JP2012045581A - レーザ加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 円柱または円筒に類する形状の加工対象物WにレーザビームLを照射して形状形成を行う加工方法であって、加工対象物Wを保持して軸中心に回転させると共に加工対象物WとレーザビームLとの相対的な位置関係を調整する位置調整工程と、加工対象物Wの外周面にレーザビームLを照射するレーザ光照射工程とを有し、レーザビームLの光軸を加工対象物Wの回転軸WAに対してねじれの位置に配した状態で加工対象物Wを回転させ、レーザビームLを加工対象物Wの外周面に照射させるレーザ旋盤加工を行う。
【選択図】図2
Description
すなわち、特許文献1に記載の技術では、2種類の波長のレーザを使い分ける必要があり、装置や加工プロセスが複雑になると共に、加工の寸法精度が悪くなるという不都合がある。また、特許文献2に記載の技術では、表面のガラス化を行うために、加工対象物の材料が限定されると共に加工対象物の物性に適したレーザ光源をその都度選定する必要があるという問題がある。さらに、特許文献3に記載の技術では、ダイヤモンド膜の平滑化のために必要な装置構成が複雑であり、他の用途への汎用性が無いなどの不都合がある。また、研磨だけでなく加工対象物の形状加工まで行うことが難しく、特に、円柱状または円筒状の加工対象物の外周面を加工することが困難である。また、特許文献4に記載の技術では、遊離砥石を用いた研磨をさらに行う必要があるため、研磨の手間や時間を要してしまうと共に、レーザ加工を行った部位だけを均一に研磨することが困難である。
すなわち、このレーザ加工方法では、レーザビームの照射点における加工対象物の外周面の法線とレーザビームの光軸との角度を15°〜45°に設定することにより、良好な平滑性向上効果と高い加工効率とを得ることができる。すなわち、上記角度が、15°未満または45°を超える場合では、面粗さの低減効果があまり得られないと共に、45°を超える場合では、レーザビームの反射が生じて加工効率が大幅に低下するためである。
すなわち、このレーザ加工方法では、上記レーザ旋盤加工を行う前に、レーザビームの照射点における加工対象物の外周面の法線とレーザビームの光軸との角度を0°に設定してレーザビームを加工対象物の外周面に照射して加工する荒削り工程を行うので、最初は荒削り工程で大きく深く削り、最終面では上記レーザ旋盤加工によってレーザビームをオフセットさせ、平滑性の高い加工面を形成することで、効率の良い高精度なレーザ加工が可能になる。
すなわち、このレーザ加工方法では、加工対象物がセラミックス材料で形成されていると、金属や有機物で形成された場合に比べてレーザ照射部の溶融が小さく、レーザ加工痕がはっきり現れるため、より高い平滑性の向上効果を得ることができる。
すなわち、本発明に係るレーザ加工方法によれば、レーザビームの光軸を加工対象物の回転軸に対してねじれの位置に配した状態で加工対象物を回転させ、レーザビームを加工対象物の外周面に照射させるレーザ旋盤加工を行うので、簡易な装置構成で加工可能であり、加工面の平滑性が向上すると共に高い生産性が得られる。
例えば、本発明のレーザ加工方法は、ドリルやエンドミルの形態加工や円筒型チップサージアブソーバの溝加工(マイクロギャップ加工)等の円柱または円筒に類する形状のセラミックス部材の加工に好適である。
上記ガルバノスキャナ7は、移動機構4の直上に配置されている。また、上記CCDカメラ8は、ガルバノスキャナ7に隣接して設置されている。
このレーザビームLの照射点における加工対象物Wの外周面の法線HとレーザビームLの光軸LAとの角度θは、次のような実験により設定した。
なお、レーザビームLのオフセット量(角度θの大きさに相当)に応じて照射点の高さも変わるため、適宜、Z軸ステージ部4z等によってレーザビームLの焦点位置を調整する。
さらに、上記レーザ旋盤加工を行う前に、レーザビームLの照射点における加工対象物Wの外周面の法線HとレーザビームLの光軸LAとの角度θを0°に設定してレーザビームLを加工対象物Wの外周面に照射して加工する荒削り工程を行うことで、最初は荒削り工程で大きく深く削り、最終面では上記レーザ旋盤加工によってレーザビームLをオフセットさせ、平滑性の高い加工面を形成することで、効率の良い高精度なレーザ加工が可能になる。
上記実施形態では、加工対象物として円柱状のものを用いたが、円柱状の他に、円筒状または外周面の少なくとも一部が断面円弧状とされた柱状若しくは棒状のものが採用可能である。例えば、半割円柱状(軸方向から見て半円状の柱形状)や円柱形状の外周面に複数のスリットが軸方向に沿って形成された略円柱状などの円柱または円筒に類する形状の加工対象物にも適用可能である。
Claims (4)
- 円柱状、円筒状または外周面の少なくとも一部が断面円弧状とされた柱状若しくは棒状の加工対象物にレーザビームを照射して形状形成を行う加工方法であって、
前記加工対象物を保持して軸中心に回転させると共に前記加工対象物と前記レーザビームとの相対的な位置関係を調整する位置調整工程と、
前記加工対象物の外周面に前記レーザビームを照射するレーザ光照射工程とを有し、
前記レーザビームの光軸を前記加工対象物の回転軸に対してねじれの位置に配した状態で前記加工対象物を回転させ、前記レーザビームを前記加工対象物の外周面に照射させるレーザ旋盤加工を行うことを特徴とするレーザ加工方法。 - 請求項1に記載のレーザ加工方法において、
前記レーザビームの照射点における前記加工対象物の外周面の法線と前記レーザビームの光軸との角度を15°〜45°に設定することを特徴とするレーザ加工方法。 - 請求項1または2に記載のレーザ加工方法において、
前記レーザ旋盤加工を行う前に、前記レーザビームの照射点における前記加工対象物の外周面の法線と前記レーザビームの光軸との角度を0°に設定して前記レーザビームを前記加工対象物の外周面に照射して加工する荒削り工程を行うことを特徴とするレーザ加工方法。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のレーザ加工方法において、
前記加工対象物が、セラミックス材料で形成されていることを特徴とするレーザ加工方法。
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