JP2003068662A - Iii族窒化物系化合物半導体の製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物系化合物半導体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ当たりのピットの低減されたIII族窒
化物系化合物半導体の製造方法を提供すること。 【解決手段】何等かの小領域Sが原因となり、ピットP
を有する第1のIII族窒化物系化合物半導体層31が形
成されているとする(a)。基板温度を下げ、供給源量
を切換えて、アルミニウム組成が高い第2のIII族窒化
物系化合物半導体層4を形成する。アルミニウム組成が
高くなったことで、第1のIII族窒化物系化合物半導体
層31が覆えなかった小領域Sを、第2のIII族窒化物
系化合物半導体層4が覆えるようになる(b)。横方向
成長的にピットの底部Sを第2のIII族窒化物系化合物
半導体4が覆ったのち、再度第1のIII族窒化物系化合
物半導体層32を形成すべくエピタキシャル成長を行え
ば(c)、凹部には急速にIII族窒化物系化合物半導体
32が形成され、極めて平坦なc面が形成される
(d)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIII族窒化物系化合
物半導体の製造方法に関する。尚、III族窒化物系化合
物半導体とは、例えばAlN、GaN、InNのような2元系、A
lxGa1-xN、AlxIn1-xN、GaxIn1-xN(いずれも0<x<1)
のような3元系、AlxGayIn1-x-yN(0<x<1,0<y<1, 0
<x+y<1)の4元系を包括した一般式AlxGayIn1-x-yN
(0≦x≦1, 0≦y≦1, 0≦x+y≦1)で表されるものがあ
る。なお、本明細書においては、特に断らない限り、単
にIII族窒化物系化合物半導体と言う場合は、伝導型を
p型あるいはn型にするための不純物がドープされたII
I族窒化物系化合物半導体をも含んだ表現とする。
【0002】
【従来の技術】III族窒化物系化合物半導体は、例えば
発光素子とした場合、発光スペクトルが紫外から赤色の
広範囲に渡る直接遷移型の半導体であり、発光ダイオー
ド(LED)やレーザダイオード(LD)等の発光素子に応用さ
れている。また、そのバンドギャップが広いため、他の
半導体を用いた素子よりも高温において安定した動作を
期待できることから、FET等トランジスタへの応用も
盛んに開発されている。また、ヒ素(As)を主成分として
いないことで、環境面からも様々な半導体素子一般への
開発が期待されている。このIII族窒化物系化合物半導
体では、サファイアを基板とし、その上に形成した素子
の他、炭化ケイ素(SiC)基板やシリコン(Si)基板を用い
るものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】III族窒化物系化合物
半導体を基板上にエピタキシャル成長させる際、基板が
完全に洗浄されていない場合や微細なきずを有する場
合、又は成長条件が最適でない場合など、バッファ層を
介しても基板の汚れやきずの上部には単結晶のIII族窒
化物系化合物半導体が形成されない場合がある。このよ
うな基板の汚れやきずが極めて小さい領域であっても、
単結晶のIII族窒化物系化合物半導体が形成されない領
域は、III族窒化物系化合物半導体を厚膜にエピタキシ
ャル成長させるほど広がっていく。これはピットと呼ば
れるもので、III族窒化物系化合物半導体においては、
一般的に側面を{1−101}面とする倒立六角錐状の
ものとして現れる。この側面は、III族窒化物系化合物
半導体の成長面がc面{0001}面である場合、それ
らのなす角度が約62度で、場合によってはIII族窒化
物系化合物半導体をエピタキシャル成長させた膜厚程度
の大きさのピットとなる場合も有り得る。
【0004】また、III族窒化物系化合物半導体と格子
定数や熱膨張率の近い基板は安価に得られるものが無
い。そのためサファイア、シリコン、SiC、スピネル(Mg
Al2O4)などの異種基板を用いることが一般的である。し
かし、サファイア、シリコン、SiC、スピネル(MgAl2O4)
などの異種基板上にIII族窒化物系化合物半導体をエピ
タキシャル成長させると、極めて多量の貫通転位を有す
るIII族窒化物系化合物半導体が形成されてしまう。こ
の貫通転位も、上記ピット形成の始点となる場合があ
る。
【0005】この様子を図4に示す。図4は、基板1
に、バッファ層2を介してIII族窒化物系化合物半導体
層3を形成する様子を示している。基板1にSで示した
小さい面積の領域が、汚れを有していたり、傷を有して
いたりしたとすると、図4に示すようにその部分をバッ
ファ層2が覆わない様な場合がある。このままIII族窒
化物系化合物半導体層3をエピタキシャル成長させたこ
とで、エピタキシャル成長面Cと、約62度の角度を成
す{1−101}面M'を有するピットP1が形成されて
しまう。即ち、本来エピタキシャル成長面C上にどんど
んIII族窒化物系化合物半導体が積層されていくはず
が、下層にエピタキシャル成長面が無い部分については
エピタキシャル成長が無いか非常に遅いからである。ま
た、基板1との格子定数の差から、貫通転位D1、D2
3、D4が形成される。貫通転位D1のようにバッファ
層2の範囲で消滅するもの、貫通転位D2のようにIII族
窒化物系化合物半導体層3の成長中に消滅するもの、貫
通転位D3のようにIII族窒化物系化合物半導体層3の成
長中に消滅せず、成長面Cに追随して成長していくもの
の他、ある時点からピットP2を生成してしまう貫通転
位D4もある。
【0006】このように、一度ピットが形成されてしま
うと、通常のエピタキシャル成長中にはピットが消滅す
ることは無かった。また、ピットが形成されてしまう
と、その部分を含む領域に形成されるIII族窒化物系化
合物半導体素子は、その特性が著しく低下する。また、
III族窒化物系化合物半導体多層膜を形成してもIII族窒
化物系化合物半導体が平坦でない部分を有するので、素
子寿命も短いものとなる。また、設計通りの特性を有し
ない素子となってしまう。このように、従来はピットが
形成されてしまうと、その上層に形成されるIII族窒化
物系化合物半導体素子は不良品となり、歩留まりの悪化
をもたらしていた。
【0007】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、ピットの低
減されたIII族窒化物系化合物半導体をエピタキシャル
成長により得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載の手段によれば、エピタキシャル成
長を用いたIII族窒化物系化合物半導体の製造方法にお
いて、第1のIII族窒化物系化合物半導体を面状に一定
厚さにエピタキシャル成長させる第1工程と、第1のII
I族窒化物系化合物半導体と組成の異なる第2のIII族窒
化物系化合物半導体を、縦方向よりも横方向成長の速い
ような所定条件でエピタキシャル成長させる第2工程
と、第1のIII族窒化物系化合物半導体をエピタキシャ
ル成長させる第3工程とからなり、第2工程においてエ
ピタキシャル成長される第2のIII族窒化物系化合物半
導体は第1工程で形成された第1のIII族窒化物系化合
物半導体表面のピットを埋めるものであることを特徴と
する。ここで面状にとは、完全な平面を意味するもので
はない。また、縦方向よりも横方向成長の速いような所
定条件とは、縦方向成長と横方向成長とを同時に行って
比較すると縦方向よりも横方向成長が速いような条件の
意味である。また、ピットを埋めるとは、ピットが完全
に埋められて平滑化することに限定されず、「ピットが
埋まる方向に」状態が変化する程度で良いものとする。
【0009】また、請求項2に記載の手段によれば、第
2工程において成長される前記第2のIII族窒化物系化
合物半導体はアルミニウムを含むものであることを特徴
とする。また、請求項3に記載の手段によれば、第2工
程において成長される第2のIII族窒化物系化合物半導
体のIII族中のアルミニウム組成が、第1のIII族窒化物
系化合物半導体のIII族中のアルミニウム組成よりもモ
ル比5%以上多いことを特徴とする。ここでアルミニウ
ム組成がモル比5%以上多いとは、例えば、GaNとAl
0.05Ga0.95N、Al0.1Ga0.9NとAl0.15Ga0.85Nのように、
全III族中のアルミニウム組成の差が5%以上であるこ
とを言い、いわゆる1.05倍以上のことを指すものではな
い。
【0010】また、請求項4に記載の手段によれば、第
1のIII族窒化物系化合物半導体のIII族中のアルミニウ
ム組成がモル比5パーセント以下、第2のIII族窒化物
系化合物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比
10パーセント以上であることを特徴とする。また、請
求項5に記載の手段によれば、第1のIII族窒化物系化
合物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比0パ
ーセント以上2パーセント以下、第2のIII族窒化物系
化合物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比7
パーセント以上であることを特徴とする。
【0011】また、請求項6に記載の手段によれば、第
2工程における所定条件が、900℃以上の成長温度で
あることを特徴とする。
【0012】また、請求項7に記載の手段によれば、第
3工程に続き、少なくとも第1のIII族窒化物系化合物
半導体をエッチングにより点状、ストライプ状又は格子
状等の島状態に形成したのち、島状態の段差の上段の上
面及び側面を核として第4のIII族窒化物系化合物半導
体を縦及び横方向エピタキシャル成長させる工程とを有
することを特徴とする。ここで、少なくとも第1のIII
族窒化物系化合物半導体をエッチングするとは、第3工
程にて成長された第1のIII族窒化物系化合物半導体を
少なくともエッチングするの意味であり、第2工程にて
成長された第2のIII族窒化物系化合物半導体をもエッ
チングしても、さらには第1工程にて成長された第1の
III族窒化物系化合物半導体をもエッチングしても良
い。
【0013】
【作用及び発明の効果】本発明の概要を図1を参照しな
がら説明する。今、何等かの小領域Sが原因となり、ピ
ットPを有する第1のIII族窒化物系化合物半導体層3
1が形成されているとする(図1の(a))。ここで所
定条件で、供給源量を切換えて、組成の異なる第2のII
I族窒化物系化合物半導体層4を形成する。このとき、
第2のIII族窒化物系化合物半導体層4が縦方向よりも
横方向成長の速いような成長条件であるので第1のIII
族窒化物系化合物半導体層31が覆えなかった小領域S
を、第2のIII族窒化物系化合物半導体層4が覆えるよ
うになる(図1の(b))。こうして、いわば横方向成
長的にピットの底部(倒立六角錐の頂点)Sを第2のII
I族窒化物系化合物半導体4が覆ったのち、再度第1のI
II族窒化物系化合物半導体層32を形成すべくエピタキ
シャル成長を行えば(図1の(c))、例え凹部が残っ
ていても、その凹部には急速にIII族窒化物系化合物半
導体32が形成され、結局極めて平坦なc面が形成され
る(図1の(d)、請求項1)。
【0014】第2のIII族窒化物系化合物半導体層にア
ルミニウムを含むことで、容易に横方向成長の速いよう
な成長条件を設けることができる(請求項2)。第1、
第2のIII族窒化物系化合物半導体層のアルミニウム組
成の差は5%以上、更には10%以上であることが望ま
しい(請求項3)。例えば第1のIII族窒化物系化合物
半導体がGaNならば、第2のIII族窒化物系化合物半導体
の組成をAl0.1Ga0.9N又はAl0.15Ga0.85Nとすることで確
実にピットを埋めることができることを本発明者らは見
出している。ここにおいて、第1のIII族窒化物系化合
物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比5パー
セント以下、第2のIII族窒化物系化合物半導体のIII族
中のアルミニウム組成がモル比10パーセント以上であ
れば(請求項4)、又は第1のIII族窒化物系化合物半
導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比0パーセン
ト以上2パーセント以下、第2のIII族窒化物系化合物
半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比7パーセ
ント以上であれば(請求項5)、本願発明が適用でき
る。
【0015】第2工程における成長条件が、900℃以
上の成長温度であれば、横方向成長が容易となる(請求
項6)。また、第3工程に引き続き、少なくとも第1の
III族窒化物系化合物半導体をエッチングにより点状、
ストライプ状又は格子状等の島状態に形成したのち、島
状態の段差の上段の上面及び側面を核として第4のIII
族窒化物系化合物半導体を縦及び横方向エピタキシャル
成長させることで、より欠陥の少ない部分を核とした横
方向エピタキシャル成長により、段差の埋められた部分
は貫通転位の抑制された領域とすることができる(請求
項7)。
【0016】
【発明の実施の形態】上記の発明の実施の形態として
は、次の中からそれぞれ選択することができる。
【0017】基板上にIII族窒化物系化合物半導体を順
次積層を形成する場合は、基板としてはサファイア、シ
リコン(Si)、炭化ケイ素(SiC)、スピネル(MgAl2O4)、Li
GaO2、NdGaO3、ZnO、MgOその他の無機結晶基板、リン化
ガリウム又は砒化ガリウムのようなIII-V族化合物半導
体あるいは窒化ガリウム(GaN)その他のIII族窒化物系化
合物半導体等を用いることができる。
【0018】III族窒化物系化合物半導体層を形成する
方法としては有機金属気相成長法(MOCVD又はMOVPE)が
好ましいが、分子線気相成長法(MBE)、ハライド気相
成長法(Halide VPE)等を用いても良く、各層を各々異
なる成長方法で形成しても良い。
【0019】III族窒化物系化合物半導体は、III族元素
の組成の一部又は全部を、ボロン(B)、タリウム(Tl)で
置き換えても、また、窒素(N)の組成の一部をリン(P)、
ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)で置き換えて
も本発明を実質的に適用できる。また、これら元素を組
成に表示できない程度のドープをしたものでも良い。例
えば組成にインジウム(In)、ヒ素(As)を有しないIII族
窒化物系化合物半導体であるAlxGa1-xN(0≦x≦1)に、
アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)よりも原子半径の大き
なインジウム(In)、又は窒素(N)よりも原子半径の大き
なヒ素(As)をドープすることで、窒素原子の抜けによる
結晶の拡張歪みを圧縮歪みで補償し結晶性を良くしても
良い。このようにして結晶性を良くすることで本願発明
と合わせて更に貫通転位を100乃至1000分の1程
度にまで下げることもできる。なお、発光素子として構
成する場合は、III族窒化物系化合物半導体の2元系、
若しくは3元系を用いることが望ましい。
【0020】n型のIII族窒化物系化合物半導体層を形
成する場合には、n型不純物として、Si、Ge、Se、Te、
C等IV族元素又はVI族元素を添加することができる。ま
た、p型不純物としては、Zn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等II
族元素又はIV族元素を添加することができる。これらを
複数或いはn型不純物とp型不純物を同一層にドープし
ても良い。
【0021】本願と組み合わせていわゆる横方向エピタ
キシャル成長を行う構成としても良い。即ち、種々の横
方向エピタキシャル成長により貫通転位を減らす構成を
組み合わせても良い。横方向エピタキシャル成長として
は成長面が基板に垂直となるものが望ましいが、基板に
対して斜めのファセット面のまま成長するものでも良
い。この際、段差の底部に底面の無い、断面がV字状の
ものでも良い。
【0022】即ち、図2(a)のような、基板1上にバ
ッファ層を介して形成されたピットの低減されたIII族
窒化物系化合物半導体層300を図2(b)のようにエ
ッチングして点状、ストライプ状又は格子状等の島状態
に形成する。III族窒化物系化合物半導体層300は図
1(d)の第1のIII族窒化物系化合物半導体31、第
2のIII族窒化物系化合物半導体4、第3のIII族窒化物
系化合物半導体32を合わせて示している。こうして、
III族窒化物系化合物半導体層300の段差の上面及び
側面を核として第4のIII族窒化物系化合物半導体33
を縦及び横方向エピタキシャル成長させる(図2の
(c))ことで段差を埋めると共に、段差の下段上方に
は貫通転位の抑制された領域を形成することができる
(図2の(d))。
【0023】基板1上にバッファ層を介して形成された
ピットの低減されたIII族窒化物系化合物半導体層30
0の、エッチングによる点状、ストライプ状又は格子状
等の島状態に形成する方法としては、図3の(a)のよ
うに基板1を露出するまで行う方法や、図3の(b)の
ように段差の上段をマスク5で覆う方法、又は図3の
(c)のように段差の上段及び下段をマスク5で覆う方
法、等でも良い。
【0024】上記のピットの低減されたIII族窒化物系
化合物半導体を形成したウエハには、FET、発光素子
等の半導体素子を形成することができる。発光素子の場
合は、多重量子井戸構造(MQW)、単一量子井戸構造
(SQW)の他、ホモ構造、ヘテロ構造、ダブルヘテロ
構造のものが考えられるが、pin接合或いはpn接合
等により形成しても良い。
【0025】第2のIII族窒化物系化合物半導体の成長
温度は、横方向成長させる点から900℃以上の成長温
度が好ましい。900℃未満の成長温度では非晶質の層
が形成されてしまうこととなり不都合だからである。
【0026】第2のIII族窒化物系化合物半導体のアル
ミニウム組成は、第1のIII族窒化物系化合物半導体の
アルミニウム組成よりも5パーセント以上、好ましくは1
0パーセント以上多いものとすることが望ましい。即
ち、例えば第1のIII族窒化物系化合物半導体がGaNなら
ば、第2のIII族窒化物系化合物半導体はAl0.05Ga
0.95N、好ましくはAl0.1Ga0.9N等とすることが望まし
い。アルミニウム組成がより多い第2のIII族窒化物系
化合物半導体を導入することで、アルミニウム組成が少
ない第1のIII族窒化物系化合物半導体が覆えないピッ
トの底部を覆うことができる。尚、ドーパントにより横
方向成長を速くさせることも可能である。III族と置き
換わってアクセプタとなるII族元素を供給することによ
り、アルミニウムが無くても、また、アルミニウム組成
がより多い第2のIII族窒化物系化合物半導体を形成す
る場合は更に横方向成長を速くさせることも可能であ
る。
【0027】〔第1実施例〕有機洗浄及び熱処理により
洗浄したa面を主面とし、単結晶のサファイア基板1上
に、温度を400℃まで低下させて、H2を10L/min、NH3を5
L/min、TMAを20μmol/minで約3分間供給してAlNのバッ
ファ層2を約20nmの厚さに形成した。次に、サファイア
基板1の温度を1100℃に保持し、H2を20L/min、NH3を10
L/min、TMGを300μmol/minで導入し、膜厚約1μmのGaN
層31を形成した。次に、サファイア基板1の温度を10
00℃に降温し、H2を10L/min、NH3を10L/min、TMGを100
μmol/min、TMAを10μmol/minで供給し、膜厚約100nmの
Al0.15Ga0.85Nから成る層4を形成した。次に、サファ
イア基板1の温度を1100℃に昇温し、H2を20L/min、NH3
を10L/min、TMGを300μmol/minで導入し、膜厚約5μmの
GaN層32を形成した。このようにして形成したGaN層3
2にはウエハにピットが見られなかった。
【0028】〔比較例〕降温と昇温をせず、Al0.15Ga
0.85Nから成る層4を形成せずに、連続してGaN層31と
GaN層32を形成するようにして、第1実施例と同様に
膜厚6μmのGaN層をサファイア基板のa面にAlNバッファ
層を介して形成した。このようにして形成したGaN層に
は、ウエハに数十個のピットが形成されていた。
【0029】〔第2実施例〕第1実施例において、膜厚
約1μmのGaN層31を形成したのちに形成する層4を、
膜厚約100nmのAl0.15Ga0.85N:Mgとした他は同様に形成
した。マグネシウム(Mg)のドープ量は約1019cm-3とし
た。層4の上の膜厚約5μmのGaN層32にはウエハにピ
ットが見られなかった。なお、Al0.15Ga0.85N:Mgの形成
はAl0.15Ga0.85Nよりも横方向成長が速いことが確認さ
れた。
【0030】〔第3実施例〕第1実施例において、膜厚
約1μmのGaN層31を形成したのちに形成する層4を、
膜厚約100nmのGaN:Mgとした他は同様に形成した。マグ
ネシウム(Mg)のドープ量は約1019cm-3とした。層4の上
の膜厚約5μmのGaN層32にはウエハにピットが見られ
なかった。なお、GaN:Mgの形成はGaNと違い、横方向成
長が確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な実施例に係るIII族窒化物系
化合物半導体の製造方法の工程を示す断面図。
【図2】本発明の他の実施例に係るIII族窒化物系化合
物半導体の製造方法の工程を示す断面図。
【図3】本発明の他の実施例に係るIII族窒化物系化合
物半導体の製造方法の工程の一部を示す断面図。
【図4】従来の、ピットを有するIII族窒化物系化合物
半導体を示す断面図。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3、31、32 III族窒化物系化合物半導体 4 よりアルミニウム組成の高いIII族窒化物系化合物
半導体 P、P1、P2 ピット D1、D2、D3、D4 貫通転位 S 汚れ又はピットの底部 C エピタキシャル成長面 M' ピットの側面
フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA40 CA40 CA65 CA66 CA77 5F045 AA04 AB14 AB17 AC08 AC12 AC13 AD13 AF05 AF06 AF09 BB12 CA06 CA07 CA11 CA12 DA53 DA63 HA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エピタキシャル成長を用いたIII族窒化
    物系化合物半導体の製造方法において、 第1のIII族窒化物系化合物半導体を面状に一定厚さに
    エピタキシャル成長させる第1工程と、 第1のIII族窒化物系化合物半導体と組成の異なる第2
    のIII族窒化物系化合物半導体を、縦方向よりも横方向
    成長の速いような所定条件でエピタキシャル成長させる
    第2工程と、 前記第1のIII族窒化物系化合物半導体をエピタキシャ
    ル成長させる第3工程とからなり、 前記第2工程においてエピタキシャル成長される前記第
    2のIII族窒化物系化合物半導体は前記第1工程で形成
    された前記第1のIII族窒化物系化合物半導体表面のピ
    ットを埋めるものであることを特徴とするIII族窒化物
    系化合物半導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2工程において成長される前記第
    2のIII族窒化物系化合物半導体はアルミニウムを含む
    ものであることを特徴とする請求項1に記載のIII族窒
    化物系化合物半導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2工程において成長される前記第
    2のIII族窒化物系化合物半導体のIII族中のアルミニウ
    ム組成が、前記第1のIII族窒化物系化合物半導体のIII
    族中のアルミニウム組成よりもモル比5%以上多いこと
    を特徴とする請求項2に記載のIII族窒化物系化合物半
    導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のIII族窒化物系化合物半導体
    のIII族中のアルミニウム組成がモル比5パーセント以
    下、前記第2のIII族窒化物系化合物半導体のIII族中の
    アルミニウム組成がモル比10パーセント以上であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のIII族窒化物系化合物
    半導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1のIII族窒化物系化合物半導体
    のIII族中のアルミニウム組成がモル比0パーセント以
    上2パーセント以下、前記第2のIII族窒化物系化合物
    半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比7パーセ
    ント以上であることを特徴とする請求項2に記載のIII
    族窒化物系化合物半導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2工程における前記所定条件が、
    900℃以上の成長温度であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項5に記載のIII族窒化物系化合物半導体の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第3工程に続き、少なくとも前記第
    1のIII族窒化物系化合物半導体をエッチングにより点
    状、ストライプ状又は格子状等の島状態に形成したの
    ち、島状態の段差の上段の上面及び側面を核として第4
    のIII族窒化物系化合物半導体を縦及び横方向エピタキ
    シャル成長させる工程とを有することを特徴とする請求
    項1乃至請求項6に記載のIII族窒化物系化合物半導体
    の製造方法。
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