JPH10326966A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JPH10326966A
JPH10326966A JP9133910A JP13391097A JPH10326966A JP H10326966 A JPH10326966 A JP H10326966A JP 9133910 A JP9133910 A JP 9133910A JP 13391097 A JP13391097 A JP 13391097A JP H10326966 A JPH10326966 A JP H10326966A
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JP
Japan
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layer
organic resin
wiring conductor
bonding pad
film wiring
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JP9133910A
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English (en)
Inventor
Yoshimasa Miyamoto
義政 宮本
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄膜配線導体層、スルーホール導体及びボンデ
ィングパッドと有機樹脂絶縁層との接合強度が弱い。 【解決手段】絶縁基板1と、該絶縁基板1上に形成さ
れ、有機樹脂絶縁層2と薄膜配線導体層3とを交互に積
層するとともに上下に位置する薄膜配線導体層3を有機
樹脂絶縁層2に設けたスルーホール導体6を介して電気
的に接続してなる多層配線部4と、最上層の有機樹脂絶
縁層2a上面に形成され、前記薄膜配線導体層3と電気
的に接続し、かつ外周縁が最上層の有機樹脂絶縁層2a
上面に被着させた絶縁樹脂膜8によって覆われているボ
ンディングパッド7とからなる多層配線基板であって、
前記薄膜配線導体層3、スルーホール導体6及びボンデ
ングパッド7は表面が厚さ0.05μm乃至5μmの第
1ニッケル層3aで被覆された銅で形成されており、ボ
ンディングパッド7の露出する第1ニッケル層3a上に
厚さが1μm乃至15μmの第2ニッケル層7aが被着
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板に関
し、より詳細には混成集積回路装置や半導体素子を収容
する半導体素子収納用パッケージ等に使用される多層配
線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、混成集積回路装置や半導体素子収
納用パッケージ等に使用される多層配線基板はその配線
導体がMo−Mn法等の厚膜形成技術によって形成され
ている。
【0003】このMo−Mn法は通常、タングステン、
モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末に有機溶剤、
溶媒を添加混合し、ペースト状となした金属ペーストを
生セラミツク体の外表面にスクリーン印刷法により所定
パターンに印刷塗布し、次にこれを複数枚積層するとと
もに還元雰囲気中で焼成し、高融点金属粉末と生セラミ
ツク体とを焼結一体化させる方法である。
【0004】なお、前記配線導体が形成されるセラミッ
ク体としては通常、酸化アルミニウム質焼結体やムライ
ト質焼結体等の酸化物系セラミックス、或いは表面に酸
化物膜を被着させた窒化アルミニウム質焼結体や炭化珪
素質焼結体等の非酸化物系セラミックスが使用される。
【0005】しかしながら、このMo−Mn法を用いて
配線導体を形成した場合、配線導体は金属ペーストをス
クリーン印刷することにより形成されることから微細化
が困難で、配線導体を高密度に形成することができない
という欠点を有していた。
【0006】そこで上記欠点を解消するために配線導体
を従来周知の厚膜形成技術により形成するのに変えて微
細化が可能な薄膜形成技術を用いて高密度に形成した多
層配線基板が使用されるようになってきた。
【0007】かかる配線導体を薄膜形成技術により形成
した多層配線基板は、一般に酸化アルミニウム質焼結体
から成るセラミックスやガラス繊維を織り込んだ布にエ
ポキシ樹脂を含浸させて形成されるガラスエポキシ樹脂
等から成る基板の上面にスピンコート法及び熱硬化処理
によって形成されるエポキシ樹脂等の有機樹脂から成る
絶縁層と、銅を無電解めっき法や蒸着法等の薄膜形成技
術及びフォトリソグラフイー技術を採用することによっ
て形成される薄膜配線導体層とを交互に積層させるとと
もに、上下に位置する薄膜配線導体層を有機樹脂絶縁層
に設けたスルーホール導体を介して電気的に接続させた
構造を有しており、最上層の有機樹脂絶縁層上面に前記
薄膜配線導体層と電気的に接続するボンデイングパッド
を形成しておき、該ボンデイングパッドに半導体素子等
の能動部品や容量素子、抵抗器等の受動部品の電極をボ
ンディングワイヤを介して電気的に接続させるようにな
っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この多
層配線基板は薄膜配線導体、スルーホール導体及びボン
ディングパッドがいずれも電気抵抗の小さな銅で形成さ
れており、該銅は有機樹脂との接合性が悪い。そのため
絶縁基板上に有機樹脂絶縁層と薄膜配線導体層とを交互
に積層し、多層配線部を形成した後、多層配線部に外力
が印加されると該外力によって有機樹脂絶縁層と薄膜配
線導体層及びスルーホール導体との間に剥離が発生し、
薄膜配線導体層やスルーホール導体に断線が生じて多層
配線基板として機能が喪失してしまうという欠点を有す
る。またボンディングパッドに半導体素子や容量素子等
の電極をボンディングワイヤを介して接続する際、ボン
ディングワイヤを接続させる際の熱及び圧接力によって
ボンディングパッドが最上層の有機樹脂絶縁層より剥離
してしまい、その結果、薄膜配線導体層と半導体素子や
容量素子等の電極との電気的接続が外れ、半導体素子や
容量素子等の薄膜配線導体層に対する電気的接続の信頼
性が低いものとなる欠点も有していた。
【0009】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は薄膜配線導体層、スルーホール導体及び
ボンディングパッドと有機樹脂絶縁層との接合強度を強
固とし、薄膜配線導体層やスルーホール導体に断線を招
来することなく、かつボンディングパッドを介して外部
の半導体素子や容量素子等の電極を薄膜配線導体層に確
実、強固に電気的接続することができる多層配線基板を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁基板と、
該絶縁基板上に形成され、有機樹脂絶縁層と薄膜配線導
体層とを交互に積層するとともに上下に位置する薄膜配
線導体層を有機樹脂絶縁層に設けたスルーホール導体を
介して電気的に接続してなる多層配線部と、最上層の有
機樹脂絶縁層上面に形成され、前記薄膜配線導体層と電
気的に接続し、且つ外周縁が最上層の有機樹脂絶縁層上
面に被着させた絶縁樹脂膜によって覆われているボンデ
ィングパッドとからなる多層配線基板であって、前記薄
膜配線導体層、スルーホール導体及びボンデングパッド
は表面が厚さ0.05μm乃至5μmの第1ニッケル層
で被覆された銅で形成されており、ボンディングパッド
の露出する第1ニッケル層上に厚さが1μm乃至15μ
mの第2ニッケル層が被着されていることを特徴とする
ものである。
【0011】また本発明は、前記ボンデイングパッドの
絶縁樹脂膜で覆われている領域がボンデイングパッドの
外周縁より5μm乃至50μmの幅であることを特徴と
するものである。
【0012】本発明の多層配線基板によれば、銅からな
る薄膜配線導体層、スルーホール導体及びボンディング
パッドの表面に有機樹脂と接合性のよいニッケルを0.
05μm乃至5μmの厚みに被着させたことから薄膜配
線導体層及びスルーホール導体と有機樹脂絶縁層との接
合強度を強固とし、外力が印加されても薄膜配線導体層
及びスルーホール導体と有機樹脂絶縁層との間に剥離が
発生するのを防止して薄膜配線導体層及びスルーホール
導体に断線等が生じるのを有効に防止することが可能と
なる。
【0013】また本発明の多層配線基板によれば、表面
が厚さ0.05μm乃至5μmのニッケルで被覆された
銅からなるボンディングパッドの上面外周縁を最上層の
有機樹脂絶縁層に被着させた絶縁樹脂膜で被覆し、かつ
最上層の有機樹脂絶縁層と絶縁樹脂膜とでボンディング
パッドの外周縁を挟み込んだことから最上層の有機樹脂
絶縁層に対するボンディングパッドの接合強度がより強
固となり、ボンディングパッドに半導体素子や容量素子
等の電極をボンディングワイヤを介して接続する際、ボ
ンディングパッドにボンディングワイヤを接続させるた
めの熱及び圧接力が印加されたとしてもボンディングパ
ッドが最上層の有機樹脂絶縁層より剥離することはな
く、これによって半導体素子や容量素子等を薄膜配線導
体層に確実、強固に電気的接続することが可能となる。
【0014】更に本発明の多層配線基板によれば、ボン
ディングパッドのボンディングワイヤが接続される領域
に、さらにニッケルを1μm乃至15μm被着させ、全
体のニッケル厚みを厚くしたことからボンディングパッ
ドに対するボンディングワイヤの接合強度が強くなり、
これによっても半導体素子や容量素子等を薄膜配線導体
層に確実、強固に電気的接続することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。図1は、本発明の多層配線基板の一実
施例を示し、1は絶縁基板、2は有機樹脂絶縁層、3は
薄膜配線導体層である。
【0016】前記絶縁基板1はその上面に有機樹脂絶縁
層2と薄膜配線導体層3とから成る多層配線部4が配設
されており、該多層配線部4を支持する支持部材として
作用する。
【0017】前記絶縁基板1は酸化アルミニウム質焼結
体やムライト質焼結体等の酸化物系セラミックス、或い
は表面に酸化物膜を有する窒化アルミニウム質焼結体、
炭化珪素質焼結体等の非酸化物系セラミックス、更には
ガラス繊維を織り込んだ布にエポキシ樹脂を含浸させた
ガラスエポキシ樹脂等の電気絶縁材料で形成されてお
り、例えば、酸化アルミニウム質焼結体で形成されてい
る場合には、アルミナ、シリカ、カルシア、マグネシア
等の原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥
漿状となすとともにこれを従来周知のドクターブレード
法やカレンダーロール法を採用することによってセラミ
ックグリーンシート(セラミツク生シート)を形成し、
しかる後、前記セラミックグリーンシートに適当な打ち
抜き加工を施し、所定形状となすとともに高温(約16
00℃)で焼成することによって、或いはアルミナ等の
原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して原料粉
末を調整するとともに該原料粉末をプレス成形機によっ
て所定形状に成形し、最後に前記成形体を約1600℃
の温度で焼成することによって製作され、またガラスエ
ポキシ樹脂から成る場合は、例えばガラス繊維を織り込
んだ布にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させるとともに該
エポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させることに
よって製作される。
【0018】また前記基板1はその上面に有機樹脂絶縁
層2と薄膜配線導体層3とが交互に多層に積層されて形
成される多層配線部4が被着されており、該多層配線部
4を構成する有機樹脂絶縁層2は上下に位置する薄膜配
線導体層3の電気的絶縁をはかる作用をなし、また薄膜
配線導体層3は電気信号を伝達するための伝達路として
作用する。
【0019】前記多層配線部4の有機樹脂絶縁層2は、
エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂、ふっ素樹脂等の有機樹脂から成
り、例えば、エポキシ樹脂からなる場合、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリ
シジルエステル型エポキシ樹脂等にアミン系硬化剤、イ
ミダゾール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等の硬化剤を添
加混合してペースト状のエポキシ樹脂前駆体を得るとと
もに該エポキシ樹脂前駆体を絶縁基板1の上部にスピン
コート法により被着させ、しかる後、これを80℃〜2
00℃の熱で0.5〜3時間熱処理し、熱硬化させるこ
とによって形成される。
【0020】前記有機樹脂絶縁層2はまたその各々の所
定位置に最小径が有機樹脂絶縁層2の厚みに対して約
1.5倍程度のスルーホール5が形成されており、該ス
ルーホール5は後述する有機樹脂絶縁層2を介して上下
に位置する薄膜配線導体層3の各々を電気的に接続する
スルーホール導体6を形成するための形成孔として作用
する。
【0021】前記有機樹脂絶縁層2に設けるスルーホー
ル5は有機樹脂絶縁層2に従来周知のフォトリソグラフ
イー技術を採用することによって所定の径に形成され
る。
【0022】更に前記各有機樹脂絶縁層2の上面には所
定パターンの薄膜配線導体層3が、更に各有機樹脂絶縁
層2に設けたスルーホール5の内壁にはスルーホール導
体6が各々配設されており、スルーホール導体6によっ
て間に有機樹脂絶縁層2を挟んで上下に位置する各薄膜
配線導体層3の各々が電気的に接続されるようになって
いる。
【0023】前記各有機樹脂絶縁層2の上面及びスルー
ホール5の内壁に配設される薄膜配線導体層3及びスル
ーホール導体6は電気抵抗が小さく電気信号を減衰させ
ることなく良好に伝達させることが可能な銅から成り、
無電解めっき法や蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形
成技術及びフォトリソグラフイー技術を採用することに
よって形成され、例えば、無電解めっき法で形成される
場合には、有機樹脂絶縁層2の上面及びスルーホール5
の内表面に、硫酸銅0.06モル/リットル、ホルマリ
ン0.3モル/リットル、水酸化ナトリウム0.35モ
ル/リットル、エチレンジアミン四酢酸0.35モル/
リットルからなる無電解銅めっき浴を用いて厚さ1μm
乃至40μmの銅層を被着させ、しかる後、前記銅層を
フォトリソグラフイ一技術により所定パターンに加工す
ることによって各有機樹脂絶縁層2間、及びスルーホー
ル5内壁に配設される。この場合、薄膜配線導体層3及
びスルーホール導体6は薄膜形成技術により形成される
ことから配線の微細化が可能であり、これによって薄膜
配線導体層3を極めて高密度に形成することが可能とな
る。
【0024】また更に前記有機樹脂絶縁層2と薄膜配線
導体層3とを交互に多層に積層して形成される多層配線
部4は、最上層の有機樹脂絶縁層2aの上面にボンディ
ングパッド7と絶縁樹脂膜8が各々形成されており、ボ
ンディングパッド7は薄膜配線導体層3に電気的に接続
し、また絶縁樹脂膜8はボンデイングパッド7の外周縁
を被覆している。
【0025】前記ボンデイングパッド7は、例えば、直
径200μm〜500μmの円形状をなしており、該ボ
ンデイングパッド7に半導体素子等の能動部品や容量素
子、抵抗器等の受動部品の電極をボンディングワイヤを
介して電気的に接続させれば、半導体素子等の能動部品
及び容量素子、抵抗器等の受動部品は薄膜配線導体層3
に電気的に接続されることとなる。
【0026】前記ボンデイングパッド7は、薄膜配線導
体層3と同様,銅からなり、最上層の有機樹脂絶縁層2
a上に薄膜配線導体層3を形成する際に同時に前記薄膜
配線導体層3と電気的接続をもって形成される。
【0027】前記ボンデイングパッド7はまたその外周
縁が絶縁樹脂膜8によって被覆されており、絶縁樹脂膜
8と最上層の有機樹脂絶縁層2aとでボンデイングパッ
ド7を挟みこむことによってボンディングパッド7の最
上層の有機樹脂絶縁層2aに対する接合強度が改善さ
れ、ボンデイングパッド7に半導体素子等の能動部品や
容量素子、抵抗器等の受動部品の電極をボンディングワ
イヤを介して接続させる際、ボンディングパッド7にボ
ンディングワイヤを接続させるための熱及び圧接力が印
加されたとしてもボンディングパッド7が最上層の有機
樹脂絶縁層2aより剥離することは防止され、半導体素
子や容量素子等はボンデイングパッド7に確実、強固に
接続されるとともに該ボンデイングパッド7を介して薄
膜配線導体層3に確実に電気的接続される。
【0028】前記絶縁樹脂膜8は、例えば有機樹脂絶縁
層2を形成する材料、具体的にはエポキシ樹脂、ビスマ
レイミドトリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹
脂、ふっ素樹脂等の有機樹脂から成り、有機樹脂絶縁層
2を形成する方法と同じ方法にって最上層の有機樹脂絶
縁層2aの上面に一部がボンデイングパッド7を覆うよ
うにして形成される。
【0029】また前記絶縁樹脂膜8によるボンディング
パッド7の被覆は、ボンディングパッド7の外周縁から
の距離が5μm未満であるとボンディングパッド7の有
機樹脂絶縁層2aに対する接合強度が大きく改善され
ず、また50μmを超えるとボンディングパッド7の露
出面積が狭くなり、ボンデイングパッド7に半導体素子
等の能動部品や容量素子、抵抗器等の受動部品を強固に
電気的接続させるのが困難となる危険性を有する。従っ
て、前記絶縁樹脂膜8によるボンデイングパツド7の被
覆は、ボンデイングパッド7の外周縁から5μm〜50
μmの幅にわたって被覆するのが好ましい。
【0030】なお、前記有機樹脂絶縁層2と薄膜配線導
体層3とを交互に多層に積層して形成される多層配線部
4は各有機樹脂絶縁層2の上面を中心線平均粗さ(R
a)で0.05μm≦Ra≦5μmの粗面としておくと
有機樹脂絶縁層2と薄膜配線導体層3との接合及び上下
に位置する有機樹脂絶縁層2同士の接合を強固となすこ
とができる。従って、前記多層配線部4の各有機樹脂絶
縁層2はその上面をエッチング加工技術等を採用するこ
とによって粗し、中心線平均粗さ(Ra)で0.05μ
m≦Ra≦5μmの粗面としておくことが好ましい。
【0031】また前記有機樹脂絶縁層2はその各々の厚
みが100μmを超えると有機樹脂絶縁層2にフォトリ
ソグラフイー技術を採用することによってスルーホール
5を形成する際、エッチング加工時間が長くなってスル
ーホール5を所望する鮮明な形状に形成するのが困難と
なり、また5μm未満となると有機樹脂絶縁層2の上面
に上下に位置する有機樹脂絶縁層2の接合強度を上げる
ための粗面加工を施す際、有機樹脂絶縁層2に不要な穴
が形成され上下に位置する薄膜配線導体層3に不要な電
気的短絡を招来してしまう危険性がある。従って、前記
有機樹脂絶縁層2はその各々の厚みを5μm〜100μ
mの範囲としておくことが好ましい。
【0032】更に前記多層配線部4の各薄膜配線導体層
3はその厚みが1μm未満であると各薄膜配線導体層3
の電気抵抗が大きなものとなって各薄膜配線導体層3に
所定の電気信号を伝達させることが困難なものとなり、
また40μmを超えると薄膜配線導体層3を有機樹脂絶
縁層2に被着させる際に薄膜配線導体層3の内部に大き
な応力が内在し、該大きな内在応力によって薄膜配線導
体層3が有機樹脂絶縁層2から剥離し易いものとなる。
従って、前記多層配線部4の各薄膜配線導体層3の厚み
は1μm〜40μmの範囲としておくことが好ましい。
【0033】前記多層配線部4の薄膜配線導体層3、ス
ルーホール導体6及びボンディングパッド7は更にその
表面に厚さが0.05μm乃至5μmの有機樹脂と接合
性の良い第1ニッケル層3aが被着されており、該第1
ニッケル層3aによって薄膜配線導体層3及びスルーホ
ール導体6と有機樹脂絶縁層2、ボンディングパッド7
と絶縁樹脂膜8とは強固に接合し、これによって多層配
線部4に外力が印加されても該外力によって薄膜配線導
体層3及びスルーホール導体6と有機樹脂絶縁層2との
間及びボンディングパッド7と絶縁樹脂膜8との間に剥
離が発生するのが防止され、薄膜配線導体層3及びスル
ーホール導体6に断線等を生じたり、ボンディングパッ
ド7と薄膜配線導体層3との接続が破れたりすることは
なくなる。
【0034】前記第1ニッケル層3aは薄膜形成技術に
より形成した銅層をフォトリソグラフィー技術により所
定パターンに加工して銅からなる薄膜配線導体層3、ス
ルーホール導体6及びボンディングパッド7を形成する
際、銅層の上面に予めニッケルを無電解めっき法や蒸着
法等により所定厚みに被着させておくことによって薄膜
配線導体層3、スルーホール導体6及びボンディングパ
ッド7の表面に形成される。
【0035】また前記第1ニッケル層3aはその厚みが
0.05μm未満であると薄膜配線導体層3及びスルー
ホール導体6と有機樹脂絶縁層2との接合強度、ボンデ
ィングパッド7と絶縁樹脂膜8との接合強度が大きく改
善されず、また5μmを超えると第1ニッケル層3aを
形成する際に第1ニッケル層3aの内部に応力が発生す
るととも内在し、これがボンディングパッド7の領域に
おいて後述する第2ニッケル層7aを形成する際に発生
する応力と相俟って大きな力となり、該大きな力によっ
て第1ニッケル層3aとボンディングパッド7との間に
剥離が発生してしまう。従って、前記第1ニッケル層3
aはその厚みが0.05μm乃至5μmの範囲に特定さ
れる。
【0036】更に前記第1ニッケル層3aで被覆された
ボンディングパッド7はその露出する領域、即ち、ボン
ディングワイヤが接続される領域に、厚さが1μm乃至
15μmの第2ニッケル層7aが被着されており、ボン
ディングワイヤが接続される領域のニッケル層の厚み
(第1ニッケル層と第2ニッケル層の合計厚み)を1.
05μm乃至20μmと厚くしたことからボンディング
パッドに対するボンディングワイヤの接合強度が強くな
り、これによって半導体素子や容量素子等を薄膜配線導
体層に確実、強固に電気的接続することが可能となる。
【0037】前記第2ニッケル層7aはボンディングパ
ッド7のボンディングワイヤが接続される領域に、めっ
き法や蒸着法、スパッタリング法等によりニッケルを厚
く被着させることによって形成される。
【0038】前記第2ニッケル層7aはその厚みが1μ
m未満となるとボンディングパッド7に対するボンディ
ングワイヤの接続強度を大きく改善することができず、
また15μmを超えると第2ニッケル層7aを形成する
際に第2ニッケル層7aの内部に大きな応力が発生し、
これが前述の第1ニッケル層3aに内在する応力と相俟
って大きな力となり、第1ニッケル層3aとボンディン
グパッド7との間に剥離を発生させてしまう。従って、
前記第2ニッケル層7aはその厚みが1μm乃至15μ
mの範囲に特定される。
【0039】かくして本発明の多層配線基板によれば、
最上層の有機樹脂絶縁層2a表面に設けたボンデイング
パッド7に半導体素子等の能動部品や容量素子、抵抗器
等の受動部品を接続させることによって半導体装置や混
成集積回路装置となり、薄膜配線導体層3の一部を外部
電気回路に接続させれば前記半導体素子や容量素子等は
外部電気回路に電気的に接続される。
【0040】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例におい
ては絶縁基板1の上面のみに複数の有機樹脂絶縁層2と
複数の薄膜配線導体層3とを交互に積層して形成される
多層配線部4を被着させたが、該多層配線部4を絶縁基
板1の下面側のみに設けても、上下の両主面に設けても
よい。
【0041】
【発明の効果】本発明の多層配線基板によれば、銅から
なる薄膜配線導体層、スルーホール導体及びボンディン
グパッドの表面に有機樹脂と接合性のよいニッケルを
0.05μm乃至5μmの厚みに被着させたことから薄
膜配線導体層及びスルーホール導体と有機樹脂絶縁層と
の接合強度を強固とし、外力が印加されても薄膜配線導
体層及びスルーホール導体と有機樹脂絶縁層との間に剥
離が発生することはなく、薄膜配線導体層及びスルーホ
ール導体に断線等が生じるのを有効に防止することが可
能となる。
【0042】また本発明の多層配線基板によれば、表面
が厚さ0.05μm乃至5μmのニッケルで被覆された
銅からなるボンディングパッドの上面外周縁を最上層の
有機樹脂絶縁層に被着させた絶縁樹脂膜で被覆し、かつ
最上層の有機樹脂絶縁層と絶縁樹脂膜とでボンディング
パッドの外周縁を挟み込んだことから最上層の有機樹脂
絶縁層に対するボンディングパッドの接合強度がより強
固となり、ボンディングパッドに半導体素子や容量素子
等の電極をボンディングワイヤを介して接続する際、ボ
ンディングパッドにボンディングワイヤを接続させるた
めの熱及び圧接力が印加されたとしてもボンディングパ
ッドが最上層の有機樹脂絶縁層より剥離することはな
く、これによって半導体素子や容量素子等を薄膜配線導
体層に確実、強固に電気的接続することが可能となる。
【0043】更に本発明の多層配線基板によれば、ボン
ディングパッドのボンディングワイヤが接続される領域
にさらにニッケルを1μm乃至15μm被着させ、全体
のニッケル厚みを厚くしたことからボンディングパッド
に対するボンディングワイヤの接合強度が強くなり、こ
れによっても半導体素子や容量素子等を薄膜配線導体層
に確実、強固に電気的接続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の一実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1・・・絶縁基板 2・・・有機樹脂絶縁層 2a・・最上層の有機樹脂絶縁層 3・・・薄膜配線導体層 3a・・第1ニッケル層 4・・・多層配線部 6・・・スルーホール導体 7・・・ボンディングパッド 7a・・第2ニッケル層 8・・・絶縁樹脂膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/12 Q

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板と、該絶縁基板上に形成され、有
    機樹脂絶縁層と薄膜配線導体層とを交互に積層するとと
    もに上下に位置する薄膜配線導体層を有機樹脂絶縁層に
    設けたスルーホール導体を介して電気的に接続してなる
    多層配線部と、最上層の有機樹脂絶縁層上面に形成さ
    れ、前記薄膜配線導体層と電気的に接続し、且つ外周縁
    が最上層の有機樹脂絶縁層上面に被着させた絶縁樹脂膜
    によって覆われているボンディングパッドとからなる多
    層配線基板であって、前記薄膜配線導体層、スルーホー
    ル導体及びボンデングパッドは表面が厚さ0.05μm
    乃至5μmの第1ニッケル層で被覆された銅で形成され
    ており、ボンディングパッドの露出する第1ニッケル層
    上に厚さが1μm乃至15μmの第2ニッケル層が被着
    されていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】前記ボンデイングパッドの絶縁樹脂膜で覆
    われている領域がボンデイングパッドの外周縁より5μ
    m乃至50μmの幅であることを特徴とする請求項1記
    載の多層配線基板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002319762A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Toppan Printing Co Ltd 多層配線基板
JP2015214085A (ja) * 2014-05-09 2015-12-03 日立化成株式会社 積層体、積層板、及び多層プリント配線板
JP2018174236A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 信之 幸谷 多層回路基板構造

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