JP2003074478A - 半導体製造装置用回転機の寿命予測方法及び半導体製造装置 - Google Patents

半導体製造装置用回転機の寿命予測方法及び半導体製造装置

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JP2003074478A JP2001264277A JP2001264277A JP2003074478A JP 2003074478 A JP2003074478 A JP 2003074478A JP 2001264277 A JP2001264277 A JP 2001264277A JP 2001264277 A JP2001264277 A JP 2001264277A JP 2003074478 A JP2003074478 A JP 2003074478A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で、安定した半導体製造装置用回転機
の寿命予測方法を提供する。 【解決手段】 回転機(ドライポンプ)の加速度を測定
し、時系列データを得る(ステップS101);時系列
データを周波数解析し、周波数スペクトルを得る(ステ
ップS102);解析対象周波数を決定する(ステップ
S103);解析対象周波数に対応したピーク加速度の
基準用時系列データ、及びピーク加速度の評価用時系列
データをサンプリング測定する(ステップS104);
基準用時系列データ及び評価用時系列データを用いて、
回転機の寿命評価用データを作成し、回転機の寿命を決
定するステップ(ステップS105)とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造装置用回
転機の寿命の予測・診断技術に係り、特にドライポンプ
等の回転機の寿命を予測する診断方法、及びこの回転機
を備えた半導体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスを効率よく製造す
るために半導体製造装置の故障診断技術が重要になって
きている。また、システムLSIでは特に少量多品種生
産の傾向が強まり、これに対応した小回りの利く効率的
な半導体デバイスの製造方法が必要になって来ている。
【0003】効率的な半導体装置の生産には小規模の生
産ラインを複数用いる方法がある。しかし、大規模生産
ラインを単に小さくしただけでは製造装置の稼働率が低
下する。さらには、そのために投資効率が低下する問題
も生じる。対策としては複数の製造工程を一つの半導体
製造装置で行う方法がある。CVD装置では成膜の対象
となる材料によりCVDチャンバに導入する反応ガス
(原料ガス)やCVDチャンバで生成された反応生成物
が異なるが、これらはすべて、CVDチャンバを排気す
るドライポンプ内に導入される。したがって対象とする
成膜物質が異なれば、ドライポンプ内部での反応生成物
の発生状況が異なり、ドライポンプの寿命が変動する。
CVD成長中にポンプが停止すると製造中のロットが不
良になってしまう。さらに、CVDチャンバの内部等に
微小ダストが発生するため製造装置に余分なメンテナン
スが必要になる。余分なメンテナンスを実施すれば、半
導体デバイスの製造効率が大幅に低下してしまう。一
方、CVD成長中の突然の停止を防止するために、ポン
プのメンテナンス時間に余裕をみると、ポンプのメンテ
ナンス頻度が膨大になる。これは、メンテナンスコスト
の増加だけでなくポンプ交換によるLPCVD装置の稼
動率低下を顕著する。この結果、半導体デバイスの製造
効率が大幅に低下してしまう欠点があった。
【0004】ドライポンプの寿命診断方法は現在までに
いくつかの方法が提案されている。基本的にはドライポ
ンプの状態をモーター電流、振動、温度で把握し、これ
らの状態量の変化から寿命を予測するという方法がとら
れてきた。特に、ドライポンプの寿命診断方法として、
ポンプの状態をロータ回転に起因する振動で把握する方
法が主にとられてきた。その理由として振動で診断する
には加速度計をポンプ側面に取り付けるだけで測定でき
るため、簡便な寿命予測方法として注目されているから
である。また測定された振動データから寿命を予測する
方法としては300kHz付近の高周波数成分の基準値
からのずれをニューラルネットワークを用いて解析する
方法が提案されている(特開2000−64964号公
報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開2000−649
64号公報に記載された技術の場合、対象周波数が高い
ためポンプの稼働に伴う変化(通常は反応生成物の詰ま
り)がブロードになり感度が低いことが問題であった。
【0006】ところで、効率良い小規模生産ラインに必
要な装置の共有化を実現するためには、ドライポンプの
寿命を的確に診断し、寿命ぎりぎりまでポンプを使用す
ることが必要である。そのために精度の高い寿命予測が
必須である。しかし、従来の加速度計をドライポンプに
取り付ける場合、その取り付け位置や取り付け方法によ
り感度が変化し、好感度で安定的な振動データを取得す
ることが困難であった。
【0007】これらの課題に鑑み、本発明は、より高感
度で安定した寿命予測が可能な半導体製造装置用回転機
の寿命予測方法、及びこの回転機を備えた半導体製造装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の特徴は、(イ)解析対象周波数の1
/2周期以下のサンプリング間隔、解析対象周波数の4
倍以上のサンプリング数で回転機の加速度の評価用時系
列データをサンプリング測定するステップ;(ロ)評価
用時系列データを周波数解析し、解析対象周波数に対応
した加速度のピーク値の変動を評価用診断データとして
作成するステップ;(ハ)評価用診断データを用いて、
回転機の寿命を決定するステップとを含む半導体製造装
置用回転機の寿命予測方法であることを要旨とする。以
下の第2〜第12の特徴においても同様であるが、第1
の特徴における「半導体製造装置用回転機」とは、機械
式の真空ポンプ、特にドライポンプや油回転ポンプ等
が、代表例である。したがって、これらの回転機を用い
た半導体製造装置としては、減圧CVD(LPCVD)
装置やドライエッチング装置が代表的である。評価用時
系列データを周波数解析することにより、周波数スペク
トルが得られる。本発明の第1の特徴においては、この
周波数スペクトルにおいて、解析対象周波数に対応した
加速度のピーク値を選定し、このピーク値の変動を評価
用診断データとして作成する。
【0009】本発明の第1の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、ピ
ーク加速度の変動を使用すると、回転機の寿命を判断す
るときの所定値、所定条件が決めやすく、条件を超えた
かをすぐ判断できるようになる。
【0010】本発明の第2の特徴は、(イ)解析対象周
波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、解析対象周
波数の4倍以上のサンプリング数で、回転機の加速度の
基準用時系列データ、及びこの加速度の評価用時系列デ
ータを、それぞれサンプリング測定するステップ;
(ロ)基準用時系列データを周波数解析し、解析対象周
波数に対応した加速度のピーク値の変動を基準用診断デ
ータとして作成し、評価用時系列データを周波数解析
し、ピーク値の変動を評価用診断データとして作成する
ステップ;(ハ)基準用診断データ及び評価用診断デー
タを用いて、回転機の寿命を決定するステップとを含む
半導体製造装置用回転機の寿命予測方法であることを要
旨とする。
【0011】本発明の第2の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に使う
要素としてピーク加速度の変動を使用すると、回転機の
寿命を判断するときの所定値、所定条件が決めやすく、
条件を超えたかをすぐ判断できるようになる。
【0012】本発明の第1及び第2の特徴において、加
速度のピーク値の低下率により評価用診断データを作成
し、低下率が予め定めた閾値を超えた時刻を寿命直前と
判定することが可能である。また、本発明の第2の特徴
において、基準用診断データを回転機を用いる成膜ステ
ップ前の基準用時系列データから第1のピーク加速度と
して取得し、評価用診断データを成膜ステップ後の評価
用時系列データから第2のピーク加速度として取得し、
第2のピーク加速度の第1のピーク加速度に対する加速
度比が、予め定めた閾値より小さくなったときを寿命と
判断することが可能である。さらに、本発明の第1及び
第2の特徴において、プロセス条件が規定する回転機に
対する負荷が一定の状態において評価用時系列データを
サンプリング測定し、これにより評価用診断データを作
成し、ピーク値の増加/減少の過渡変化により、寿命を
判断することが可能である。更に、本発明の第2の特徴
において、評価用時系列データを測定する時刻より、経
験則で定まる所定の時間だけ先行した時刻において、且
つ、評価用時系列データと同一プロセス条件の下で、測
定された基準用時系列データから得られた基準用診断デ
ータによりマハラノビス空間を作成し、このマハラノビ
ス空間を基礎として、評価用診断データのマハラノビス
距離を算出し、このマハラノビス距離が予め定めた閾値
を超えた時刻を寿命直前と判定することが可能である。
マハラノビス距離を用いると、特に短時間で高感度な寿
命予測が可能となる。
【0013】本発明の第3の特徴は、(イ)解析対象周
波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、解析対象周
波数の4倍以上のサンプリング数で、回転機の加速度の
評価用時系列データをサンプリング測定するステップ;
(ロ)評価用時系列データを周波数解析し、解析対象周
波数に対応したピークの加速度を示す周波数の変動を評
価用診断データとして作成するステップ;(ハ)評価用
診断データを用いて、回転機の寿命を決定するステップ
とを含む半導体製造装置用回転機の寿命予測方法である
ことを要旨とする。
【0014】本発明の第3の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、ピ
ーク加速度を示す周波数の変動を使用すると、回転機の
寿命を判断するときの所定値、所定条件が決めやすく、
条件を超えたかをすぐ判断できるようになる。
【0015】本発明の第4の特徴は、(イ)解析対象周
波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、解析対象周
波数の4倍以上のサンプリング数で、回転機の加速度の
基準用時系列データ、及びこの加速度の評価用時系列デ
ータをサンプリング測定するステップ;(ロ)基準用時
系列データを周波数解析し、解析対象周波数に対応した
ピークの加速度を示す周波数の変動を基準用診断データ
として作成し、評価用時系列データを周波数解析し、ピ
ークの加速度を示す周波数の変動を評価用診断データと
して作成するステップ;(ハ)基準用診断データ及び評
価用診断データを用いて、回転機の寿命を決定するステ
ップとを含む半導体製造装置用回転機の寿命予測方法で
あることを要旨とする。
【0016】本発明の第4の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、ピ
ーク加速度を示す周波数の変動を使用すると、回転機の
寿命を判断するときの所定値、所定条件が決めやすく、
条件を超えたかをすぐ判断できるようになる。
【0017】本発明の第5の特徴は、(イ)回転機に固
有な基準周波数の整数倍に解析対象周波数を固定するス
テップ;(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサン
プリング間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリン
グ数で、回転機の加速度の評価用時系列データをサンプ
リング測定するステップ;(ハ)評価用時系列データを
周波数解析し、解析対象周波数に固定した加速度の変動
を評価用診断データとして作成するステップ;(ニ)評
価用診断データを用いて、回転機の寿命を決定するステ
ップとを含む半導体製造装置用回転機の寿命予測方法で
あることを要旨とする。
【0018】本発明の第5の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に使う
要素として固定した加速度の変動を使用すると、回転機
の寿命を判断するときの所定値、所定条件が決めやす
く、条件を超えたかをすぐ判断できるようになる。
【0019】本発明の第6の特徴は、(イ)回転機に固
有な基準周波数の整数倍に解析対象周波数を固定するス
テップ;(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサン
プリング間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリン
グ数で、回転機の加速度の基準用時系列データ、及びこ
の加速度の評価用時系列データをそれぞれサンプリング
測定するステップ;(ハ)基準用時系列データを周波数
解析し、解析対象周波数に固定した加速度を基準用診断
データとして作成し、評価用時系列データを周波数解析
し、解析対象周波数に固定した加速度を評価用診断デー
タとして作成するステップ;(ニ)基準用診断データ及
び評価用診断データを用いて、回転機の寿命を決定する
ステップとを含む半導体製造装置用回転機の寿命予測方
法であることを要旨とする。
【0020】本発明の第6の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、固
定した加速度の変動を使用すると、回転機の寿命を判断
するときの所定値、所定条件が決めやすく、条件を超え
たかをすぐ判断できるようになる。
【0021】本発明の第7の特徴は、(イ)回転機;
(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング
間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、
回転機の加速度の評価用時系列データをサンプリング測
定する加速度計;(ハ)この加速時計の出力を周波数解
析する周波数解析装置;(ニ)この周波数解析の結果に
より、評価用時系列データから解析対象周波数に対応し
た加速度のピーク値の変動を評価用診断データとして作
成し、評価用診断データを記録するピーク加速度推移記
録手段;(ホ)評価用診断データを用いて、回転機の寿
命を決定する寿命判定手段とを含む半導体製造装置であ
ることを要旨とする。
【0022】本発明の第7の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、ピ
ーク加速度の変動を使用すると、回転機の寿命を判断す
るときの所定値、所定条件が決めやすく、条件を超えた
かをすぐ判断できるようになる。
【0023】本発明の第8の特徴は、(イ)回転機;
(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング
間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、
回転機の加速度の基準用時系列データ及びこの加速度の
評価用時系列データをそれぞれサンプリング測定する加
速度計;(ハ)この加速時計の出力を周波数解析する周
波数解析装置;(ニ)この周波数解析の結果により、基
準用時系列データから解析対象周波数に対応した加速度
のピーク値の変動を基準用診断データとして作成し、評
価用時系列データからピーク値の変動を評価用診断デー
タとして作成し、基準用診断データ及び評価用診断デー
タを記録するピーク加速度推移記録手段;(ホ)基準用
診断データ及び評価用診断データを用いて、回転機の寿
命を決定する寿命判定手段とを含む半導体製造装置であ
ることを要旨とする。
【0024】本発明の第8の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、ピ
ーク加速度の変動を使用すると、回転機の寿命を判断す
るときの所定値、所定条件が決めやすく、条件を超えた
かをすぐ判断できるようになる。
【0025】本発明の第9の特徴は、(イ)回転機;
(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング
間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、
回転機の加速度の評価用時系列データをサンプリング測
定する加速度計;(ハ)この加速時計の出力を周波数解
析する周波数解析装置;(ニ)この周波数解析の結果に
より、評価用時系列データから解析対象周波数に対応し
た加速度のピーク値を示す周波数の変動を評価用診断デ
ータとして作成し、評価用診断データを記録するピーク
周波数推移記録手段;(ホ)評価用診断データを用い
て、回転機の寿命を決定する寿命判定手段とを含む半導
体製造装置であることを要旨とする。
【0026】本発明の第9の特徴によれば、高感度で安
定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、ピ
ーク加速度を示す周波数の変動を使用すると、回転機の
寿命を判断するときの所定値、所定条件が決めやすく、
条件を超えたかをすぐ判断できるようになる。
【0027】本発明の第10の特徴は、(イ)回転機;
(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング
間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、
回転機の加速度の基準用時系列データ及びこの加速度の
評価用時系列データをそれぞれサンプリング測定する加
速度計;(ハ)この加速時計の出力を周波数解析する周
波数解析装置;(ニ)この周波数解析の結果により、基
準用時系列データから解析対象周波数に対応した加速度
のピーク値を示す周波数の変動を基準用診断データとし
て作成し、評価用時系列データからピーク値を示す周波
数の変動を評価用診断データとして作成し、基準用診断
データ及び評価用診断データを記録するピーク周波数推
移記録手段;(ホ)基準用診断データ及び評価用診断デ
ータを用いて、回転機の寿命を決定する寿命判定手段と
を含む半導体製造装置であることを要旨とする。
【0028】本発明の第10の特徴によれば、高感度で
安定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、
ピーク加速度を示す周波数の変動を使用すると、回転機
の寿命を判断するときの所定値、所定条件が決めやす
く、条件を超えたかをすぐ判断できるようになる。
【0029】本発明の第11の特徴は、(イ)回転機;
(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング
間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、
回転機の加速度の評価用時系列データをサンプリング測
定する加速度計;(ハ)この加速時計の出力を周波数解
析する周波数解析装置;(ニ)この周波数解析の結果に
より、評価用時系列データから解析対象周波数に固定し
た加速度の変動を評価用診断データとして作成し、評価
用診断データを記録する加速度推移記録手段;(ホ)評
価用診断データを用いて、回転機の寿命を決定する寿命
判定手段とを含む半導体製造装置であることを要旨とす
る。
【0030】本発明の第11の特徴によれば、高感度で
安定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、
固定した加速度の変動を使用すると、回転機の寿命を判
断するときの所定値、所定条件が決めやすく、条件を超
えたかをすぐ判断できるようになる。
【0031】本発明の第12の特徴は、(イ)回転機;
(ロ)解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング
間隔、解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、
回転機の加速度の基準用時系列データ及びこの加速度の
評価用時系列データをそれぞれサンプリング測定する加
速度計;(ハ)この加速時計の出力を周波数解析する周
波数解析装置;(ニ)この周波数解析の結果により、基
準用時系列データから解析対象周波数に固定した加速度
のピーク値の変動を基準用診断データとして作成し、評
価用時系列データから解析対象周波数に固定した加速度
のピーク値の変動を評価用診断データとして作成し、基
準用診断データ及び評価用診断データを記録する加速度
推移記録手段;(ホ)基準用診断データ及び評価用診断
データを用いて、回転機の寿命を決定する寿命判定手段
とを含む半導体製造装置であることを要旨とする。
【0032】本発明の第12の特徴によれば、高感度で
安定した回転機の寿命予測が可能となる。寿命予測に、
固定した加速度の変動を使用すると、回転機の寿命を判
断するときの所定値、所定条件が決めやすく、条件を超
えたかをすぐ判断できるようになる。
【0033】本発明の第7〜12特徴において、加速度
計は回転機のギヤボックスの上面、このギヤボックスの
側面、このギヤボックスの底面、このギヤボックスから
20cm以内のケーシングの上面、このケーシングの側
面、このケーシングの底面のいずれかに配置されている
ことが好ましい。その加速度計を取り付ける方法として
は磁力、接着剤、ねじ止め、埋め込みで良い。特にねじ
止めや埋め込みのように固定が強固になると共振周波数
が高くなり、より高い周波数まで測定可能になるが本発
明では対象周波数を回転機回転数の整数倍とし、1kH
z以下で寿命予測可能にしたため磁石や接着剤での固定
でも用いることができ、簡便な取り付けが可能である。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載
において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号
を付している。ただし、図面は模式的なものであること
に留意すべきである。
【0035】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る半導体製造装置としてのLPCV
D装置の概略を示す図である。図1に示すように、この
LPCVD装置は、真空排気可能な密閉構造をしたCV
Dチャンバ1を有し、CVDチャンバ1の排気側には真
空配管32が接続され、真空配管32の排気側にゲート
バルブ2が接続されている。そして、このゲートバルブ
2の排気側に真空配管33が接続され、真空配管33の
排気側にCVDチャンバ1の内部を排気するための回転
機(ルーツ型のドライポンプ)3が接続されている。ゲ
ートバルブ2は必要に応じてCVDチャンバ1とドライ
ポンプ3を分離し、コンダクタンスを調整する。一方、
CVDチャンバ1には、複数のガス配管51,52,5
3,・・・・・が接続され、このガス配管51,52,5
3,・・・・・は、それぞれマスフローコントロラ41,4
2,43に接続されている。CVDチャンバ1に導入さ
れる種々の原料ガス(ソースガス)及びキャリアガスは
マスフローコントロラ41,42,43によって、その
流量が制御される。そして、制御された原料ガス等はガ
ス配管51,52,53,・・・・・を通って一定の減圧化
のCVDチャンバ1に導入される。CVDチャンバ1の
内部をドライポンプ3で真空排気するために、そして、
ドライポンプ3はCVDチャンバ1に導入された未反応
の原料ガス及び反応生成物を排気する。図1に示すLP
CVD装置を用いて、例えば、シリコン窒化膜(Si
膜)の成膜する場合は、ドライポンプ3により減圧
状態にされたCVDチャンバ1に、ジクロロシラン(S
iHCl)ガスをマスフローコントローラ41を介
して導入し、アンモニア(NH)ガスをマスフローコ
ントローラ42を介して導入する。そして、CVDチャ
ンバ1の内部でシリコン(Si)基板を約800℃程度
にまで加熱し、ジクロロシラン(SiHCl)ガス
とアンモニア(NH)ガスとの化学反応により、シリ
コン基板上にシリコン窒化膜を生成する。この化学反応
は、シリコン窒化膜を生成するとともに、反応副生成物
として塩化アンモニウム(NHCl)ガス及び水素
(H)ガスを発生する。水素は気体であるので、ドラ
イポンプ3によって排気される。一方、塩化アンモニウ
ムは、生成時においては、反応炉内が800℃程度の高
温下及び数100Pa以下の減圧下であるために、気体状
である。図示を省略しているが、通常、LPCVD装置
には、固体の反応副生成物を捕集するトラップがCVD
チャンバ1とドライポンプ3との間に設置されている。
トラップは、圧力が低いため、反応副生成物の完全な捕
集は不可能である。このため、捕集しきれない反応副生
成物は、ドライポンプ3まで到達する。ドライポンプ3
では、気体の圧縮によって0.1Pa程度から大気圧まで
圧力が増加する。反応副生成物は、低圧では気体として
存在するが、より高圧下では固化を始める。ドライポン
プ3の内部では、ガスの圧縮が繰り返され、数100Pa
の圧力から大気圧まで圧力が変化していくために、排気
ガス中のガス状反応副生成物は、圧力上昇とともにドラ
イポンプ3の内部で固化し始める。ドライポンプ3の配
管内で固化し始めると、わずかであるが堆積物が回転軸
を弾性変形させる。その結果として、ドライポンプが故
障することにつながる。
【0036】本発明の第1の実施の形態に係る半導体製
造装置(LPCVD装置)用のルーツ型のドライポンプ
(回転機)3は、図1に示すように、ギヤボックス35
を有し、このギヤボックス35付近に振動を検知する加
速度計36が備え付けられている。加速度計36は、ド
ライポンプ(回転機)3のギヤボックス35の上面、こ
のギヤボックス35の側面、又はギヤボックス35の底
面のいずれかに配置すれば良い。或いは、このギヤボッ
クス35から20cm以内のケーシング(図示省略)の
上面、このケーシングの側面、又はケーシングの底面の
いずれかに配置すれば良い。さらに、加速度計36の出
力側には、フーリエ変換分析装置等の周波数解析装置3
7が接続され、周波数解析装置37は、加速度計36で
サンプリング測定した回転機(ドライポンプ)3の振動
(加速度)をフーリエ変換し周波数成分に分解する。こ
のため、フーリエ変換装置37に加速度計36で測定さ
れたデータを電送するために配線38aが設けられてい
る。周波数解析装置(フーリエ変換分析装置)37によ
って振動(加速度)の時系列データが周波数成分に分解
された周波数スペクトルのデータは、配線38bを介し
て、CPU39に電送される。
【0037】CPU39には解析対象周波数決定手段
4、ピーク加速度推移記録手段5、寿命判定手段6が内
蔵されている。解析対象周波数決定手段4は、CPU3
9に電送された周波数スペクトルのデータを分析し、ス
ペクトルのピークの位置の周波数から解析対象周波数を
決定する。ピーク加速度推移記録手段5は、サンプリン
グ測定された加速度の解析対象周波数成分を、CPUの
主記憶装置若しくは、図示を省略した外部記憶装置の所
定のファイルに記録する。即ち、フーリエ変換装置37
の周波数解析の結果により、基準用時系列データから解
析対象周波数に対応した加速度のピーク値の変動を基準
用診断データとして作成し、評価用時系列データからピ
ーク値の変動を評価用診断データとして作成し、これら
の基準用診断データ及び評価用診断データを主記憶装置
若しくは外部記憶装置に記録する。寿命判定手段6で
は、ピーク加速度推移記録手段5が記録したデータ群を
読み出し、演算することにより、ドライポンプ3の寿命
判定を行う。
【0038】具体的には、第1の実施の形態に係る半導
体製造装置の寿命判定手段6は、加速度減少率判定手段
61、加速度比判定手段62、加速度推移判定手段6
3、マハラノビス距離判定手段64の4つのモジュール
を内蔵している。加速度減少率判定手段61は、CVD
成長中(成膜ステップ)での加速度の減少率を算出し、
ドライポンプ3の寿命を判定するモジュールである。加
速度比判定手段62はCVDプロセス中の成膜ステップ
前後の加速度比を算出し、ドライポンプ3の寿命を判定
するモジュールである。加速度推移判定手段63は、ス
タンバイ時のようにドライポンプ3に流入するガス流量
が一定の場合のピーク加速度の履歴(時系列データ)に
よってドライポンプ3の寿命を判定するモジュールであ
る。マハラノビス距離判定手段64は、所定日前の正常
時のデータ群、例えば、スタンバイ時のようにポンプに
流入するガス流量が一定の場合のピーク加速度のデータ
群から基準空間(マハラノビス空間)を作成し、この基
準空間を用いてマハラノビス距離を算出し、マハラノビ
ス距離の変動によりドライポンプ3の寿命を判定するモ
ジュールである。
【0039】図2は、図1に示したルーツ型のドライポ
ンプ(回転機)3の内部構造を示す。図2に示すよう
に、第1の実施の形態に係る半導体製造装置(LPCV
D装置)に用いるドライポンプ3は、3枚の羽根がつい
た2つのロータ10a、10bがそれぞれ回転軸11a、
11bで回転する構造である。ドライポンプ3はボディ
13とボディ13の吸気側に設けられた吸気フランジ1
4、ボディ13の排気側に設けられた排気フランジ15
を有している。図1に示したギヤボックス35は図2で
はその図示を省略しているが、2つのロータ10a、1
0bを駆動するモータの出力を変換し、2つのロータ1
0a、10bの回転を制御する。加速度計36は、例え
ば、ギヤボックス35の上部の平面部分に磁石で取り付
ている。ギヤボックス35に接着剤等の化学的手段、或
いは、ねじ止め、埋め込み等の機械的手段で固定しても
良い。CVDチャンバ1からゲートバルブ2を通ってき
たガス流は、吸気フランジ14よりドライポンプ3内に
入る。ドライポンプ3内に入ったガスは2つのロータ1
0a、10bが回転軸11a、11bで回転することによ
り圧縮される。圧縮されたガスは排気フランジ15より
排気される。
【0040】次に、図3に示すフローチャートを用い
て、本発明の第1の実施の形態に係る半導体製造装置
(LPCVD装置)用回転機の寿命予測方法を説明す
る。ここで回転機とは、ドライポンプ3である。具体的
には、Si34薄膜を形成するLPCVD装置に用いら
れるドライポンプ3の寿命を予測する。
【0041】(イ)まず、ステップS101では、LP
CVD装置のドライポンプ3に配置された加速度計36
で、ドライポンプ3の振動(加速度)の時系列データ
(推移)をサンプリング測定する。加速度の時系列デー
タの測定は、所定時間間隔で、所定数の加速度をサンプ
リングする。
【0042】(ロ)次にステップS102において、ス
テップS101で得られた振動データを、周波数解析装
置(フーリエ変換分析装置)37によって周波数成分に
分解した加速度の周波数スペクトルを得る。そして、フ
ーリエ変換後、CRTやRCD等の表示装置に加速度の
周波数スペクトルを表示、若しくは、印刷機(プリン
タ)等の出力装置により、加速度の周波数スペクトルを
出力する。
【0043】(ハ)図2に示したドライポンプ3は、回
転軸11a、11bは50Hzで回転し、ロータ10a、
10bの羽根が3枚あるので、回転軸11a、11bが
1回転につき羽根が6回通過する。このため、図4に示
すように、基準振動の6倍に当たる300Hz付近に加
速度の最大のピーク値が現れる。つまり、周波数スペク
トル中の最大の加速度のピークは、回転軸11a、11
bの基準振動とロータの羽根の枚数によって決まる。基
準振動が50Hzのドライポンプ3の場合は、50Hz
の整数倍に周波数スペクトル中の加速度のピークが現れ
る。ステップS103においては、CPU39の解析対
象周波数決定手段4を用いて、加速度の周波数スペクト
ルを参酌して、寿命測定に用いる解析対象周波数を決定
する。図4から明らかなように、解析対象周波数とし
て、基準振動の整数倍ごとのピークに位置する周波数を
採用することが好ましい。そこで、第1の実施の形態で
は、解析対象周波数を300Hzとする。この解析対象
周波数に対応したピーク加速度の値を用いることによ
り、感度良く対象とするドライポンプ3の寿命が予測で
きる。実際には、ピーク加速度を示す周波数は、解析対
象周波数に固定されず、解析対象周波数の近傍におい
て、揺らぎや変動を示す。即ち、ピーク加速度を示す周
波数は、一般には、変数である。
【0044】(ニ)その後、加速度の時系列データ(推
移)をサンプリング測定し、時系列データを周波数領域
のデータにフーリエ変換し、解析対象周波数成分に対応
した加速度のピーク値を得る。即ち、先ず、回転機の加
速度の基準用時系列データ、及びこの加速度の評価用時
系列データを、それぞれサンプリング測定する。基準振
動の整数倍の解析対象周波数における加速度のピーク値
の変動を高感度に捕らえるには、データのサンプリング
方法がポイントになる。本発明の第1の実施の形態に係
る寿命予測方法では、加速度のサンプリング間隔を最大
の解析対象周波数対象周波数の1/2周期以下、サンプ
リング数を最大の解析対象周波数の4倍以上とする。例
えば、最大の解析対象周波数を450Hzとすれば、サ
ンプリング数は、4×450=1800個以上にすれば
よい。この所定数のサンプリング点からなるサンプリン
グ測定を1サンプリング・シーケンスとし、所定の診断
時間間隔でサンプリング測定を繰り返す。例えば、1サ
ンプリング・シーケンス内でのサンプリング間隔を0.
5msとし、1サンプリング・シーケンスにおけるサン
プリング数を4000点とし、4000点の加速度をサ
ンプリング測定する。そして、基準用時系列データを周
波数解析し、解析対象周波数に対応した加速度のピーク
値の変動を基準用診断データとして作成し、評価用時系
列データを周波数解析し、ピーク値の変動を評価用診断
データとして作成する。1サンプリング・シーケンスの
4000のサンプリング点から基準用診断データ及び評
価用診断データの1診断点が得られる。サンプリング間
隔及びサンプリング数を選ぶことにより、高感度な予測
が可能になる。そして、ステップS104において、ピ
ーク加速度周波数推移記録手段5を用いて、加速度の解
析対象周波数成分からなる診断点群のデータである基準
用診断データ及び評価用診断データを、記憶装置の所定
のファイルに記録する。この際、加速度減少率判定手段
(モジュール)61用の入力データとして、CVD成長
中(成膜ステップ)に測定された加速度の解析対象周波
数成分からなる診断点群のデータを、記憶装置の所定の
ファイルに記録する。また、加速度比判定手段(モジュ
ール)62用の入力データとして、成膜ステップ前後の
加速度の解析対象周波数成分からなる診断点群のデータ
を、記憶装置の所定のファイルに記録する。更に、加速
度推移判定手段(モジュール)63用の入力データとし
ては、CVDプロセス以外の状態における加速度の解析
対象周波数成分からなる診断点群のデータを、記憶装置
の所定のファイルに記録する。更に、マハラノビス距離
判定手段(モジュール)64用の入力データとして、ド
ライポンプ3の状態を評価する日の72時間前(48時
間前から168時間前の間で良い)におけるスタンバイ
時(同一ガス流量条件)のデータ群を含めて、加速度の
解析対象周波数成分からなる診断点群のデータを、記憶
装置の所定のファイルに記録する。
【0045】(ホ)ステップS105においては、ステ
ップS104で記録した加速度の解析対象周波数成分か
らなる診断点のデータ群(加速度のピーク値のデータ
群)からなる基準用診断データ及び評価用診断データを
読み出し、加速度減少率判定手段61、加速度比判定手
段62,加速度推移判定手段63,マハラノビス距離判
定手段64を用いて、ドライポンプ3の寿命を判断す
る: ステップS11では、加速度減少率判定手段(モジュ
ール)61を用いCVD成長中(成膜ステップ)でのピ
ーク加速度が低下する現象を利用してドライポンプ3の
寿命を判断する。成膜ステップ時にピーク加速度減少率
が85%以上になった場合は、ポンプ停止直前つまりド
ライポンプ3の寿命であると判断する。ピーク加速度減
少率については、後に図5及び図6を用いて、詳細に説
明する; ステップS12においては、加速度比判定手段(モジ
ュール)62を用いて、成膜ステップ前後のピーク加速
度比を計算する。即ち、CVDプロセス中の成膜ステッ
プ直後には成膜ステップで減少した300Hzのピーク
加速度は、正常状態では成膜ステップ前の値に戻るが、
ポンプ停止直前では成膜ステップ前の値に戻らない現象
を利用してドライポンプ3の寿命を判断する。成膜ステ
ップ前後のピーク加速度比(後/前)が90%以下にな
った場合は、ポンプ停止直前つまりドライポンプ3の寿
命であると判断する。成膜ステップ前後のピーク加速度
比については、後に図7及び図8で詳細に説明する; ステップS13においては、加速度推移判定手段(モ
ジュール)63を用い、CVDプロセス以外の状態にお
ける診断点の時間的変化(ピーク加速度の変化)を求め
る。本発明者らは、CVDプロセス以外においてサンプ
リング測定され周波数解析されたピーク加速度は、ドラ
イポンプ3の内部に堆積物が蓄積されることにより変化
することを実験的に確認している。そして、ポンプ交換
直後は一定のピーク加速度が、ポンプ停止の所定日前に
増加し、ポンプ停止直前に減少する(図9参照。)。つ
まり、スタンバイ時のようにドライポンプ3に流入する
ガス流量が一定の場合のピーク加速度が増加後減少した
場合、ドライポンプ3の寿命が近いと判断する。特にこ
の場合は加速度の測定時間が短時間で済むため効率よく
ドライポンプ3の寿命を予測できる; ステップS14においては、マハラノビス距離判定手
段(モジュール)64を用い、マハラノビス距離を算出
して、ドライポンプ3の寿命判断方法である。マハラノ
ビス距離判定手段(モジュール)64においては、均質
性の期待できる正常時のデータを集めて、認識の基準と
なる空間、即ちマハラノビス空間(正常空間)を作成す
る。正常な状態の特徴量(加速度)を計測したとき、そ
の特徴量(加速度)は比較的均質であると期待するので
ある。正常な状態の加速度のデータの集合は、ある相関
関係を持つ評価の基準となる空間を構成するので、デー
タの集合体から導き出される相関行列の逆行列で、マハ
ラノビス空間が表現される。「マハラノビス距離MD」
は、評価対象である加速度のデータの異常の度合い、即
ち、測定された加速度のデータが、評価の基準となる
(正常な状態の)加速度のデータからどのくらいずれて
いるかを示す尺度である。マハラノビス距離MDはゼロ
から無限大までの値をとる。小さな値であれば正常デー
タの仲間であり、大きな値であれば異常である確率が大
きく、寿命が近いと判断出来る。しかし、マハラノビス
距離の変化を寿命の判断に利用するには、基準空間(マ
ハラノビス空間)の取り方がキーになる。本発明の第1
の実施の形態に係る半導体製造装置用回転機の寿命予測
方法では、プロセス変動の影響を除外するために、ドラ
イポンプ3の状態を評価するデータ群の測定の72時間
前のスタンバイ時(同一ガス流量条件)の加速度のデー
タ群から基準空間(マハラノビス空間)を作成し、この
基準空間を用いて、マハラノビス距離MDを算出し、各
時刻におけるマハラノビス距離MDの変動を調べる。そ
して、マハラノビス距離MDが15以上でポンプ停止直
前であると判断する。マハラノビス距離MDを用いると
かなり高感度になる。
【0046】(ヘ)そして、ステップS105での判断
に基づき、ステップS106でポンプ停止直前(寿命)
の表示、表示装置、表示パネル、若しくは表示ランプに
表示、或いは警報等の音響的表示をする。
【0047】なお、上記のステップS11〜S14はそ
れぞれ単独でもドライポンプ3の寿命判断をすることが
できるが、2以上のステップ組み合わせて、総合的に判
断することもできる。上記のステップS11〜S14の
いずれかを単独で行う場合は、図1に示した寿命判定手
段6中の加速度減少率判定手段61、加速度比判定手段
62、加速度推移判定手段63、マハラノビス距離判定
手段64の4モジュールの内、対応するモジュールのみ
があればよい。また、組み合わせて判断するのであれ
ば、加速度減少率判定手段61、加速度比判定手段6
2、加速度推移判定手段63、マハラノビス距離判定手
段64の内、組み合わせに必要なモジュールが少なくと
も2つ必要なことは勿論である。上記の説明では、周波
数スペクトルにおける最大ピーク加速度を用いてドライ
ポンプ3の寿命予測をした場合を例示したが、他のピー
ク加速度やサブピーク加速度を用いることもできる。
【0048】図4は、振動加速度の周波数スペクトルで
ある。縦軸はドライポンプ3に設置した加速度計36で
測定した加速度を示し、横軸は周波数を表している。図
4に示すように、複数の周波数において、加速度のピー
クが見られる。前述したように羽根が3枚のドライポン
プ3が50Hzの基準振動をしている場合は、基準振動
の6倍の周波数の加速度がドライポンプ3の状態に特に
敏感になる。したがって、周波数が300Hzにおい
て、最大のピーク値を有する加速度を得る。つまり、3
00Hzのときのピーク加速度を解析対象周波数として
使って、ドライポンプ3の寿命予測を行うのが最も合理
的である。ただし、他の基準振動の整数倍周波数のピー
クを解析対象周波数として使用しても、寿命の判断はで
きる。図4には、更に、250Hz、300Hzのサブ
ピークが250Hz、300Hzのピークの高周波数
側、低周波数側それぞれ10Hzに見られる。これらの
サブピークを解析対象周波数として使用しても寿命の判
断はできる。
【0049】図5は、成膜ステップでのピーク加速度の
経時変化のグラフである。縦軸は300Hzのピーク加
速度を表しており、横軸はCVDプロセス中の時刻の経
過を表している。図5によるとCVDプロセス中の成膜
ステップ時にピーク加速度が低下する現象が確認でき
る。図6は、成膜ステップでのピ−ク加速度減少率の経
時変化のグラフである。縦軸はCVD成長中のピーク加
速度減少率を表しており、横軸はCVD成長中の時刻の
経過を表している。ピーク加速度減少率は累積膜圧の増
加につれて増加する傾向が見られた。そこで、図5で見
られた成膜ステップ時にピーク加速度が低下する時の加
速度減少率を出し、それを表したのが図6である。加速
度減少率が85%以上の場合にドライポンプ3は寿命と
なった。したがって、加速度減少率が85%以上で、ド
ライポンプ3は停止直前であると判断出来る。
【0050】図7は、ポンプ停止直前の成膜ステップで
のピーク加速度の経時変化のグラフである。縦軸は30
0Hzのピーク加速度を表しており、横軸はCVD成長
中の時刻の経過を表している。CVDの成膜ステップ直
後には成膜ステップで減少した300Hzのピーク加速
度は正常状態では図5に示すように成膜ステップ前の値
に戻る。しかし、ポンプ停止直前ではピーク加速度は成
膜ステップ前の値に戻らない現象を図7は示している。
【0051】図8は、ピーク加速度の成膜ステップ前後
におけるピーク加速度比を経時変化として示すグラフで
ある。縦軸は成膜ステップ前後のピーク加速度比(後/
前)を表している。横軸はCVD成長中の時刻の経過を
表している。図7で示したようにポンプ停止直前ではピ
ーク加速度は成膜ステップ前の値に戻らなくなる。一
方、加速度比の減少率が90%の時、ドライポンプ3は
寿命となることを、本発明者らは見いだした。そこで、
判断の基準になるピーク加速度比の減少率は90%とす
る。つまり、加速度比の減少率が90%となったとき、
ドライポンプ3は停止直前であると判断出来る。
【0052】図9は、スタンバイ時の診断点(ピーク加
速度)の経時変化を示すグラフである。縦軸は、スタン
バイ時のようにドライポンプ3に流入するガス量が一定
の時のピーク加速度を表している。横軸は時刻の経過を
表している。グラフの左端はポンプ交換直後である。ピ
ーク加速度はしばらくの間、一定である。しかし、ある
時間経過後、一定であったピーク加速度が増加する。こ
のピーク加速度の増加は一時的であり、すぐに減少を開
始する。本発明者らは、ピーク加速度が増加した後に減
少する経時変化を示した場合は、ドライポンプ3はその
後寿命となることを確認している。したがって、ドライ
ポンプ3に流入するガス流量が一定の場合の診断点の経
時変化を観測し、ピーク加速度が増加後減少した場合
は、ドライポンプ3が停止直前であると判断出来る。
【0053】図10は、スタンバイ時(同一ガス流量条
件)の診断点(ピーク加速度)のデータ群から作成した
基準空間(マハラノビス空間)を基礎として、マハラノ
ビス距離MDを算出し、マハラノビス距離MDの経時変
化を示すグラフである。縦軸は、マハラノビス距離MD
を表しており、横軸は時刻の推移を表している。図10
の結果を見てみるとマハラノビス距離MDは時刻の推移
とともに増加していく。そして、マハラノビス距離MD
が5以上になったときに正常状態からの変化(異常状態
への移行)が発生したと判断できる。更にマハラノビス
距離MDが増加し、マハラノビス距離MDが15以上に
なった直後に、ドライポンプ3は停止(故障)するとい
う実験的データが得られている。したがって、ドライポ
ンプ3に流入するガス流量が一定の場合、マハラノビス
距離MDが15以上になったらドライポンプ3停止直前
であると判断出来る。
【0054】(第2の実施の形態)図11は、本発明の
第2の実施の形態に係る半導体製造装置としてのLPC
VD装置の概略を示す図である。ピーク加速度を有する
周波数は、周波数領域において、解析対象周波数決定手
段4が決定した解析対象周波数の近傍で変動している。
本発明の第2の実施の形態では、LPCVD装置に用い
るドライポンプ3の寿命判定をするとき、第1の実施の
形態で用いたピーク加速度(周波数領域における加速度
のピーク値)の変動の代わりに、加速度がピーク値を示
す位置の周波数の変動を用いる。したがって、図11
は、図1とほぼ同様であるが、CPU39に内蔵してい
るモジュールが異なる。即ち、図11に示すように、C
PU39には解析対象周波数決定手段4、ピーク周波数
推移記録手段7、寿命判定手段6が内蔵されている。解
析対象周波数決定手段4では図1と同様にCPU39に
電送された周波数スペクトルを分析し、周波数領域にお
いてピーク値を示す加速度の周波数を解析対象周波数と
して決定する。ピーク周波数推移記録手段7は、ピーク
値に対応した周波数の周波数領域における変動を示す経
時データを記録装置に記録する。即ち、ピーク周波数推
移記録手段7は、周波数解析装置37の周波数解析の結
果により、基準用時系列データから解析対象周波数に対
応した加速度のピーク値を示す周波数の変動を基準用診
断データとして作成し、評価用時系列データからピーク
値を示す周波数の変動を評価用診断データとして作成
し、これらの基準用診断データ及び評価用診断データを
記録装置に記録する。
【0055】寿命判定手段6ではピーク周波数推移記録
手段7で記録された時系列データを読み出し、ドライポ
ンプ3の寿命判定を行う。寿命判定手段6は、周波数減
少率判定手段71、周波数比判定手段72、マハラノビ
ス距離判定手段73の4つのモジュールを有している。
周波数減少率判定手段(モジュール)71は、CVD成
長中(成膜ステップ)での周波数の減少率によってドラ
イポンプ3の寿命を判定するモジュールである。周波数
比判定手段(モジュール)72はCVDプロセス中の成
膜ステップ前後の変動した周波数比によってドライポン
プ3の寿命を判定するモジュールである。マハラノビス
距離判定手段(モジュール)73は、所定日前のスタン
バイ時のようにドライポンプ3に流入するガス流量が一
定の場合のピーク周波数のデータ群から基準空間(マハ
ラノビス空間)を形成し、この基準空間を用いてマハラ
ノビス距離MDを算出し、マハラノビス距離MDの変動
によりドライポンプ3の寿命を判定するモジュールであ
る。他は図1と同様であるので、重複した説明を省略す
る。
【0056】次に、図12に示すフローチャートを用い
て、本発明の第2の実施の形態に係る半導体製造装置
(LPCVD装置)用回転機の寿命予測方法を説明す
る。ここで回転機とは、第1の実施の形態と同様に、ド
ライポンプ3の意である。
【0057】(イ)ステップS201において、ステッ
プS101と同様の方法で、加速度(振動データ)をサ
ンプリング測定する。
【0058】(ロ)次に、ステップS202では、ステ
ップS201で得られた振動データを周波数解析装置
(フーリエ変換分析装置)37によって周波数領域のデ
ータに変換する。具体的には所定時間間隔で所定数の周
波数をサンプリングした後にフーリエ変換し、周波数ス
ペクトルを得る。
【0059】(ハ)そして、周波数スペクトルのピーク
を参照して、ステップS203において、CPU39の
解析対象周波数決定手段4を用いて、基準振動の整数倍
の周波数の1を解析対象周波数として選定する。
【0060】(ニ)更に、寿命予測に必要な加速度のデ
ータ、即ち回転機の加速度の基準用時系列データ、及び
この加速度の評価用時系列データをサンプリング測定す
る。そして、サンプリング測定の結果を周波数解析し
て、解析対象周波数の変動を示す診断点からなる経時デ
ータを得る。即ち、基準用時系列データを周波数解析
し、解析対象周波数に対応したピークの加速度を示す周
波数の変動を基準用診断データとして作成し、評価用時
系列データを周波数解析し、ピークの加速度を示す周波
数の変動を評価用診断データとして作成する。周波数変
動を示す経時データは、ステップS204において、ピ
ーク周波数推移記録手段7を用いて、記憶装置の所定の
ファイルに記録する。この際、周波数減少率判定手段
(モジュール)71用の入力データとして、CVD成長
中(成膜ステップ)に測定された周波数の経時変化を示
すデータを、記憶装置の所定のファイルに記録する。ま
た、周波数比判定手段(モジュール)72用の入力デー
タとして、成膜ステップ前後の周波数の変化を示すデー
タをサンプリング測定し、記憶装置の所定のファイルに
記録する。更に、マハラノビス距離判定手段(モジュー
ル)73用の入力データとして、ドライポンプ3の状態
を評価する日の72時間前(48時間前から168時間
前の間で良い)におけるスタンバイ時(同一ガス流量条
件)のデータ群を含めて、周波数の経時変化を示すデー
タを記憶装置の所定のファイルに記録する。
【0061】(ホ)その後、ステップS205におい
て、ステップS204で記録されたピーク周波数推移
(周波数変動を示す経時データ)を示す基準用診断デー
タ及び評価用診断データを読み出し、周波数減少率判定
手段(モジュール)71、周波数比判定手段(モジュー
ル)72,マハラノビス距離判定手段(モジュール)7
3に入力し、それぞれのモジュールを用いて、それぞれ
ドライポンプ3の寿命を判断する: ステップS21においては、周波数減少率判定手段
(モジュール)71を用い、周波数の減少率を計算す
る。即ち、CVD成長中(成膜ステップ)でのピーク周
波数の減少率を観測して、ドライポンプ3の寿命を判断
する。例えば、成膜ステップ時にピーク周波数減少率
が、所定の値、例えば0.3%以上になった場合はポン
プ停止直前つまりドライポンプ3の寿命であると判断す
る; ステップS22においては、CVDプロセス中の成膜
ステップ前後の周波数比を、周波数比判定手段(モジュ
ール)72を用いて計算する。CVDプロセス中の成膜
ステップ直後には、成膜ステップで減少したピーク周波
数は、正常状態において成膜ステップ前の値に戻るが、
ポンプ停止直前では成膜ステップ前の値に戻らない現象
を利用してドライポンプ3の寿命を判断する。成膜ステ
ップ前後のピーク周波数比(後/前)が、所定の値、例
えば99.7%以下になった場合はポンプ停止直前、つ
まりドライポンプ3の寿命であると判断する; ステップS23においては、マハラノビス距離判定手
段(モジュール)73を用い、マハラノビス距離MDを
用いて、ドライポンプ3の寿命を判断する。例えば、マ
ハラノビス距離MDが15以上でポンプ停止直前である
と判断する。マハラノビス距離MDを用いるとかなり高
感度になる。
【0062】(ヘ)そして、ステップS205での判断
に基づき、ステップS206でポンプ停止直前(寿命)
の表示をする。
【0063】このように、第1の実施の形態のピーク加
速度をピーク周波数と置き換えて、周波数領域における
周波数変動を測定しても、第1の実施の形態と同様に、
ドライポンプ3の寿命が予測可能である。
【0064】(第3の実施の形態)図13は、本発明の
第3の実施の形態に係る半導体製造装置としてのLPC
VD装置の概略を示す図である。第1の実施の形態にお
いて、ピーク加速度を有する周波数は、周波数領域にお
いて、解析対象周波数決定手段4が決定した解析対象周
波数の近傍で変動しており、一定の周波数に固定されて
いる訳ではない。本発明の第3の実施の形態では、解析
周波数を300kHzに固定した場合の、300kHz
において観測される加速度の時系列データによって、L
PCVD装置に用いるドライポンプ3の寿命予測を行う
ものである。図13は、図1とほぼ同様であるが、CP
U39に内蔵しているモジュールが異なる。即ち、図1
3に示すCPU39には、加速度推移記録手段8、解析
対象周波数固定手段9、及び寿命判定手段6が内蔵され
ている。図1及び11の解析対象周波数決定手段4では
CPU39に電送された周波数スペクトルを分析して解
析対象周波数を決定していたが、図13の場合は解析周
波数は、初めから特定の値、例えば、300kHzに固
定する。例えば、CPU39を内蔵するコンピュタシス
テムの入力装置により、300kHzを入力すれば、解
析対象周波数固定手段9は、この300kHzに解析対
象周波数を固定する。加速度推移記録手段8では、サン
プリング測定された300kHzの加速度の時系列デー
タを、記憶装置の所定のファイルに記録する。即ち、加
速度推移記録手段8は、フーリエ変換分析装置37等の
周波数解析装置の周波数解析の結果により、基準用時系
列データから解析対象周波数に固定した加速度のピーク
値の変動を基準用診断データとして作成し、評価用時系
列データから解析対象周波数に固定した加速度のピーク
値の変動を評価用診断データとして作成し、基準用診断
データ及び評価用診断データを記録する。寿命判定手段
6では加速度推移記録手段8で得られたデータに基づい
て、ドライポンプ3の寿命判定を行う。そして、寿命判
定手段6は、加速度減少率判定手段81、加速度比判定
手段82、加速度推移判定手段83、マハラノビス距離
判定手段84の4つのモジュールを内蔵している。これ
らの4つのモジュールは、300kHzに固定された解
析対象周波数に対して、図1で説明した加速度減少率判
定手段(モジュール)61、加速度比判定手段(モジュ
ール)62、加速度推移判定手段(モジュール)63、
マハラノビス距離判定手段(モジュール)64と、ほぼ
同様な判定をする。他は図1と同様であるので、重複し
た説明を省略する。但し、解析周波数を初めから特定の
値に固定している場合は、フーリエ変換分析装置37等
の周波数解析装置の代わりに、バンドパスフィルター、
若しくは狭帯域増幅器を用いることが可能である。この
場合は、バンドパスフィルター若しくは狭帯域増幅器か
ら300kHzに固定した加速度のアナログデータをC
PU39に送り、CPU39の内部若しくはインターフ
ェイスで、このアナログデータをA/D変換しても良
い。
【0065】次に、図14に示すフローチャートを用い
て、本発明の第3の実施の形態に係る半導体製造装置
(LPCVD装置)用回転機の寿命予測方法を、解析周
波数を300kHzに固定した場合を例に、説明する。
ここで回転機とは、第1及び第2の実施の形態と同様に
ドライポンプ3の意である。
【0066】(イ)ステップS301では、ステップS
101と同様の方法で、加速度(振動データ)をサンプ
リング測定する。
【0067】(ロ)次にステップS302はステップS
301で得られた振動データを周波数解析装置(フーリ
エ変換分析装置)37によって周波数成分に分解し、加
速度の周波数スペクトルを得る。
【0068】(ハ)ステップS303では、ステップS
301で得られた加速度の周波数スペクトルから300
kHzに固定された加速度を抽出する。そして、解析対
象周波数を300kHzに固定する。
【0069】(ニ)次に、回転機の加速度の基準用時系
列データ、及びこの加速度の評価用時系列データをそれ
ぞれサンプリング測定し、300kHzの加速度成分を
抽出する。即ち、基準用時系列データを周波数解析し、
解析対象周波数に固定した加速度を基準用診断データと
して作成し、評価用時系列データを周波数解析し、解析
対象周波数に固定した加速度を評価用診断データとして
作成する。例えば、加速度減少率判定手段(モジュー
ル)81用の入力データとして、CVD成長中(成膜ス
テップ)での加速度の時系列データをサンプリング測定
し、固定された解析対象周波数(300kHz)の成分
を抽出する。また、加速度比判定手段(モジュール)8
2用の入力データとして、成膜ステップ前後の加速度の
時系列データをサンプリング測定し、300kHzの成
分を抽出する。更に、加速度推移判定手段(モジュー
ル)83用の入力データとしては、CVDプロセス以外
の状態における加速度の時系列データをサンプリング測
定し、300kHzの成分を抽出する。更に、マハラノ
ビス距離判定手段(モジュール)84用の入力データと
して、ドライポンプ3の状態を評価する日の72時間前
(48時間前から168時間前の間で良い)におけるス
タンバイ時(同一ガス流量条件)のデータ群を含めて、
加速度の時系列データをサンプリング測定し、300k
Hzの成分を抽出する。ステップS304においては、
加速度推移記録手段8を用いて、これらの300kHz
のときの加速度の診断点群からなる経時データ(基準用
診断データ及び評価用診断データ)を記憶装置の所定の
ファイルに記録する。
【0070】(ホ)ステップS305においてはステッ
プS304で得られた加速度の診断点群からなる経時デ
ータ(基準用診断データ及び評価用診断データ)を記憶
装置から読み出し、加速度減少率判定手段(モジュー
ル)81、加速度比判定手段(モジュール)82,加速
度推移判定手段(モジュール)83,マハラノビス距離
判定手段(モジュール)84に入力し、それぞれのモジ
ュールで、ドライポンプ3の寿命を判断する: ステップS31においては、加速度減少率判定手段
(モジュール)81を用い、CVD成長中(成膜ステッ
プ)での、300kHzに固定された加速度の減少率を
算出する。即ち、CVD成長中(成膜ステップ)での3
00kHzに固定された加速度が低下する現象を利用し
てドライポンプ3の寿命を判断する。成膜ステップ時に
300kHzに固定された加速度減少率が85%以上に
なった場合は、ポンプ停止直前、つまりドライポンプ3
の寿命であると判断する; ステップS32においては、加速度比判定手段(モジ
ュール)82を用い、成膜ステップ前後の300kHz
に固定された加速度比(後/前)を算出する。CVDプ
ロセス中の成膜ステップ直後には、成膜ステップで減少
した300kHzに固定された加速度は、正常状態では
成膜ステップ前の値に戻るが、ポンプ停止直前では成膜
ステップ前の値に戻らない現象を利用してドライポンプ
3の寿命を判断する。成膜ステップ前後の300kHz
に固定された加速度比(後/前)が90%以下になった
場合は、ポンプ停止直前つまりドライポンプ3の寿命で
あると判断する; ステップS33においては、加速度推移判定手段(モ
ジュール)83を用い、CVDプロセス以外においてサ
ンプリング測定された300kHzに固定された加速度
の経時変化により寿命を判断する。即ち、CVDプロセ
ス以外においてサンプリング測定された300kHzに
固定された加速度は、ドライポンプ3の内部に堆積物が
蓄積されることにより変化することが確認されているの
で、ポンプ交換直後から一定であった300kHzに固
定された加速度がポンプ停止の所定日前に増加しポンプ
停止直前に減少することを判断基準とする。つまり、ス
タンバイ時のようにドライポンプ3に流入するガス流量
が一定の場合の300kHzに固定された加速度が増加
後減少した場合、ドライポンプ3の寿命が近いと判断す
る。特にこの場合は加速度の測定時間が短時間で済むた
め効率よくドライポンプ3の寿命を予測できる; ステップS34においては、マハラノビス距離判定手
段(モジュール)84を用い、正常時における(300
kHzに固定された)加速度データ群から作成したマハ
ラノビス空間を基準として、マハラノビス距離MDを算
出する。そして、マハラノビス距離MDの変化から、ド
ライポンプ3の寿命を判断する。例えば、マハラノビス
距離MDが15以上でポンプ停止直前であると判断すれ
ばよい。マハラノビス距離MDを用いるとかなり高感度
になる。
【0071】(ヘ)そして、ステップS305での判断
に基づき、ステップS306でポンプ停止直前(寿命)
の表示をする。
【0072】本発明の第3の実施の形態に係る半導体製
造装置(LPCVD装置)用回転機の寿命予測方法によ
れば、300kHzに解析周波数を固定して行っても、
第1の実施の形態と同様にドライポンプ3の寿命が予測
可能である。
【0073】(その他の実施の形態)上記のように、本
発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、こ
の開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定する
ものであると理解すべきではない。この開示から当業者
には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明ら
かとなろう。
【0074】既に述べた第1〜第3の実施の形態の説明
においては、回転機の加速度の基準用時系列データ及び
評価用時系列データをそれぞれサンプリング測定し、基
準用時系列データから基準用診断データを、評価用時系
列データから評価用診断データを作成する場合を説明し
た。しかし、一定の場合には、回転機の加速度の基準用
時系列データをサンプリング測定し、基準用時系列デー
タから基準用診断データを作成するステップを省略して
も良いことは、本発明の趣旨を理解すれば容易に理解出
来るであろう。
【0075】また、第1〜第3の実施の形態の説明にお
いて、回転機としてルーツ型のドライポンプ3を例示
し、ドライポンプ3のピーク加速度の変動あるいはピー
ク周波数の変動を用いた例を述べたが、スクリュー型の
ドライポンプでも同様の効果が確認されている。さらに
油回転ポンプ等の回転機でも良い。
【0076】更に、解析対象周波数は、回転機の回転数
の整数倍であれば同様の効果が得られ、ロータの羽根枚
数には依存しない。また、複数の周波数を同時に解析す
ることにより異なる部分の異常を確認できる。この場合
のデータサンプリング条件は最大周波数にあわせる必要
がある。
【0077】また、上記において、ジクロロシラン(S
iHCl)ガスとアンモニア(NH)ガスとの反
応で、シリコン窒化膜(Si膜)を成膜する場合
を例示したが、原料ガスは、ジクロロシラン(SiH
Cl)ガスやアンモニア(NH)ガスに限定されな
いことは勿論である。更に、Si34膜のLPCVDの
例に限られず、他の材料の薄膜のLPCVDでも同様に
適用出来る。また、単一の種類の薄膜を成長する場合の
例を示したが、Si34膜、TEOS酸化膜、多結晶シ
リコン等の複数種類の薄膜を同一のLPCVD装置で形
成する場合でも同様の効果が得られる。
【0078】なお、第1〜第3の実施の形態ではLPC
VDプロセスの例を示したが、本発明はドライポンプの
内部に反応生成物が堆積し回転機(ポンプ)が停止する
場合には同様の効果が確認されており、CVDプロセス
全般、ドライエッチングプロセスなどに適用できる。
【0079】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。した
がって、本発明の第1の実施の形態に係る技術的範囲は
上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事
項によってのみ定められるものである。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、極く短時間に寿命を効
率良く予測することが可能な半導体製造装置用回転機の
寿命予測方法、及びこの回転機を備えた半導体製造装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体製造装
置の概略を示す図である。
【図2】図1に示した回転機(ドライポンプ)の内部構
造を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る半導体製造装
置用回転機の寿命予測方法を説明するためのフローチャ
ートである。
【図4】振動加速度の周波数スペクトルである。
【図5】成膜ステップでのピーク加速度の経時変化グラ
フである。
【図6】成膜ステップでのピーク加速度減少率の経時変
化グラフである。
【図7】ポンプ停止直前の成膜ステップでのピーク加速
度の経時変化グラフである。
【図8】ピーク加速度の成膜ステップ前後比推移であ
る。
【図9】スタンバイ時のピーク加速度の経時変化グラフ
である。
【図10】スタンバイ時のピーク加速度を用いたマハラ
ノビス距離MDの経時変化グラフである。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る半導体製造
装置の概略を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る半導体製造
装置用回転機の寿命予測方法を説明するためのフローチ
ャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る半導体製造
装置の概略を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る半導体製造
装置用回転機の寿命予測方法を説明するためのフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 CVDチャンバ 2 ゲートバルブ 3 ドライポンプ(回転機)) 4 解析対象周波数決定手段 5 ピーク加速度推移記録手段 6 寿命判定手段 7 ピーク周波数推移記録手段 8 加速度推移記録手段 10a、10b ロータ 11a、11b 回転軸 13 ボディ 14 吸気フランジ 15 排気フランジ 32,33 真空配管 35 ギヤボックス 36 加速度計 37 周波数解析装置(フーリエ変換分析装置) 38a,38b 配線 39 CPU 41,42,43 マスフローコントローラ 51,52,53 ガス配管 61,81 加速度減少率判定手段 62,83 加速度比判定手段 63,83 加速度推移判定手段 64,84 マハラノビス距離判定手段 71 周波数減少率判定手段 72 周波数比判定手段 73 マハラノビス距離判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古畑 武夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 中尾 隆 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 石井 賢 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 3H045 FA03 FA16 FA23 FA25

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解析対象周波数の1/2周期以下のサン
    プリング間隔、前記解析対象周波数の4倍以上のサンプ
    リング数で回転機の加速度の評価用時系列データをサン
    プリング測定するステップと、 前記評価用時系列データを周波数解析し、前記解析対象
    周波数に対応した加速度のピーク値の変動を評価用診断
    データとして作成するステップと、 前記評価用診断データを用いて、前記回転機の寿命を決
    定するステップとを含むことを特徴とする半導体製造装
    置用回転機の寿命予測方法。
  2. 【請求項2】 解析対象周波数の1/2周期以下のサン
    プリング間隔、前記解析対象周波数の4倍以上のサンプ
    リング数で、回転機の加速度の基準用時系列データ、及
    び該加速度の評価用時系列データを、それぞれサンプリ
    ング測定するステップと、 前記基準用時系列データを周波数解析し、前記解析対象
    周波数に対応した加速度のピーク値の変動を基準用診断
    データとして作成し、前記評価用時系列データを周波数
    解析し、前記ピーク値の変動を評価用診断データとして
    作成するステップと、 前記基準用診断データ及び前記評価用診断データを用い
    て、前記回転機の寿命を決定するステップとを含むこと
    を特徴とする半導体製造装置用回転機の寿命予測方法。
  3. 【請求項3】 前記加速度のピーク値の低下率により前
    記評価用診断データを作成し、前記低下率が予め定めた
    閾値を超えた時刻を寿命直前と判定することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の半導体製造装置用回転機の寿
    命予測方法。
  4. 【請求項4】 前記基準用診断データを前記回転機を用
    いる成膜ステップ前の前記基準用時系列データから第1
    のピーク加速度として取得し、前記評価用診断データを
    前記成膜ステップ後の前記評価用時系列データから第2
    のピーク加速度として取得し、前記第2のピーク加速度
    の前記第1のピーク加速度に対する加速度比が、予め定
    めた閾値より小さくなったときを寿命と判断することを
    特徴とする請求項2記載の半導体製造装置用回転機の寿
    命予測方法。
  5. 【請求項5】 プロセス条件が規定する前記回転機に対
    する負荷が一定の状態において前記評価用時系列データ
    をサンプリング測定し、これにより前記評価用診断デー
    タを作成し、前記評価用診断データによって示される前
    記ピーク値の増加/減少の過渡変化により、寿命を判断
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体製
    造装置用回転機の寿命予測方法。
  6. 【請求項6】 前記評価用時系列データを測定する時刻
    より、経験則で定まる所定の時間だけ先行した時刻にお
    いて、且つ、前記評価用時系列データと同一プロセス条
    件の下で測定された前記基準用時系列データから得られ
    た前記基準用診断データによりマハラノビス空間を作成
    し、該マハラノビス空間を基礎として、前記評価用診断
    データのマハラノビス距離を算出し、該マハラノビス距
    離が予め定めた閾値を超えた時刻を寿命直前と判定する
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体製造装置用回転
    機の寿命予測方法。
  7. 【請求項7】 解析対象周波数の1/2周期以下のサン
    プリング間隔、前記解析対象周波数の4倍以上のサンプ
    リング数で、回転機の加速度の評価用時系列データをサ
    ンプリング測定するステップと、 前記評価用時系列データを周波数解析し、前記解析対象
    周波数に対応したピークの加速度を示す周波数の変動を
    評価用診断データとして作成するステップと、 前記評価用診断データを用いて、前記回転機の寿命を決
    定するステップ とを含むことを特徴とする半導体製造
    装置用回転機の寿命予測方法。
  8. 【請求項8】 解析対象周波数の1/2周期以下のサン
    プリング間隔、前記解析対象周波数の4倍以上のサンプ
    リング数で、回転機の加速度の基準用時系列データ、及
    び該加速度の評価用時系列データをサンプリング測定す
    るステップと、 前記基準用時系列データを周波数解析し、前記解析対象
    周波数に対応したピークの加速度を示す周波数の変動を
    基準用診断データとして作成し、前記評価用時系列デー
    タを周波数解析し、前記ピークの加速度を示す周波数の
    変動を評価用診断データとして作成するステップと、 前記基準用診断データ及び前記評価用診断データを用い
    て、前記回転機の寿命を決定するステップとを含むこと
    を特徴とする半導体製造装置用回転機の寿命予測方法。
  9. 【請求項9】 回転機に固有な基準周波数の整数倍に解
    析対象周波数を固定するステップと、 前記解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング間
    隔、前記解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数
    で、回転機の加速度の評価用時系列データをサンプリン
    グ測定するステップと、 前記評価用時系列データを周波数解析し、前記解析対象
    周波数に固定した前記加速度の変動を評価用診断データ
    として作成するステップと、 前記評価用診断データを用いて、前記回転機の寿命を決
    定するステップ とを含むことを特徴とする半導体製造
    装置用回転機の寿命予測方法。
  10. 【請求項10】 回転機に固有な基準周波数の整数倍に
    解析対象周波数を固定するステップと、 前記解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング間
    隔、前記解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数
    で、回転機の加速度の基準用時系列データ、及び該加速
    度の評価用時系列データをそれぞれサンプリング測定す
    るステップと、 前記基準用時系列データを周波数解析し、前記解析対象
    周波数に固定した前記加速度の変動を基準用診断データ
    として作成し、前記評価用時系列データを周波数解析
    し、前記解析対象周波数に固定した前記加速度の変動を
    評価用診断データとして作成するステップと、 前記基準用診断データ及び前記評価用診断データを用い
    て、前記回転機の寿命を決定するステップとを含むこと
    を特徴とする半導体製造装置用回転機の寿命予測方法。
  11. 【請求項11】 回転機と、 解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、
    前記解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、前
    記回転機の加速度の評価用時系列データをサンプリング
    測定する加速度計と、 該加速時計の出力を周波数解析する周波数解析装置と、 該周波数解析の結果により、前記評価用時系列データか
    ら前記解析対象周波数に対応した加速度のピーク値の変
    動を評価用診断データとして作成し、前記評価用診断デ
    ータを記録するピーク加速度推移記録手段と、 前記評価用診断データを用いて、前記回転機の寿命を決
    定する寿命判定手段とを含むことを特徴とする半導体製
    造装置。
  12. 【請求項12】 回転機と、解析対象周波数の1/2周
    期以下のサンプリング間隔、前記解析対象周波数の4倍
    以上のサンプリング数で、前記回転機の加速度の基準用
    時系列データ及び該加速度の評価用時系列データをそれ
    ぞれサンプリング測定する加速度計と、 該加速時計の出力を周波数解析する周波数解析装置と、 該周波数解析の結果により、基準用時系列データから前
    記解析対象周波数に対応した加速度のピーク値の変動を
    基準用診断データとして作成し、前記評価用時系列デー
    タから前記ピーク値の変動を評価用診断データとして作
    成し、前記基準用診断データ及び前記評価用診断データ
    を記録するピーク加速度推移記録手段と、 前記基準用診断データ及び前記評価用診断データを用い
    て、前記回転機の寿命を決定する寿命判定手段とを含む
    ことを特徴とする半導体製造装置。
  13. 【請求項13】 回転機と、 解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、
    前記解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、前
    記回転機の加速度の評価用時系列データをサンプリング
    測定する加速度計と、 該加速時計の出力を周波数解析する周波数解析装置と、 該周波数解析の結果により、前記評価用時系列データか
    ら前記解析対象周波数に対応した加速度のピーク値を示
    す周波数の変動を評価用診断データとして作成し、前記
    評価用診断データを記録するピーク周波数推移記録手段
    と、 前記評価用診断データを用いて、前記回転機の寿命を決
    定する寿命判定手段とを含むことを特徴とする半導体製
    造装置。
  14. 【請求項14】 回転機と、 解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、
    前記解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、前
    記回転機の加速度の基準用時系列データ及び該加速度の
    評価用時系列データをそれぞれサンプリング測定する加
    速度計と、 該加速時計の出力を周波数解析する周波数解析装置と、 該周波数解析の結果により、基準用時系列データから前
    記解析対象周波数に対応した加速度のピーク値を示す周
    波数の変動を基準用診断データとして作成し、前記評価
    用時系列データから前記ピーク値を示す周波数の変動を
    評価用診断データとして作成し、前記基準用診断データ
    及び前記評価用診断データを記録するピーク周波数推移
    記録手段と、 前記基準用診断データ及び前記評価用診断データを用い
    て、前記回転機の寿命を決定する寿命判定手段とを含む
    ことを特徴とする半導体製造装置。
  15. 【請求項15】 回転機と、 解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、
    前記解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、前
    記回転機の加速度の評価用時系列データをサンプリング
    測定する加速度計と、 該加速時計の出力を周波数解析する周波数解析装置と、 該周波数解析の結果により、前記評価用時系列データか
    ら前記解析対象周波数に固定した加速度の変動を評価用
    診断データとして作成し、前記評価用診断データを記録
    する加速度推移記録手段と、 前記評価用診断データを用いて、前記回転機の寿命を決
    定する寿命判定手段とを含むことを特徴とする半導体製
    造装置。
  16. 【請求項16】 回転機と、 解析対象周波数の1/2周期以下のサンプリング間隔、
    前記解析対象周波数の4倍以上のサンプリング数で、前
    記回転機の加速度の基準用時系列データ及び該加速度の
    評価用時系列データをそれぞれサンプリング測定する加
    速度計と、 該加速時計の出力を周波数解析する周波数解析装置と、 該周波数解析の結果により、基準用時系列データから前
    記解析対象周波数に固定した加速度の変動を基準用診断
    データとして作成し、前記評価用時系列データから前記
    解析対象周波数に固定した加速度の変動を評価用診断デ
    ータとして作成し、前記基準用診断データ及び前記評価
    用診断データを記録する加速度推移記録手段と、 前記基準用診断データ及び前記評価用診断データを用い
    て、前記回転機の寿命を決定する寿命判定手段とを含む
    ことを特徴とする半導体製造装置。
  17. 【請求項17】 前記加速度計は前記回転機のギヤボッ
    クスの上面、該ギヤボックスの側面、該ギヤボックスの
    底面、該ギヤボックスから20cm以内のケーシングの
    上面、該ケーシングの側面、該ケーシングの底面のいず
    れかに配置されていることを特徴とする請求項11〜1
    6のいずれか1項に記載の半導体製造装置。
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