に接触する容器材料の端面に印刷層
が出るのを避けるように工夫したパターンをグラビア印
刷して、前記熱可塑性樹脂層7の上に遮光性着色層6を
積層する。
【0050】次に、前記遮光性着色層6の上から、東洋
インキ株式会社製63白J−UPONを、前記遮光性着
色層6と同じパターンで該遮光性着色層6を覆い隠すよ
うに3回繰り返してグラビア印刷し、該遮光性着色層6
の上に白色印刷層5(白色顔料53.8重量%を含有)
を積層する。
【0051】次に、白色印刷層5の上から、東洋インキ
株式会社製63白J−UPONから白色顔料である二酸
化チタンを3重量%に減らしたインキに東洋インキ株式
会社製23黄J−UPONを0.04重量%、東洋イン
キ株式会社製112紅J−UPONを0.01重量%添
加したインキを前記遮光性着色層6及び白色印刷層5と
同じパターン印刷で白色印刷層5を覆うように上からグ
ラビア印刷して、該白色印刷層5の上にビヒクル層4
(白色顔料約9.1重量%を含有)を積層する。
【0052】次にビヒクル層4の上に適宜デザイン印刷
を施してデザイン印刷層3を設ける。かくして、図2に
示される積層構造の容器材料1Bを得た。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明に係る紙製液体容器
によれば、基材である板紙層の外面側に、少なくとも外
側からデザイン印刷層、白色顔料を含有しない或いは僅
かに含有するビヒクル層、白色顔料を含有するインキ層
からなる白色印刷層を配置し、また前記板紙層の内面側
には少なくとも最内層に熱可塑性樹脂層を配置した容器
材料からなるので、基材である板紙層の外面側に配置し
た白色印刷層により鮮明な印刷のために要求される表面
白色度が得られ、そして、前記白色印刷層の上に積層さ
れたビヒクル層の上にデザイン印刷層が積層されるの
で、デザイン印刷層をグラビア印刷により設ける場合で
も、インキが十分に転移し鮮明な印刷が得られる。そし
て、白色印刷層の上にビヒクル層が積層されているの
で、例えば、容器材料からカートンへの加工や液体充填
機でのカートンから内容物充填容器への成形加工、更に
は最終消費段階で金属と擦れたとしても、白色印刷層は
ビヒクル層により保護され、白色印刷層のデザイン印刷
が施されていない部分でも、その表面に黒い筋が発生す
るといったおそれはない。
【0054】更に、前記白色印刷層の白色顔料が紫外線
を遮断する作用を有するものであると、容器内への紫外
線の透過を阻止され中身の劣化が防止できる。
【0055】更に、前記白色印刷層と板紙層との間に遮
光性着色層を設けると、遮光性着色層により内部への光
線の透過がより確実に阻止され中身の劣化が一層効果的
に防止でき、また前記遮光性着色層は基材である板紙層
の外面側に配置されているので中身との接触はなく、容
器内側を見た場合においても、遮光性着色層が見えない
ため、消費者に遮光性着色層の顔料による不安感を与え
ることは無い。そして、前記遮光性着色層の外側には白
色印刷層が配置されているので、白色印刷層によって前
記遮光性着色層の顔料が隠蔽されるとともに、鮮明な印
刷のために要求される表面白色度が得られ、そして、前
記白色印刷層の上に積層されたビヒクル層の上にデザイ
ン印刷がされるので、デザイン印刷層をグラビア印刷に
より設ける場合でも、インキが十分に転移し、デザイン
印刷層のデザイン等が鮮明で美麗な外観を呈することが
できる。
【0056】更に、前記のように構成された積層構造を
有する容器材料は、従来の紙製液体容器材料とほぼ同厚
に作成することができ、そうすることにより、折り罫線
押し圧加工、サイドシール加工等を既存の製造設備を使
い、従来の紙製液体容器材料と同じ操業条件で効率良く
行うことができるとともに、紙製液体容器専用の充填機
において行われる、製函における折り罫線での折り曲げ
加工、樹脂層の加熱圧着加工等も、従来と同じ設備、同
じ操業条件で行うことができ、品種切り替え時間、条件
調整用カートンが大幅に節約でき、経済的である。ま
た、アルミニウム箔を使用しないので、成形充填した紙
製液体容器を金属探知器で検査でき、廃カートンを焼却
してもアルミニウムを含む残渣が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙製液体容器を成形する容器材料
の一例を示す拡大断面図。
【図2】本発明に係る紙製液体容器を成形する容器材料
の他例を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1A、1B 容器材料 2 板紙層 3 デザイン印刷層 4 ビヒクル層 5 白色印刷層 6 遮光性着色層 7、8 熱可塑性樹脂層 9 ナイロン樹脂層 10 EVOH樹脂層 11 接着樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 65/40 B65D 5/42 Z Fターム(参考) 3E060 BC01 BC06 DA30 EA03 EA13 3E067 AA03 AB26 BA05A BB14A BB22A CA12 GD01 GD02 3E086 BA04 BA14 BA15 BA35 BB21 4F100 AA21C AA21D AK01C AK01E AK06 AT00A BA05 BA07 BA10B BA10E CA13C CA13D DA01 DG10A EH23 EJ55 GB16 GB23 HB00E HB31B HB31D HB35 JB16E JL00 JL10C JL10D JL10E JN02 JN02E YY00C YY00D

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材である板紙層の外面側に、少なくと
    も外側からデザイン印刷層、白色顔料を含有しない或い
    は僅かに含有するビヒクル層、白色顔料を含有するイン
    キ層からなる白色印刷層を配置し、また前記板紙層の内
    面側には少なくとも最内層に熱可塑性樹脂層を配置した
    容器材料からなることを特徴とする紙製液体容器。
  2. 【請求項2】 前記ビヒクル層の白色顔料の含有量が0
    〜10重量%、白色印刷層の白色顔料の含有量が15重
    量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の紙製
    液体容器。
  3. 【請求項3】 前記白色顔料が二酸化チタンであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の紙製液体容器。
  4. 【請求項4】 前記白色印刷層と板紙層との間に遮光性
    着色層を設けたことを特徴とする請求項1,2又は3に
    記載の紙製液体容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062697A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Tokyo Paper Mfg Co Ltd 遮光性紙容器用積層紙
JP2015086484A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 東罐興業株式会社 包装用機能性板紙
JP2020019212A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 大日本印刷株式会社 積層体および包装袋

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