JP2003062707A - ダイヤモンド工具、加工方法、光学素子成形用金型及び合成樹脂製光学素子 - Google Patents

ダイヤモンド工具、加工方法、光学素子成形用金型及び合成樹脂製光学素子

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JP2003062707A
JP2003062707A JP2001251030A JP2001251030A JP2003062707A JP 2003062707 A JP2003062707 A JP 2003062707A JP 2001251030 A JP2001251030 A JP 2001251030A JP 2001251030 A JP2001251030 A JP 2001251030A JP 2003062707 A JP2003062707 A JP 2003062707A
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diamond
edge
rake face
cutting edge
acute angle
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Hide Hosoe
秀 細江
Atsushi Sawada
篤 澤田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば回折レンズに代表されるような、光軸を
中心とする円形面と少なくとも1個の輪帯を有し、前記
円形面と隣接する輪帯との境界部及び隣接する各輪帯間
の境界部を微小な段部で接続した輪帯レンズを成形する
ための成形用金型を製作する際に、高精度な成形面を形
成できるダイヤモンド工具、加工方法、それにより製作
された成形用金型及び光学素子を提供する。 【解決手段】ダイヤモンドからなる切れ刃をシャンクに
保持したダイヤモンド工具3において、切れ刃には、直
線状の第1の縁部3bと、第1の縁部3bに交叉する方
向に延在する第2の縁部3cと、第1の縁部3b端部と
第2の縁部3c端部とを結ぶ円弧部3dとから輪郭づけ
られるすくい面3aを有し、円弧部3dの半径をr(μ
m)としたとき、 0.05 ≦ r ≦ 2.5 を満足するので、例えば輪帯レンズなどを成形するため
の成形用金型を製作する際に、折損の恐れを回避しつつ
も、高精度な成形面を型に形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤモンド工具
の構造、及びこれを使用する光ディスク用ピックアップ
対物レンズなどの光学素子を成形する金型及びその加工
方法、前記成形用金型によって成形される光学素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク用ピックアップ対物レ
ンズなどの高精度光学素子の成形用金型の光学面加工に
は、すくい面のノーズ半径が0.1〜1.5mm程度、
頂角が40〜60°程度の単結晶ダイヤモンド製のRバ
イトが使用されており、光学面形状が、例えば一般非球
面方程式で表現される単一面で構成される場合には、超
精密加工機を使用することにより、切削加工のみで高精
度な光学面を得ることが可能である。一方、より微細な
形状構造を有する光学面を創生加工する際には、さらに
微細なノーズ半径を有するRバイトが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1は、回折レンズに
代表される輪帯レンズを成形するための成形用金型の断
面と、工具との関係を示した図である。金型素材1は円
筒形状であり、回転軸(成形レンズの光軸に対応する)
2を中心に回転駆動されている。この状態において、R
バイト3には粗加工済みの輪帯光学面4に対し、輪帯形
状に応じた光軸方向(Z軸方向)の送り、及び金型素材
1の外周側から中心部に向かう径方向(X軸方向)の送
りが与えられる。その結果、輪帯光学面4には中心円形
部4a、中心円形部4aと同心である輪帯群4b、中心
円形部4aと隣接する輪帯との間を接続する接続面4
c、隣接する輪帯間を接続する接続面4dが形成され
る。
【0004】このような従来の加工手法では、接続面4
cと輪帯4bとの境界部又は接続面4dと輪帯4bとの
境界部C及び接続面4dと輪帯4bとの境界部D及び中
心円形部4aと接続面4cとの境界部Eに、Rバイト3
のノーズ形状が転写されてしまうため、輪帯光学面4の
表面積が設計値よりも減少することとなる。従って、成
形レンズの回折効率が減少し、要求仕様を満たすことが
困難となっていた。
【0005】また図2は、図1を更に拡大した如き図で
あり、従来の加工手法におけるRバイト3の輪帯光学面
4に対するセッティング方向を示している。このセッテ
ィング方向は、Rバイト3の切れ刃のすくい面以外の面
及びすくい面の陵部が輪帯光学面4と干渉することを防
ぐように決められる。しかし、このセッティング方向で
は、本来円筒面であるべき接続面4c及び接続面4dが
近似円錐面となってしまうという問題があり、このよう
にして加工された型により成形される光学素子の回折効
率を低下させることとなる。
【0006】例えば、特開平7−290462号公報で
は、接続面4c及び接続面4dを積極的に円錐面とする
ことで、成形レンズの抜き勾配が得られ、金型の輪帯の
段差成形部分がレンズ材料の流れを阻害することがな
く、型加工が容易になる技術が示されている。しかしな
がら、理想的な光学設計上は、接続面4c及び4dは円
筒面であることが前提となっており、従来技術のように
円錐面とすると中心円形部4a及び輪帯群4bの表面積
が減少してしまうため、成形レンズの透過光量が減少
し、要求仕様を満たすことが困難となってしまう。
【0007】本発明は、例えば回折レンズに代表される
ような、光軸を中心とする円形面と少なくとも1個の輪
帯を有し、前記円形面と隣接する輪帯との境界部及び隣
接する各輪帯間の境界部を微小な段部で接続した輪帯レ
ンズを成形するための成形用金型を製作する際に、高精
度な成形面を形成できるダイヤモンド工具、加工方法、
それにより製作された成形用金型及び光学素子を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のダイヤ
モンド工具は、光学素子成形用金型加工用の工具であっ
て、ダイヤモンドからなる切れ刃をシャンクに保持した
ダイヤモンド工具において、前記切れ刃には、直線状の
第1の縁部と、該第1の縁部に交叉する方向に延在する
第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端
部とを結ぶ第3の縁部とから輪郭づけられるすくい面を
有し、前記第3の縁部は円弧形状であり、該円弧の半径
をr(μm)としたとき、 0.05 ≦ r ≦ 2.5 (1) を満足するので、例えば輪帯レンズなどを成形するため
の成形用金型を製作する際に、折損の恐れを回避しつつ
も、高精度な成形面を型に形成できる。
【0009】図3(a)は、請求項1に記載のダイヤモ
ンド工具の切れ刃を示す斜視図であり、図3(b)は、
すくい面3aの先端部形状を示す拡大図である。ダイヤ
モンド工具の切れ刃3は、図に示すようにシャンクSに
対してろう付けされており、切削されるべき型の回転方
向に正対するすくい面3aを有している。かかるすくい
面3aの先端部は、第1の縁部である縁部3b及び第2
の縁部である縁部3cと、縁部3b、3cとを結ぶ第3
の縁部である円弧部3dとから輪郭づけられている。
【0010】請求項1に記載のダイヤモンド工具は、
(1)式に示すように、すくい面3aの円弧部3dの半
径rを2.5μm以下とすることで、従来のRバイトと
比較して刃先を鋭利にしている。従って、図1に示すよ
うに、接続面4cと輪帯4bとの境界部又は接続面4d
と輪帯4bとの境界部C及び接続面4dと輪帯4bとの
境界部D及び中心円形部4aと接続面4cとの境界部E
に、ダイヤモンド工具3の刃先(円弧部3d)形状が転
写されても、中心円形部4a及び輪帯群4bの表面積の
減少を極僅かに抑えることができるので、より高精度な
光学面形状を型に形成することが可能である。しかし、
円弧部3dの半径rが0.05μmを下回ると、刃先の
折損の恐れがあるため、かかる半径rは、0.05μm
以上であることが好ましい。
【0011】請求項2に記載のダイヤモンド工具は、前
記半径r(μm)が、 0.05 ≦ r < 1.0 (2) を満足するので、円弧部3dの半径rをより小さく維持
することで、更に精度の良い光学面形状を型に形成する
ことが可能となる。
【0012】請求項3に記載のダイヤモンド工具は、光
学素子成形用金型加工用の工具であって、ダイヤモンド
からなる切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃には、直線状の第1の縁部と、該
第1の縁部に交叉する方向に延在する第2の縁部と、前
記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部とを結ぶ第3の
縁部とから輪郭づけられるすくい面を有し、前記第3の
縁部は非円弧形状であり、前記端部どうしを直線で結ん
だ距離をa(μm)としたとき、 0.1 ≦ a ≦ 5.0 (3) を満足するので、例えば輪帯レンズなどを成形するため
の成形用金型を製作する際に、折損の恐れを抑制しつつ
も、高精度な成形面を形成できる。
【0013】例えば図3(b)における円弧部3dの端
部A、B(直線状の縁部3b、3cとの接続点)間の距
離aが、0.1μm以下である場合、強度不足となり、
被加工面と接触した瞬間に円弧部3dは折損してしまう
恐れがある。また円弧部3dの端部間の距離が5.0μ
mを超えると、その工具で切削した型を用いて成形した
光学素子の回折効率が、設計値に対して急激に減少して
しまうことがシミュレーション及び実験により確認され
ている。従って、円弧部3dの端部間の距離は、0.1
μm以上5.0μm以下であると好ましい。
【0014】請求項4に記載のダイヤモンド工具は、前
記距離a(μm)が、 0.1 ≦ a < 2.0 (4) を満足するので、かかる切削した型を用いて成形した光
学素子の回折効率を、より増大させることが出来る。
【0015】請求項5に記載のダイヤモンド工具は、光
学素子成形用金型加工用の工具であって、ダイヤモンド
からなる切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃には、直線状の第1の縁部と、該
第1の縁部に交叉する方向に延在する第2の縁部と、前
記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部とを結ぶ第3の
縁部とから輪郭づけられるすくい面を有し、前記第1の
縁部と、前記第2の縁部とがなす鋭角をb(゜)とした
とき、 10 ≦ b ≦ 45 (5) を満足するので、例えば輪帯レンズなどを成形するため
の成形用金型を製作する際に、低コストでありながら、
高精度な成形面を形成できる。
【0016】請求項5に記載のダイヤモンド工具は、刃
先先端部の頂角b(縁部3b、3cのなす角度)が、4
5°を超えている従来の工具刃先頂角と比較して大幅に
小さい。従って切れ刃3のすくい面3a以外の面及びす
くい面3aの陵部が、輪帯光学面と干渉しにくい形状と
なっている。しかし前記頂角が10°を下回ると、ダイ
ヤモンド工具の収率が大幅に減少し、工具の単価が急激
に増大してしまうので、(5)式に示す範囲が望まし
い。
【0017】請求項6に記載のダイヤモンド工具は、前
記角度b(゜)が、 20 ≦ b < 40 (6) を満足すると、本発明の作用効果を高める上でより好ま
しい。
【0018】請求項7に記載のダイヤモンド工具は、請
求項1又は2記載のダイヤモンド工具において、前記第
1の縁部と、前記第2の縁部とがなす鋭角をb(゜)と
したとき、 10 ≦ b ≦ 45 (7) を満足するので、更に請求項5に記載の発明と同様な作
用効果を奏する。
【0019】請求項8に記載のダイヤモンド工具は、請
求項1又は2記載のダイヤモンド工具において、前記第
1の縁部と、前記第2の縁部とがなす鋭角をb(゜)と
したとき、 20 ≦ b < 40 (8) を満足すると、本発明の作用効果を高める上でより好ま
しい。
【0020】請求項9に記載のダイヤモンド工具は、請
求項3又は4記載のダイヤモンド工具において、前記第
1の縁部と、前記第2の縁部とがなす鋭角をb(゜)と
したとき、 10 ≦ b ≦ 45 (9) を満足するので、更に請求項5に記載の発明と同様な作
用効果を奏する。
【0021】請求項10に記載のダイヤモンド工具は、
請求項3又は4記載のダイヤモンド工具において、前記
第1の縁部と、前記第2の縁部とがなす鋭角をb(゜)
としたとき、 20 ≦ b < 40 (10) を満足すると、本発明の作用効果を高める上でより好ま
しい。
【0022】請求項11に記載のダイヤモンド工具は、
前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成されているの
で、超硬合金製の型をも任意に切削加工することが出来
る。
【0023】請求項12に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記
切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2
の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたと
き、 c ≦ 20 (17) を満足するので、最もへき開しやすい{111}面に対
する切削抵抗が減少し、さらに折損しにくく、工具寿命
が長いダイヤモンド工具を得る事が可能となる。
【0024】請求項12に記載のダイヤモンド工具に関
しては、例えば図3(b)に示す切れ刃3のすくい面3
aの先端部が非常に鋭利であるため、従来の工具と比較
すると強度不足となり、加工中に折損しやすいという問
題がある。一般的に単結晶ダイヤモンド工具では、ダイ
ヤモンドの結晶方位と工具寿命に強い相関があることが
知られている。そこで、本発明では、図3(b)に示す
頂角bの2等分線の方向(X)と、単結晶ダイヤモンド
の第1の結晶方位<110>のすくい面3a法線平行光に
よるすくい面3aへの投影像の方向とのなす鋭角が2
2.5°以内とし、切れ刃3のすくい面3a法線と単結
晶ダイヤモンドの第2の結晶方位<100>とのなす鋭角
cを20°以下としているので、従来技術の切れ刃と同
一の形状であっても、より折損しにくく、工具寿命が長
いダイヤモンド工具を得る事を可能としている。さらに
切れ刃3の刃先を研磨する際のスカイフによる研磨方向
が、単結晶ダイヤモンドの比較的摩耗しやすい方位とな
るため、切れ刃を精度良く、容易に製作することが可能
である。
【0025】工具刃先が単結晶ダイヤモンドの場合は、
対称性が等しい結晶方位の成す角度は90°であるた
め、刃先のダイヤモンドの結晶方位を90°変える毎
に、硬度、欠け易さ、摩耗度などの性質において、同様
の傾向が周期的に繰り返し現れる。従って、刃先の実使
用上の性質は、結晶方位と繰り返し周期の中間である45
°方向とに大きな差を生じる。例えば、(100)面で
は<100>方向において硬度は高いが、摩耗しやすい性
質を持つのに対して、それと45°方向を成す<110>方
向では、硬度は低いが,摩耗しにくいため、刃先の鋭利
な状態が長期にわたって維持しやすいといった違いを生
じる。従って、もし結晶方位の製作上のバラツキを45°
の半分である22.5°以内に抑えて工具刃先を製作すれ
ば、その結晶方位に特徴づけられた刃先性質を安定して
持たせることが出来る。逆に、結晶方位が22.5°以上異
なった場合は、結晶方位が45°異なる方向の刃先性質
が顕著に現れるようになる。従って、本発明では前記2
等分線の方向(X)と、単結晶ダイヤモンドの第1の結
晶方位<110>のすくい面3a法線平行光によるすくい
面3aへの投影像の方向とのなす鋭角は22.5°以下
であることが好ましい。
【0026】ここで、方位<110>とは、単結晶ダイヤ
モンドの結晶面{110}の法線方向をいい、方位<1
00>とは、単結晶ダイヤモンドの結晶面{100}の
法線方向をいう。
【0027】請求項13に記載のダイヤモンド工具は、
前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等
分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<
110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投影
像の方向とのなす鋭角が5°以内であり、前記切れ刃の
すくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方
位<100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 (18) を満足するので、最もへき開しやすい{111}面に対
する切削抵抗が減少し、さらに折損しにくく、工具寿命
が長いダイヤモンド工具を得る事が可能となる。
【0028】請求項13に記載のダイヤモンド工具で
は、図3(b)に示す頂角bの2等分線の方向(X)
と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>のす
くい面3a法線平行光によるすくい面3aへの投影像の
方向とのなす鋭角が5°以内であり、切れ刃3のすくい
面3a法線と単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位<1
00>とのなす鋭角cを20°以下としているので、従
来技術の切れ刃と同一の形状であっても、より折損しに
くく、工具寿命が長いダイヤモンド工具を得る事を可能
としている。さらに切れ刃3の刃先を研磨する際のスカ
イフによる研磨方向が、単結晶ダイヤモンドの比較的摩
耗しやすい方位となるため、より切れ刃を精度良く、容
易に製作することが可能である。
【0029】請求項14に記載のダイヤモンド工具は、
前記切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの
第2の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)とした
とき、 5 ≦ c ≦ 15 (19) を満足するので、上記発明の作用効果に加え、さらに折
損しにくく、工具寿命が長いダイヤモンド工具を得る事
が可能となる。
【0030】請求項15に記載のダイヤモンド工具は、
前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等
分線と直交し、前記すくい面上に存在する直線と前記第
2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直交するの
で、上記発明の作用効果に加え、さらに折損しにくく、
工具寿命が長いダイヤモンド工具を得る事が可能とな
る。
【0031】請求項16に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記
切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2
の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたと
き、 c ≦ 20 (20) を満足するので、最もへき開しやすい{111}面に対
する切削抵抗が減少し、さらに折損しにくく、工具寿命
が長いダイヤモンド工具を得る事が可能となる。
【0032】請求項17に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が5°以内であり、前記切れ刃
のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶
方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 (21) を満足するので、最もへき開しやすい{111}面に対
する切削抵抗が減少し、さらに折損しにくく、工具寿命
が長いダイヤモンド工具を得る事が可能となる。
【0033】請求項18に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記
切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2
の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたと
き、 5 ≦ c ≦ 15 (22) を満足するので、最もへき開しやすい{111}面に対
する切削抵抗が減少し、さらに折損しにくく、工具寿命
が長いダイヤモンド工具を得る事が可能となる。
【0034】請求項19に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が5°以内の誤差で一致し、前
記切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第
2の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたと
き、 5 ≦ c ≦ 15 (23) を満足するので、最もへき開しやすい{111}面に対
する切削抵抗が減少し、さらに折損しにくく、工具寿命
が長いダイヤモンド工具を得る事が可能となる。
【0035】請求項20に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記
切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2
の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたと
き、 c ≦ 20 (24) を満足し、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する
鋭角の2等分線と直交し、前記すくい面上に存在する直
線と前記第2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直
交するので、上記発明の作用効果に加え、さらに折損し
にくく、工具寿命が長いダイヤモンド工具を得る事が可
能となる。
【0036】請求項21に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が5°以内であり、前記切れ刃
のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶
方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 (25) を満足し、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する
鋭角の2等分線と直交し、前記すくい面上に存在する直
線と前記第2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直
交するので、上記発明の作用効果に加え、さらに折損し
にくく、工具寿命が長いダイヤモンド工具を得る事が可
能となる。
【0037】請求項22に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記
切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2
の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたと
き、 5 ≦ c ≦ 15 (26) を満足し、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する
鋭角の2等分線と直交し、前記すくい面上に存在する直
線と前記第2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直
交するので、上記発明の作用効果に加え、さらに折損し
にくく、工具寿命が長いダイヤモンド工具を得る事が可
能となる。
【0038】請求項23に記載のダイヤモンド工具は、
光学素子成形用金型加工用工具であって、ダイヤモンド
から成る切れ刃をシャンクに保持したダイヤモンド工具
において、前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成さ
れ、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の
2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方
位<110>のすくい面法線平行光によるすくい面への投
影像の方向とのなす鋭角が5°以内であり、前記切れ刃
のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶
方位<100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 5 ≦ c ≦ 15 (27) を満足し、前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する
鋭角の2等分線と直交し、前記すくい面上に存在する直
線と前記第2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直
交するので、上記発明の作用効果に加え、さらに折損し
にくく、工具寿命が長いダイヤモンド工具を得る事が可
能となる。
【0039】請求項24に記載の加工方法は、請求項1
〜23いずれか1項に記載のダイヤモンド工具を使用し
た加工方法であって、光軸を中心とする円形面(図1の
4aに相当)と少なくとも1個の輪帯(図1の4bに相
当)を有し、前記円形面と隣接する輪帯との境界部(図
1のEに相当)及び隣接する各輪帯間の境界部(図1の
C、Dに相当)を微小な段部(図1の4c、4dに相
当)で接続した輪帯レンズを成形するための成形用金型
(図1の1に相当)の加工方法であって、被加工面(図
1の光学面4に相当)を有する金型素材(図5の1に相
当)を支持体(図5の9に相当)に支持させる工程と、
前記支持体に支持されている金型素材をその被加工面に
ほぼ直交する回転軸線(図5の2に相当)のまわりに回
転させる工程と、前記ダイヤモンド工具(図5の3に相
当)により前記被加工面を外周部から回転軸方向へ正面
削りする工程を有するので、折損の恐れを回避しつつ
も、高精度な成形面を型に形成できる。
【0040】請求項25に記載の加工方法は、請求項2
4記載の加工方法において、金型素材が過冷却液体領域
を有する非晶質合金からなると、工具寿命をより延長で
きる。
【0041】即ち、前記非晶質合金は、結晶粒界を有し
ない組成構造であるため切削による加工面の表面粗さを
結晶粒界を有する素材と比較して小さくすることが可能
である。先端部が微細な工具による切削加工面は表面粗
さが大きくなる傾向があるため、特に有効である。また
従来の多結晶材料では、硬度が高く被削性の良くない結
晶組成や方位の粒界が、切削中に刃先をたたくために断
続的に切削力が変化し、刃先折損の原因の一つとなって
いた。本発明では、金型素材が粒界を有せず均一な組成
であるため切削抵抗が安定し、刃先の折損を大幅に低減
する事が可能となり、工具寿命が延びて繁雑な工具交換
の頻度が減り、光学面加工においてより実用的な効果を
あげる事ができる。
【0042】請求項26に記載の加工方法は、請求項2
4記載の加工方法において、金型素材は鉄系材料からな
る金型母材と、この金型母材上に形成された非鉄金属層
から構成されると好ましい。
【0043】より具体的には、金型素材が鉄系材料から
なる金型母材と、この金型母材上に形成された非鉄金属
層から構成される場合、非鉄金属層は無電解ニッケルメ
ッキ等の被削性の良い素材で形成し、成形金型の成形面
は該非鉄金属層のみに形成されることが好ましい。
【0044】請求項27に記載の加工方法は、請求項2
4〜26いずれか1項記載の加工方法において、前記第
1の縁部(図3の3bに対応)ないし前記第2の縁部
(図3の3cに対応)が光軸に対して1°以下の角度誤
差で平行であると、かかる加工方法を用いて加工した型
により、例えば回折輪帯の段差を、光軸に対して1°以
下の略平行状態で形成した光学素子を成形できるため、
かかる光学素子の回折効率を向上させることが出来る。
【0045】より具体的には、切れ刃稜線(図3の3
b、3cに相当)の内、回転中心側を光軸とほぼ平行と
することにより、図1において、接続面4c及び接続面
4dが光学設計上要求される円筒面となるため、中心円
形部4a及び輪帯群4bの表面積が設計値に近い値とな
る。従って成形されたレンズの要求仕様を満たす事が容
易となる。この時、輪帯光学面4の法線角の値が90°
−(該切れ刃頂角)よりも大きい場合には、切れ刃すく
い面3aの陵部(3bまたは3c)が、輪帯光学面4に
干渉してしまう。特に光ピックアップ用回折対物レンズ
等では集光力を高めるためNAが大きく、従って輪帯光
学面の最大法線角が60°程度になるものもあるため、
該切れ刃頂角は30°以下であることがより好ましい。
しかし頂角を小さくしすぎると、刃先強度が低下し折損
し易くなるため、また刃先を研磨製作する際の収率も大
幅に低減するので、切れ刃頂角は20°以上が好まし
い。
【0046】請求項28に記載の光学素子成形用金型
は、請求項24〜27いずれか1項記載の加工方法によ
って加工されると、上述した発明の効果を享受できるた
め好ましい。
【0047】かかる光学素子成形用金型は、その成形面
を2軸の超精密旋盤を用いて加工するのが好ましい。成
形面の加工形状誤差としては通常50nm以下が要求さ
れるので、工具刃先の位置合わせが煩雑となる3軸より
は、より簡易で高精度加工がし易い2軸の超精密旋盤を
用いて加工するのが、特に先端部が微細な工具を使用す
る際には好ましいのである。
【0048】請求項29に記載の合成樹脂製光学素子
は、請求項28記載の光学素子成形用金型によって成形
されると、上述した発明の効果を享受できるため好まし
い。
【0049】尚、このような光学素子としては、例えば
回折輪帯を有する非球面レンズが考えられる。非球面を
表す光学的関数は、以下の式で表される。 N=INT(Ah+Bh+C) X(h,N)=h/(r(1+√(1-(1+K)h/r )))+A4
+A6+A8+A1010+Δ
N 但し、Nは前記回折溝の輪帯番号、hは光軸からの高
さ、Xは接平面からの光軸方向距離、rは第N輪帯の
曲率半径、Kは第N輪帯の円錐係数、A4〜A10
は第N輪帯の非球面係数、Δ=−λ/(n−1)は
光軸上1λ分の面シフト量である。上式は、「回折光
学素子入門」(オプトロニクス社発行)92頁に記載さ
れており、光軸を含む断面形状が鋸歯形状の回折面を表
すことができる。ただし、λは、回折輪帯の製造波長
として良い。尚、光学素子の回折面の面形状を表せるの
であれば、上記関数以外を用いることも可能である。
【0050】一般に、回折輪帯(各輪帯の位置)のピッ
チは、位相差関数若しくは光路差関数を使って定義され
る。具体的には、位相差関数Φbは単位をラジアンとし
て以下の〔数1〕で表され、光路差関数ΦBは単位をm
mとして〔数2〕で表わされる。
【数1】
【数2】
【0051】これら2つの表現方法は、単位が異なる
が、回折輪帯のピッチを表わす意味では同等である。即
ち、ブレーズ化波長λ(単位mm)に対し、位相差関数
の係数bに、λ/2πを掛ければ光路差関数の係数Bに
換算でき、また逆に光路差関数の係数Bに、2π/λを
掛ければ位相差関数の係数bに換算できる。
【0052】今、説明を簡単にする為、1次回折光を用
いる回折レンズについて述べることにすると、光路差関
数なら、関数値がブレーズ化波長λの整数倍を超える毎
に輪帯が刻まれ、位相差関数なら、関数値が2πの整数
倍を超える毎に輪帯が刻まれることになる。
【0053】例えば、屈折パワーのない円筒状の両平面
の物体側面に回折輪帯を刻んだレンズを想定し、ブレー
ズ化波長を0.5μm=0.0005mm、光路差関数
の2次係数(2乗項)を−0.05(位相差関数の2次
係数に換算すると−628.3)、他の次数の係数を全
て零とすると、第1輪帯の半径はh=0.1mmであ
り、第2輪帯の半径はh=0.141mmということに
なる。また、この回折レンズの焦点距離fについては、
光路差関数の2次係数B2=−0.05に対して、f=
−1/(2・B2)=10mmとなることが知られてい
る。
【0054】今、上記の定義を基にした場合、位相差関
数若しくは光路差関数の2次係数を零でない値とするこ
とにより、レンズにパワーを持たせることができる。ま
た、位相差関数若しくは光路差関数の2次以外の係数、
例えば、4次係数、6次係数、8次係数、10次係数等
を零でない値とすることにより、球面収差を制御するこ
とができる。尚、ここで、制御するということは、屈折
パワーを有する部分が持つ球面収差を、逆の球面収差を
発生させて補正したり、全体の球面収差を所望な値にす
ることを意味する。
【0055】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の実施例を図
面に基づいて説明する。ダイヤモンド工具の切れ刃先端
幅(図3(b)のa)は0.8μm、頂角(図3(b)
のb)は30°であった。また第一逃げ面角度(図3
(a)に示すθ1)は11°、第2逃げ面角度(図3
(a)に示すθ2)は45°であった。さらに切れ刃は
天然単結晶ダイヤモンドであり、すくい面頂角の2等分
線の方向と第1の結晶方位<110>及びすくい面法線の
方向と第2の結晶方位<100>をほぼ一致させている。
図4は、本実施例にかかるダイヤモンド工具切れ刃のす
くい面先端部を、走査型電子顕微鏡を用いて撮影した顕
微鏡写真である。
【0056】図5は、型の加工に用いるXZ軸超精密旋
盤の斜視図である。図6は、ダイヤモンド工具を用いて
金型を切削する際の拡大断面図である。図5において、
定盤10に対して、Z軸方向に移動自在なZ軸ステージ
5上には、回転駆動機構9が設けられ、回転駆動機構9
は、切削すべき金型1を、回転軸2回りで回転駆動する
ようになっている。一方、定盤10に対して、X方向に
移動自在なX軸ステージ6上には、工具取付部7が設け
られ、ダイヤモンド工具3を把持している。回転駆動機
構9により金型1を回転させながら、Z軸ステージ5,
X軸ステージ6によりダイヤモンド工具3を金型1に対
して相対的に移動させることで、光学面4の加工を行え
るようになっている。
【0057】本実施例では、金型1は母材としてHPM
50(プリハードン鋼)を使用し、切削面に対して要求
形状を粗取りした後、加工層として無電解メッキを約5
0μmの厚さで施している。
【0058】金型1の光学面(被加工面)4に要求され
る形状は、DVD/CD兼用プラスチック対物レンズの
回折光学面形状であり、本実施例では輪帯数は28、有
効半径は2.032mm、有効径内の最大法線角は5
2.4°である。
【0059】金型1の光学面4とダイヤモンド工具3の
位置関係は、図6に示すように回折機能を有する輪帯面
4bを加工する切れ刃3により創生される輪帯接続面4
dがほぼ円筒面となるよう設定する。この時切れ刃すく
い面3a(図3)の頂角は30°であるため、有効径内
で稜線部分が輪帯面に干渉してしまうことはない。
【0060】ここで、金型1を1000回転毎分で回転
させると共に、X軸テーブル6及びZ軸テーブル5をプ
ログラム制御により、ダイヤモンド工具3の先端部が、
図6の矢印で示すように、金型1の外周側から中心部に
向かって、毎分0.1mmの移動速度で並進移動して、
所望の回折光学面形状が得られるように移動させる。
【0061】以上の加工方法により、金型回折光学面の
全面に渡り所望の形状を形成することが可能であった。
【0062】さらに、先の実施例で得られた無電解ニッ
ケルメッキの金型をダイセットに組み込んで射出成形を
行ない、DVD/CD兼用プラスチック対物レンズを得
た。この対物レンズの光学性能を測定したところ、波面
収差は15mλ(λは光の波長)以下、透過光量は、反
射防止コートを行なって99.5%で、ともに要求仕様
を十分に満たしており、DVD/CD兼用光ピックアッ
プヘッド用対物レンズとして十分に製品化可能なもので
ある。
【0063】(実施例2)実施例1と同一形状の金型を
加工するにあたって、異なる切れ刃すくい面先端幅を有
するダイヤモンド工具を製作し、一本のダイヤモンド工
具で加工可能な金型の本数を調査した結果を図7に示
す。なおすくい面頂角、第1逃げ面角度、第2逃げ面角
度、単結晶ダイヤモンドの結晶方位、加工条件及び金型
素材は、実施例1のダイヤモンド工具と同一である。す
くい面先端幅(図3(b)のa)が0.5μm以下のダ
イヤモンド工具は、全て切り込みを入れた瞬間に切れ刃
先端が折損してしまうため、加工面が鏡面とならず、良
品金型を得る事ができなかった.
【0064】またすくい面先端幅(図3(b)のa)が
0.5μm以上となると、先端幅にほぼ比例して金型加
工本数が増加することが確認された。しかし先端幅が1
μmを超えるダイヤモンド工具で加工した金型は、成形
レンズの回折効率が設計値より著しく減少してしまうた
め、良品金型とは成り得なかった。図8にすくい面先端
幅と成形レンズの回折効率の関係を示す。
【0065】(実施例3)実施例1と同一形状の金型を
加工するにあたって、単結晶ダイヤモンドの第2の結晶
方位<100>を切れ刃すくい面法線に対して、先端部に
向けて10°傾けたダイヤモンド工具で、異なる切れ刃
すくい面先端幅を有するダイヤモンド工具を製作し、一
本のダイヤモンド工具で加工可能な金型の本数を比較調
査した結果を図9に示す。なおすくい面頂角、第1逃げ
面角度、第2逃げ面角度、加工条件及び金型素材は実施
例1のダイヤモンド工具と同一である。このときすくい
面先端幅(図3(b)のa)が0.2μmのダイヤモン
ド工具で10本以上の製品が加工可能であり、さらに第
2の結晶方位<100>を切れ刃すくい面法線に一致させ
たものと比較した時、すくい面先端幅が同一であって
も、1.5倍以上の金型を加工することが可能であっ
た。
【0066】(実施例4)切れ刃頂角と刃先を研磨製作
する際の収率の関係を図10に示す。切れ刃頂角が20
°以下となると、収率が急激に減少するため、安定した
供給を得る事が不可能であった。
【0067】(実施例5)実施例1と同様な加工方法
で、Pdを含有する過冷却液体領域を有する非晶質合金
を素材とする金型に回折光学面形状を加工したところ、
全面に渡り所望の形状を形成することが可能であった。
【0068】さらに先の実施例で得られた非晶質合金の
金型をダイセットに組み込んで射出成形を行ない、DV
D/CD兼用プラスチック対物レンズを得た。この対物
レンズの光学性能を測定したところ、波面収差及び透過
光量ともに要求仕様を十分に満たしていた。
【0069】
【発明の効果】本発明によると、ダイヤモンド工具切れ
刃の形状及び結晶方位を選定し、加工面と切れ刃の位置
関係を適正な状態にすることで、回折レンズに代表され
る輪帯レンズ用の成形金型を高精度にかつ輪帯レンズの
回折効率の向上を図りながら製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回折レンズに代表される輪帯レンズを成形する
成形用金型の従来の加工方法における金型と工具のセッ
ティング位置関係を示す図である。
【図2】従来の加工方法による金型加工面の段差部分を
拡大して示す図である。
【図3】ダイヤモンド工具を示す図である。
【図4】実施例1で使用したダイヤモンド工具刃先先端
の走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】実施例1で使用したXZ軸超精密旋盤の斜視図
である。
【図6】実施例1における金型と工具のセッティング位
置関係を示す図である。
【図7】実施例1と同一形状の金型を加工するにあたっ
て、異なる切れ刃すくい面先端幅を有するダイヤモンド
工具を製作し、一本のダイヤモンド工具で加工可能な金
型の本数を調査した結果を示す図である。
【図8】実施例1と同一形状の金型により成形されたレ
ンズの回折効率と加工に使用したダイヤモンド工具すく
い面先端幅の関係を示した図である。
【図9】実施例1と同一形状の金型を加工するにあたっ
て、単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位<100>を切
れ刃すくい面法線に対して、先端部に向けて10°傾け
たダイヤモンド工具で、異なる切れ刃すくい面先端幅を
有するダイヤモンド工具を製作し、一本のダイヤモンド
工具で加工可能な金型の本数を比較調査した結果を示す
図である。
【図10】切れ刃頂角と刃先を研磨製作する際の収率の
関係を示す図である。
【符号の説明】
1 金型 3 ダイヤモンド工具 4 金型の光学面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 3/00 G02B 3/00 Z 3/08 3/08 // B29L 11:00 B29L 11:00 Fターム(参考) 3C045 CA18 DA03 DA11 3C046 CC01 CC06 HH01 4F202 AH73 AJ02 AJ09 AR07 AR12 CA30 CB01 CD30

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子成形用金型加工用の工具であっ
    て、ダイヤモンドからなる切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃には、直線状の第1の縁部と、該第1の縁部
    に交叉する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁
    部端部と前記第2の縁部端部とを結ぶ第3の縁部とから
    輪郭づけられるすくい面を有し、 前記第3の縁部は円弧形状であり、該円弧の半径をr
    (μm)としたとき、 0.05 ≦ r ≦ 2.5 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  2. 【請求項2】 前記半径r(μm)が、 0.05 ≦ r < 1.0 を満足することを特徴とする請求項1記載のダイヤモン
    ド工具。
  3. 【請求項3】 光学素子成形用金型加工用の工具であっ
    て、ダイヤモンドからなる切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃には、直線状の第1の縁部と、該第1の縁部
    に交叉する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁
    部端部と前記第2の縁部端部とを結ぶ第3の縁部とから
    輪郭づけられるすくい面を有し、 前記第3の縁部は非円弧形状であり、前記端部どうしを
    直線で結んだ距離をa(μm)としたとき、 0.1 ≦ a ≦ 5.0 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  4. 【請求項4】 前記距離a(μm)が、 0.1 ≦ a < 2.0 を満足することを特徴とする請求項3記載のダイヤモン
    ド工具。
  5. 【請求項5】 光学素子成形用金型加工用の工具であっ
    て、ダイヤモンドからなる切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃には、直線状の第1の縁部と、該第1の縁部
    に交叉する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁
    部端部と前記第2の縁部端部とを結ぶ第3の縁部とから
    輪郭づけられるすくい面を有し、 前記第1の縁部と、前記第2の縁部とがなす鋭角をb
    (゜)としたとき、 10 ≦ b ≦ 45 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  6. 【請求項6】 前記角度b(゜)が、 20 ≦ b < 40 を満足することを特徴とする請求項5記載のダイヤモン
    ド工具。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載のダイヤモンド工具
    であって、前記第1の縁部と、前記第2の縁部とがなす
    鋭角をb(゜)としたとき、 10 ≦ b ≦ 45 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載のダイヤモンド工具
    であって、前記第1の縁部と、前記第2の縁部とがなす
    鋭角をb(゜)としたとき、 20 ≦ b < 40 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  9. 【請求項9】 請求項3又は4記載のダイヤモンド工具
    であって、前記第1の縁部と、前記第2の縁部とがなす
    鋭角をb(゜)としたとき、 10 ≦ b ≦ 45 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  10. 【請求項10】 請求項3又は4記載のダイヤモンド工
    具であって、前記第1の縁部と、前記第2の縁部とがな
    す鋭角をb(゜)としたとき、 20 ≦ b < 40 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  11. 【請求項11】 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから
    構成されていることを特徴とする請求項1〜10いずれ
    か1項に記載のダイヤモンド工具。
  12. 【請求項12】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記切れ刃のす
    くい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位
    <100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 を満足することを特徴とするダイヤモンド工具。
  13. 【請求項13】 前記第1の縁部と前記第2の縁部が形
    成する鋭角の2等分線の方向と、単結晶ダイヤモンドの
    第1の結晶方位<110>のすくい面法線平行光によるす
    くい面への投影像の方向とのなす鋭角が5°以内であ
    り、前記切れ刃のすくい面法線と前記単結晶ダイヤモン
    ドの第2の結晶方位<100>とのなす鋭角をc(°)と
    したとき、 c ≦ 20 を満足することを特徴とする請求項12記載のダイヤモ
    ンド工具。
  14. 【請求項14】 前記切れ刃のすくい面法線と前記単結
    晶ダイヤモンドの第2の結晶方位<100>とのなす鋭角
    をc(°)としたとき、 5 ≦ c ≦ 15 を満足することを特徴とする請求項12又は13記載の
    ダイヤモンド工具。
  15. 【請求項15】 前記第1の縁部と前記第2の縁部が形
    成する鋭角の2等分線と直交し、前記すくい面上に存在
    する直線と前記第2の結晶方位<100>が5°以内の誤
    差で直交することを特徴とする請求項12〜14いずれ
    か1項記載のダイヤモンド工具。
  16. 【請求項16】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記切れ刃のす
    くい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位
    <100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 を満足することを特徴とする請求項1〜11のいずれか
    1項に記載のダイヤモンド工具。
  17. 【請求項17】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が5°以内であり、前記切れ刃のすくい面
    法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位<10
    0>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 を満足することを特徴とする請求項1〜11いずれか1
    項に記載のダイヤモンド工具。
  18. 【請求項18】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記切れ刃のす
    くい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位
    <100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 5 ≦ c ≦ 15 を満足することを特徴とする請求項1〜11いずれか1
    項に記載のダイヤモンド工具。
  19. 【請求項19】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が5°以内の誤差で一致し、前記切れ刃の
    すくい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方
    位<100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 5 ≦ c ≦ 15 を満足することを特徴とする請求項1〜11いずれか1
    項に記載のダイヤモンド工具。
  20. 【請求項20】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記切れ刃のす
    くい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位
    <100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 を満足し、 前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等
    分線と直交し、前記すくい面上に存在する直線と前記第
    2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直交すること
    を特徴とする請求項1〜11いずれか1項記載のダイヤ
    モンド工具。
  21. 【請求項21】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が5°以内であり、前記切れ刃のすくい面
    法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位<10
    0>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 c ≦ 20 を満足し、 前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等
    分線と直交し、前記すくい面上に存在する直線と前記第
    2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直交すること
    を特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載のダイ
    ヤモンド工具。
  22. 【請求項22】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が22.5°以内であり、前記切れ刃のす
    くい面法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位
    <100>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 5 ≦ c ≦ 15 を満足し、 前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等
    分線と直交し、前記すくい面上に存在する直線と前記第
    2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直交すること
    を特徴とする請求項1〜11いずれか1項記載のダイヤ
    モンド工具。
  23. 【請求項23】 光学素子成形用金型加工用工具であっ
    て、ダイヤモンドから成る切れ刃をシャンクに保持した
    ダイヤモンド工具において、 前記切れ刃が単結晶ダイヤモンドから構成され、前記第
    1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等分線の
    方向と、単結晶ダイヤモンドの第1の結晶方位<110>
    のすくい面法線平行光によるすくい面への投影像の方向
    とのなす鋭角が5°以内であり、前記切れ刃のすくい面
    法線と前記単結晶ダイヤモンドの第2の結晶方位<10
    0>とのなす鋭角をc(°)としたとき、 5 ≦ c ≦ 15 を満足し、 前記第1の縁部と前記第2の縁部が形成する鋭角の2等
    分線と直交し、前記すくい面上に存在する直線と前記第
    2の結晶方位<100>が5°以内の誤差で直交すること
    を特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載のダイ
    ヤモンド工具。
  24. 【請求項24】 請求項1〜23いずれか1項に記載の
    ダイヤモンド工具を使用した加工方法であって、光軸を
    中心とする円形面と少なくとも1個の輪帯を有し、前記
    円形面と隣接する輪帯との境界部及び隣接する各輪帯間
    の境界部を微小な段部で接続した輪帯レンズを成形する
    ための成形用金型の加工方法であって、被加工面を有す
    る金型素材を支持体に支持させる工程と、前記支持体に
    支持されている金型素材をその被加工面にほぼ直交する
    回転軸線のまわりに回転させる工程と、前記ダイヤモン
    ド工具により前記被加工面を外周部から回転軸方向へ正
    面削りする工程を有することを特徴とする加工方法。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の加工方法であって、
    金型素材が過冷却液体領域を有する非晶質合金からなる
    ことを特徴とする加工方法。
  26. 【請求項26】 請求項24記載の加工方法であって、
    金型素材は鉄系材料からなる金型母材と、この金型母材
    上に形成された非鉄金属層から構成されることを特徴と
    する加工方法。
  27. 【請求項27】 請求項24〜26いずれか1項に記載
    の加工方法において、前記第1の縁部ないし前記第2の
    縁部が光軸に対して1°以下の角度誤差で平行であるこ
    とを特徴とする加工方法。
  28. 【請求項28】 請求項24〜27いずれか1項に記載
    の加工方法によって加工されることを特徴とする光学素
    子成形用金型。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の光学素子成形用金型
    によって成形されることを特徴とする合成樹脂製光学素
    子。
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