JP2003069224A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JP2003069224A
JP2003069224A JP2001261519A JP2001261519A JP2003069224A JP 2003069224 A JP2003069224 A JP 2003069224A JP 2001261519 A JP2001261519 A JP 2001261519A JP 2001261519 A JP2001261519 A JP 2001261519A JP 2003069224 A JP2003069224 A JP 2003069224A
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conductor layer
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Takeshi Kubota
武志 窪田
Genshitarou Kawamura
原子太郎 川村
Toshihiko Maeda
敏彦 前田
Takeshi Oyamada
毅 小山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に絶縁フィルム層による絶縁層を形成
した多層配線基板において、チップ部品等を実装する際
の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において
発生する配線導体層と貫通導体の底面との剥離を解消す
ること。 【解決手段】 基板1上に有機樹脂から成る複数の絶縁
フィルム層4と配線導体層3とを絶縁フィルム層4間に
絶縁性接着剤層5を介して多層に積層接着するととも
に、上下に位置する配線導体層3同士をその間の絶縁フ
ィルム層4および絶縁性接着剤層5に設けた貫通孔6に
貫通導体7を配して電気的に接続して成る多層配線基板
であって、貫通孔6と接する配線導体層3の上面が貫通
孔6の底面と略同形状で貫通孔6に突出しているととも
に、その突出した上面に貫通導体7の底面が接続してい
るため、応力が配線導体層3の突出している部分の側面
方向に分散し、配線導体層3と貫通導体7の底面との剥
離を起こさなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層配線基板に関
し、より詳細には混成集積回路装置や半導体素子を収容
する半導体素子収納用パッケージ等に使用される多層配
線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、混成集積回路装置や半導体素子収
納用パッケージ等に使用される多層配線基板としては、
配線導体を高密度に形成することを目的として、基板上
に薄膜の絶縁層と配線導体層とから成る多層配線部を形
成した多層配線基板が採用されていた。
【0003】かかる多層配線基板は、酸化アルミニウム
質焼結体等から成る基板の上面に、スピンコート法等に
よって形成されるポリイミド樹脂等から成る薄膜の絶縁
層と、銅やアルミニウム等の金属から成り、めっき法や
蒸着法等の薄膜形成技術およびフォトリソグラフィー技
術を採用することによって形成される配線導体層とを交
互に多層に積層させた構造を有している。
【0004】しかしながら、スピンコート法によってポ
リイミド樹脂から成る絶縁層を形成した場合、所望の厚
みに絶縁層を形成するには多数回に分けてポリイミド樹
脂の前駆体を塗布する必要があり、さらにその後にポリ
イミド樹脂の前駆体をポリイミド化させるキュア工程が
必要となるため、製造工程が長くなるという問題点があ
った。
【0005】そこで、ポリイミド樹脂等から成る複数の
絶縁フィルム層を間にビスマレイミドトリアジン樹脂等
から成る絶縁性接着剤層を介して積層して成る絶縁層を
用いる多層配線基板が採用されてきている。
【0006】かかる多層配線基板における絶縁層の形成
は、まず絶縁フィルムに絶縁性接着剤をドクターブレー
ド法等を用いて塗布し乾燥させたものを準備し、この絶
縁フィルム層を基板や下層の絶縁フィルム層の上面に間
に絶縁性接着剤層が配されるように積み重ね、これを加
熱プレス装置を用いて加熱加圧し接着することにより行
なわれる。
【0007】また、上下に位置する配線導体層間の電気
的接続は、レーザやドライエッチング等の手法により絶
縁フィルム層および絶縁性接着剤層に貫通孔を形成し、
その後、貫通孔の内壁に真空成膜法やめっき法により貫
通導体を形成することにより行なわれている。
【0008】この配線導体層や貫通導体は以下の(1)
〜(5)の工程を含む製造方法で形成されている。 (1)レーザにより開口された貫通孔の内部を過マンガ
ン酸カリウム溶液等の粗化液で粗化する。 (2)この粗化した面にめっき触媒としてPd等を付与
し、その後、無電解めっきにより下地導体膜を形成す
る。 (3)次に、下地導体膜の上にフォトレジストを塗布す
るとともにこれに露光・現像を施すことによって、下地
導体層のうち上層の主導体層を形成する部分に所定形状
の窓部を形成する。 (4)次に、フォトレジストの窓部に露出させた下地導
体層を電極として電解めっき皮膜を3〜10μmの厚みに
形成する。これによって上層の主導体層の部分に相当す
る露出した下地導体層上にめっき皮膜が形成され、その
他の部分はフォトレジストに覆われているためにめっき
皮膜が形成されず、上層の配線導体層および貫通導体に
相当する部分にのみ主導体層が形成される。 (5)このようにして所定の厚さの主導体層を形成した
後、フォトレジストを剥離除去し、次に、主導体層をエ
ッチングレジストとして先に電解めっき用電極として使
用した下地導体層の一部をエッチングすることによっ
て、上層の配線導体層および貫通導体が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような絶縁フィルム層を間に絶縁性接着剤層を介して加
熱加圧し接着する多層配線基板においては、貫通導体,
絶縁フィルム層,絶縁性接着剤層の熱膨張係数、とりわ
け貫通導体と絶縁性接着剤層の熱膨張係数に大きな差が
あるため、多層配線基板にチップ部品等を実装する際の
加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験の熱により
応力が生じる。その応力は配線導体層の上面と貫通孔と
が接する部分に集中することとなる。そして、この応力
の集中する配線導体層の上面と貫通孔とが接する部分
と、貫通導体の底面と接する配線導体層の上面との界面
が一直線上になり、その界面の接着力が低い場合には、
界面方向にクラックが生じ配線導体層と貫通導体の剥離
が発生するという問題点があった。
【0010】本発明は上記従来技術における問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、チップ部品等を
実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試
験において発生する配線導体層と貫通導体の底面との剥
離を抑制した、電気的接続信頼性に優れた多層配線基板
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、基板上に有機樹脂から成る複数の絶縁フィルム層と
配線導体層とを前記絶縁フィルム層間に絶縁性接着剤層
を介して多層に積層接着するとともに、上下に位置する
前記配線導体層同士をその間の前記絶縁フィルム層およ
び前記絶縁性接着剤層に設けた貫通孔に貫通導体を配し
て電気的に接続して成る多層配線基板であって、前記貫
通孔と接する前記配線導体層の上面が前記貫通孔の底面
と略同形状で前記貫通孔に突出しているとともに、その
突出した上面に前記貫通導体の底面が接続されているこ
とを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の多層配線基板は、上記構成
において、前記配線導体層の上面の突出している部分の
高さが0.1μm以上であり、かつ前記絶縁フィルム層と
前記絶縁性接着剤層との合計の厚みの60%以下であるこ
とを特徴とするものである。
【0013】本発明の多層配線基板によれば、配線導体
層の上面が略同形状で貫通孔に突出しているため、応力
の集中する配線導体層の上面と貫通孔とが接する部分
と、貫通導体の底面と接する配線導体層の突出した上面
とが一直線上にならない。これによってチップ部品等を
実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試
験において、配線導体層の上面と貫通孔とが接した部分
に集中した応力を配線導体層の突出している部分の側面
方向に分散することができるようになる。このことによ
り、配線導体層の突出した上面と貫通導体の底面との接
する界面に発生するクラックの進行が抑えられる。この
ことにより、チップ部品等を実装する際の加熱工程や温
度サイクル試験等の耐環境試験において発生する配線導
体層の上面と貫通導体の底面との接する界面方向に発生
するクラックの進行が抑えられ、配線導体層と貫通導体
との剥離がなくなる。
【0014】これにより、上下に位置する配線導体層間
の導通不良の発生がなくなり、電気的接続信頼性の優れ
た多層配線基板となる。
【0015】さらに、本発明の多層配線基板によれば、
配線導体層の上面の突出している部分の高さを0.1μm
以上にしたときには、応力が配線導体層の突出している
部分の側面方向によりよく分散する。また、配線導体層
の突出している部分の高さを絶縁フィルム層と絶縁性接
着剤層との合計の厚みの60%以下にしたときには、貫通
孔の上側の残りの部分は凹部となり、上層に積み重ねら
れる絶縁性接着剤層によってその凹部は埋め込まれる。
これにより、貫通導体部の熱膨張差が緩和され、加熱に
より生じる応力を低く抑えることができる。これらのこ
とにより、多層配線基板にチップ部品等を実装する際の
加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において配
線導体層の上面と貫通導体の底面との接する界面方向に
発生するクラックの進行がよりよく抑えられ、配線導体
層と貫通導体との剥離をより有効になくすことができ
る。
【0016】これにより、上下に位置する配線導体層間
の導通不良の発生がなくなり、より一層、電気的接続信
頼性の優れた多層配線基板となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。
【0018】図1は本発明の多層配線基板の実施の形態
の一例を示す断面図であり、図2は図1に示す多層配線
基板における貫通導体の周辺の状態を示す要部拡大断面
図である。これらの図において、1は基板、2は多層配
線部、3は配線導体層、4は絶縁フィルム層、5は絶縁
性接着剤層、6は貫通孔、7は貫通導体である。
【0019】基板1は、その上面に複数の絶縁フィルム
層4を間に絶縁性接着剤層5を介して積層した絶縁層と
配線導体層3とを多層に積層した多層配線部2が配設さ
れており、この多層配線部2を支持する支持部材として
機能する。
【0020】基板1は、酸化アルミニウム質焼結体,ム
ライト質焼結体等の酸化物系セラミックス、あるいは表
面に酸化物膜を有する窒化アルミニウム質焼結体,炭化
珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体等の非酸化物系セラミ
ックス、さらにはガラス繊維から成る基材にエポキシ樹
脂を含浸させたガラスエポキシ樹脂やガラス繊維から成
る基材にビスマレイミドトリアジン樹脂を含浸させたも
の等の電気絶縁材料で形成されている。
【0021】例えば、酸化アルミニウム質焼結体で形成
されている場合には、アルミナ,シリカ,カルシア,マ
グネシア等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混
合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクター
ブレード法やカレンダーロール法を採用することによっ
てセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を
形成し、しかる後、このセラミックグリーンシートに適
当な打ち抜き加工を施し、所定形状となすとともに高温
(約1600℃)で焼成することによって、あるいはアルミ
ナ等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合して
原料粉末を調整するとともにこの原料粉末をプレス成形
機によって所定形状に成形し、最後にこの成形体を高温
(約1600℃)で焼成することによって製作される。ま
た、ガラスエポキシ樹脂から成る場合は、例えばガラス
繊維から成る基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、
このエポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させるこ
とによって製作される。
【0022】また、基板1には、その上面に複数の絶縁
フィルム層4を間に絶縁性接着剤層5を介して積層した
絶縁層と配線導体層3とを多層に積層した多層配線部2
が配設されている。この多層配線部2を構成する絶縁フ
ィルム層4は上下に位置する配線導体層3を電気的に絶
縁し、配線導体層3は電気信号を伝達するための伝達路
として機能する。
【0023】多層配線部2の絶縁層は絶縁フィルム層4
と絶縁性接着剤層5とから構成され、絶縁フィルム層4
はポリイミド樹脂,ポリフェニレンサルファイド樹脂,
全芳香族ポリエステル樹脂,フッ素樹脂等から成る。ま
た、絶縁性接着剤層5はポリアミドイミド樹脂,ポリイ
ミドシロキサン樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂,
エポキシ樹脂等から成る。
【0024】絶縁層は、まず12.5〜50μm程度の絶縁フ
ィルムに絶縁性接着剤をドクターブレード法等を用いて
乾燥厚みで5〜20μm程度に塗布し乾燥させたものを準
備し、この絶縁フィルムを基板1や下層の絶縁層の上面
に間に絶縁性接着剤が配されるように積み重ね、これを
加熱プレス装置を用いて加熱加圧し接着することによっ
て形成される。
【0025】中でも、貫通導体7を銅または銅合金で形
成し、絶縁フィルム層4をポリイミド樹脂とし、絶縁性
接着剤層5をポリイミドシロキサン樹脂あるいはシロキ
サン変性ポリアミドイミド樹脂とする組み合わせにおい
ては、ポリイミドシロキサン樹脂あるいはシロキサン変
性ポリアミドイミド樹脂が絶縁フィルム層4との接着性
も良好で、かつ耐熱性が高く、また熱膨張係数が銅と比
較的近いため、貫通導体7と絶縁層との熱膨張差も小さ
くなり本発明に好適である。
【0026】絶縁層には所定位置に絶縁フィルム層4お
よび絶縁性接着剤層5を貫通する貫通孔6が形成されて
おり、この貫通孔6内には貫通導体7が被着形成される
ことにより絶縁フィルム層4を挟んで上下に位置する配
線導体層3の各々を電気的に接続する接続路が形成され
る。
【0027】貫通孔6は、例えばレーザを使い絶縁フィ
ルム層4および絶縁性接着剤層5の一部を除去すること
により形成される。特に、貫通孔6の開口径が小さな場
合は、貫通孔6の内壁面の角度をコントロールすること
が容易で貫通孔6の内壁面が滑らかに加工される紫外線
レーザで形成することが望ましい。
【0028】各絶縁フィルム層4の上面に配設される配
線導体層3および貫通孔6内に配設される貫通導体7
は、銅,金,アルミニウム,ニッケル,クロム,モリブ
デン,チタンおよびそれらの合金等の金属材料をスパッ
タリング法,蒸着法,めっき法等の薄膜形成技術を採用
することによって形成することができる。
【0029】貫通導体7は配線導体層3と別々に形成し
てもよいが、これらは同時に形成した方が工程数を少な
くできるとともに両者の電気的な接続信頼性の点でも良
好である。また、配線導体層3と貫通導体7とを一体形
成する場合には、それぞれに所望の厚みのめっき膜を調
整して形成することができるように、主として電解めっ
き法を用いて形成しておくのがよい。
【0030】また、配線導体層3の上面には、貫通孔6
の底面と略同形状で貫通孔6に突出するように凸部を設
けておくのがよい。配線導体層3の上面の突出している
部分の高さが0.1μmより低くなると応力の分散が十分
に行なわれず、配線導体層の上面と貫通導体の底面の界
面にクラックを生じ易くなる傾向がある。また配線導体
層3の上面の突出している部分の高さが絶縁フィルム層
4と絶縁性接着剤層5との合計の厚みの60%より大きい
と、貫通孔6の部分の熱膨張係数が周囲の絶縁フィルム
層4や絶縁性接着剤層5より小さくなる。これによって
熱膨張係数差が大きくなり、それに伴い応力が大きくな
るため、応力の分散が十分に行なわれず配線導体層の上
面と貫通導体の底面の界面にクラックを生じ易くなる傾
向がある。このため、配線導体層3の上面の突出してい
る部分の高さは0.1μm以上で絶縁フィルム層4と絶縁
性接着剤層5の合計の厚みの60%以下としておくのがよ
い。
【0031】配線導体層3および貫通導体7の形成方法
は、例えば、まず広面積に銅層を主体としこの銅層の少
なくとも一方の主面に拡散防止層(バリア層)としての
クロム,モリブデン,チタン等を被着させて下地導体層
を形成する。次に、この上に所望のパターンにフォトレ
ジストを形成し、このフォトレジストをマスクにして主
導体層部分をメッキにて所望の厚みまで形成する。その
後、フォトレジストを剥離し、下地導体層をエッチング
にて除去することにより所望のパターンに加工すること
ができる。また、配線導体層3の上面の凸部は、配線導
体層3の形成後に配線導体層3の上面の凸部を形成する
部分にフォトレジストを形成し、その後配線導体層3の
一部をエッチングによって適度に除去することで形成す
ることができる。
【0032】なお、絶縁フィルム層4の最上層の主導体
層には、チップ部品の実装性および耐環境性の点から、
主導体層が銅層からなる場合には表面の酸化防止あるい
は酸化による抵抗値の増大を防止するため、その上にニ
ッケル層や金層を形成するとよい。
【0033】かくして、本発明の多層配線基板によれ
ば、基板1の上面に被着させた多層配線部2の上に半導
体素子や容量素子,抵抗器等の電子部品を搭載実装し、
電子部品の各電極を配線導体層3に電気的に接続するこ
とによって半導体装置や混成集積回路装置等となる。
【0034】なお、本発明は上記の例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々
の変更は可能である。例えば、上述の例においては基板
1の上面にのみ絶縁層と配線導体層3とから成る多層配
線部2を設けたが、多層配線部2を基板1の下面側のみ
に設けても、上下の両面に設けてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の多層配線基板に
よれば、配線導体層の上面が略同形状で貫通孔に突出し
ているため、応力の集中する配線導体層の上面と貫通孔
とが接する部分と、貫通導体の底面と接する配線導体層
の突出した上面とが一直線上にならない。これによって
チップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試
験等の耐環境試験において、配線導体層の上面と貫通孔
とが接した部分に集中した応力を配線導体層の突出して
いる部分の側面方向に分散することができるようにな
る。このことにより、配線導体層の突出した上面と貫通
導体の底面との接する界面に発生するクラックの進行が
抑えられる。このことにより、チップ部品等を実装する
際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験におい
て発生する配線導体層の上面と貫通導体の底面との接す
る界面方向に発生するクラックの進行が抑えられ、配線
導体層と貫通導体との剥離がなくなる。
【0036】これにより、上下に位置する配線導体層間
の導通不良の発生がなくなり、電気的接続信頼性の優れ
た多層配線基板となる。
【0037】さらに、本発明の多層配線基板によれば、
配線導体層の上面の突出している部分の高さを0.1μm
以上にしたときには、応力が配線導体層の突出している
部分の側面方向によりよく分散する。また、配線導体層
の突出している部分の高さを絶縁フィルム層と絶縁性接
着剤層との合計の厚みの60%以下にしたときには、貫通
孔の上側の残りの部分は凹部となり、上層に積み重ねら
れる絶縁性接着剤層によってその凹部は埋め込まれる。
これにより、貫通導体部の熱膨張差が緩和され加熱によ
り生じる応力を低く抑えることができる。これらのこと
により、多層配線基板にチップ部品等を実装する際の加
熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において配線
導体層の上面と貫通導体の底面との接する界面方向に発
生するクラックの進行がよりよく抑えられ、配線導体層
と貫通導体との剥離をより有効になくすことができる。
【0038】これにより、上下に位置する配線導体層間
の導通不良の発生がなくなり、より一層、電気的接続信
頼性の優れた多層配線基板となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の実施の形態の一例を示
す断面図である。
【図2】図1に示す多層配線基板における貫通導体の周
辺の状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・基板 2・・・・多層配線部 3・・・・配線導体層 4・・・・絶縁フィルム層 5・・・・絶縁性接着剤層 6・・・・貫通孔 7・・・・貫通導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山田 毅 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内 Fターム(参考) 5E346 AA43 CC04 CC08 CC09 CC10 CC14 CC17 CC18 CC32 FF05 FF07 FF09 FF10 FF12 FF17 GG15 HH11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に有機樹脂から成る複数の絶縁フ
    ィルム層と配線導体層とを前記絶縁フィルム層間に絶縁
    性接着剤層を介して多層に積層接着するとともに、上下
    に位置する前記配線導体層同士をその間の前記絶縁フィ
    ルム層および前記絶縁性接着剤層に設けた貫通孔に貫通
    導体を配して電気的に接続して成る多層配線基板であっ
    て、前記貫通孔と接する前記配線導体層の上面が前記貫
    通孔の底面と略同形状で前記貫通孔に突出しているとと
    もに、その突出した上面に前記貫通導体の底面が接続さ
    れていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 前記配線導体層の上面の突出している部
    分の高さが0.1μm以上であり、かつ前記絶縁フィル
    ム層と前記絶縁性接着剤層との合計の厚みの60%以下
    であることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007067217A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Sanyo Electric Co Ltd 回路装置およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007067217A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Sanyo Electric Co Ltd 回路装置およびその製造方法

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