JP2013173150A - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置およびレーザ加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 3次元加工において、小さい表面粗さで傾斜面加工が可能なレーザ加工装置およびレーザ加工方法を提供すること。
【解決手段】 レーザビームL1を加工対象物に照射すると共に走査可能なレーザ照射機構2と、加工対象物を保持して該加工対象物とレーザビームとの相対的な位置関係を調整可能な位置調整機構3と、これらの機構を制御する制御部4とを備え、レーザ照射機構が、レーザビームのビーム断面形状を楕円形状に整形して楕円ビームL2とする楕円ビーム整形光学部6と、楕円ビームを回転させ前記楕円形状の短軸を所定の方向に向ける楕円ビーム回転光学部7とを有し、制御部が、加工対象物の加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルを求め、該法線ベクトルの楕円ビームの照射方向に垂直な面への正射影ベクトル成分の方向に前記楕円形状の短軸を向ける制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、小さい表面粗さで傾斜面等の3次元加工が可能なレーザ加工装置およびレーザ加工方法に関する。
近年、今まで砥石を使って研削加工されていた部材等の形態形成(形状形成)にも、レーザビーム(レーザ光)を照射して加工を行うレーザ加工装置が用いられている。この3次元形状を加工する方法としては、レーザ光を層状に走査することによって行う方法が提案されている。また、特許文献1では、レーザ光の断面形状を楕円形状にし、回転制御を実施して加工に用いるレーザ加工装置が提案されている。
このレーザ加工装置では、円形のレーザビームから楕円形状のレーザビームを成形する楕円形状成形手段と、楕円形状成形手段により得られる楕円形状のレーザビームを分岐させる分岐手段と、分岐手段により得られる各楕円形状の角度が異なるように、楕円形状のレーザビームを回転させる回転手段と、回転手段により得られる楕円形状のレーザビームを合成させる合成手段と、合成されたレーザビームを所定形状に切り出すマスク機構を有している。
特開2008−49361号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
レーザ光を層状に走査することによって傾斜面を加工する方法について、走査するビームの形状や走査方法については様々な検討がなされている。しかしながら、層状に加工して傾斜面をより平滑に加工するためには、レーザビームのパルス痕等によって充分な面粗さを得る方法がなかった。また、傾斜面を加工するための方法ではないが、楕円ビームを用いた加工方法として、特許文献1に記載のレーザ加工装置のように、2つの楕円ビームを重ね合わせて回転させマスクパターンに投入する方法も提案されているが、この方法は均質なビームを得ることを目的としているため、加工面の面粗さを低減する効果が得られない。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、3次元加工において、小さい表面粗さで傾斜面加工が可能なレーザ加工装置およびレーザ加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のレーザ加工装置は、加工対象物にレーザビームを照射して加工する装置であって、レーザビームを発振して前記加工対象物に一定の繰り返し周波数で照射すると共に走査可能なレーザ照射機構と、前記加工対象物を保持して該加工対象物と前記レーザビームとの相対的な位置関係を調整可能な位置調整機構と、これらの機構を制御する制御部とを備え、前記レーザ照射機構が、前記レーザビームのビーム断面形状を楕円形状に整形して楕円ビームとする楕円ビーム整形光学部と、前記楕円ビームを回転させ前記楕円形状の短軸を所定の方向に向ける楕円ビーム回転光学部とを有し、前記制御部が、前記加工対象物の加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルを求め、該法線ベクトルの前記楕円ビームの照射方向に垂直な面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向ける制御を行うことを特徴とする。
また、本発明のレーザ加工方法は、加工対象物にレーザビームを照射して加工する方法であって、レーザビームを発振して前記加工対象物に一定の繰り返し周波数で照射すると共に走査するレーザ照射工程と、前記加工対象物を保持して該加工対象物と前記レーザビームとの相対的な位置関係を調整する位置調整工程とを有し、前記レーザ照射工程が、前記レーザビームのビーム断面形状を楕円形状に整形して楕円ビームとする楕円ビーム整形工程と、前記楕円ビームを回転させ前記楕円形状の短軸を所定の方向に向ける楕円ビーム回転工程とを有し、前記加工対象物の加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルを求め、該法線ベクトルの前記楕円ビームの照射方向に垂直な面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向けることを特徴とする。
すなわち、これらのレーザ加工装置及び方法では、加工対象物の加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルを求め、該法線ベクトルの楕円ビームの照射方向に垂直な面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向けるので、傾斜した加工面において表面粗さを小さくすることが可能になる。
さらに、本発明のレーザ加工装置は、前記制御部が、前記楕円ビームの走査を行う際に、前記加工領域を前記楕円ビームの照射方向に複数の加工レイヤーを積み重ねたものとして設定し、各加工レイヤーに対して前記楕円ビームを照射し、前記加工レイヤー毎に所定部分を除去して、三次元形状の加工面を形成する制御を行い、隣接する2つの前記加工レイヤーにおいて前記設計上の加工後形状を決定する前記走査の開始点又は終点の座標から前記法線ベクトルを演算することを特徴とする。
また、本発明のレーザ加工方法は、前記楕円ビームの走査を行う際に、前記加工領域を前記楕円ビームの照射方向に複数の加工レイヤーを積み重ねたものとして設定し、各加工レイヤーに対して前記楕円ビームを照射し、前記加工レイヤー毎に所定部分を除去して、三次元形状の加工面を形成し、隣接する2つの前記加工レイヤーにおいて前記設計上の加工後形状を決定する前記走査の開始点又は終点の座標から前記法線ベクトルを演算することを特徴とする。
すなわち、これらのレーザ加工装置及び方法では、隣接する2つの加工レイヤーにおいて設計上の加工後形状を決定する走査の開始点又は終点の座標から前記法線ベクトルを演算するので、簡易な演算で法線ベクトルを算出することができ、容易に楕円ビームの短軸方向を決定することができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法によれば、加工対象物の加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルを求め、該法線ベクトルの楕円ビームの照射方向に垂直な面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向けるので、傾斜した加工面において表面粗さを小さくすることが可能になる。
したがって、本発明のレーザ加工装置およびレーザ加工方法は、例えば、切削工具等の3次元的で面精度の高い形状加工に好適である。
本発明に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法において、レーザ加工装置を示す概略的な全体構成図である。 本実施形態において、レーザビームの各光路における断面形状を示す図である。 本実施形態において、加工後形状と加工レイヤーとの交線と楕円ビームの短軸方向と走査方向との関係を示す説明図である。 本実施形態において、楕円ビームのビーム断面形状に関して長軸と短軸とを示す説明図である。 本実施形態のレーザ加工方法において、隣接する加工レイヤーの3点に基づいて法線ベクトルの向きを算出する方法を示す説明図である。 本実施形態において、楕円ビームによる加工状態(a)と円形ビームによる加工状態(b)とを示す説明図である。 本発明に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法の実施例において、加工対象物の加工前形状(a)及び設計上の加工後形状(b)を示す側面図である。 本実施例において、レーザ加工方法を工程順に示すフローチャートである。 本実施例のレーザ加工方法において、加工範囲を示す説明図である。 本実施例のレーザ加工方法において、工程順に示す説明図である。 本実施例のレーザ加工方法において、例外処理に示す説明図である。 本実施例において、加工途中の加工対象物を示す拡大写真画像である。
以下、本発明に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法の一実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために必要に応じて縮尺を適宜変更している部分がある。
本実施形態のレーザ加工装置1は、図1に示すように、加工対象物Wにレーザビーム(レーザ光)を照射して加工する装置であって、レーザビームL1を発振して加工対象物Wに一定の繰り返し周波数で照射すると共に走査可能なレーザ照射機構2と、加工対象物Wを保持して該加工対象物WとレーザビームL1との相対的な位置関係を調整可能な位置調整機構3と、これらの機構を制御する制御部4とを備えている。
上記レーザ照射機構2は、レーザビームL1となる図2の(a)に示すような断面円形状のレーザ光をパルス発振すると共に、図2の(a)に示すように断面円形状のスポット状に集光させる光学系も有するレーザ光源5を備えている。
また、レーザ照射機構2は、レーザビームL1のビーム断面形状を楕円形状に整形して楕円ビームL2とする楕円ビーム整形光学部6と、楕円ビームL2を回転させ前記楕円形状の短軸を所定の方向に向ける楕円ビーム回転光学部7とを有している。
また、レーザ照射機構2は、回転させた楕円ビームL2は反射して光路を変更するミラー8と、照射する楕円ビームL2を走査させるガルバノスキャナ9と、楕円ビームL2を集光するf−θレンズの集光レンズ10とを有している。
上記楕円ビーム整形光学部6は、2つのシリンドリカルレンズ6a等のレンズを備えた光学系であり、上記断面円形状のレーザビームL1を、図2の(b)に示すように断面楕円形状の楕円ビームL2に整形する機能を有している。なお、図4に示すように、整形後の楕円ビームL2の断面楕円形状は、短軸/長軸≦0.5とすることが好ましい。すなわち、楕円ビームL2の断面楕円形状の長軸径をaとし、短軸径をbとしたとき、b/a≦0.5とする。
上記楕円ビーム回転光学部7は、図2の(c)に示すように楕円ビームL2をその断面楕円形状の短軸を所定方向に向けて回転させるダブプリズム7aを備えた光学系である。なお、上記ダブプリズム7aは、ホルダ7b内に収納されている。
また、この楕円ビーム回転光学部7は、回転させた楕円ビームL2は反射して光路を変更するミラー8と、照射する楕円ビームL2を走査させるガルバノスキャナ9と、楕円ビームL2を集光するf−θレンズの集光レンズ10とを備えている。
上記位置調整機構3は、水平面に平行なX方向に移動可能なX軸ステージ部10xと、該X軸ステージ部10x上に設けられX方向に対して垂直でかつ水平面に平行なY方向に移動方向なY軸ステージ部10yと、該Y軸ステージ部10y上に設けられ加工対象物Wを保持可能であると共に水平面に対して垂直方向に移動可能なZ軸ステージ部10zとで構成されている。
上記ガルバノスキャナ9及び集光レンズ10は、Z軸ステージ部10zの直上に配置されている。
このレーザ照射機構2により出射されるレーザビームL1及び楕円ビームL2は、シングルモードでありビーム断面の光強度分布がガウシアン分布となっていると共に、図4に示すように、集光点においてビーム断面の光強度分布が楕円形状となっている。
上記レーザ光源5は、190〜550nmのいずれかの波長のレーザ光を照射できるものが使用可能であり、例えば本実施形態では、波長355nmのレーザ光を発振して出射できるものを用いている。
上記制御部4は、図3に示すように、加工対象物Wの加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルHを求め、該法線ベクトルHの楕円ビームL2の照射方向に垂直な面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向ける制御を行う機能を有している。
また、制御部4は、図5に示すように、楕円ビームL2の走査を行う際に、加工プログラムにおいて、加工領域を楕円ビームL2の照射方向に複数の加工レイヤーLYを積み重ねたものとして設定し、各加工レイヤーLYに対して楕円ビームL2を照射し、加工レイヤーLY毎に所定部分を除去して、三次元形状の加工面を形成するように各機構を制御する。
また、制御部4は、隣接する2つの加工レイヤーLYにおいて設計上の加工後形状を決定する走査の開始点又は終点の座標から法線ベクトルHを演算する。
例えば、図5の(a)(b)に示すように、隣接する2つの加工レイヤーLYにおいて設計上の加工後形状を決定する走査の終点位置P1,P2,P3の座標に基づいてこれら3点で構成される面に対する法線ベクトルHを算出する。さらに、制御部4は、求めた法線ベクトルHの楕円ビームL2の照射方向であるZ方向に垂直な面、すなわちX−Y面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向けるように楕円ビーム回転光学部7を制御し、楕円ビームL2を回転させる。
このように制御部4は、上記各機構を制御して、図3及び図5に示すように、所定方向に回転させた楕円ビームL2を加工レイヤーLY毎に走査させて加工を行う。この際、図3に示すように、同一加工レイヤーLYにおける楕円ビームL2の走査間隔dは、隣接する楕円ビームL2が長軸方向に面積の1/3以上が重なるように設定すると共に、隣接する加工レイヤーLY間で直前の加工レイヤーLYの走査線S1(走査方向)の間を通るように走査位置を変えて走査することが好ましい。例えば隣接する加工レイヤーLY間で走査間隔の1/2分の走査位置を変えて走査する。
なお、図3において、1層目の加工レイヤーLYにおける走査線S1を破線の矢印で図示し、2層目の加工レイヤーLYにおける走査線S2を二点鎖線の矢印で図示している。また、図3において、符号Cは、加工形状と加工レイヤーLYとの交線を示している。なお、加工レイヤーLYの厚みを無限小とみれば、加工レイヤーLYと上記設計上の加工後形状との交わりは線とみなせる。
このように楕円ビームL2の断面楕円形状の短軸方向を、傾斜面等である加工面向きに合わせて上記のように走査することで、図6の(a)に示すように、隣接する楕円ビームL2による加工痕で形成された凸部W1が、図6の(b)に示すように、断面円形状のレーザビームL0を走査した場合に比べて小さくなり、加工面における面粗さが低減される。
このように本実施形態のレーザ加工装置1およびレーザ加工方法では、加工対象物Wの加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルHを求め、該法線ベクトルHの楕円ビームL2の照射方向(Z方向)に垂直な面(X−Y面)への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向けるので、傾斜した加工面において表面粗さを小さくすることが可能になる。
また、隣接する2つの加工レイヤーLYにおいて設計上の加工後形状を決定する走査の開始点又は終点の座標から法線ベクトルHを演算するので、簡易な演算で法線ベクトルHを算出することができ、容易に楕円ビームL2の短軸方向を決定することができる。
次に、本発明のレーザ加工装置およびレーザ加工方法により、実際に加工対象物を形状形成した実施例について、図7から図9を参照して説明する。
本発明の実施例では、図7の(a)に示す加工前の厚い平板状の加工対象物Wを、図7の(b)に示す設計上の加工後形状として、上部を4つの傾斜面から成る四角錐形状(ピラミッド形状)に形状加工した。なお、上記4つの傾斜面全部を加工する指定面にし、4つの傾斜面に分けて加工を実施した。
この実施例では、波長355nm,繰り返し周波数166kHzのレーザビームL1及び楕円ビームL2を用いた。また、加工対象物Wには、セラミックス焼結体(SiC,cBN等)を用いた。
さらに、ビーム整形後の楕円形状は短軸/長軸=0.3とした。同一平面での楕円ビームL2の走査間隔は楕円形状の1/3が重なるように走査すると共に、各加工レイヤーLY間で直前の加工レイヤーLYの走査線S1の間を通るように走査間隔dの1/2分の走査位置をずらせて走査した。
次に、図8から図11に示すフローチャート及び説明図を用いて、楕円ビームL2の回転制御について説明する。
まず、制御部4が、図9に示すように、4つの傾斜面のうち1つの指定面のZ方向の範囲、すなわち加工深さを求め(ステップS1)、Z方向範囲内の2層分(n層目と(n+1)層目の2つの加工レイヤーLY分)のプログラム(例えば、Z方向の中間点前後の2層分のプログラム)を求める(ステップS2)。
そして、n層目の加工レイヤーLYの加工プログラムにおいて、走査本数mを1本目として「m=1」に設定する(ステップS3)。次に、m本目の開始点または終了点とが規定値と一致するか否かを判断し(ステップS4)、規定値と一致しないときは、走査本数mを「m=1+1」に設定し(ステップS5)、再度上記ステップS4の判断を行う。すなわち、その走査線が、法線ベクトルHを求めるための傾斜面を形成する線であるか判定を行う。
なお、規定値は、n層目の加工レイヤーLYの加工プログラムにおいてn層目に対応するz座標での傾斜面の位置を表す座標となる。法線ベクトルHを求めるための傾斜面の位置を設定する数値となる。
図10の(a)に示すように、上記規定値に一致するときは、1点目の位置P1として、その座標(x1、y1、z1)を記憶する(ステップS6)。さらに、走査本数mを「m=m+1」に設定し、再びm本目の開始点と終了点とが規定値と一致するか判断する(ステップS8)。図10の(b)に示すように、規定値と一致する場合、2点目の位置P2として座標(x2、y2、z2)を記憶する(ステップS9)。そして、走査本数mを「m=m」に設定する。既定値に一致しないときは、「m=m+1」に設定し、再度上記ステップS4の判断を行う。すなわち、該当する2本の連続する走査線(m及び、m+1)が、法線ベクトルHを求めるための傾斜面を形成する線であるか判定を行う。そして、図11に示すように、1つの走査線しか該当しない場合に、例外処理(ステップS8)を行い、上記ステップS9と同じ処理とする。
次に、(n+1)層目の加工レイヤーLYの加工プログラムにおいて、図10の(c)に示すように、(n+1)層目のm本目の終点を3点目の位置P3として座標(x3、y3、z3)を記録する(ステップS11)。このようにして得た位置P1,P2,P3の3点より傾斜面の法線ベクトルHを求め、該法線ベクトルHのX−Y面の成分のみを算出する(ステップS12)。このように算出した法線ベクトルHのX−Y面の成分の向きに基づいて楕円ビームL2の回転角度を求め、該回転角度で楕円ビーム回転光学部7により楕円ビームL2を回転させ、レーザ加工を開始する。
このように上記レーザ加工を実施したところ、従来の方法では、Rmaxが約1.5μmであったのに対し、本実施例では、Rmaxが0.5μm以下となった。
なお、本実施例において、2つの傾斜面をレーザ加工した状態を示す拡大写真画像を図12に示す。この写真画像からわかるように、非常に表面粗さが小さく面精度の高い傾斜面が得られている。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態および上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1…レーザ加工装置、2…レーザ照射機構、3…位置調整機構、4…制御部、6…楕円ビーム整形光学部、7…楕円ビーム回転光学部、H…法線ベクトル、L1…レーザビーム、L2…楕円ビーム、LY…加工レイヤー、W…加工対象物

Claims (4)

  1. 加工対象物にレーザビームを照射して加工する装置であって、
    レーザビームを発振して前記加工対象物に一定の繰り返し周波数で照射すると共に走査可能なレーザ照射機構と、
    前記加工対象物を保持して該加工対象物と前記レーザビームとの相対的な位置関係を調整可能な位置調整機構と、
    これらの機構を制御する制御部とを備え、
    前記レーザ照射機構が、前記レーザビームのビーム断面形状を楕円形状に整形して楕円ビームとする楕円ビーム整形光学部と、
    前記楕円ビームを回転させ前記楕円形状の短軸を所定の方向に向ける楕円ビーム回転光学部とを有し、
    前記制御部が、前記加工対象物の加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルを求め、該法線ベクトルの前記楕円ビームの照射方向に垂直な面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向ける制御を行うことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記制御部が、前記楕円ビームの走査を行う際に、前記加工領域を前記楕円ビームの照射方向に複数の加工レイヤーを積み重ねたものとして設定し、各加工レイヤーに対して前記楕円ビームを照射し、前記加工レイヤー毎に所定部分を除去して、三次元形状の加工面を形成する制御を行い、
    隣接する2つの前記加工レイヤーにおいて前記設計上の加工後形状を決定する前記走査の開始点又は終点の座標から前記法線ベクトルを演算することを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 加工対象物にレーザビームを照射して加工する方法であって、
    レーザビームを発振して前記加工対象物に一定の繰り返し周波数で照射すると共に走査するレーザ照射工程と、
    前記加工対象物を保持して該加工対象物と前記レーザビームとの相対的な位置関係を調整する位置調整工程とを有し、
    前記レーザ照射工程が、前記レーザビームのビーム断面形状を楕円形状に整形して楕円ビームとする楕円ビーム整形工程と、
    前記楕円ビームを回転させ前記楕円形状の短軸を所定の方向に向ける楕円ビーム回転工程とを有し、
    前記加工対象物の加工領域において設計上の加工後形状の表面における法線ベクトルを求め、該法線ベクトルの前記楕円ビームの照射方向に垂直な面への正射影ベクトルの方向に前記楕円形状の短軸を向けることを特徴とするレーザ加工方法。
  4. 請求項3に記載のレーザ加工方法において、
    前記楕円ビームの走査を行う際に、前記加工領域を前記楕円ビームの照射方向に複数の加工レイヤーを積み重ねたものとして設定し、各加工レイヤーに対して前記楕円ビームを照射し、前記加工レイヤー毎に所定部分を除去して、三次元形状の加工面を形成し、
    隣接する2つの前記加工レイヤーにおいて前記設計上の加工後形状を決定する前記走査の開始点又は終点の座標から前記法線ベクトルを演算することを特徴とするレーザ加工方法。
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