JP2006159331A - 切削加工方法及び切削加工装置 - Google Patents

切削加工方法及び切削加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 切削加工において生じる被加工物の規則的な切削痕を解消し、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光による干渉色の発生を抑えることが可能な切削加工技術を提供する。
【解決手段】 被加工物1に対し切削工具4による所定の切り込み量を与えつつ、被加工物1と切削工具4とを相対的に移動及び軸回転させることによって被加工物1に形状創成を行う切削加工方法において、被加工物1と切削工具4とを相対的に移動及び軸回転させる動作に加えて、被加工物1の加工面に沿って、被加工物1と切削工具4とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、切削加工において生じる被加工物の規則的な切削痕を解消し、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光による干渉色の発生を抑えることを可能にした切削加工技術に関する。
平面や球面、非球面、自由曲面の形状といった形状のレンズや、それを成形によって得る場合の金型を加工する際の加工方法の1つとして切削加工がある。形状創成を行う切削加工には、非特許文献1に示されているように、被加工物を回転させながら加工する旋削方式と、工具を回転させながら加工するフライカット方式とがある。
図6は、旋削方式を説明するための概略図である。被加工物51は、不図示の加工機の回転軸に取り付けられ回転している。被加工物51と対向して、単結晶ダイヤモンド52aを先端に固定した切削工具52が配置される。不図示の加工機は、被加工物51がZ軸方向に、切削工具52がX軸方向に動作できるように構成される。被加工物51をZ軸方向に動作させて、被加工物51に対して切削工具52の切り込みを与え、その状態で切削工具52をX軸方向に動作させることで平面加工を行う。加工機のXZ軸方向の移動を同時に制御させることで球面や非球面の加工を行うことができる。
図7は、フライカット方式を説明するための概略図である。被加工物61は、不図示の加工機に取り付けられる。被加工物61と対向して、円盤の外周部に単結晶ダイヤモンド62aを固定した回転切削工具62が配置される。不図示の加工機は、被加工物61がZ軸及びY軸方向に、切削工具62がX軸方向に動作できるように構成される。被加工物61をZ軸方向に動作させて、被加工物61に対して回転する回転切削工具62の切り込みを与え、被加工物61をY軸方向に、回転切削工具62をX軸方向に動作させることで平面加工を行う。加工機のXZ軸又はYZ軸方向の移動を同時に制御させることで自由曲面形状の加工を行うことができる。
超精密生産技術大系第1巻(小林昭監修、1995年10月)67頁、68頁、73〜75頁
従来の切削加工方法では、被加工物と切削工具の相対的な動作条件や切削工具先端の形状によって、被加工物表面に周期的な切削痕が生じる。
図8は、平面の切削加工例について説明する図である。旋削の完了した被加工物の表面には、旋削加工時の被加工物回転数及び相対的な送り精度に起因したスパイラル状の切削痕が生じる。その一部を拡大すると図8(a)のようになり、直径方向の断面は図8(b)のようになる。加工時の被加工物回転数が1000rpm、相対的な送り精度が3mm/minとすると、図8(b)における切削痕の周期は3μmとなる。また、切削工具の先端曲率半径が200μmとすると、切削痕の深さは約0.006μmとなる。このような規則的な切削痕が被加工物表面に生じると、この面に入射した光による切削痕各々の反射光が干渉を起こし、虹面と呼ばれる干渉色を発生してしまう。このような面がカメラ等の光学機器の撮像系に使用されると、像の中に輝点(小さく光る点)があった場合に、虹色の模様が見えたりする場合がある。加工時の条件や切削工具の形状を変更しても、上述のような虹面が生じてしまう場合が多い。光学素子又は金型として使用して問題となるような場合には、切削加工を行った後に研磨加工を行う必要がある。切削加工は加工時に機械の動作精度を転写する加工であり、近年の設備の動作精度からすると形状誤差量が数10nmの精度で加工できるのであるが、研磨加工を行うことによって、多大な加工時間と手間がかかる上に、形状誤差量を増加させてしまう場合が多く見られる。また、研磨加工によって被加工物表面にキズ等の欠陥を生じさせてしまうこともある。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、切削加工において生じる被加工物の規則的な切削痕を解消し、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光による干渉色の発生を抑えることが可能な切削加工技術を提供することである。
本発明の第1の態様は、被加工物に対し切削工具による所定の切り込み量を与えつつ、上記被加工物と上記切削工具とを相対的に移動及び軸回転させることによって上記被加工物に形状創成を行う切削加工方法において、上記被加工物と上記切削工具とを相対的に移動及び軸回転させる動作に加えて、上記被加工物の加工面に沿って、上記被加工物と上記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様であって、微揺動させる振幅を、上記被加工物と上記切削工具とを相対的に移動及び軸回転させる動作のみの場合に上記被加工物に生じる切削痕の間隔をWとして、20μmを超えない範囲でW/5以上に設定することを特徴とする。
本発明の第3の態様は、上記第1又は第2の態様であって、さらに上記被加工物の移動軸と上記切削工具の移動軸との相対角度を変化させる動作を加えることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、上記第1乃至第3の態様であって、ピエゾ素子(圧電素子)により、上記被加工物の加工面に沿って、上記被加工物と上記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、上記第1乃至第3の態様であって、超音波振動により、上記被加工物の加工面に沿って、上記被加工物と上記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする。
本発明によれば、被加工物と切削工具を相対的に移動及び軸回転させる動作に加えて、上記被加工物の加工面に沿って、上記被加工物と上記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることで、切削加工により生じる被加工物の規則的な切削痕を解消し、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光による干渉色の発生を抑えることができる。
なお、微揺動させる振幅を、被加工物と切削工具とを相対的に移動及び軸回転させる動作のみの場合に上記被加工物に生じる切削痕の間隔をWとして、20μmを超えない範囲でW/5以上に設定するのが望ましく、このような範囲に設定することで、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光による干渉色の発生を一層有効に抑えることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
本実施の形態では、旋削加工において、切削工具をその走査方向と同一方向にピエゾ素子(圧電素子)の動作によって微揺動させつつ光学素子や成形用の金型の平面加工を行う例について説明する。
図1は、実施の形態1における旋削加工を行う設備概要を説明する図である。無電解ニッケルメッキを施された被加工物1は、回転可能な軸回転手段としてのスピンドル2の加工側先端に装着される。スピンドル2は、その移動軸方向と同一方向に動作可能な第1移動手段としてのZ軸ステージ3上に固定されている。単結晶ダイヤモンドバイトからなる切削工具4は、バイトホルダー5に固定される。バイトホルダー5は、Z軸と水平面内で直交するX軸方向に動作可能な第2移動手段としてのX軸ステージ6上に、微揺動手段としてのピエゾステージ7を介して固定される。ピエゾステージ7は、X軸と同一方向に動作可能なものであり、その動作はコントローラ8によって制御される。Z軸ステージ3及びX軸ステージ6は同一の架台9上に固定され、その動作及びスピンドル2の回転は不図示の制御装置により行われる。加工の際には、不図示の油ミスト機構により、加工点に油ミストが供給される。
以下、実施の形態1における作用を説明する。まず、スピンドル2が回転した状態で、切削工具4の先端位置がスピンドル2の回転軸上に合致するように、X軸ステージ6を動かす。本実施の形態では平面の旋削加工を行うが、その加工条件は、スピンドル2の回転が1000rpm、切り込み深さが5μm、加工時のX軸ステージ6の走査速度が5mm/minである。この条件で加工する際に発生する渦巻き状の切削痕の間隔は5μmとなる。この規則的な切削痕を無くすために、ピエゾステージ7によって微揺動を与える。微揺動の制御はコントローラ8によって行われ、本実施の形態においては、X軸方向に±2.5μm、振幅5μmの大きさの揺動を与える。この揺動動作は、5kHzの周波数にて行う。この出力がコントローラ8からピエゾステージ7に与えられた状態において、不図示の油ミスト機構により、加工点に油ミストを供給し、Z軸ステージ3により5μmの切り込みを与える。切り込み動作が完了した後、X軸ステージ6をプラス方向に5mm/minの走査速度で動作させ、平面加工を行う。
図2は、実施の形態1における旋削加工を行った際の被加工物表面を拡大した図である。破線で示した微揺動を行わない状態では、5μm間隔の規則的な切削痕が発生するが、上述した微揺動を行うことにより、規則的な切削痕を解消することができる。これにより、この面に光を入射させた際の干渉色の発生を抑えることができる。
本実施の形態では、ピエゾステージ7による微揺動の幅を5μmとしたが、微揺動を行わない状態での切削痕の間隔をWとすると、微揺動の幅は20μmを超えない範囲でW/5以上とする。この条件は、干渉色の発生状況と、加工面の面荒れ状態によって設定した。切削痕間隔Wが0.5μmから10μmの加工条件において、微揺動幅を0から4Wの間で変更して加工を行った。微揺動の幅がW/5の場合は、干渉色の発生に大きな変化がなかったが、W/5以上では干渉色の発生を有効に抑えることが確認できた。また、微揺動を大きくするにつれて切削工具の磨耗や加工面の面荒れ状態に影響が生じた。隣接する切削痕にまたがることのできる微揺動の幅2Wであれば十分に干渉色の発生が抑えられていたが、20μmを超える微揺動を与えると、切削工具に磨耗が観察された。さらに加工面の面粗さの悪化も見られた。以上のことから、微揺動の幅は20μmを超えない範囲でW/5以上に設定することが望ましい。もちろん、微揺動の幅の範囲は、これに限定されるものではなく、発生する干渉色の許容限度内で適宜設定可能である。
また、実施の形態1では、ピエゾステージによる微揺動を一定の周波数で行ったが、被加工物の回転数と微揺動の周波数によっては、放射状の模様が被加工物表面に発生する場合がある。これを防止するために、コントローラの制御により周波数を加工中にランダムに設定することも可能である。
実施の形態1によれば、旋削加工において、切削工具をその走査方向と同一方向にピエゾ素子の動作によって微揺動させる動作を加えることで、被加工物の規則的な切削痕を解消し、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光による干渉色の発生を抑えることができる。
<実施の形態2>
本実施の形態では、旋削加工において非球面形状を創成する際に、創成する非球面形状の加工点において、その接線方向にピエゾ素子の動作によって微揺動をさせつつ光学素子や成形用の金型の加工を行う例について説明する。
図3は、実施の形態2における旋削加工を行う設備概要を説明する図である。加工面に無電解ニッケルメッキを施された被加工物11は、おおよその凹面の非球面形状を形成した状態で、回転可能な軸回転手段としてのスピンドル12の先端に装着される。スピンドル12は、その回転軸と同一方向に動作可能な第1移動手段としてのZ軸ステージ13上に固定されている。単結晶ダイヤモンドバイトからなる切削工具14は、バイトホルダー15に固定される。バイトホルダー15は、Z軸と水平面内で直交するX軸方向に動作可能な第2移動手段としてのX軸ステージ16上に、B軸(旋回軸)テーブル20と微揺動手段としてのピエゾステージ17を介して固定される。ピエゾステージ17は、切削工具14の軸14aと水平面内の直交方向に動作可能なものであり、その動作はコントローラ18によって制御される。Z軸ステージ13及びX軸ステージ16は同一の架台19上に固定され、それらの動作、B軸テーブル20の動作、及びスピンドル12の回転は不図示の制御装置により行われる。加工の際には、不図示の油ミスト機構により、加工点に油ミストが供給される。
以下、実施の形態2における作用を説明する。まず、スピンドル12が回転した状態において、切削工具14の先端位置が、スピンドル12の回転軸上に合致するように、X軸ステージ16を移動させる。本実施の形態では非球面の旋削加工を行うが、非球面形状の加工点において、切削工具14はその加工点の接線に対して垂直方向から接する。図中に示す破線は、切削工具14の軌跡の一例を示したものである。加工条件はスピンドル12の回転数が1000rpm、切り込み深さが5μmとし、加工時のX軸ステージ16、Z軸ステージ13、及びB軸ステージ20の走査速度は、被加工物11に発生する渦巻き状の切削痕の間隔が全面にて3μmとなるように制御する。この3μm間隔で生じる規則的な切削痕を解消するために、ピエゾステージ17によって微揺動を与える。微揺動の制御はコントローラ18によって行われ、本実施の形態の場合、X軸方向に±1μm、振幅で2μmの大きさの揺動を与える。また、この揺動動作は10kHzの周波数にて行う。この出力がコントローラ18からピエゾステージ17に与えられた状態にて、不図示の油ミスト機構により加工点に油ミストを供給し、Z軸ステージ13により5μmの切り込みを与える。切り込み動作が完了した後に、X軸ステージ16、Z軸ステージ13、B軸テーブル20を上述の条件に従って動作させ、非球面加工を行う。
実施の形態2によれば、非球面や球面のように加工面に傾斜がある被加工物を加工する際にも、創成する非球面形状の加工点において、その接線方向に微揺動を与えることができるので、実施の形態1と同様に、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光を入射させた場合の干渉色の発生を抑えることが可能である。
<実施の形態3>
本実施の形態では、旋削加工において、平面形状を創成する際に切削工具の走査方向と同一方向に超音波振動によって微揺動させつつ光学素子や成形用の金型の加工を行う例を説明する。
図4は、実施の形態3における旋削加工を行う設備概要を説明する図である。無酸素銅からなる被加工物21は、回転可能な軸回転手段としてのスピンドル22の加工側先端に装着される。スピンドル22は、その回転軸と同一方向に動作可能な第1移動手段としてのZ軸ステージ23上に固定されている。単結晶ダイヤモンドバイトからなる切削工具24は、バイトホルダー25に固定される。バイトホルダー25は、Z軸と水平面内で直交するX軸方向に動作可能な第2移動手段としてのX軸ステージ26上に、微揺動手段としての超音波ステージ27を介在して固定される。超音波ステージ27は、X軸と同一方向に動作可能なものであり、その動作はアンプ28によって制御される。Z軸ステージ23及びX軸ステージ26は同一の架台29上に固定され、その動作及びスピンドル22の回転は不図示の制御装置により行われる。加工の際には、不図示の油ミスト機構により、加工点に油ミストが供給される。
以下、実施の形態3における作用を説明する。まず、スピンドル22が回転した状態で、切削工具24の先端位置がスピンドル22の回転軸上に合致するように、X軸ステージ26を動かす。本実施の形態では平面の旋削加工を行うが、その加工条件は、スピンドル22の回転が1500rpm、切り込み深さが5μm、加工時のX軸ステージ26の走査速度が6mm/minである。この条件で加工する際に発生する渦巻き状の切削痕の間隔は3μmとなる。この規則的な切削痕を解消するために、超音波ステージ27によって微揺動を与える。微揺動の制御はアンプ28によって行われ、本実施の形態においては、X軸方向に±1μm、振幅2μmの大きさの揺動を与える。この揺動動作は27kHzの周波数にて行う。この出力がアンプ28から超音波ステージ27に与えられた状態において、不図示の油ミスト機構により、加工点に油ミストを供給し、Z軸ステージ23により5μmの切り込みを与える。切り込み動作が完了した後、X軸ステージ26をプラス方向に6mm/minの走査速度で動作させ、平面加工を行う。
実施の形態3によれば、旋削加工において、平面形状を創成する際に切削工具の走査方向と同一方向に超音波振動によって微揺動させる動作を加えることで、被加工物の規則的な切削痕を解消し、被加工物の加工形状に入射した光による干渉色の発生を抑えることができる。また、微揺動の手段として超音波振動を用いることで、より細かい周期で揺動させることができるため、切削痕の目立たない加工面を得ることができ、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光による干渉色の発生を抑えることができる。
<実施の形態4>
本実施の形態では、フライカット加工において自由曲面形状を創成する際に、切削工具の送り方向に、その送り動作の機構を用いて微揺動をさせつつ光学素子や成形用の金型の加工を行う例について説明する。
図5は、実施の形態4におけるフライカット加工を行う設備概要を説明する図である。加工面に無電解ニッケルメッキの施された被加工物31は、おおよその凹面の自由曲面形状を形成した状態で、鉛直方向に動作可能な第3移動手段としてのY軸ステージ32の側面に固定され、Y軸ステージ32は水平方向に動作可能な第1移動手段としてのZ軸ステージ33上に配置される。単結晶ダイヤモンド35を円盤の外周に設けた回転切削工具34は、軸回転手段としてのスピンドル40の先端に取り付けられ、スピンドル40はZ軸と水平面内で直交するX軸方向に動作可能な第2移動手段としてのX軸ステージ36上に固定される。Z軸ステージ33及びX軸ステージ36は同一の架台39上に固定され、それらの動作、Y軸ステージ32の動作、及びスピンドル40の回転は不図示の制御装置により行われる。加工の際には、不図示の油ミスト機構により、加工点に油ミストが供給される。X軸ステージ36、Y軸ステージ32、及びZ軸ステージ33の動作は、不図示のリニアモータにより行われる。
以下、実施の形態4における作用を説明する。単結晶ダイヤモンド35の先端と被加工物31の基準点31aが合致するように位置調整を行う。スピンドル40を回転させ、Z軸ステージ33によって切り込みを与えた後、形状創成加工を開始する。本実施の形態では自由曲面形状のフライカット加工を行うが、被加工物31に対して、回転切削工具34をX軸方向に走査させながら加工を行う。この走査の際に、Z軸ステージ33の動作を同期して行うことで、被加工物31の垂直方向位置の割り出しに使用する。回転切削工具34をZ軸と同期させつつX軸方向に走査し、X方向断面の走査完了後にY軸ステージ32にて割り出しを行う作業を繰り返すことで自由曲面形状が創成される。図中の被加工物31のX方向及びY方向の中心線形状を示したものである。主要な加工条件としては、スピンドル40の回転数が1000rpm、切り込み深さが3μm、加工時のX軸ステージ36の走査速度が10mm/minである。この条件で加工を行うと、被加工物31のX軸方向に細かい縦線が並んだような形状の切削痕が10μm間隔で発生する。この規則的な切削痕を解消するために、X軸ステージ36を±5μm、振幅で10μmの大きさの揺動を与える。この揺動動作は、振幅10μmの正弦波動作を300mm/minの速度で形状創成加工の動作に加えて加工を行う。不図示の油ミスト機構により加工点に油ミストを供給し、Z軸ステージ33により3μmの切り込みを与える。切り込み動作が完了したらX軸ステージ36による走査と、Z軸ステージ33による切り込み深さ位置の制御と、Y軸ステージ32による垂直方向の加工位置の割り出しを行って自由曲面加工を行う。
実施の形態4によれば、フライカット加工において自由曲面形状を創成する際に、切削工具の送り方向に、その送り動作の機構を用いて微揺動させることができるので、フライカット加工においても、被加工物又はその形状を転写したものに入射した光を入射させた場合の干渉色の発生を抑えることができる。また、本実施の形態では、微揺動のための機構を設ける必要がないので、設備構成を簡単かつ安価にすることができる。
なお、実施の形態において用いた周波数、回転速度、移動速度、切り込み深さなどの数値は、あくまで好ましい一例を挙げただけであって、本発明はこれらの数値に限定されるものでない。
実施の形態1における旋削加工を行う設備概要を説明する図である。 実施の形態1における旋削加工を行った際の被加工物表面を拡大した図である。 実施の形態2における旋削加工を行う設備概要を説明する図である。 実施の形態3における旋削加工を行う設備概要を説明する図である。 実施の形態4におけるフライカット加工を行う設備概要を説明する図である。 旋削方式を説明するための概略図である。 フライカット方式を説明するための概略図である。 平面の切削加工例について説明する図である。
符号の説明
1 被加工物
2 スピンドル
3 Z軸ステージ
4 切削工具
5 バイトホルダー
6 X軸ステージ
7 ピエゾステージ
8 コントローラ
9 架台
11 被加工物
12 スピンドル
13 Z軸ステージ
14 切削工具
14a 切削工具軸
15 バイトホルダー
16 X軸ステージ
17 ピエゾステージ
18 コントローラ
19 架台
20 B軸テーブル
21 被加工物
22 スピンドル
23 Z軸ステージ
24 切削工具
25 バイトホルダー
26 X軸ステージ
27 超音波ステージ
28 アンプ
29 架台
31 被加工物
31a 被加工物基準点
32 Y軸ステージ
33 Z軸ステージ
34 回転切削工具
35 単結晶ダイヤモンド
36 X軸ステージ
39 架台
40 スピンドル
51 被加工物
52 切削工具
52a 単結晶ダイヤモンド
61 被加工物
62 回転切削工具
62a 単結晶ダイヤモンド

Claims (10)

  1. 被加工物に対し切削工具による所定の切り込み量を与えつつ、該被加工物と該切削工具とを相対的に移動及び軸回転させることによって前記被加工物に形状創成を行う切削加工方法において、
    前記被加工物と前記切削工具とを相対的に移動及び軸回転させる動作に加えて、前記被加工物の加工面に沿って、前記被加工物と前記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする切削加工方法。
  2. 請求項1に記載の切削加工方法であって、微揺動させる振幅を、前記被加工物と前記切削工具とを相対的に移動及び軸回転させる動作のみの場合に前記被加工物に生じる切削痕の間隔をWとして、20μmを超えない範囲でW/5以上に設定することを特徴とする切削加工方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の切削加工方法であって、さらに前記被加工物の移動軸と前記切削工具の移動軸との相対角度を変化させる動作を加えることを特徴とする切削加工方法。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の切削加工方法であって、ピエゾ素子(圧電素子)により、前記被加工物の加工面に沿って、前記被加工物と前記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする切削加工方法。
  5. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の切削加工方法であって、超音波振動により、前記被加工物の加工面に沿って、前記被加工物と前記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする切削加工方法。
  6. 被加工物に対し切削工具による所定の切り込み量を与えつつ、該被加工物と該切削工具とを相対的に移動及び軸回転させることによって前記被加工物に形状創成を行う切削加工装置において、
    前記被加工物と前記切削工具とを相対的に移動させる移動手段と、
    前記被加工物と前記切削工具の少なくとも一方を軸回転させる軸回転手段と、
    前記被加工物の加工面に沿って、前記被加工物と前記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させる微揺動手段と、
    を備えたことを特徴とする切削加工装置。
  7. 請求項6に記載の切削加工装置であって、前記微揺動手段は、前記移動手段及び前記軸回転手段のみの動作の場合に前記被加工物に生じる切削痕の間隔をWとして、20μmを超えない範囲でW/5以上の振り幅で微揺動させることを特徴とする切削加工装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の切削加工装置であって、さらに前記被加工物の移動軸と前記切削工具の移動軸との相対角度を変化させる制御手段を備えることを特徴とする切削加工装置。
  9. 請求項6から請求項8のうちいずれか1項に記載の切削加工装置であって、前記微揺動手段は、ピエゾ素子(圧電素子)により、前記被加工物の加工面に沿って、前記被加工物と前記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする切削加工装置。
  10. 請求項6から請求項8のうちいずれか1項に記載の切削加工装置であって、前記微揺動手段は、超音波振動により、前記被加工物の加工面に沿って、前記被加工物と前記切削工具とをその相対的な切削方向とは交差する方向に微揺動させることを特徴とする切削加工装置。
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