JP4670249B2 - 加工装置、加工方法及びダイヤモンド工具 - Google Patents

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本発明は、加工装置、加工方法、及びダイヤモンド工具に関し、特に光学素子の成形用金型を加工するのに好適な加工装置、加工方法、及びダイヤモンド工具に関する。
従来より、例えば光ピックアップ装置用の対物レンズなどの高精度光学素子の成形用金型の光学転写面加工には、すくい面のノーズ半径が0.1〜1.5mm程度、頂角が40〜60°程度の単結晶ダイヤモンド製のRバイトが使用されており、それにより光学転写面形状が例えば一般非球面方程式で表現される単一面で構成される場合には、超精密加工機を使用することにより切削加工のみで高精度な光学転写面を得ることが可能である。一方、より微細な形状構造を有する光学転写面を創成加工する際には、特許文献1に記載するように、さらに微細なノーズ半径を有するRバイトが使用されている。
特開2003−62707号公報
特許文献1に記載する微細なノーズ半径を有するRバイトを用いることで、より精密な光学転写面の創成が可能となった。ところが、近年における光ピックアップ装置の分野では、青紫色レーザなどを用いてより高密度な情報の記録及び/又は再生を行うことが望まれており、これに応じて、光ピックアップ装置に用いる光学素子の光学特性を向上させるべく、その光学転写面形状をより理想状態に近づけることが望ましい。ところが、上述したRバイトでは、その構造上、精密な光学転写面を創成するには限界がある。その理由を説明する。
図1は、従来のRバイトを用いて切削される光学素子の成形用金型の断面図であり、ここでは、その光学転写面に、回折レンズに代表される輪帯レンズを成形するための輪帯溝が切削により創成されるものとする。Rバイト3は、直線状の第1の縁部3aと、直線状の第2の縁部3bと、第1の縁部3aと第2の縁部3bとを連続的に連結する円弧状の第3の縁部3cと、から構成されるすくい面3dを有している。
被加工物である金型素材1は円柱形状であり、回転軸(成形用金型により成形される光学素子の光軸(成形用金型の光軸ともいう)に対応する)2を中心に回転駆動されている。金属素材1には、光学非球面に対応して予め母光学転写面1aを形成しているものとする。この状態において、ダイヤモンド工具3に、輪帯形状に応じた光軸方向(Z軸方向)の送り、及び金型素材1の外周側から中心部に向かう径方向(X軸方向)の送りを与えることで、金属素材1に切削加工を行う。その結果、金型素材1は、ダイヤモンド工具3により切削され、円筒面1b、輪帯光学転写面1c、及び、それら円筒面1bと輪帯光学転写面1cとを連結するR曲面1dとが形成される。
しかるに、設計上の光学素子は、円筒面1bと輪帯光学転写面1cとが直接連結された成形用金型から成形されるものとしているため、このような従来の加工手法により創成された成形用金型を用いると、光学素子の光学特性が設計値を満たさなくなる恐れがある。より具体的には、円筒面1bと輪帯光学転写面1cとを連結するR曲面1dは、Rバイト3のノーズ形状が転写されてしまうことにより形成されるものであり、回折溝のコーナ部の形状が設計形状と異なっているため、本来生じるはずの回折光の光路差が生じなくなってしまう。従って、光学素子の回折効率が低下するという問題がある。
また、円筒面1bと輪帯光学転写面1cとを連結するR曲面1dが存在するために、それにより転写形成された光学素子において、R曲面1dに対応する部分に入射した光束が、設計通りに出射せず散乱してしまうので、光学素子の透過率が減少することとなる。このような問題を回避するためには、Rバイトの先端をより鋭くする(例えば剣先バイトなど)ことが考えられるが、そうすると加工時の応力によりRバイトの先端が折れやすくなるとともに、輪帯光学転写面1cの粗さが荒くなるという別な問題が生じる。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、例えば回折レンズに代表されるような光学素子の成形用金型の加工に好適であり、輪帯光学転写面の表面粗さを良好に保ちつつ回折溝コーナ部を鋭利に加工できることにより、高精度な加工面を形成できる加工装置、加工方法及び、それら加工装置又は加工方法に用いられるダイヤモンド工具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の加工装置は、ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部と、任意形状の第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成され前記第2の縁部端部に連続する二次曲線状の第3の縁部とを有するすくい面を具備し、前記すくい面の先端頂点が前記第3の縁部に位置するダイヤモンド工具と、前記ダイヤモンド工具を保持する保持部材と、前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させる移動手段と、を有し、前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間の形状は、前記切片を通るX軸に平行な直線に対して非線対称であるとともに、前記すくい面の先端頂点から前記第2の縁部端部までの前記第3の縁部の形状は、Xの増加に対してYが増加する二次曲線状であり、前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第2の縁部端部の座標を(x2、y2)とすると、2y<y2、を満足し、
前記第1の縁部端部と前記第3の縁部の一端部とを連続する凸状である第4の縁部を備え、前記切片(0、y)におけるyは、長さにして0.01μm以上0.3μm以下であることを特徴とする。
ここで、「すくい面全体」とは、すくい面上の全ての点を指す。また、「相対的に移動」とは、例えば、被加工部のみを移動させる形態でも良いし、ダイヤモンド工具のみを移動する形態でも良いし、両者とも移動させる形態でも良いものである。又、前記第3の縁部と前記第1の縁部とは互いに交差(所定の角度を形成するよう直接的に接続)していると好ましいが、例えば前記第3の縁部と前記第1の縁部を延長した場合における両者の交点から、前記第1の縁部に沿った方向に対して直交する方向において0.4μm未満の距離内にある縁部(第4の縁部ともいう)の形状は、どのような形状であっても良い。このような不定形状を有する場合に、より好ましくは0.2μm未満の範囲に収まっていることが望ましい。また、この不定形状の縁部はすくい面の先端頂点よりも突出しないことが特に望ましい。かかる不定形状の縁部が介在する場合、「前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部」は、両者を連結する不定形状縁部と接続する前記第1の縁部端部とし、「前記第1の縁部側の前記第3の縁部端部」は、両者を連結する不定形状縁部と接続する前記第3の縁部端部とする。本明細書において、「すくい面の先端頂点」とは、すくい面をX−Y平面上の第1象限内で、すくい面の直線状の第1の縁部をX軸として投影した際に、Y軸に最も近い点をいう。このとき、すくい面の先端頂点は、X軸に垂線を下ろした際にその長さとして0μm以上0.4μm以下の範囲内であることが好ましい。更に、0.01μm以上0.3μm以下であると、より好ましい。また更に、「直線状」、「円弧状」或いは「二次曲線状」の形状は、すくい面の縁部を0.1μm間隔でサンプル点として抽出し、これを回帰近似した場合、相関率が70%以上かどうかで判断するものとする。また、それら「直線状」、「円弧状」或いは「二次曲線状」の形状と判断された際に、それぞれに最も適合する一本の直線、円弧、二次曲線を描き、それら仮想線より外れる起点を「縁部端部」とする。また、「任意形状」は直線状、二次曲線状や円弧状等の曲線状、又はそれらの結合された形状など、何れの形状でも良いことを意味する。
本発明の構成について、その具体例を図11を参照して説明する。図11は、本発明にかかるダイヤモンド工具のすくい面の輪郭を、xy座標の第1象限に投影した状態で示す図である。図11のダイヤモンド工具113のすくい面113eの輪郭は、直線状の第1の縁部113aと、任意の形状の第2の縁部113bと、第1の縁部113aの端部P11と第2の縁部113bの端部P12との間に形成され第2の縁部113bの端部P12に連続する二次曲線状の第3の縁部113cと、第1の縁部113aの端部P11と第3の縁部113cの端部P13との間に形成された第4の縁部113dとからなる。
図11において、第1の縁部113aをX軸とするとともに、すくい面113eの先端頂点(ここでは端部P13)をY軸の切片(0、y)として、すくい面113eをX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、第1の縁部113aの端部P11と第2の縁部113bの端部P12との間の形状は、切片P13を通るX軸に平行な直線(点線で示す)に対して非線対称であるとともに、すくい面113eの先端頂点P13から第2の縁部113cの端部P12までの第3の縁部113cの形状は、Xの増加に対してYが増加する二次曲線状である。
図11においては、第1の縁部113aの端部P11と、第3の縁部113cの端部P13との間に、任意形状の第4の縁部113dが形成された形状の例を示したが、この第4の縁部113dがなく、第3の縁部端部P13が第1の縁部端部P11に連続する形状であってもよい。第4の縁部113dを形成した場合のY軸の切片(0,y)のyは、距離にして0.4μm以下であることが好ましいが、このような第4の縁部を設けることは、高精度な切削加工を確保しつつも、例えば過酷な使用環境下においても、より折損の恐れを低下できるので好ましい。
本発明は、前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第2の縁部端部の座標を(x2、y2)とすると、2y<y2、を満足することを特徴とする。
請求項2に記載の加工装置は、請求項1に記載の発明において、前記第3の縁部の一端部が前記すくい面の先端頂点であることを特徴とする
参考例としては、前記第3の縁部の一端部が前記第1の縁部端部と連続することもある。例えばy=0の場合である。
参考例としては、前記すくい面の先端頂点が前記第1の縁部端部と一致することもある。例えばy=0の場合である。
請求項に記載の加工装置は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第3の縁部が凸状であることを特徴とする。
請求項に記載の加工装置は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記二次曲線状が凸の円弧状であることを特徴とする。この場合凸とは、例えば図11に示すように、すくい面113eの外側向きにふくらんだ形状をいうものとする。
請求項に記載の加工装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第3の縁部及び前記第4の縁部が凸の円弧状であることを特徴とする。
参考例としては、ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部と、その第1の縁部に交差する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成された円弧状の第3の縁部とを有するすくい面を具備したダイヤモンド工具と、前記ダイヤモンド工具を保持する保持部材と、前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させる移動手段と、を有し、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部における第1の接線と、前記第3の縁部側の前記第2の縁部端部における第2の接線とのなす角の2等分線に対して、前記第3の縁部は非線対称な形状であることもある
参考例を図2、3を参照して説明する。図2は、本発明にかかるダイヤモンド工具の斜視図である。ダイヤモンド工具の切れ刃13は、一部を示すシャンクSに対してろう付けされており、切削されるべき型の回転方向に正対するすくい面13dを有している。かかるすくい面13dの先端部は、第1の縁部である縁部13aと第2の縁部である縁部13bと、縁部13a、13bとを結ぶ第3の縁部13cとを有する。
図3は、参考例にかかるダイヤモンド工具を用いて切削される光学素子の成形用金型の断面図であり、図1と同様に、その光学転写面に、回折レンズに代表される輪帯レンズを成形するための輪帯溝が切削により創成されるものとする。図3のダイヤモンド工具13において、第1の縁部13aは直線状であり、第2の縁部13bは大きな円弧状または直線状であり、円弧状の第3の縁部13cと第1の縁部13aとは、互いに交差するように接続しているか微小な円弧状縁部等で接続している。
更に図3において、第1の縁部13aの端部P1における第1の接線L1(第1の縁部13aに重合)と、第2の縁部13bの端部P2における第2の接線L2(第2の縁部13bに概ね重合)となす角の2等分線L3に対して、第3の縁部13cが非線対称な形状となっている。ダイヤモンド工具13は、かかる構成であるため以下の作用効果を有する。
被加工物である金型素材11は円柱形状であり、回転軸(成形用金型により成形される光学素子の光軸に対応する)12を中心に回転駆動されている。金属素材11には、光学非球面に対応して予め母光学転写面11aを形成しているものとする。この状態において、ダイヤモンド工具13に、輪帯形状に応じた光軸方向(Z軸方向)の送り、及び金型素材11の外周側から中心部に向かう径方向(X軸方向)の送りを与えることで、金属素材11に切削加工を行う。その結果、金型素材11は、ダイヤモンド工具13により切削され、円筒面11b、輪帯光学転写面11cとが形成される。
図1と図3を対比すると明らかであるが、図3に示すダイヤモンド工具13で金型素材1を切削加工すると、図1に示すR曲面1dが形成されないか、きわめて小さなR曲面(微小な円弧状縁部に対応)等となる。従って、ダイヤモンド工具13を用いて創成した光学転写面を有する成形用型金型で成形した光学素子の光学特性をより向上させることができる。ここで、図1に示すR曲面1dを形成しないようにするため、ダイヤモンド工具の刃先が幅0.5μm程度の平面状の剣先工具で加工することもできる。この場合、工具折損が生じやすく、輪帯光学転写面部の表面粗さが劣化するという問題がある。これに対し、参考例の工具を用いれば、輪帯光学転写面11c部は円弧状の第3の縁部13cで加工されるため、Rバイトで加工した場合と同等の表面粗さが得られ、また剣先バイトに比べ刃先断面積も大きくなるので折損しにくくなる。
より具体的な例を、図9と図10に示す。図9は剣先バイトの工具で加工した場合の、図10は参考例の工具で加工した場合の輪帯光学転写面1c、11cの加工面を示している。工具の送りピッチを共にPとした場合、加工表面の凹凸の量は、剣先工具ではP/tanθとなり、参考例の工具ではTR−√(TR2−(P/2)2)となる。θは剣先工具の頂角に相当し、TRは第3の縁部の円弧半径に相当する。仮にP=1μm、θ=30°、TR=1.5μmとした場合、凹凸量は剣先工具では1.7μm、参考例の工具では0.085μmとなり、良好な表面粗さの面が得られることがわかる。つまり、参考例の工具を用いることにより、従来は不可能であった輪帯光学転写面の表面粗さを良好に保ちつつ、回折溝コーナを鋭利に加工することが可能となる。
参考例において、前記第1の縁部側の前記第3の縁部端部から、前記2等分線に垂線をおろしたとき、前記垂線と前記2等分線の交点は、前記すくい面の外側に位置することもある。図3で説明すると、第1の縁部13aの端部P1から、2等分線L3に垂線L4をおろしたとき、垂線L4と2等分線L3の交点P3は、すくい面13dの外側に位置する。
参考例は、ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部とその第1の縁部に交差する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成された円弧状の第3の縁部とを有するすくい面を具備したダイヤモンド工具と、前記ダイヤモンド工具を保持する保持部材と、前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させる移動手段と、を有し、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部における第1の接線と、前記第1の縁部側の前記第3の縁部端部における第3の接線とのなす角は90度未満であることがある。図3を用いて説明すると、第3の縁部13c側の第1の縁部13a端部における第1の接線L1と、第1の縁部13a側の第3の縁部13c端部における第3の接線L5とのなす角αは90度未満であるため、請求項1の発明に関連して説明したように円筒面11a及び輪帯転写面11cを良好に加工できる。
参考例において、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部における第1の接線と、前記第3の縁部側の前記第2の縁部端部における第2の接線とのなす角の2等分線に対して、前記第3の縁部は非線対称な形状であり、前記第1の縁部側の前記第3の縁部端部から、前記2等分線に垂線をおろしたとき、前記垂線と前記2等分線の交点は、前記すくい面の外側に位置することがある
請求項に記載の加工装置は、請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置において、前記第3の縁部で被加工物の曲面(ここで、曲面とは勿論球面に限るものではなく、非球面等任意の曲面の場合を含むものである)形状を創成し、その曲面とつながる直線形状を、前記第1の縁部形状を転写することにより創成することを特徴とする。より具体的には、図3に示す位置まで送ったダイヤモンド工具13を、図で上方(Z軸プラス方向)及び左方(X軸マイナス方向)に送ることで、回折溝コーナ部の段差部に工具刃先形状を転写できるため鋭利なコーナを創成できる。
参考例において、前記第3の縁部で被加工物の曲面形状を創成し、その曲面とつながる直線形状を、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部を用いて創成することもある。より具体的には、図3に示す位置まで送ったダイヤモンド工具13を、図で上方(Z軸プラス方向)にのみ送ることで、回折溝コーナ部は、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部で加工されるため鋭利なコーナを創成できる。
請求項に記載の加工装置は、請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置において、光学素子の成形用金型加工に用いられ、前記ダイヤモンド工具は、前記第1の縁部が、加工すべき光学素子の成形用金型の光軸と平行もしくは光軸に対して±10度以内の角度に保持されることを特徴とする。
請求項に記載の加工装置は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記第2の縁部が直線状であることを特徴とする。
請求項に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部と、任意形状の第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成され前記第2の縁部端部に連続する二次曲線状の第3の縁部とを有するすくい面を具備し、前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間の形状は、前記切片を通るX軸に平行な直線に対して非線対称であるとともに、前記すくい面の先端頂点から前記第2の縁部端部までの前記第3の縁部の形状は、Xの増加に対してYが増加する二次曲線状であり、前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第2の縁部端部の座標を(x2、y2)とすると、2y<y2を満足し、前記第1の縁部端部と前記第3の縁部の一端部とを連続する凸状である第4の縁部を備え、前記切片(0、y)におけるyは、長さにして0.01μm以上0.3μm以下であり、前記すくい面の先端頂点が前記第3の縁部に位置するダイヤモンド工具を用いて加工する加工方法であって、前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させることを特徴とする本発明の作用効果は、請求項1に記載の発明と同様である。
本発明は、前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第2の縁部端部の座標を(x2、y2)とすると、2y<y2を満足することを特徴とする。
請求項10に記載の加工方法は、請求項に記載の発明において、前記第3の縁部の一端部が前記すくい面の先端頂点であることを特徴とする。
参考例は、前記第3の縁部の一端部が前記第1の縁部端部と連続することがある
参考例は、前記すくい面の先端頂点が前記第1の縁部端部と一致することがある
請求項11に記載の加工方法は、請求項9又は10に記載の発明において、前記第3の縁部が凸状であることを特徴とする。
請求項12に記載の加工方法は、請求項9乃至11のいずれかに記載の発明において、前記二次曲線状が凸の円弧状であることを特徴とする。
請求項13に記載の加工方法は、請求項9乃至12のいずれかに記載の発明において、前記第3の縁部及び前記第4の縁部が凸の円弧状であることを特徴とする。
参考例は、ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部と、その第1の縁部に交差する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成された円弧状の第3の縁部とを有するすくい面を具備し、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部における第1の接線と、前記第3の縁部側の前記第2の縁部端部における第2の接線とのなす角の2等分線に対して、前記第3の縁部は非線対称な形状であるダイヤモンド工具を用いて加工する加工方法であって、前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させることがある。
参考例において、前記第1の縁部側の前記第3の縁部端部から、前記2等分線に垂線をおろしたとき、前記垂線と前記2等分線の交点は、前記すくい面の外側に位置することもある。
参考例は、ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部とその第1の縁部に交差する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成された円弧状の第3の縁部とを有するすくい面を具備し、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部における第1の接線と、前記第1の縁部側の前記第3の縁部端部における第3の接線とのなす角は90度未満であるダイヤモンド工具を用いて加工する加工方法であって、前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させることもある。
参考例において、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部における第1の接線と、前記第3の縁部側の前記第2の縁部端部における第2の接線とのなす角の2等分線に対して、前記第3の縁部は非線対称な形状であり、前記第1の縁部側の前記第3の縁部端部から、前記2等分線に垂線をおろしたとき、前記垂線と前記2等分線の交点は、前記すくい面の外側に位置することもある。
請求項14に記載の加工方法は、請求項9乃至13のいずれかに記載の加工方法において、前記第3の縁部で被加工物の曲面形状を創成し、その曲面とつながる直線形状を、前記第1の縁部形状を転写することにより創成することを特徴とする。本発明の作用効果は、請求項に記載の発明と同様である。
参考例において、前記第3の縁部で被加工物の曲面形状を創成し、その曲面とつながる直線形状を、前記第3の縁部側の前記第1の縁部端部を用いて創成することもある。
請求項15に記載の加工方法は、請求項9乃至14のいずれかに記載の加工方法において、光学素子の成形用金型加工に用いられ、前記ダイヤモンド工具は、前記第1の縁部が、加工すべき光学素子の成形用金型の光軸と平行もしくは光軸に対して±10度以内の角度に保持されることを特徴とする。
請求項16に記載の加工方法は、請求項9乃至15のいずれかに記載の発明において、前記第2の縁部が直線状であることを特徴とする。
請求項17に記載のダイヤモンド工具は、請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置、又は請求項9乃至16のいずれかに記載の加工方法に用いることを特徴とする。
ここで「光学素子」としては、例えばレンズ、プリズム、回折格子光学素子(回折レンズ、回折プリズム、回折板、色収差補正素子)、光学フィルター(空間ローパスフィルター、波長バンドパスフィルター、波長ローパスフィルター、波長ハイパスフィルター等々)、偏光フィルター(検光子、旋光子、偏光分離プリズム等々)、位相フィルター(位相板、ホログラム等々)があげられるが、以上に限られることはない。
本発明によれば、例えば回折レンズに代表されるような光学素子の成形用金型の加工に好適であり、輪帯光学転写面の表面粗さを良好に保ちつつ回折溝コーナ部を鋭利に加工できることにより、高精度な加工面を形成できる加工装置、加工方法及びダイヤモンド工具を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる加工装置であるX、Z軸超精密旋盤の斜視図である。以下に述べる実施の形態では、図2,3に示す形状のダイヤモンド工具が用いられるものとする。
図4において、定盤110に対してZ軸方向に移動自在なZ軸ステージ105上に回転機構109が設置され、回転機構109の回転チャック109aの回転軸線と、切削する金型素材11の光学転写面中心軸12を一致させて取り付けられている。一方、定盤110に対してX軸方向に移動自在なX軸ステージ106上には、保持部材である工具取り付け部107が設置され、第1の縁部13a(図3)を回転軸線に平行とするようダイヤモンド工具13がここに保持されている。回転機構109により金型素材11を回転させ、X軸ステージ106とZ軸ステージ105とをNCプログラムにより制御し、被加工物である金型素材11と、ダイヤモンド工具13のすくい面とを相対的に移動させることにより、図3に示すようにして母光学転写面11aの加工を行う。本実施の形態では、回転機構109,X軸ステージ106、Z軸ステージ105で移動手段を構成している。
(実施例1)
以下、本発明者らが行った実施例について説明する。図4に示すように、ダイヤモンド工具13の直線状の第1の縁部(図では微小なため示されていない)を母光学転写面11aの中心軸に平行に取り付けた。ここで金型11を毎分1000回転で回転させ、X軸ステージとZ軸ステージをNCプログラムにより制御し、ダイヤモンド工具13の先端部を金型11の外周側から中心部に向かって毎分0.2mmの速度で移動させ、所望の回折光学転写面形状を加工した。その金型により形成される色収差補正素子の回折輪帯の輪帯数は98、有効半径2.2mm、光学面母形状は平面である。
金型素材11は、母材としてHPM50(ブリハードン鋼)を使用し、切削面に対して非球面形状を粗取りした後、加工層として無電解メッキを約50μmの厚さで施した。金型素材11の母光学転写面11aに要求される形状は、青紫色レーザを用いた光ピックアップ装置用のプラスチック対物レンズの色収差を補正する色収差補正素子の光学面に形成されるべき回折輪帯を作れるものである。
図5は、本実施例で用いたダイヤモンド工具の拡大図であり、切れ刃のすくい面先端部の走査型電子顕微鏡による観察像で、刃先先端からつながる円弧の半径は1.8μm、頂角は60°である。さらに切れ刃は、天然単結晶ダイヤモンドである。
図6に、従来のRバイト(刃先先端R1μm)を使用して加工した金型回折溝と、本発明のダイヤモンド工具を使用して加工した金型回折溝の、それぞれ走査型電子顕微鏡による断面図を示す。従来のRバイトを使用して加工した金型回折溝のコーナ形状は、工具先端のノーズRが転写され円弧形状となり、設計形状と異なる光学転写面半径方向の範囲は0.8μmとなっている(図6(a))。一方、本発明のダイヤモンド工具を使用して加工した金型回折溝コーナ形状は、エッジ状となり設計形状と異なる光学転写面半径方向の範囲は0.1μmとなり、より設計形状に近い形状に加工できた(図6(b))。本発明のダイヤモンド工具を使用して加工した金型を用いて成形したプラスチック製の色収差補正素子の瞳透過率は、従来のRバイトによる金型のそれと比較し、13%の向上が確認された。
(実施例2)
実施例1と同様に回転させた金型光学転写面の加工において、使用するダイヤモンド工具として頂角30°、刃先先端からつながる円弧の半径が1μm、直線状の稜線と円弧との接続角が60°の工具を使用し、最外周における光軸とのなす角が35°の非球面である光学転写面に回折溝を加工した。回折溝のピッチは10μm、回折溝段差は1.5μmである。1例として従来の工具先端刃先の円弧半径が1μmのRバイトで加工した場合の、回折溝コーナ部の設計形状と異なっている光学転写面半径方向の範囲が1.6μmであったのに対し、本発明の工具では0.1μmと、より小さく加工することができた。尚、以上の実施例においては、母光学転写面を粗加工した上で、ダイヤモンド工具を外周側から光軸側へと送って切削加工を行っているが、これに限らず、ダイヤモンド工具を光軸側から外周側へと送っても良い。さらにはダイヤモンド工具の切削前の素材形状にこだわらず、例えば母光学転写面を予め形成せず、直接ダイヤモンド工具で切削する加工や、ダイヤモンド工具の切削を繰り返し行う加工も可能である。
(実施例3)
図7は第2の実施の形態に関わる加工装置であるX、Z、Y軸の超精密加工機の斜視図である。図7において定盤210に対してZ軸方向に移動自在となっているZ軸ステージ205上に、切削すべき金型素材11’が固定されている。一方、定盤210に対してX軸方向に移動自在となっているX軸ステージ206上には、Y軸方向に移動自在なY軸ステージ207が取り付けられ、更にY軸ステージ207には、保持部材である工具取り付け部208が設置され、工具取り付け部208はダイヤモンド工具13を保持している。この状態でX軸ステージ206とZ軸ステージ205とY軸ステージ207をNCプログラム制御し、金型素材11’とダイヤモンド工具13のすくい面13dとを相対的に移動させることにより、金型光学転写面11a’の加工を行うことができる。本実施の形態では、X軸ステージ206、Y軸ステージ207,Z軸ステージ205で移動手段を構成している。
ここで頂角60°、刃先先端からつながる円弧半径1.8μmのダイヤモンド工具を使用し、金型素材11’に対して、すくい面13dの法線方向に、ダイヤモンド工具13を動かすことにより、平面形状の光学転写面11a’上にX軸方向に直線状の回折溝を切削加工した。図6に示す例と同様に、金型回折溝コーナ形状は従来のRバイトを使用して加工したものでは、設計形状と異なる光学転写面半径方向の範囲が0.8μmであったのに対し、本発明の工具では0.1μmとなり、より設計形状に近い形状に加工することができた。
(実施例4)
図8は第3の実施の形態に関わる加工装置であるX、Z、Y軸の超精密加工機の斜視図である。図8においてY軸ステージ207に、支持部308を介して、Y軸ステージ207の取り付け面に垂直な軸周りに回転する回転機構309を取り付け、その外周面にダイヤモンド工具13を取り付けてある。従って、ダイヤモンド工具23は、Y軸ステージ207の取り付け面と平行な面に沿って軌跡を描くように回転する。回転機構309が保持部材を構成する。その他の構成は、図7に示す実施の形態と同様であるため、同じ符号を付すことで説明を省略する。尚、本実施の形態では、回転機構309,X軸ステージ206、Y軸ステージ207,Z軸ステージ205で移動手段を構成している。
ここで頂角60°、刃先先端からつながる円弧半径1.8μmのダイヤモンド工具を使用し、金型素材11’に対して、回転するダイヤモンド工具13を接近させ、すくい面13dの法線方向に、ダイヤモンド工具13を動かすことにより、平面形状の光学転写面11a’上にX軸方向に直線状の回折溝を切削加工した。図6に示す例と同様に、金型回折溝コーナ形状は従来のRバイトを使用して加工したものでは、設計形状と異なる光学転写面半径方向の範囲が0.8μmであったのに対し、本発明の工具では0.1μmとなり、より設計形状に近い形状に加工することができた。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、本発明の加工装置及び加工方法は、光学素子の成形用金型の加工以外にも用いることができる。また、本発明を用いて光学素子の成形用金型を創成する場合にも、対象とする光学転写面は、段差や溝等の他、接線が2本存在するような不連続な微細表面形状を有する光学転写面であっても良く、光学転写面全てを対象とすることができ、回折光学転写面に限定されないことはいうまでもない。
従来のRバイトを用いて切削される光学素子の成形用金型の断面図であり、Rバイトと共に示されている。 本発明のダイヤモンド工具の斜視図である。 参考例のダイヤモンド工具を用いて切削される光学素子の成形用金型の断面図であり、かかるダイヤモンド工具と共に示されている。 第1の実施の形態にかかる加工装置である超精密加工機の斜視図である。 実施例に用いたダイヤモンド工具の顕微鏡写真である。 従来のRバイト(刃先先端R1μm)を使用して加工した金型回折溝と、本発明のダイヤモンド工具を使用して加工した金型回折溝の、それぞれ走査型電子顕微鏡写真である。 第2の実施の形態にかかる加工装置である超精密加工機の斜視図である。 第3の実施の形態にかかる加工装置である超精密加工機の斜視図である。 剣先工具で加工した場合の輪帯光学転写面の加工面断面図である。 本発明の工具で加工した場合の輪帯光学転写面の加工面断面図である。 本発明にかかるダイヤモンド工具のすくい面の輪郭を、xy座標の第1象限に投影した状態で示す図である。
符号の説明
11 金型素材
13、113 ダイヤモンド工具
110,210 定盤
105,205 Z軸ステージ
106、206 X軸ステージ
107、208,308 工具取り付け部
207 Y軸ステージ
109、309 回転機構

Claims (17)

  1. ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部と、任意形状の第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成され前記第2の縁部端部に連続する二次曲線状の第3の縁部とを有するすくい面を具備し、前記すくい面の先端頂点が前記第3の縁部に位置するダイヤモンド工具と、
    前記ダイヤモンド工具を保持する保持部材と、
    前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させる移動手段と、を有し、
    前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間の形状は、前記切片を通るX軸に平行な直線に対して非線対称であるとともに、前記すくい面の先端頂点から前記第2の縁部端部までの前記第3の縁部の形状は、Xの増加に対してYが増加する二次曲線状であり、
    前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第2の縁部端部の座標を(x2、y2)とすると、2y<y2、を満足し、
    前記第1の縁部端部と前記第3の縁部の一端部とを連続する凸状である第4の縁部を備え、前記切片(0、y)におけるyは、長さにして0.01μm以上0.3μm以下であることを特徴とする加工装置。
  2. 前記第3の縁部の一端部が前記すくい面の先端頂点であることを特徴とする請求項に記載の加工装置。
  3. 前記第3の縁部が凸状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置。
  4. 前記二次曲線状が凸の円弧状であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置。
  5. 前記第3の縁部及び前記第4の縁部が凸の円弧状であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の加工装置。
  6. 前記第3の縁部で被加工物の曲面形状を創成し、その曲面とつながる直線形状を、前記第1の縁部形状を転写することにより創成することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置。
  7. 光学素子の成形用金型加工に用いられ、前記ダイヤモンド工具は、前記第1の縁部が、加工すべき光学素子の成形用金型の光軸と平行もしくは光軸に対して±10度以内の角度に保持されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置。
  8. 前記第2の縁部が直線状であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置。
  9. ダイヤモンドからなる切れ刃に、直線状の第1の縁部と、任意形状の第2の縁部と、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間に形成され前記第2の縁部端部に連続する二次曲線状の第3の縁部とを有するすくい面を具備し、
    前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第1の縁部端部と前記第2の縁部端部との間の形状は、前記切片を通るX軸に平行な直線に対して非線対称であるとともに、前記すくい面の先端頂点から前記第2の縁部端部までの前記第3の縁部の形状は、Xの増加に対してYが増加する二次曲線状であり、
    前記第1の縁部をX軸とするとともに、前記すくい面の先端頂点をY軸の切片(0、y)として、前記すくい面をX−Y平面上の第1象限内に投影した際に、前記第2の縁部端部の座標を(x2、y2)とすると、2y<y2を満足し、
    前記第1の縁部端部と前記第3の縁部の一端部とを連続する凸状である第4の縁部を備え、前記切片(0、y)におけるyは、長さにして0.01μm以上0.3μm以下であり、
    前記すくい面の先端頂点が前記第3の縁部に位置するダイヤモンド工具を用いて加工する加工方法であって、
    前記ダイヤモンド工具のすくい面全体と、被加工物の被加工部とを、前記すくい面と交差する方向に相対的に移動させることを特徴とする加工方法。
  10. 前記第3の縁部の一端部が前記すくい面の先端頂点であることを特徴とする請求項に記載の加工方法。
  11. 前記第3の縁部が凸状であることを特徴とする請求項9又は10に記載の加工方法。
  12. 前記二次曲線状が凸の円弧状であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の加工方法。
  13. 前記第3の縁部及び前記第4の縁部が凸の円弧状であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の加工方法。
  14. 前記第3の縁部で被加工物の曲面形状を創成し、その曲面とつながる直線形状を、前記第1の縁部形状を転写することにより創成することを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の加工方法。
  15. 光学素子の成形用金型加工に用いられ、前記ダイヤモンド工具は、前記第1の縁部が、加工すべき光学素子の成形用金型の光軸と平行もしくは光軸に対して±10度以内の角度に保持されることを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の加工方法。
  16. 前記第2の縁部が直線状であることを特徴とする請求項9乃至15のいずれかに記載の加工方法。
  17. 請求項1乃至のいずれかに記載の加工装置、又は請求項9乃至16のいずれかに記載の加工方法に用いることを特徴とするダイヤモンド工具。
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