JP3652182B2 - 回折格子の加工方法及び加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば回折光学素子用金型にブレーズド形状の回折格子を切削工具により加工する回折格子の加工方法及び加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学系の高性能化、小型化等の要求が高まるにつれて、回折格子が注目されている。この種の回折格子には、多数のブレーズド形状(鋸歯形状)の格子が形成されており、高い回折効率が与えられている。そして、回折格子は産業上の多様な分野、例えばレーザービームプリンタの走査光学系、光ディスク再生装置の光ピックアップ等に使用されつつあり、特に走査光学系、光ピックアップ等に使用される回折格子は、凸状で正のパワーを有することが多く、金型により量産可能とされている。
【0003】
例えば、図6に示すように金型材料1には回折格子とは逆形状の多数の略楕円形状の溝2がバイト3により切削加工されている。これらの溝2の斜面2aは中心線C側に向けられており、溝2のピッチは中心線C側に向うにつれて広くされている。回折格子がレプリカ法により平坦な形状に製作される場合には、金型材料1にはリン青銅、無酸素銅、真鍮等の軟質金属が使用される。バイト3はマシニングセンタ等のNC工作機械の主軸に保持されるシャンク4と、このシャンク4の端部にろう付け等により固定された超硬又は単結晶のダイヤモンドチップ5とから構成されている。
【0004】
金型材料1に溝2を形成する際には、バイト3がNC工作機械の主軸により回転駆動され、溝2がフライカット加工により所望の形状に加工される。この際に、溝2の斜面2aはチップ5の第1の切刃稜5aにより切削され、溝2の側面2bはチップ5の第2の切刃稜5bにより切削される。
【0005】
なお、回折格子がプラスチック、ガラス等から成形される場合には、平面、球面、自由曲面が問われることなく、超硬母材の表面にニッケルメッキ等が施され、表面処理層がバイト3により切削加工される。また、金型材料1が直動軸又は割出盤に固定され、バイト3が回転駆動されることなく金型材料1がシェーパ加工される場合もある。そして、凹状の負のパワーを有する回折格子が使用される場合もあり、この場合には負のパワーを有する回折格子は光学用樹脂から同様な方法で直接切削加工される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、レーザービームプリンタの走査光学系の回折格子は、主走査方向の波長変動による倍率色収差と、副走査方向の温度変化によるピント変化とを補正するようになっており、走査光学系の感光ドラムの近傍に配置されている。また、この種の回折格子は200mm程度の長手方向の長さと、片側で8000本以上の溝2とを有している。従って、バイト3は溝2を極めて長い距離に渡って切削することになり、チップ5が摩耗して溝2の頂点2cにバリ2dを発生させることになる。
【0007】
バリ2dの大きさは通常1μm以下であるが、頂点2cの高さがμmのオーダであるため、バリ2dは極めて大きい形状誤差の原因となる。一方、バリ2dは超音波洗浄等により或る程度まで除去できるが、バリ2d自体に加えてバリ2dを除去した部分も設計値からずれることになり、回折効率を低下させる原因となる。
【0008】
また、回折格子が良好な光学性能を得るためには、90%以上の回折効率を得る必要があり、バリ2dの発生を抑制しただけでは所定の回折効率を得ることが困難となっている。例えば、溝2の高さを1.5μmに形成する場合には、±50nmの形状精度が必要であるが、この形状精度を実現するためには、±20nm程度の位置決め精度を有する工作機械が必要となる。しかしながら、一般的な5軸NC工作機械の位置決め精度は100nm程度であるため、±50nmの形状精度を達成することは不可能となる。
【0009】
更に、工作機械の運動軸を増加させることは精度を劣化させるため、工作機械の運動軸は3軸又は4軸である場合が多い。複雑な形状を加工するには5軸と主軸が必要であるが、一部に存在する超精密5軸NC工作機械はマイクロマシンを対象とした小型のものであり、上述したような200mm程度の長さの回折格子や回折格子の金型を所定の形状と寸法に加工することは不可能となる。また、工作機械の主軸をボールベアリング等の摩擦を有する軸受により支持した場合には、主軸の回転ぶれが大きいため、フレアが発生しないRmax =30nm程度の表面粗さを得ることが不可能となる。
【0010】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、多数のブレーズド形状の回折格子を高精度で加工し得る回折格子の加工方法及び加工装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る回折格子の加工方法は、凹のブレーズド形状を有し格子ピッチが径方向に徐々に微細になる回折格子又は回折格子の型を、チップを有するバイトを用いた切削により加工する回折格子の加工方法であって、前記バイトをスピンドルに取り付けて回転し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記回折格子を前記格子ピッチが微細な部分から粗い部分に向けて加工することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る回折格子の加工方法は、凹のブレーズド形状を有し格子ピッチが径方向に徐々に微細になる回折格子又は回折格子の型を、チップを有するバイトを用いた切削により加工する切削加工工程を含む回折格子の加工方法であって、前記切削加工工程では、前記バイトをスピンドルに取り付けて回転し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記回折格子を前記格子ピッチが径方向に微細な部分から粗い部分に向けて加工することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る回折格子の加工方法は、正のパワーを有するブレーズド形状の透過型回折格子の型、又は負のパワーを有するブレーズド形状の反射型回折格子の型、又は負のパワーを有するブレーズド形状の透過型回折格子、又は正のパワーを有するブレーズド形状であって、格子ピッチが径方向に徐々に微細になる反射型回折格子を、チップを有するバイトを用いた切削により加工する回折格子の加工方法であって、前記バイトをスピンドルに取り付けて回転し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記回折格子を前記格子ピッチが微細な部分から粗い部分に向けて加工することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る回折格子の加工装置は、直動3軸運動機構、回転2軸運動機構及びチップを有するバイト回転機構を有し格子ピッチが径方向に徐々に微細になる回折格子の加工装置であって、前記直動3軸運動機構、回転2軸運動機構及びチップを有するバイト回転機構の運動部を静圧軸受により支持すると共に、前記直動3軸運動機構をリニアモータにより駆動し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記格子ピッチが微細な部分から粗い部分に向けて、前記運動部を摩耗のない駆動系によって駆動することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を図1〜図5に図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は回折格子の加工方法を実施するための加工装置の正面図であり、この加工装置は凹状のブレーズド形状を有する回折格子を製作するための金型の切削加工が可能とされている。平面ベース11の上方には、Xスライダ12、Yスライダ13、Zスライダ14がX、Y、Z方向にそれぞれ移動自在に設置されている。Zスライダ14にはB軸の回りに回転するB軸割出盤15が設けられ、B軸割出盤15には取付プレート16が支持されている。そして、Yスライダ13にはC軸の回りに回転するC軸割出盤17が設けられている。
【0016】
取付プレート16の一端には回転装置18が支持されており、取付プレート16の他端にはカウンタウエイト19が固定されている。これにより、回転装置18はカウンタウエイト19によりモーメントが相殺されながらB軸の回りに回転可能とされている。回転装置18にはスピンドル20が回転自在に支持され、スピンドル20にはホルダ21を介してバイト22が着脱自在に固定されている。そして、C軸割出盤17にはロータ23がC軸の回りに回転自在に支持され、ロータ23には金型材料24が同心に載置されている。
【0017】
バイト22はホルダ21に保持されたシャンク22aと、このシャンク22aに固定された超硬又は単結晶のダイヤモンドチップ22bとから構成され、ダイヤモンドチップ22bには切刃稜22cが設けられている。また、金型材料24はリン青銅、無酸素銅、真鍮等の軟質金属又は超硬母材にニッケルメッキ等の切削可能な表面処理が施されたものとされ、その表面は平面とされている。
【0018】
このような5軸運動機構を有する加工装置により、金型材料24に多数のブレーズド形状の溝を高精度に加工するためには、バイト22の摩耗を防止すると共に、X、Y、Zスライダ12、13、14、B軸割出盤15、C軸割出盤17、スピンドル20、ロータ23等の運動部の位置決め精度を向上させ、運動部の振動を抑制することが重要となる。このため、運動部には摩擦等の非線形要素を持たせず、高い制御応答性を持たせる必要がある。
【0019】
そこで、本実施例では運動部が多孔質静圧空気軸受により非接触で支持されている。そして、溝の高さを±50nmの誤差内に加工するために、運動部は200〜300mmのストロークを有する場合でも±20nmの精度で位置決め可能とされている。また、スピンドル20が回転振れを有する場合には、バイト22が振動してその振幅が金型材料24の表面粗さにそのまま影響するので、スピンドル20の回転振れはPV20nm程度に抑制されている。
【0020】
このために、Xスライダ12はYスライダ13に横パッド31を介して5μmの微小隙間で支持され、Yスライダ13は平面ベース11に浮上パッド32を介して5μmの微小隙間で支持され、平均効果による極めて高い運動精度と比較的高い支持剛性とが与えられている。Yスライダ13は可動磁石33と固定コイル34から成る駆動用リニアモータにより、伝達機構を介することなく直接駆動が可能とされている。Zスライダ14はZガイド35にパッド36を介して支持され、可動磁石37と固定コイル38から成る駆動用リニアモータにより直線移動が可能とされている。スピンドル20はラジアルパッド39とスラストパッド40を介して支持されている。そして、ロータ23の大径部23aはラジアルパッド41とスラストパッド42により支持され、ロータ23の小径部23bはコイル43とマグネット44から成るビルトイン型のDCブラシレスモータにより回転駆動が可能とされている。
【0021】
なお、X、Y、Zスライダ12、13、14の位置を検出するための図示しないレーザー干渉計、ロータ23を割り出すためのエンコーダ、装置を数値制御するためのNCコントローラ等が備えられている。レーザー干渉計の分解能は1nmとされ、X、Y、Zスライダ12、13、14はレーザー干渉計の空気揺らぎを含めても、分解能の±5パルス即ち±5nm程度の極めて高い精度で位置決め可能とされている。エンコーダは1回転を81000×1024に分割し、分解能の±2パルスで割出し可能とされ、回転中心から100mmの位置において±15nmの位置決めが可能とされている。そして、B軸割出盤15にはロータ23と同様な±15nmの位置決め精度が与えられ、スピンドル20の回転振れはPV20nm程度に抑制され、その回転再現性はPV5nm程度とされている。従って、本実施例の加工装置の5軸運動機構による位置決め精度は、総合して±20nm(誤差の二乗和)程度に抑制されている。
【0022】
図2は金型材料24を切削加工することにより得られた金型24’の平面図、図3は図2のX−Xに沿った断面図、図4は図2のY−Y線に沿った断面図であり、金型24’の表面には、片側で約8400本、全体では17000本程度の平面楕円形状で断面ブレーズド形状の溝51、52、53、・・・が、外方から内方に向かって同心状に形成されている。溝51、52、53、・・・の高さは一定の1.5μmとされ、それらのピッチは端部から中央に向かって大きくされ、最も小さいピッチは5μmとされ、最も大きいピッチは2000μmとされている。
【0023】
図5(a)〜(c)は金型材料24に溝51、52、53、・・・を形成する工程図であり、回折格子として有効な最外周の溝51から始めて内周側の溝52、53、・・・を順次に形成することが重要となっている。この際に、金型材料24の格子の中心をC軸回転中心に合わせて固定すると共に、金型材料24とバイト22をアライメントする。そして、NCコントローラからの制御により、X、Y、Zスライダ12、13、14とB、C軸割出盤15、17を駆動し、ダイヤモンドチップ22bの先端22dと溝51、52、53、・・・の底部51a、52a、53a、・・・とを一致させ、図2に示すようにXY平面視した場合の切刃稜22cを溝51、52、53、・・・の法線方向に向ける。そして、バイト22と金型材料24を毎秒数mmの速度で相対移動させ、スピンドル20を10000rpm程度の高速度で回転させ、バイト22を金型材料24に対して5〜10μm切り込み、ロータ23を1回転させる毎に両側の溝51、52、53、・・・を順次に形成する。
【0024】
ここで、図5(a)に示すように溝51のピッチP1は最小となり、溝51の斜面51bの傾斜角は最大となり、バリの発生し易い溝51の頂点51cには、ダイヤモンドチップ22bの接点22eが当接する。また、図5(b)に示すように溝52のピッチP2は溝51のピッチP1よりも大きく、溝52の斜面52bの傾斜角は溝51の斜面51bの傾斜角よりも小さく、バリの発生し易い溝52の頂点52cにはダイヤモンドチップ22bの未使用の接点22fが当接する。そして、図5(c)に示すように溝53のピッチP3は溝52のピッチP2よりも大きく、溝53の斜面53bの傾斜角は溝52の斜面52bの傾斜角よりも小さく、バリの発生し易い溝53の頂点53cにはダイヤモンドチップ22bの未使用の接点22gが当接する。
【0025】
このように実施例では、最も小さいピッチP1を有する最外周の溝51を形成した後に、より大きいピッチP2、P3、・・・を有する内周側の溝52、53、・・・を加工するので、バリの発生し易いブレーズド形状の頂点51c、52c、53c、・・・に当接するダイヤモンドチップ22bの接点22e、22f、22gは、常に未使用で鋭利な部分となる。従って、バリのない良好なブレーズド形状の溝51、52、53、・・・を高精度で形成できる。特に、軟質金属或いは超硬母材の表面のニッケルメッキ層に全体で17000本程度の溝51、52、53、・・・を形成するためには、バイト22の移動距離が320m程度に及ぶので、バリの発生し易いブレーズド形状の頂点51c、52c、53c、・・・にダイヤモンドチップ22bの未使用の接点22e、22f、22gを当接させることは極めて重要となる。
【0026】
また、X、Y、Zスライダ12、13、14、B軸割出盤15、C軸割出盤17、スピンドル20及びロータ23を静圧空気軸受により支持し、スピンドル20の回転再現性はPV5nm程度としたので、スピンドル20を非接触で円滑に回転させることができ、ダイヤモンドチップ22bを破損させることはない。また、X、Y、Zステージ12、13、14の送り速度と、B軸割出盤15とC軸割出盤17の旋回半径と、スピンドル20の回転数とから計算される理論表面粗さに近いRmax=20nm程度の良好な表面粗さを得ることができる。
【0027】
なお、上述の実施例は凹状のブレーズド形状を有する回折格子を製作するための金型24’を切削加工する方法について説明したが、同様の形状で負のパワーを有する回折格子を光学用樹脂に直接切削加工する場合や、試作用又は小ロット用の回折格子を光学用樹脂に直接切削加工する場合にも適用できる。従って、正のパワーを有するブレーズド形状の透過型回折格子の型、負のパワーを有するブレーズド形状の反射型回折格子の型、負のパワーを有するブレーズド形状の透過型回折格子、又は正のパワーを有するブレーズド形状の反射型回折格子を加工する場合にも適用できる。
【0028】
また、加工装置の運動部を静圧空気軸受により支持したが、温度の制御が可能であれば静圧油軸受を採用できる。更に、軸受の剛性を余り必要としない場合には、製作が簡単なオリフイス絞りやステップ絞りを採用できる。そして、バイト22と金型材料24を5軸運動機構の運動部により相対駆動し、バイト22を回転駆動すれば、バイト22と金型材料24を保持又は載置する運動部を制約する必要はない。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る回折格子の加工方法は、ピッチが微細な部分から粗い部分に向かって加工するので、回折格子の頂点を切削工具の未使用で摩耗していない部分により加工できる。従って、バリが回折格子の頂点に発生することを防止でき、多数のブレーズド形状の回折格子を高精度で形成できる。
【0030】
本発明に係る回折格子の加工装置は、全ての運動部を静圧軸受により支持し、余分な伝達機構を省いて非接触で直接駆動できるので、極めて高い制御性と運動性能を確保できる。このため、200〜300mmのストロークを有する一般の5軸NC工作機械を使用した場合でも、各軸の位置決め精度誤差を総合して±20nmレベルの高い位置決め精度が得られ、スピンドルの回転再現性もPV5nm程度にすることができる。また、回折格子の頂点を切削工具の未使用で摩耗していない部分により加工するので、高い形状精度と表面粗さの多数のブレーズド形状の回折格子を切削加工でき、90%以上の高い回折効率でフレアのない回折格子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加工装置の構成図である。
【図2】金型の平面図である。
【図3】図2のX−X線に沿った断面図である。
【図4】図2のY−Y線に沿った断面図である。
【図5】金型の加工段階の工程図である。
【図6】従来例の一加工段階の工程図である。
【符号の説明】
12 Xスライダ
13 Yスライダ
14 Zスライダ
15 B軸割出盤
17 C軸割出盤
20 スピンドル
22 バイト
23 ロータ
24 金型材料
24’ 金型
31、32、36、39、40、41、42 パッド
33、37 可動磁石
34、38 固定コイル
51、52、53 溝
P1、P2、P3 ピッチ

Claims (8)

  1. 凹のブレーズド形状を有し格子ピッチが径方向に徐々に微細になる回折格子又は回折格子の型を、チップを有するバイトを用いた切削により加工する回折格子の加工方法であって、前記バイトをスピンドルに取り付けて回転し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記回折格子を前記格子ピッチが微細な部分から粗い部分に向けて加工することを特徴とする回折格子の加工方法。
  2. 前記回折格子は負のパワーを有することを特徴とする請求項1に記載の回折格子の加工方法。
  3. 前記回折格子の型は正のパワーを有することを特徴とする請求項1に記載の回折格子の加工方法。
  4. 凹のブレーズド形状を有し格子ピッチが径方向に徐々に微細になる回折格子又は回折格子の型を、チップを有するバイトを用いた切削により加工する切削加工工程を含む回折格子の加工方法であって、前記切削加工工程では、前記バイトをスピンドルに取り付けて回転し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記回折格子を前記格子ピッチが径方向に微細な部分から粗い部分に向けて加工することを特徴とする回折格子の加工方法。
  5. 正のパワーを有するブレーズド形状の透過型回折格子の型、又は負のパワーを有するブレーズド形状の反射型回折格子の型、又は負のパワーを有するブレーズド形状の透過型回折格子、又は正のパワーを有するブレーズド形状であって、格子ピッチが径方向に徐々に微細になる反射型回折格子を、チップを有するバイトを用いた切削により加工する回折格子の加工方法であって、前記バイトをスピンドルに取り付けて回転し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記回折格子を前記格子ピッチが微細な部分から粗い部分に向けて加工することを特徴とする回折格子の加工方法。
  6. 前記回折格子又は回折格子の型を加工するための加工装置の直動3軸運動機構、回転2軸運動機構及び工具回転機構の運動部を静圧軸受により支持すると共に、前記直動3軸運動機構をリニアモータにより駆動し、前記運動部を摩耗のない駆動系によって駆動することを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか1つの請求項に記載の回折格子の加工方法。
  7. 直動3軸運動機構、回転2軸運動機構及びチップを有するバイト回転機構を有し格子ピッチが径方向に徐々に微細になる回折格子の加工装置であって、前記直動3軸運動機構、回転2軸運動機構及びチップを有するバイト回転機構の運動部を静圧軸受により支持すると共に、前記直動3軸運動機構をリニアモータにより駆動し、前記回折格子の溝の頂点部に常に前記チップの未使用の接点が当接するように、前記格子ピッチが微細な部分から粗い部分に向けて、前記運動部を摩耗のない駆動系によって駆動することを特徴とする回折格子の加工装置。
  8. 請求項1に記載の方法又は請求項7に記載の装置に従って加工したことを特徴とする回折格子。
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