JP2003073165A - 光コネクタ用ジルコニア焼結体及びその製造方法 - Google Patents

光コネクタ用ジルコニア焼結体及びその製造方法

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JP2003073165A JP2001260520A JP2001260520A JP2003073165A JP 2003073165 A JP2003073165 A JP 2003073165A JP 2001260520 A JP2001260520 A JP 2001260520A JP 2001260520 A JP2001260520 A JP 2001260520A JP 2003073165 A JP2003073165 A JP 2003073165A
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寿彦 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水分の存在する高温雰囲気中での耐久性に優れ
た光コネクタ用ジルコニア焼結体を得る。 【解決手段】ジルコニア(ZrO2)を主成分とし、イ
ットリア(Y23)を4〜7重量%、アルミナ(Al2
3)を0.1〜0.4重量%、シリカ(SiO2)を0.
005〜0.1重量%含むジルコニア焼結体において、
表面部のEPMA元素マッピング分析を行った時のイッ
トリウム(Y)、アルミニウム(Al)、ケイ素(S
i)の各元素とジルコニウム(Zr)元素とのカウント
数の比がY/Zr<0.06、Al/Zr<2.67、Si
/Zr<1.24として光コネクタ用ジルコニア焼結体
を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、フェルールやスリ
ーブなどの光コネクタ用部材に好適なジルコニア焼結体
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信における情報量の増大に伴
い、光ファイバを用いた光通信が使用されている。この
光通信において、光ファイバ同士の接続、あるいは光フ
ァイバと各種光素子との接続には光コネクタが用いられ
ている。
【0003】例えば、光ファイバ同士を接続するコネク
タの場合、フェルールに形成された貫通孔に光ファイバ
の端部を保持し、一対のフェルールをスリーブの両端か
ら挿入して、内部で凸球面状に加工した端面同士を当接
させるようにした構造となっている。
【0004】上記フェルールやスリーブの材質としては
セラミックス、金属、プラスチック、ガラス等、さまざ
まなものが試作されてきたが、現在は大半がセラミック
ス製となっている。その理由は、セラミックスは加工精
度が高いため、内径、外径の公差を1μm以下と高精度
にすることができ、またセラミックスは摩擦係数が低い
ため光ファイバの挿入性に優れ、剛性が高く熱膨張係数
が低いことから外部応力や温度変化に対して安定であ
り、耐食性にも優れているためである。
【0005】さらに、セラミックスとしては、近年、ア
ルミナからジルコニアに大半が置き代わりつつある。こ
のジルコニア焼結体は、ヤング率がアルミナの約半分と
低いため、2個のフェルールの先端面同士を当接する際
に、小さな応力で密着性を高めることができ、また強
度、靱性が高いことから信頼性を向上することができる
(特公平8−30775号公報参照)。
【0006】上記光コネクタ用ジルコニア焼結体とし
て、ZrO2 を主成分とし、安定化剤として2.5〜
3.5モル%程度(約4.5〜6.2wt%)のY23
を含有する原料を成形し、焼成して平均結晶粒径0.
4〜0.6μmとした正方晶の結晶相を主体とした部分
安定化ジルコニア焼結体が提案されている(特開平6−
337327号公報参照)。
【0007】又、ZrO2 を主成分とし、安定化剤とし
てY23を含有する原料にAl23を0.2〜0.3w
t%添加した原料を成形し、焼成した正方晶の結晶相を
主体とした光コネクタ用の部分安定化ジルコニアが提案
されている(特開平10−260336号公報参照)。
【0008】更に、ZrO2 を主成分とし、安定化剤と
してY23を含有する光コネクタ用ジルコニア焼結体に
おいて、正方晶相中のY23濃度を3.0モル%以上に
保持した部分安定化ジルコニアが提案されている(Jour
nal of the Ceramic Societyof Japan誌、1999年9月号
参照)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のいず
れの従来例においても、Y23を含む部分安定化ジルコ
ニア焼結体は、水分の存在する高温雰囲気中に曝される
と、正方晶の結晶が単斜晶に相変態して強度、靱性等の
特性が劣化するという問題があった。
【0010】また、上記の光コネクタは、使用用途によ
っては、悪環境中で長時間使用されることがあるため、
加速試験として、一対のフェルールをスリーブの両端か
ら挿入して、内部で凸球面状に加工した端面同士を当接
させた状態での光コネクタを85℃の熱水中に曝す試験
が行われることがある。この際に、ジルコニア焼結体か
らなるフェルール等の光コネクタ用部材は、上述した相
変態により接続した面が変形し、フェルール端面の凸球
面の曲率半径が大きくなってしまうという現象が生じや
すく、その結果、接続不良や過大な接続損失を生じると
いう問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記問
題点に鑑みてなされたものであり、ジルコニア(ZrO
2)を主成分とし、イットリア(Y23)を4〜7重量
%、アルミナ(Al23)を0.1〜0.4重量%、シ
リカ(SiO2)を0.005〜0.1重量%含むジルコ
ニア焼結体において、表面部のEPMA元素マッピング
分析を行った時のイットリウム(Y)、アルミニウム
(Al)、ケイ素(Si)の各元素とジルコニウム(Z
r)元素とのカウント数の比がY/Zr<0.06、Al
/Zr<2.67、Si/Zr<1.24であることを特
徴とする。
【0012】即ち、本発明者等が種々実験を行った結
果、相変態の抑制を目的とする安定化剤としてのY23
及び主に焼結助剤としてのAl23、SiO2を含むジル
コニア焼結体において、Y、Al、Siの各元素の偏析が
少ないことが重要であり、組成をY23 4〜7重量
%、Al23 0.1〜0.4重量%、SiO2 0.00
5〜0.1重量%とするとともに表面部のEPMA元素
マッピング分析を行った時のこれらの元素とZr元素の
カウント数の比がY/Zr<0.06、Al/Zr<2.
67、Si/Zr<1.24とすることによって、高温水
中での耐久性を向上させることを見出したのである。こ
の理由は、偏析によって正方晶から単斜晶への相変態を
抑制するY23、Al23、SiO2の量が一部に集中す
るため、その周りにこれらの相変態抑制物質の薄い部分
を生じ、その部分の相変態抑制効果が小さくなって、高
温水中での相変態が進行するためと考えられる。
【0013】また本発明は、ジルコニア(ZrO2)を
主成分とし、イットリア(Y23)を4〜7重量%、ア
ルミナ(Al23)を0.1〜0.4重量%、シリカ
(SiO 2)を0.005〜0.1重量%含む原料を所定
形状に成形し、800℃〜1300℃までの昇温速度を
2.0〜4.0℃/分とし、1350℃〜1450℃の
焼成温度で2.0〜4.0時間保持し、1450℃〜5
00℃までの降温速度を1.5〜4.0℃/分として焼
成することを特徴とする。
【0014】即ち、前記のような各元素とZr元素のカ
ウント数の比とするためには、昇温速度、焼成温度、焼
成温度の保持時間、降温速度をそれぞれの範囲としなけ
ればならない。この理由は、それぞれの範囲において下
限値以下では焼結不十分となり、強度や耐久性を得るこ
とはできないし、上限値以上では過剰な焼結となるた
め、結晶が成長して粒界に各元素が偏析しやすくなり、
カウント数の比も大きくなってしまうからである。
【0015】ここで組成とカウント数の比の関係につい
て補足すると、カウント数の比の値は必ずしもY23
の組成の多少によって決まるものではなく、これらの含
有量が多くても焼成条件によってはほとんど偏析せずに
カウント数の比の値を小さくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を説明す
る。
【0017】図1(a)に示すように、光コネクタ用の
フェルール1は、中央に光ファイバを挿入する貫通孔1
aを有し、該貫通孔1aの後端側には光ファイバの挿入
を容易にするために円錐部1bを備え、先端外周にはス
リーブ挿入時にガイド面となる球面部1cを備えてい
る。
【0018】また、図1(b)に示すように、スリーブ
2は筒状体であり、その軸方向にスリット2aを有する
ことにより、フェルール1を弾性的に保持するものであ
るが、スリット2aはなくても良い。さらに、内周面に
3箇所程度の凸部を形成し、この凸部でフェルール1を
支持することもできる。
【0019】上記フェルール1は、詳細を後述するジル
コニア焼結体で形成され、図2に示すように、その後方
を金属製の支持体3に接合し、上記貫通孔1aに光ファ
イバ4を挿入して接合した後、先端面1dを曲率半径1
0〜25mm程度の凸球面状に研磨する。このような一
対のフェルール1をスリーブ2の両端から挿入し、バネ
等で押圧して先端面1d同士を当接させることによっ
て、光ファイバ4同士の接続を行うことができる。
【0020】上記フェルール1やスリーブ2を成すジル
コニア焼結体は、ZrO2 を主成分とし、相変態の抑制
を目的とする安定化剤としてのY23及び主に焼結助剤
としてのAl23、SiO2を含有し、Y23が4〜7重
量%、Al23が0.1〜0.4重量%、SiO2が0.
005〜0.1重量%である。
【0021】ここでY23を4〜7重量%としたのは、
4重量%未満であると、相変態しやすくなるためであ
る。また7重量%を越えると、ジルコニアの中に立方晶
が増し、応力誘起変態によってジルコニアの高強度・高
靱性を発現する正方晶の割合が少なくなるためである。
【0022】さらにAl23を0.1〜0.4重量%、
SiO2を0.005〜0.1重量%としたのは、各々の
範囲内でないと焼結性が悪くなり、相変態しやすくなる
ためである。
【0023】またこのジルコニア焼結体の表面部のEP
MA元素マッピング分析を行った時のY、Al、Siの各
元素とZr元素のカウント数の比がY/Zr<0.0
6、Al/Zr<2.67、Si/Zr<1.24となって
おり、このようにすることによって、水分の存在する高
温中での相変態を低減することができる。
【0024】なお本発明のジルコニア焼結体は、詳細を
後述するような条件で焼成することによって偏析を少な
くし、前記のカウント数の比の範囲にすることができ
る。
【0025】本発明のジルコニア焼結体において、偏析
部のEPMA元素マッピング分析におけるY、Al、Si
の各元素とZr元素のカウント数の比がY/Zr<0.
06、Al/Zr<2.67、Si/Zr<1.24とした
のは、Y、Al、Siの各元素の偏析量が各々の数値以下
でないと高温水中下で相変態を生じて変形し、フェルー
ル端面の凸球面の曲率半径が大きくなる等必要な特性が
得られないためである。
【0026】ここで偏析の状態を数値化するためにEP
MA元素マッピング分析を行いカウント数の比をとった
が、この方法について説明する。
【0027】まず対象となるジルコニア焼結体の表面を
走査型電子顕微鏡SEMで観察し、偏析している場所を
確認する。偏析は大体黒点状に見えるが、粒界に沿って
偏析しているような場合は線状に見えるものもある。偏
析がほとんどない場合は、SEMによって目視確認する
ことが困難なので、ランダムに分析場所を決定する。次
にEPMAによってSEMで偏析を確認した視野におけ
る元素のマッピング分析を行う。EPMAは電子プロー
ブマイクロアナライザと呼ばれる装置で、微小部分の元
素分析装置として使われている。試料に電子線を照射
し、発生する特性X線を検出して定性分析、定量分析、
元素の分布状態を調べることができる。特に元素の分布
状態を調べる面分析はマッピングと呼ばれ、X線強度の
強弱をカウント数として得られる他、カラー画像化する
ことができる。特性X線を検出する分光器にはエネルギ
ー分散形X線分光器(EDS)と波長分散形X線分光器
(WDS)があるが、WDSの方が検出感度が高い。ま
たEPMAは他の元素分析装置であるX線回折(XR
D)や蛍光X線分析(XRF)に比べてより細かい部位
の元素分析を行うことが可能である。
【0028】この時の視野は偏析の大きさにもよるが、
10〜20μm角程度とする。マッピング分析により、
この分析視野における定性分析が行われ、各元素の量は
カウント数として得られる。
【0029】偏析部では正常部に比べてY、Al、Siと
いった元素のカウント数が多くなっているので、これら
の元素のカウント数と主体となるZr元素のカウント数
の比をとることにより、偏析の状態を数値化でき、また
別の試料との比較が可能となる。
【0030】次に、上記フェルール1及びスリーブ2の
製造方法について説明する。
【0031】まず、出発原料のZrO2にY23を4〜
7重量%、Al23を0.1〜0.4重量%、SiO2
0.005〜0.1重量%添加混合し、中和共沈または
加水分解等の方法により反応・固溶させる。
【0032】次に、得られた原料を押出成形やプレス成
形や射出成形等により所定形状に成形し、必要があれば
切削等を行った後、800℃〜1300℃までの昇温速
度2.0〜4.0℃/分、焼成温度1350℃〜145
0℃、焼成温度の保持時間2.0〜4.0時間、145
0℃〜500℃までの降温速度1.5〜4.0℃/分の
条件のもと大気雰囲気中で焼成する。
【0033】ここで焼成条件をこのような範囲としたの
は、それぞれの範囲において下限値以下では焼結不十分
となり、強度や耐久性を得ることはできないし、上限値
以上では過剰な焼結となるため、結晶が成長して粒界に
各元素が偏析しやすくなり、各元素とZr元素のカウン
ト数の比が大きくなって相変態しやすくなり、高温水中
での耐久性が悪くなってしまうからである。
【0034】フェルール1やスリーブ2はこの焼結体を
さらに研磨、研削を行うことによって得ることができ
る。
【0035】なお、図2では光ファイバ4同士を接続す
るための光コネクタを示したが、上記フェルール1やス
リーブ2は、レーザダイオードやフォトダイオード等の
光素子と光ファイバを接続する光モジュールに用いるこ
ともできる。
【0036】また、本発明における光コネクタ用ジルコ
ニア焼結体は、上述した光ファイバ同士、又は光ファイ
バと各種光素子との接続に用いるさまざまな部材に適用
することができ、上述したフェルール1やスリーブ2に
限らない。例えば、光ファイバ同士を完全に接続するた
めに用いるスプライサや、光モジュールに用いるダミー
フェルール等にも適用することができる。
【0037】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。
【0038】まず組成をY23 4〜7重量%、Al23
0.1〜0.4重量%、SiO2 0.005〜0.1重
量%としたジルコニア原料を用い、最終製品の寸法が外
径2.5mm、長さ10.5mmとなるように、図1に
示すフェルールの形状に押出成形し、この成形体を80
0℃〜1300℃までの昇温速度2.0〜4.0℃/
分、焼成温度1350℃〜1450℃、焼成温度の保持
時間2.0〜4.0時間、1450℃〜500℃までの
降温速度1.5〜4.0℃/分の条件で焼成して磁器を
得た。次にこの磁器を加工してフェルール1を作製し
た。そしてフェルール1の先端面1dをSEMで観察し
た後、表面部のEPMAマッピング分析を行い、偏析量
を表すY、Al、Siの各元素とZr元素のカウント数の
比の大小によって分類してサンプルを得た。また上記範
囲外のサンプルも作製し、比較を行った。
【0039】EPMAマッピング分析は波長分散形WD
S JXA−8600Mによって行った。この時の分析
例としてAlとSi元素のマッピング図を図3に示す。
【0040】次に各フェルールに光ファイバ4を接着
し、先端面1dを凸球面の曲率半径が平均15mm程度
となるように研磨した後、図2に示すように一対のフェ
ルール1をスリーブ2内部で接続させた状態で、85℃
の熱水中に14日間放置した。その後、形状測定機によ
り、フェルール1の先端面1dの試験前後の曲率半径の
変化量(増加量)を測定した。
【0041】表1にそれぞれの条件における曲率半径の
変化量を示す。
【0042】No.1〜3及びNo.10〜12の試験
結果より、カウント数の比Y/Zr、Al/Zr、Si
/Zrがそれぞれ0.06、2.67、1.24よりも
大きい時に曲率半径の変化量が6.8以上と大きくな
り、耐久性が悪いことがわかった。 これに対し、N
o.4〜9の試験結果より、EPMA元素マッピング分
析におけるカウント数の比Y/Zr、Al/Zr、Si
/Zrがそれぞれ0.06、2.67、1.24以下の
時に曲率半径の変化量が0.8以下と小さくなり、水分
の存在する高温雰囲気での耐久性に優れていることがわ
かった。
【0043】以上の試験結果より、曲率半径の変化量を
小さくするのにカウント数の比Y/Zr、Al/Zr、
Si/Zrをそれぞれ0.06、2.67、1.24と
することが必要であり、そのために、Y23を4〜7重
量%、Al23を0.1〜0.4重量%、SiO2を0.
005〜0.1重量%の範囲とするとともに、800℃
〜1300℃までの昇温速度を2.0〜4.0℃/分、
焼成温度を1350℃〜1450℃、焼成温度の保持時
間を2.0〜4.0時間、1450℃〜500℃までの
降温速度を1.5〜4.0℃/分とすることが必要であ
ることがわかった。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ジルコニ
ア(ZrO2)を主成分とし、イットリア(Y23)を
4〜7重量%、アルミナ(Al23)を0.1〜0.4
重量%、シリカ(SiO2)を0.005〜0.1重量%
含むジルコニア焼結体において、表面部のEPMA元素
マッピング分析を行った時のイットリウム(Y)、アル
ミニウム(Al)、ケイ素(Si)の各元素とジルコニウ
ム(Zr)元素とのカウント数の比がY/Zr<0.0
6、Al/Zr<2.67、Si/Zr<1.24とするこ
とによって水分の存在する高温雰囲気中での耐久性に優
れた光コネクタ用ジルコニア焼結体を得ることができ
る。
【0046】また本発明によれば、上記組成のジルコニ
ア原料を所定形状に成形し、800℃〜1300℃まで
の昇温速度を2.0〜4.0℃/分、焼成温度を135
0℃〜1450℃、焼成温度の保持時間を2.0〜4.
0時間、1450℃〜500℃までの降温速度を1.5
〜4.0℃/分として焼成することによって、上記カウ
ント数の比をもった焼結体を容易に得ることができる。
【0047】さらに、本発明によれば、上記ジルコニア
焼結体で光コネクタ用部材を形成することによって、熱
水中での試験を行ってもフェルール端面の曲率半径の変
化量を飛躍的に小さくすることができ、長期間良好に使
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は本発明のジルコニア焼結体を用
いた光コネクタ用部材を示す図である。
【図2】本発明のジルコニア焼結体からなる光コネクタ
用部材を用いた光コネクタを示す断面図である。
【図3】EPMAマッピング分析例を表す図である。
【符号の説明】
1:フェルール 2:スリーブ 3:支持体 4:光ファイバ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニア(ZrO2)を主成分とし、イ
    ットリア(Y23)を4〜7重量%、アルミナ(Al2
    3)を0.1〜0.4重量%、シリカ(SiO2)を
    0.005〜0.1重量%含むジルコニア焼結体であっ
    て、表面部のEPMA元素マッピング分析を行った時の
    イットリウム(Y)、アルミニウム(Al)、ケイ素
    (Si)の各元素とジルコニウム(Zr)元素とのカウ
    ント数の比がY/Zr<0.06、Al/Zr<2.6
    7、Si/Zr<1.24であることを特徴とする光コネ
    クタ用ジルコニア焼結体。
  2. 【請求項2】ジルコニア(ZrO2)を主成分とし、イ
    ットリア(Y23)を4〜7重量%、アルミナ(Al2
    3)を0.1〜0.4重量%、シリカ(SiO2)を
    0.005〜0.1重量%含む原料を所定形状に成形
    し、800℃〜1300℃までの昇温速度を2.0〜
    4.0℃/分とし、1350℃〜1450℃の焼成温度
    で2.0〜4.0時間保持し、1450℃〜500℃ま
    での降温速度を1.5〜4.0℃/分として焼成するこ
    とを特徴とする光コネクタ用ジルコニア焼結体の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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