JP2003061890A - 食器洗い機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄ポンプから吐出される洗浄水を食器に向
けて噴射して食器を洗浄する食器洗い機において、食器
類の数が少ない場合には、標準コースよりも大幅に安い
経費で洗浄できるようにする。 【解決手段】 運転コースなどを設定する入力手段２５
の設定に基づいて、制御手段２６により洗浄、すすぎ、
乾燥などの行程を逐次制御する。入力手段２５により、
少なくとも洗浄行程とすすぎ行程の両方を有する標準コ
ースと、両方の行程を有する少量食器用コースとを設定
可能とし、制御手段２６は、少量食器用コースのすすぎ
回数を標準コースのすすぎ回数より少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄ポンプから吐
出される洗浄水を食器に向けて噴射して食器を洗浄する
食器洗い機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の食器洗い機は図１０およ
び図１１に示すように構成していた。以下、その構成に
ついて説明する。

【０００３】図１０に示すように、洗浄槽１は前方に開
口部２を有し、この開口部２を扉３により開閉するとと
もに、内部に洗浄水を噴射する洗浄ノズル４を回転自在
に設けており、洗浄槽１内に食器類５を収容する食器か
ご６を配置している。この洗浄槽１は台枠７にて支持さ
れている。

【０００４】洗浄槽１内の洗浄水はヒータ８によって温
水化され、洗浄ポンプ９にて排水口１０に備えた残滓フ
ィルタ１１から吸い込まれ、洗浄ノズル４に圧送されて
食器類５に向けて噴出し、循環することにより洗浄する
よう構成している。給水弁１２は洗浄槽１への洗浄水の
給水を制御するものである。排水ポンプ１３は洗浄槽１
の下部に設け、洗浄槽１内の洗浄水を機外に排水するも
のである。

【０００５】水位検知手段１４は洗浄槽１内の水位を検
知するもので、洗浄槽１と連通された補助槽１５中の水
位を検知することで、洗浄槽１内の水位が所定水位に達
しているかを検知する。

【０００６】制御装置１６は、図１１に示すように構成
しており、制御手段１７は、マイクロコンピュータなど
で構成し、運転コースなどを設定する入力手段１８より
使用者が設定したコースに応じて、負荷制御手段１９を
介してヒータ８、洗浄ポンプ９、給水弁１２、排水ポン
プ１３、送風ファン２０などの動作を制御し、洗浄、す
すぎ、乾燥の一連の行程を逐次制御するよう構成してい
る。

【０００７】ここで、制御手段１７は洗浄槽１の下面に
密接させたサーミスタ２１により、洗浄槽１内の洗浄水
温を検知し、洗浄水温が所定温度に達すると洗浄行程を
終了する。なお、２２は制御手段１７に直流電圧を供給
する電源回路、２３は表示動作をする表示手段である。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の食器
洗い機においては、運転コースは主に食器類５に付着し
た汚染物の強さによって分けられており、食器類５の多
少にかかわらず同じ運転コースで運転されるため、食器
類の数が定格量であっても、その約半分の量であって
も、運転にかかる経費はほぼ同じものであった。

【０００９】食器類５の数は時に応じて様々であり、少
子化、核家族化、夫婦二人暮しの増えた昨今では、毎回
の食事に使用する食器量は少ないので、食器洗い機を効
率よく使うためには、食器類５が定格量に近づくまでた
めてから洗浄する必要があった。この場合、汚れた食器
類５を長時間放置するので不衛生であった。

【００１０】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、食器類の数が少ない場合には、標準コースよりも大
幅に安い経費で洗浄できるようにすることを目的として
いる。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、運転コースなどを設定する入力手段の設定
に基づいて、制御手段により洗浄、すすぎ、乾燥などの
行程を逐次制御するよう構成し、入力手段により、少な
くとも洗浄行程とすすぎ行程の両方を有する標準コース
と、前記両方の行程を有する少量食器用コースとを設定
可能とし、制御手段は、少量食器用コースのすすぎ回数
を標準コースのすすぎ回数より少なくしたものである。

【００１２】これにより、食器類の数が少ない場合に
は、すすぎ回数を少なくすることにより、使用する水量
の合計を少なくできるので、標準コースよりも大幅に安
い経費で洗浄することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、運転コースなどを設定する入力手段と、前記入力手
段の設定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥などの行程を逐
次制御する制御手段とを備え、前記入力手段により、少
なくとも洗浄行程とすすぎ行程の両方を有する標準コー
スと、前記両方の行程を有する少量食器用コースとを設
定可能とし、前記制御手段は、前記少量食器用コースの
すすぎ回数を前記標準コースのすすぎ回数より少なくし
たものであり、食器類の数が少ない場合は、食器類の数
が定格量の場合に比べて食器類同士の間隔が広く、まば
らにセットすることができるため、洗浄ノズルから食器
類に噴射された洗浄水は、食器類の数が定格量の場合以
上に食器類全体にむらなくかかるため、食器類のすすぐ
性能を高くすることができて、標準コースより少ないす
すぎ回数であっても食器を十分すすぐことができ、すす
ぎ回数を少なくすることにより、少量食器用コースで
は、使用する水量の合計を少なくすることができ、かつ
水温を上げるための消費電力量を低減できるので、標準
コースよりも大幅に安い経費で少量食器を洗浄すること
ができる。

【００１４】請求項２に記載の発明は、運転コースなど
を設定する入力手段と、前記入力手段の設定に基づいて
洗浄、すすぎ、乾燥などの行程を逐次制御する制御手段
とを備え、前記入力手段により、少なくとも洗浄行程と
すすぎ行程の両方を有する標準コースと、前記両方の行
程を有する少量食器用コースとを設定可能とし、前記制
御手段は、前記少量食器用コースの洗浄行程における洗
浄水位を前記標準コースの洗浄水位より低くしたもので
あり、少量食器用コースでは洗浄水位を低くすること
で、使用する水量の合計を少なくすることができ、かつ
水温を上げるための消費電力量を低減できるので、標準
コースよりも大幅に安い経費で少量食器を洗浄すること
ができる。

【００１５】請求項３に記載の発明は、運転コースなど
を設定する入力手段と、前記入力手段の設定に基づいて
洗浄、すすぎ、乾燥などの行程を逐次制御する制御手段
とを備え、前記入力手段により、少なくとも洗浄行程と
加熱すすぎ行程の両方を有する標準コースと、前記両方
の行程を有する少量食器用コースとを設定可能とし、前
記制御手段は、前記少量食器用コースの洗浄行程または
加熱すすぎ行程の少なくとも一方の洗浄槽内水温を前記
標準コースの洗浄槽内水温より低くしたものであり、少
量食器用コースでは洗浄槽内水温を低くすることで、水
温を上げるために使用する電力量を少なくできるので、
標準コースよりも大幅に安い経費で少量食器を洗浄する
ことができる。

【００１６】請求項４に記載の発明は、運転コースなど
を設定する入力手段と、前記入力手段の設定に基づいて
洗浄、すすぎ、乾燥などの行程を逐次制御する制御手段
とを備え、前記入力手段により、洗浄行程およびすすぎ
行程中に洗浄ポンプから吐出される洗浄水で食器を洗浄
する標準コースと、前記両方の行程を有する少量食器用
コースとを設定可能とし、前記制御手段は、前記少量食
器用コースにおける洗浄ポンプの吐出能力を前記標準コ
ースの吐出能力より低くしたものであり、少量食器用コ
ースでは洗浄ポンプの吐出能力を低くすることで、使用
する水量の合計を少なくでき、かつ水温を上げるための
消費電力量を低減できるので、標準コースよりも大幅に
安い経費で少量食器を洗浄することができる。

【００１７】請求項５に記載の発明は、上記請求項１〜
４に記載の発明において、少量食器用コースの食器容量
を、標準コースにおける定格食器容量の略半分としたも
のであり、使用者によって食器かごにセットされる食器
の間隔を、食器かごを変えることなく、定格食器容量時
の略２倍に広げることができるので、標準コースよりも
食器類全体にむらなく洗浄水をかけることができ、大幅
に安い経費で少量食器を洗浄することができる。

【００１８】請求項６に記載の発明は、上記請求項１〜
５に記載の発明において、標準コースと少量食器用コー
スとを使用者が選択的に設定可能としたものであり、使
用者が少人数家族の場合などで、食後すぐ少量食器を洗
浄したい場合には少量食器用コースを選択し、朝、夕の
２食分などをまとめ洗いしたい場合や、来客後の食器が
多い場合には標準コースを選択するなどと、使用状況に
おける使い分けが容易にでき、使い勝手を向上すること
ができる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００２０】（実施例１）図１および図２に示すよう
に、制御装置２４は、運転コースなどを設定する入力手
段２５と、マイクロコンピュータなどで構成し、入力手
段２５の設定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥などの行程
を逐次制御する制御手段２６とを備えている。

【００２１】入力手段２５は、図３に示すように、電源
スイッチ２７と、スタートスイッチ２８と、食器類５の
量または食器類５の汚れに適した運転コースを選択する
コース設定スイッチ２９と、加熱すすぎ行程終了後の乾
燥時間を必要に応じて選択する乾燥時間設定スイッチボ
タン３０とを有している。

【００２２】運転コースは、使用者の判断において、洗
浄したい食器類５の数が定格食器容量に近い場合は、汚
染の強さに応じて標準コース、念入りコース、スピーデ
ィコースを選択し、洗浄したい食器類５の数が、定格食
器容量の略半分またはそれ以下の場合は、少量コース
（少量食器用コース）を選択できるようにしている。使
用者が選択した運転コースは、コース表示部３１の点灯
により表示される。

【００２３】ここで、制御手段２６は、（表１）に示す
ように、洗浄行程、すすぎ行程、加熱すすぎ行程の順に
行程を制御し、少量コース（少量食器用コース）のすす
ぎ回数を標準コースのすすぎ回数より少なくしている。

【００２４】

【表１】

【００２５】食器かご３２は、食器類５を収容して洗浄
槽１内にする配置するもので、図４および図５に示すよ
うに、鉄またはステンレスの線材を溶接して組み上げ、
主に皿類や碗類をセットする下棚３２ａと主にコップ類
をセットする上棚３２ｂとを有し、下棚３２ａに箸やス
プーンなどをセットする小物入れ３２ｃを載置してい
る。

【００２６】この食器かご３２に、使用者によりセット
される定格食器容量時における食器類５のレイアウトを
図６に示す。なお、図６（ａ）は下棚３２ａにセットし
た食器類のレイアウトを示し、図６（ｂ）は上棚３２ｂ
にセットした食器類のレイアウトを示している。

【００２７】ここで、より多数の食器をセット可能とす
るため、食器の間隔は、洗浄ノズル４から噴射された洗
浄水が上端まで届く、最低の距離に設定している。これ
により、定格食器容量としては、大皿５ａが５個、中皿
５ｂが４個、小皿５ｃが６個、茶碗５ｄが５個、汁椀５
ｅが５個、コップ５ｆおよび湯呑み５ｇが計１０個セッ
トでき、合計３５個の食器をセットすることができる。
他に小物入れ３２ｃの中には５人用の箸、スプーン、フ
ォーク（いずれも図示せず）がセットできる。

【００２８】つぎに、少量コース（少量食器用コース）
を設定する場合の食器かご３２への食器類５のレイアウ
トを図７に示す。なお、図７（ａ）は下棚３２ａにセッ
トした食器類のレイアウトを示し、図７（ｂ）は上棚３
２ｂにセットした食器類のレイアウトを示している。

【００２９】本実施例では、大皿５ａが３個、中皿５ｂ
が３個、小皿５ｃが３個、茶碗５ｄが３個、汁椀５ｅが
３個、コップ５ｆ及び湯呑み５ｇが計６個セットでき、
合計２１個の食器をセットすることができ、定格食器容
量である３５点の略半分とするものである。他に小物入
れ３２ｃの中には３人用の箸、スプーン、フォーク（い
ずれも図示せず）がセットできる。

【００３０】大皿５ａ、茶碗５ｄ、汁椀５ｅの食器を１
つ飛ばしにセットすることにより、それぞれの食器間隔
を定格食器量時の２倍に広げることができ、個々の食器
全体にむらなく洗浄水をかけることができるので、洗浄
効果を上げることができる。中皿５ｂ、小皿５ｃは小型
であることから定格食器容量時の食器間隔にあって洗浄
効果に十分余裕があるので、１つ飛ばしにしていない。
上棚３２ｂは中央より１列をなくすことで、小物入れ３
２ｃに入れられた箸、スプーン、フォーク（いずれも図
示なし）の洗浄効果を向上している。残り２列はコップ
５ｆの間隔を広げても洗浄効果に大きな差はないので、
定格食器量時と同じ食器間隔としている。

【００３１】上記構成において動作を説明する。使用者
は、食器かご３２に食器類５をセットし、洗剤を適量入
れ、扉３を閉め、電源スイッチ２７をオンし、食器の量
または食器の汚れに適した運転コースを、コース設定ス
イッチ２９を数回押すことで選択し、加熱すすぎ行程終
了後の乾燥時間を必要に応じて乾燥時間設定スイッチ３
０を押すことで選択し、スタートボタン２８を押すこと
で運転を開始する。

【００３２】運転コースは、洗浄したい食器類５の数が
定格食器容量に近い場合は、汚染の強さに応じて標準コ
ース、念入りコース、スピーディコースを選択し、洗浄
したい食器類５の数が定格食器容量の略半分以下の場合
は、少量コースを選択する。図８は洗浄行程および加熱
すすぎ行程の動作を示し、図９はすすぎ行程の動作を示
している。

【００３３】ここで、（表１）に示すように、入力手段
２５により少量コース（少量食器用コース）を設定した
場合、すすぎ行程の繰り返し回数を２回とし、標準コー
スの３回よりも減らしている。少量コースにおいては、
食器類５の間隔が広いことから、個々の食器をすすぐ効
果が定格食器容量時よりも高くなり、すすぎ行程の繰り
返し回数を、標準コースのすすぎ回数よりも少なく設定
できる。

【００３４】このように、すすぎ行程を１回減らすこと
により、合計の使用水量を減らすことができるので、標
準コースよりも大幅に安い経費で少量食器を洗浄するこ
とができる。

【００３５】（実施例２）図１に示す制御手段２６は、
入力手段２５により少量コース（少量食器用コース）に
設定したとき、洗浄行程における洗浄水位を標準コース
の洗浄水位より低くしている。すなわち、（表１）に示
すように、洗浄行程において、水位検知手段１４により
所定の水位まで給水するとともに、運転コースごとに設
けられた所定時間だけ追加で給水し、この時間を少量食
器用コースに設定したとき、短くしている。他の構成は
上記実施例１と同じである。

【００３６】上記構成において動作を説明する。洗浄行
程においては、特に後半において、食器類５に付着した
卵などの汚染と作業者に入れられた洗剤によって、洗浄
水が泡立ってしまう。洗浄水が泡立ち、洗浄ポンプ９が
泡を吸い込むと吐出能力が落ち、洗浄能力が落ちるの
で、これを防ぐためにすすぎ行程よりも水位を上げる必
要がある。

【００３７】少量食器用コースにおいては、標準コース
に比べ、食器類５の量が少ない分汚染量が少ないので、
標準コースよりは洗浄水位を低くしても十分洗浄でき
る。

【００３８】このように、水量を少なくすることによ
り、水の代金および水温を上げるために必要な消費電力
量を低く抑えることができるので、標準コースよりも大
幅に安い経費で少量食器を洗浄することができる。

【００３９】（実施例３）図１に示す制御手段２６は、
入力手段２５により少量コース（少量食器用コース）に
設定したとき、（表１）に示すように、洗浄行程終了の
所定温度および加熱すすぎ行程の終了温度を、標準コー
スにおける設定温度よりも低く抑えている。他の構成は
上記実施例１と同じである。

【００４０】上記構成において動作を説明する。洗浄水
温は、動物性油が溶ける温度である４８℃以上あればよ
いが、標準コースにおいては、食器類５の間隔が狭く、
必要最低限の洗浄水しか当たらないために、食器類５の
全体に付着した動物性油が十分洗浄水に溶け出すよう温
度的に余裕を持たせている。少量食器用コースにおいて
は、食器類５の間隔が広く、洗浄水が個々の食器類５の
全体にむらなくかかるので、温度的な余裕を小さくして
も十分洗浄することができる。

【００４１】加熱すすぎ行程終了時の食器類５の温度
は、その後につづく乾燥行程（作業者が乾燥行程有りを
選択した場合）における乾燥性能に影響し、この温度が
高いと乾燥効果が高くなる。少量食器用コースにおいて
は、定格食器容量時に比べて食器類５の間隔が広いの
で、食器に十分乾燥風が当たり、標準コースよりも乾燥
効果が高くなるので、加熱すすぎ行程終了時の食器類５
の温度を低く抑えても十分乾燥できる。

【００４２】このように、洗浄行程終了の設定温度およ
び加熱すすぎ行程終了の設定温度を低く抑えることによ
り、水温を上げるために必要な消費電力量を低く抑える
ことができるので、標準コースよりも大幅に安い経費で
少量食器を洗浄することができる。

【００４３】（実施例４）図１に示す制御手段２６は、
入力手段２５により少量コース（少量食器用コース）に
設定したとき、（表１）に示すように、洗浄ポンプ９の
回転数を低くして、洗浄ポンプ９の吐出能力を標準コー
スの吐出能力より低くしている。他の構成は上記実施例
１と同じである。

【００４４】上記構成において動作を説明する。入力手
段２５により少量コース（少量食器用コース）に設定す
るときは、食器類５の中でも特に洗浄しにくく、洗浄ポ
ンプ９の吐出能力を必要とする大皿５ａ、茶碗５ｄの間
隔を広くしており、茶碗５ｄ、汁椀５ｅの間から上棚３
２ｂに洗浄水も十分届くことから、洗浄ポンプ９の回転
数を低く抑えても、食器類５全体を十分洗浄できる。洗
浄ポンプ９はインバータモータにて構成されており、制
御手段２６からの信号で自由に回転数を変えることがで
きる。

【００４５】このように、入力手段２５により少量食器
用コースに設定したとき、洗浄ポンプ９の吐出能力を標
準コースの吐出能力より低くすることで、使用する水量
の合計を少なくでき、かつ水温を上げるための消費電力
量を低減できるので、標準コースよりも大幅に安い経費
で少量食器を洗浄することができる。

【００４６】なお、上記実施例では、定格食器量におけ
る食器類５に付着した汚染の強さによって、標準時の標
準コース、強い時の念入りコース、弱い時のスピーディ
コースを設けており、この３コースと少量食器用コース
とを、コース設定スイッチ２９にて選択可能としている
が、食器量が少ないときにおいても、食器類５に付着し
た汚染の強さによって、標準時の少量標準コース、強い
時の少量念入りコース、弱い時の少量スピーディコース
を設けてもよい。この場合は、新たに、食器量を選択す
るボタンを設けるとより使い勝手を向上することができ
る。

【００４７】

【発明の効果】以上のように本発明の請求項１に記載の
発明によれば、運転コースなどを設定する入力手段と、
前記入力手段の設定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥など
の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記入力手段
により、少なくとも洗浄行程とすすぎ行程の両方を有す
る標準コースと、前記両方の行程を有する少量食器用コ
ースとを設定可能とし、前記制御手段は、前記少量食器
用コースのすすぎ回数を前記標準コースのすすぎ回数よ
り少なくしたから、使用する水量の合計を少なくするこ
とができ、かつ水温を上げるための消費電力量を低減で
きるので、標準コースよりも大幅に安い経費で少量食器
を洗浄することができる。

【００４８】また、請求項２に記載の発明によれば、運
転コースなどを設定する入力手段と、前記入力手段の設
定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥などの行程を逐次制御
する制御手段とを備え、前記入力手段により、少なくと
も洗浄行程とすすぎ行程の両方を有する標準コースと、
前記両方の行程を有する少量食器用コースとを設定可能
とし、前記制御手段は、前記少量食器用コースの洗浄行
程における洗浄水位を前記標準コースの洗浄水位より低
くしたから、少量食器用コースでは洗浄水位を低くする
ことで、使用する水量の合計を少なくすることができ、
かつ水温を上げるための消費電力量を低減できるので、
標準コースよりも大幅に安い経費で少量食器を洗浄する
ことができる。

【００４９】また、請求項３に記載の発明によれば、運
転コースなどを設定する入力手段と、前記入力手段の設
定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥などの行程を逐次制御
する制御手段とを備え、前記入力手段により、少なくと
も洗浄行程と加熱すすぎ行程の両方を有する標準コース
と、前記両方の行程を有する少量食器用コースとを設定
可能とし、前記制御手段は、前記少量食器用コースの洗
浄行程または加熱すすぎ行程の少なくとも一方の洗浄槽
内水温を前記標準コースの洗浄槽内水温より低くしたか
ら、少量食器用コースでは洗浄槽内水温を低くすること
で、水温を上げるために使用する電力量を少なくできる
ので、標準コースよりも大幅に安い経費で少量食器を洗
浄することができる。

【００５０】また、請求項４に記載の発明によれば、運
転コースなどを設定する入力手段と、前記入力手段の設
定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥などの行程を逐次制御
する制御手段とを備え、前記入力手段により、洗浄行程
およびすすぎ行程中に洗浄ポンプから吐出される洗浄水
で食器を洗浄する標準コースと、前記両方の行程を有す
る少量食器用コースとを設定可能とし、前記制御手段
は、前記少量食器用コースにおける洗浄ポンプの吐出能
力を前記標準コースの吐出能力より低くしたから、少量
食器用コースでは洗浄ポンプの吐出能力を低くすること
で、使用する水量の合計を少なくでき、かつ水温を上げ
るための消費電力量を低減できるので、標準コースより
も大幅に安い経費で少量食器を洗浄することができる。

【００５１】また、請求項５に記載の発明によれば、少
量食器用コースの食器容量を、標準コースにおける定格
食器容量の略半分としたから、使用者によって食器かご
にセットされる食器の間隔を、食器かごを変えることな
く、定格食器容量時の略２倍に広げることができるの
で、標準コースよりも食器類全体にむらなく洗浄水をか
けることができ、大幅に安い経費で少量食器を洗浄する
ことができる。

【００５２】また、請求項６に記載の発明によれば、標
準コースと少量食器用コースとを使用者が選択的に設定
可能としたから、使用者が少人数家族の場合などで、食
後すぐ少量食器を洗浄したい場合には少量食器用コース
を選択し、朝、夕の２食分などをまとめ洗いしたい場合
や、来客後の食器が多い場合には標準コースを選択する
などと、使用状況における使い分けが容易にでき、使い
勝手を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の食器洗い機のブロック
回路図

【図２】同食器洗い機の縦断面図

【図３】同食器洗い機の操作部の拡大正面図

【図４】同食器洗い機の食器かごの上面図

【図５】同食器洗い機の食器かごの正面図

【図６】（ａ）同食器洗い機の食器かごの下棚に定格量
の食器をセットした場合の食器レイアウトを示す図
（ｂ）同食器洗い機の食器かごの上棚に定格量の食器を
セットした場合の食器レイアウトを示す図

【図７】（ａ）同食器洗い機の食器かごの下棚に少量の
食器をセットした場合の食器レイアウトを示す図 （ｂ）同食器洗い機の食器かごの上棚に少量の食器をセ
ットした場合の食器レイアウトを示す図

【図８】同食器洗い機の洗浄行程および加熱すすぎ行程
の動作フローチャート

【図９】同食器洗い機のすすぎ行程の動作フローチャー
ト

【図１０】従来の食器洗い機の縦断面図

【図１１】同食器洗い機のブロック回路図

【符号の説明】

２５ 入力手段 ２６ 制御手段

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 運転コースなどを設定する入力手段と、
   前記入力手段の設定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥など
   の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記入力手段
   により、少なくとも洗浄行程とすすぎ行程の両方を有す
   る標準コースと、前記両方の行程を有する少量食器用コ
   ースとを設定可能とし、前記制御手段は、前記少量食器
   用コースのすすぎ回数を前記標準コースのすすぎ回数よ
   り少なくした食器洗い機。
2. 【請求項２】 運転コースなどを設定する入力手段と、
   前記入力手段の設定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥など
   の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記入力手段
   により、少なくとも洗浄行程とすすぎ行程の両方を有す
   る標準コースと、前記両方の行程を有する少量食器用コ
   ースとを設定可能とし、前記制御手段は、前記少量食器
   用コースの洗浄行程における洗浄水位を前記標準コース
   の洗浄水位より低くした食器洗い機。
3. 【請求項３】 運転コースなどを設定する入力手段と、
   前記入力手段の設定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥など
   の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記入力手段
   により、少なくとも洗浄行程と加熱すすぎ行程の両方を
   有する標準コースと、前記両方の行程を有する少量食器
   用コースとを設定可能とし、前記制御手段は、前記少量
   食器用コースの洗浄行程または加熱すすぎ行程の少なく
   とも一方の洗浄槽内水温を前記標準コースの洗浄槽内水
   温より低くした食器洗い機。
4. 【請求項４】 運転コースなどを設定する入力手段と、
   前記入力手段の設定に基づいて洗浄、すすぎ、乾燥など
   の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記入力手段
   により、洗浄行程およびすすぎ行程中に洗浄ポンプから
   吐出される洗浄水で食器を洗浄する標準コースと、前記
   両方の行程を有する少量食器用コースとを設定可能と
   し、前記制御手段は、前記少量食器用コースにおける洗
   浄ポンプの吐出能力を前記標準コースの吐出能力より低
   くした食器洗い機。
5. 【請求項５】 少量食器用コースの食器容量を、標準コ
   ースにおける定格食器容量の略半分とした請求項１〜４
   記載のいずれか１項に記載の食器洗い機。
6. 【請求項６】 標準コースと少量食器用コースとを使用
   者が選択的に設定可能とした請求項１〜５のいずれか１
   項に記載の食器洗い機。