JP2000246614A - オフセットした回転曲面の加工装置とその方法 - Google Patents

オフセットした回転曲面の加工装置とその方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転中心からオフセットした位置にサブミク
ロン以上の高精度で回転曲面を機械加工することがで
き、これにより複数の回転曲面を有する高精度のマイク
ロレンズアレイまたはその原盤を製作することができ、
かつ加工工具が摩耗する場合でも、サブミクロン以上の
高精度を維持して回転曲面を加工することができるオフ
セットした回転曲面の加工装置とその方法を提供する。 【解決手段】 被加工物1を回転中心Oを中心に回転駆
動する回転駆動軸12と、加工工具2の先端部2aを被
加工物に対して直交する3軸方向に直進駆動する3軸駆
動装置14と、回転駆動軸の角度座標Cと3軸駆動装置
による先端部の相対位置座標X,Y,Zを数値制御する
NC制御装置16とを備え、これにより回転中心Oから
オフセットした位置O’に対する先端部の相対位置を数
値制御してオフセット位置O’を回転中心とする回転曲
面を機械加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転中心からオフ
セットした位置にサブミクロン以上の高精度で回転曲面
を機械加工する装置と方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平板表面に多数の微細な凹面あるいは凸
面を備えたマイクロレンズアレイが、重要な光学素子と
してクローズアップされている。例えば、最新の自動焦
点カメラに内蔵されるオートフォーカスシステムでは、
複数箇所での自動焦点を可能にするために、各焦点位置
に対応して対になったレンズが必要になる。このため複
数対のレンズを数ミリ角のCCDの前面に正確に位置決
めする必要が生じる。この場合、マイクロレンズアレイ
は、複数対のレンズを平面状に備えた一体のものにする
必要があり、かつ各レンズ間の中心間隔精度およびそれ
ぞれのレンズの形状精度として、0.1〜0.5μm前
後のサブミクロン精度が要求される。さらに、合焦精度
を高めるためにレンズ形状として従来の球面レンズのみ
ならず、非球面レンズも求められている。
【0003】また、マイクロレンズアレイは、光ファイ
バーのコネクタ、液晶ディスプレイなどのフラットパネ
ルディスプレイ、光学式変位検出/計測装置、等にも適
用が望まれている。光ファイバーのコネクタでは、外径
125μm、芯径10μm程度の極細の素線の端面を互
いに対向させ、その間に集光レンズを配することによ
り、結合効率を格段に高めることができる。液晶ディス
プレイではバックライト光を液晶位置だけを透過させる
ことにより、液晶の回路設計の自由度が高まりかつ表示
能力を高めることができる。これらの場合にも、マイク
ロレンズアレイどしては、多数のレンズを平面状に備え
た一体のものにする必要があり、かつ各レンズ間の中心
間隔精度およびそれぞれのレンズの形状精度としてサブ
ミクロン精度が要求され、さらに、高性能化のためには
非球面等の複雑な回転曲面が要求される。
【0004】上述したマイクロレンズアレイは、原盤と
しての金型を用いて、プラスチックやガラスを成形して
製造される。金型には無酸素銅や無電解ニッケルメッキ
材などの材料が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した金型を製造す
る従来方法は、フォトリソグラフィー法と機械的加工法
に大別することができる。しかし、フォトリソグラフィ
ー法は、多数の微細構造を同時に形成できるという特徴
をもっているが、反面滑らかな曲面を自由に形成するこ
とは困難であり、微細凹面あるいは凸面の光学素子とし
ての性能を満足できる水準にすることは実質的に不可能
である。
【0006】機械加工法は、更に塑性加工法などの変形
加工法によるものと、切削加工・研削加工などの除去加
工法によるものとに区分することができる。しかし、変
形加工法では、微小な凹面あるいは凸面の1個に相当す
る形状の原盤を作成し、それを塑性加工により被加工物
に転写することによって目的の形状を形成するものであ
るが、変形加工による原盤の損傷、精度の低下により光
学的に理想的な形状を得ることは困難であった。
【0007】更に、除去加工法は、フライス盤やボール
盤のように工具を回転させる方法と旋盤のように被加工
物(ワーク)を回転させる方法に区分することができ
る。工具を回転させる加工法は、円弧状の端面をもつ回
転式切削あるいは研削工具を用いて3自由度制御による
ピックフィードによって目的とする多数の微細凹凸形状
を形成するものであるが、この方法では回転式工具の精
度誤差が被加工物の誤差に与える影響が大きく精度を高
めることが困難であること、微細な回転式工具の形成が
困難であること、加工時間が極めて長いことなどの問題
点を有していた。言い換えれば、工具を回転させる場合
には、工具の中心位置精度と形状精度の両方が要求され
るため、NC制御技術の向上により中心位置精度を10
nmオーダの高精度に位置決めできても工具の全外面の
形状精度をサブミクロン精度に形成するのが困難であ
り、かつかりに一旦は形成できても加工による摩耗が激
しいため、工具の交換が不可避であり、結果として形状
精度をサブミクロン精度に維持することができない問題
点があった。
【0008】一方、ワークが回転する方式では、工具は
回転しないため加工位置に位置する輪郭精度のみが要求
されるので、上述した10nmオーダの数値制御技術と
により微細な回転曲面をサブミクロン精度に旋削加工す
ることができる。しかし、この場合には、回転中心から
オフセットした位置に回転曲面を加工できない問題点が
ある。
【0009】さらに、この方式を発展させ、ワークの加
工位置が中心に位置するように、回転体上でワークをシ
フトさせる2軸の数値制御軸を増やし、ワークの複数の
位置に回転曲面を加工することも原理上は可能である。
しかし、この場合には、通常の3軸制御(X,Y,Z
軸)と回転制御(C軸)の他に、更に2軸制御(ワーク
上のx,y軸)の多軸制御が必要となり、装置が複雑か
つ高価になる問題点があった。
【0010】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の主目的は、
回転中心からオフセットした位置にサブミクロン以上の
高精度で回転曲面を機械加工することができ、これによ
り複数の回転曲面を有する高精度のマイクロレンズアレ
イまたはその原盤を製作することができる装置と方法を
提供することにある。また、本発明の別の目的は、加工
工具が摩耗する場合でも、サブミクロン以上の高精度を
維持して回転曲面を加工することができる装置と方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、被加工
物(1)を回転中心Oを中心に回転駆動する回転駆動軸
(12)と、加工工具(2)の先端部(2a)を被加工
物に対して直交する3軸方向に直進駆動する3軸駆動装
置(14)と、回転駆動軸の角度座標Cと3軸駆動装置
による先端部の相対位置座標X,Y,Zを数値制御する
NC制御装置(16)とを備え、これにより回転中心O
からオフセットした位置O’に対する前記先端部の相対
位置を数値制御してオフセット位置O’を回転中心とす
る回転曲面を機械加工する、ことを特徴とするオフセッ
トした回転曲面の加工装置が提供される。
【0012】また、本発明によれば、被加工物(1)を
回転中心Oを中心に回転制御し、加工工具(2)の先端
部(2a)を被加工物に対して直交する3軸方向に直進
制御し、回転中心Oからオフセットした位置O’を回転
中心とする回転曲面を加工工具で機械加工する、ことを
特徴とするオフセットした回転曲面の加工方法が提供さ
れる。
【0013】上記本発明の装置及び方法によれば、被加
工物(1)の回転中心Oからオフセットした位置O’に
対する加工工具(2)の先端部(2a)の相対位置を数
値制御してオフセット位置O’を回転中心とする回転曲
面を機械加工するので、回転軸の回転中心から離れた位
置で擬似的に旋削加工を行うことができる。すなわち、
3軸の直進駆動軸および1軸の回転駆動軸の合計4自由
度をもつ加工装置を4軸同時制御することにより、被加
工物(1)のオフセット位置O’に追従して加工工具
(2)の先端部(2a)を旋回させながらその相対位置
を数値制御してオフセット位置O’を回転中心とする回
転曲面を機械加工する。
【0014】従って、被加工物(1)と先端部(2a)
との相対関係は、上述したワークが回転する方式と同一
となり、加工工具は相対的には回転しないため加工工具
の形状誤差の影響を最小にすることができるばかりでな
く、旋削加工に近い高速度で加工を行うことが可能であ
る。これにより、加工工具の輪郭精度で加工精度が決ま
り、上述した10nmオーダの数値制御技術により微細
な回転曲面をサブミクロン精度に機械加工することがで
きる。また、上述したように、4軸同時制御でこの加工
ができるので、5軸以上の多軸制御と比較して装置がシ
ンプルになり安価にできる。
【0015】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
NC制御装置(16)による座標X,Y,Z,Cは、
(数3)で与えられる。
【数3】 この装置により、オフセット位置O’を回転中心とする
球面を精密に加工できる。
【0016】また、前記NC制御装置(16)による座
標X,Y,Z,Cを、(数4)で与えることもできる。
【数4】 この装置により、オフセット位置O’を回転中心とする
非球面を精密に加工できる。
【0017】更に、複数の加工工具(2)を予めオフセ
ットして備えるのがよい。この構成により、予め各加工
工具の先端部(2a)の相対位置をサブミクロン精度で
計測しておくだけで、加工によりある工具の先端部が摩
耗しても、別の工具にシフトするだけで、精密加工を継
続し、形状精度をサブミクロン精度に維持することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略す
る。図1は、本発明の回転曲面加工装置の全体構成図で
ある。この図に示すように、本発明の回転曲面加工装置
10は、被加工物1(ワーク)を回転中心Oを中心に回
転駆動する回転駆動軸12と、加工工具2の先端部2a
をワーク1に対して直交する3軸方向(X,Y,Z)に
直進駆動する3軸駆動装置14と、回転駆動軸12の角
度座標Cと3軸駆動装置14による工具の先端部2aの
相対位置座標X,Y,Zを数値制御するNC制御装置1
6とを備える。
【0019】すなわち、図1の例で、加工装置10は3
個の直進軸(X,Y,Z軸)および1個の回転軸12
(C軸)より構成され、各軸は超精密な運動制御が可能
なものである。Z軸とX軸は水平面内で直交した状態で
存在しており、Y軸はX,Z軸に垂直にX軸上に設置さ
れている。C軸はZ軸上にありZ軸の方向と平行な回転
軸をもっている。被加工物1は、無酸素銅、無電解ニッ
ケルメッキ、アルミニウム合金、アクリルなど比較的切
削性の良い材料でC軸上に設置されている。加工工具2
はこの例では先端部2a(刃先)が円弧状の切削工具で
あり、単結晶ダイヤモンドなどの硬度が高く超精密に研
磨された工具であり、Y軸上に被加工物1に対向するよ
うに取り付けられている。
【0020】図2は、本発明の装置及び方法で加工する
被加工物、例えばマイクロレンズアレイ又はその原盤
(金型)の一例を示す図である。この図で(A)は正面
図、(B)はS−S’線における断面図である。図2の
被加工物1は、多数の凹面形状を長方形の素材上に形成
したものである。図2(A)で6角形で区切られた各領
域は凹面のレンズを形成しており、その断面は図2
(B)に示すように半径rの球面になっている。(A)
で中心Oに位置する凹面形状は、C軸の回転軸中心とそ
の中心が一致しているため、一般的な旋削加工により加
工が可能である。しかし、それ以外のオフセットした位
置(例えばO’)の凹面形状は通常の方法では形成が困
難である。
【0021】図3は、本発明による制御方法の説明図で
ある。この図を用いて、右上部分の中心Oより距離R,
水平軸より角度αだけ離れた中心O’をもつ凹面部分
(球面)の加工について以下に説明する。被加工物1を
回転中心Oを中心に回転制御し、加工工具2の先端部2
aを被加工物1に対して直交する3軸方向に直進制御
し、回転中心Oからオフセットした位置O’を回転中心
とする回転曲面を加工工具で機械加工する。すなわち、
3軸の直進駆動軸および1軸の回転駆動軸の合計4自由
度をもつ加工装置を4軸同時制御することにより、被加
工物1のオフセット位置O’に追従して加工工具2の先
端部2aを旋回させながらその相対位置を数値制御して
オフセットされた位置に対して旋削加工を行うことが可
能である。
【0022】図中のOはC軸の中心で被加工物1の中心
と一致している。O’は加工すべきマイクロレンズの中
心位置で、Oより距離R、角度αの位置にある。A点は
切削的でO’からAまでのX軸方向の距離をxとする。
このときのA点の座標は、(数5)で表すことができ
る。
【0023】
【数5】
【0024】これより、工具刃先半径をtrとすると、
加工装置に与えられるNC座標系(X,Y,Z,C)
は、(数6)で表すことができる。
【0025】
【数6】
【0026】ただし、この場合θは被加工物1の時計回
りの回転角度、dは球面のZ方向の深さをそれぞれ表し
ている。この状態でC軸の1回転ごとに一定量Δxだけ
xを中心位置に近づけていけばオフセットされた位置で
の旋削加工が実現する。実際には、θを0より一定量Δ
θずつ増加させそれに伴いxを初期位置x=0よりΔx
ずつ減少させるような点列を計算し、それらの点列を短
線分で結んだ形のNCデータを生成し加工を行う。ある
いは、上式を(x,θ)=(x0 −νt,ωt)によっ
てパラメータ表示される4次元座標上の曲線と考えるこ
ともできる。この場合、ν,ωはそれぞれX方向および
回転方向の加工速度、x0 はxの初期値である。
【0027】(工具径の補正)また(数6)のうち、第
1式(2)の最後の項および第3式(4)の最後の2項
は円弧状の切削バイトによる加工を行った際の工具径補
正を表す式である。この様子を図4によって説明する。
図中、円弧A1 −A1 ’は加工すべき凹面の球面形状で
あり、半径をrとする。円弧A2 −A2 ’は点Bにて接
触(加工)状態になる円弧状の刃先を持つ加工工具であ
り、その半径をtrどする。座標の原点を被加工物の表
面で回転軸の中心である点Oに取るとBの座標は、(数
7)で表すことができる。
【0028】
【数7】
【0029】また、接触(加工)点B点と加工工具の中
心点O2 との座標の差は3角形の相似性を考慮すると、
(数8)で表すことができる。
【0030】
【数8】
【0031】しかし、実際の加工においては加工工具の
原点を工具の中心点がO2 ’の位置(加工工具が被加工
物の加工前の表面に接し、かつ回転軸の中心にある点)
に取るのが便利である。すると上記の補正量にZ方向の
み工具半径分を差し引けば良い。そのため、加工工具の
原点をO2 ’とした場合の加工工具の座標は、(数9)
と表すことが可能である。
【0032】
【数9】
【0033】(一般的な軸対称非球面の場合)上述した
例は、球面の凹面形状を加工する例であるが、Z=f
(x)なる関数を使用すれば任意形状の非球面形状を加
工することも可能である。その場合の制御は(数10)
のような式に従って計算が可能である。
【0034】
【数10】
【0035】ただし、βは加工点における曲面の傾き角
度を表し、(数11)が成り立つ。さらに、Y方向に対
し同様の方法で任意関数を適用することで非軸対称な非
球面形状を生成することも可能である。以上の加工プロ
セスを必要な凹面あるいは凸面の回数だけそれぞれ異な
る(R,α)の組み合わせに対して実行することでマイ
クロレンズアレイを形成することが可能である。
【0036】
【数11】
【0037】(相対加工速度)前記のような制御を行っ
た場合の加工工具の被加工物に対する相対速度を計算す
ると以下のようになる。一般的に半径ベクトルrで表さ
れる点が回転速度ωで回転しているとするとその速度ベ
クトルは外積を用いて、r×ωで表される。ここでr,
ωはベクトルでる。
【0038】図3において加工工具の位置は常に加工さ
れるべき球面の中心からX方向にxだけ離れた位置にあ
る。そのた加工工具の速度は、sの中心点の速度と等し
い。そのため加工工具の速度ベクトルは、(数12)の
(17)で表され、一方被加工物のA点での速度ベクト
ルは(18)で表すことができる。これらより、被加工
物と加工工具の相対速度は、(19)で表すことができ
る。
【0039】
【数12】 すなわち、被加工物と加工工具の相対速度はベクトル
O’Aと回転速度によって決定されるため、回転角度に
関わらず一定となる。
【0040】なお、本発明は上述した実施形態及び実施
例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更できることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】上述した本発明の装置及び方法によれ
ば、被加工物1の回転中心Oからオフセットした位置
O’に対する加工工具2の先端部2aの相対位置を数値
制御してオフセット位置O’を回転中心とする回転曲面
を機械加工するので、回転軸の回転中心から離れた位置
で擬似的に旋削加工を行うことができる。
【0042】従って、被加工物1と先端部2aとの相対
関係は、ワークが回転する方式と同一となり、加工工具
は相対的には回転しないため加工工具の形状誤差の影響
を最小にすることができるばかりでなく、旋削加工に近
い高速度で加工を行うことが可能である。これにより、
輪郭精度で加工精度が決まり、上述した10nmオーダ
の数値制御技術により微細な回転曲面をサブミクロン精
度に機械加工することができる。また、上述したよう
に、4軸同時制御でこの加工ができるので、5軸以上の
多軸制御と比較して装置がシンプルになり安価にでき
る。
【0043】また、複数の加工工具2を予めオフセット
して備えることにより、加工によりある工具の先端部が
摩耗しても、別の工具にシフトするだけで、精密加工を
継続し、形状精度をサブミクロン精度に維持することが
できる。
【0044】従って、本発明のオフセットした回転曲面
の加工装置とその方法は、回転中心からオフセットした
位置にサブミクロン以上の高精度で回転曲面を機械加工
することができ、これにより複数の回転曲面を有する高
精度のマイクロレンズアレイまたはその原盤を製作する
ことができ、かつ加工工具が摩耗する場合でも、サブミ
クロン以上の高精度を維持して回転曲面を加工すること
ができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転曲面加工装置の全体構成図であ
る。
【図2】本発明の装置及び方法で加工する被加工物の一
例を示す図である。
【図3】本発明による制御方法の説明図である。
【図4】本発明による工具径補正の説明図である。
【符号の説明】
1 被加工物(ワーク) 2 加工工具 2a 先端部(刃先) 10 回転曲面加工装置 12 回転駆動軸 14 3軸駆動装置 16 NC制御装置
フロントページの続き (72)発明者 守安 精 東京都板橋区加賀2丁目20番3号 ハイコ ーポ十条403 (72)発明者 森田 晋也 東京都板橋区板橋4丁目46番9号 パーク ハイツ202 Fターム(参考) 3C045 BA01 BA11 CA18 DA18 EA02 3C049 AA01 AA11 AB06 BB02 BB06 BB09 BC02 CA01 CA06 CA07 CB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物(1)を回転中心Oを中心に回
    転駆動する回転駆動軸(12)と、加工工具(2)の先
    端部(2a)を被加工物に対して直交する3軸方向に直
    進駆動する3軸駆動装置(14)と、回転駆動軸の角度
    座標Cと3軸駆動装置による先端部の相対位置座標X,
    Y,Zを数値制御するNC制御装置(16)とを備え、
    これにより回転中心Oからオフセットした位置O’に対
    する前記先端部の相対位置を数値制御してオフセット位
    置O’を回転中心とする回転曲面を機械加工する、こと
    を特徴とするオフセットした回転曲面の加工装置。
  2. 【請求項2】 前記NC制御装置(16)による座標
    X,Y,Z,Cは、(数1)で与えられる、ことを特徴
    とする請求項1に記載の加工装置。 【数1】
  3. 【請求項3】 前記NC制御装置(16)による座標
    X,Y,Z,Cは、(数2)で与えられる、ことを特徴
    とする請求項1に記載の加工装置。 【数2】
  4. 【請求項4】 複数の加工工具(2)を予めオフセット
    して備える、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かの加工装置。
  5. 【請求項5】 前記加工工具(2)は、切削加工バイ
    ト、研削加工工具又は遊離砥粒による加工工具である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの加工装
    置。
  6. 【請求項6】 被加工物(1)を回転中心Oを中心に回
    転制御し、加工工具(2)の先端部(2a)を被加工物
    に対して直交する3軸方向に直進制御し、回転中心Oか
    らオフセットした位置O’を回転中心とする回転曲面を
    加工工具で機械加工する、ことを特徴とするオフセット
    した回転曲面の加工方法。
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