JP2003080650A - 易裂性ラミネートフィルム及び易裂性袋 - Google Patents

易裂性ラミネートフィルム及び易裂性袋

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JP2003080650A
JP2003080650A JP2001273000A JP2001273000A JP2003080650A JP 2003080650 A JP2003080650 A JP 2003080650A JP 2001273000 A JP2001273000 A JP 2001273000A JP 2001273000 A JP2001273000 A JP 2001273000A JP 2003080650 A JP2003080650 A JP 2003080650A
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JP2001273000A
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Kazuhisa Miyashita
和久 宮下
Masayoshi Katsura
昌義 桂
Masashi Hasegawa
雅士 長谷川
Yoshinori Hayakawa
義則 早川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた強度、酸素ガスバリヤ性、手でも裂け
る優れた引き裂き性等とを兼ね備えた易裂性ラミネート
フィルムを提供することを目的とする。 【解決の手段】 ポリエステル系二軸延伸フィルム層
(X)、消光位の角度(主軸の傾き)が30°以内のポ
リアミド系積層二軸延伸フィルム層(Y)、及びシーラ
ント層(Z)の少なくとも3層よりなることを特徴とす
るラミネートフィルム、及び該ラミネートフィルムのシ
ーラント層(Z)同士を熱溶着させて製袋してなる袋

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素ガスバリヤ
性、強靱性等に優れ、また、開封時に手で簡単に開封で
き、かつ保存時には充分な強度を持った食品、医療品、
及び薬品等の包装用フィルムに適する易裂性ラミネート
フィルム及び易裂性袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル系二軸延伸フィ
ルムは、包装用フィルムとして使用されており、中でも
強度と酸素ガスバリヤ性が要求される用途には、金属ア
ルミニウムまたは金属酸化物を蒸着したポリエステル系
二軸延伸フィルムが使用されていた。このようなフィル
ムは包装用フィルムとして使用され、包装形態として
は、製袋して使用されることが多く、その際、該フィル
ムにポリオレフィン系樹脂等のシーラント層を積層し、
シーラント層同士を熱接着することにより製袋して使用
されている。しかしながら、該袋は、袋を破いて中のも
のを取り出す際に、易裂性が悪く、袋の端にノッチを入
れても手で裂けない、又は裂けてもまっすぐに裂けない
等の問題があった。これを解決すべく、特開平9−52
314号公報には、蒸着PET/ONY/シーラントの
構成が提案されていた。しかるに、この構成では、屈曲
時にピンホールがあきやすい、レトルト時バリア性が低
下しやすいなどの欠点があり、使用上の制限があった。
一方、蒸着PETを使用しないで、バリア性をあげよう
とした場合、EVOHやMX-NYといったバリア樹脂とNY6
との共押出フィルムがあげられるが、これら共押出フィ
ルムとシーラントとのラミネートフィルムでは一般に易
裂き性は非常に悪く、引き裂く際の抵抗が大きかった
り、まっすぐ裂けないなどの問題点もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実状に
鑑み、優れた強度、酸素ガスバリヤ性、手でも裂ける優
れた引き裂き性等とを兼ね備えた易裂性ラミネートフィ
ルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載の発明は以下のような手段
を講ずるものである。ポリエステル系二軸延伸フィルム
層(X)、消光位の角度(主軸の傾き)が30°以内の
ポリアミド系積層二軸延伸フィルム層(Y)、及びシー
ラント層(Z)の少なくとも3層よりなることを特徴と
するラミネートフィルム。また、請求項10に記載の発
明は、上記易裂性ラミネートフィルムのシーラント層
(Z)同士を熱溶着させて製袋してなる易裂性袋に関す
る。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
易裂性ラミネートフィルムは、ポリエステル系二軸延伸
フィルム層(X)、積層ポリアミド系二軸延伸フィルム
層(Y)、及びシーラント層(Z)の3層を少なくとも
含む構成である。それぞれの層について、以下に説明す
る。
【0006】まず、ポリエステル系二軸延伸フィルム層
(X)の原料は、分子の主鎖にエステル結合を有する樹
脂であり、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、
ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。こ
れらは混合物でも使用できる。これらのうち、ポリエチ
レンテレフタレートが安価に入手でき、かつ、二軸延伸
操作を円滑に遂行しうるので好ましい。
【0007】また、耐屈曲性、滑り特性を向上させる目
的で5重量%以下の範囲内で、オレフィンの単独重合体
又は共重合体、及びオレフィン系樹脂の変性物を含有さ
せることもできる。オレフィンの単独重合体又は共重合
体、及びオレフィン系樹脂の変性物の具体例としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、エ
チレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンー(メタ)アク
リル酸共重合体、エチレンー(メタ)アクリル酸メチル
共重合体、エチレンー(メタ)アクリル酸エチル共重合
体、エチレンー(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等が
挙げられる。
【0008】ポリエステルは吸湿性が大きく、吸湿した
ものを使用すると原料を熱溶融し押出す際に、加水分解
が起こるためオリゴマーが発生しフイルム化を阻害する
ので、事前に乾燥して水分含有率を0.1重量%以下と
するのが好ましい。また、これらには滑剤、帯電防止
剤、ブロッキング防止剤、安定剤、染料、顔料、無機質
微粒子等の他の各種添加剤を、フイルムの性質に影響を
与えない範囲で、添加することができる。
【0009】二軸延伸フィルムは、押出機により溶融
し、フラットダイ、または環状ダイから押出した後、急
冷することによりフラット状、または環状の実質的に無
定型で配向していない未延伸フイルムとした後、二軸延
伸される。二軸延伸方法としては、従来公知の一般的な
方法であるテンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二
軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等が採用できる。
延伸倍率としては、フィルムの流れ(縦軸)方向と、そ
れに直角な(横軸)方向に各々2.5〜5倍に延伸す
る。
【0010】例えば、上記二軸延伸フィルムをテンター
式逐次二軸延伸方法の場合には、未延伸フイルムを90
〜120℃の温度範囲に加熱し、ロール式縦延伸機によ
って縦方向に2.5〜5倍に延伸し、続いてテンター式
横延伸機によって100〜150℃の温度範囲内で横方
向に3〜6倍に延伸することにより製造することができ
る。また、テンター式同時二軸延伸やチューブラー式同
時二軸延伸方法の場合は、例えば、90〜150℃の温
度範囲において、縦横同時に各軸方向に2.5〜5倍に
延伸することにより製造することができる。
【0011】上記方法により延伸されたフイルムは、そ
の後、熱処理をする。熱処理することにより寸法安定性
の優れた延伸フイルムを得ることができる。また、熱処
理温度としては、150℃を下限として原料のポリエス
テル系樹脂の融点より5℃低い温度を上限とする範囲を
選択することにより、任意の熱収縮率を持った延伸フイ
ルムも得ることができる。熱処理操作により、充分に熱
固定された二軸延伸フイルムは、常法により冷却し巻き
とる。
【0012】ポリエステル系二軸延伸フィルム(X)の
厚さは、25μm以下であることが望ましい。25μm
を越える場合は、フィルム全体が非常に厚くなり軟包装
用途には適さなくなる。好ましくは16μm以下であ
る。
【0013】ポリエステル系二軸延伸フィルム(X)の
厚さは、5μm以上であることが望ましい。5μmより
薄い場合は、目的とする易裂き性が悪化する。ポリエス
テルという硬い層が入ることで易裂き性がよりいい方向
に発揮できると考えているが、詳細な理由は不明であ
る。
【0014】次に、本発明における易裂性ラミネートフ
ィルムの積層ポリアミド系二軸延伸フィルム層(Y)
は、消光位の角度(主軸の傾き)が30°以内である必
要がある。この主軸の傾きは、偏光顕微鏡により観察す
ることにより測定する。まず、直交ニコル状態とした偏
光顕微鏡の載物台に、フィルムの流れ方向を偏光子の振
動方向にあわせてフィルムを乗せ、載物台を回転させた
際の消光位の角度を読みとり、これを主軸の傾きとす
る。この消光位の角度は、フィルムの流れと直角な方向
(TD)に対して成す角度である。フィルムを乗せた載
物台を45゜まで回転させても消光位が現れない場合
は、載物台をもとの位置に戻し、逆の方向に回転させて
測定する。角度は絶対値で示し、載物台の回転方向が逆
であってもプラスで読みとるものとする。
【0015】偏光顕微鏡で測定した光学的な主軸の傾き
に関しては、例えば、「表面、32[1](199
4)、p28〜37」「高分子論文集、48[11]、
p671〜678」「高分子論文集、48[3]、p1
81〜184」等の文献が挙げられる。
【0016】一般に、二軸延伸フィルムは、光学的に異
方性であり、あらゆる方向から光を入れて測定した屈折
率の内、最大の屈折率をγ、最小の屈折率をαとする
と、これらは互いに直行しており、さらに3次元的に考
えて、この2つに直行する方向の屈折率はβと定義でき
る。これらのα、β、γは主屈折率と呼ばれ、二軸延伸
フィルムの場合にはその配向を決める尺度になる。この
3つの主屈折率は直行しているために、軸の長さがα、
β、γである屈折率楕円体で表すことができる。従っ
て、フィルムの延伸による配向の変化は屈折率楕円体の
形状の変化でわかることになる。この屈折率楕円体の中
心を通り、入射角と直角な面で屈折率楕円体を切ると、
その切り口が楕円になる。その長径、短径がその時の屈
折率n1、n2になり、その差が複屈折率である。一般
に市販の脂肪族ポリアミド樹脂の二軸延伸フィルムの場
合は、主屈折率α、β、γの内、βとγはフィルムの面
内にあり、γは全体の分子配向の方向と一致し、特にテ
ンター法で生産されたフィルムの場合フィルム中央部で
はフィルムの流れ方向と直角の方向(TD方向)にほぼ
重なり、フィルムの両端に向かってしだいにTD方向か
らずれてくる。また、αはフィルム面内に垂直にある。
【0017】分子配向の方向を測定するには、フィルム
面内の360゜全方向から屈折率を測定し、最大の屈折
率γを含む方向を決めればよい。この屈折率γを含む方
向とフィルムの流れに直角な方向との成す角度と本願発
明の主軸の傾きとは同じものである。しかし、この方法
は手間がかかってしまうため、一般的には偏光顕微鏡で
測定するのが簡便である。
【0018】一般に、分子配向の方向は、フィルムの強
度にも影響し、主屈折の方向に裂けやすい性質がある。
なぜ、積層ポリアミド系二軸延伸フィルムの配向が全体
の積層フィルムの中でも支配的になるのかは不明である
が、本願発明の構成とすることにより易裂き性が向上す
る。
【0019】積層ポリアミド系二軸延伸フィルム層
(Y)の消光位の角度(主軸の傾き)が30°以内であ
れば、得られたラミネートフィルムは易裂性が良好なも
のとなる。主軸の傾きが30°を超える場合は、ラミネ
ートフィルムを裂く際に、裂く方向が一定しなかった
り、裂けにくくなったりする。好ましくは20゜以内で
ある。ここで言う30°以内とは、フィルムのどの部分
で測定しても30°以内という意味である。
【0020】更に、主軸の傾きが30゜以内の積層ポリ
アミド系二軸延伸フイルム層(Y)を使用することによ
り、本発明の易裂性ラミネートフィルムを製袋して袋に
した場合に、シール部がカールしにくくなるという効果
もある。一般に、二軸延伸フィルムは幅方向において主
軸の傾きは異なっており、フィルムの端の部分より、中
央部分の方が主軸の傾きが小さい。その際、フィルムの
幅方向において主軸の傾きが30゜以内の部分のみをス
リットすることにより、本発明の易裂性ラミネートフィ
ルムとすることができる。
【0021】本発明の易裂性ラミネートフィルムにおけ
る積層ポリアミド系二軸延伸フィルム層(Y)の主要な
原料の1種は、例えばm−および/またはp−キシリレ
ンジアミンと炭素数6〜12のα,ωー脂肪族ジカルボ
ン酸とからなるポリアミド構成単位を分子鎖中に70モ
ル%以上含有する芳香環を有するポリアミド重合体
(A)である。この重合体(A)の具体例としては、ポ
リメタキシリレンアジパミド、ポリメタキシリレンピメ
ラミド、ポリメタキシリレンアゼラミド、ポリパラキシ
リレンアゼラミド、ポリパラキシリレンデカナミドのよ
うな単独重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアジ
パミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンピメ
ラミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアゼ
ラミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンセパ
カミド共重合体のような共重合体が挙げられる。
【0022】このほか、m−または/およびp−キシリ
レンジアミンと炭素数6〜12のα,ωー脂肪族ジカル
ボン酸とからなるポリアミド構成単位を分子鎖中に70
モル%以上含有し、この成分と他のポリアミド構成成分
とからなる共重合体であってもよい。
【0023】上記他のポリアミド構成成分としては、ジ
アミン類とジカルボン酸類とのナイロン塩およびεーカ
プロラクタムのようなラクタム類、εーアミノカルボン
酸のようなωーアミノカルボン酸類等が挙げられる。ナ
イロン塩の成分としてのジアミン類の具体例には、ヘキ
サメチレンジアミン、2,2,4ートリメチルヘキサメ
チレンジアミンのような脂肪族ジアミン、ピペラジンビ
スプロピルアミン、ネオペンチルグリコールビスプロピ
ルアミンのような異節環または異原子含有ジアミン等が
あり、また、ジカルボン酸類の具体例には、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸のような脂肪族ジカルボ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸のような芳香族ジカ
ルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジガルボン酸のよう
な環状脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
【0024】また、重合体(A)には、耐屈曲性を向上
させる目的で5重量%以下の範囲内で、ナイロン系エラ
ストマーやオレフィンの単独重合体又は共重合体、及び
オレフィン系樹脂の変性物を含有させることもできる。
ナイロン系エラストマーとしては、ナイロン12―ポリ
オキシエチレン共重合体などがあげられる。またオレフ
ィンの単独重合体又は共重合体、及びオレフィン系樹脂
の変性物の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、アイオノマー樹脂、エチレンー酢酸ビニル共重合
体、エチレンー(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン
ー(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレンー(メ
タ)アクリル酸エチル共重合体等が挙げられる。
【0025】また、ポリアミド系積層二軸延伸フィルム
層(Y)の別の原料は、例えば脂肪族ポリアミド(B)
である。この重合体(B)としては、アミド結合を持つ
鎖状のポリアミドであればよく、具体例としては、ナイ
ロンー6等のラクタム重合体、ポリヘキサメチレンアジ
パミド等の脂肪族ジアミン類と脂肪族ジカルボン酸類と
からなる脂肪族ポリアミド類、ωーアミノカルボン酸類
の重合体及びεーカプロラクタム、又はヘキサメチレン
アジパミド等を主成分とし、これらと共重合可能な他の
ポリアミド構成成分2〜10モル%とからなる共重合
体、等が挙げられる。
【0026】例えば、脂肪族ポリアミドがεーカプロラ
クタムを主成分とする共重合ポリアミドの場合には、脂
肪族ジアミン類と脂肪族ジカルボン酸類とのナイロン塩
が挙げられ、また、ヘキサメチレンアジパミドを主成分
とする共重合ポリアミドの場合には、共重合可能な化合
物としてはεーカプロラクタム等のラクタム類が挙げら
れる。
【0027】該ナイロン塩を構成する脂肪族ジアミン類
の具体例としては、エチレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミ
ン等が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸類の具体例として
は、アジピン酸、セバシン酸、コルク酸、グルタール
酸、アゼライン酸、βーメチルアジピン酸、デカメチレ
ンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸、ピメリ
ン酸等が挙げられる。
【0028】これらの脂肪族ポリアミドの中では、ナイ
ロンー6と称されるεーカプロラクタムの単独重合体、
またはナイロンー66と称されるポリヘキサメチレンア
ジパミドが、安価に入手でき、かつ、二軸延伸操作を円
滑に遂行し得るので好ましい。前記の混合組成物は、上
記重合体(A)と重合体(B)との均質な混合物であ
る。この混合組成物は、バージン原料の重合体(A)と
重合体(B)とを混合したものであってもよいし、ま
た、芳香環を有するポリアミド系積層二軸延伸フイルム
を製造する際に生成する規格外フイルムや切断端材(耳
トリム)として発生するスクラップ混合物もしくは該ス
クラップ混合物にバージン原料を加えて調整したもので
あってもよい。その組成(混合割合)には特に制限はな
いが、重合体(A)と重合体(B)とを重量比で7:3
〜1:9の範囲内で選ぶのが好適である。これらには、
滑り剤や酸化防止剤など必要に応じ添加することができ
る。ポリアミド系積層二軸延伸フィルム層(Y)のもう
一つの原料として用いられるのは、例えばエチレンー酢
酸ビニル共重合体けん化物(E)である。エチレンの共重
合体含有比は27〜50モル%が望ましく、特に32〜
38モル%の共重合体が酸素バリア性と加工適性のバラ
ンスが好ましい。またそのけん化度は95%以上がバリ
ア性も高く望ましい。
【0029】重合体(A)、重合体(B)及び混合物
(C)、重合体(E)は、いずれも吸湿性が大きく、吸
湿したものを使用すると原料を熱溶融し押出す際に、加
水分解が起こるためオリゴマーが発生しフイルム化を阻
害するので、事前に乾燥して水分含有率を0.1重量%
以下とするのが好ましい。また、これらの原料ポリアミ
ド、ポリアミド混合物には滑剤、帯電防止剤、ブロッキ
ング防止剤、安定剤、染料、顔料、無機質微粒子等の他
の各種添加剤を、フイルムの性質に影響を与えない範囲
で、添加することができる。
【0030】ポリアミド系積層二軸延伸フィルム(Y)
は、例えば重合体(A)からなる(a)層、重合体
(B)からなる(b)層、重合体(C)からなる(c)
層、重合体(E)からなる(d)層からなり、少なくと
も(a)層あるいは(d)層を含む2種類以上の層構成
である。層構成の具体例は、(a)/(c)、(a)/
(b)、(a)/(b)/(c)、(b)/(a)/
(c)、(b)/(c)/(a)、(c)/(a)/
(c)、(b)/(c)/(a)/(b)、(b)/
(c)/(a)/(c)/(b)、(b)/(a)/
(c)/(a)/(b)、(c)/(b)/(a)/
(b)/(c)、(b)/(d)、(b)/(d)/
(b)、(c)/(d)/(c)、(b)/(d)/
(c)、(b)/(a)/(d)/(c)等が挙げられ
るが、これら例示されたものに限定されるものではな
い。これらのうち、製造時の簡便性を考慮すると3〜5
層の層構成とするのが好ましい。
【0031】また、積層フイルムを製造する際には、規
格外フイルムや切断端材(耳トリム)が発生するが、こ
れらをリサイクル使用することにより経済性や資源の有
効活用を考慮すると、(c)/(a)/(c)や(b)
/(a)/(c)の3層構成が、特に好ましい。これら
のポリアミド系積層二軸延伸フィルムは、優れた性能の
積層フイルムが得られる共押出法を採用するのがよい。
共押出法による製造法は、上記原料を各々別の押出機に
より溶融し、フラットダイ、または環状ダイから押出し
た後、急冷することによりフラット状、または環状の未
延伸積層フイルムとした後、二軸延伸される。
【0032】二軸延伸方法としては、従来公知の一般的
な方法であるテンター式逐次二軸延伸、テンター式同時
二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等が採用でき
る。延伸倍率としては、フィルムの流れ(縦軸)方向
と、それに直角な(横軸)方向に各々2.5〜5倍に延
伸する。例えば、上記芳香環を有するポリアミド系積層
二軸延伸フィルムをテンター式逐次二軸延伸方法で製造
する場合には、未延伸積層フイルムを50〜110℃の
温度範囲に加熱し、ロール式縦延伸機によって縦方向に
2.5〜5倍に延伸し、続いてテンター式横延伸機によ
って60〜120℃の温度範囲内で横方向に2.5〜5
倍に延伸することにより製造することができる。また、
テンター式同時二軸延伸やチューブラー式同時二軸延伸
方法の場合は、例えば、60〜110℃の温度範囲にお
いて、縦横同時に各軸方向に2.5〜5倍に延伸するこ
とにより製造することができる。
【0033】上記方法により延伸されたフイルムは、そ
の後、熱処理をする。熱処理することにより寸法安定性
の優れた延伸フイルムを得ることができる。また、熱処
理温度としては、100℃を下限として重合体(B)の
融点より5℃低い温度を上限とする範囲を選択すること
により、任意の熱収縮率を持った延伸フイルムも得るこ
とができる。熱処理操作により、充分に熱固定された積
層二軸延伸フイルムは、常法により冷却し巻きとる。
【0034】ポリアミド系積層二軸延伸フィルム(Y)
の厚さは、30μm以下であることが望ましく、30μ
mを越えると、得られたラミネートフィルムが厚くなり
軟包装用途を適さなくなり好ましくない。好ましくは、
25μm以下である。
【0035】ポリアミド系積層二軸延伸フィルム(Y)
の厚さは、10μm以上であることが望ましく、10μ
mより薄い場合は、酸素ガスバリア性や強靱性等が低下
し、目的とする包装用フィルムに適さなくなる。
【0036】最後に、本発明の易裂性ラミネートフィル
ムのシーラント層(Z)は、熱融着できる樹脂であれば
よく、一般にポリオレフィン系樹脂、ポリエステル等が
挙げられる。具体的には、ポリプロピレン、低密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンー酢酸
ビニル共重合体、エチレンー(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレンー(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
アイオノマー樹脂、エチレン・αーオレフィン共重合
体、アモルファスポリエステル等が、これらに限定され
るものではない。シーラント層の厚さは、15〜80μ
m程度が一般的に好適に使用できる。シーラント層が薄
い場合は接着強度が劣る傾向があり、一方厚い場合は難
包装用途に適さなくなる傾向がある。
【0037】本発明における易裂性ラミネートフィルム
は、ポリステル系二軸延伸フィルム層(X)、ポリアミ
ド系積層二軸延伸フィルム層(Y)、及びシーラント層
(Z)の少なくとも3層を積層することにより得られ
る。積層方法としては、一般的な方法であるドライラミ
ネート及び押出ラミネート、これらの組合わせ等の方法
が採用されるが、これに限定されるものではない。積層
する際には、それぞれの(X)層及び(Y)層の片面又
は両面をコロナ処理して使用することが好ましい。
【0038】例えば、押出ラミネートの場合には、
(X)層と(Y)層に、それぞれアンカーコート剤を塗
布し、乾燥後、(X)と(Y)との間にポリエチレン系
樹脂等を溶融押出しながらロール間で冷却し圧力をかけ
て圧着することによりラミネートフィルムが得られる。
また、その後(X)の側に、更にアンカーコート剤を塗
布し、乾燥後、ポリエチレン等を溶融押出し、ロール間
で冷却しながら圧力をかけて圧着し、更に、シーラント
層(Z)のポリエチレン系樹脂等を溶融押出し、ロール
間で冷却しながら圧力をかけて圧着して、(Y)/ポリ
エチレン/(X)/(Z)の構成のラミネートフィルム
が得られる。
【0039】次に、ドライラミネートの場合には、
(Y)に接着剤を塗布し、乾燥後、(X)と張り合わ
せ、更に、(X)に接着剤を塗布し、乾燥後、(Z)と
張り合わせることで、(Y)/(X)/(Z)の構成の
ラミネートフィルムが得られる。ラミネート後のフィル
ムは、エージングすることで、接着強度を上げることが
できる。
【0040】本発明における易裂性ラミネートフィルム
の厚さは35μm以上であることが望ましい。35μm
より薄い場合は易裂性、酸素ガスバリヤ性、接着性やフ
ィルム強度が損なわれる。好ましくは50μm以上であ
る。又、易裂性ラミネートフィルムの厚さは110μm
以下であることが望ましい。110μmを越える場合は
厚すぎ軟包装用途には適さず、かつ引き裂く際に大きな
力が必要となり易裂性と言えなくなる。好ましくは90
μm以下である。
【0041】本発明における易裂性ラミネートフィルム
は、シーラント層同士を内側にして、熱溶着させて製袋
する。袋のシール部の裂く部分に切り込み(ノッチ)を
いれて、裂け易くするのがよい。ノッチの形態は、一般
的に採用されている形であれば、特に制限はない。本発
明の易裂性袋には、易裂性ラミネートフィルムに、アル
ミ箔や紙等を積層させた積層フィルムを同様に製袋する
こともできる。
【0042】本発明の易裂性袋の内容物としては、内容
物が酸素による変質を嫌う食品、医薬品、薬品、香料等
を密封する容器、包装に使用することができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の内容および効果を実施例によ
り更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えな
い限り以下の例に限定されるものではない。なお、以下
の例において、フイルムの評価及び測定は、次の各方法
によって行ったものである。また、フイルムの層構成、
評価結果、及び測定結果を表1に示した。
【0044】〈引き裂きやすさ〉実施例及び比較例によ
り得られたフィルムをシーラント面同士をあわせて、四
方をヒートシールし袋状(サンプル)とした、シール部
に設けた1mmの深さのノッチから手で引き裂いた。右手
を手前でも左手を手前でも引っかかりがなく引き裂ける
ものを◎、右手前あるいは左手前のどちらかのみ引っか
かりがなく引き裂けるものを○、どちらも引っかかりが
あり引き裂きにくいものを×とした。この試験をフィル
ムの流れ方向(MD)、それと直角の方向(TD)に各
々評価して結果を表1に示した。
【0045】〈直線カット性〉引き裂きやすさの評価に
使用したと同様なサンプルの端のシール部に20mm間隔
で深さ1mmのノッチを入れ、これらのノッチに沿ってフ
ィルムを引き裂いた後、袋の切れ目の逆側端の幅を測定
し、元の間隔20mmとの偏差を求める。袋の表と裏の2
枚のフィルムの裂ける方向が異なる場合は××。方向が
同じでも、引き裂いた際の幅ともとの幅20mmとの差の
もとの幅20mmに対する割合が30%を超えた場合は
×、10〜30%の範囲を△、10%未満を○として評
価した。
【0046】〈カール性〉引き裂きやすさの評価に使用
したと同様なサンプル100袋を重ねた状態で、温度2
3℃、相対湿度50%の環境に1週間程度放置し、袋の
端のシール部を観察したとき、シール部の両端でカール
が発生しているかどうかを確認した。シール部端がどの
くらいカールしているのかについて、サンプル100袋
のカール部を含めた厚さの幅から、実質の100袋の厚
さを引いた差が10mm未満を○、10〜20mmを△、2
0mm以上を×として評価した。
【0047】〈酸素透過率(cc/m2・24h・at
m)〉モダンコントロール社製のOXYーTRAN10
0型酸素透過率測定装置を使用し、温度25℃、相対湿
度65%の条件下で測定した。
【0048】フィルムIa:ポリメタキシリレンアジパ
ミド(三菱ガス化学(株)製、MXーナイロン600
7)(重合体(A))と、ポリーεーカプロアミド(三
菱化学(株)製、ノバミッド1020)(重合体
(B))50重量部及びフィルムの耳トリム端材紛砕物
(重合体(A)と重合体(B)との混合比が40:60
であるもの)50重量部の混合物を、押出機2台を使用
して別々に溶融させ、後者を2分割させた後、共押出T
ダイ内で積層させて3層構造の積層フィルムとして押出
し、30℃のキャストロールに密着急冷し、中間層が約
36μmの重合体(A)、両外層が約50μmの重合体
(A)、重合体(B)との混合物よりなる積層未延伸フ
ィルムを得た。
【0049】得られた積層未延伸フィルムを70℃の条
件下でロール式延伸機にて縦方向に3倍に延伸し、つい
でこのフィルムの端部をテンタークリップで保持し、テ
ンターオーブン内で90℃の条件下で横方向に3倍に延
伸した後、200℃で6秒間の熱処理を行った。熱処理
を行った後のフィルムは、クリップで把持したフィルム
両耳部分を切りとりスクラップとし、製品フィルム部分
はワインダーに巻き取り、約5.5μmの重合体
(B)、重合体(A)の混合物の層((c)層)、約4
μmの重合体(A)の層((a)層)、約5.5μmの
重合体(B)、重合体(A)の混合物の層((c)層)
の順に積層された層全体の厚さが、約15μmの積層二
軸延伸フィルムを得た。このフィルムの中央部を102
0mmの幅で取った。偏光顕微鏡で主軸の傾きを測定した
結果、0〜10°であった。
【0050】フィルムIb:フィルムIaにおいて得ら
れた積層二軸延伸フィルムの端に近い部分を1020mm
幅で取った。偏光顕微鏡で主軸の傾きを測定した結果、
15〜35°であった。
【0051】フィルムIIa;厚さ15μm、幅1020
mmの二軸延伸ナイロン6フィルム(三菱化学興人パック
ス(株)製、ボニールSNR)、偏光顕微鏡で主軸の傾
きを測定した結果、全幅どこを測定しても25°以内で
あった。
【0052】フィルムIIIa;エチレン酢酸ビニル共重
合体けん化物(日本合成化学(株)製、ソアノールD
C)(重合体(E))と、ポリーεーカプロアミド(三
菱化学(株)製、ノバミッド1020)(重合体
(B))とを、押出機2台を使用して別々に溶融させ、
後者を2分割させた後、共押出Tダイ内で積層させて3
層構造の積層フィルムとして押出し、30℃のキャスト
ロールに密着急冷し、中間層が約36μmの重合体
(A)、両外層が約50μmの重合体(B)よりなる積
層未延伸フィルムを得た。
【0053】得られた積層未延伸フィルムを70℃の条
件下でロール式延伸機にて縦方向に3倍に延伸し、つい
でこのフィルムの端部をテンタークリップで保持し、テ
ンターオーブン内で90℃の条件下で横方向に3倍に延
伸した後、200℃で6秒間の熱処理を行った。熱処理
を行った後のフィルムは、クリップで把持したフィルム
両耳部分を切りとりスクラップとし、製品フィルム部分
はワインダーに巻き取り、約5.5μmの重合体(B)
の層((b)層)、約4μmの重合体(A)の層
((a)層)、約5.5μmの重合体(B)の層
((b)層)の順に積層された層全体の厚さが、約15
μmの積層二軸延伸フィルムを得た。このフィルムの中
央部を1020mmの幅で取った。偏光顕微鏡で主軸の傾
きを測定した結果、0〜10°であった。
【0054】フィルムV:厚さ12μm、幅1020mm
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱
化学(株)製、ダイアホイル H500)。
【0055】実施例1 フィルムIaの両面をコロナ処理して濡れ指数540μ
N/cmとした後、片面をアンカーコート処理し、フィル
ムVとの間に、Tダイから溶融状態のポリエチレン(三
菱化学(株)社製、三菱ポリエチ)を15μmの厚さに
押出し、ロール間で冷却後、フィルムV/ポリエチレン
/フィルムIa構成のラミネートフィルムを巻き取っ
た。
【0056】この積層フィルムのフィルムIaの外側を
アンカーコート処理後、Tダイから溶融状態のポリエチ
レン(三菱化学(株)社製、三菱ポリエチLD L32
0)を厚さ15μmで押出しロール間で冷却し、更にポ
リエチレン(三菱化学(株)社製、三菱ポリエチLL
FX35)を厚さ15μmで押出し、ロール間で冷却
後、巻きとり、40℃で2日間エージングして接着強度
を向上させ、フィルムV/ポリエチレン/フィルムIa
/ポリエチレン/LLDPEの構成のラミネートフィル
ムを得た。得られたラミネートフィルムの層構成や、前
記した方法による引き裂きやすさ、直線カット性、カー
ル性及び酸素透過率を評価及び測定し、表1に示した。
【0057】実施例2 実施例1において、フィルムIaをフィルムIIIaに代え
た外は、同例と同様な方法でフィルムV/ポリエチレン
/フィルムIIIa/ポリエチレン/LLDPEの構成の
ラミネートフィルムを得た。得られたラミネートフィル
ムの層構成や、前記した方法による引き裂きやすさ、直
線カット性、カール性及び酸素透過率を評価及び測定
し、表1に示した。
【0058】実施例3 フィルムIaの両面をコロナ処理して濡れ指数540μ
N/cmとした後、このコロナ処理面にイソシアネート系
のアンカーコート剤(東洋モートン(株)製ADー90
0/ADーRTー10)を固形分として0.4g/m2
塗布し、溶剤を蒸発させた後、フィルムVのコロナ処理
面と積層し、更にフィルムIaの外側に前記と同じイソ
シアネート系のアンカーコート剤を固形分として0.4
g/m2塗布し、溶剤を蒸発させた後、厚さ50μmの
線状低密度ポリエチレン(東京セロファン紙(株)製、
TUXーFC)と積層し、40℃で48時間エージング
してラミネートフィルムを得た。得られたラミネートフ
ィルムの層構成や、前記した方法による引き裂きやす
さ、直線カット性、カール性及び酸素透過率を評価及び
測定し、表1に示した。 実施例4 実施例3において、フィルムIaをフィルムI
IIaに変えたほかは同例と同様な方法で、フィルムV/
フィルムIIIa/LLDPE構成のラミネートフィルム
を得た。得られたラミネートフィルムの層構成や、前記
した方法による引き裂きやすさ、直線カット性、カール
性及び酸素透過率を評価及び測定し、表1に示した。
【0059】比較例1 実施例1において、フィルムIaをフィルムIbに代え
た外は、同例と同様な方法でフィルムV/ポリエチレン
/フィルムIb/ポリエチレン/LLDPEの構成のラ
ミネートフィルムを得た。得られたラミネートフィルム
の層構成や、前記した方法による引き裂きやすさ、直線
カット性、カール性及び酸素透過率を評価及び測定し、
表1に示した。
【0060】比較例2 実施例1において、フィルムVをなくしたほかは、同例
と同様な方法でフィルムIa/ポリエチレン/LLDP
Eの構成のラミネートフィルムを得た。得られたラミネ
ートフィルムの層構成や、前記した方法による引き裂き
やすさ、直線カット性、カール性及び酸素透過率を評価
及び測定し、表1に示した。
【0061】比較例3 実施例3において、フィルムVをなくしたほかは、同例
と同様な方法でフィルムIa/LLDPEの構成のラミ
ネートフィルムを得た。得られたラミネートフィルムの
層構成や、前記した方法による引き裂きやすさ、直線カ
ット性、カール性及び酸素透過率を評価及び測定し、表
1に示した。
【0062】比較例4 実施例1において、フィルムIaをフィルムIIaに代え
た外は、同例と同様な方法でフィルムV/ポリエチレン
/フィルムIIa/ポリエチレン/LLDPEの構成のラ
ミネートフィルムを得た。得られたラミネートフィルム
の層構成や、前記した方法による引き裂きやすさ、直線
カット性、カール性及び酸素透過率を評価及び測定し、
表1に示した。
【0063】
【表1】
【0064】表1の略号は、次のとおりである。 Ia:フィルムIa Ib:フィルムIb IIa:フィルムIIa IIIa:フィルムIIIa V:フィルムV PE:ポリエチレン LL:線状低密度ポリエチレン MD:フィルムの流れ方向(MD) TD:フィルムの流れに直角な方向(TD)
【0065】
【発明の効果】本発明は、優れた強度、酸素ガスバリヤ
性、手でも裂ける優れた引き裂き性等を兼ね備えるとい
う特別に顕著な効果を奏するラミネートフィルム及び同
フィルムを製袋した易裂性袋に関するものであって、酸
素による内容物の変質を嫌う食品、医療品、薬品、香料
等を密封する容器、包装に好適である。
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 雅士 茨城県牛久市東猯穴町1000番地 三菱化学 株式会社内 (72)発明者 早川 義則 茨城県牛久市東猯穴町1000番地 三菱化学 株式会社内 Fターム(参考) 3E064 BA54 BB03 BC15 EA12 HP05 3E067 AA11 AB01 AB81 AB83 BB14A BB18A BB25A CA24 EB10 EE59 3E086 AC16 AD01 BA04 BA15 BA33 BB51 CA01 CA27 CA28 4F100 AK04 AK41A AK46B AK47B AK47D AK48B AK48D AK63 AK68B AK68D AL05B AL05D AR00B BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C EH20 EH202 EJ38A EJ38B EJ55 EJ551 EJ65 EJ651 GB15 GB23 GB66 GB81 JD02 JL13C

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系二軸延伸フィルム層
    (X)、消光位の角度(主軸の傾き)が30°以内のポ
    リアミド系積層二軸延伸フィルム層(Y)、及びシーラ
    ント層(Z)の少なくとも3層よりなることを特徴とす
    るラミネートフィルム
  2. 【請求項2】 ポリエステル系二軸延伸フィルム層
    (X)の厚みが25μm以下である請求項1のラミネー
    トフィルム
  3. 【請求項3】 ポリエステル系二軸延伸フィルム層
    (X)の厚みが5μm以上である請求項1及び2のラミ
    ネートフィルム
  4. 【請求項4】 ポリアミド系積層二軸延伸フィルム層
    (Y)の厚みが30μm以下である請求項1ないし3い
    ずれかのラミネートフィルム
  5. 【請求項5】 ポリアミド系積層二軸延伸フィルム層
    (Y)の厚みが10μm以上である請求項1ないし4い
    ずれかのラミネートフィルム
  6. 【請求項6】 ポリアミド系積層二軸延伸フィルム
    (Y)が芳香環を有するポリアミド重合体(A)よりな
    る(a)層、脂肪族ポリアミド重合体(B)よりなる
    (b)層、これら重合体(A)と重合体(B)との混合
    物(C)よりなる(c)層、エチレン−酢酸ビニル共重
    合体けん化物よりなる(d)層のうち、少なくとも
    (a)層あるいは(d)層を含む2種類以上の層構成で
    ある請求項1ないし5いずれかのラミネートフィルム
  7. 【請求項7】 芳香環を有するポリアミド重合体(A)
    が、m−および/またはp−キシリレンジアミンとα,
    ωー脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド構成単位
    を分子鎖中に含有する請求項1ないし6いずれかのラミ
    ネートフィルム
  8. 【請求項8】 α,ωー脂肪族ジカルボン酸の炭素数が
    6〜12である請求項1ないし7いずれかのラミネート
    フィルム
  9. 【請求項9】 芳香環を有するポリアミド重合体(A)
    が、m−および/またはp−キシリレンジアミンとα,
    ωー脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド構成単位
    を分子鎖中に70モル%以上含有する請求項1ないし8
    いずれかのラミネートフィルム
  10. 【請求項10】 ポリエステル系二軸延伸フィルム層
    (X)、消光位の角度(主軸の傾き)が30°以内であ
    るポリアミド系積層ポリアミド系二軸延伸フィルム層
    (Y)、及びシーラント層(Z)の少なくとも3層より
    なる易裂性ラミネートフィルムのシーラント層(Z)同
    士を熱溶着させて製袋して成る袋
  11. 【請求項11】 ポリエステル系二軸延伸フィルム層
    (X)の厚みが25μm以下である請求項10の袋
  12. 【請求項12】 ポリエステル系二軸延伸フィルム層
    (X)の厚みが5μm以上である請求項10及び11の
  13. 【請求項13】 ポリアミド系積層二軸延伸フィルム層
    (Y)の厚みが30μm以下である請求項10ないし1
    2いずれかの袋
  14. 【請求項14】 ポリアミド系積層二軸延伸フィルム層
    (Y)の厚みが10μm以上である請求項10ないし1
    3いずれかの袋
  15. 【請求項15】 ポリアミド系積層二軸延伸フィルム
    (Y)が芳香環を有するポリアミド重合体(A)よりな
    る(a)層、脂肪族ポリアミド重合体(B)よりなる
    (b)層、これら重合体(A)と重合体(B)との混合
    物(C)よりなる(c)層、エチレン−酢酸ビニル共重
    合体けん化物よりなる(d)層のうち、少なくとも
    (a)層あるいは(d)層を含む2種類以上の層構成で
    ある請求項10ないし14いずれかの袋
  16. 【請求項16】 芳香環を有するポリアミド重合体
    (A)が、m−および/またはp−キシリレンジアミン
    とα,ωー脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド構
    成単位を分子鎖中に含有する請求項10ないし15の易
    裂性袋
  17. 【請求項17】 α,ωー脂肪族ジカルボン酸の炭素数
    が6〜12である請求項10ないし16いずれかの袋
  18. 【請求項18】 芳香環を有するポリアミド重合体
    (A)が、m−および/またはp−キシリレンジアミン
    とα,ωー脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド構
    成単位を分子鎖中に70モル%以上含有する請求項10
    ないし17いずれかの袋
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098859A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 直線カット性ポリアミド系熱収縮積層フィルム及びその製造方法
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JP2010042586A (ja) * 2008-08-12 2010-02-25 Gunze Ltd ポリアミド系多層延伸フィルム
JP2016141465A (ja) * 2015-02-05 2016-08-08 凸版印刷株式会社 包装袋

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