JPH1119815A - 金型加工方法およびこれに用いるバイトの位置決め方法ならびにバイトホルダ - Google Patents

金型加工方法およびこれに用いるバイトの位置決め方法ならびにバイトホルダ

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JPH1119815A
JPH1119815A JP17708697A JP17708697A JPH1119815A JP H1119815 A JPH1119815 A JP H1119815A JP 17708697 A JP17708697 A JP 17708697A JP 17708697 A JP17708697 A JP 17708697A JP H1119815 A JPH1119815 A JP H1119815A
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cutting
curvature
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Teruo Saito
輝夫 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて多数の凸レンズがマトリクス状に配列
した凸レンズアレイを樹脂成形する場合、これに用いら
れる金型を効率良く製造することができない。 【解決手段】 同一曲率半径の凹球面が複数配列してな
る成形面14を有する金型13の加工方法であって、凹
球面の曲率半径と同一曲率半径の切刃17を持った先丸
バイト15を用い、この先丸バイト15の切刃17の曲
率中心を通る軸線回りに当該先丸バイト15を旋回し、
フライカットにより金型13の成形面14に凹球面を切
削加工し、先丸バイト15の切刃17の曲率中心と金型
13の成形面14との相対位置をずらして凹球面を複数
加工するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の凸レンズを
マトリクス状に配列した凸レンズアレイを樹脂成形する
場合、その金型加工方法およびこれに用いるバイトの位
置決め方法ならびにバイトホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、主鏡の直径が5メートルを越える
大型の天体観測設備を設計する場合、その架台に対する
負荷を軽減するため、主鏡の肉厚を薄くし、その姿勢の
変化に伴って発生する鏡面の歪みを主鏡の裏側に連結さ
れた多数のアクチュエータによって補正するようにした
構造が考えられている。このため、鏡面の歪みを何らか
の方法で検出し、これを打ち消すようにアクチュエータ
を操作する必要がある。また、このような天体観測施設
においては、目標とする天体を導入した場合、これを視
野の所定位置に連続して保持できるように架台を追尾操
作する必要もある。
【0003】このような目的のため、光学系の焦点面に
微小な凸レンズアレイを配置し、この凸レンズアレイを
通した光の分布状態をCCDカメラなどで検出し、この
分布状態が変化しないように、アクチュエータを操作し
たり、あるいは架台を駆動することが考えられ、一部で
実行されている。
【0004】ここで使用される凸レンズアレイは、例え
ば1mm2 当たり1〜4個の凸レンズをマトリックス状に
千数百個程度配列したものであり、従来では金型を用い
た樹脂成形によって製造されている。また、このような
凸レンズアレイを樹脂成形するための金型は、従来、以
下の如き方法によって製造されている。
【0005】すなわち、第1の方法は、矩形断面の棒材
の先端面に所定の曲率半径の凹面を旋削や放電加工ある
いは研削によって形成した後、研磨加工を施して仕上
げ、これを複数本束ねて一体化したものを金型としたも
のであり、凸レンズが数個程度で直径が2mm以上のもの
に利用されている。
【0006】第2の方法は、金型の成形面に旋削や研削
によって個々の凹球面をマトリックス状に形成した後、
これらに研磨加工を施して仕上げたものである。
【0007】さらに第3の方法は、凸レンズの曲率半径
よりも小さな曲率半径を有する切刃が形成されたバイト
を用い、極めて高い回転精度の主軸を有する超高精度の
NC工作機械により、金型の成形面に直接個々の凹球面
をマトリックス状に加工したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1の方法で
製造される凸レンズアレイ用金型の場合、凸レンズの数
に応じた棒材を用意する必要があり、加工時間が嵩む
上、これら棒材を後で一括して束ねなければならず、凸
レンズの数が数十以上になると、構造的に無理が生じ、
実用的でなくなる。
【0009】また、上述した第2の方法で製造される凸
レンズアレイ用金型の場合、先の第1の方法と同様に仕
上げの研磨加工が必要であるため、全体的な加工時間が
嵩む上、仕上げの研磨加工の際に隣接する凹球面を損傷
してしまう虞があり、良好な品質を維持する場合に不利
となる。
【0010】一方、上述した第3の方法で製造される凸
レンズアレイ用金型の場合、個々の凸レンズの曲率半径
が異なる場合には極めて有効な方法であるが、NC工作
機械に取り付けられたバイトと金型の成形面との相対移
動により、所定曲率半径の凹球面を創成するため、加工
時間が嵩んでしまう欠点を有する。
【0011】
【発明の目的】本発明の目的は、数百個を越える凸レン
ズがマトリクス状に配列した凸レンズアレイを樹脂成形
するに際し、これに用いられる金型を効率良く製造し得
る方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の形態
は、同一曲率半径の凹球面が複数配列してなる成形面を
有する金型の加工方法であって、前記凹球面の曲率半径
と同一曲率半径の切刃を持った先丸バイトを用い、この
先丸バイトの切刃の曲率中心を通る軸線回りに当該先丸
バイトを旋回し、フライカットにより前記金型の成形面
に前記凹球面を切削加工し、前記先丸バイトの切刃の曲
率中心と前記金型の前記成形面との相対位置をずらして
前記凹球面を複数加工するようにしたことを特徴とする
金型加工方法にある。
【0013】本発明によると、先丸バイトの切刃の曲率
中心を通る軸線回りに先丸バイトを旋回させることによ
り、金型の成形面には、先丸バイトの切刃の曲率半径と
同一曲率半径の凹球面がこの先丸バイトの切刃によって
切削加工される。そして、先丸バイトと金型の成形面に
対し、先丸バイトの相対位置を所定量ずつずらしてこの
切削加工を繰り返すことにより、マトリクス状に配列す
る多数の凹球面が金型の成形面に形成される。
【0014】また、本発明による第2の形態は、工作機
械の主軸と一体に回転するバイトホルダに所定曲率半径
の切刃を持った先丸バイトを仮固定するステップと、相
互に平行な第1の加工面と第2の加工面とを有するテス
トピースを工作機械に取り付けるステップと、前記主軸
を駆動してその軸線回りに前記先丸バイトを旋回させな
がら前記第1の加工面に沿って前記主軸と前記テストピ
ースとを相対移動させ、前記第1の加工面に所定曲率の
円弧状断面の溝をフライカットにより加工するステップ
と、前記主軸と前記テストピースとを前記第1および第
2の加工面に対して垂直な方向に相対移動し、前記第2
の加工面に所定曲率の溝をフライカットにより加工する
ステップと、前記第1および第2の加工面に対して垂直
な方向に沿った前記主軸の相対移動距離と、前記第1の
加工面に形成された前記溝の底から前記第2の加工面に
形成された前記溝の底までの間隔とに基づき、前記主軸
の軸線から前記先丸バイトの切刃までの距離を求めるス
テップと、前記主軸の軸線から前記先丸バイトの切刃ま
での距離が前記所定曲率半径と一致するように、前記バ
イトホルダに対する前記先丸バイトの取り付け位置を修
正するステップとを具えたことを特徴とするバイトの位
置決め方法にある。
【0015】本発明によると、第1および第2の加工面
に対して垂直な方向に沿った主軸の相対移動距離から、
第1の加工面に形成された溝の底から第2の加工面に形
成された溝の底までの距離を減じた値の1/2が、主軸
の軸線から先丸バイトの切刃までの距離となるので、こ
の値が先丸バイトの切刃の曲率半径と一致するように、
バイトホルダに対する先丸バイトの取り付け位置を修正
する。
【0016】さらに、本発明による第3の形態は、工作
機械の主軸に一体的に連結されると共にこの主軸の軸線
の半径方向に突出した状態でバイトを保持するバイトホ
ルダであって、前記工作機械の主軸に固定される固定部
と、前記バイトが着脱可能に差し込まれるバイト取り付
け孔と、このバイト取り付け孔に差し込まれるバイトを
固定するためのバイト固定手段と、前記バイトを装着し
て前記主軸を駆動回転した状態での前記バイトホルダの
動的バランスを調整するためのバランス調整手段とを有
することを特徴とするバイトホルダにある。
【0017】本発明によると、固定部が工作機械の主軸
に固定されるバイトホルダのバイト取り付け孔にバイト
を差し込み、バイト固定手段によってバイトをバイトホ
ルダに固定する。そして、工作機械の主軸を駆動し、こ
れによるバイトの切刃の振れなどがなくなるようにバラ
ンス調整手段を操作する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態による金型加
工方法において、先丸バイトは、切刃を形成した単結晶
ダイヤモンドチップを有するものであっても良く、金型
は、凸レンズアレイの樹脂成形金型であっても良い。
【0019】また、本発明の第2の形態によるバイトの
位置決め方法において、バイトを装着して主軸を駆動回
転した状態でのバイトホルダの動的バランスを調整する
ステップをさらに有するものであっても良い。
【0020】さらに、本発明の第3の形態によるバイト
ホルダにおいて、バランス調整手段は、主軸の軸線に対
して放射状に設けられる複数のねじ孔と、これらねじ孔
に選択的にねじ込まれる調整ねじ部材とを有するもので
あっても良い。
【0021】
【実施例】本発明の一実施例について図1〜図10を参
照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施
例に限らず、同様な課題を内包する他の分野の技術にも
応用することができる。
【0022】本実施例による作業状態を図1に示す。す
なわち、工作機械の主軸11に固定されるバイトホルダ
12には、金型13の成形面14に対して凹球面の加工
を行うための先丸バイト15が装着されている。円柱状
をなす金型13は、図示しないワークテーブル上に固定
され、その軸線に対して垂直な平面に沿ってX軸および
Z軸方向に移動可能となっている。また、工作機械の主
軸11は、ワークテーブルの移動平面に対して垂直なY
軸方向に移動可能となっている。これらワークテーブル
のX軸方向およびこれと直交するZ軸方向の移動量や、
主軸11のY軸方向の移動量は、それぞれ図示しない測
定装置によって極めて精密に測定される。
【0023】ワークテーブルのX軸およびZ軸方向の移
動によって、先丸バイト15に対する金型13の成形面
14の加工位置が割り出される。また、主軸11のY軸
方向の移動によって、金型13の成形面14に対する先
丸バイト15の切り込み深さの調整と加工終了後の金型
13の成形面14に対する先丸バイト15の退避とが行
われる。
【0024】本実施例では、ワークテーブルがX軸およ
びZ軸方向に駆動され、主軸11がY軸方向に駆動され
るようになっているが、ワークテーブルに固定される金
型13の成形面14に対し、主軸11にバイトホルダ1
2を介して取り付けられる先丸バイト15の相対位置を
3次元的に移動できさえすれば良い。
【0025】本実施例における先丸バイト15の平面形
状を図2に示し、その側面形状を図3に示す。矩形の棒
状をなす先丸バイト15の先端部には、正の逃げ角を有
する逃げ面16と切刃17とを形成した単結晶ダイヤモ
ンドチップ18が一体的に接合されている。切刃17の
曲率半径Rは、金型13の成形面14に形成される凹球
面の曲率半径、つまりこの金型13によって製造される
凸レンズアレイの個々の凸レンズの曲率半径と一致す
る。本実施例では、R=17. 72±0. 2(mm)に設
定しており、この切刃17の曲率半径Rは、投影機およ
び万能測定顕微鏡などを用いて予め正確に測定してお
く。また、先丸バイト15の基準面19から切刃17ま
での高さHは、本実施例ではH=6. 0±0. 05(m
m)に設定している。
【0026】この先丸バイト15が装着されるバイトホ
ルダ12の正面形状を図4に示し、その左側面形状, 底
面形状を図5, 図6にそれぞれ示す。すなわち、工作機
械の主軸11に図示しないボルトを介して取り付けられ
るボルト装着孔20を複数(図示例では6個)有するフ
ランジ部21が形成された円柱状をなすバイトホルダ1
2の先端部には、矩形のバイト装着孔22が半径方向に
貫通状態で形成されている。工作機械の主軸11にバイ
トホルダ12を装着した場合、工作機械の主軸11の回
転軸心とバイトホルダ12の中心軸線Cとが同軸とな
る。このバイト装着孔22の取り付け基準面23からバ
イトホルダ12の中心軸線Cまでの距離Wは、上述した
先丸バイト15の高さHと等しく設定されている。バイ
トホルダ12の先端面には、バイト装着孔22に先丸バ
イト15を固定するための図示しない止めねじがねじ込
まれる一対の固定ねじ孔24が形成されている。また、
バイトホルダ12の先端部には、バイト装着孔22の取
り付け基準面23と反対側からバイト装着孔22に先丸
バイト15を固定するための図示しない固定ボルトがね
じ込まれる一対の段付きねじ孔25が形成されている。
このバイトホルダ12に先丸バイト15を装着する場
合、バイトホルダ12の中心軸線Cから先丸バイト15
の切刃17までの距離rが上述した切刃17の曲率半径
Rと正確に一致するように、バイトホルダ12に対する
先丸バイト15の位置が調整される。
【0027】バイト装着孔22を挟んでバイトホルダ1
2の中心軸線Cに沿った両側には、複数(図示例では6
個)のねじ孔26がそれぞれ放射状に形成されており、
先丸バイト15を装着した状態で工作機械の主軸11を
高速回転した場合、この先丸バイトおよびバイトホルダ
12の振動がなくなるように、これらねじ孔26にバイ
トホルダ12の動的バランスを調整するための図示しな
い調整ねじ部材が選択的にねじ込まれるようになってい
る。
【0028】次に、バイトホルダ12に対する先丸バイ
ト15の位置の調整方法について、その作業原理を表す
図7を参照して説明する。まず、相互に平行な第1の加
工面27と第2の加工面28とを有するテストピース2
9を用意し、第1の加工面27と工作機械の主軸11に
取り付けられたバイトホルダ12の中心軸線Cとが平行
となるように、テストピース29を工作機械のワークテ
ーブルに固定する。また、バイトホルダ12の中心軸線
Cから先丸バイト15の切刃17までの距離rが切刃1
7の曲率半径Rとほぼ一致するように、バイトホルダ1
2に先丸バイト15を固定しておく。そして、工作機械
の主軸11を駆動して先丸バイト15を旋回させ、第1
の加工面27がフライカットにより切削されるように、
工作機械の主軸11と第1の加工面27との距離を近付
け、この状態にて工作機械の主軸11とテストピース2
9とを図7の紙面に対して垂直な方向に相対移動させ、
このテストピース29の端面30に円弧状の切り込みが
表れるようにする。
【0029】この時、調整ねじ部材をねじ孔26に装着
し、バイトホルダ12の動的バランスを修正して置くこ
とが望ましい。このバイトホルダ12の動的バランスを
調整することは、最終的に金型13の成形面14をフラ
イカットにて切削する際に微小振動の発生を抑制し、振
動による先丸バイト15の単結晶ダイヤモンドチップ1
8の欠けなどを防止して切削面を良好な鏡面にする効果
がある。
【0030】第1の加工面27と同様にして第2の加工
面28も加工し、この時のバイトホルダ12の中心軸線
Cの位置と先の第1の加工面27を加工中のバイトホル
ダ12の中心軸線Cの位置との距離Aを工作機械に組み
込まれた測定装置から読み取る。また、加工済みのテス
トピース29を取り外し、その端面30を見ながら第1
の加工面27に加工された切り込み部と、第2の加工面
28に加工された切り込み部との間隔tを測定する。バ
イトホルダ12の中心軸線Cから先丸バイト15の切刃
17までの実際の距離rは、下式によって算出すること
ができる。
【0031】
【数1】 r=(A−t)/2 ・・・(1) つまり、(1)式によって算出されるrが切刃17の曲
率半径Rと一致するように、バイトホルダ12のバイト
装着孔22に対する先丸バイト15の固定位置を修正す
る。
【0032】必要に応じて上述したテストピース29に
よる加工を繰り返し、バイトホルダ12に対する先丸バ
イト15の固定位置を調整する。
【0033】金型13の外観を図8に示し、その成形面
14の一部を図9に抽出拡大し、そのX−X矢視断面構
造を図10に示す。すなわち、工作機械のワークテーブ
ルに固定するための雌ねじ部31を成形面と反対側の端
面に形成した円柱状をなす金型13は、被削性の良好な
材料、例えばアルミニウム合金や銅合金などで構成さ
れ、単結晶ダイヤモンドチップ18の切刃17によって
切削される凹球面32の表面は鏡面となる。バイトホル
ダ12に対して上述した位置調整済みの先丸バイト15
が装着された工作機械の主軸11にY方向の送りを与
え、ワークテーブル上に固定された金型13の成形面1
4に対し、所定量の切り込みを行って曲率半径がRの凹
球面32を形成する。1個の凹球面32を加工する度に
主軸11を退避させ、ワークテーブルをX軸およびZ軸
方向の少なくとも一方に所定量Lずつ移動し、マトリク
ス状に配列する凹球面32を金型13の成形面14全面
に亙って形成する。
【0034】なお、本実施例ではL=0.6mmに設定
し、直径が20mmの金型13の成形面14全面に対し
て約900個程度のレンズアレイを形成している。
【0035】
【発明の効果】本発明によると、凹球面の曲率半径と同
一曲率半径の切刃を持った先丸バイトを用い、この先丸
バイトの切刃の曲率中心を通る軸線回りに先丸バイトを
旋回し、フライカットにより金型の成形面に凹球面を切
削加工するようにしたので、仕上げの研磨加工を行うこ
となく、そのままレンズ成形面として使用可能であり、
効率良く凸レンズアレイ用の金型を作ることができる。
【0036】また、第1および第2の加工面に対して垂
直な方向に沿った主軸の相対移動距離と、第1の加工面
に形成された溝の底から第2の加工面に形成された溝の
底までの間隔とに基づき、主軸の軸線から先丸バイトの
切刃までの距離を求め、これが先丸バイトの切刃の曲率
半径と一致するように、バイトホルダに対する先丸バイ
トの取り付け位置を修正するようにしたので、金型の成
形面に所定曲率半径の凹球面を正確に切削加工すること
ができる。
【0037】さらに、工作機械の主軸に一体的に連結さ
れると共にこの主軸の軸線の半径方向に突出した状態で
バイトを保持するバイトホルダにバランス調整手段を組
み込んだので、バイトの振れを完全になくすことがで
き、高精度な凹球面を金型の成形面に切削加工すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金型加工方法の一実施例を表す作
業概念図である。
【図2】本発明を実施し得る先丸バイトの一例を表す平
面図である。
【図3】図2に示した先丸バイトの側面図である。
【図4】本発明によるバイトホルダの一実施例の外観を
表す正面図である。
【図5】図4に示したバイトホルダの左側面図である。
【図6】図4に示したバイトホルダの底面図である。
【図7】本発明によるバイトの位置決め方法の作業概念
図である。
【図8】図1に示した金型の側面図である。
【図9】図8に示した金型の成形面の一部を抽出拡大し
た正面図である。
【図10】図9中のX−X矢視拡大断面図である。
【符号の説明】
11 工作機械の主軸 12 バイトホルダ 13 金型 14 成形面 15 先丸バイト 16 逃げ面 17 切刃 18 単結晶ダイヤモンドチップ 19 先丸バイトの基準面 20 ボルト装着孔 21 フランジ部 22 バイト装着孔 23 取り付け基準面 24 固定ねじ孔 25 段付きねじ孔 26 ねじ孔 27 第1の加工面 28 第2の加工面 29 テストピース 30 テストピースの端面 31 雌ねじ部 32 凹球面 R 切刃の曲率半径 H 先丸バイトの基準面から切刃までの高さ C バイトホルダの中心軸線 W バイト装着孔の取り付け基準面からバイトホルダの
中心軸線までの距離 r バイトホルダの中心軸線から先丸バイトの切刃まで
の距離 A 2つの加工面をそれぞれ加工したバイトホルダの中
心軸線間距離 t 2つの加工面にそれぞれ加工された切り込み部の間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一曲率半径の凹球面が複数配列してな
    る成形面を有する金型の加工方法であって、 前記凹球面の曲率半径と同一曲率半径の切刃を持った先
    丸バイトを用い、 この先丸バイトの切刃の曲率中心を通る軸線回りに当該
    先丸バイトを旋回し、フライカットにより前記金型の成
    形面に前記凹球面を切削加工し、 前記先丸バイトの切刃の曲率中心と前記金型の前記成形
    面との相対位置をずらして前記凹球面を複数加工するよ
    うにしたことを特徴とする金型加工方法。
  2. 【請求項2】 前記先丸バイトは、前記切刃を形成した
    単結晶ダイヤモンドチップを有することを特徴とする請
    求項1に記載の金型加工方法。
  3. 【請求項3】 前記金型は、凸レンズアレイの樹脂成形
    金型であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の金型加工方法。
  4. 【請求項4】 工作機械の主軸と一体に回転するバイト
    ホルダに所定曲率半径の切刃を持った先丸バイトを仮固
    定するステップと、 相互に平行な第1の加工面と第2の加工面とを有するテ
    ストピースを工作機械に取り付けるステップと、 前記主軸を駆動してその軸線回りに前記先丸バイトを旋
    回させながら前記第1の加工面に沿って前記主軸と前記
    テストピースとを相対移動させ、前記第1の加工面に所
    定曲率の円弧状断面の溝をフライカットにより加工する
    ステップと、 前記主軸と前記テストピースとを前記第1および第2の
    加工面に対して垂直な方向に相対移動し、前記第2の加
    工面に所定曲率の溝をフライカットにより加工するステ
    ップと、 前記第1および第2の加工面に対して垂直な方向に沿っ
    た前記主軸の相対移動距離と、前記第1の加工面に形成
    された前記溝の底から前記第2の加工面に形成された前
    記溝の底までの間隔とに基づき、前記主軸の軸線から前
    記先丸バイトの切刃までの距離を求めるステップと、 前記主軸の軸線から前記先丸バイトの切刃までの距離が
    前記所定曲率半径と一致するように、前記バイトホルダ
    に対する前記先丸バイトの取り付け位置を修正するステ
    ップとを具えたことを特徴とするバイトの位置決め方
    法。
  5. 【請求項5】 前記バイトを装着して前記主軸を駆動回
    転した状態での前記バイトホルダの動的バランスを調整
    するステップをさらに有することを特徴とするバイトの
    位置決め方法。
  6. 【請求項6】 工作機械の主軸に一体的に連結されると
    共にこの主軸の軸線の半径方向に突出した状態でバイト
    を保持するバイトホルダであって、 前記工作機械の主軸に固定される固定部と、 前記バイトが着脱可能に差し込まれるバイト取り付け孔
    と、 このバイト取り付け孔に差し込まれるバイトを固定する
    ためのバイト固定手段と、 前記バイトを装着して前記主軸を駆動回転した状態での
    前記バイトホルダの動的バランスを調整するためのバラ
    ンス調整手段とを有することを特徴とするバイトホル
    ダ。
  7. 【請求項7】 前記バランス調整手段は、前記主軸の軸
    線に対して放射状に設けられる複数のねじ孔と、これら
    ねじ孔に選択的にねじ込まれる調整ねじ部材とを有する
    ことを特徴とする請求項6に記載のバイトホルダ。
JP17708697A 1997-07-02 1997-07-02 金型加工方法およびこれに用いるバイトの位置決め方法ならびにバイトホルダ Pending JPH1119815A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6585461B1 (en) * 1999-07-05 2003-07-01 Canon Kabushiki Kaisha Method of working diffraction optical grating element shape and method of working mold for molding diffraction optical grating element shape
CN102152150A (zh) * 2011-04-26 2011-08-17 莱芜钢铁股份有限公司 飞刀刀片离线快换对刀装置
CN115070367A (zh) * 2022-07-06 2022-09-20 上海中船三井造船柴油机有限公司 一种用于船用柴油机气缸体密封槽的加工方法

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