JP2003158377A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JP2003158377A JP2001358402A JP2001358402A JP2003158377A JP 2003158377 A JP2003158377 A JP 2003158377A JP 2001358402 A JP2001358402 A JP 2001358402A JP 2001358402 A JP2001358402 A JP 2001358402A JP 2003158377 A JP2003158377 A JP 2003158377A
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Genshitarou Kawamura
原子太郎 川村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に絶縁フィルム層による絶縁層を形成
した多層配線基板において、チップ部品等を実装する際
の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において
発生する配線導体層と貫通導体との剥離を解消するこ
と。 【解決手段】 基板1上に有機樹脂から成る複数の絶縁
フィルム層4と配線導体層3とを絶縁フィルム層4間に
絶縁性接着剤層5を介して多層に積層接着するととも
に、上下に位置する配線導体層3同士をその間の絶縁フ
ィルム層4および絶縁性接着剤層5に設けた貫通孔6に
貫通導体7を配して電気的に接続して成る多層配線基板
であって、貫通孔6の底部における貫通導体7と配線導
体層3との接合界面の外周辺が貫通孔6の底面の外周辺
より外側に位置するように形成されているため、クラッ
クの起点となる貫通導体7と配線導体層3との接合界面
の外周辺に応力が作用せず、貫通導体7と配線導体層3
との間で剥離することがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層配線基板に関
し、より詳細には混成集積回路装置や半導体素子を収容
する半導体素子収納用パッケージ等に使用される多層配
線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、混成集積回路装置や半導体素子収
納用パッケージ等に使用される多層配線基板としては、
配線導体層を高密度に形成することを目的として、基板
上に薄膜の絶縁層と配線導体層とから成る多層配線部を
形成した多層配線基板が採用されていた。
【0003】かかる多層配線基板は、酸化アルミニウム
質焼結体等から成る基板の上面に、スピンコート法等に
よって形成されるポリイミド樹脂等から成る薄膜の絶縁
層と、銅やアルミニウム等の金属から成り、めっき法や
蒸着法等の薄膜形成技術およびフォトリソグラフィー技
術を採用することによって形成される配線導体層とを交
互に多層に積層させた構造を有している。
【0004】しかしながら、スピンコート法によってポ
リイミド樹脂から成る絶縁層を形成した場合、所望の厚
みに絶縁層を形成するには多数回に分けてポリイミド樹
脂の前駆体を塗布する必要があり、さらにその後にポリ
イミド樹脂の前駆体をポリイミド化させるキュア工程が
必要となるため、製造工程が長くなるという問題点があ
った。
【0005】そこで、ポリイミド樹脂等から成る複数の
絶縁フィルム層を間にビスマレイミドトリアジン樹脂等
から成る絶縁性接着剤層を介して積層して成る絶縁層を
用いる多層配線基板が採用されてきている。
【0006】かかる多層配線基板における絶縁層の形成
は、まず絶縁フィルムに絶縁性接着剤をドクターブレー
ド法等を用いて塗布し乾燥させたものを準備し、この絶
縁フィルム層を基板や下層の絶縁フィルム層の上面に間
に絶縁性接着剤層が配されるように積み重ね、これを加
熱プレス装置を用いて加熱加圧し接着することにより行
なわれる。
【0007】また、上下に位置する配線導体層間の電気
的接続は、レーザやドライエッチング等の手法により絶
縁フィルム層および絶縁性接着剤層に貫通孔を形成し、
その後、貫通孔の内壁に真空成膜法やめっき法により貫
通導体を形成することにより行なわれている。
【0008】この配線導体層や貫通導体は以下の(1)
〜(5)の工程を含む製造方法で形成されている。 (1)レーザにより開口された貫通孔の内部を過マンガ
ン酸カリウム溶液等の粗化液で粗化する。 (2)この粗化した面にめっき触媒としてPd等を付与
し、その後、無電解めっきにより下地導体膜を形成す
る。 (3)次に、下地導体膜の上にフォトレジストを塗布す
るとともにこれに露光・現像を施すことによって、下地
導体層のうち上層の主導体層を形成する部分に所定形状
の窓部を形成する。 (4)次に、フォトレジストの窓部に露出させた下地導
体層を電極として電解めっき皮膜を3〜10μmの厚みに
形成する。これによって上層の主導体層の部分に相当す
る露出した下地導体層上にめっき皮膜が形成され、その
他の部分はフォトレジストに覆われているためにめっき
皮膜が形成されず、上層の配線導体層および貫通導体に
相当する部分にのみ主導体層が形成される。 (5)このようにして所定の厚さの主導体層を形成した
後、フォトレジストを剥離除去し、次に、主導体層をエ
ッチングレジストとして先に電解めっき用電極として使
用した下地導体層の一部をエッチングすることによっ
て、上層の配線導体層および貫通導体が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような絶縁フィルム層を間に絶縁性接着剤層を介して加
熱加圧し接着する多層配線基板においては、貫通導体,
絶縁フィルム層,絶縁性接着剤層の熱膨張係数、とりわ
け貫通導体と絶縁性接着剤層の熱膨張係数に大きな差が
あるため、多層配線基板にチップ部品等を実装する際の
加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験の熱により
応力が生じる。その応力は貫通孔の底面の輪郭部である
外周辺に集中することとなり、貫通孔の底面の外周辺に
貫通導体と配線導体層との接合界面の輪郭のうち外周辺
が一致するように位置する場合は、その接合界面の接着
力が低いとき、貫通孔の底面の外周辺に一致するように
位置する貫通導体と配線導体層との接合界面の外周辺が
起点となって、その接合界面にクラックが生じ貫通導体
と配線導体層との間で剥離が発生するという問題点があ
った。
【0010】本発明は上記従来技術における問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、チップ部品等を
実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試
験において発生する貫通導体と配線導体層との剥離を抑
制した、電気的接続信頼性に優れた多層配線基板を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、基板上に有機樹脂から成る複数の絶縁フィルム層と
配線導体層とを前記絶縁フィルム層間に絶縁性接着剤層
を介して多層に積層接着するとともに、上下に位置する
前記配線導体層同士をその間の前記絶縁フィルム層およ
び前記絶縁性接着剤層に設けた貫通孔に貫通導体を配し
て電気的に接続して成る多層配線基板であって、前記貫
通孔の底部における前記貫通導体と前記配線導体層との
接合界面は、その外周辺が前記貫通孔の底面の外周辺よ
り外側に位置するように形成されていることを特徴とす
るものである。
【0012】また、本発明の多層配線基板は、上記構成
において、前記貫通導体と前記配線導体層との接合界面
の外周辺が前記貫通孔の底面の外周辺より外側に0.1μ
m以上3.5μm以下の範囲に位置するように形成されて
いることを特徴とするものである。
【0013】本発明の多層配線基板によれば、貫通孔の
底部における貫通導体と配線導体層との接合界面の外周
辺が、応力の集中する貫通孔の底面の外周辺より外側に
位置するように形成されているため、貫通導体と配線導
体層との接合界面の外周辺には応力が集中することがな
くなる。このことから、チップ部品等を実装する際の加
熱工程や温度サイクル試験等の耐環境試験において応力
が発生しても、その応力がクラックの起点となる貫通導
体と配線導体層との接合界面の外周辺に作用しないた
め、クラックの発生を防止でき貫通導体と配線導体層と
の間で剥離することもない。これにより、上下に位置す
る配線導体層間の導通不良の発生がなくなり、電気的接
続信頼性の優れた多層配線基板となる。
【0014】また、本発明の多層配線基板によれば、貫
通導体と配線導体層との接合界面の外周辺が貫通孔の底
面の外周辺より外側に0.1μm以上3.5μm以下の範囲に
位置するように形成されているときには、貫通導体と配
線導体層との接合界面が応力の集中する部位から十分に
離れるため貫通導体と配線導体層との接合界面に応力が
作用しなくなるとともに、貫通孔の底面の周囲への貫通
導体の付き回りが十分に確保されるためより強固な接着
強度を得ることができる。このことにより、多層配線基
板にチップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイク
ル試験等の耐環境試験において貫通導体と配線導体層と
の接合界面のクラックの発生がよりよく抑えられ、貫通
導体と配線導体層との間の剥離をより有効になくすこと
ができる。これにより、上下に位置する配線導体層間の
導通不良の発生がなくなり、より一層、電気的接続信頼
性の優れた多層配線基板となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。
【0016】図1は本発明の多層配線基板の実施の形態
の一例を示す断面図であり、図2は図1に示す多層配線
基板における貫通導体の周辺の状態を示す要部拡大断面
図である。これらの図において、1は基板、2は多層配
線部、3は配線導体層、4は絶縁フィルム層、5は絶縁
性接着剤層、6は貫通孔、7は貫通導体である。
【0017】基板1は、その上面に複数の絶縁フィルム
層4を間に絶縁性接着剤層5を介して積層した絶縁層と
配線導体層3とを多層に積層した多層配線部2が配設さ
れており、この多層配線部2を支持する支持部材として
機能する。
【0018】基板1は、酸化アルミニウム質焼結体,ム
ライト質焼結体等の酸化物系セラミックス、あるいは表
面に酸化物膜を有する窒化アルミニウム質焼結体,炭化
珪素質焼結体等の非酸化物系セラミックス、さらにはガ
ラス繊維から成る基材にエポキシ樹脂を含浸させたガラ
スエポキシ樹脂やガラス繊維から成る基材にビスマレイ
ミドトリアジン樹脂を含浸させたもの等の電気絶縁材料
で形成されている。
【0019】例えば、酸化アルミニウム質焼結体で形成
されている場合には、アルミナ,シリカ,カルシア,マ
グネシア等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混
合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクター
ブレード法やカレンダーロール法を採用することによっ
てセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を
形成し、しかる後、このセラミックグリーンシートに適
当な打ち抜き加工を施し、所定形状となすとともに高温
(約1600℃)で焼成することによって、あるいはアルミ
ナ等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合して
原料粉末を調整するとともにこの原料粉末をプレス成形
機によって所定形状に成形し、最後にこの成形体を高温
(約1600℃)で焼成することによって製作される。ま
た、ガラスエポキシ樹脂から成る場合は、例えばガラス
繊維から成る基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、
このエポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させるこ
とによって製作される。
【0020】また、基板1には、その上面に複数の絶縁
フィルム層4を間に絶縁性接着剤層5を介して積層した
絶縁層と配線導体層3とを多層に積層した多層配線部2
が配設されている。この多層配線部2を構成する絶縁フ
ィルム層4は上下に位置する配線導体層3を電気的に絶
縁し、配線導体層3は電気信号を伝達するための伝達路
として機能する。
【0021】多層配線部2の絶縁層は絶縁フィルム層4
と絶縁性接着剤層5とから構成され、絶縁フィルム層4
はポリイミド樹脂,ポリフェニレンサルファイド樹脂,
全芳香族ポリエステル樹脂,フッ素樹脂等から成る。ま
た、絶縁性接着剤層5はポリアミドイミド樹脂,ポリイ
ミドシロキサン樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂,
エポキシ樹脂等から成る。
【0022】絶縁層は、まず12.5〜50μm程度の絶縁フ
ィルムに絶縁性接着剤をドクターブレード法等を用いて
乾燥厚みで5〜20μm程度に塗布し乾燥させたものを準
備し、この絶縁フィルムを基板1や下層の絶縁層の上面
に間に絶縁性接着剤が配されるように積み重ね、これを
加熱プレス装置を用いて加熱加圧し接着することによっ
て形成される。
【0023】中でも、貫通導体7を銅または銅合金で形
成し、絶縁フィルム層4をポリイミド樹脂とし、絶縁性
接着剤層5をポリイミドシロキサン樹脂あるいはシロキ
サン変性ポリアミドイミド樹脂とする組み合わせにおい
ては、ポリイミドシロキサン樹脂あるいはシロキサン変
性ポリアミドイミド樹脂が絶縁フィルム層4との接着性
も良好で、かつ耐熱性が高く、また熱膨張係数が銅と比
較的近いため、貫通導体7と絶縁層との熱膨張差も小さ
くなるため本発明に好適である。
【0024】絶縁層には所定位置に絶縁フィルム層4お
よび絶縁性接着剤層5を貫通する貫通孔6が形成されて
おり、この貫通孔6内には貫通導体7が被着形成される
ことにより絶縁フィルム層4を挟んで上下に位置する配
線導体層3の各々を電気的に接続する接続路が形成され
る。
【0025】貫通孔6は、例えばレーザを使い絶縁フィ
ルム層4および絶縁性接着剤層5の一部を除去すること
により形成される。特に、貫通孔6の開口径が小さな場
合は、貫通孔6の内壁面の角度をコントロールすること
が容易で貫通孔6の内壁面が滑らかに加工される紫外線
レーザで形成することが望ましい。
【0026】各絶縁フィルム層4の上面に配設される配
線導体層3および貫通孔6内に配設される貫通導体7
は、銅,金,アルミニウム,ニッケル,クロム,モリブ
デン,チタンおよびそれらの合金等の金属材料をスパッ
タリング法,蒸着法,めっき法等の薄膜形成技術を採用
することによって形成することができる。
【0027】貫通導体7は配線導体層3と別々に形成し
てもよいが、これらは同時に形成した方が工程数を少な
くできるとともに両者の電気的な接続信頼性の点でも良
好である。また、配線導体層3と貫通導体7とを一体形
成する場合には、それぞれに所望の厚みのめっき膜を調
整して形成することができるように、主として電解めっ
き法を用いて形成しておくのがよい。
【0028】また、貫通導体7と配線導体層3との接合
界面は、その輪郭のうち外周辺が貫通孔6の底面の外周
辺より外側に位置するように形成するとよい。すなわ
ち、例えば平面視したときに貫通導体7と配線導体層3
との接合界面の外周辺および貫通孔6の底面の外周辺が
共に円形の場合であれば、貫通導体7と配線導体層3と
の接合界面の外周辺の径が貫通孔6の底面の外周辺の径
よりも大きいものとなるように形成するとよい。また、
平面視したときに両者の外周辺が共に四角形の場合であ
れば、貫通導体7と配線導体層3との接合界面の外周辺
の各辺の大きさが貫通孔6の底面の外周辺の各辺の大き
さよりも大きいものとなるように形成するとよい。
【0029】また、貫通導体7と配線導体層3との接合
界面の外周辺が貫通孔6の底面の外周辺より外側に位置
する距離が貫通孔6の底面の外周辺より0.1μm未満だ
と、応力が集中する部位がクラックの起点となる貫通導
体7と配線導体層3との接合界面の外周辺に近いものと
なるためクラックの発生を防止しきれなくなって、貫通
導体7と配線導体層3との間で剥離が発生し易くなる傾
向がある。他方、貫通孔6の底面の外周辺より3.5μm
を超えると、貫通孔6の底面の周囲への貫通導体7の付
き回り性が悪くなり易く、貫通導体7と配線導体層3と
の電気的な接続性が悪くなる傾向にある。このため、貫
通導体7と配線導体層3との接合界面の外周辺が貫通孔
6の底面の外周辺より外側に位置する距離は、貫通孔6
の底面の外周辺より外側に0.1μm以上3.5μm以下の範
囲にしておくのがよい。
【0030】配線導体層3および貫通導体7の形成方法
は、例えば以下のようにすればよい。まず、広面積に銅
層を主体としこの銅層の少なくとも一方の主面に拡散防
止層(バリア層)としてのクロム,モリブデン,チタン
等を被着させて下地導体層を形成する。次に、この上に
所望のパターンにフォトレジストを形成し、このフォト
レジストをマスクにして主導体層部分をメッキにて所望
の厚みまで形成する。その後、フォトレジストを剥離
し、下地導体層をエッチングにて除去することにより所
望のパターンに加工する。
【0031】また、貫通導体7と配線導体層3との接合
界面の輪郭のうち外周辺を貫通孔6の底面の外周辺より
外側に位置させるには、貫通導体7および配線導体層3
を形成する前に貫通孔6の開口した絶縁フィルム層4お
よび絶縁性接着剤層5をマスクとして下層の配線導体層
3の上面を貫通孔6の底面の外周辺より外側に広がる様
にエッチングしておくことで、その後に貫通導体7およ
び配線導体層3を形成した際に、そのエッチングした部
分の形状に応じて貫通導体7の底部を所望の形状にする
ことができ、これによって所望の位置に貫通導体7と配
線導体層3との接合界面の外周辺を位置させることがで
きる。
【0032】なお、絶縁フィルム層4の最上層の主導体
層には、チップ部品の実装性および耐環境性の点から、
主導体層が銅層から成る場合にはその上にニッケル層や
金層を形成するとよい。
【0033】かくして、本発明の多層配線基板によれ
ば、基板1の上面に被着させた多層配線部2の上に半導
体素子や容量素子,抵抗器等の電子部品を搭載実装し、
電子部品の各電極を配線導体層3に電気的に接続するこ
とによって半導体装置や混成集積回路装置等となる。
【0034】なお、本発明は上記の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の例に
おいては基板1にはセラミックスやガラス繊維に樹脂を
含浸させた基板等を用いているが、電気絶縁性の高い材
料であればシリコン基板,フッ素樹脂基板,ポリイミド
基板等でもよい。また、基板の厚みについては、数mm
程度にすることはもちろん、絶縁フィルム層4の厚みと
同等程度に薄くしておいてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の多層配線基板に
よれば、貫通孔の底部における貫通導体と配線導体層と
の接合界面の外周辺が、応力の集中する貫通孔の底面の
外周辺より外側に位置するように形成されているため、
貫通導体と配線導体層との接合界面の外周辺には応力が
集中することがなくなる。このことから、チップ部品等
を実装する際の加熱工程や温度サイクル試験等の耐環境
試験において応力が発生しても、その応力が、クラック
の起点となる貫通導体と配線導体層との接合界面の外周
辺に作用しないため、クラックの発生を防止でき貫通導
体と配線導体層との間で剥離することもない。これによ
り、上下に位置する配線導体層間の導通不良の発生がな
くなり、電気的接続信頼性の優れた多層配線基板とな
る。
【0036】さらに、本発明の多層配線基板によれば、
貫通導体と配線導体層との接合界面の外周辺が貫通孔の
底面の外周辺より外側に0.1μm以上3.5μm以下の範囲
に位置するように形成されているときには、貫通導体と
配線導体層との接合界面が応力の集中する部位から十分
に離れるため貫通導体と配線導体層との接合界面に応力
が作用しなくなるとともに、貫通孔の底面の周囲への貫
通導体の付き回りが十分に確保されるためより強固な接
着強度を得ることができる。このことにより、多層配線
基板にチップ部品等を実装する際の加熱工程や温度サイ
クル試験等の耐環境試験において貫通導体と配線導体層
との接合界面のクラックの発生がよりよく抑えられ、貫
通導体と配線導体層との間の剥離をより有効になくすこ
とができる。これにより、上下に位置する配線導体層間
の導通不良の発生がなくなり、より一層、電気的接続信
頼性の優れた多層配線基板となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の実施の形態の一例を示
す断面図である。
【図2】図1に示す多層配線基板における貫通導体の周
辺の状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・基板 2・・・・多層配線部 3・・・・配線導体層 4・・・・絶縁フィルム層 5・・・・絶縁性接着剤層 6・・・・貫通孔 7・・・・貫通導体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に有機樹脂から成る複数の絶縁フ
    ィルム層と配線導体層とを前記絶縁フィルム層間に絶縁
    性接着剤層を介して多層に積層接着するとともに、上下
    に位置する前記配線導体層同士をその間の前記絶縁フィ
    ルム層および前記絶縁性接着剤層に設けた貫通孔に貫通
    導体を配して電気的に接続して成る多層配線基板であっ
    て、前記貫通孔の底部における前記貫通導体と前記配線
    導体層との接合界面は、その外周辺が前記貫通孔の底面
    の外周辺より外側に位置するように形成されていること
    を特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 前記貫通導体と前記配線導体層との接合
    界面の外周辺が前記貫通孔の底面の外周辺より外側に
    0.1μm以上3.5μm以下の範囲に位置するように
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の多層配
    線基板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017212337A (ja) * 2016-05-25 2017-11-30 大日本印刷株式会社 貫通電極基板およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017212337A (ja) * 2016-05-25 2017-11-30 大日本印刷株式会社 貫通電極基板およびその製造方法

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