JPH09239603A - 溝切削方法 - Google Patents

溝切削方法

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JPH09239603A
JPH09239603A JP4640696A JP4640696A JPH09239603A JP H09239603 A JPH09239603 A JP H09239603A JP 4640696 A JP4640696 A JP 4640696A JP 4640696 A JP4640696 A JP 4640696A JP H09239603 A JPH09239603 A JP H09239603A
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cutting
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axis
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Toshiro Higuchi
俊郎 樋口
Yutaka Yamagata
豊 山形
Yuzuru Takashima
譲 高島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計値通りの溝幅を有する溝を、高精度な断
面形状を保ちつつ形成することが可能な溝切削方法を提
供する。 【解決手段】 X,Y,Zの直交3軸方向に駆動可能な
ステージと切削工具をZ軸を回動中心として回動する回
動軸とを有する切削装置を用いて被加工物の被加工表面
に溝を形成する溝切削方法において、前記切削工具25
を前記被加工物29の被加工表面に沿って走査すること
で自由曲線形状を有する溝を切削し、且つ、前記切削中
に前記走査の方向に対する前記切削工具25の向きを変
え前記溝の断面形状を変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物に対し微
細な溝を刻む切削方法に関する。特に、ホログラム光学
素子(HOE)等の微細な溝を有する光学部品の溝形状
形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクの急速な普及により光
ディスク再生装置等の量産化が盛んに行われており、こ
の分野におけるローコスト化は急務となっている。ロー
コスト化を行うためには、例えば、部品点数を削減する
手法がある。光ディスク再生装置内の光ピックアップ
は、内蔵のレーザダイオードから出射した光を光ディス
クに照射し、この光ディスクにより反射された光をフォ
トダイオードで受光し、その光量の変化をモニタするこ
とにより光ディスク内の情報を読み取る。
【0003】従来、このような光学系は多数のレンズや
ハーフミラー等を用いて構成されていたが、フレネルレ
ンズやホログラム光学素子(HOE)を用いることによ
り、ピックアップ内の部品点数が大幅に減少するため、
このような光学素子を用いることが考えられていた。こ
れらの光学素子は、図7に示すように、例えば、ガラス
やポリカーボネット等の透明素材1で成形されたものの
表面に、幅3ミクロン程度の微細、かつ複雑な形状の鋸
歯状溝2(幅W,深さh,角度θ)を刻むことにより得
られる。3は回折格子曲線である。
【0004】この鋸歯状溝を刻むために、従来は、旋盤
による切削加工、あるいはリソグラフィやエッチング等
を用いる方法が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の加工方法では、次のような問題が生じる。従来
のフレネルレンズのような同心円状の微細溝を要する光
学部品では、旋盤による切削加工を施すことが可能であ
ったが、近年微細溝の形状が必ずしも同心円状ではなく
なってきており、また、近年微細溝の幅も各加工位置に
よって異なってきているので、旋盤を用いて加工を行う
ことができなくなっている。
【0006】また、自由曲線形状の溝など、旋盤では切
削できない形状の溝を形成する時、エッチングによる溝
加工を行うことがある。エッチングによる溝加工では、
溝の幅を設計値通りに得ることは可能であるが、溝の断
面形状を設計値通りに加工することは困難である。例え
ば、イオンビーム加工によるエッチング方法では、鋸歯
状刃の傾斜部分に凹凸が発生する等で形状精度が確保で
きなくなったり、リソグラフィによるエッチングでは、
エッチングの指向性を制御することが非常に難しいため
に、溝の形状が丸まってしまう等、それぞれ設計時に期
待するほどの光学特性が確保できないという問題があ
る。
【0007】本発明は、上記問題点を除去し、設計値通
りの溝幅を有する溝を、高精度な断面形状を保ちつつ形
成することが可能な溝切削方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、X,Y,Zの直交3軸方向に駆動可能な
ステージと、切削工具をZ軸を回動中心として回動する
回動軸とを有する切削装置を用いて被加工物の被加工表
面に溝を形成する溝切削方法において、前記切削工具を
前記被加工物の被加工表面に沿って走査することで自由
曲線形状を有する溝を切削し、且つ、前記切削中に、前
記走査の方向に対する前記切削工具の向きを変え、前記
溝の断面形状を変化させるようにしたものである。
【0009】また、本発明は、被加工物と、この被加工
物を切削する切削工具とを前記被加工物の被加工表面に
沿って相対的に変位させ、前記被加工物表面に溝を形成
する溝切削方法において、前記切削工程中に、前記切削
工具を変位させる方向に対する前記切削工具の向きを、
溝幅の大きさに対応する向きにする回動工程とを具備す
るようにしたものである。これにより、切削工具が被加
工物を切削しつつ、切削工具の進行方向から見た時の見
かけの切削工具の幅を変化させ、切削される溝幅を変化
させることができる。
【0010】特に、鋸歯状溝など、相対回動軸に対し平
行な面を有する溝を形成する場合があるが、その時は、
切削工具の刃先を形成する切り刃部の一辺を被加工物の
被加工面に対して垂直に保持し、前記一辺が成す線分を
軸として、前記切削工具を回動させるように制御する。
また、溝幅に対応する向きは、前記切削工具を変位させ
る方向に対する前記切削工具の回動角度αの方向とし、
この角度あるαを、前記切削工具の刃先角e、前記被加
工物に設ける溝の角度をθとした時、 cos(α)=tan(θ)/tan(e) …(1) より求める。
【0011】溝の深さが設計上決められていれば、溝の
幅は三角比の関係によって決定される。すなわち、被加
工物が切削さる部分の角度θ(すなわち、前記した被加
工物に設ける溝の角度θ)を変化させれば、溝の幅も変
化し、その割合は、溝の深さをh、溝の幅をwとした
時、 w=h・tan(θ) …(2) で、一義的に求められることになる。切削工具の刃先角
eは定数であるから、上記(2)式で求めた角度θを上
記(1)式に代入して回動角αを得る。
【0012】すなわち、 α=arccos〔w/h/tan(e)〕 …(3) であるから、被加工物上の各位置における回動角αの値
を、一義的に決定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の第1実
施例を示す溝切切削方法を実施するための切削装置の構
成図である。この図に示す切削装置は、べース21と、
このべース21上に設けられ、Y方向に駆動するYテー
ブル22と、このYテーブル22にY方向と直交するX
方向に駆動可能に設けられたXテーブル23と、このX
テーブル23に固設された保持部24と、この保持部2
4に保持される切削工具としてのバイト25とを具備し
ている。
【0014】また、べース21上のYテーブル22と対
向する位置には、X及びY方向に直交するZ方向に駆動
するZテーブル26と、このZテーブル26上にZ方向
を軸として回動するZ軸回動台27が設けられており、
この回動台27のバイト25と対向する一端面には、被
加工物29が載置される載置面30が形成されている。
なお、28はC軸回転中心軸である。
【0015】このように構成された切削装置により、被
加工物29を載置面30に設置し、バイト25を被加工
物29に近接する方向に変位させ、NCコントローラ
(図示なし)からの制御により、予め設定してある切削
経路(カッターパス)・切削幅のNCデータに応じて、
X・Y・Z各テーブルを駆動変位、かつ載置面30の法
線(Z方向)を軸として回動台27を回動させ、バイト
25の進行方向及びこの進行方向に対するバイト25の
向きを制御し、カッターパスに対応する溝経路、回動量
に対応する溝幅を有する所定の溝を形成する。
【0016】NCコントローラ中のNCデータは以下の
通りに求めた。溝形状の長さをパラメータsとおく時、
溝形状の曲線関数を、 x=x(s),y=y(s) …(4) とおける。パラメータsは、溝形状の曲線の始点から切
削点までの長さを表しており、切削加工が一定切削速度
にて行われる場合は、切削速度をv、時間をtとして、
次のように表現することが可能である。
【0017】s=v・t また、切削速度が一定でない場合も、パラメータsは時
間の関数として表現すること可能である。同様に、パラ
メータsにおける回動角αや切り込み深さ量zも、 z=z(s) …(5) α=α(s) …(6) とできる。
【0018】この時、X,Y,Zの各テーブルの移動量
は、それぞれ、 X=x(s)・cosα−y(s)・sinα …(7) Y=x(s)・sinα+y(s)・cosα …(8) Z=x(s) …(9) となり、これら(x,y,z,α)を溝の長さsにおけ
るNCテーブルとした。
【0019】したがって、この装置では(6)、
(7)、(8)、(9)式で示される一本の曲線を1カ
ッターパスで切削する。図2(a)乃至(c)は図1の
切削装置の保持部24に固定保持されるバイト25の模
式図である。図2(a)に示すように、バイト25は切
削部たるダイヤモンドからなるチップ41と、先端にこ
のチップ41が固着される合金製のシャーシ40とから
なる。
【0020】また、図2(b)に示すように、チップ4
1は切り刃部A42と切り刃部B43を有し、これら切
り刃部が被加工物29に対して切削作用を及ぼす。さら
に、図2(c)はチップ41を切り刃部B43側から見
た模式図である。ここで、チップ41の形状は、刃渡り
3mm程度の切り刃部A及び刃渡り2mm程度の切り刃
部B、これら切り刃の交叉により構成される刃先の角度
eが、例えば、80度程度、刃先の逃げ角fも約80度
に形成されている。また、シャーシ40は、長さ100
mm、幅10mm程度の角柱である。
【0021】次に、このようなバイト25を用いた切削
装置を用いて、被加工物29上に光学素子のための鋸歯
状溝50を形成する方法について説明する。まず、被加
工物29を、図1に示す切削装置の載置面30にチャッ
ク等を用いて固着させる。被加工物29は、例えば、厚
さ50ミクロン程度のニッケルコートが施された直径1
0mmの柱状の無酸素銅(C1020)である。一方、
切り刃部を載置面30に載置された被加工物29側に向
けたバイト25を、そのシャーシ部40を保持部24で
固定保持する。
【0022】この時、例えば、図3(a)に示す鋸歯状
溝50のように、一方の辺が載置面30に対し垂直に形
成されるよう、チップ41の切り刃部B43が、回動台
27の回動軸と平行になるように設ける。バイト25が
設けられたZテーブル26を駆動し、被加工物29とバ
イト25を近接させる。この時、バイト25の刃先の座
標が被加工物29に干渉しないよう、被加工物29のX
Y座標から、予めずらしておき近接させる。そして、被
加工物29とバイト25の刃先とのZテーブル26の駆
動方向での位置関係が、被加工物29の被加工面から切
り込み深さ分、例えば、2ミクロンだけ深い位置になる
までZテーブルを駆動する。
【0023】以上のような準備の後、切削を行う。切削
工程では、図3(a)に示すように、切り刃部A42を
バイト25の進行方向に対して垂直に当接させ、Xテー
ブル23及びYテーブル22を用いて、NCコントロー
ラ(図示なし)に入力されているNCデータに対応する
座標上に、バイト25の刃先部を変位させる。この時の
各テーブルの駆動速度は、切削する溝の形状により変化
するため一様ではないが、刃先が移動する方向への刃先
の移動速度を常に50mm/minに保つため、Xテー
ブル23及びYテーブル22共に0〜50mm/min
程度とした。
【0024】以上の動作により、この切削装置は、バイ
ト25をXテーブル23及びYテーブル22を用いて、
被加工物29上一定切り込み深さで走査させ、一筋の溝
を1カッターパスで低速で切削する。なお、溝の深さを
変化させる場合は、NCデータに対応する座標とバイト
25の刃先の座標とが一致した時、Zテーブル26を用
いて被加工物29をZ方向に変位させることにより行わ
れる。
【0025】この切削中に、溝の深さや溝形状の他に、
溝の幅を変える必要がある場合がある。例えば、自由曲
線の溝で溝幅を一様にする時や、逆に、所望の位置にお
いて溝幅を意図的に変化させる時などである。この場合
には、以下のように溝幅の調整を行う。例えば、図2に
示すように、切り刃部B43がなす線分を軸として、切
り刃部A42を図3(b)に示すように、進行方向に突
き出すように、バイト25を回動させる。この時のバイ
ト25の回動角、すなわち、バイト25の刃先部の回動
角αは、前記(1)式により求めた値を、NCデータ化
してNCコントローラ(図示なし)に入力しておく。こ
のNCデータに対応する座標とバイト25の刃先の座標
とが一致した時、回動台27を回動角α分回動させて溝
幅の制御を行う。
【0026】回動角αの量の決定には上記(3)式を用
いた。溝幅w、鋸歯状溝の切削される部分の角度θ、溝
の深さhはそれぞれ素子の設計に係る数である。この実
施例においては、溝の深さh方向と溝の幅方向wが直交
しているから、上記(2)式を用いて溝幅wに対応する
角度θを求めることができる。例えば、w=2.8ミク
ロン、h=0.6ミクロンの溝に対応する角度θは、約
78度となる。
【0027】次に、この角度θの値とチップ41の刃先
角eとを上記(1)式に代入し回動角αを求める。この
実施例では刃先角e=80度であるから、刃先の進行方
向に対する刃先の回動角αは約34.6度となる。被加
工物上の他の座標についても同様に計算を行う。これら
の値を被加工物と上各座標における溝幅に対応する切削
工具の向きの変化量としてNCデータ化し、NCコント
ローラ(図示なし)に入力しておく。
【0028】この実施例の切削装置では、切り込み深さ
2ミクロンで切削を行い、溝深さhを0.6ミクロンで
一定として切削を行った。この時、刃先部の回動角αを
0度から35度に変化させ、溝深さh一定のまま溝幅が
3.2ミクロンから2.8ミクロンまで変化したことを
確認した。また、この時、鋸歯状溝の形状精度が、エッ
チング等の加工方法で加工を行った場合の精度と比較し
て、格段に優れていることを原子間力顕微鏡による観察
で確認した。
【0029】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図4は本発明の第2実施例を示す溝切切削方法を実
施するための切削加工装置の構成図であり、第1実施例
と同様の効果を持つている。この図に示す切削加工装置
は、べース101と、このべース101上に設けられ、
X方向に駆動するXテーブル102と、このXテーブル
102にC軸回転中心軸108を有するC′軸回動台1
03と、このC′軸軸回動台103に固設される保持部
104と、この保持部104に保持されるバイト105
とを具備している。
【0030】また、べース101上のXテーブル102
と対向する位置には、Z方向に駆動するZテーブル10
6と、このZテーブル106上にZ方向を軸として回動
するC軸回動台107が設けられており、このC軸回動
台107のバイト105と対向する一端面には、被加工
物109が載置される載置面110が形成されている。
なお、108はC軸回転中心軸である。
【0031】このように、直進運動を行うZ軸及びこれ
と直交するX軸を持ち、Zテーブル106上には、Z軸
と平行なC軸回動台107が取り付けられている。X軸
上には、やはり、Z軸と平行なC´軸回動台103が取
り付けられている。C軸回動台107上には被加工物1
09が取り付けられ、C´軸回動台103上には中心か
らオフセットされた位置にバイト105が取り付けらて
いる。
【0032】この切削装置を用いて、溝を切削する場合
は、バイト105のY方向の動きをC´軸回動台103
の回転によりオフセットして取り付けられたバイト10
5が回転のみでなく、Y軸方向にも動くことを利用して
実現する。これによって、機械全体の構造を簡素化する
ことができる。また、このC´軸回動台103の回転に
伴って、バイト105の回転角度及びX軸座標を補正す
る必要があるが、これらはC軸及びX軸の指令値に補正
量を加算することで実現可能である。これらの操作を具
体的に示すと次のようになる。
【0033】被加工物と切削工具の相対運動は第1実施
例と同様であるが、切削加工装置の制御方法は異なって
いる。そのため、第1実施例で定義されたx(s)、y
(s)、z(s)、α(s)を用いて、この切削装置に
与えるべき座標X,Z,C,C´を求めるには、次の4
個の方程的を連立させて解いて、(X,Y,C,C´)
の値を必要とするsに対して求めてやればよい。
【0034】X=x(s)・cos(C)−y(s)・
sin(C)+〔1−cos(C´)〕・d Z=z(s) C=α(s)−C´ C´=arcsin{〔y(s)・cos(C)+x
(s)・sin(C)〕/d} 切削に用いる工具、被加工物の材料及び形状、切削の速
度などの条件は、第1実施例と同様に行うことができ
る。また、このような構成の切削加工装置は、一般的に
言って、回転機構は高精度なものが低価格、小型に実現
しやすいため、小型、かつ低価格なものとすることが容
易である。
【0035】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。図5は本発明の第3実施例を示す溝切切削方法を実
施するための切削加工装置の構成図である。この図に示
す切削装置は、べース201と、このべース201上に
設けられ、Y方向に駆動するYテーブル202と、この
Yテーブル202にY方向と直交するX方向に駆動可能
に設けられたXテーブル203と、このXテーブル20
3に固設されたA軸回動台204と、このA軸回動台2
04に固設されたB軸回動台205と、このB軸回動台
205に固設された保持部206と、この保持部206
に保持されるバイト207とを具備している。
【0036】また、べース201上のYテーブル202
と対向する位置には、X及びY方向に直交するZ方向に
駆動するZテーブル208と、このZテーブル208上
にZ方向を軸として回動するC軸回動台209が設けら
れており、この回動台209のバイト207と対向する
一端面には、被加工物210が載置される載置面211
が形成されている。212はC軸回転中心軸である。
【0037】このように、直交した直進軸であるX軸、
Y軸及びZ軸を装備し、Zテーブル208上にはZ軸を
回転中心とするC軸回動台209が、また、Y軸上には
X軸コラムが、さらにその上にはY軸を回転中心とする
回転軸A軸が、さらそのA軸の上にはA軸と直交する回
転軸を持つB軸が装備されている。切削工具は切削工具
ホルダに取り付けられ、切削工具ホルダはB軸上に設置
されている。
【0038】以上の構成によって、切削工具と被加工物
は相対的にX,Y,Zの直交3軸方向及びX,Y,Zの
直交3軸を中心とする3方向の回転運動を行うことがで
きる。この6自由度の相対運動を可能とする切削加工装
置においては、図6に示すような形状の光学部品の製作
が可能である。図6(a)はその光学部品の側面図、図
6(b)はその光学部品の正面図である。
【0039】この光学部品は、ポリカーボネートやガラ
ス製であり、図6(a)に示すように、一方は平面22
1であり、他方はレンズの役割をする球面形状をしてい
る。さらに、図6(a)及び図6(b)に示すように、
その球面上に幅1〜3ミクロン程度の溝222が刻まれ
ている。なお、223はレンズ面、224は回折格子で
ある。
【0040】切削加工に用いられる切削工具は前述した
図2と同様のものを用いる。実際の加工の工程は、次の
ように行われる。各回折格子曲線の始点から切削加工点
までの距離をsとすると、回折格子曲線は3次元空間内
の曲線として実現することができる。一方、レンズ面の
表面形状は、3次元空間内の曲面として実現することが
できる。前記の曲線はこの曲面上にある。この時、その
切削点におけるレンズ曲面に対する垂線pと回折格子曲
線に対する接線qを考えることができる。切削工具の長
手方向を前記垂線pに一致するようにすることが可能で
ある。また、この溝の切削の最中に溝の幅を可変する必
要が発生する場合には、切削工具のすくい面に垂直な線
分rが前記の接線qと一定の角度αをなすように制御す
ることで溝の幅を制御することが可能である。この時の
角度αの値の計算には上記(1)式を用いることができ
る。
【0041】以上、本実施例では銅材に鋸歯状溝を形成
する例を示したが、本発明はバイトや溝の形状に係わら
ず、例えば、矩形やV字型やU字型等、回動させること
により、見かけのバイトの幅が変化する形状のものであ
れば、あらゆる形状の溝に用いることができる。バイト
を回動させる軸も、切り刃部の方向に係わらず、自由に
設定することができる。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、設計値通りの溝幅を有する溝を、高精度な断面
形状を保ちつつ形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す溝切切削方法を実施
するための切削加工装置の構成図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す溝切切削方法を実施
するための切削装置のバイトの模式図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す溝切切削方法を実施
するための切削装置による鋸歯状断面を持つ溝の形状可
変方法の説明図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す溝切削方法を実施す
るための切削加工装置の構成図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す溝切削方法を実施す
るための切削加工装置の構成図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す溝切削方法を実施す
るための切削加工装置により製作される球面レンズ上に
回折格子溝を持つ回折格子を示す図である。
【図7】従来の回折格子曲面を有する光学素子を示す図
である。
【符号の説明】
21,101,201 べース 22,202 Yテーブル 23,102,203 Xテーブル 24,104,206 保持部 25,105,207 バイト 26,106,208 Zテーブル 27 Z軸回動台 28,108 C軸回転中心軸 29,109,210 被加工物 30,110,211 載置面 40 シャーシ 41 チップ 42 切り刃部A 43 切り刃部B 50 鋸歯状溝 103 C′軸回動台 107,209 C軸回動台 204 A軸回動台 205 B軸回動台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山形 豊 神奈川県横浜市青葉区美しが丘西3−11− 3−203 (72)発明者 高島 譲 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33 株式会 社東芝生産技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X,Y,Zの直交3軸方向に駆動可能な
    ステージと切削工具をZ軸を回動中心として回動する回
    動軸とを有する切削装置を用いて被加工物の被加工表面
    に溝を形成する溝切削方法において、 前記切削工具を前記被加工物の被加工表面に沿って走査
    することで自由曲線形状を有する溝を切削し、且つ、前
    記切削中に前記走査の方向に対する前記切削工具の向き
    を変え前記溝の断面形状を変化させることを特徴とする
    溝切削方法。
  2. 【請求項2】 被加工物と該被加工物を切削する切削工
    具とを前記被加工物の被加工表面に沿って相対変位さ
    せ、前記被加工表面に溝を形成する溝切削方法におい
    て、 前記相対変位中に、前記切削工具を変位させる方向に対
    する前記切削工具の向きを、溝幅の大きさに対応する向
    きにする回動工程を具備することを特徴とする溝切削方
    法。
  3. 【請求項3】 溝幅に対応する向きは、前記切削工具を
    変位させる方向に対する前記切削工具の回動角度αの方
    向とし、この角度αを前記切削工具の刃先角e、前記被
    加工物に設ける溝の角度θとしたとき、 tan(θ)=tan(e)cos(α) より求めることを特徴とする請求項1または2記載の溝
    切削方法。
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