JP3798965B2 - 多層配線基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多層配線基板に関し、より詳細には混成集積回路装置や半導体素子を収容する半導体素子収納用パッケージ等に使用される多層配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、混成集積回路装置や半導体素子収納用パッケージ等に使用される多層配線基板としては、配線導体を高密度に形成することを目的として、基板上に薄膜の絶縁層と配線導体層とから成る多層配線部を形成した多層配線基板が採用されていた。
【0003】
かかる多層配線基板は、酸化アルミニウム質焼結体等から成る基板の上面に、スピンコート法等によって形成されるポリイミド樹脂等から成る薄膜の絶縁層と、銅やアルミニウム等の金属から成り、めっき法や蒸着法等の薄膜形成技術およびフォトリソグラフィー技術を採用することによって形成される配線導体層とを交互に多層に積層させた構造を有している。
【0004】
しかしながら、スピンコート法によってポリイミド樹脂から成る絶縁層を形成した場合、所望の厚みに絶縁層を形成するには多数回に分けてポリイミド樹脂の前駆体を塗布する必要があり、さらにその後にポリイミド樹脂の前駆体をポリイミド化させるキュア工程が必要となるため、製造工程が長くなるという問題点があった。
【0005】
そこで、ポリイミド樹脂等から成る複数の絶縁フィルム層を間にビスマレイミドトリアジン樹脂等から成る絶縁性接着剤層を介して積層して成る絶縁層を用いる多層配線基板が採用されてきている。
【0006】
かかる多層配線基板における絶縁層の形成は、まず絶縁フィルムに絶縁性接着剤をドクターブレード法等を用いて塗布し乾燥させたものを準備し、この絶縁フィルム層を基板や下層の絶縁フィルム層の上面に間に絶縁性接着剤層が配されるように積み重ね、これを加熱プレス装置を用いて加熱加圧し接着することにより行なわれる。
【0007】
また、上下に位置する配線導体層間の電気的接続は、レーザやドライエッチング等の手法により絶縁フィルム層および絶縁性接着剤層に貫通孔を形成し、その後、貫通孔の内壁に真空成膜法やめっき法により貫通導体を形成することにより行なわれている。
【0008】
この配線導体層や貫通導体は以下の(1)〜(5)の工程を含む製造方法で形成されている。
(1)レーザにより開口された貫通孔の内部を過マンガン酸カリウム溶液等の粗化液で粗化する。
(2)この粗化した面にめっき触媒としてPd等を付与し、その後、無電解めっきにより下地導体膜を形成する。
(3)次に、下地導体膜の上にフォトレジストを塗布するとともにこれに露光・現像を施すことによって、下地導体層のうち上層の主導体層を形成する部分に所定形状の窓部を形成する。
(4)次に、フォトレジストの窓部に露出させた下地導体層を電極として電解めっき皮膜を3〜10μmの厚みに形成する。これによって上層の主導体層の部分に相当する露出した下地導体層上にめっき皮膜が形成され、その他の部分はフォトレジストに覆われているためにめっき皮膜が形成されず、上層の配線導体層および貫通導体に相当する部分にのみ主導体層が形成される。
(5)このようにして所定の厚さの主導体層を形成した後、フォトレジストを剥離除去し、次に、主導体層をエッチングレジストとして先に電解めっき用電極として使用した下地導体層の一部をエッチングすることによって、上層の配線導体層および貫通導体が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような絶縁フィルム層を間に絶縁性接着剤層を介して加熱加圧し接着する多層配線基板においては、貫通導体,絶縁フィルム層,絶縁性接着剤層の熱膨張係数、とりわけ貫通導体と絶縁性接着剤層の熱膨張係数に大きな差があるため、多層配線基板にチップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験の熱により応力が生じる。その応力は配線導体層の上面と貫通孔とが接する部分に集中することとなる。そして、この応力の集中する配線導体層の上面と貫通孔とが接する部分と、貫通導体の底面と接する配線導体層の上面との界面が一直線上になり、その界面の接着力が低い場合には、界面方向にクラックが生じ配線導体層と貫通導体の剥離が発生するという問題点があった。
【0010】
本発明は上記従来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、チップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において発生する配線導体層と貫通導体の底面との剥離を抑制した、電気的接続信頼性に優れた多層配線基板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の多層配線基板は、基板上に有機樹脂から成る複数の絶縁フィルム層と配線導体層とを前記絶縁フィルム層間に絶縁性接着剤層を介して多層に積層接着するとともに、上下に位置する前記配線導体層同士をその間の前記絶縁フィルム層および前記絶縁性接着剤層に設けた貫通孔に貫通導体を配して電気的に接続して成る多層配線基板であって、前記貫通孔と接する前記配線導体層の上面が前記貫通孔の底面と略同形状で前記貫通孔に突出し、この突出した上面に凹部が設けられているとともに、その突出しかつ凹部が設けられた上面に前記貫通導体の底面が接続されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の多層配線基板は、上記構成において、前記配線導体層の上面の突出している部分の高さが0.1μm以上であり、かつ前記絶縁フィルム層と前記絶縁性接着剤層との合計の厚みの60%以下であることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の多層配線基板によれば、配線導体層の上面が略同形状で貫通孔に突出しているため、応力の集中する配線導体層の上面と貫通孔とが接する部分と、貫通導体の底面と接する配線導体層の突出した上面とが一直線上にならない。これによってチップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において、配線導体層の上面と貫通孔とが接した部分に集中した応力を配線導体層の突出している部分の側面方向に分散することができるようになる。さらに、突出した配線導体層の上面に凹部を設けているため、配線導体層と貫通導体との接触面積が増加し、配線導体層の突出した上面と貫通導体の底面との界面における接着強度を上げることができるとともに、配線導体層の突出した上面と貫通導体の底面との界面方向にクラックが発生した場合であっても、凹部の存在によりクラックの進行が抑えられる。これらのことにより、配線導体層の突出した上面と貫通導体の底面との接する界面に発生するクラックの進行が抑えられる。このことにより、チップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において発生する配線導体層の上面と貫通導体の底面との接する界面方向に発生するクラックの進行が抑えられ、配線導体層と貫通導体との剥離がなくなる。
【0014】
これにより、上下に位置する配線導体層間の導通不良の発生がなくなり、電気的接続信頼性の優れた多層配線基板となる。
【0015】
さらに、本発明の多層配線基板によれば、配線導体層の上面の突出している部分の高さを0.1μm以上にしたときには、応力が配線導体層の突出している部分の側面方向によりよく分散する。また、配線導体層の突出している部分の高さを絶縁フィルム層と絶縁性接着剤層との合計の厚みの60%以下にしたときには、貫通孔の上側の残りの部分は凹部となり、上層に積み重ねられる絶縁性接着剤層によってその凹部は埋め込まれる。これにより、貫通導体部の熱膨張差が緩和され、加熱により生じる応力を低く抑えることができる。これらのことにより、多層配線基板にチップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において配線導体層の上面と貫通導体の底面との接する界面方向に発生するクラックの進行がよりよく抑えられ、配線導体層と貫通導体との剥離をより有効になくすことができる。
【0016】
これにより、上下に位置する配線導体層間の導通不良の発生がなくなり、より一層、電気的接続信頼性の優れた多層配線基板となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の多層配線基板の実施の形態の一例を示す断面図であり、図2は図1に示す多層配線基板における貫通導体の周辺の状態を示す要部拡大断面図である。これらの図において、1は基板、2は多層配線部、3は配線導体層、4は絶縁フィルム層、5は絶縁性接着剤層、6は貫通孔、7は貫通導体、8は凹部である。
【0019】
基板1は、その上面に複数の絶縁フィルム層4を間に絶縁性接着剤層5を介して積層した絶縁層と配線導体層3とを多層に積層した多層配線部2が配設されており、この多層配線部2を支持する支持部材として機能する。
【0020】
基板1は、酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体等の酸化物系セラミックス、あるいは表面に酸化物膜を有する窒化アルミニウム質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体等の非酸化物系セラミックス、さらにはガラス繊維から成る基材にエポキシ樹脂を含浸させたガラスエポキシ樹脂やガラス繊維から成る基材にビスマレイミドトリアジン樹脂を含浸させたもの等の電気絶縁材料で形成されている。
【0021】
例えば、酸化アルミニウム質焼結体で形成されている場合には、アルミナ,シリカ,カルシア,マグネシア等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる後、このセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施し、所定形状となすとともに高温(約1600℃)で焼成することによって、あるいはアルミナ等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合して原料粉末を調整するとともにこの原料粉末をプレス成形機によって所定形状に成形し、最後にこの成形体を高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。また、ガラスエポキシ樹脂から成る場合は、例えばガラス繊維から成る基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、このエポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させることによって製作される。
【0022】
また、基板1には、その上面に複数の絶縁フィルム層4を間に絶縁性接着剤層5を介して積層した絶縁層と配線導体層3とを多層に積層した多層配線部2が配設されている。この多層配線部2を構成する絶縁フィルム層4は上下に位置する配線導体層3を電気的に絶縁し、配線導体層3は電気信号を伝達するための伝達路として機能する。
【0023】
多層配線部2の絶縁層は絶縁フィルム層4と絶縁性接着剤層5とから構成され、絶縁フィルム層4はポリイミド樹脂,ポリフェニレンサルファイド樹脂,全芳香族ポリエステル樹脂,フッ素樹脂等から成る。また、絶縁性接着剤層5はポリアミドイミド樹脂,ポリイミドシロキサン樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂,エポキシ樹脂等から成る。
【0024】
絶縁層は、まず12.5〜50μm程度の絶縁フィルムに絶縁性接着剤をドクターブレード法等を用いて乾燥厚みで5〜20μm程度に塗布し乾燥させたものを準備し、この絶縁フィルムを基板1や下層の絶縁層の上面に間に絶縁性接着剤が配されるように積み重ね、これを加熱プレス装置を用いて加熱加圧し接着することによって形成される。
【0025】
中でも、貫通導体7を銅または銅合金で形成し、絶縁フィルム層4をポリイミド樹脂とし、絶縁性接着剤層5をポリイミドシロキサン樹脂あるいはシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂とする組み合わせにおいては、ポリイミドシロキサン樹脂あるいはシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂が絶縁フィルム層4との接着性も良好で、かつ耐熱性が高く、また熱膨張係数が銅と比較的近いため、貫通導体7と絶縁層との熱膨張差も小さくなり本発明に好適である。
【0026】
絶縁層には所定位置に絶縁フィルム層4および絶縁性接着剤層5を貫通する貫通孔6が形成されており、この貫通孔6内には貫通導体7が被着形成されることにより絶縁フィルム層4を挟んで上下に位置する配線導体層3の各々を電気的に接続する接続路が形成される。
【0027】
貫通孔6は、例えばレーザを使い絶縁フィルム層4および絶縁性接着剤層5の一部を除去することにより形成される。特に、貫通孔6の開口径が小さな場合は、貫通孔6の内壁面の角度をコントロールすることが容易で貫通孔6の内壁面が滑らかに加工される紫外線レーザで形成することが望ましい。
【0028】
各絶縁フィルム層4の上面に配設される配線導体層3および貫通孔6内に配設される貫通導体7は、銅,金,アルミニウム,ニッケル,クロム,モリブデン,チタンおよびそれらの合金等の金属材料をスパッタリング法,蒸着法,めっき法等の薄膜形成技術を採用することによって形成することができる。
【0029】
貫通導体7は配線導体層3と別々に形成してもよいが、これらは同時に形成した方が工程数を少なくできるとともに両者の電気的な接続信頼性の点でも良好である。また、配線導体層3と貫通導体7とを一体形成する場合には、それぞれに所望の厚みのめっき膜を調整して形成することができるように、主として電解めっき法を用いて形成しておくのがよい。
【0030】
また、配線導体層3の上面には、貫通孔6の底面と略同形状で貫通孔6に突出するように凸部を設けておくのがよい。配線導体層3の上面の突出している部分の高さが0.1μmより低くなると応力の分散が十分に行なわれず、配線導体層3の上面と貫通導体7の底面の界面にクラックを生じ易くなる傾向がある。また配線導体層3の上面の突出している部分の高さが絶縁フィルム層4と絶縁性接着剤層5との合計の厚みの60%より大きいと、貫通孔6の部分の熱膨張係数が周囲の絶縁フィルム層4や絶縁性接着剤層5より小さくなる。これによって熱膨張係数差が大きくなり、それに伴い応力が大きくなるため、応力の分散が十分に行なわれず配線導体層3の上面と貫通導体7の底面の界面にクラックを生じ易くなる傾向がある。このため、配線導体層3の上面の突出している部分の高さは0.1μm以上で絶縁フィルム層4と絶縁性接着剤層5の合計の厚みの60%以下としておくのがよい。
【0031】
また、配線導体層3の突出した上面には凹部8を設けておくのがよい。凹部8の深さが0.1μmより浅くなるとクラックの進行を十分に抑えることができなくなる傾向があり、凹部8の深さは0.1μm以上にしておくのがよい。また、凹部8は、配線導体層3の突出した上面の面積の30%より小さくなると、クラックが進行した場合にクラックの進行した面積が大きくなり過ぎ、配線導体層3の突出した上面と貫通導体7との接着強度が低下しやすくなる傾向がある。また、配線導体層3の突出した上面の面積の70%より大きくなると、配線導体層3の突出部の機械的な強度が低下しやすくなる傾向がある。このため凹部8は配線導体層3の突出した上面の面積の30%以上70%以下にし、さらに凹部8の面積を有効に使えるように平面視で円形にしておくのがよい。また、配線導体層3の突出した上面内に、その外周に沿って連続した環状に凹部8を設けておくと、配線導体層3の上面と貫通導体7の底面の接触面積が増加するとともに、クラックの進行に対しより有効な効果がある。
【0032】
配線導体層3およびその上面の凹部8、ならびに貫通導体7の形成方法は、例えば、まず広面積に銅層を主体としこの銅層の少なくとも一方の主面に拡散防止層(バリア層)としてのクロム,モリブデン,チタン等を被着させて下地導体層を形成する。次に、この上に所望のパターンにフォトレジストを形成し、このフォトレジストをマスクにして主導体層部分をメッキにて所望の厚みまで形成する。その後、フォトレジストを剥離し、下地導体層をエッチングにて除去することにより所望のパターンに加工することができる。
【0033】
また、配線導体層3の上面の凸部および凹部8は、配線導体層3の形成後に配線導体層3の上面の貫通孔6と略同形状で貫通孔6に突出する凸部に相当する部分で凹部8を形成しない部分(凹部8の周囲となる部分)にフォトレジストを形成し、その後、露出している配線導体層3の一部をエッチングによって適度に除去することで形成することができる。
【0034】
なお、絶縁フィルム層4の最上層の主導体層には、チップ部品の実装性および耐環境性の点から、主導体層が銅層から成る場合には表面の酸化防止あるいは酸化による抵抗値の増大を防止するため、その上にニッケル層や金層を形成するとよい。
【0035】
かくして、本発明の多層配線基板によれば、基板1の上面に被着させた多層配線部2の上に半導体素子や容量素子,抵抗器等の電子部品を搭載実装し、電子部品の各電極を配線導体層3に電気的に接続することによって半導体装置や混成集積回路装置等となる。
【0036】
なお、本発明は上記の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の例においては配線導体層3の上面の凸部および凹部8をエッチングによって形成したが、配線導体層3の上面の凸部に相当する部分で凹部8を形成しない部分に相当する開口をもったフォトレジストを形成し、その開口内にめっき膜を成長させることによっても配線導体3の上面に凸部および凹部8を形成することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の多層配線基板によれば、配線導体層の上面が略同形状で貫通孔に突出しているため、応力の集中する配線導体層の上面と貫通孔とが接する部分と、貫通導体の底面と接する配線導体層の突出した上面とが一直線上にならない。これによってチップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において、配線導体層の上面と貫通孔とが接した部分に集中した応力を配線導体層の突出している部分の側面方向に分散することができるようになる。さらに、突出した配線導体層の上面に凹部を設けているため、配線導体層と貫通導体との接触面積が増加し、配線導体層の突出した上面と貫通導体の底面との界面における接着強度を上げることができるとともに、配線導体層の突出した上面と貫通導体の底面との界面方向にクラックが発生した場合であっても、凹部の存在によりクラックの進行が抑えられる。これらのことにより、配線導体層の突出した上面と貫通導体の底面との接する界面に発生するクラックの進行が抑えられる。このことにより、チップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において発生する配線導体層の上面と貫通導体の底面との接する界面方向に発生するクラックの進行が抑えられ、配線導体層と貫通導体との剥離がなくなる。
【0038】
これにより、上下に位置する配線導体層間の導通不良の発生がなくなり、電気的接続信頼性の優れた多層配線基板となる。
【0039】
さらに、本発明の多層配線基板によれば、配線導体層の上面の突出している部分の高さを0.1μm以上にしたときには、応力が配線導体層の突出している部分の側面方向によりよく分散する。また、配線導体層の突出している部分の高さを絶縁フィルム層と絶縁性接着剤層との合計の厚みの60%以下にしたときには、貫通孔の上側の残りの部分は凹部となり、上層に積み重ねられる絶縁性接着剤層によってその凹部は埋め込まれる。これにより、貫通導体部の熱膨張差が緩和され、加熱により生じる応力を低く抑えることができる。これらのことにより、多層配線基板にチップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において配線導体層の上面と貫通導体の底面との接する界面方向に発生するクラックの進行がよりよく抑えられ、配線導体層と貫通導体との剥離をより有効になくすことができる。
【0040】
これにより、上下に位置する配線導体層間の導通不良の発生がなくなり、より一層、電気的接続信頼性の優れた多層配線基板となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す多層配線基板における貫通導体の周辺の状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・基板
2・・・・多層配線部
3・・・・配線導体層
4・・・・絶縁フィルム層
5・・・・絶縁性接着剤層
6・・・・貫通孔
7・・・・貫通導体
8・・・・凹部

Claims (2)

  1. 基板上に有機樹脂から成る複数の絶縁フィルム層と配線導体層とを前記絶縁フィルム層間に絶縁性接着剤層を介して多層に積層接着するとともに、上下に位置する前記配線導体層同士をその間の前記絶縁フィルム層および前記絶縁性接着剤層に設けた貫通孔に貫通導体を配して電気的に接続して成る多層配線基板であって、前記貫通孔と接する前記配線導体層の上面が前記貫通孔の底面と略同形状で前記貫通孔に突出し、この突出した上面に凹部が設けられているとともに、その突出しかつ凹部が設けられた上面に前記貫通導体の底面が接続されていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 前記配線導体層の上面の突出している部分の高さが0.1μm以上であり、かつ前記絶縁フィルム層と前記絶縁性接着剤層との合計の厚みの60%以下であることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
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