JP2001008881A - 食器洗い機 - Google Patents

食器洗い機

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JP2001008881A
JP2001008881A JP2000180787A JP2000180787A JP2001008881A JP 2001008881 A JP2001008881 A JP 2001008881A JP 2000180787 A JP2000180787 A JP 2000180787A JP 2000180787 A JP2000180787 A JP 2000180787A JP 2001008881 A JP2001008881 A JP 2001008881A
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cleaning
water
time
washing
dishwasher
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JP2000180787A
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English (en)
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Nobuyuki Maehashi
信之 前橋
Kenichi Shimodera
健一 下寺
Kazuhiro Haraga
一博 原賀
Takafumi Oshima
隆文 大嶋
Hisashi Nogaki
久 野垣
Tomohiro Nishi
智寛 西
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食器・調理器具に付着した汚れの程度に応じ
て、利用者が適切な運転プログラムを選択することを可
能にすると共に、易洗浄性の汚れのみが付着した食器・
調理器具の洗浄・乾燥運転にあっては、より短い運転時
間、低ランニングコストで食器洗い機の運転を行なうこ
とを可能とし、利用者により利便性の高い食器洗い機を
提供する。 【解決手段】 運転プログラムとして、従来の食器洗い
機と同様の、食品に由来する様々な種類の汚れならびに
過酷な汚れの付着・乾燥程度を想定して設定された、食
器・調理器具を洗浄・乾燥するための一つ若しくは複数
個の運転プログラムと、易洗浄性の汚れのみが付着した
食器・調理器具を洗浄・乾燥するための一つ若しくは複
数個の運転プログラムとを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数個の運転プロ
グラムから、実行する運転プログラムを選択する選択手
段と、選択された運転プログラムに基いて食器洗い機の
動作を制御する制御手段とを有する食器洗い機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の食器洗い機の構成ならびに運転方
法について説明する。図10に、従来の食器洗い機にお
ける運転プログラム選択機能部の一例を示した。電源ス
イッチ10により電源を投入すると、電源投入状態を示
すLED1が点灯し、洗浄運転プログラム選択スイッチ
15により洗浄運転プログラムを選択することが可能と
なる。電源投入時は、洗浄運転コース表示LED群5中
の「標準コース」LEDが点灯し、選択スイッチ15を
一回操作する毎に、「念入りコース」、「乾燥のみコー
ス」、「スピーディコース」、「標準コース」の順に洗
浄運転プログラムを選択することが可能である。なお
「乾燥のみコース」は、洗浄運転を行わずに乾燥運転の
みを実行する運転プログラムである。同様の操作で、乾
燥運転プログラム選択スイッチ13により乾燥運転プロ
グラムの選択が、高温最終すすぎ機能選択スイッチ14
により高温最終すすぎ機能の有無が選択可能であり、乾
燥運転コース表示LED群6および高温最終すすぎ選択
表示LED9により選択された運転プログラムが表示さ
れる。運転開始および一時停止スイッチ11により運転
を開始すると、工程表示部7の工程表示LED群8中の
該当する工程のLEDが点滅し、進行中の工程の表示を
行なう。
【0003】図11に従来の食器洗い機の構成を、図1
2に従来の食器洗い機における運転プログラムの一例
を、図13に制御ブロック図を、それぞれ示した。実行
する運転プログラムは、運転プログラム選択機能部の操
作により選択された、洗浄運転プログラム、乾燥運転プ
ログラム、および高温最終すすぎ機能の有無の組み合わ
せによって構成される。
【0004】洗浄槽101の所定位置に固定、若しくは
収納されるカゴ102の所定の位置に被洗浄物を積載
し、洗剤投入装置103若しくは洗浄槽の扉104の内
面に設けられた凹部などの所定位置に食器洗い機用の専
用洗剤をセットした後、運転プログラム選択手段105
中の電源スイッチ10により電源が投入されると、食器
洗い機の洗浄槽中に残留した洗浄水などの排出を目的と
した、排水手段113の時限動作による、「初期排水動
作」が実施される。実行する運転プログラム選択のなさ
れた後、スタートスイッチ11によって運転が開始さ
れ、給湯機、電気温水器などの給湯源と食器洗い機との
間の配管中の滞留水を排出する、「配管滞留水排水動
作」が実施される。洗浄工程においては、給水手段(給
水弁)107ならびに水量検知手段(水位スイッチ)1
08によって、洗浄槽101内に所定量の洗浄水を貯留
した後、洗浄ポンプ109ならびに洗浄水加熱手段(温
水ヒータ)110が駆動される。洗浄槽101内に溜め
られた洗浄水は残菜フィルター112を通過し、ノズル
111より噴出される。洗剤投入装置を有するものにあ
っては、所定時間(t1)が経過した後、洗剤投入装置
103が駆動し、洗浄水中に洗剤が投入される。洗剤投
入装置を有さないものにあっては、洗浄ポンプ109の
噴流により洗浄水中にドア凹部の洗剤が投入される。水
温検知手段115による計測値が所定の水温(T15)
に到達すると加熱手段が停止され、洗浄ポンプ駆動開始
時よりの経過時間が所定の時間(t2)に達していれ
ば、洗浄ポンプ109が停止され、排水手段(排水ポン
プ)113の時限駆動により、洗浄槽内の洗浄水が排出
され、洗浄工程が終了する。すすぎ工程は、給水手段1
07ならびに水量検知手段108によって洗浄槽101
内に所定量の洗浄水を貯留した後、所定時間(t3)の
洗浄ポンプの時限動作を行った後、洗浄槽内の洗浄水を
排出する動作より成り、一連の動作は所定回数(N回)
実施される。最終すすぎ工程においては、洗浄工程と同
様に、洗浄ポンプ109ならびに洗浄水加熱手段110
が駆動され、所定の水温(T3)に到達するまで洗浄水
の加熱が実施され、所定の時間(t4)経過するまで洗
浄ポンプ109が駆動される。乾燥工程は、所定の洗浄
槽内温度(T4)設定で、所定の時間(t5)、乾燥手
段114を動作させることによって実行される。なお、
高温最終すすぎ機能が選択された場合は、選択された洗
浄運転プログラムの最終すすぎ工程における目標水温T
3が、所定の高温(80℃)に設定される。
【0005】従来の食器洗い機においては、運転プログ
ラムの各工程における動作時間、目標水温、目標風温、
などの設定値は、一般的に財団法人ベターリビングによ
る食器洗い機の認定基準に示された洗浄・乾燥性能試験
方法に従って、食器洗い機の洗浄・乾燥性能試験を実施
すると共に、同方法に従って試験を実施した場合「全食
器の内、その8割以上が完全に洗浄・乾燥可能であるこ
と」など所定の性能以上となるように、設定されてい
た。同洗浄試験方法においては、トマトジュース、牛
乳、みそ汁、茶、飯、生卵、カレー、トンカツ、トンカ
ツソース、およびハムエッグなど、様々な種類の食品を
用いる事が定められていると共に、それらの様々な種類
の食品を、「箸の先から約50mm以内の位置にランダ
ムに、箸一本につき一粒の御飯粒を付着させる。」な
ど、定められた食器に、定められた方法、ならびに定め
られた量の固形分を伴って、試験用汚れとして食器に付
着させ、一時間放置・乾燥した後に、洗浄試験に供する
よう示されている。このような、食品に由来する多くの
種類の汚れが、固形物を伴って付着・乾燥した被洗浄物
の洗浄に適合するように設定された、従来の洗浄運転プ
ログラムの洗浄工程においては、牛乳、生卵など蛋白質
の熱変性・凝固を防止するため、60℃以下の水若しく
は湯を洗浄水として洗浄槽内に供給し、35℃以下の低
水温領域においては主にデンプン質の吸水軟化現象を、
35〜45℃程度の水温域においては、洗剤中に配合さ
れたデンプン質分解酵素であるアミラーゼ、蛋白質分解
酵素であるプロテアーゼなどの酵素剤によるデンプン
質、蛋白質などの分解現象を、45℃以上の高水温域に
おいては洗剤中に配合されたアルカリ剤による各種汚れ
の分解現象を、それぞれ発現させる様、洗浄水をヒータ
によって加熱しながら噴射し、洗浄運転を行なう。更
に、食品中に含まれる植物性および動物性の各種油類
は、その融点がその種類によって、常温〜55℃程度の
範囲で広く分布しているため、油類を液化し、洗剤中の
界面活性剤などの作用によって洗浄を行なうために、洗
浄水の水温を55℃前後まで上昇させるように設定され
ていた。最終すすぎ工程においては、被洗浄物への油類
の再付着防止、ならびに雑菌の減少を目的として、60
〜80℃程度の高水温まで洗浄水の加熱を行ないなが
ら、噴射するように設定されていた。
【0006】このように、従来の食器洗い機の運転プロ
グラムでは、食品に由来する様々な種類の汚れ、過酷な
汚れの付着・乾燥の程度などを想定して、所定の洗浄・
乾燥性能が得られるように、運転プログラムの各工程に
おける動作時間、目標水温、乾燥風温などの設定値が設
定されていた。洗浄運転プログラムにおいては、これら
汚れの洗浄現象が洗浄水の水温に依存するため、洗浄工
程、最終すすぎ工程においては所定の目標水温に到達す
るまで洗浄水を加熱しながら被洗浄物に噴射するよう
に、動作時間よりも目標水温を優先した設定がなされて
いた。図12に示したように、洗浄工程および最終すす
ぎ工程においては、目標到達水温(T15、T3)なら
びに動作時間(t2、t4)が設定されているが、設定
されている動作時間(t2、t4)は、実運転時に洗浄
水を目標到達水温まで加熱するのに要する最短時間と同
等もしくは短い設定がなされていた。すなわち、これら
の工程では、所定の目標到達水温まで洗浄水の温度が達
するまで洗浄やすすぎを続けるか、または所定の目標到
達水温に達するとほぼ同時に動作時間が完了するように
なっており、いわば所定水温に達しないと洗浄やすすぎ
が終了しない、水温優先の工程となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の食器洗い機で
は、各工程一回当たりに3〜5リットルの洗浄水を洗浄
槽に貯留すると共に、通常1.2kw以下の電気容量の
洗浄水加熱ヒータしか有していないため、加熱ヒータに
よる洗浄水の加熱速度は毎分1〜3℃程度である。常温
下に置かれたこのような食器洗い機に洗浄水として60
℃程度の給湯を行ったとしても、機器温度が常温である
ため、供給された洗浄液の水温は約45℃程度まで降下
する。このため、洗浄水を所定の目標水温(洗浄工程に
おいては55℃程度、最終すすぎ工程においては60〜
80℃程度)まで昇温するには、それぞれ3〜10分、
5〜35分の昇温時間を要することとなる。更に、この
昇温必要時間にすすぎ工程ならびに各工程における給
水、排水時間が加算され、洗浄運転には最短でも15分
程度の時間を要することとなる。すなわち、従来の食器
洗い機の、食品に由来する様々な種類の汚れ、過酷な汚
れの付着・乾燥の程度などを想定して、動作時間よりも
目標水温を優先した設定がなされた洗浄運転プログラム
では、15分以下の洗浄運転時間を実現することは困難
であった。
【0008】また、このような従来の食器洗い機の運転
プログラムを用いて、 a.乾燥した固形付着物を伴なう汚れ、 b.デンプン質・蛋白質など難水溶性の汚れ、 c.50℃前後の比較的高温の融点を有する動物性油脂
類、など比較的洗浄が困難な汚れを含まない、すなわ
ち、 ア.予め汚れが拭き取られた、 イ.流水もしくは湯への漬け置きなどの「予洗い」が為
された、 ウ.当初より固形の付着物を伴なわない汚れ、 エ.茶・コーヒーなど易水溶性の汚れ、 オ.比較的低温の融点を有する油脂類、 などの易洗浄性の汚れのみが付着した食器・調理器具の
洗浄運転を行なう場合には、その洗浄工程において洗浄
水を所定(55℃前後)の水温まで加熱する以前に、ほ
ぼその洗浄が完了しており、引き続き所定(55℃前
後)の水温まで洗浄水を加熱することは、無駄なランニ
ングコストを費やすと共に、無用に長い洗浄運転時間を
要する結果となる。更に、目標水温を優先した設定がな
された洗浄運転プログラムでは、供給される洗浄水の水
温、被洗浄物のセット量、設置環境等によって、運転時
間が大きく異なるため、利用者が運転終了時を予測する
ことは困難であった。
【0009】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、本発明の目的は、利用者が「易洗浄性の汚
れ」まで広げられた、従来の食器洗い機よりもより広範
囲な被洗浄物に付着した「汚れの程度」に応じて、更に
は希望する運転時間に応じて、適切な運転プログラムを
選択することを可能にすることにある。また、易洗浄性
の汚れのみが付着した被洗浄物にあっては、より短い運
転時間、低ランニングコストで食器洗い機の運転を行な
うことを可能とすることによって、利用者により利便性
の高い食器洗い機を提供することにある。さらに、洗浄
水供給時間の短縮を図り、食器洗い機の運転時間を短縮
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1は、易洗浄性の汚れのみが付着した被洗浄
物を洗浄・乾燥するための運転プログラムにおいては、
洗浄運転の各工程の給水動作時に、並列に設けられた複
数個の給水手段を用いて食器洗い機への洗浄水の供給を
行なうことを特徴とした。尚、食器洗浄機の別の形態と
して、易洗浄性の汚れのみが付着した被洗浄物を洗浄・
乾燥するための運転プログラムにおいては、洗浄運転の
各工程の給水動作時に、並列に設けられた複数個の給水
手段を用いて食器洗い機への洗浄水の供給を行なうこと
ができる。易洗浄性の汚れのみが付着した被洗浄物を洗
浄・乾燥するための運転プログラムにおいては、洗浄運
転の各工程の給水動作時に、並列に設けられた複数個の
給水手段を用いて食器洗い機への洗浄水の供給を行なう
ことを特徴とする食器洗い機。本発明の食器洗い機は運
転プログラムとして、従来の食器洗い機と同様の、食品
に由来する様々な種類の汚れならびに過酷な汚れの付着
・乾燥程度を想定して、動作時間よりも目標温度を優先
した設定がなされ、設定された温度を優先して食器洗い
機の動作を制御する、一つ若しくは複数個の運転プログ
ラムに加え、動作時間を優先した設定がなされ、設定さ
れた時間を優先して食器洗い機の動作を制御する、一つ
若しくは複数個の運転プログラムとを併せ備えた。従来
の食器洗い機と同様の、動作時間よりも目標水温を優先
した設定がなされた運転プログラムと、動作時間を優先
した設定がなされた運転プログラムとが、併せ備えられ
たことによって、利用者は、従来の食器洗い機よりもよ
り広範囲な被洗浄物に付着した汚れの程度に応じて、更
には希望する運転時間に応じて、など従来の食器洗い機
よりもより広範囲に適切な運転プログラムを選択するこ
とが可能となる。また、易洗浄性の汚れのみが付着した
被洗浄物の洗浄・乾燥運転においては、より短い運転時
間、より低いランニングコストで食器洗い機を利用する
ことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本実施形態で
は、図11に示したものと同様の機器構成を備える食器
洗い機について説明する。なお、従来と同じ部分につい
ては、同じ符号を付してその説明を省く。本実施形態に
基づく食器洗い機の運転プログラム選択機能部を図1に
示した。電源スイッチ10により電源を投入すると、電
源投入状態を示すLED1が点灯し、洗浄運転プログラ
ム選択スイッチ(選択手段)12により洗浄運転プログ
ラムを選択することができる。電源投入時には、洗浄運
転コース表示LED群5中の、従来の食器洗い機と同様
に食品に由来する様々な種類の汚れならびに過酷な汚れ
の付着・乾燥の程度を想定して、目標水温を優先した設
定がなされ、設定された温度を優先して食器洗い機の動
作を制御する、洗浄運転プログラムである「スピーディ
コース」のLEDが点灯する。洗浄運転プログラム選択
スイッチ(選択手段)12を一回押す毎に、上記と同様
の考え方により種々の汚れに対応させて異なる目標水温
の設定がなされた洗浄運転プログラム「標準コース」、
「念入りコース」(スピーディ、標準の両LED点灯に
より表示)の順に洗浄運転プログラムを変更・選択する
ことが可能である。更に選択スイッチ12を操作する
と、易洗浄性の汚れのみの付着を想定して、動作時間を
優先した設定がなされ、設定された時間を優先して食器
洗い機の動作を制御する、洗浄運転プログラムである
「8分コース」、高温の目標水温で最終すすぎ工程のみ
を実施する「仕上すすぎコース」を選択することが可能
である。同様の操作で、乾燥運転プログラム選択スイッ
チ13により乾燥運転プログラムの選択が、高温最終す
すぎ機能選択スイッチ14により高温最終すすぎ機能の
有無が選択可能であり、乾燥運転コース表示LED群6
および高温最終すすぎ選択表示LED9により選択され
た運転プログラムが表示される。実行する洗浄運転プロ
グラム、乾燥運転プログラム、および高温最終すすぎ機
能の有無を選択した後、運転開始および一時停止スイッ
チ11により運転を開始すると、工程表示部7の工程表
示LED群8中の該当する工程のLEDが点滅し、進行
中の工程の表示を行なう。
【0012】図1に示した本実施形態の運転プログラム
選択機能部では、洗浄運転を行わずに乾燥運転のみを実
行する運転プログラムである「乾燥のみコース」の選択
方法を、図10に示した従来の食器洗い機における洗浄
運転プログラム選択スイッチ15の操作による選択方法
から、専用の「乾燥のみコース」選択スイッチ16の操
作による選択方法とした。このことによって、利用者が
食器の乾燥のみを行ないたい場合、従来の食器洗い機で
は洗浄運転プログラム選択スイッチ15を複数回操作す
る必要があったが、専用の選択スイッチ16を一回操作
するのみで、簡便に選択することが可能となった。ま
た、このような運転プログラム選択機能部の構成は、運
転プログラムの選択操作を簡便に行なうために、全ての
洗浄運転プログラムおよび「乾燥のみコース」毎に専用
の選択スイッチを設ける、ダイレクト選択方式に比べ、
少ないスイッチ数で運転プログラム選択機能部を構成す
ることが可能であり、利用者が簡便に操作することが可
能であると共に、低コストで食器洗い機を構成すること
が可能な運転プログラム選択機能部の構成である。な
お、選択スイッチ16により「乾燥のみコース」が選択
された場合、「乾燥のみコース」選択表示LED17に
より表示される。
【0013】図2に本実施形態における、洗浄運転プロ
グラムの各工程における目標水温・動作時間設定の一例
を示し、図3に易洗浄性の汚れのみの付着を想定して、
動作時間を優先した設定がなされた洗浄運転プログラム
のフローチャートを示した。本実施形態における食器洗
い機は、ガス給湯機、電気温水器などとの接続により、
40〜60℃の湯を供給することを前提としている。常
温の食器洗い機に供給された40〜60℃の洗浄水の水
温は、35〜45℃程度に低下する。この35〜45℃
程度の洗浄水によっても、比較的高温の融点を有する動
物性油脂類を含まず、比較的低温の融点を有するサラダ
油、バター、マーガリン、ゴマ油などの油脂類から成る
汚れは、充分洗浄可能である。また、予め汚れが拭き取
られた、流水もしくは湯への漬け置きなどの「予洗い」
が為された、もしくは当初より固形の付着物を伴なわな
い汚れ、茶・コーヒーなど易水溶性の汚れ、などの易洗
浄性の汚れのみが付着した被洗浄物の洗浄には、固形分
の吸水・軟化・溶解あるいは分解時間、食器洗い機専用
洗剤に配合された酵素反応時間、などを必要とせず、短
時間の洗浄水の噴射のみで洗浄可能である。これらのこ
とから、本実施形態における、易洗浄性の汚れを対象と
し、動作時間を優先した設定がなされた、洗浄運転プロ
グラムにおいては、洗浄工程、最終すすぎ工程において
目標水温を設定せずに、洗浄水加熱手段(ヒータ)によ
る洗浄水の加熱を行なわず、両工程においては動作時間
(t2,t4)のみを設定し、洗浄ポンプの時限駆動に
よって洗浄工程、ならびに最終すすぎ工程を実行してい
る。
【0014】図4に、本実施形態の食器洗い機による洗
浄試験結果を示した。試験記号Aの洗浄試験において
は、前述の財団法人ベターリビングによる食器洗い機の
認定基準に示された試験汚れを用いており、試験記号B
およびCの洗浄試験においては、洋朝食など軽食を想定
して、トマトジュース、コーヒー、トースト、ジャム、
サラダ、ドレッシング、スクランブルエッグ、ケチャッ
プを用いていると共に、食後直ちに洗浄することを想定
し、食器への付着後の放置時間を5分とした。全ての洗
浄試験は、60℃の湯を供給し、食器洗い機専用洗剤
4.5gを用いて実施した。洗浄運転に要した時間は、
従来の食器洗い機の洗浄運転プログラムと同様に食品に
由来する様々な種類の汚れならびに過酷な汚れの付着・
乾燥の程度を想定して、目標水温を優先した設定がなさ
れた「標準コース」にて試験を行なった、試験記号Aお
よびBの洗浄試験では25分要したのに対し、易洗浄性
の汚れのみの付着を想定して、動作時間を優先した設定
がなされた「8分コース」にて試験を行なった、試験記
号Cの洗浄試験では、8分であった。洗浄試験後の食器
を目視にて観察し、全食器中に占める汚れの残留・再付
着などの無い食器の割合を示す「食器洗浄率」を算出し
たところ、各試験共に80%以上の値が得られ、十分な
洗浄性能が得られた。また、各試験毎の洗浄運転に要し
た消費電力は、電気容量1.2kWのヒータによる洗浄
水の加熱を行なっている「標準コース」による試験記号
AおよびBの洗浄試験においては、0.30kWhを要
したのに対して、電気容量130Wの洗浄ポンプによる
洗浄水の噴射のみによって洗浄運転を行なっている「8
分コース」による試験記号Cの洗浄試験においては、
0.01kWhであった。このように、従来の食器洗い
機を用いて、易洗浄性の汚れのみが付着した被洗浄物を
洗浄すると、試験記号Bの試験結果が示すように、長い
洗浄運転時間と多くのランニングコストを要するが、易
洗浄性汚れを対象として、動作時間を優先した設定がな
された運転プログラムを有する本実施形態の食器洗い機
によれば、試験記号Cの試験結果が示すように、短い洗
浄運転時間と、少ないランニングコストによって、十分
な洗浄性能を得ることが可能である。
【0015】また、従来の食器洗い機と同様に、動作時
間よりも目標水温を優先した設定がなされた運転プログ
ラムでは、給湯機の優先設定等に起因して変化しうる供
給される洗浄水の水温、被洗浄物のセット量、設置環境
等によって、運転時間が大きく異なるが、動作時間を優
先した設定がなされた運転プログラムでは、設定された
動作時間に基づいた運転が行なわれる為、運転時間はほ
ぼ一定している。利用者が乾燥運転を行なわずに連続し
て別の被洗浄物の洗浄運転を行いたい場合など、洗浄運
転終了時を予測して食器洗い機を利用したい場合には、
動作時間を優先した設定がなされた運転プログラムを利
用することが利便である。なお、図1で示した運転プロ
グラム選択機能部の構成は一例であって、運転プログラ
ム毎に専用のスイッチを設けるダイレクト選択方式、ダ
イヤルスイッチによって運転プログラムを選択するダイ
ヤル選択方式など、選択機能部の構成は食器洗い機のデ
ザインなどに応じて変更することが可能である。
【0016】また、利用者が乾燥運転を行なわずに連続
して洗浄運転を行いたい場合などには、洗浄・乾燥運転
終了時のみならず、すすぎ工程が終了した洗浄運転終了
時点で終了報知動作がなされることで、利用者は洗浄運
転終了を確認することが可能となる。そこで、本実施形
態の食器洗い機では、このような利用形態においては、
供給される洗浄水の水温、被洗浄物のセット量、設置環
境等によって運転時間が変化しない、動作時間を優先し
た設定がなされた洗浄プログラムを用いることを想定し
ているため、図2、3中に示したように、動作時間より
も目標水温を優先した設定がなされた運転プログラム群
では、洗浄・乾燥運転が終了した時点で運転終了報知動
作を行ない、動作時間を優先した設定がなされた運転プ
ログラム群では、洗浄・乾燥運転終了時のみならず、洗
浄運転が終了した時点においても、終了報知動作を行な
っている。
【0017】図2中に示したように、本実施形態の洗浄
運転プログラムにおいては、洗浄運転時に洗浄水の加熱
動作を行なわない、動作時間を優先した設定がなされた
洗浄運転プログラム群が選択され、かつ高温最終すすぎ
機能が選択された場合には、洗浄工程においては洗浄水
の加熱手段を作動させずに、設定された時間を優先した
動作が実行され、最終すすぎ工程においては、所定(8
0℃)の目標水温まで洗浄水の水温を上昇させるよう加
熱手段を動作させる、動作時間よりも目標水温を優先し
た動作が実行される。
【0018】本実施形態の乾燥運転プログラム中の「送
風コース」は、乾燥手段114により洗浄槽内に送風の
みを行なう運転プログラムであり、洗浄運転時に加熱さ
れた洗浄水によって温められた被洗浄物の余熱を利用し
た乾燥運転を行なう運転プログラムである。一方、本実
施形態の動作時間を優先した設定がなされた運転プログ
ラム群では、洗浄運転時に洗浄水の加熱動作を行なわな
いため、洗浄槽に供給される洗浄水の水温によっては、
被洗浄物に充分な余熱を付与できない場合がある。この
ため、図2中に示したように、本実施形態の食器洗い機
では、洗浄運転時に洗浄水の加熱動作を行なわない、動
作時間を優先した設定がなされた洗浄運転プログラム群
が選択された場合には、洗浄運転に引続き実施される乾
燥工程において、被洗浄物の余熱を利用した乾燥運転プ
ログラム(「送風コース」)は選択できないよう設定が
なされている。ただし、動作時間を優先した設定がなさ
れた洗浄運転プログラム群と、高温最終すすぎ機能とが
同時に選択された場合には、最終すすぎ工程において動
作時間よりも目標水温を優先した動作が実行されるた
め、被洗浄物の余熱を利用した乾燥運転プログラム
(「送風コース」)の選択は可能となるよう設定がなさ
れている。なお、乾燥コース選択手段の選択肢として
「乾燥なし」を設定しておくと、繰り返し洗浄を行う場
合などに、いちいち乾燥運転が始まる前に食器洗い機の
電源を切らなくても済むので、使い勝手が良くなる。
【0019】図2中に示したように、本実施形態の洗浄
プログラムにおいては、洗浄、すすぎ、最終すすぎの各
工程における排水動作毎に、排水手段113の時限動作
時間を変化させている。排水時限動作自体は、第一動
作、休止動作、第二動作から成り、第一動作間にポンプ
内に吸入したエアーを休止動作によりポンプ外に排出
し、第二動作によって再度残った洗浄水の効率的な排出
を行っている。洗浄工程の排水動作においては、洗浄液
中に洗剤、汚れなどが混入しているため、第一動作時間
ならびに第二動作時間を、洗浄槽内の所定量の洗浄水を
排出するための必要時間の約1.5倍に設定し、確実な
排水動作を行なっている。すすぎ工程においては、必要
時間と同等に設定することにより運転時間の短縮を実現
している。最終すすぎ工程においては、洗浄運転終了後
に洗浄水が残留し、乾燥性能を低下させ、使用者に不快
感を与える、ことなどが無いよう、洗浄工程と同様に必
要時間の約1.5倍の時間設定を行ない、確実な排水動
作を行なっている。このように、各工程毎に排水動作の
時限動作時間を異ならせることにより、洗浄運転時間の
短縮と確実な排水動作とを両立することが可能である。
【0020】本実施形態の食器洗い機には図1ならびに
図2に示したように、「仕上すすぎコース」を設けてい
る。同コースは、洗浄工程ならびに複数回のすすぎ工程
を行なわず、供給された洗浄水を80℃の目標温度まで
加熱しながら洗浄ポンプの噴射運転を行なう、最終すす
ぎ工程のみから構成される。利用者が手洗いした洗浄
物、「8分コース」により比較的低水温、短時間で洗浄
運転を行なった洗浄物、などを高温の湯ですすぎ、雑菌
の減少を行なったり、乾燥運転のみを行なう場合に予め
食器を加温することによってより効率的に乾燥運転を行
なうために用いる運転コースである。また、食器洗い機
内部の簡便な高温水洗浄に使用することも可能である。
【0021】(実施の形態2)この実施の形態2は、実
施の形態1で示した食器洗い機と同様の機器構成、運転
プログラム選択機能部を有し、実施の形態1とは異なる
洗浄運転プログラムを有する。そのプログラムにおける
各工程の目標水温・動作時間設定値を図5に示し、図6
に動作時間を優先した設定がなされた洗浄運転プログラ
ムのフローチャートを示した。本実施形態における食器
洗い機は、実施の形態1で示した食器洗い機と同様に、
ガス給湯機、電気温水器などとの接続により、40〜6
0℃の湯を供給することを前提としている。しかし、給
湯機、電気温水器の運転休止、あるいは食器洗い機を給
水管に接続した場合などでは、食器洗い機には水が供給
されることとなる。図2および図3で示した、実施の形
態1に示した、動作時間を優先した設定がなされた洗浄
運転プログラムである「8分コース」では、洗浄運転の
各工程において洗浄水加熱手段(ヒータ)を用いずに洗
浄水の時限噴射のみで洗浄運転を行なうため、このよう
な場合においては、常温の水の噴射が行なわれることと
なり、十分な洗浄性能が得られなくなることがある。
【0022】この為、本実施形態においては、洗浄工程
における洗浄槽への給水完了時に、水温検知手段110
によって供給された洗浄水の水温を計測し、この計測結
果から、動作時間を優先した設定がなされた洗浄運転プ
ログラムである「8分コース」の各工程の設定値を変化
させている。供給された洗浄水の水温が35℃以上であ
る場合は、実施の形態1と同様に、洗浄水の時限噴射に
よる洗浄運転が実行され、水温が35℃未満の場合に
は、洗浄工程、最終すすぎ工程において目標水温が各
々、35℃、40℃に設定され、洗浄水加熱ヒータによ
る加熱を行ないながら洗浄水の噴射が行なわれ、洗浄運
転が実行される。
【0023】このことにより、食器洗い機に常温の水が
供給された場合においても、40〜60℃の湯が供給さ
れた場合と同等の洗浄性能を得ることが可能となる。ま
た、供給された洗浄水の水温が35℃未満の場合におい
ても、易洗浄性の汚れを想定して、洗浄工程、最終すす
ぎ工程における目標水温を従来の洗浄プログラムに比較
して低く設定しているため、短い洗浄運転時間、少ない
ランニングコストで洗浄運転を行なうことが可能であ
る。なお、本実施形態においては、供給された洗浄水水
温の判定を、洗浄工程の給水動作完了後に実施している
が、洗浄工程の給水開始後の所定時間経過後、もしくは
配管滞留水排水動作中に行なっても、同様の洗浄運転を
行なうことが可能である。さらに、「8分洗浄コース」
を選択しても、供給された洗浄水温が低く8分で運転終
了できないと判断した場合には、例えば「水温が低いの
で8分以上かかります。」という音声報知するのが望ま
しい。また、このような、供給される洗浄水水温による
洗浄プログラム設定値の変更を、洗浄水水温の計測結果
に基づいて自動的に行なわずに、食器洗い機に設けた
「給水使用」「給湯使用」の切替えスイッチの操作によ
って行なってもよい。
【0024】(実施の形態3)本実施形態における食器
洗い機の機器構成を図7に、運転プログラム選択機能部
を図8に、洗浄運転プログラムのフローチャートを図9
に、それぞれ示した。洗浄運転プログラムにおける各工
程の設定値は、図2に示した実施の形態1の食器洗い機
と同様である。なお、前述の実施の形態と同じ構成につ
いては、同じ符号を付し、その説明を省く。本実施形態
における食器洗い機では、易洗浄性の汚れのみが付着し
た被洗浄物を想定して、動作時間を優先した設定がなさ
れた洗浄運転プログラムである「8分コース」の更なる
洗浄運転時間短縮を目的として、図7の構成図に示した
ように、複数(2)個の給水手段107a、107bを
並列に設け、「8分コース」を用いた洗浄運転において
は、複数個の給水手段を用いて洗浄槽への洗浄水給水動
作を行うこととした。本実施形態においては、給水手段
として同一仕様の電磁弁を用いており、電磁弁開放時に
給水手段に接続された水道などの給水元圧の著しい低下
が発生しなければ、単一の電磁弁を用いた場合のおおよ
そ2倍の供給速度を得ることが可能である。実施の形態
1の食器洗い機において、図2で示した洗浄運転プログ
ラムの設定値、および図4で示した洗浄試験結果より、
実給水時間を算出した所、一回の給水動作当り約40秒
を要しており、一方、本実施形態における食器洗い機に
おいては、最大一回当りの給水動作について20秒の短
縮が可能であり、洗浄運転全体では約80秒の短縮が可
能となる。なお、本実施形態の食器洗い機においては、
複数(2)個の給水手段を洗浄槽内面に並列に配置して
設けたが、その内の一つを、洗剤セット位置として洗浄
槽の扉104の内面に設けられた凹部の略上方に設けて
もよい。洗浄工程において、全ての給水手段を動作させ
ることによって、洗浄工程の給水動作時に洗浄水中に洗
剤を混合することが可能となる。この構成によれば、洗
浄ポンプの噴射によって洗浄水中に洗剤を混入する方法
に比べ、被洗浄物による噴射の遮断の影響などを受け難
い為、確実に洗剤の混入を行えると共に、洗剤投入装置
を備える構成に比べ、安価な機器構成をも実現すること
ができる。
【0025】図8に示したように、本実施形態の食器洗
い機の運転プログラム選択機能部には、図1に示した実
施の形態1の運転プログラム選択機能部の構成に加え、
「温度優先モード」と「時間優先モード」との切替え手
段18、モード選択表示LED19、ならびに残り運転
時間表示部20を備えている。図9の洗浄運転プログラ
ムのフローチャートに示したように、モード切替え手段
18の選択によって、実行される洗浄運転プログラムが
変更される。各工程の設定値は実施の形態1で示した食
器洗い機と同様の設定値を用いるが、「温度優先モー
ド」が選択された場合は、洗浄工程ならびに最終すすぎ
工程において、目標水温(T15、T3)まで洗浄水を
加熱する、「目標水温を優先した動作」が実行され、
「時間優先モード」が選択された場合は、目標水温(T
15、T3)に未達であっても最小動作時間(t2、t
4)が経過すれば次ステップに移行する、「動作時間を
優先した動作」が実行される。「時間優先モード」によ
る運転動作では、運転時間は供給される洗浄水温、被洗
浄物のセット量、設置環境等の変化によってもほぼ不変
であるため、利用者が運転時間を優先した運転を行ない
たい場合に有用である。
【0026】「時間優先モード」が選択された場合に
は、洗浄槽への洗浄水の給水動作を除き、食器洗い機の
各動作は運転プログラム中に設定された各動作時間に基
づいて、行なわれる。本実施形態の食器洗い機では、
「時間優先モード」が選択された場合には、洗浄槽への
洗浄水の給水動作必要時間を一定時間(定数)とみなし
て、運転プログラム中に設定された各動作時間より、全
運転時間を算出、運転開始後の経過時間より、運転終了
までの残り時間を算出し、運転プログラム選択機能部の
残り時間表示部20に表示している。「温度優先モー
ド」が選択された場合には、各工程において単位時間当
りの洗浄水温変化量より洗浄水昇温速度を算出し、この
洗浄水昇温速度より目標水温への到達必要時間を推算
し、この推算値に基づいて運転時間を算出、運転開始後
の経過時間より、運転終了までの残り時間を算出し、残
り時間表示部20に表示している。「時間優先モード」
では、設定された動作時間に基づいた残り時間表示を行
なうため、昇温速度に基づく推算値による残り時間表示
を行なう「温度優先モード」に比べ、より正確な残り時
間表示を行なうことが可能である。このため、表示時間
が不正確になりがちな「温度優先モード」選択時には残
り時間表示を行なわずにいてもよい。なお、本実施形態
においては、実動作時間が不確定な、各工程における洗
浄槽への給水時間は、一定時間(定数)として残り時間
を算出しているが、各回運転のはじめの給水、すなわち
洗浄工程の給水動作時間の実測値に基づき定数の補整を
行なってもよい。
【0027】運転プログラムとして、一つ若しくは複数
個の設定された時間を優先して食器洗い機の動作を制御
する運転プログラムと、一つ若しくは複数個の設定され
た温度を優先して食器洗い機の動作を制御する運転プロ
グラムとを併せ持つことによって、利用者が運転終了時
を予測して食器洗い機を利用する場合など、より広範囲
に適切な運転プログラムを選択することが可能となる。
【0028】食器洗い機に設けられた切替え手段によっ
て、設定された時間を優先して食器洗い機の動作を制御
する運転プログラムと、設定された温度を優先して食器
洗い機の動作を制御する運転プログラムとを、切替え可
能とすることによって、利用者が設定された時間を優先
して食器洗い機の動作を制御する運転プログラムと、設
定された温度を優先して食器洗い機の動作を制御する運
転プログラムとを、容易に選択することが可能となる。
【0029】設定された時間を優先して食器洗い機の動
作を制御する運転プログラムにおいては、設定された時
間ならびに運転開始後の経過時間に基づいて、運転終了
までの残り時間表示を行なうことによって、設定された
温度を優先して食器洗い機の動作を制御する運転プログ
ラムにおける洗浄水の昇温速度から算出される推算値に
比べ、より正確な残り時間表示を行なうことが可能とな
ると共に、利用者は容易に運転終了時を知ることが可能
となる。
【0030】時間あるいは温度を優先して制御される動
作を洗浄ならびに最終すすぎ工程の動作とし、優先され
る温度を洗浄水の水温とすることによって、設定された
時間を優先した洗浄運転プログラムと、設定された温度
を優先した洗浄運転プログラムとを設定することが可能
となり、利用者が洗浄運転終了時を予測して食器洗い機
を利用する場合など、より広範囲に適切な洗浄運転プロ
グラムを選択することが可能となる。
【0031】食器洗い機に供給された洗浄水の水温が、
所定の水温よりも低い場合には、設定された水温を優先
して食器洗い機の動作を制御する洗浄運転プログラムが
選択され、所定の水温以上である場合には、設定された
時間を優先して食器洗い機の動作を制御する洗浄運転プ
ログラムが選択されることによって、洗浄槽に供給され
る洗浄水温によらず、十分な洗浄性能を得ることが可能
となる。
【0032】設定された時間を優先して食器洗い機の動
作を制御する洗浄運転プログラムにおいては、洗浄・乾
燥運転終了時に加え、洗浄運転終了時点においても動作
終了報知を行なうことによって、利用者は洗浄工程の終
了を知ることが可能となり、乾燥運転を行なわずに、引
続き別の被洗浄物の洗浄運転を行なうなど、食器洗い機
の利便性を向上することができる。
【0033】設定された時間を優先して食器洗い機の動
作を制御する洗浄運転プログラムにおいて、洗浄水の加
熱手段を動作させないことによって、ランニングコスト
を低減することが可能となる。
【0034】洗浄運転において洗浄水の加熱手段を動作
させない、設定された時間を優先して食器洗い機の動作
を制御する洗浄運転プログラムは、易洗浄性の汚れのみ
が付着した被洗浄物を対象とすることによって、易洗浄
性の汚れのみが付着した被洗浄物の洗浄運転を、より短
時間、低ランニングコストで実施することが可能とな
る。
【0035】洗浄水の水温を所定の高温まで上昇させ
る、最終すすぎ工程のみを実行する運転プログラムを併
せもつことによって、利用者が手洗いした洗浄物、比較
的低水温、短時間で洗浄運転を行なった洗浄物、などを
高温の湯ですすぎ、雑菌の減少を行なったり、乾燥運転
のみを行なう場合に予め食器を加温する、食器洗い機内
部の簡便な高温水洗浄に使用する、など食器洗い機の利
便性を向上することができる。
【0036】一つ若しくは複数個の運転プログラムの中
から、設定された時間を優先して食器洗い機の動作を制
御する洗浄運転プログラムが選択された場合は、洗浄水
の加熱手段を動作させないと共に、洗浄終了後の被洗浄
物の余熱を利用した乾燥運転プログラムは選択できない
ことによって、被洗浄物の乾燥に十分な余熱が与えられ
ない場合の余熱を利用した乾燥運転プログラムの選択を
防止し、運転プログラムの組み合せによっては著しく乾
燥性能が低下することが回避できる。
【0037】運転プログラムとして少なくとも、設定さ
れた時間を優先して食器洗い機の動作を制御する洗浄運
転プログラムと、最終すすぎ工程の水温を所定の高温ま
で上昇させる運転プログラムとを併せ持ち、これら二つ
の運転プログラムが同時に実行されるべく選択された場
合には、洗浄工程においては設定された時間を優先し、
最終すすぎ工程においては設定された水温を優先して動
作することによって、時間を優先した運転プログラムと
水温を所定の水温まで上昇させる運転プログラムとの、
相反する運転プログラムの組み合わせが選択された場合
においても、運転を可能とし、食器洗い機の利便性を向
上することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1では、易洗浄性の汚れのみが付着した被
洗浄物を洗浄・乾燥するための運転プログラムにおいて
は、洗浄運転の各工程の給水動作時に、並列に設けられ
た複数個の給水手段を用いて食器洗い機への洗浄水の供
給を行なうことによって、洗浄水の供給時間を短縮で
き、運転時間を短縮することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の運転プログラム選択機能
部を示す構成図。
【図2】本発明の実施形態1における洗浄運転プログラ
ムの設定値を示す表。
【図3】本発明の実施形態1における運転プログラムの
フローチャート。
【図4】本発明の実施形態1における食器洗い機による
試験結果を示す表。
【図5】本発明の実施形態2における洗浄運転プログラ
ムの設定値を示す表。
【図6】本発明の実施形態2における運転プログラムの
フローチャート。
【図7】本発明の実施形態3における食器洗い機の構成
図。
【図8】本発明の実施形態3の運転プログラム選択機能
部を示す構成図。
【図9】本発明の実施形態3における運転プログラムの
フローチャート。
【図10】従来の食器洗い機の運転プログラム選択機能
部の構成図。
【図11】従来の食器洗い機の構成図。
【図12】従来の食器洗い機の運転プログラムのフロー
チャート。
【図13】従来の食器洗い機のブロック図。
【符号の説明】
12 … 洗浄運転プログラム選択スイッチ(選択手
段) 106 … 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大嶋 隆文 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 野垣 久 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 西 智寛 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 易洗浄性の汚れのみが付着した被洗浄物
    を洗浄・乾燥するための運転プログラムにおいては、洗
    浄運転の各工程の給水動作時に、並列に設けられた複数
    個の給水手段を用いて食器洗い機への洗浄水の供給を行
    なうことを特徴とする食器洗い機。
JP2000180787A 1998-05-07 2000-06-16 食器洗い機 Pending JP2001008881A (ja)

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JP10-140619 1998-05-07

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061890A (ja) * 2001-08-24 2003-03-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 食器洗い機
JP2004089527A (ja) * 2002-09-02 2004-03-25 Zojirushi Corp 食器洗い乾燥機
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US9091010B2 (en) * 2007-05-07 2015-07-28 Whirlpool Corporation Washer and washer control with cycles for laundry additives and color safe bleaches/in-wash stain removers

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