JP3351925B2 - 設備管理システム - Google Patents

設備管理システム

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JP3351925B2
JP3351925B2 JP6228695A JP6228695A JP3351925B2 JP 3351925 B2 JP3351925 B2 JP 3351925B2 JP 6228695 A JP6228695 A JP 6228695A JP 6228695 A JP6228695 A JP 6228695A JP 3351925 B2 JP3351925 B2 JP 3351925B2
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stress
deterioration model
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靖典 小林
達夫 福田
正純 宮澤
秀喜 今井
紀之 和仁
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Mitsubishi Chemical Corp
Yokogawa Electric Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
Yokogawa Electric Corp
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  • Testing Or Calibration Of Command Recording Devices (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラントを構成する各
種設備機器を管理するための設備管理システムに関し、
更に詳しくは、化学プラントや鉄鋼プラント等を構成す
る各種設備機器の劣化モデルを構築し、これに仮想スト
レスを与えられるような構成としてシミュレーション機
能を持たせ、各設備機器の余寿命を管理できるようにし
た設備管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄鋼や化学等のあらゆる分野に用
いられているプラントは、計算機によるプロセス制御シ
ステムにより自動化され、人間(オペレータ)は中央の
制御室に居て、生産管理,運転管理,安全管理,設備管
理等の作業を重点的に行うような体制となっている。
【0003】ところで、このようなプラントにおいて、
プラント異常が発生する原因は、多くの場合、プラント
を構成している設備機器の異常や寿命に起因する。従っ
て、プラント異常を未然に防ぐためには、プラントを構
成している各種の設備機器の余寿命等を管理できれば、
事前に修理や保全,機器の交換等適切な措置を講ずるこ
とができ、プラントの高い信頼性を維持することができ
る。また、保全コストの低減を図ることが可能となる。
【0004】従来よりプラントの設備機器の異常診断を
行う方法について、幾つかの提案が行われており、その
一例は、例えば、特開昭59−63526号公報、特開
昭59−63527号公報等に開示されている。また、
複数の部品からなる機器の余寿命を診断する方法あるい
は装置としては、例えば、特開平3−15768号公報
に開示されている。
【0005】図11は、機器の余寿命を算出する装置の
一例を示す構成概念図である。図において、11は対象
となる機器をモデル化したモデル部であり、機器を構成
する複数の部品について、それをそれぞれモデル化した
複数の劣化モデル・モジュールにより構成されている。
12は余寿命算出手段で、各劣化モデル・モジュールか
ら出力される余寿命情報を入力し、これらの余寿命中の
最も短い値を各部品の集合体である機器の余寿命として
出力するように構成してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来装置
は、モデル部に与えるデータとして、例えば、対象機器
が電動弁であると仮定すると、グランドパッキンやステ
ムナットの機械的強度データ、環境温度や流体圧力に関
するデータ、流体のリーク量やネジ山の磨耗量に関する
データを与えるように構成されている。余寿命算出手段
2は、各劣化モデル・モジュールから出力される余寿命
情報の相関から余寿命を算出するもので、診断の結果か
ら余寿命が例えば次の保全時期までもたないと判断され
た場合、保全時期を早めるか、機器を交換するかの措置
が採られることとなる。
【0007】この場合、機器の保全のためあるいは交換
のために、プラントを停止する必要があり、保全計画や
保全予算、保全人員等の生産計画が狂ったり、製品の納
期を遅らせる等の原因となる。本発明は、このような点
に鑑みてなされたもので、次の保守期間まで機器の寿命
がもたないと診断されるような場合、今後の運転におい
て、どの程度まで運転負荷等を減少させれば、生産計画
を変更しなくても次の保守期間まで機器の寿命を伸ばす
ことができるかの情報を得ることのできる設備管理シス
テムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、プラントを構成する各種設備機器を管理す
るための設備管理システムであって、管理対象機器の劣
化状態をモデル化し、印加される情報に基づいて当該機
器の余寿命に関する情報を出力する劣化モデル部と、管
理対象機器に与えられている少なくともストレスに関連
する情報を前記劣化モデル部に与えるストレス情報印加
手段と、劣化モデル部から出力される余寿命情報を入力
し、生産計画,保全計画の少なくともいずれかに応じて
前記劣化モデル部に仮想ストレス情報を与えてシミュレ
ーションを行うシミュレーション手段とを備え、前記シ
ミュレーション手段は、劣化モデル部が出力する余寿命
情報が、次の保守期間までもたないと診断した場合、今
後の運転において、どの程度まで運転負荷を減少させれ
ば、生産計画を変更しなくても次の保守期間まで機器の
寿命を伸ばすことができるかをシミュレーションするこ
とを特徴とする設備管理システムである。
【0009】また、前記の設備管理システムにおいて、
劣化モデル部は、ストレス情報と属性劣化モデルの実効
値の関係を示す第1のグラフと、属性劣化モデルの実効
値と余寿命の関係を示す第2のグラフとを備え、これら
のグラフを用いて入力されたストレス情報から余寿命情
報を出力する。
【0010】
【作用】劣化モデル部は、管理対象機器が受けるストレ
スに関連する情報を入力し、その機器の余寿命等の情報
を出力する。シミュレーション手段は、劣化モデル部が
出力する余寿命情報が、例えば、次の保守期間までもた
ないと診断されるような場合、今後の運転において、ど
の程度まで運転負荷等を減少させれば、生産計画を変更
しなくても次の保守期間まで機器の寿命を伸ばすことが
できるかをシミュレーションする。
【0011】
【作用】劣化モデル部は、第1のグラフを用いて、入力
されたストレス情報かせ属性劣化モデルの実効値を求め
る。第2のグラフを用いて、属性劣化モデルの実効値か
ら余寿命を求める。このようにして、入力されたストレ
ス情報から余寿命情報を出力する。
【0012】
【実施例】以下図面を用いて本発明の一実施例を詳細に
説明する。図1は、本発明が用いられる設備管理システ
ムの一例を示す構成概念図である。図において、VBは
プラントを構成する設備機器の一つであるバルブを示
し、PMはプラントを構成する設備機器の一つであるポ
ンプを示している。
【0013】これらの各設備機器は、いずれも管理対象
となっており、機器を構成している要所要所にその設備
機器に与えられているストレスに関連する情報を検出す
るためのセンサSNが設置してある。なお、管理の対象
となる設備機器としては、バルブやポンプ等の動機器の
外に、熱交換器,蒸留塔,パイプ等の静機器も含まれ
る。
【0014】管理対象となる設備機器に設けられる各セ
ンサとしては、例えば、振動センサ,加速度センサの外
に、その機器の運転負荷や運転稼働時間,設置環境を測
定する各種のセンサが使用可能である。また、管理対象
機器が例えばバルブや流量計のように流体を扱う機器の
場合、流体のスラリー濃度あるいはスラリー温度(スラ
リー濃度あるいはスラリー温度が変化するとそれに伴い
機器に加わるストレスも変化することが知られている)
を検出するようなセンサ等も用いられる。これらの各種
のセンサは、設備機器に内蔵されているものでもよい
し、外置き用であってもよい。また、非接触で信号を検
出するものでもよい。いずれのセンサとも、設備機器に
与えられるストレス情報を得るための一つの信号として
利用できるようにしてある。
【0015】SCはセンサSNからの信号を規格化され
た信号に変換するための信号中継器であり、BSは信号
中継器SCを介して各センサSNからの信号を伝送する
信号回線である。MGは本発明が適用される設備管理シ
ステムで、計器室に設置されていて、信号回線BS,信
号中継器SCを介して各センサSNからの信号を入力
し、プラントを構成するバルブやポンプ等の管理対象と
なっている機器の劣化状態等を診断し、これらを管理す
るように構成されている。
【0016】なお、この例では、設備機器に設置してあ
るセンサSNと管理システムMGとの間を信号回線BS
で接続してあるが、信号回線BSを省略し、信号中継器
SCから無線にて信号を伝送するような構成、設備機器
の近傍にセンサからの信号を記憶する記憶媒体(例えば
ICカード)を設置しておき、この記憶媒体を介在させ
て管理システムMG側にセンサからの情報を読み込ませ
るような構成でもよい。
【0017】図2は、管理システムMGの基本的な機能
を示すブロック図である。この図において、1は管理対
象となっているバルブやポンプ等の設備機器の劣化状態
をモデル化し、印加されるストレス情報に基づいて管理
対象機器の余寿命情報を出力する劣化モデル部である。
この劣化モデル部1は、その設備機器の保全経験や設備
管理に基づく情報等からなるデータベースを保持すると
共に、印加されるストレス情報にデータベースを用いた
所定の演算を行うことで、管理対象機器の劣化状態を判
断し、余寿命情報を出力するように構成されている。
【0018】2は、管理対象機器に与えられているスト
レスに関連する情報や機器の属性情報を劣化モデル部1
に与えるストレス情報印加手段である。このストレス情
報印加手段2は、管理対象の設備機器に設けた各種セン
サからの信号を、劣化モデル部1が扱える信号に変換す
る信号変換処理機能等を含んでいる。3はシミュレーシ
ョン手段で、劣化モデル部1から出力される余寿命情報
を入力し、生産計画,保全計画の少なくともいずれかに
応じて、劣化モデル部1に仮想ストレス情報を与えてシ
ミュレーションを行うように構成してある。
【0019】4は劣化モデル部1のパラメータを修正す
るためのモデル修正手段、5は保守期間毎に行われるメ
ンテナンス結果情報を記憶するメモリ手段である。モデ
ル修正手段4は、管理対象機器のメンテナンス結果の情
報があらかじめ想定した状態より差がある場合、その差
が無くなるように、または少なくなるように劣化モデル
部1のパラメータを修正するように機能する。
【0020】この様に構成した装置の動作を次に、管理
対象機器が回転機の一つであるポンプである場合を例に
とって説明する。図3は、管理対象機器の一例であるポ
ンプの構成断面図である。ここに示すポンプは、大別す
ると、ケージング部、インペラー部、メカニカルシール
部、ベアリング部、カップリング部等により構成されて
いる。そして、ポンプの劣化モデル部1は、これらの各
部分をモジュール化したものとなっていて、各モジュー
ルの組み合わせによって管理対象機器の劣化モデル部本
体が構築される。
【0021】ここで、寿命に影響する要因としては、例
えば、ベアリングの劣化を例にとると、疲労を原因とす
る劣化は、転がり疲れ(疲労剥離)となり、過大荷重や
締め代過大を原因とする劣化は、割れや欠けとなる。ま
た、潤滑不良や過大荷重は、焼付けを発生させる。更
に、組み込み不良や潤滑不良は、かじりを生じさせる。
図4は、以上に説明したベアリング劣化の原因を示した
図である。
【0022】このように、ベアリングの場合、劣化要因
となる主なストレスは、初期設定不良,潤滑剤不良,運
転負荷および稼働時間等であるが、これらの中で、アラ
イメントや填め合いなどの初期設定、潤滑剤の管理を良
好に行うものとすると、疲労を原因とする「転がり疲
れ」が寿命の支配要因となる。従って、この場合、図2
に示すストレス情報印加手段2は、「転がり疲れ」を、
運転負荷を稼働時間だけ積算したものとして捕らえ、こ
れらからストレス情報を算出する。なお、管理対象機器
のベアリング部における初期設定や潤滑剤の管理は良好
に行われているものとすれば、それらに基づくストレス
変化は無視することができる。
【0023】図5は、ストレス情報印加手段2によりス
トレス情報を定量化する場合の説明図である。運転負荷
信号を稼働時間で積分することで、ベアリング部に加わ
るストレス情報(量)Sを得ている。このストレス量S
は、図5において斜線を施した面積に対応している。
【0024】図6は、劣化モデル部1の一部(一つのモ
ジュール)を示す概念図である。ここでは、管理対象機
器のベアリング部を想定したもので、モデル(モジュー
ル)には、ストレス情報印加手段2からストレス情報S
が与えられている。このモデルでは、(a)に示すよう
に、ストレス情報Sと属性劣化モデル(rms)の関係
を示す第1のグラフと、(b)に示すように、属性劣化
モデルと余寿命との関係を示す第2のグラフとを備え、
これらの各グラフを用いて、入力するストレス情報Sか
ら、余寿命情報tを出力するように構成してある。
【0025】属性劣化モデルは、それを修正するための
属性値として、ケージング部の例えば振動加速度信号X
を用いた(1)式で示されるような実効値レベルを用い
る。 実効値(rms)=√{(1/N)∫x(t)2dt} …(1) ただし、Nは振動加速度信号xの収集時間である。
(1)式は、振動加速度信号の自乗積算を収集時間で割
り、その平方根を採ったものに相当している。そして、
第1のグラフにおいて、ストレス情報Sと属性劣化モデ
ル(rms)との関係は、実際のrms値を測定するこ
とにより構築あるいは修正することができる。
【0026】また、第2のグラフに示される属性劣化モ
デル(rms)と余寿命tとの関係は、例えば、(2)
式で示されるような演算式が用いられる。 実効値(rms)=α(t−a)2+b …(2) ただし、0≦t≦a α,a,bは、管理対象機器の管理情報,経験により決
められる係数で、ここでは、ベアリングの余寿命が長い
場合は、実効値(rms)は小さく、余寿命が短くなる
に従って、実効値は大きくなるという属性に基づいて決
められている。
【0027】劣化モデル部1を構成している各モジュー
ルは、それぞれ対応するストレス情報Sを入力し、
(1)式,(2)式を演算することで、(a),(b)
に示されるようなグラフを実現するようになっていて、
ストレスSが小さい時点では、余寿命tが長いことを示
す情報を出力し、ストレスSが大きくなるに従って、余
寿命が短くなることを示す情報を出力する。
【0028】劣化モデル部1は、前述したようにそれを
構成している各モジュールを複数個組み合わせて構成さ
れており、各モジュールから出力される余寿命情報を総
合的に判断して、ポンプ本体としての余寿命情報を出力
する。ここで、一般的には、管理対象機器の各モジュー
ルから出力される複数の余寿命情報において、1つでも
機能しなくなったもの(余寿命=0)が存在する場合、
機器本体の余寿命も0とすることが多い。
【0029】ここでは、複数存在するモジュールのうち
の1つが出力する余寿命が0あるいは少なくなったとし
ても、まだ機器本体としては使用継続できることもある
ことを想定し、この場合をシミュレーションにより判定
して場合により、運転負荷を軽減させて運転を継続でき
るようにしている。即ち、機器本体としての余寿命は、
管理対象機器毎の余寿命算出ノウハウを盛り込んだ、例
えば、IF〜THEN形式のルールで決定する。いま、
図3に示すポンプにおいて、各モジュールから出力され
る余寿命を次のようにそれぞれ表すものとする。
【0030】 ケーシング部から出力される余寿命=T1 インペラ部から出力される余寿命=T2 メカニカルシール部から出力される余寿命=T3 ベアリング部から出力される余寿命=T4 カップリング部から出力される余寿命=T5 ここで、T1<T2<T3<T4<T5とすれば、 IF Min1(T1,T2,T3,T4,T5)=T1 Min2(T1,T2,T3,T4,T5)=T4 THEN ポンプ本体余寿命=T4 IF Min1(T1,T2,T3,T4,T5)=T1 Min2(T1,T2,T3,T4,T5)=T2 THEN ポンプ本体余寿命=T2 のようにして機器本体の余寿命を決定する。
【0031】これは、例えば、ケージング部の余寿命が
短くなっても、ポンプとしての機能は、まだ継続できる
との経験に基づく余寿命算出手法である。シミュレーシ
ョン手段3は、劣化モデル部1から出力される管理対象
機器本体としての余寿命情報を入力しており、この余寿
命が次期の保守点検時期より短い場合、劣化モデル部1
に仮想的なストレスを与えてシミュレーションを実行す
る。
【0032】図7は、シミュレーション手段3の動作例
を説明するための図である。(a)は、劣化モデル部1
に与えられるストレス情報Sを示しており、シミュレー
ション手段3は、現時点まで与えられていたストレス量
S1(運転負荷L1に相当するストレス量)より小さな
例えば、ストレス量S2(運転負荷L2で次期保守点検
時期まで運転した場合を想定したストレス量)を仮想ス
トレスとして劣化モデル部1に与え、シミュレーション
を実行する。この場合、劣化モデル部1に与えられるト
ータルのストレス量S3は、S1+S2で算出される。
【0033】シミュレーションの結果、劣化モデル部1
に与えられるストレス量S3に対しての余寿命は、
(b),(c)の各グラフより明らかなようにt2とな
る。これにより、ストレス量S2に対応する運転負荷L
2とすれば、次期保守点検時期まで管理対象機器を継続
運転できることが判明する。なお、次期保守点検時期ま
で管理対象の機器がもたないことが判明した場合は、仮
想ストレスS2を別な値として、同様にシミュレーショ
ンを実施することとなる。
【0034】シミュレーションの結果、次期保守点検時
期まで運転可能な余寿命t2が得られると、この余寿命
情報に基づいて管理対象機器の運転状態を変更すること
になる。運転状態の変更は、仮想ストレスS2に対応す
る運転負荷L2で、以後管理対象機器が運転されるよう
に、各種運転パラメータ等を修正することになる。ここ
で、新しい運転負荷(L2)への変更に先立って、
(a)運転負荷をL1からL2に変更しても(落として
も)、定期保守点検期間の後、生産計画を満足できる
か、(b)運転負荷をL1からL2に変更しても(落と
しても)、他の装置(設備機器)に影響はでないか等の
他の条件を満足しているか確認する機能をシミュレーシ
ョン手段に設け、ここでの確認処理の後に、現時点での
運転負荷L1を以後、L2に変更する処理をオペレータ
あるいは保全員に通知することが望ましい。
【0035】図8は、モデル修正手段4の動作を説明す
るための図である。劣化モデル部1が用いる各演算式の
各係数(パラメータ)が、管理対象機器の劣化状態を正
確に反映している場合には、そこから得られる余寿命情
報は正確であり、この場合にはモデル修正手段4を設け
る必要はない。本発明においては、このモデル修正手段
がない場合を含んでいる。
【0036】これに対して、劣化モデル部1が管理対象
機器の劣化状態を正確に反映していない場合、あるいは
時間の経過とともに反映しなくなった場合には、余寿命
情報は信頼できないものとなる。モデル修正手段4は、
この点を改善するために設けられており、以下にその動
作を図8を用いて説明する。モデル修正手段4は、メモ
リ5に格納されている実際の管理機器のメインテナンス
時に測定したメンテンナンス結果情報(実際に保全員が
ベアリングの例えば磨耗状態等から判断した余寿命)
と、劣化モデル部1から出力される余寿命情報とを比較
しその差cを演算し、この差cが0あるいは小さくなる
ように劣化モデル部1の各パラメータを修正する。この
例では、(2)式におけるαや例えばbの係数を、α
1,b1に修正する。
【0037】この結果、劣化モデル部1は、(3)式の
演算を行うように修正される。 Y=α1(X−a)2+b1 ……(3) ただし、0≦X≦a また、図8に示すグラフは、破線に示す修正前の状態か
ら、実線に示すように差cの分だけシフトした形に修正
される。
【0038】図9は、劣化モデル部1の他の一例を示す
概念図である。ここでは、管理対象機器として流体を扱
うようなバルブを想定したもので、ストレス情報印加手
段2からは、流体(バルブが取り付けられているパイプ
を流れる流体)のスラリー濃度の積算値をストレス情報
として印加するようにしている。そして、劣化モデル部
1は、このスラリー濃度の積算値を入力して、機器保全
の目安となるボディ残り肉厚さをグラフ(a)から求
め、グラフ(b)からこの残り肉厚さに応じた余寿命情
報tを出力するように構成してある。
【0039】即ち、(a)に示すグラフでは、ボディ残
り肉厚さをY、スラリー濃度の積算値をX(ストレス情
報S)とすれば、ボディ残り肉厚さYが(4)式のよう
な演算式により求められるように構成してある。 Y=−aX2+b ……(4) ただし、0≦X≦√(b/a) a,bはそのバルブの管理情報,経験により決められる
係数で、ここでは、aはスラリーによりボディ肉厚さが
削られる程度を示す係数であり、この係数は過去の保全
記録(点検,交換の周期)に基づいて決められる。ま
た、bはボディ厚さの初期値を示す係数で、設備管理情
報等に基づき決められる。
【0040】劣化モデル部1は、図9の各グラフを実現
する各演算を行うことで、スラリー濃度の積算値(スト
レス量)が小さいあるいは少ない時点では、ボディ残り
肉厚さは初期の値に近い値であり、余寿命の大きい情報
を出力し、スラリー濃度の積算値(ストレス量)が増加
するに従って、ボディ残り肉厚さが減少して、余寿命が
短くなる情報を出力する。
【0041】モデル修正手段4は、バルブを想定したこ
の様な劣化モデル部の場合、実際のバルブのメンテナン
ス時に測定したメンテナンス結果(例えば実際に測定し
たボディの肉厚さ)と、劣化モデル部1から出力される
余寿命情報とを比較し、その差cを演算し、(4)式に
おけるbを、(b−c)に修正する。この結果、劣化モ
デル部1は、(5)式の演算を行うように修正される。
【0042】 Y=−aX2+(b−c) ……(5) ただし、0≦X≦√{(b−c)/a} 図10は、劣化モデル部を構成している複数の劣化モジ
ュールの一つの例を示す機能ブロック図である。劣化モ
デル部1は、管理対象機器を構成する複数の部品ごとに
設けられた複数の劣化モジュールで構成されている。こ
こでは、管理対象機器が図3に示すポンプのような場合
であって、ケージング部を代表する劣化モジュールを示
す。
【0043】この劣化モジュールは、ポンプの運転時間
に関連した情報を入力し、当該運転時間に基づいて余寿
命情報を出力するような構成となっている。即ち、モジ
ュール内には、(a)に示すような運転時間情報と隙間
情報との関係を示す第1のグラフと、(b)に示すよう
な隙間と揚液量との関係を示す第2のグラフと、(c)
に示すような揚液量と余寿命との関係を示す第3のグラ
フとを備え、これらの各グラフを用いて、入力される運
転時間情報から余寿命情報を出力するように構成してあ
る。
【0044】図3に示すポンプにおいて、カップリング
部やメカニカルシール部を代表する劣化モジュールの場
合も、運転時間情報を入力し、その部分の余寿命情報を
出力するような構成となる。なお、上記の実施例では、
劣化モデル部1からの余寿命情報の処理について説明し
ていないが、CRT等の表示手段を用い、保全員が余寿
命を把握し易い形、例えば、劣化予測を示すようなグラ
フや、警報表示を示すようなグラフィツク等で表示され
るものとする。また、余寿命情報に基づいて今後どのよ
うに対処したらよいかを示すガイダンス表示(例えば運
転負荷をL1からL2に変更する旨の指示)などを行う
ようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
劣化モデルを構築し、これに仮想ストレス情報を与えて
シミュレーションを行えるように構成したもので、シミ
ュレーション結果から、次の保守期間まで機器の寿命が
もたないと診断されるような場合、今後の運転におい
て、どの程度まで運転負荷等を減少させれば、生産計画
を変更しなくても次の保守期間まで機器の寿命を伸ばす
ことができるかの情報を得ることができる。これによっ
て、生産計画や保全計画などを考慮しながら管理対象機
器の運転負荷等を調整し、各機器の余寿命を引き延ばす
等の管理が可能となる。
【0046】従って、安全性を維持しながら、予定の生
産計画,保守計画に沿ったプラント操業を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が用いられる設備管理システムの一例を
示す構成概念図である。
【図2】管理システムMGの基本的な機能を示すブロッ
ク図である。
【図3】管理対象機器の一例であるポンプの構成断面図
である。
【図4】ベアリング劣化の原因を表で示した図である。
【図5】ストレス情報印加手段2によりストレス情報を
定量化する場合の説明図である。
【図6】劣化モデル部1の一部を示す概念図である。
【図7】シミュレーション手段の動作例を説明するため
の図である。
【図8】モデル修正手段4の動作を説明するための図で
ある。
【図9】劣化モデル部1の他の一例を示す概念図であ
る。
【図10】劣化モデル部を構成している複数の劣化モジ
ュールの一つの例を示す機能ブロック図である。
【図11】機器の余寿命を算出する装置の一例を示す構
成概念図である。
【符号の説明】
SN センサ SC 信号中継器 MG 管理システム 1 劣化モデル部 2 ストレス情報印加手段 3 シミュレーション手段 4 モデル修正手段 5 メンテナンス結果情報メモリ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 秀喜 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化 学株式会社水島事業所内 (72)発明者 和仁 紀之 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化 学株式会社水島事業所内 (56)参考文献 特開 平1−300101(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 19/00 G01D 21/00 G05B 17/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラントを構成する各種設備機器を管理す
    るための設備管理システムであって、 管理対象機器の劣化状態をモデル化し、印加される情報
    に基づいて当該機器の余寿命に関する情報を出力する劣
    化モデル部と、 管理対象機器に与えられている少なくともストレスに関
    連する情報を前記劣化モデル部に与えるストレス情報印
    加手段と、 劣化モデル部から出力される余寿命情報を入力し、生産
    計画,保全計画の少なくともいずれかに応じて前記劣化
    モデル部に仮想ストレス情報を与えてシミュレーション
    を行うシミュレーション手段とを備え、 前記シミュレーション手段は、劣化モデル部が出力する
    余寿命情報が、次の保守期間までもたないと診断した場
    合、今後の運転において、どの程度まで運転負荷を減少
    させれば、生産計画を変更しなくても次の保守期間まで
    機器の寿命を伸ばすことができるかをシミュレーション
    することを特徴とする設備管理システム。
  2. 【請求項2】前記劣化モデル部は、ストレス情報と属性
    劣化モデルの実効値の関係を示す第1のグラフと、属性
    劣化モデルの実効値と余寿命の関係を示す第2のグラフ
    とを備え、これらのグラフを用いて入力されたストレス
    情報から余寿命情報を出力することを特徴とする請求項
    1記載の設備管理システム。
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