JP2003077174A - 光記録媒体、情報記録方法、情報再生方法、情報記録再生装置および情報記録媒体 - Google Patents

光記録媒体、情報記録方法、情報再生方法、情報記録再生装置および情報記録媒体

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JP2003077174A
JP2003077174A JP2001282960A JP2001282960A JP2003077174A JP 2003077174 A JP2003077174 A JP 2003077174A JP 2001282960 A JP2001282960 A JP 2001282960A JP 2001282960 A JP2001282960 A JP 2001282960A JP 2003077174 A JP2003077174 A JP 2003077174A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性・耐衝撃性に優れ、高密度記録が可
能な光記録媒体を提供する。 【解決手段】 光照射により情報の記録・再生を行う光
記録媒体において、基板1上に形成された記録層2が炭
素からなることを特徴とする。この炭素は、(1)未記
録状態では非晶質であること、(2)ダイヤモンドライ
クカーボンであること、(3)水素または窒素を含有す
ることが、それぞれ好ましい。実施例ではガラス基板上
に記録層を形成した。この場合、未記録状態の記録膜を
非晶質状態とするため、グラファイトターゲットを用い
てスパッタ法により炭素膜の記録層を製膜した。この光
記録媒体では近接場光を用いて高密度記録、再生を行う
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記録・再生
を光学的に行うことが可能な光情報記録媒体に関し、よ
り詳しくは、媒体の強度を高めることによって、高密度
記録を可能にした光記録媒体に関するものである。この
光記録媒体に係る発明は、「第1の発明」および「第2
の発明」からなる。また本発明は、情報の記録または再
生を光学的に行うことが可能な情報記録において、炭素
膜に記録を行うという新規な情報記録方法、その情報再
生方法、これらの記録方法または再生方法を用いた情報
記録再生装置および、これらの記録方法や再生方法を用
いて記録や再生を行うことが可能な情報記録媒体に関す
るものである。以下、本明細書において、これらの発明
を「第3の発明」という。本発明は、国内優先権の主張
を伴う出願(特許法第41条第1項)に係り、前記第1
の発明はいわゆる「後の出願」に相当し、前記第2の発
明はいわゆる「先の出願(特願2000−32552
0)」に相当する。また前記第3の発明は、国内優先権
主張出願に係る先の出願(特願2001−18793
6)における「後の出願」に相当するものである。
【0002】
【従来の技術】〔第1の発明および第2の発明に係る従
来の技術〕光記録媒体(光情報記録媒体)としては、コ
ンパクトディスクに代表されるようにディスク状の情報
記録媒体が良く知られているが、マルチメディア、情報
ネットワークの時代になり、さらなる大容量の記録シス
テムが必要とされている。光記録媒体には読み出し専用
型、追記型および書き換え型がある。読み出し専用型に
はCD−ROM,DVD−ROMが、追記型にはCD−
Rなどが、書き換え型としてはCD−RWのような相変
化記録方式または、MOのような光磁気記録方式のもの
が実用化されている。
【0003】高密度化のためには、情報が記録されてい
る記録ピットを小さくする必要があるが、記録ピットを
小さくすると光のスポットの中に複数の記録ピットが入
ってしまい再生が困難になる。また、情報を記録する際
にも、光のスポットが大きいと、小さい記録ピットを形
成することが困難になる。そこで、光をより小さく絞
り、光のスポット径を小さくする必要がある。
【0004】光のスポット径は波長をλ、レンズの開口
率をNAとするとλ/NAに比例する。したがって、ス
ポット径を小さくする方法としては、光の波長を小さく
するか、またはレンズの開口率を大きくすることが考え
られる。光の波長はレーザーダイオードなど、光の発生
源に依存するので、光のスポット径を小さくする方法と
してレンズの開口率NAを大きくする方法が比較的容易
である。そこで、NAを大きくする方法の一例として、
ソリッドイマージョンレンズ(SIL)を用いたもの
(例えば特開平8−212579号公報)がある。ま
た、レンズを組み合わせるなどしてNAを高めた技術も
ある。
【0005】しかしながら、これらの技術ではディスク
の反り・傾きなどの許容度がかなり小さくなり、このた
めより高精度な制御が必要となる。ディスクを安定に回
転させるためには、ディスクの剛性・強度を高め、変形
によるディスクのブレを防いだり、ディスクの平滑性を
良くしたりする必要がある。
【0006】また、近接場光を用いて小さいピットを記
録する試みもされている(例えば特開平7−19104
6号公報など)。近接場光を用いると光スポットの収束
限界以下のスポットを形成することができ、小さいスポ
ットを光磁気記録媒体上や、相変化型記録媒体上に形成
できたという報告もある。
【0007】これらの方法を用いることにより、小さい
ピットが形成可能となってきたが、ソリッドイマージョ
ンレンズを用いた場合には、開口率が大きくなり光を小
さく収束させるため、より精密にスポット位置を制御す
る必要があり、ヘッドと記録媒体との距離を小さくする
必要があった。また、近接場光記録においても近接場光
は光の波長以下の微細開口の極近傍でのみ生じているた
め、ヘッドと記録媒体の距離を小さくする必要があっ
た。記録媒体と光ヘッドとの距離を近接させた状態で制
御するため、光ヘッドをスライダに載せることも考えら
れている(例えば特開平9−198830号公報、特開
平11−66658号公報など)。
【0008】従来、光記録媒体において情報の記録・再
生の高密度化を実現するためには、ディスクの強度を高
めたり、剛性を高めて安定な回転が得られるようにした
り、あるいはヘッドと記録媒体との距離を近づけたり、
ヘッドを記録媒体に完全に接触させたりする必要があっ
た。そのためには媒体の強度を高め、耐摩耗性・耐衝撃
性を向上させることと、記録再生特性との両立が課題で
あった。
【0009】〔第3の発明に係る従来の技術〕情報記録
媒体としては、コンパクトディスクに代表されるように
ディスク状情報記録媒体が良く知られているが、マルチ
メディア、情報ネットワークの時代になり、更なる大容
量の記録システムが必要とされている。情報記録媒体に
は読み出し専用、追記型、書き換え型があるが、読み出
し専用としてはCD−ROM,DVD−ROM,追記型
としてはCD−Rなど、書き換え型としてCD−RWの
ような相変化記録方式、またはMOのような光磁気記録
方式のものが実用化されている。
【0010】情報技術の進歩に伴い、情報量の飛躍的に
増加し、情報記録媒体に対する高密度化および大容量化
への要求は高まっている。高密度化のためには情報が記
録されている記録ピットを小さくする必要があり、その
ためには、光をより小さく絞り、光のスポットを小さく
する必要がある。光のスポット径は波長をλ、レンズの
開口率をNAとするとλ/NAに比例するため、スポッ
ト径を小さくするには、波長を小さくするか開口率を大
きくすることが考えられる。最近では波長0.65μm
の光を利用したDVDが実用化を迎え、更に波長0.4
μm程度の光を用いて高密度化を目指す開発が盛んに行
われている(特開2000−108513号公報な
ど)。
【0011】しかし、現在の記録媒体に用いられている
記録材料は屈折率、光の吸収率などが波長に充分適して
いないため特性もまだ不充分である。そこで、短い波長
において良好な記録、再生を行うことができるような材
料の開発が大きな課題となっている。
【0012】また一方、更なる将来の高密度化の方法と
して、近接場光を利用した微小スポットを用いることが
考えられるが、その実現方法としてはソリッドイマージ
ョンレンズ(SIL)を用いる方法と、微小開口を用い
る方法がある。
【0013】ソリッドイマージョンレンズ(SIL)を
光記録に応用したものとして、スタンフォード大学の
G.Kinoらの提案による (特許番号2553275
号)などがある。この提案では、入射光はソリッドイマ
ージョンレンズの球面に対して垂直に入射され、出射側
の平面の中心に収束する。この方式ではソリッドイマー
ジョンレンズの屈折率をnとすると、最小ビーム径は回
折限界ビーム径のn分の一まで小さくすることができ
る。記録媒体をレンズに近づけることにより、この微小
ビームが近接場光的に伝播し、微小スポットの光を媒体
に照射することができる。また、小さな開口に光を照射
すると、その開口近傍では近接場光が発生する。その近
接場光を用いて小さいピットを記録する試みもなされて
いる(特開平7−191046号公報など)。近接場光
を用いると、光スポットの収束限界以下のスポットを形
成することが可能であり、100Gbit/in2以上
の記録密度に相当する小さいスポットを光磁気記録媒体
上や、相変化記録媒体上に形成できたという報告もあ
る。
【0014】これらの方法を用いることにより、小さい
ピットが形成可能となってきたが、ソリッドイマージョ
ンレンズを用いた場合に、開口率が大きくなり、光を小
さく収束させるためには、より精密にスポット位置を制
御する必要があり、ヘッドと記録媒体との距離を小さく
する必要があった。また、微小開口を用いた近接場光記
録においても、近接場光は光の波長以下の微細開口の極
近傍でのみ生じているため、ヘッドと記録媒体との距離
を小さくする必要があった。記録媒体と光ヘッドとの距
離を近接させた状態で制御するために、光ヘッドをスラ
イダに載せることも考えられている(例えば特開平9−
198830号公報、特開平11−66658号公報な
ど)。
【0015】また、微小開口を利用した近接場光は、そ
の発生源である微小開口の近傍でのみ利用可能となるた
め、ヘッドと記録媒体の距離が大きく接触の可能性が殆
どないような従来の光情報記録とは異なり、ヘッドと記
録媒体との距離を近づける必要がある。また、更なる高
密度化のためには、ヘッドと記録媒体を接触させる方式
も考えられる。
【0016】これらのように、ソリッドイマージョンレ
ンズ、微小開口などを用いた近接場光を利用した高密度
化においては、ヘッドと記録媒体の接触による双方の損
傷の可能性を考える必要が生じた。接触による損傷を防
止するために媒体の耐衝撃性、耐摩耗性などの強度をい
かに高めるかという課題が明らかとなってきた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】第1の発明乃至第3の
発明は、上記事情に鑑みなされたものである。第1の発
明および第2の発明の目的は、媒体の耐摩耗性・耐衝撃
性を向上させることによって、高密度記録が可能な光記
録媒体を提供すること、すなわち、より小さい光スポッ
ト径で記録を行うことができる、あるいは、より小さい
領域に記録されている情報の再生を行うことができる光
記録媒体を提供することにある。
【0018】また、第3の発明の目的は、高密度光記録
を実現するための、情報記録方法、情報再生方法、情報
記録再生装置および情報記録媒体を提供することであ
る。特に、近接場光を用いた高密度記録を実現するため
ヘッドと記録媒体との距離を小さくしても問題の生じな
いように耐摩耗性、耐衝撃性などを高めた光記録媒体を
用いた情報記録方法、情報再生方法、情報記録再生装置
および情報記録媒体を提供することである。
【0019】なお、以下に説明する請求項1〜12は第
1の発明に、請求項13〜24は第2の発明に、請求項
25〜32は第3の発明に、それぞれ係るものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため第1
の発明に係る光記録媒体は、記録層の構成材料として炭
素または炭素を主成分とする化合物を用いたものであ
る。すなわち、請求項1に係る光記録媒体は、基板上に
単層膜または多層膜を形成してなり、前記単層膜が記録
層として形成されているか、または前記多層膜が記録層
を一層備えており、これらの記録層に光照射を行うこと
により記録または再生を行う光記録媒体において、前記
記録層が炭素からなることを特徴とする。
【0021】また、請求項2に係る光記録媒体は、基板
上に単層膜または多層膜を形成してなり、前記単層膜が
記録層として形成されているか、または前記多層膜が記
録層を一層備えており、これらの記録層に光照射を行う
ことにより記録または再生を行う光記録媒体において、
前記記録層が炭素を主成分とする化合物からなることを
特徴とする。
【0022】このように、本発明の光記録媒体では、そ
の一構成要素である記録層を形成する材料として、炭素
または炭素化合物を用いている。これにより媒体の剛性
が高くなり、耐摩耗性、耐衝撃性が向上し、高密度光記
録媒体を提供することができる。
【0023】請求項3に係る光記録媒体は、請求項1ま
たは2において、記録層を形成する炭素または炭素を主
成分とする化合物が、未記録状態では非晶質であること
を特徴とする。
【0024】請求項4に係る光記録媒体は、請求項1,
2または3において、炭素または炭素を主成分とする化
合物が、ダイヤモンドライクカーボンであることを特徴
とする。
【0025】請求項5に係る光記録媒体は、請求項2,
3または4において、炭素を主成分とする化合物が水素
を含有することを特徴とする。
【0026】請求項6に係る光記録媒体は、請求項2,
3,4または5において、炭素を主成分とする化合物
が、窒素を含有することを特徴とする。
【0027】請求項7に係る光記録媒体は、請求項1〜
6のいずれかにおいて、保護層を有することを特徴とす
る。
【0028】請求項8に係る光記録媒体は、請求項1〜
7のいずれかにおいて、反射層を有することを特徴とす
る。
【0029】請求項9に係る光記録媒体は、請求項8に
おいて、当該光記録媒体が基板上に多層膜を形成してな
り、該多層膜が保護層、記録層、反射層の順に、または
保護層、記録層、保護層、反射層の順に形成されている
ことを特徴とする。
【0030】請求項10に係る光記録媒体は、請求項1
〜9のいずれかにおいて、当該光記録媒体を構成する最
上層の膜面上に潤滑層が設けられていることを特徴とす
る。
【0031】請求項11に係る光記録媒体は、請求項
8,9または10において、反射層がW,Mo,Ta,
Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中から任意に選
ばれた少なくとも一種類の金属からなるか、または、こ
れらの金属から任意に選ばれた少なくとも一種類の金属
を含む合金からなることを特徴とする。
【0032】請求項12に係る光記録媒体は、請求項1
〜11のいずれかにおいて、基板がAl,W,Mo,T
a,Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中から任意
に選ばれた少なくとも一種類の金属からなるか、また
は、これらの金属から任意に選ばれた少なくとも一種類
の金属を含む合金からなることを特徴とする。
【0033】また、上記目的達成のため第2の発明に係
る光記録媒体は、記録層の構成材料として炭素または炭
素化合物を用いたものである。すなわち、請求項13に
係る光記録媒体は、光記録媒体の膜面側から近接場光を
照射することにより記録、及び、または、再生を行う手
段を用いて記録、及び、または、再生が行われる光記録
媒体であって、基板上に単層膜または多層膜を形成して
なり、前記単層膜が記録層として形成されているか、ま
たは前記多層膜が記録層を一層備えており、該記録層が
炭素からなることを特徴とする。
【0034】また、請求項14に係る光記録媒体は、光
記録媒体の膜面側から近接場光を照射することにより記
録、及び、または、再生を行う手段を用いて記録、及
び、または、再生が行われる光記録媒体であって、基板
上に単層膜または多層膜を形成してなり、前記単層膜が
記録層として形成されているか、または前記多層膜が記
録層を一層備えており、該記録層が炭素を主成分とする
化合物からなることを特徴とする。これら請求項13,
14の発明により媒体の剛性が高くなり、耐摩耗性・耐
衝撃性が向上し、高密度光記録媒体を提供することがで
きる。
【0035】請求項15に係る光記録媒体は、請求項1
3または14において、前記記録層を形成する炭素また
は炭素を主成分とする化合物が、未記録状態では非晶質
であることを特徴とする。
【0036】請求項16に係る光記録媒体は、請求項1
3,14または15において、前記炭素または炭素を主
成分とする化合物が、ダイヤモンドライクカーボンであ
ることを特徴とする。
【0037】請求項17に係る光記録媒体は、請求項1
3,14,15または16において、前記炭素または炭
素を主成分とする化合物が、水素を含有することを特徴
とする。
【0038】請求項18に係る光記録媒体は、請求項1
3,14,15,16または17において、前記炭素ま
たは炭素を主成分とする化合物が、窒素を含有すること
を特徴とする。
【0039】請求項19に係る光記録媒体は、請求項1
3〜18のいずれかにおいて、保護層を有することを特
徴とする。
【0040】請求項20に係る光記録媒体は、請求項1
3〜19のいずれかにおいて、反射層を有することを特
徴とする。
【0041】請求項21に係る光記録媒体は、請求項1
9または20において、当該光記録媒体が多層膜から構
成され、保護層、記録層、反射層の順または保護層、記
録層、保護層、反射層の順に形成されていることを特徴
とする。
【0042】請求項22に係る光記録媒体は、請求項1
3〜21のいずれかにおいて、当該光記録媒体を構成す
る最上層の膜面上に潤滑層が設けられていることを特徴
とする。
【0043】請求項23に係る光記録媒体は、請求項2
0,21または22において前記反射層が、W,Mo,
Ta,Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中から任
意に選ばれた少なくとも一種類の金属からなるか、また
は、これらの金属から任意に選ばれた少なくとも一種類
の金属を含む合金からなることを特徴とする。
【0044】請求項24に係る光記録媒体は、請求項1
3〜22のいずれかにおいて前記基板が、Al,W,M
o,Ta,Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中か
ら任意に選ばれた少なくとも一種類の金属からなるか、
または、これらの金属から任意に選ばれた少なくとも一
種類の金属を含む合金からなることを特徴とする。
【0045】さらに、上記目的達成のため、請求項25
に係る情報記録方法は、光照射により情報の記録を行う
光記録において、炭素膜に光を照射することで膜の結晶
相、結晶構造、または形状を変化させることにより情報
の記録を行うことを特徴とする。
【0046】請求項26に係る情報記録方法は、光照射
により情報の記録を行う光記録において、炭素膜に波長
が0.5μm以下の光を照射することで膜の結晶相、結
晶構造、または形状を変化させることにより情報の記録
を行うことを特徴とする。
【0047】請求項27に係る情報再生方法は、光照射
により情報の再生を行う光再生において、炭素膜に光を
照射することで膜の結晶相、結晶構造、または形状の違
いを光の特性の違いとして検出することにより情報の再
生を行うことを特徴とする。
【0048】請求項28に係る情報記録再生装置は、炭
素膜を記録層とする記録媒体に光を照射することで膜の
結晶相、結晶構造、または形状を変化させることにより
情報の記録を行う情報記録手段を備えているか、または
炭素膜を記録層とする記録媒体に光を照射することで記
録部と未記録部の結晶相、結晶構造、または形状の違い
を検出することにより情報の再生を行う再生手段を備え
ているか、またはこれらの記録手段、再生手段のどちら
ともを備えていることを特徴とする。
【0049】請求項29に係る情報記録再生装置は、炭
素膜を記録層とする記録媒体に波長0.5μm以下の光
を照射することで膜の結晶相、結晶構造、または形状を
変化させることにより情報の記録を行う情報記録手段を
備えていることを特徴とする。
【0050】請求項30に係る情報記録媒体は、記録層
として炭素膜を備え、請求項25または請求項26に記
載の記録方法を用いて情報を記録することを特徴とす
る。
【0051】請求項31に係る情報記録媒体は、記録層
として炭素膜を備え、請求項27に記載の再生方法を用
いて情報を再生することを特徴とする。
【0052】請求項32に係る情報記録媒体は、記録層
として炭素膜を備え、請求項25または請求項26に記
載の記録方法を用いて情報を記録し、かつ、請求項27
に記載の再生方法を用いて情報を再生することを特徴と
する。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。請求項1の発明は、光照射により記録または再生
を行う光記録媒体において基板上に形成した記録層が炭
素からなる光記録媒体に関する。請求項2の発明は、光
照射により記録または再生を行う光記録媒体において基
板上に形成した記録層が炭素を主成分とする化合物から
なる光記録媒体に関する。
【0054】本発明において、上記「炭素を主成分とす
る化合物」とは、(1)炭素が他の元素と化学結合して
いるもの、つまり炭素化合物、(2)炭素と炭素化合物
以外の化合物との混合物、(3)炭素化合物と炭素化合
物以外の化合物との混合物などを意味している。具体的
には窒化カーボン、水素化カーボン、ダイヤモンドライ
クカーボンと炭化水素との混合物が挙げられるほか、シ
リコン、ホウ素、チタン、ジルコニウム、バナジウム、
ニオブ、タンタル、タングステン、モリブデンなどの炭
化物も例示できる。炭素を主成分とする化合物では、炭
素の含有量は原子比で40%以上である必要があり、5
0%以上であることが好ましい。例えば、窒化炭素など
は硬度が高く、自己潤滑性能が高いため好ましい。炭素
の含有量は理想的には炭素と窒素の比が3:4が好まし
いが、N/C=0.3から1.3程度が好ましい。
【0055】従来、光記録媒体に用いられている記録層
は、GeSbTeなどのような相変化材料、または有機
色素材料など比較的柔らかい材料であったため、強度の
高い光記録媒体を実現するためには記録層の強度を高め
ることが一つの方法として考えられるが、記録層材料と
して炭素または炭素を主成分とする化合物を用いること
により強度が改善される。炭素はその結晶構造などによ
り様々な特性を持ち、比較的硬いため、これを記録層に
用いることにより、光記録媒体(以下、媒体と記載する
ことがある。)の強度を高めることができる。また、炭
素に元素などを添加した炭素を主成分とする化合物は、
炭素単体では制御しにくい融点、熱伝導率などを制御し
やすくすることにより高感度な記録などを行うことがで
きるようになる。
【0056】また、炭素はダイヤモンドまたは、ダイヤ
モンドライクカーボン(DLC)などのように、かなり
硬い構造にすることも可能であるので、媒体強度を高め
るためには好ましく、請求項4の発明によれば、強度の
高い光記録媒体を容易に作製することができる。
【0057】本発明の光記録媒体では、光照射で記録層
の温度が上昇することにより、炭素または炭素化合物の
構造が変化するため、これによって情報が記録できる。
また、情報の再生では記録層に光を照射し、記録部と未
記録部との光の反射率または透過率の違いにより情報を
読み出す。基板材料としてはガラス、樹脂(例えばポリ
カーボネート)などが用いられ特に制限はないが、透明
基板を用いることにより、基板を通しての光照射による
記録・再生または、光の透過による記録・再生を行うこ
とが可能となる。また、逆に記録層の膜面側から光を照
射することにより高密度記録を行うことも可能となる。
【0058】請求項3の発明は、記録層を形成する炭素
または炭素を主成分とする化合物が、未記録状態では非
晶質である光記録媒体に関する。炭素は、これを気相成
長により製膜した直後の状態では非晶質になることが多
く、この状態の炭素に光を照射することにより、容易に
記録を行うことができる。また、記録部(記録後の炭
素)は結晶化した状態にあるため安定であり、非晶質の
未記録部を結晶化させることで記録するのは好ましい方
法である。
【0059】請求項4に記載の発明は、記録層材料とし
て用いる炭素または炭素を主成分とする化合物がダイヤ
モンドライクカーボンである光記録媒体に関する。ダイ
ヤモンドライクカーボンは、グラファイト結合とダイヤ
モンド結合、つまりSP2結合とSP3が混在する非晶
質または微結晶性の炭素薄膜である。この炭素薄膜はダ
イヤモンド結合を有するため、通常の炭素薄膜に比べ硬
度が高い。この炭素薄膜を形成する場合、高周波プラズ
マ中での形成が好ましく、基板の近傍において、プラズ
マ中の電子が高周波印加電極に蓄積されることによって
セルフバイアスが生じ、それにより加速されたイオン
が、形成中の炭素または炭素を主成分とする膜に衝突す
ることにより、この膜の硬度が高くなる。この炭素膜が
水素、ハロゲン元素、3価もしくは5価の不純物元素を
含むか、または炭素に窒素が添加されたいわゆる炭素を
主成分とする炭素で炭素膜を形成することによって炭素
膜と、この炭素膜を形成するべき面との密着性が良くな
ったり、炭素膜の硬度が向上したりするなどの効果が得
られる。
【0060】ダイヤモンドライクカーボン膜の形成法と
してはCVD法、プラズマCVD法、イオンビーム蒸着
法、スパッタ法等がいずれも使用可能である。前3者で
はメタン、エタン、エチレン、ベンゼン、ヘキサン、ア
セチレン等の炭化水素を用いることが好ましく、これら
は単独で使用される。これらの他にも膜形成を制御する
ためにモノマーガスに水素、酸素、窒素等のガスや、水
蒸気、アンモニア、シラン、ホスフィン、硫化水素等の
水素、酸素、窒素、ケイ素、硫黄等を含むガスを適当量
混合して用いても良い。また、スパッタ法ではグラファ
イト、グラッシーカーボンをターゲットとし、組成制御
のため酸素、窒素、水蒸気、アンモニア、シラン、ホス
フィン、硫化水素等のガスを混合することにより行う。
水素元素を含有するガスを混合して製膜することによっ
てダイヤモンドライクカーボンの製膜中には、ダイヤモ
ンド結合し、またはグラファイト結合している炭素原子
の他に、水素を含んでポリマー化した炭化水素分子が存
在することもある。また、これらの混合物の比率により
硬度などを制御することができる。請求項4、請求項5
のようにダイヤモンドライクカーボンを作製するとき
に、水素、または窒素、または水素及び窒素を含むよう
な形にすることにより更に硬度が高いなどの効果がある
膜とすることも可能である。
【0061】ダイヤモンドライクカーボンは硬度が高い
ためハードディスクの媒体や、ヘッド表面の保護層とし
て用いられている。このような材料を記録層の材料とし
て用いることにより、光記録媒体の強度を高めることが
できる。また、ダイヤモンドライクカーボンからなる薄
膜は、上記のようにスパッタリング法、CVD法などの
気相成長法で容易に作製することが可能で、この点にお
いても有利である。
【0062】基板上に記録層としてダイヤモンドライク
カーボンを製膜するときに、請求項4の発明のように水
素を添加するか、または請求項5の発明のように窒素を
添加することにより、記録層の硬度などの特性が向上す
る。
【0063】請求項5の発明において「水素を含有する
炭素」とは、例えばダイヤモンドライクカーボンに炭化
水素が混合しているような、水素が水素化合物としてで
はなく、混合物の成分として存在するような炭素、ある
いは、水素と炭素が化学結合している水素化カーボンの
ような形態ものを意味している。「水素を含有する、炭
素を主成分とする化合物」も同様の意味であり、例えば
水素と炭素とその他の元素との化合物が挙げられる。上
述したように、ダイヤモンドライクカーボンの記録膜中
に水素が含まれることで、膜の硬度がさらに向上する。
また、上記混合物として適当なものを採用することによ
り、この記録膜と、これに接触する他の膜との密着性が
向上するうえ、記録膜の経時変化が抑えられるという効
果がある。
【0064】このように、ダイヤモンドライクカーボン
のような炭素は、これに例えば水素を適量添加すること
により、硬度が向上する。ただし、水素濃度が高すぎる
と、有機材料のような分子の結合になり硬度が低下して
しまう。適量の水素を添加することで、水素が炭素同士
の結合を強める働きを担うため硬度が高くなる。また、
水素量により熱伝導率、比熱などの熱的特性が変化する
ため、このような性質を利用して媒体の感度などを調整
することができる。このような材料を記録層に用いるこ
とにより、より硬度の高い光記録媒体が実現可能とな
る。
【0065】請求項6の発明は、窒素を含有する炭素か
らなる記録層を設けた光記録媒体または、炭素を主成分
とする化合物であって窒素を含有するものからなる記録
層を形成した光記録媒体に関する。窒化炭素などは硬度
が高く、自己潤滑性を有するため、基板上に記録層を形
成した状態で媒体をヘッドに接触する程度に近づけて記
録・再生を行う場合でも、特に保護層などを形成するこ
となしに、良好な記録・再生が可能となる。
【0066】請求項6の発明において「窒素を含有する
炭素」は、上記した「水素を含有する炭素」と、「窒素
を含有する、炭素を主成分とする化合物」の意味は、上
記した「水素を含有する、炭素を主成分とする化合物」
と同様である。具体例としては、窒化カーボン(窒素と
炭素が化学結合した化合物)、窒化カーボンと炭素との
混合物、窒化カーボンと炭素化合物との混合物等が挙げ
られる。また、窒素原子が炭素原子の格子間に入り込ん
で、格子をゆがませている状態のものをも意味してい
る。このように、記録膜中に窒素が含まれることで、膜
の硬度が向上する。また、上記混合物として適当なもの
を採用することにより、この記録膜と、これに接触する
他の膜との密着性が向上するうえ、記録膜の経時変化が
抑えられるという効果がある。さらに、窒化カーボンに
は、記録膜の自己潤滑性を向上させる効果もある。
【0067】また、ダイヤモンドライクカーボンなどは
窒素を添加することにより記録層の硬度、膜の安定性な
どが向上し、より好ましい記録層となる。さらに、窒素
量により熱伝導率、比熱などの熱的特性が変化するた
め、このような性質を利用して媒体の熱特性などを制御
し、感度・変調度などを高めることができる。さらに、
請求項5の係る水素添加と、請求項6に係る窒素添加と
を同時に行うことで、それぞれの添加による効果を同時
に得ることもできる。
【0068】請求項7の発明は、保護層を有する光記録
媒体に関する。情報を記録するマークの大きさを制御す
るためには温度を制御する必要があるが、保護層を設
け、熱伝導を利用して放熱・蓄熱を制御することができ
る。保護層の材料としてはZnS・SiO2 ,Si
N,AlN,SiCなど酸化物、窒化物、硫化物、炭化
物などが挙げられ、それぞれの熱伝導率に応じて適宜の
材料を選択することができる。
【0069】請求項8の発明は、反射層を有する光記録
媒体に関する。反射層を設けることにより、記録層を透
過した光が反射層で反射され再度記録層を透過する。こ
れにより、光を効率良く利用することができ、良好な記
録・再生を行うことができるようになるとともに、反射
率が向上するなどの効果がある。また、反射層の材料と
して、熱伝導率の高いものを用いることにより、記録層
に加わる熱を制御することができ、記録マークの形状・
大きさを制御することができる。反射層の材料として
は、温度の制御を行うため、その設計に応じた熱伝導性
を有する材料を用いることができるが、例えばAg,A
u,Al、またその合金などが挙げられる。
【0070】請求項9の発明は、光記録媒体が多層膜か
ら構成され、保護層、記録層、反射層の順または保護
層、記録層、保護層、反射層の順の層構成を有する光記
録媒体に関する。各層間の拡散を防ぐため保護層を用い
たり、光を反射し光の利用効率や反射率を高めるために
反射層を用いたりするのが効果的であるが、保護層、記
録層、反射層の順または保護層、記録層、保護層、反射
層の順の層構成とすることにより、記録時に記録層に加
わる熱をうまく制御し、最適な記録を行うことができる
ようになる。保護層、反射層をうまく組み合わせること
によりその材質、膜厚などにより熱を放熱する役割と、
熱を蓄える役割とを同時に果たすことができるようにな
る。また、記録層をその上下に設けた保護層で挟んで保
護することにより、媒体の情報保存特性を向上させる効
果もある。
【0071】請求項10の発明は、光記録媒体を構成す
る膜の最上面に潤滑層を設けた光記録媒体に関する。媒
体の最上層を潤滑層とすることにより、ディスク(光記
録媒体)とヘッドとの潤滑が改善され、接触しても媒体
が損傷を受けにくくなる。また、接触させて使用する構
成においても動作が滑らかになる。また、潤滑層を設け
る構成とした発明は、上述した様々な層構成に適用可能
である。
【0072】潤滑層を形成する材料としては、炭化水素
系潤滑剤やフッ素系潤滑剤が用いられる。炭化水素系潤
滑剤としてはステアリン酸、オレイン酸等のカルボン酸
類、ステアリン酸ブチル等のエステル類、オクタデシル
スルホン酸等のスルホン酸類、リン酸モノオクタデシル
等のリン酸エステル類、ステアリンアルコール、オレイ
ンアルコール等のアルコール類、ステアリン酸アミド等
のカルボン酸アミド類、またはステアリルアミン等のア
ミン類などが好ましい。さらに、フッ化系潤滑剤として
は、上記炭化水素系潤滑剤のアルキル基の一部または全
部をフルオロアルキル基またはパーフルオロポリエーテ
ル基で置換した潤滑剤がより好ましい。これらの潤滑層
は、ディッピング法、スプレー塗布法、スピンコート法
などで形成される。特に、ダイヤモンドライクカーボン
とフッ素系潤滑剤は結合が強いため、強固な保護層の形
成が可能となり好適である。また、固体潤滑層としてフ
ッ化物、炭素化合物、硫化モリブデンなども例示でき
る。
【0073】請求項11の発明は、反射層の材料として
W,Mo,Ta,Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nb
の中から任意に選択した少なくとも一種類の金属、また
はこれらの金属を含む合金の中から任意に選択した少な
くとも一種類の合金を用いた光記録媒体に関する。
【0074】従来の光記録媒体では、光を反射するため
の反射層が設けられており、その反射層を構成する材料
としてはAl,Au,Agなどが用いられていた。しか
し、これらの材料は比較的柔らかい金属であるため、記
録・再生を行う場合、媒体が損傷する可能性があり、強
度の面で好ましくない。そこで本発明では、光を反射す
るための反射層または、光照射により生じる熱を放熱す
るため層を有する光記録媒体において、これらの層を形
成する材料として、比較的硬度の高い材料である上記金
属または合金を用いることにより、強度的に優れた光記
録媒体を実現すいることができた。これの金属または合
金は、ビッカース硬さで硬度を評価すると、Agの2倍
以上の値を示すことから、強度の高い光記録媒体を実現
するのに有効である。
【0075】請求項12の発明は、基板が、Al,W,
Mo,Ta,Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中
から任意に選ばれた少なくとも一種類の金属からなる
か、または、これらの元素から任意に選ばれた少なくと
も一種類の元素を含む合金からなる光記録媒体に関す
る。基板としてこれらの材料を用いることにより、基板
が反射層の機能を兼ねることになるので、媒体を構成す
るための層を一層減らすことができる。層数を減らすこ
とで媒体の強度が高くなるため、基板に上記のような材
料を用いることは効果的である。
【0076】上記金属、合金の中ではアルミニウムまた
はアルミニウム合金が安価で加工も容易であり、表面粗
さを小さくすることが可能であるため特に好ましい。中
でもアルミニウム−マグネシウム合金、アルミニウム−
チタン合金、アルミニウム−クロム合金などが極めて好
ましい。また、本発明のような金属基板の表面にNi合
金の皮膜を形成した場合には、特に顕著な効果が得られ
る。Ni合金はレーザーなどで高温にすることで、容易
に所望の形態に加工することが可能である。また、Ni
P,NiNbのような合金は腐食しにくく、硬いため基
板の表面にこれらの合金からなる皮膜を形成するのは好
ましいことである。中でも、アルミニウム合金基板とN
i合金皮膜との組み合わせが特に好ましい。Ni合金皮
膜の形成方法としては、無電解めっきなどのめっき法が
好ましいが、蒸着法、スパッタ法なども可能である。
【0077】つぎに、請求項13の発明は、光記録媒体
の膜面側から近接場光を照射することにより記録、及
び、または、再生を行う手段を用いて記録、及び、また
は、再生が行われる光記録媒体であって、基板上に単層
膜または多層膜を形成してなり、前記単層膜が記録層と
して形成されているか、または前記多層膜が記録層を一
層備えており、該記録層が炭素からなる光記録媒体に関
する。また、請求項14に係る光記録媒体は、光記録媒
体の膜面側から近接場光を照射することにより記録、及
び、または、再生を行う手段を用いて記録、及び、また
は、再生が行われる光記録媒体であって、基板上に単層
膜または多層膜を形成してなり、前記単層膜が記録層と
して形成されているか、または前記多層膜が記録層を一
層備えており、該記録層が炭素を主成分とする化合物か
らなる光記録媒体に関する。
【0078】本発明において、上記「炭素を主成分とす
る化合物」とは、(1)炭素が他の元素と化学結合して
いるもの、つまり炭素化合物、(2)炭素と炭素化合物
以外の化合物との混合物、(3)炭素化合物と炭素化合
物以外の化合物との混合物などを意味している。具体的
には窒化カーボン、水素化カーボン、ダイヤモンドライ
クカーボンと炭化水素との混合物が挙げられる。炭素を
主成分とする化合物では、炭素の含有量は原子比で40
%以上である必要があり、50%以上であることが好ま
しい。例えば、窒化炭素などは硬度が高く、自己潤滑性
能が高いため好ましい。この化合物の炭素の含有量は、
理想的には炭素と窒素の比が3:4、すなわちN/C=
0.3から1.3程度が好ましい。
【0079】従来、光記録媒体に用いられている記録層
は、GeSbTeなどのような相変化材料、または有機
色素材料など比較的柔らかい材料であったため、強度の
高い光記録媒体を実現するためには記録層の強度を高め
ることが一つの方法として考えられるが、記録層材料と
して炭素または炭素化合物を用いることにより強度が改
善される。炭素はその結晶構造などにより様々な特性を
持ち、比較的硬いため、これを記録層に用いることによ
り、光記録媒体(以下、媒体と記載することがある。)
の強度を高めることができる。
【0080】また、炭素はダイヤモンドまたは、ダイヤ
モンドライクカーボン(DLC)などのように、かなり
硬い構造にすることも可能であるので、媒体強度を高め
るためには好ましく、請求項16の発明によれば、強度
の高い光記録媒体を容易に作製することができる。
【0081】本発明の光記録媒体では、光照射で記録層
の温度が上昇することにより、炭素または炭素化合物の
構造が変化するため、これによって情報が記録できる。
また、情報の再生では記録層に光を照射し、記録部と未
記録部との光の反射率または透過率の違いにより情報を
読み出す。基板材料としてはガラス、樹脂(例えばポリ
カーボネート)などが用いられ特に制限はない。基板上
に形成した単層膜、または多層膜の膜面側から光を照射
し、記録、再生を行う。透明基板を用いることにより基
板を透過した光を検出し、再生を行うことが可能とな
る。
【0082】請求項15の発明は、記録層を形成する炭
素または炭素を主成分とする化合物が、未記録状態では
非晶質である光記録媒体に関する。炭素は、これを気相
成長により製膜した直後の状態では非晶質になることが
多く、この状態の炭素に光を照射することにより、容易
に記録を行うことができる。また、記録部(記録後の炭
素)は結晶化した状態にあるため安定であり、非晶質の
未記録部を結晶化させることで記録するのは好ましい方
法である。
【0083】請求項16に記載の発明は、記録層材料と
して用いる炭素または炭素を主成分とする化合物がダイ
ヤモンドライクカーボンである光記録媒体に関する。ダ
イヤモンドライクカーボンは、グラファイト結合とダイ
ヤモンド結合、つまりSP2結合とSP3が混在する非
晶質または微結晶性の炭素薄膜である。この炭素薄膜は
ダイヤモンド結合を有するため、通常の炭素薄膜に比べ
硬度が高い。この炭素薄膜を形成する場合、高周波プラ
ズマ中での形成が好ましく、基板の近傍において、プラ
ズマ中の電子が高周波印加電極に蓄積されることによっ
てセルフバイアスが生じ、それにより加速されたイオン
が、形成中の炭素または炭素を主成分とする膜に衝突す
ることにより、この膜の硬度が高くなる。この炭素膜が
水素、ハロゲン元素、3価もしくは5価の不純物元素を
含むか、または炭素に窒素が添加されたいわゆる炭素を
主成分とする炭素で炭素膜を形成することによって炭素
膜と、この炭素膜を形成するべき面との密着性が良くな
ったり、炭素膜の硬度が向上したりするなどの効果が得
られる。
【0084】ダイヤモンドライクカーボン膜の形成法と
してはCVD法、プラズマCVD法、イオンビーム蒸着
法、スパッタ法等がいずれも使用可能である。前3者で
はメタン、エタン、エチレン、ベンゼン、ヘキサン、ア
セチレン等の炭化水素を用いることが好ましく、これら
は単独で使用される。これらの他にも膜形成を制御する
ためにモノマーガスに水素、酸素、窒素等のガスや、水
蒸気、アンモニア、シラン、ホスフィン、硫化水素等の
水素、酸素、窒素、ケイ素、硫黄等を含むガスを適当量
混合して用いても良い。また、スパッタ法ではグラファ
イト、グラッシーカーボンをターゲットとし、組成制御
のため酸素、窒素、水蒸気、アンモニア、シラン、ホス
フィン、硫化水素等のガスを混合することにより行う。
水素元素を含有するガスを混合して製膜することによっ
てダイヤモンドライクカーボンの製膜中には、ダイヤモ
ンド結合し、またはグラファイト結合している炭素原子
の他に、水素を含んでポリマー化した炭化水素分子が存
在することもある。また、これらの混合物の比率により
硬度などを制御することができる。
【0085】ダイヤモンドライクカーボンは硬度が高い
ためハードディスクの媒体や、ヘッド表面の保護層とし
て用いられている。このような材料を記録層の材料とし
て用いることにより、光記録媒体の強度を高めることが
できる。また、ダイヤモンドライクカーボンからなる薄
膜は、上記のようにスパッタリング法、CVD法などの
気相成長法で容易に作製することが可能で、この点にお
いても有利である。
【0086】基板上に記録層としてダイヤモンドライク
カーボンを製膜するときに、請求項17の発明のように
水素を添加するか、または請求項18の発明のように窒
素を添加することにより、記録層の硬度などの特性が向
上する。
【0087】請求項17の発明において「水素を含有す
る炭素」とは、例えばダイヤモンドライクカーボンに炭
化水素が混合しているような、水素が水素化合物として
ではなく、混合物の成分として存在するような炭素、あ
るいは、水素と炭素が化学結合している水素化カーボン
のような形態ものを意味している。「水素を含有する、
炭素を主成分とする化合物」も同様の意味であり、例え
ば水素と炭素とその他の元素との化合物が挙げられる。
このように、記録膜中に水素が含まれることで、膜の硬
度が向上する。また、上記混合物として適当なものを採
用することにより、この記録膜と、これに接触する他の
膜との密着性が向上するうえ、記録膜の経時変化が抑え
られるという効果がある。
【0088】このように、ダイヤモンドライクカーボン
のような炭素は、これに例えば水素を適量添加すること
により、硬度が向上するからである。ただし、水素濃度
が高すぎると、有機材料のような分子の結合になり硬度
が低下してしまう。適量の水素を添加することで、水素
が炭素同士の結合を強める働きを担うため硬度が高くな
る。また、水素量により熱伝導率、比熱などの熱的特性
が変化するため、このような性質を利用して媒体の感度
などを調整することができる。このような材料を記録層
に用いることにより、より硬度の高い光記録媒体が実現
可能となる。
【0089】請求項18の発明は、窒素を含有する炭素
からなる記録層を設けた光記録媒体または、炭素を主成
分とする化合物であって窒素を含有するものからなる記
録層を形成した光記録媒体に関する。窒化炭素などは硬
度が高く、自己潤滑性を有するため、基板上に記録層を
形成した状態で媒体をヘッドに接触する程度に近づけて
記録・再生を行う場合でも、特に保護層などを形成する
ことなしに、良好な記録・再生が可能となる。
【0090】請求項18の発明において「窒素を含有す
る炭素」の意味は、上記した「水素を含有する炭素」と
同様であり、「窒素を含有する、炭素を主成分とする化
合物」の意味は、上記した「水素を含有する、炭素を主
成分とする化合物」と同様である。具体例としては、窒
化カーボン(窒素と炭素が化学結合した化合物)、窒化
カーボンと炭素との混合物、窒化カーボンと炭素化合物
との混合物等が挙げられる。また、窒素原子が炭素原子
の格子間に入り込んで、格子をゆがませている状態のも
のをも意味している。このように、記録膜中に窒素が含
まれることで、膜の硬度が向上する。また、上記混合物
として適当なものを採用することにより、この記録膜
と、これに接触する他の膜との密着性が向上するうえ、
記録膜の経時変化が抑えられるという効果がある。さら
に、窒化カーボンには、記録膜の自己潤滑性を向上させ
る効果もある。
【0091】また、ダイヤモンドライクカーボンなどは
窒素を添加することにより記録層の硬度、膜の安定性な
どが向上し、より好ましい記録層となる。さらに、窒素
量により熱伝導率、比熱などの熱的特性が変化するた
め、このような性質を利用して媒体の熱特性などを制御
し、感度・変調度などを高めることができる。さらに、
請求項13に係る水素添加と、請求項18に係る窒素添
加とを同時に行うことで、それぞれの添加による効果を
同時に得ることもできる。
【0092】請求項19の発明は、保護層を有する光記
録媒体に関する。情報を記録するマークの大きさを制御
するためには温度を制御する必要があるが、保護層を設
け、熱伝導を利用して放熱・蓄熱を制御することができ
る。保護層の材料としてはZnS・SiO2 ,Si
N,AlN,SiCなど酸化物、窒化物、硫化物、炭化
物などが挙げられ、それぞれの熱伝導率に応じて適宜の
材料を選択することができる。
【0093】請求項20の発明は、反射層を有する光記
録媒体に関する。反射層を設けることにより、記録層を
透過した光が反射層で反射され再度記録層を透過する。
これにより、光を効率良く利用することができ、良好な
記録・再生を行うことができるようになるとともに、反
射率が向上するなどの効果がある。また、反射層の材料
として、熱伝導率の高いものを用いることにより、記録
層に加わる熱を制御することができ、記録マークの形状
・大きさを制御することができる。反射層の材料として
は、温度の制御を行うため、その設計に応じた熱伝導性
を有する材料を用いることができるが、例えばAg,A
u,Al、またその合金などが挙げられる。
【0094】請求項21の発明は、光記録媒体が多層膜
から構成され、保護層、記録層、反射層の順または保護
層、記録層、保護層、反射層の順の層構成を有する光記
録媒体に関する。各層間の拡散を防ぐため保護層を用い
たり、光を反射し光の利用効率や反射率を高めるために
反射層を用いたりするのが効果的であるが、保護層、記
録層、反射層の順または保護層、記録層、保護層、反射
層の順の層構成とすることにより、記録時に記録層に加
わる熱をうまく制御し、最適な記録を行うことができる
ようになる。保護層、反射層をうまく組み合わせること
によりその材質、膜厚などにより熱を放熱する役割と、
熱を蓄える役割とを同時に果たすことができるようにな
る。また、記録層をその上下に設けた保護層で挟んで保
護することにより、媒体の情報保存特性を向上させる効
果もある。保護層、記録層、反射層の順または保護層、
記録層、保護層、反射層の順の層構成とすることによ
り、反射層と反対側に設置されている保護層の上面より
近接場光を入射することにより良好な記録、再生特性を
示す。そのとき保護層の厚さは近接場光の特性から数十
nm以下にすることが好ましい。
【0095】請求項22の発明は、光記録媒体を構成す
る膜の最上面に潤滑層を設けた光記録媒体に関する。媒
体の最上層を潤滑層とすることにより、ディスク(光記
録媒体)とヘッドとの潤滑が改善され、接触しても媒体
が損傷を受けにくくなる。また、接触させて使用する構
成においても動作が滑らかになる。また、潤滑層を設け
る構成とした発明は、上述した様々な層構成に適用可能
である。
【0096】潤滑層を形成する材料としては、炭化水素
系潤滑剤やフッ素系潤滑剤が用いられる。炭化水素系潤
滑剤としてはステアリン酸、オレイン酸等のカルボン酸
類、ステアリン酸ブチル等のエステル類、オクタデシル
スルホン酸等のスルホン酸類、リン酸モノオクタデシル
等のリン酸エステル類、ステアリンアルコール、オレイ
ンアルコール等のアルコール類、ステアリン酸アミド等
のカルボン酸アミド類、またはステアリルアミン等のア
ミン類などが好ましい。さらに、フッ化系潤滑剤として
は、上記炭化水素系潤滑剤のアルキル基の一部または全
部をフルオロアルキル基またはパーフルオロポリエーテ
ル基で置換した潤滑剤がより好ましい。これらの潤滑層
は、ディッピング法、スプレー塗布法、スピンコート法
などで形成される。特に、ダイヤモンドライクカーボン
とフッ素系潤滑剤は結合が強いため、強固な保護層の形
成が可能となり好適である。また、固体潤滑層としてフ
ッ化物、炭素化合物、硫化モリブデンなども例示でき
る。
【0097】請求項23の発明は、反射層の材料として
W,Mo,Ta,Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nb
の中から任意に選択した少なくとも一種類の金属、また
はこれらの金属を含む合金の中から任意に選択した少な
くとも一種類の合金を用いた光記録媒体に関する。
【0098】従来の光記録媒体では、光を反射するため
の反射層が設けられており、その反射層を構成する材料
としてはAl,Au,Agなどが用いられていた。しか
し、これらの材料は比較的柔らかい金属であるため、記
録・再生を行う場合、媒体が損傷する可能性があり、強
度の面で好ましくない。そこで本発明では、光を反射す
るための反射層または、光照射により生じる熱を放熱す
るため層を有する光記録媒体において、これらの層を形
成する材料として、比較的硬度の高い材料である上記金
属または合金を用いることにより、強度的に優れた光記
録媒体を実現すいることができた。これの金属または合
金は、ビッカース硬さで硬度を評価すると、Agの2倍
以上の値を示すことから、強度の高い光記録媒体を実現
するのに有効である。
【0099】請求項24の発明は、基板が、Al,W,
Mo,Ta,Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中
から任意に選ばれた少なくとも一種類の金属からなる
か、または、これらの元素から任意に選ばれた少なくと
も一種類の元素を含む合金からなる光記録媒体に関す
る。基板としてこれらの材料を用いることにより、基板
が反射層の機能を兼ねることになるので、媒体を構成す
るための層を一層減らすことができる。層数を減らすこ
とで媒体の強度が高くなるため、基板に上記のような材
料を用いることは効果的である。
【0100】上記金属、合金の中ではアルミニウムまた
はアルミニウム合金が安価で加工も容易であり、表面粗
さを小さくすることが可能であるため特に好ましい。中
でもアルミニウム−マグネシウム合金、アルミニウム−
チタン合金、アルミニウム−クロム合金などが極めて好
ましい。また、本発明のような金属基板の表面にNi合
金の皮膜を形成した場合には、特に顕著な効果が得られ
る。Ni合金はレーザーなどで高温にすることで、容易
に所望の形態に加工することが可能である。また、Ni
P,NiNbのような合金は腐食しにくく、硬いため基
板の表面にこれらの合金からなる皮膜を形成するのは好
ましいことである。中でも、アルミニウム合金基板とN
i合金皮膜との組み合わせが特に好ましい。Ni合金皮
膜の形成方法としては、無電解めっきなどのめっき法が
好ましいが、蒸着法、スパッタ法なども可能である。
【0101】さらに、前記第3の発明に係る請求項25
の発明は、光照射により情報の記録を行う光記録におい
て、炭素膜に光を照射することで炭素膜の結晶相、結晶
構造、または形状を変化させることにより情報の記録を
行う情報記録方法に関するものである。
【0102】炭素材料は、光を吸収するため光照射によ
り生ずる熱で結晶性、結晶構造または形状を変化させる
ことが可能である。これらの変化を、記録したい情報に
応じて規則的に起こさせることで情報を記録することが
可能である。光照射による発熱により結晶面などの結晶
性の変化、結晶相などの結晶構造の変化、また穴が形成
される、部分的に凹部または凸部が形成されるなどの変
化により情報の記録を行う。炭素材料のような、従来の
記録媒体では用いられていない記録材料を用い、記録方
法をこれらの材料に適した方法とすることにより高密度
記録において良好な記録が可能となる。
【0103】本発明において、上記「炭素」とは、炭素
が取りうる構造をすべて含み特に限定は無いが、一例と
してグラファイト、非晶質炭素、ダイヤモンドライクカ
ーボン、ダイヤモンドなどが挙げられる。また、ダイヤ
モンドライクカーボンのように膜の硬度を高めるため、
製膜時に水素、窒素などを添加する場合があるが、この
ようなものが好ましい場合もある。
【0104】炭素膜の形成法としてはCVD法、プラズ
マCVD法、イオンビーム蒸着法、スパッタ法等がいず
れも使用可能である。前3者ではメタン、エタン、エチ
レン、ベンゼン、ヘキサン、アセチレン等の炭化水素を
用いることが好ましく、これらは単独で使用される。こ
れらの他にも膜形成を制御するためにモノマーガスに水
素、酸素、窒素等のガスや、水蒸気、アンモニア、シラ
ン、ホスフィン、硫化水素等の水素、酸素、窒素、ケイ
素、硫黄等を含むガスを適当量混合して用いても良い。
また、スパッタ法ではグラファイト、グラッシーカーボ
ンをターゲットとし、組成制御のため酸素、窒素、水蒸
気、アンモニア、シラン、ホスフィン、硫化水素等のガ
スを混合することにより行う。水素元素を含有するガス
を混合して製膜することによってダイヤモンドライクカ
ーボンの製膜中には、ダイヤモンド結合し、またはグラ
ファイト結合している炭素原子の他に、水素を多く含ん
でポリマー化した炭化水素分子が存在することもある。
【0105】また、炭素は硬度が高い構造もとりうるた
め、その構造を記録層に用いることで耐摩耗性の高い媒
体の実現もできる。本発明の記録方法を用いてこの媒体
に記録することで、近接場光を用いた場合にも良好に記
録を行うことができる。炭素材料の中でもダイヤモンド
ライクカーボンは、グラファイト結合とダイヤモンド結
合、つまりSP2結合とSP3結合が混在する非晶質ま
たは微結晶性の炭素薄膜である。この炭素薄膜はダイヤ
モンド結合を有するため、通常の炭素薄膜に比べ硬度が
高い。この炭素薄膜を形成する場合、高周波プラズマ中
での形成が好ましく、水素、窒素などを添加し製膜を行
うことも好ましい。
【0106】請求項26に記載の発明は、光照射により
情報の記録を行う光記録において、炭素膜に波長が0.
5μm以下の光を照射することで炭素膜の結晶相、結晶
構造、または形状を変化させることにより情報の記録を
行う情報記録方法に関する。
【0107】炭素材料は光の波長が0.5μm以下にな
ると、かなり吸収が大きくなり熱の吸収による発熱も多
くなり効率良く記録を行うことができる。特に波長が
0.4〜0.43μm程度の、いわゆる青色レーザーダ
イオードの光に対し吸収が大きくなって記録感度が高く
なり、比較的弱い光で記録が可能となる。このように波
長が0.5μm以下の光を照射することで炭素膜の結晶
相、結晶構造、または形状を変化させることにより情報
の記録を行う情報記録方法は、従来、記録材料として用
いられていなかった炭素を記録材料として用いられる方
法として効果が大きい。
【0108】請求項27に記載の発明は、光照射により
情報の再生を行う光再生において、炭素膜に光を照射す
ることで、情報の記録部と未記録部の結晶相、結晶構
造、または形状の違いを光の特性の違いとして検出する
ことにより情報の再生を行う情報再生方法に関する。
【0109】本発明の情報再生方法では記録層に光を照
射し、情報が記録されている部分と未記録の部分とで、
光のもつ特性に違いが生じることにより情報を再生す
る。光の持つ特性としては、例えば光の反射率または透
過率の違い、位相差、または偏光の違いなどである。炭
素材料は様々な結晶構造をとりうるため、これらを温度
などで制御することにより結晶性、結晶構造、または形
状の変化を作り出すことが可能である。情報を記録して
ある部分と未記録の部分とで光の反射率などが大きく異
なるように結晶構造などを制御しておくことにより、こ
れらの材料を用いた場合、情報を良好に再生することが
可能となる。炭素材料のような従来の記録媒体では用い
られていない材料を用い、情報の再生方法をこれらの材
料に適した方法とすることにより、高密度記録において
良好な再生が可能となる。
【0110】請求項28に記載の発明は、炭素膜を記録
層とする記録媒体に光を照射することで炭素膜の結晶
相、結晶構造、または形状を変化させることにより情報
の記録を行う情報記録手段を備えているか、または炭素
膜を記録層とする記録媒体に光を照射することで情報を
記録してある部分と未記録部分の結晶相、結晶構造、ま
たは形状の違いを検出することにより情報の再生を行う
再生手段を備えているか、またはこれらの記録手段、再
生手段のどちらともを備えている情報記録再生装置に関
する。
【0111】炭素膜を記録層とする記録媒体に対し良好
に記録するための手段を有し、またその記録媒体に記録
されている情報を良好に再生するための手段を有するよ
うな情報記録再生装置である。本発明の情報記録再生装
置では、炭素膜を記録層とする記録媒体に対し記録する
手段のみを備えているもの、また炭素膜を記録層とする
記録媒体に記録してある情報を再生する手段のみを備え
たもの、または、記録、再生のいずれの手段も備えたも
のなどいずれの場合の装置にも適用できる。
【0112】炭素材料のような、従来の記録媒体では用
いられていない材料を用い、記録方法、再生方法もこれ
らの材料に適した方法を用い、光学系、信号処理系など
をこれらの材料に最適化することにより高密度記録にお
いて良好な記録が可能となる。
【0113】請求項29に記載の発明は、炭素膜を記録
層とする記録媒体に波長0.5μm以下の光を照射する
ことで炭素膜の結晶相、結晶構造、または形状を変化さ
せることにより情報の記録を行う情報記録手段を備えて
いる情報記録再生装置に関するものである。
【0114】光の波長が0.5μm以下の短い波長にな
ると、炭素記録層における光の吸収が大きくなり更に感
度良く記録を行うことが可能である。0.5μm以下の
光を照射し、炭素膜を記録層とする記録媒体に良好に記
録を行うように最適化された情報記録装置は従来無く、
これを実現することは、高密度記録を実現するのに効果
が大きい。炭素膜を記録層とする記録媒体に記録された
情報の再生を行う手段を備えた情報記録再生装置が好ま
しい。
【0115】請求項30に記載の発明は、記録層として
炭素膜を備え、請求項25または請求項26に記載の記
録方法を用いて情報を記録することを特徴とする情報記
録媒体である。また、請求項31に記載の発明は、記録
層として炭素膜を備え、請求項27に記載の再生方法を
用いて情報を再生することを特徴とする情報記録媒体で
ある。さらに、請求項32に記載の発明は、記録層とし
て炭素膜を備え、請求項25または請求項26に記載の
記録方法を用いて情報を記録し、かつ、請求項27に記
載の再生方法を用いて情報を再生することを特徴とする
情報記録媒体に関する。
【0116】記録層として炭素材料を用いることによ
り、従来になかった高密度化に適した情報記録媒体を提
供できる。本発明において、上記「炭素」とは、炭素が
取りうる構造をすべて含み特に限定は無いが、一例とし
てグラファイト、非晶質炭素、ダイヤモンドライクカー
ボン、ダイヤモンドなどが挙げられる。また、ダイヤモ
ンドライクカーボンのように膜の硬度を高めるため、製
膜時に水素、窒素などを添加する場合があるが、このよ
うなものが好ましい場合もある。
【0117】炭素材料の形成法としてはCVD法、プラ
ズマCVD法、イオンビーム蒸着法、スパッタ法等がい
ずれも使用可能である。前3者ではメタン、エタン、エ
チレン、ベンゼン、ヘキサン、アセチレン等の炭化水素
を用いることが好ましく、これらは単独で使用される。
これらの他にも膜形成を制御するためにモノマーガスに
水素、酸素、窒素等のガスや、水蒸気、アンモニア、シ
ラン、ホスフィン、硫化水素等の水素、酸素、窒素、ケ
イ素、硫黄等を含むガスを適当量混合して用いても良
い。また、スパッタ法ではグラファイト、グラッシーカ
ーボンをターゲットとし、組成制御のため酸素、窒素、
水蒸気、アンモニア、シラン、ホスフィン、硫化水素等
のガスを混合することにより行う。水素元素を含有する
ガスを混合して製膜することによってダイヤモンドライ
クカーボンの製膜中には、ダイヤモンド結合し、または
グラファイト結合している炭素原子の他に、水素を含ん
でポリマー化した炭化水素分子が存在することもある。
【0118】また、炭素は硬度が高い構造もとりうるた
めその構造を記録層に用いることで耐摩耗性、強度の高
い媒体の実現もできる。強度の高い光記録媒体を実現す
るためには記録層の強度を高めることが一つの方法とし
て考えられるが、記録層材料として炭素を用いることに
より強度が改善される。炭素材料の中でもダイヤモンド
ライクカーボンは、グラファイト結合とダイヤモンド結
合、つまりSP2結合とSP3結合が混在する非晶質ま
たは微結晶性の炭素薄膜である。この炭素薄膜はダイヤ
モンド結合を有するため、通常の炭素薄膜に比べ硬度が
高く好ましい。この炭素薄膜を形成する場合、高周波プ
ラズマ中での形成が好ましく、水素、窒素などを添加し
製膜を行うことも好ましい。この膜を記録層に用いるこ
とにより、光記録媒体の強度を高めることができる。
【0119】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明を更に詳細に
説明する。なお、実施例1〜12は第1の発明に、実施
例13〜23は第2の発明に、実施例24〜28は第3
の発明にそれぞれ係るものである。また、本発明はなん
ら、これらの実施例に限定されるものではない。
【0120】実施例1 請求項1の発明の実施例を示す。図1に示したように、
基板1としてガラス、またはポリカーボネートのような
樹脂を用いることができるが、ここではガラス基板を用
いた。この基板1上に記録層2として炭素膜をスパッタ
法により形成した。ターゲットとしてグラファイトター
ゲットを用い、rf電力600W、Ar流量12sccmの条件
で膜厚15nmの製膜を行った。基板には光の位置を案内
するためのトラッキング用の溝、凹凸などが設けてあっ
ても良い。光は基板側、基板の反対側(つまり膜面側)
のどちらから入射することも可能である。また、発光素
子と受光素子を媒体からみて同一側に配置することで、
反射光を検出して記録・再生を行うことができ、これら
の素子をそれぞれ媒体の反対側に配置することにより、
媒体を透過してきた光を検出して記録・再生を行うこと
も可能である。
【0121】実施例2 請求項3の発明の実施例を示す。図1に示す構成の媒体
を作製した。グラファイトターゲットを用いてスパッタ
法により非晶質炭素膜の記録層を製膜し、その他の構成
は実施例1と同様にした。
【0122】実施例3 請求項4の発明の実施例を示す。層構成は図1に示すと
おりであるが、この場合、CVD法により製膜した、ダ
イヤモンドライクカーボンからなる膜を記録層2とし
た。上記製膜工程ではエチレンガスを導入し、RF電極
に高周波を印加することによりダイヤモンドライクカー
ボン膜を形成した。その他の構成は実施例1と同様にし
た。
【0123】実施例4 請求項2、および請求項5の発明の実施例を示す。層構
成などは実施例1と同様とした。ECRスパッタ法を用
いて基板をイオンにさらしながら製膜することにより、
より硬質の記録層2を形成することが可能となった。こ
の場合、スパッタ時のアルゴンガスに水素ガスを添加し
て製膜を行い、その膜を記録層として光記録媒体とし
た。
【0124】実施例5 請求項6の発明の実施例を示す。図1のように基板1と
してガラス基板を用い、その上に記録層2を形成して光
記録媒体とした。記録層2の製膜ではターゲットにグラ
ファイトを、スパッタリングガスとして窒素とアルゴン
の混合ガスをそれぞれ用い、高周波マグネトロンスパッ
タにより窒化炭素膜を製膜した。
【0125】実施例6 請求項6の発明の実施例を示す。窒素とアルゴンの混合
ガスに、さらに水素ガスを添加したガスを用いてスパッ
タ法により製膜することにより作製した膜を記録層2と
した光記録媒体とした。また、基板に負のバイアス電位
を印加することより、硬質の膜が作製可能である。
【0126】実施例7 請求項7の発明の実施例を示す。図2に示したように基
板1の上面に記録層2を製膜し、さらに保護層3として
ZnS・SiO2膜を製膜した。保護層3を形成するこ
とで、より強度の高い光記録媒体が実現可能である。ま
た、別の層構成として、図3に示すように基板1の上に
保護層3aを形成し、その上に記録層2を、さらにこの
記録層2上に保護層3bを形成してもよい。
【0127】実施例8 請求項8の発明の実施例を示す。図4に示したように基
板1上に反射層4としてAgを製膜し、その上面に記録
層2として炭素膜を形成した。さらに保護層3としてS
iN膜を記録層2上面に形成することにより、強度の高
い光記録媒体を作製した。
【0128】実施例9 請求項9の発明の実施例を示す。図5のように基板1上
に反射層4、保護層3a、記録層2、保護層3bの順に
積層した多層構造を形成した。このような構成とするこ
とにより強度が高く、記録・再生特性に優れた光記録媒
体が実現可能となった。
【0129】実施例10 請求項10の発明の実施例を示す。図6に示すように、
基板1上に記録層2、保護層3を製膜し、最上面に潤滑
層5をディッピング法、またはスピンコート法により形
成した。このような構成の光記録媒体を用いて記録・再
生を行った。
【0130】実施例11 請求項11の発明の実施例を示す。図7のように基板1
上に反射層4としてタングステンを製膜した。さらに記
録層2、SiNからなる保護層3、潤滑層5の順に形成
した。この光記録媒体では、潤滑層5を通して光を照射
することにより記録・再生を行った。
【0131】実施例12 請求項12の実施例を示す。本発明に用いた光記録媒体
は、図8に示したように、基板1としてAlMg合金を
用いた。この基板上面にNiPの皮膜を無電解めっきに
より形成した。そして、この皮膜の上面に保護層3a、
記録層2、保護層3b、潤滑層5の順に層を形成し光記
録媒体とした。上記実施例1から12の光記録媒体を用
い、線速3.5/sで回転させながら、波長405n
m;10mWの記録光でマーク長0.4μmのマークの
記録を行ったところC/Nの値は50から55dBが得
られ、良好な記録、再生を行うことができた。
【0132】実施例13 請求項13の発明の実施例を示す。図9に示したよう
に、基板31としてガラス、またはポリカーボネートの
ような樹脂、ハードディスクのようなAl合金基板なども
用いることができるが、ここではガラス基板を用いた。
この基板31上に記録層32として炭素膜をスパッタ法
により形成した。ターゲットはグラファイトターゲット
を用い、rf電力600W、Ar流量12sccmの条件で製膜し
た。基板には光の位置を案内するためのトラッキング用
の溝、凹凸などが設けてあっても良い。近接場光を膜面
側から入射し、記録、再生を行った。再生光を検出する
ための受光素子を膜面側に設置することにより反射光を
検出して再生を行う。また、透明な基板を用い光が光記
録媒体を透過するような構成にすることにより、基板側
に受光素子を設置することで透過光を検出して情報の再
生を行うことが可能となる。
【0133】実施例14 請求項15の発明の実施例を示す。図9に示す構成の媒
体を作製した。この場合、未記録状態で非晶質状態とす
るため、グラファイトターゲットを用いてスパッタ法に
より炭素膜の記録層を製膜し、その他の構成は実施例1
3と同様にした。
【0134】実施例15 請求項16の発明の実施例を示す。層構成は図9に示す
とおりであるが、この場合、CVD法により製膜した、
ダイヤモンドライクカーボンからなる膜を記録層32と
した。上記製膜工程ではエチレンガスを導入し、RF電
極に高周波を印加することによりダイヤモンドライクカ
ーボン膜を形成した。その他の構成は実施例13と同様
にした。
【0135】実施例16 請求項17の発明の実施例を示す。層構成などは実施例
13と同様とした。ECRスパッタ法を用いて基板をイ
オンにさらしながら製膜することにより、より硬質の記
録層32を形成することが可能となった。この場合、ス
パッタ時のアルゴンガスに水素ガスを添加して製膜を行
うことにより記録層として、水素を添加した炭素膜を製
膜して光記録媒体とした。
【0136】実施例17 請求項18の発明の実施例を示す。図9のように基板3
1としてガラス基板を用い、その上に記録層32を形成
して光記録媒体とした。記録層32の製膜ではターゲッ
トにグラファイトを、スパッタリングガスとして窒素と
アルゴンの混合ガスをそれぞれ用い、高周波マグネトロ
ンスパッタにより窒化炭素膜を製膜した。なお、窒素と
アルゴンの混合ガスに、さらに水素ガスを添加して製膜
しても良い。また、基板に負のバイアス電位を印加する
ことより、硬質の膜が作製可能である。
【0137】実施例18 請求項19の発明の実施例を示す。図10に示したよう
に基板31の上面に記録層32を製膜し、さらに保護層
33としてZnS・SiO2膜を製膜した。保護層33
を形成することで、より強度の高い光記録媒体が実現可
能である。また別の層構成として、図11に示すように
基板31の上に保護層33aを形成し、その上に記録層
32を、さらにこの記録層32上に保護層33aを形成
してもよい。
【0138】実施例19 請求項20の発明の実施例を示す。図12に示したよう
に基板31上に反射層34としてAgを製膜し、その上
面に記録層32として炭素膜を形成した。さらに保護層
33としてSiN膜を記録層32上面に形成することに
より、強度の高い光記録媒体を作製した。
【0139】実施例20 請求項21の発明の実施例を示す。図13のように基板
31上に反射層34、保護層33a、記録層32、保護
層33bの順に積層した多層構造を形成した。このよう
な構成とすることにより強度が高く、記録・再生特性に
優れた光記録媒体が実現可能となった。
【0140】実施例21 請求項22の発明の実施例を示す。図14に示すよう
に、基板31上に記録層32、保護層33を製膜し、最
上面に潤滑層35をディッピング法、またはスピンコー
ト法により形成した。このような構成の光記録媒体を用
いて記録・再生を行った。
【0141】実施例22 請求項23の発明の実施例を示す。図15のように基板
31上に反射層34としてタングステンを製膜した。さ
らに記録層32、SiNからなる保護層33、潤滑層3
5の順に形成した。この光記録媒体では、潤滑層35を
通して光を照射することにより記録・再生を行った。
【0142】実施例23 請求項24の実施例を示す。本発明に用いた光記録媒体
は、図16に示したように、基板31としてAlMg合
金を用いた。この基板上面にNiPの皮膜を無電解めっ
きにより形成した。そして、この皮膜の上面に保護層3
3a、記録層32、保護層33b、潤滑層35の順に層
を形成し光記録媒体とした。実施例13から23で作製
したような光記録媒体を用いて近接場光により記録、再
生を行った。シリコンを異方性エッチングでピラミッド
状の凹部を形成し、波長以下の大きさの開口を形成し、
近接場光の発生源とした。レーザーダイオードからの情
報信号に応じたパルス状の光をピラミッド状の凹部に集
光し、波長以下の微小な開口から発生する近接場光を光
記録媒体に照射し記録を行った。再生は、微小な開口に
光を集光し発生した近接場光を光記録媒体に照射し再生
を行った。
【0143】実施例24 図17に情報記録再生装置の構成の概略を示した。これ
は、請求項28に記載の発明の情報記録再生装置の例で
あり、情報記録媒体11、ディスクドライブ12、コン
トローラ13よりなる。コントローラ13は装置全体の
制御を行っており、サーボ制御部15、信号処理部1
6、光ピックアップ17、ディスク駆動部18などの制
御を行っている。
【0144】情報記録媒体11として、炭素材料を記録
層に用いた媒体を用いる。情報記録媒体11は可換であ
る。信号処理部16で情報記録媒体11に記録するのに
適した信号を作りだし、その信号に応じて光ピックアッ
プ17から光が照射される。また、光を照射し、再生信
号を検出し信号処理部16で情報に変換し再生を行う。
ここでは、情報記録媒体11からの反射光を検出し再生
を行うような例を示したが、透過光を検出し再生を行う
ような装置でもよい。近接場光を発生するための素子の
例を示す。図20のようにレーザーダイオード36から
照射された光を、微小開口38を設けた近接場光発生素
子37に集光する。近接場光発生素子37は、シリコン
などを加工することにより作製された微小開口38を持
つ。その微小開口38の近傍に近接場光39が発生す
る。近接場光39により微小マークを記録する。
【0145】請求項29の発明の例としては光ピックア
ップ17に備わっているレーザーダイオードの光の波長
を0.4μm程度のものを用いた装置が例示できる。
【0146】実施例25 炭素材料を記録層に用いた情報記録媒体として、図18
のような構成のものを用いた。この情報記録媒体は、図
17に示した情報記録媒体11として用いられる。基板
21としてポリカーボネート製のディスク状基板を用い
た。基板21はトラッキングを制御するための溝、ピッ
トを備えていても良い。ここでは溝を備えた基板を用い
た。基板21上に炭素膜22を製膜し情報記録媒体とし
た。製膜はグラファイトターゲットを用い、高周波マグ
ネトロンスパッタ法により行った。これは本発明の請求
項30〜32に用いられる情報記録媒体の一例である。
【0147】実施例26 情報記録媒体として、図19に示したように基板21上
に反射層23としてAlTi合金を製膜し、更に炭素膜
22を製膜したものを用いた。この情報記録媒体に以下
のような記録方法で記録を行った。本実施例は、請求項
25記載の発明の一例である。炭素膜の上面から情報に
応じたパルス上の光を入射し記録を行った。光はパルス
のピークが15mWのものを用いた。情報記録媒体のパ
ルス状の光が照射された部分では温度が上昇し、炭素膜
の結晶状態が変化して情報の記録ができた。変調度は5
0%程度であった。
【0148】実施例27 情報記録媒体として、図18に示したように基板21上
に炭素膜22を製膜したものを用いた。場合によっては
炭素膜の上面に反射層、UV硬化樹脂などの保護膜を備
える構成にすることも可能である。この情報記録媒体に
基板側から波長0.4μm程度の光を入射し記録を行っ
た。記録する情報を変調し、パルス状の信号に変換し、
その信号に応じた光のパルスを発生させ記録を行った。
記録マークは、炭素が部分的に変形することにより形成
されている。
【0149】情報が記録されている部分は、形状変化に
より光の反射率が10%程度と低くなり、未記録部との
反射率の違いにより信号を検出し、変調を復調すること
により情報を再生した。記録された信号は変調度79%
で再生ができた。本実施例は請求項26、請求項27の
発明の実施例である。再生は透過光を検出することによ
っても、反射と同等以上の変調度で再生が可能であっ
た。
【0150】実施例28 情報記録媒体として図19に示したように基板21上に
反射層23としてAg層を10nm、炭素膜22を10
nm製膜したものを光記録媒体として用いた。波長0.4
μm程度のレーザーダイオードを用いて近接場光を発生
するための微小開口を有するスライダ状のシリコン素子
に集光し、近接場光を発生させ、炭素膜の上面側から近
接場光を入射し記録を行った。記録する情報を変調しパ
ルス状の信号に変換し、その信号に応じたパルス状の光
を照射し、記録を行った。記録マークは炭素が部分的に
結晶構造変化または形状変化することにより形成されて
いる。
【0151】情報が記録されている部分は、形状変化に
より光の反射率が20%程度と低くなり、近接場光を照
射したとき、光記録媒体から戻ってくる光は、情報が記
録されている部分からの光と未記録部から戻ってくる光
とで強度が異なる。その信号を復調することにより情報
を再生した。記録された信号は変調度60%で再生がで
きた。本実施例は請求項26、請求項27の発明の実施
例である。
【0152】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の発明では、記録層に炭素を用いることにより耐摩耗
性、耐衝撃性などに優れた高密度光記録媒体を実現する
ことができる。また、記録層を炭素材料とすることによ
りコスト的にも有利な媒体構成が実現できる。請求項2
の発明では、記録層に炭素を主成分とする化合物を用い
ることにより耐摩耗性、耐衝撃性などに優れた高密度光
記録媒体を実現することができる。
【0153】請求項3の発明では、記録層が未記録状態
で非晶質とすることにより、感度良く記録を行うことが
できる。また、請求項4の発明では、記録層にダイヤモ
ンドライクカーボンを用いることにより、硬度の高い光
記録媒体を提供することができる。
【0154】請求項5、6の発明によれば、より硬度の
高い光記録媒体を、請求項7の発明によれば感度が良
く、良好な記録が可能な光記録媒体を、それぞれ提供す
ることができる。また、請求項8の発明によれば、光を
効率良く利用することができて感度が向上し、反射率も
高い光記録媒体が提供できる。
【0155】請求項9の発明では、媒体の熱を制御する
ことができるため感度良く、良好な記録が可能な光記録
媒体が提供できる。また、請求項10の発明では媒体・
ヘッド間の潤滑が良くなり耐摩耗性、耐衝撃性などに優
れた高密度光記録媒体を実現できる。
【0156】請求項11の発明によれば、耐摩耗性、耐
衝撃性などに優れた高密度光記録媒体を実現できる。ま
た、請求項12の発明によれば、基板が反射層の機能を
発揮するため強度、コスト的に有利となり耐摩耗性、耐
衝撃性などに優れた高密度光記録媒体を実現することが
できる。
【0157】請求項13,14の発明では、記録層に炭
素または、炭素を主成分とする化合物を用いることによ
り耐摩耗性、耐衝撃性などに優れた高密度光記録媒体を
実現することができる。また、記録層を炭素材料とする
ことによりコスト的にも有利な媒体構成が実現できる。
【0158】請求項15の発明では、記録層が未記録状
態で非晶質とすることにより、感度良く記録を行うこと
ができる。また、請求項16の発明では、記録層にダイ
ヤモンドライクカーボンを用いることにより、硬度の高
い光記録媒体を提供することができる。
【0159】請求項17,18の発明によれば、より硬
度の高い光記録媒体を、請求項19の発明によれば感度
が良く、良好な記録が可能な光記録媒体を、それぞれ提
供することができる。また、請求項20の発明によれ
ば、光を効率良く利用することができて感度が向上し、
反射率も高い光記録媒体が提供できる。
【0160】請求項21の発明では、媒体の熱を制御す
ることができるため感度良く、良好な記録が可能な光記
録媒体が提供できる。また、請求項22の発明では媒体
・ヘッド間の潤滑が良くなり耐摩耗性、耐衝撃性などに
優れた高密度光記録媒体を実現できる。
【0161】請求項23の発明によれば、耐摩耗性、耐
衝撃性などに優れた高密度光記録媒体を実現できる。ま
た、請求項24の発明によれば、基板が反射層の機能を
発揮するため強度、コスト的に有利となり耐摩耗性、耐
衝撃性などに優れた高密度光記録媒体を実現することが
できる。
【0162】請求項25の発明では、炭素材料を記録層
に用いた記録媒体に対し高密度記録を行うのに適した情
報記録方法を提供することができる。
【0163】請求項26の発明では、光の波長を0.5
μm以下とすることにより炭素材料を記録層に用いた記
録媒体に対し感度良く高密度記録を行うことが可能とな
る情報記録方法を提供することができる。
【0164】請求項27の発明では、炭素材料を記録層
に用いた記録媒体に高密度に記録された情報を良好に再
生する情報再生方法を提供することができる。
【0165】請求項28の発明では、炭素材料を記録層
に用いた記録媒体に対し高密度記録を行ったり、高密度
に記録された情報を再生したりすることが可能な情報記
録再生装置を提供できる。
【0166】請求項29の発明では、光の波長を0.5
μm以下とすることにより炭素材料を記録層に用いた記
録媒体に対し感度良く高密度記録を行うことが可能とな
り、また良好に情報を再生できる情報記録再生装置を提
供することができる。
【0167】請求項30,31,32の発明では、近接
場光による記録、再生においても耐摩耗性などに優れ良
好に高密度記録再生が可能となる情報記録媒体を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜6に係る光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例7に係る光記録媒体の層構成を
示す断面図である。
【図3】本発明の実施例7に係る別の光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例8に係る光記録媒体の層構成を
示す断面図である。
【図5】本発明の実施例9に係る光記録媒体の層構成を
示す断面図である。
【図6】本発明の実施例10に係る光記録媒体の層構成
を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例11に係る光記録媒体の層構成
を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例12に係る光記録媒体の層構成
を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例13〜17に係る光記録媒体の
層構成を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例18に係る光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例18に係る別の光記録媒体の
層構成を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例19に係る光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図13】本発明の実施例20に係る光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図14】本発明の実施例21に係る光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図15】本発明の実施例22に係る光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図16】本発明の実施例23に係る光記録媒体の層構
成を示す断面図である。
【図17】本発明の実施例23に係る情報記録再生成装
置の構成を示す概略図である。
【図18】本発明の実施例24,26に係る情報記録媒
体の構造を示す概略断面図である。
【図19】本発明の実施例25,27に係る情報記録媒
体の構造を示す概略断面図である。
【図20】本発明の近接場光の発生手段の構造を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 保護層 3a 保護層 3b 保護層 4 反射層 5 潤滑層 11 情報記録媒体 12 ディスクドライブ 13 コトントローラ 15 サーボ制御部 16 信号処理部 17 光ピックアップ 18 ディスク駆動部 21 基板 22 炭素膜(記録層) 23 反射層 31 基板 32 記録層 33 保護層 33a 保護層 33b 保護層 34 反射層 35 潤滑層 36 レーザーダイオード 37 近接場光発生素子 38 開口 39 近接場光

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に単層膜または多層膜を形成して
    なり、前記単層膜が記録層として形成されているか、ま
    たは前記多層膜が記録層を一層備えており、これらの記
    録層に光照射を行うことにより記録または再生を行う光
    記録媒体において、前記記録層が炭素からなることを特
    徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板上に単層膜または多層膜を形成して
    なり、前記単層膜が記録層として形成されているか、ま
    たは前記多層膜が記録層を一層備えており、これらの記
    録層に光照射を行うことにより記録または再生を行う光
    記録媒体において、前記記録層が炭素を主成分とする化
    合物からなることを特徴とする光記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録層を形成する炭素または炭素を
    主成分とする化合物が、未記録状態では非晶質であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記炭素または炭素を主成分とする化合
    物が、ダイヤモンドライクカーボンであることを特徴と
    する請求項1、2または3に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記炭素を主成分とする化合物が、水素
    を含有することを特徴とする請求項2,3または4に記
    載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記炭素を主成分とする化合物が、窒素
    を含有することを特徴とする請求項2,3、4または5
    に記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記光記録媒体において、保護層を有す
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光
    記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記光記録媒体において、反射層を有す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光
    記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記光記録媒体が基板上に多層膜を形成
    してなり、該記多層膜は保護層、記録層、反射層の順ま
    たは保護層、記録層、保護層、反射層の順に積層して形
    成されていることを特徴とする請求項8に記載の光記録
    媒体。
  10. 【請求項10】 光記録媒体を構成する最上層の膜面上
    に潤滑層が設けられていることを特徴とする請求項1〜
    9のいずれかに記載の光記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記反射層が、W,Mo,Ta,T
    i,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中から任意に選ば
    れた少なくとも一種類の金属からなるか、または、これ
    らの金属から任意に選ばれた少なくとも一種類の金属を
    含む合金からなることを特徴とする請求項8,9または
    10に記載の光記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記基板が、Al,W,Mo,Ta,
    Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中から任意に選
    ばれた少なくとも一種類の金属からなるか、または、こ
    れらの金属から任意に選ばれた少なくとも一種類の金属
    を含む合金からなることを特徴とする請求項1〜11の
    いずれかに記載の光記録媒体。
  13. 【請求項13】 光記録媒体の膜面側から近接場光を照
    射することにより記録、及び、または、再生を行う手段
    を用いて記録、及び、または、再生が行われる光記録媒
    体であって、基板上に単層膜または多層膜を形成してな
    り、前記単層膜が記録層として形成されているか、また
    は前記多層膜が記録層を一層備えており、該記録層が炭
    素からなることを特徴とする光記録媒体。
  14. 【請求項14】 光記録媒体の膜面側から近接場光を照
    射することにより記録、及び、または、再生を行う手段
    を用いて記録、及び、または、再生が行われる光記録媒
    体であって、基板上に単層膜または多層膜を形成してな
    り、前記単層膜が記録層として形成されているか、また
    は前記多層膜が記録層を一層備えており、該記録層が炭
    素を主成分とする化合物からなることを特徴とする光記
    録媒体。
  15. 【請求項15】 前記記録層を形成する炭素または炭素
    を主成分とする化合物が、未記録状態では非晶質である
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の光記録
    媒体。
  16. 【請求項16】 前記炭素または炭素を主成分とする化
    合物が、ダイヤモンドライクカーボンであることを特徴
    とする請求項13,14または15に記載の光記録媒
    体。
  17. 【請求項17】 前記炭素または炭素を主成分とする化
    合物が、水素を含有することを特徴とする請求項13,
    14,15または16に記載の光記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記炭素または炭素を主成分とする化
    合物が、窒素を含有することを特徴とする請求項13,
    14,15,16または17に記載の光記録媒体。
  19. 【請求項19】 前記光記録媒体において、保護層を有
    することを特徴とする請求項13〜18のいずれかに記
    載の光記録媒体。
  20. 【請求項20】 前記光記録媒体において、反射層を有
    することを特徴とする請求項13〜19のいずれかに記
    載の光記録媒体。
  21. 【請求項21】 前記光記録媒体が多層膜から構成さ
    れ、保護層、記録層、反射層の順または保護層、記録
    層、保護層、反射層の順に形成されていることを特徴と
    する請求項19または20に記載の光記録媒体。
  22. 【請求項22】 光記録媒体を構成する最上層の膜面上
    に潤滑層が設けられていることを特徴とする請求項13
    〜21のいずれかに記載の光記録媒体。
  23. 【請求項23】 前記反射層が、W,Mo,Ta,T
    i,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中から任意に選ば
    れた少なくとも一種類の金属からなるか、または、これ
    らの金属から任意に選ばれた少なくとも一種類の金属を
    含む合金からなることを特徴とする請求項20,21ま
    たは22に記載の光記録媒体。
  24. 【請求項24】 前記基板が、Al,W,Mo,Ta,
    Ti,Cr,Co,Ni,Zr,Nbの中から任意に選
    ばれた少なくとも一種類の金属からなるか、または、こ
    れらの金属から任意に選ばれた少なくとも一種類の金属
    を含む合金からなることを特徴とする請求項13〜22
    のいずれかに記載の光記録媒体。
  25. 【請求項25】 光照射により情報の記録を行う光記録
    において、炭素膜に光を照射することで膜の結晶相、結
    晶構造、または形状を変化させることにより情報の記録
    を行うことを特徴とする情報記録方法。
  26. 【請求項26】 光照射により情報の記録を行う光記録
    において、炭素膜に波長が0.5μm以下の光を照射す
    ることで膜の結晶相、結晶構造、または形状を変化させ
    ることにより情報の記録を行うことを特徴とする情報記
    録方法。
  27. 【請求項27】 光照射により情報の再生を行う光再生
    において、炭素膜に光を照射することで膜の結晶相、結
    晶構造、または形状の違いを光の特性の違いとして検出
    することにより情報の再生を行うことを特徴とする情報
    再生方法。
  28. 【請求項28】 炭素膜を記録層とする記録媒体に光を
    照射することで膜の結晶相、結晶構造、または形状を変
    化させることにより情報の記録を行う情報記録手段を備
    えているか、または炭素膜を記録層とする記録媒体に光
    を照射することで記録部と未記録部の結晶相、結晶構
    造、または形状の違いを検出することにより情報の再生
    を行う再生手段を備えているか、またはこれらの記録手
    段、再生手段のどちらともを備えていることを特徴とす
    る情報記録再生装置。
  29. 【請求項29】 炭素膜を記録層とする記録媒体に波長
    0.5μm以下の光を照射することで膜の結晶相、結晶
    構造、または形状を変化させることにより情報の記録を
    行う情報記録手段を備えている情報記録再生装置。
  30. 【請求項30】 記録層として炭素膜を備え、請求項2
    5または請求項26に記載の記録方法を用いて情報を記
    録することを特徴とする情報記録媒体。
  31. 【請求項31】 記録層として炭素膜を備え、請求項2
    7に記載の再生方法を用いて情報を再生することを特徴
    とする情報記録媒体。
  32. 【請求項32】 記録層として炭素膜を備え、請求項2
    5または請求項26に記載の記録方法を用いて情報を記
    録し、かつ、請求項27に記載の再生方法を用いて情報
    を再生することを特徴とする情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7572496B2 (en) 2002-05-16 2009-08-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Recording medium having high melting point recording layer, information recording method thereof, and information reproducing apparatus and method therefor

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JP2009099228A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Denso Corp 記録層における光学的バンドギャップの調整方法、光記録媒体、及び光記録媒体の製造方法

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