JP2823783B2 - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JP2823783B2
JP2823783B2 JP5216539A JP21653993A JP2823783B2 JP 2823783 B2 JP2823783 B2 JP 2823783B2 JP 5216539 A JP5216539 A JP 5216539A JP 21653993 A JP21653993 A JP 21653993A JP 2823783 B2 JP2823783 B2 JP 2823783B2
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    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/16221Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は混成集積回路装置や半導
体素子収納用パッケージ等に使用される配線基板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、混成集積回路装置や半導体素子収
納用パッケージ等に使用される配線基板は酸化アルミニ
ウム質焼結体からなる絶縁基体上にタングステン、モリ
ブデン、マンガン等からなる回路配線がMo Mn法等
の厚膜形成技術によって形成されている。
【0003】このMo Mn法はタングステン、モリブ
デン、マンガン等の高融点金属粉末に有機溶剤、溶媒を
添加混合し、ペースト状となした金属ペーストを生もし
くは焼結セラミック体の外表面にスクリーン印刷により
所定パターンに印刷塗布し、次にこれを還元雰囲気中で
焼成し、高融点金属粉末とセラミック体とを焼結一体化
させる方法である。
【0004】しかしながら、このMo Mn法を用いて
回路配線を形成した場合、回路配線は金属ペーストをス
クリーン印刷することにより形成されることから回路配
線の微細化が困難で回路配線の高密度化ができないとい
う欠点を有していた。
【0005】そこで上記欠点を解消するために回路配線
を従来の厚膜形成技術で形成するのに変えて微細化が可
能な薄膜形成技術を用いて回路配線を形成した配線基板
が使用されるようになった。
【0006】この回路配線を薄膜形成技術により形成し
た配線基板は例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる
絶縁基体の上面に、銅、クロム、モリブデン等からなる
回路配線膜とポリイミド樹脂等の有機高分子材料からな
る絶縁膜とを交互に積層させて構成される多層配線を被
着させた構造を有しており、多層配線の最上層の回路配
線膜に半導体素子や抵抗器等を接合実装させることによ
って混成集積回路装置や半導体装置となる。
【0007】しかしながら、近時、半導体素子はその高
密度化、高集積化が急激に進んでおり、半導体素子の作
動時に発生する熱量が極めて大きなものとなってきてい
る。
【0008】そのためこの半導体素子を絶縁基体上に被
着させた多層配線の最上層の回路配線膜に接合実装さ
せ、しかる後、半導体素子を作動させた場合、半導体素
子の発する熱は絶縁基体を構成する酸化アルミニウム質
焼結体の熱伝導率が約20W/m・Kと低く熱を伝え難
いため絶縁基体を介して大気中に良好に放出されず、そ
の結果、半導体素子が該素子自身の発生する熱によって
高温となり、半導体素子に熱破壊が起こったり、特性に
熱変化が生じ、誤動作したりするという欠点が誘発し
た。
【0009】そこで上記欠点を解消するために絶縁基体
を熱伝導率が80W/m・K以上の極めて熱を伝えやす
い窒化アルミニウム質焼結体で形成することが考えられ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、窒化ア
ルミニウム質焼結体からなる絶縁基体の上面に、銅、ク
ロム、モリブデン等からなる回路配線膜とポリイミド樹
脂等の有機高分子材料からなる絶縁膜とを交互に積層さ
せて構成される多層配線を被着し、配線基板を形成した
場合、絶縁基体を構成する窒化アルミニウム質焼結体は
水分により分解され易いこと及び多層配線の絶縁膜を形
成するポリイミド樹脂等の有機高分子材料は水分を透過
させ易いこと等から、大気中に含まれる水分が多層配線
の側面から該多層配線の外周部と絶縁基体との接合界面
に容易に入り込むとともに絶縁基体の界面を多層配線の
中心方向に向かって順次分解させてしまい、その結果、
絶縁基体と多層配線との被着面積が狭くなり、絶縁基体
と多層配線との被着接合強度が著しく低下し、外力によ
って多層配線が絶縁基体から容易に剥離してしまうとい
う欠点を有していた。
【0011】
【発明の目的】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は、高分子材料からなる絶縁膜と回路配線
膜とを交互に積層して構成される多層配線を絶縁基体上
に強固に被着し、且つ多層配線に実装される半導体素子
等の発する熱を大気中に良好に放出させ半導体素子等を
長時間にわたり、正常に作動させることができる配線基
板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は窒化アルミニウ
ム質焼結体からなる絶縁基体上に、高分子材料からなる
絶縁膜と回路配線膜とを交互に積層した多層配線を被着
させてなる配線基板であって、前記絶縁基体と多層配線
との接合界面の外周部に枠状のシール部材が配設されて
いることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の配線基板は、絶縁基体と多層配線との
接合界面の外周部に枠状のシール部材を配設したことか
ら大気中に含まれる水分が多層配線の側面から多層配線
の外周部と絶縁基体の接合界面に入り込むのが有効に阻
止、或いは多層配線の外周部と絶縁基体の接合界面に大
気中に含まれる水分が入り込んだとしても、該水分が絶
縁基体に接触するのが有効に阻止され、その結果、絶縁
基体に水分接触による分解を発生することはない。
【0014】従って、絶縁基体と多層配線は常に広面積
に被着し、多層配線を絶縁基体に極めて強固に被着接合
させることが可能となる。
【0015】また絶縁基体は熱伝導率が80W/m・K
以上の熱を伝え易い窒化アルミニウム質焼結体で形成し
たことから絶縁基体上の多層配線に実装される半導体素
子等の発する熱は絶縁基体を介して大気中に良好に放出
され、半導体素子に熱破壊や特性に熱変化を生じること
は一切なく半導体素子を長時間にわたり正常且つ安定に
作動させることもできる。
【0016】
【実施例】次に本発明を添付図面に基づき詳細に説明す
る。
【0017】図1は本発明の配線基板の一実施例を示す
断面図であり、1は絶縁基体、2は絶縁膜、3は回路配
線膜である。
【0018】前記絶縁基体1は熱伝導性が優れる窒化ア
ルミニウム質焼結体から成り、例えば、主原料である窒
化アルミニウム粉末(AlN)に焼結助剤としてのイッ
トリア(Y2 3 )、カルシア(CaO)、マグネシア
(MgO)及び適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥
漿物を作るとともに該泥漿物を従来周知のドクターブレ
ード法を採用することによってセラミックグリーンシー
ト(セラミック生シート)を形成し、しかる後、前記セ
ラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すと
ともにこれを複数枚積層し、約1800℃の高温で焼成
することによって製作される。
【0019】前記絶縁基体1は後述する絶縁膜2と回路
配線3とからなる多層配線4を支持する作用を為し、上
面には絶縁膜2と回路配線膜3とが交互に積層被着され
る。
【0020】また前記絶縁基体1はその上面から下面に
かけて導出するタングステン、モリブデン、マンガン等
の高融点金属粉末からなるメタライズ配線層1aが形成
されており、該メタライズ配線層1aは多層配線4の回
路配線膜3を外部電気回路に接続する作用を為し、メタ
ライズ配線層1aの絶縁基体1上面に露出する部位には
回路配線膜3の一部が電気的に接続され、また絶縁基体
1の下面に露出する部位は外部電気回路基板の配線導体
に半田等のロウ材を介して接合される。
【0021】尚、前記メタライズ配線層1aはタングス
テン、モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末に適当
な有機溶剤、溶媒を添加混合して得た金属ペーストを絶
縁基体1となるセラミックグリーンシートに予め従来周
知のスクリーン印刷法等により所定パターンに印刷塗布
しておくことによって絶縁基体1の所定位置に所定パタ
ーンに形成される。
【0022】前記メタライズ配線層1aを有する絶縁基
体1はその上面に回路配線膜3と絶縁膜2とを交互に積
層して構成される多層配線4が被着されており、該多層
配線4を構成する回路配線膜3は電気信号を伝達するた
めの伝達路として作用し、また絶縁膜2は上下に位置す
る回路配線膜3の電気的絶縁を図る作用をする。
【0023】前記多層配線4の回路配線膜3は例えば銅
の上下にクロムもしくはモリブデンを配した3層構造を
有しており、その一部は絶縁基体1に設けたメタライズ
配線層1aに電気的に導通し、また最上層の回路配線膜
3には半導体素子や抵抗器等の電子部品6が半田等を介
して接合される。
【0024】前記回路配線膜3は銅及びクロムもしくは
モリブデンを絶縁基体1上及び絶縁膜2上に3層にスパ
ッタリング法やイオンプレーティング法等により被着す
るとともにこれをフォトリソグラフィー技術により所定
パターンに加工する、いわゆる薄膜形成技術によって形
成され、該薄膜形成技術により形成され回路配線膜3は
その線幅、厚みが極めて細く、薄いものとなり、その結
果、回路配線膜3の微細化が可能となって回路配線膜3
の高密度化が可能となる。
【0025】尚、前記回路配線膜3を構成する銅は電気
信号を伝達させる際の主導体層を形成し、また上下のク
ロムもしくはモリブデンは銅からなる主導体層を絶縁膜
2に強固に被着させる密着層として作用する。
【0026】また前記回路配線膜3の間に配される絶縁
膜2はポリイミド樹脂等の高分子材料から成り、例えば
4,4’ジアミノジフェニルエーテル50モル%、ジア
ミノジフェニルスルホル50モル%、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなるポ
リマ溶液をスピンコーティング法により塗布し、しかる
後、400℃の熱を加えてポリマ溶液を熱架橋させるこ
とによって絶縁基体1上の回路配線膜3間に形成され
る。
【0027】更に前記絶縁基体1と、該絶縁基体1の上
面に被着された多層配線4との接合界面の外周部には枠
状のシール部材5が配設されている。
【0028】前記枠状のシール部材5は大気中に含まれ
る水分が多層配線の側面から多層配線の外周部と絶縁基
体の接合界面に入り込んでも、該水分が絶縁基体に接触
するのを阻止する作用を為し、これによって絶縁基体1
の多層配線4との接合界面外周部は水分付着によって分
解することが無く、絶縁基体1と多層配線4とは常に広
面積に被着し、多層配線4を絶縁基体1に極めて強固に
被着接合させることが可能となる。
【0029】前記枠状のシール部材5はまた多層配線4
の絶縁膜2との接合幅Tを50μm以上にしておけば、
大気中に含まれる水分が多層配線4の側面から多層配線
4の外周部と絶縁基体1の接合界面に入り込んだとして
も、その水分は絶縁基体に接触することが皆無となり、
その結果、絶縁基体1への多層配線4の被着を確実、且
つ強固と成すことができる。従って、前記枠状のシール
部材5は多層配線4の絶縁膜2との接合幅Tが50μm
以上となるように形成しておくことが好ましい。
【0030】前記枠状のシール部材5は水分の浸入を遮
断し得る材料であれば如何なる材料も使用できるが、窒
化アルミニウムからなる絶縁基体1及びポリイミド樹脂
等の有機高分子材料からなる絶縁膜2との密着性が良好
で、且つ、耐湿性、耐蝕性に優れた材料、具体的には、
チタン、ニッケル クロム、モリブデン、マンガン、タ
ングステン等の金属材料、酸化アルミニウム等の金属酸
化物、或いはPbO−SiO2 −B2 3 −Al2 3
系のガラスが好適に使用し得る。
【0031】前記枠状のシール部材5は、チタンやニッ
ケル クロムで形成する場合、絶縁基体1の上面にチタ
ンやニッケル クロムをスパッタリング法やイオンプレ
ーティング法等の薄膜形成技術により被着するととも
に、これをフォトリソグラフィー技術により、所定パタ
ーンに加工することによって絶縁基体1の上面で多層配
線4の外周部が接合する領域に被着される。
【0032】尚、シール部材5を薄膜形成技術により形
成する場合、その厚みが、0.03μm未満になるとシ
ール部材5に多数のピンホール(穴)が形成されて絶縁
基体1への水分の接触を有効に阻止することができなく
なる危険性があり、また20μmを越えると、多層配線
4に実装された半導体素子等の電子部品6が作動時に熱
を発し、これが絶縁基体1及びシール部材5に印加され
ると絶縁基体1とシール部材5との熱膨張係数の相違に
起因する熱応力によって絶縁基体1にクラックが発生し
てしまう危険性がある。従って、前記シール部材5は金
属を薄膜形成技術を採用して形成した場合、その厚みを
0.03乃至20μmの範囲としておくことが好まし
い。
【0033】また前記シール部材5をタングステンやモ
リブデン、マンガンで形成する場合、該タングステン、
モリブデン等は高融点金属であることからタングステン
等の金属粉体に有機溶剤、溶媒を添加混合して金属ペー
ストを得るとともにこれを絶縁基体1もしくは絶縁基体
1となるセラミックグリーンシートの所定位置に従来周
知のスクリーン印刷法等の厚膜形成技術により枠状に印
刷塗布し、しかる後、これを約1800℃の温度で焼成
し絶縁基体1に焼き付けることによって、絶縁基体1の
上面で多層配線4の外周部が接合する領域に被着され
る。またシール部材5をタングステン、マンガン等で形
成した場合、更にその表面をニッケルからなるメッキ金
属層で被覆しておけばシール部材5と多層配線4の絶縁
膜2との被着強度がより強固となる。従って、シール部
材5をタングステン、マンガン等の金属を厚膜形成技術
により形成した場合にはその表面を更にニッケルメッキ
金属層で被覆しておくことが好ましい。
【0034】更に前記シール部材5を酸化アルミニウム
等の金属酸化物で形成する場合、窒化アルミニウムから
なる絶縁基体1の上面で多層配線4の外周部が接合する
領域を例えば酸化雰囲気中、1000乃至1200℃の
温度で加熱し、絶縁基体1の一部を酸化処理して酸化ア
ルミニウムと成すことによって絶縁基体1の上面で多層
配線4の外周部が接合する領域に被着される。この場
合、酸化アルミニウムからなるシール部材5は、その厚
みが0.5μm未満になるとシール部材5に多数のピン
ホール(穴)が形成されて絶縁基体1への水分の接触を
有効に阻止することができなくなる危険性があり、また
2.0μmを越えると、多層配線4に実装された半導体
素子等の電子部品6が作動時に熱を発し、これが絶縁基
体1及びシール部材5に印加されると絶縁基体1とシー
ル部材5との熱膨張係数の相違に起因する熱応力によっ
て、酸化アルミニウムからなるシール部材5にクラック
が発生してしまう危険性がある。従って、前記酸化アル
ミニウムからなるシール部材5は、その厚みを0.5乃
至2.0μmの範囲としておくことが好ましい。
【0035】また更に前記シール部材5を例えばPbO
−SiO2 −B2 3 −Al2 3系のガラスで形成す
る場合、各ガラス成分粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添
加混合してガラスペーストを得るとともにこれを絶縁基
体1の上面で多層配線4の外周部が接合される領域に従
来周知のスクリーン印刷法により枠状に印刷塗布し、し
かる後、1100℃で焼成することによって絶縁基体1
の上面で多層配線4の外周部が接合する領域に被着され
る。
【0036】更にまた前記シール部材5は絶縁基体1と
多層配線4の接合界面に配設するのにかえて図2に示す
如く、多層配線4の側面下方に配設してもよい。この場
合、大気中に含まれる水分が多層配線4の側面から該多
層配線4の外周部と絶縁基体1との接合界面に入り込も
うとしてもその入り込みはシール部材5によって有効に
阻止され、その結果、水分が絶縁基体1に接触し、絶縁
基体1に分解を発生させることはなく、これによって絶
縁基体1への多層配線4の被着を確実、且つ強固となす
ことができる。
【0037】前記多層配線4の側面下方に配設されるシ
ール部材5としては例えば、チタンやニッケル クロム
等からなり、該チタンやニッケル クロム等をスパッタ
リング法やイオンプレーティング法等の薄膜形成技術に
より多層配線4の側面に被着するとともに、これをフォ
トリソグラフィー技術により、所定パターンに加工する
ことによって多層配線4の側面下方に被着される。
【0038】尚、前記多層配線4の側面下方に配設され
るシール部材5はその厚みa1 が0.03mm未満とな
るとシール部材5に多数のピンホール(穴)が形成され
て多層配線4の側面から大気中に含まれる水分が入り込
むのを有効に阻止することができなくなる危険性がある
ためシール部材5の厚みは0.03μm以上、好ましく
は0.5乃至5.0μmの範囲としておくことが好まし
い。
【0039】また前記多層配線4の側面下方に配設され
るシール部材5は多層配線4の下面からの幅L1 が20
μm未満となると多層配線4の外周部と絶縁基体1との
接合界面に大気中に含まれる水分が入り込むのを有効に
阻止するのが困難となる。従って、前記シール部材5は
多層配線4の下面からの幅L1 を20μm以上としてお
くことが好ましい。
【0040】更に前記多層配線4の側面下方に配設され
るシール部材5はその一部を絶縁基体1の側面上部に幅
2 (L2 :20μm以上が好ましい)だけ延出させて
おくと絶縁基体1と多層配線4の接合界面に大気中に含
まれる水分が直接接触し、絶縁基体1を分解させて絶縁
基体1と多層配線4の接合強度が低下するのを有効に阻
止することができる。従って、前記シール部材5は多層
配線4の側面から絶縁基体1の側面上部まで延出させて
おくことが好ましい。
【0041】かくして本発明の配線基板によれば絶縁基
体1の上面に被着した多層配線4の最上層の回路配線膜
3に半導体素子等の電子部品6を半田等のロウ材を介し
て接合実装させ、絶縁基体1の下面に導出するメタライ
ズ配線層1aを外部電気回路に接続させることによっ
て、混成集積回路装置や半導体装置として機能する。
【0042】尚、この場合、絶縁基体1は熱伝導率が高
く、熱を伝え易い窒化アルミニウム質焼結体で形成され
ているため絶縁基体1上の多層配線4に実装される半導
体素子等の電子部品6が作動時の多量の熱を発したとし
てもその熱は絶縁基体1を介して大気中に良好に放出さ
れ、半導体素子等の電子部品6に熱破壊や特性に熱変化
を生じることは一切ない。
【0043】また本発明は上述の実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種
々の変更は可能であり、例えば上述の実施例では多層配
線4の回路配線膜3を銅からなる主導体層の上下にクロ
ムもしくはモリブデンからなる密着層を被着させて形成
したがこれに限られるものではなく、多層配線4の最下
層の回路配線膜3は絶縁基体1との接合性を考慮してチ
タン、チタン タングステン、銅、クロムの4層構造と
してもよく、また多層配線4の最上層の回路配線膜3は
半導体素子等の電子部品6との接合性を考慮してクロ
ム、銅、ニッケルの3層構造としてもよい。
【0044】更に絶縁基体1の露出する側面及び下面を
更に例えば酸化アルミニウム等の酸化物やPbO−Si
2 −B2 3 −Al2 3 系のガラスからなる電気絶
縁性の被覆膜で被覆しておくと該被覆膜が各メタライズ
配線層1a間の電気的独立を保持させたまま、絶縁基体
1の露出する側面及び下面に大気中に含まれる水分が接
触し、分解するのを有効に防止することができる。従っ
て、前記絶縁基体1はその露出する側面及び下面を酸化
アルミニウム等の酸化物やPbO−SiO2 −B2 3
−Al2 3 系のガラスからなる電気絶縁性の被覆膜で
被覆しておくことが好ましい。
【0045】また更に前記絶縁基体1の露出する側面及
び下面を被覆膜で被覆する際、被覆膜とシール部材5の
両方を同じ電気絶縁性の材料、例えば酸化アルミニウム
等の酸化物やPbO−SiO2 −B2 3 −Al2 3
系のガラスで形成するようにしておけば絶縁基体1と多
層配線4の接合界面外周部にシール部材5を配設する
際、該シール部材5の一部を絶縁基体1の側面及び下面
にまで延出させればシール部材5の形成と被覆膜による
絶縁基体1の露出側面及び下面の被覆が同時にできる。
従って絶縁基体1の露出する側面及び下面を被覆膜で被
覆する際には被覆の作業性を考慮し、被覆膜とシール部
材5を同じ電気絶縁性の材料からなるようにしておくこ
とが好ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明の配線基板は、絶縁基体と多層配
線との接合界面の外周部に枠状のシール部材を配設した
ことから大気中に含まれる水分が多層配線の側面から多
層配線の外周部と絶縁基体の接合界面に入り込むのが有
効に阻止、或いは多層配線の外周部と絶縁基体の接合界
面に大気中に含まれる水分が入り込んだとしても、該水
分が絶縁基体に接触するのが有効に阻止され、その結
果、絶縁基体に水分接触によって分解を発生することは
ない。
【0047】従って、絶縁基体と多層配線は常に広面積
に被着し、多層配線を絶縁基体に極めて強固に被着接合
させることが可能となる。
【0048】また絶縁基体は熱伝導率が80W/m・K
以上の熱を伝え易い窒化アルミニウム質焼結体で形成し
たことから絶縁基体上の多層配線に実装される半導体素
子等の発する熱は絶縁基体を介して大気中に良好に放出
され、半導体素子に熱破壊や特性に熱変化を生じること
は一切なく半導体素子を長時間にわたり正常且つ安定に
作動させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・絶縁基体 2・・・絶縁膜 3・・・回路配線膜 4・・・多層配線 5・・・シール部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウム質焼結体からなる絶縁基
    体上に、高分子材料からなる絶縁膜と薄膜形成技術によ
    り形成される回路配線膜とを交互に積層した多層配線層
    を被着させてなる配線基板であって、前記絶縁基体と多
    層配線層との接合界面の外周部に枠状にシール部材が装
    着されていることを特徴とする配線基板。
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