JP2003061891A - 食器洗い機 - Google Patents

食器洗い機

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JP2003061891A
JP2003061891A JP2001251100A JP2001251100A JP2003061891A JP 2003061891 A JP2003061891 A JP 2003061891A JP 2001251100 A JP2001251100 A JP 2001251100A JP 2001251100 A JP2001251100 A JP 2001251100A JP 2003061891 A JP2003061891 A JP 2003061891A
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cleaning
washing
heating
water
dishwasher
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Kenichi Shimodera
健一 下寺
Toshio Eki
驛  利男
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 食器の汚れレベルに応じた洗浄をおこなうだ
けではなく、使用者の状況、要望に応じて使い分けが可
能な食器洗い機を提供すること。 【解決手段】 洗浄槽1と、洗浄水を圧送する洗浄ポン
プ14と、前記圧送された洗浄水を噴射する洗浄ノズル
15と、前記洗浄槽に洗浄水を供給する電磁弁12と、
前記洗浄手段より洗浄槽に供給された洗浄水量を検知す
る水位検知部14と、前記ポンプ、洗浄水供給手段1
3、水位検知部14および温水ヒータ17等の各洗浄動
作に係わる負荷の動作を制御する制御部20とを備えた
食器洗い機において、各種汚れの特性に応じて温水ヒー
タ17、洗浄ポンプ14などの動作制御をおこなう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄槽に収納され
る食器の各種汚れに対する洗浄効率を向上し、使用者が
使用する状況に応じた洗浄が可能な食器洗い機を提供す
ることにある。
【0002】
【従来の技術】従来の食器洗い機の一例として上下に2
つのカゴを有する食器洗い機を図5にあげて説明する。
食器洗い機により食器類の洗浄をおこなう場合は、規定
の食器を上カゴ50、下カゴ60に収納し、食器洗い機
専用洗剤をセットした後、扉10を閉め、操作パネル1
1に設けられた複数の洗浄コースを選択し、洗浄運転を
開始する。
【0003】洗浄工程は通常、洗い工程、すすぎ工程、
最終すすぎ工程に分かれ、各工程毎に電磁弁12による
給水動作(給水動作では電磁弁12より洗浄槽下部の貯
留部2に洗浄水を供給し、水位検知部13により所定の
水量が検知されるまで洗浄水が供給される)、ポンプ1
4による洗浄動作(洗浄動作ではポンプ14により圧送
された洗浄水が洗浄ノズル15より噴射され、上カゴ5
0、下カゴ60に収納された食器類に噴射される)、ポ
ンプ14による排水動作(排水動作ではポンプ14によ
り圧送された洗浄水が排水径路16より洗浄槽1系外に
排出される)を繰り返しおこなう。また、洗い工程およ
び最終すすぎ工程においては、貯留部2に配置された温
水ヒータ17による洗浄水の加温も併せて実施される。
洗い工程においては専用洗剤を使用するため、専用洗剤
中の酵素等が効率的に働く温度域にすることを目的とし
て洗浄水の加温をおこなう。続く複数回のすすぎ工程で
は専用洗剤および汚れを洗浄槽外に排出することを目的
としているため、洗浄水の加温を必要としない。最終す
すぎ工程においては、食器の仕上り感もしくは、後段の
乾燥工程における乾燥効率を踏まえて洗浄水の加温がお
こなわれる。
【0004】操作パネル11に設けられた複数の洗浄コ
ース(図示せず)は、通常汚れのレベルによって区分さ
れ、具体的には『軽い、少ない汚れ』を短時間で洗う短
時間コース、『普通の汚れ』を洗う標準コース、『頑固
な汚れ』を洗う高温念入りコースなどが選択可能とされ
る。短時間コース、標準コース、高温念入りコース等の
洗浄プログラムにおいては、上述の洗浄工程(洗い工程
もしくは最終すすぎ工程)における洗浄ポンプ14によ
る洗浄動作時間もしくは温水ヒータ17による洗浄水の
到達目標温度が各々のコースで異にして設定されてお
り、各洗浄コースの目的とする食器の汚れを確実に洗浄
することが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の食器洗い機にお
いては、上述のように複数の洗浄コースを設けることに
より、食器の汚れレベルに応じた洗浄をおこなうことが
可能とされる。しかしながら、食器洗い機を使用してい
ない各家庭での食器洗いにおいては、汚れのレベルで洗
い方を変えるだけでなく、場合によっては洗剤を使用せ
ずに洗浄したりする様々な工夫がなされている。そのた
め、専用洗剤を常に使用することを前提とする食器洗い
機においては、そのような要望を持つ使用者には適合し
ない機器と判断されていた。また、専用洗剤を使用せず
に食器洗い機を使用することも実施されている場合はあ
るが、軽微な汚れは落せても、油汚れ等が含まれる日常
的な食器の汚れについては洗い残しや、仕上り感の悪さ
等により、満足して使用することができないという問題
があった。
【0006】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたもので、専用洗剤を使用しない場合でも食器の汚れ
を十分除去し、仕上り感良く洗い上げることが可能で、
且つ汚れのレベルだけでなく、使用者の状況、要望に応
じて使い分けが可能な食器洗い機を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1では洗浄槽と、洗浄槽に洗浄水を供給する
洗浄水供給手段と、洗浄水の水量を検知する水量検知部
と、洗浄水の温度を検知する温度検知部と、洗浄水を加
熱する加熱手段と、洗浄水を圧送する圧送手段と、圧送
手段により加圧された洗浄水を噴射する洗浄手段と、洗
浄水を洗浄槽より排出する排水手段と、洗浄水供給手
段、加熱手段、圧送手段、排水手段の各負荷動作を制御
して、一連の洗浄工程(給水、洗浄、排水)を複数回繰
り返し実施する制御手段とを備えた食器洗い機におい
て、温度検知部からの信号に基づいて加熱手段を動作さ
せながら洗浄をおこなう加熱洗浄工程と、温度検知部か
らの信号に係わらず前記加熱手段を動作させずに洗浄を
おこなう非加熱洗浄工程のうち、最終の洗浄工程を加熱
洗浄工程とすると共に、最終の洗浄工程より前におこな
われる複数回の洗浄工程において、少なくとも2回の加
熱洗浄工程を実施することとした。
【0008】請求項2では、洗浄槽と、洗浄槽に洗浄水
を供給する洗浄水供給手段と、洗浄水の水量を検知する
水量検知部と、洗浄水の温度を検知する温度検知部と、
洗浄水を加熱する加熱手段と、洗浄水を圧送する圧送手
段と、圧送手段により加圧された洗浄水を噴射する洗浄
手段と、洗浄水を前記洗浄槽より排出する排水手段と、
洗浄水供給手段、加熱手段、圧送手段、排水手段の各負
荷動作を制御して、一連の洗浄工程(給水、洗浄、排
水)を複数回繰り返し実施する制御手段と、洗浄工程の
実施回数および各負荷の動作制御が予め規定されている
複数個の運転プログラムを備えた食器洗い機において、
一の運転プログラムに対して、温度検知部からの信号に
基づいて加熱手段を動作させながら洗浄をおこなう複数
の加熱洗浄工程および温度検知部からの信号に係わらず
加熱手段を動作させずに洗浄をおこなう1以上の非加熱
洗浄工程の各々の実施回数が異なり、且つ全体の洗浄工
程の実施回数が等しい別の運転プログラムを併せ持つこ
ととした。
【0009】請求項3では、請求項1〜2の食器洗い機
において、加熱洗浄工程を複数回実施する食器洗い機に
おいて、加熱洗浄工程での洗浄水の到達目標温度を異な
る温度とすると共に、後段の加熱洗浄工程における到達
目標温度を前段の加熱洗浄工程よりも高くした。
【0010】請求項4では、請求項1〜3の食器洗い機
において、加熱洗浄工程における制御手段による圧送手
段の動作制御に一定期間の動作休止を設けると共に、動
作休止の実施頻度を同一の加熱洗浄工程では、加熱洗浄
工程の時間経過に伴なって多くした。
【0011】請求項5では、請求項1〜4の食器洗い機
において、加熱洗浄工程における記制御手段による圧送
手段の動作制御で圧送手段の動作休止の実施頻度を、前
段に実施される加熱洗浄工程よりも、後段の加熱洗浄工
程において多くした。
【0012】請求項6では、請求項1〜5の食器洗い機
において、加熱洗浄工程における制御手段による圧送手
段の出力制御で圧送手段の出力を同一の加熱洗浄工程で
は、加熱洗浄工程の時間経過に伴なって高くした。
【0013】請求項7では、請求項1〜6の食器洗い機
において、加熱洗浄工程における制御手段による圧送手
段の出力制御で圧送手段の出力を、前段に実施される加
熱洗浄工程よりも、後段の加熱洗浄工程において高くし
た。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る食器洗い機の第一の
実施例について説明する。図1に本発明の第一の実施例
における食器洗い機の概略構成図、図2(a)に本発明
の第1の実施例における食器洗い機の洗浄工程概略図、
図2(b)に本発明の第1の実施例における食器洗い機
の洗浄プログラム概略図、図3に本発明の第1の実施例
における食器洗い機の圧送手段の動作概略図を示す。な
お、本発明の食器洗い機の構成については、従来と同じ
構成部位については同符号を用いている。
【0015】第一の実施例において、操作パネル11に
設けられた複数の洗浄コースは、通常汚れのレベルもし
くは洗剤使用有無によって区分され、具体的には『軽
い、少ない汚れ』を専用洗剤なしで洗浄する洗浄コース
A、『軽い、少ない汚れ』を専用洗剤を用いて短時間で
洗浄する短時間コース、『普通の汚れ〜頑固な汚れ』を
専用洗剤を用いて洗浄する洗浄コースBなどが選択可能
とされる。洗浄コースA、短時間コース、洗浄コースB
等の洗浄プログラムにおいては、上述の洗浄工程(洗い
工程もしくは最終すすぎ工程)における圧送手段である
洗浄ポンプ14による洗浄動作時間もしくは温水ヒータ
17による洗浄水の到達目標温度が各々のコースで異に
して設定されており、各洗浄コースの目的に応じた食器
洗浄を確実に実施することが可能となっている。
【0016】本発明の第1の実施例の食器洗い機により
食器類の洗浄をおこなう場合は、規定の食器を上カゴ5
0、下カゴ60に収納し、食器洗い機専用洗剤はセット
せずに、扉10を閉め、操作パネル11に設けられた任
意の洗浄コースを選択し、洗浄運転を開始する。
【0017】洗浄コースAにおける洗浄工程は加熱洗浄
工程1、加熱洗浄工程2、非加熱洗浄工程、加熱洗浄工
程3に分かれ、各工程毎に電磁弁12による給水動作
(給水動作では電磁弁12より洗浄槽下部の貯留部2に
洗浄水を供給し、水位検知部13により所定の水量が検
知されるまで洗浄水が供給される)、ポンプ14による
洗浄動作(洗浄動作ではポンプ14により圧送された洗
浄水が洗浄ノズル15より噴射され、上カゴ50、下カ
ゴ60に収納された食器類に向けて噴射される)、ポン
プ14による排水動作(排水動作ではポンプ14により
圧送された洗浄水が排水径路16より洗浄槽1系外に排
出される)を繰り返しおこなう。この一連の洗浄工程の
中で、加熱洗浄工程においては、貯留部2に配置され
た、サーミスタ18、温水ヒータ17による洗浄水の加
温も併せて実施される。
【0018】通常食器洗い機にて洗浄をおこなう食器に
付着した汚れ成分は、米粒等を主体としたデンプン系汚
れ、卵等を主体としたタンパク系汚れ、ラード等を主体
とした油脂系汚れに分類され、各成分が単独もしくは複
合した形で食器表面に付着している。これら食器に付着
した汚れ成分においては、以下の特性が挙げられる。デ
ンプン系汚れは乾燥して食器表面上で固化して付着して
いることが多いため、洗浄温度域に関係なく、固化汚れ
が十分に吸水して膨潤するための時間が必要とされる。
また、タンパク系汚れについては高温域において組成変
性を起こし、食器表面に汚れが固着する方向に物性が変
化するため、低温域で食器表面より除去することが望ま
しい。また、油脂系汚れについては食器表面からの脱離
は比較的容易ではあるが、容易に再付着するという特性
がある為、食器表面および洗浄槽から系外に排出するこ
とが比較的難しい。また、低温域では固化するが高温域
では溶融する方向に物性が変化するため、高温域では食
器表面および洗浄槽から系外に排出しやすくなる。従来
の専用洗剤を使用する食器洗い機においては、上記汚れ
成分を専用洗剤に含まれる酵素成分(タンパク分解酵
素、デンプン分解酵素など)にてタンパク系汚れおよび
デンプン系汚れを徐々に分解すると共に、界面活性剤成
分にて、食器表面に付着した各種汚れを剥ぎ取ることで
洗浄をおこなう。更に界面活性剤成分は、油脂系汚れの
周囲を包み込み、再付着を防止した状態で効率的に系外
に排出することが可能である。
【0019】本発明の第一の実施例においては、前述の
汚れ成分の特性にあわせて効率的に洗浄をおこなう仕様
となっている。まず、加熱洗浄工程1においては、貯留
部2に配置された温水サーミスタ18により、洗浄槽1
(もしくは貯留部2)に供給された洗浄水温を検知し、
洗浄水温が40℃になるまで、温水ヒータ17を動作さ
せながらポンプ14にて食器類を洗浄する。この加熱洗
浄工程1においては、デンプン系汚れの膨潤、軟化と、
高温域では変成してしまうタンパク系汚れの洗浄を目的
におこなう。また、大まかな汚れや大半の油脂系汚れも
加熱洗浄工程1にて洗浄槽系外に排出することが可能で
ある。
【0020】また、本発明の食器洗い機においては、給
湯機経由の給湯接続を前提として洗浄をおこなわれるこ
とを特徴としている。これは、給湯することにより、洗
浄槽1にて温水ヒータ17を動作させる時間、エネルギ
ーを削減し、給水で接続する場合よりも比較的短時間
に、且つ経済的に洗浄することが可能という点と、給湯
温度を60℃近辺で設定することにより、最初の洗浄工
程における洗浄開始温度が低温域40℃から開始するこ
とができる(給湯直後の洗浄水は、食器洗い機庫内およ
び食器に熱量を奪われ、温度低下を起こすため)点で効
率的である。しかしながら、本発明の第一の実施例にお
いては更に、食器洗い機の接続元の状況(水道直結もし
くは給湯機経由)に応じて適切な洗浄がおこなわれるよ
う制御される。すなわち、加熱洗浄工程1の給水動作も
しくは洗浄動作初期において、洗浄槽1に供給された洗
浄水温が温水サーミスタ18により40℃以下と検知さ
れれば、温水サーミスタ18の検知温度が40℃になる
まで温水ヒータ17を動作するよう制御されるが、40
℃以上と検知されれば、温水ヒータ17は動作しないよ
うに制御され、どのような接続元の状況においても同様
の温度域で洗浄することができ、同じ洗浄効果を得るこ
とが出来る。また、別の制御方式として、加熱洗浄工程
1で規定される洗浄動作時間の終了時において洗浄水温
が40℃以下であった場合は、検知温度が40℃になる
まで温水ヒータ17を動作すると共にポンプ14による
洗浄動作時間は延長される。このような制御は、全ての
加熱洗浄工程において実施され、各加熱洗浄工程が適切
な温度域で且つ適切な時間洗浄動作をおこなわれること
で、どのような接続元の状況においても同様の洗浄効果
を得ることを目的としている。
【0021】続いて加熱洗浄工程2においては、貯留部
2に配置された温水サーミスタ18により、洗浄槽1に
供給された洗浄水温を検知し、洗浄水温が55℃になる
まで、温水ヒータ17を動作させながらポンプ14にて
食器類を洗浄する。この加熱洗浄工程2においては、膨
潤、軟化したデンプン系汚れの剥ぎ取りと、油脂系汚れ
をの完全除去を目的としている。この加熱洗浄工程2で
は、油脂系汚れが完全に溶融する50℃以上の高温域で
の洗浄をおこなうため、加熱洗浄工程1では除去し切れ
なかった、もしくは系内に再付着した油脂系の汚れを溶
かした状態で排出する。また、この加熱洗浄工程2にお
いては前段の加熱洗浄工程1にて予備的に庫内、食器が
温められているため、温水ヒータ17により比較的短時
間に高温域に加温することが可能である。また、対象と
する汚れも膨潤、軟化したデンプン系汚れの剥ぎ取り
と、油脂系汚れをの完全除去であるため、デンプン系汚
れの膨潤、軟化を目的として時間を要する加熱洗浄工程
1と比べて、洗浄動作時間を短く規定することが可能と
なり、結果として全体の洗浄時間を短縮、効率化するこ
とが可能となる。
【0022】次に実施される非加熱洗浄工程は、主に貯
留部2に残留していた加熱洗浄工程2における排水後残
水に含まれる汚れ成分の置換を目的としている。本実施
例においては、各洗浄工程において対象の汚れを都度排
出している点で汚れ成分の置換のために必要とされる上
記工程を最少限とすることができる。更に、誤って専用
洗剤を入れた場合でも、加熱洗浄工程2においても十分
置換がなされるため、専用洗剤が多量に残留する恐れも
ない。
【0023】また、最終の加熱洗浄工程3においては、
洗浄水貯留部2に配置された温水サーミスタ18によ
り、洗浄槽1に供給された洗浄水温を検知し、洗浄水温
が60℃になるまで、温水ヒータ17を動作させながら
ポンプ14にて食器類を洗浄する。この加熱洗浄工程3
においては、さらに高温域において食器表面に残留して
いる微量の固着汚れの排除をおこない、最終的に食器の
仕上げをおこなう。
【0024】同じく操作パネル11に設けられた任意の
洗浄コースBにおける洗浄工程は加熱洗浄工程1、非加
熱洗浄工程1、非加熱洗浄工程2、加熱洗浄工程2に分
かれる。これは洗浄コースBが専用洗剤を使用すること
を前提としているためで、加熱洗浄工程1では、専用洗
剤中の酵素成分の活性が高い45℃〜50℃において洗
浄水温を制御しながら洗浄をおこなう。この加熱洗浄工
程1では、デンプン系汚れ、タンパク系汚れを酵素で分
解しながら、界面活性剤にて食器表面より剥ぎ取り、油
脂系汚れは界面活性剤にて包み込んで排出をおこなうこ
とができるため、この工程のみで食器表面の殆どを洗浄
することを目的とする。但し、貯留部2に残留する加熱
洗浄工程1における排水後残水に含まれる多量の汚れ成
分、洗剤成分は十分置換する必要があるため、続いて非
加熱洗浄工程1,2と2回の洗浄水置換工程が必要とな
る。最終におこなう加熱洗浄工程2においては、洗浄コ
ースAと同様、高温域において食器表面に残留している
微量の固着汚れの排除をおこない、最終的に食器の仕上
げをおこなう。以上のように、洗浄コースAでは、専用
洗剤を使わない場合でも、食器に付着する汚れの成分の
特性に応じた温度域で複数の加熱洗浄工程を実施するこ
とにより、汚れを除去することが可能であり、結果とし
て専用洗剤を使用する洗浄コースBと合計の実施工程数
および所要時間にもかかわらず、洗浄ノズル15から噴
射される洗浄水の衝突エネルギーのみで効率的に食器を
洗浄することが可能となる。
【0025】同じく操作パネル11に設けられた短時間
洗浄コースにおける洗浄工程は、非加熱洗浄工程1、非
加熱洗浄工程2、非加熱洗浄工程3に分かれる。本洗浄
コースは、非加熱洗浄工程1にて約3分間、専用洗剤に
て洗浄した後、非加熱洗浄工程2、3にて非加熱洗浄工
程1における排水後残水に含まれる汚れ成分、洗剤成分
の置換をおこなう。
【0026】また、本発明の第1の実施例における食器
洗い機の圧送手段の動作について図3にて説明する。洗
浄コースAにおいては、加熱洗浄工程1〜3においてポ
ンプ14の動作に一定期間の休止を設けている。この休
止動作制御は、ポンプ14を再び駆動させた際に、昇圧
された洗浄水が洗浄ノズル15から噴射する初発の噴射
水の洗浄エネルギーが比較的高いことを応用しており、
特に食器表面に固着した汚れ成分に対しては、初発の噴
射水の塊を供給することで洗浄効率を高めることが可能
である。そのため、ポンプ14休止回数もしくは休止頻
度は、固化汚れが給水、膨潤してしまった後に多く実施
することが好ましい。よって、ポンプ14休止回数もし
くは休止頻度は、後段の加熱洗浄工程に対して前段の加
熱洗浄工程がより少なくなるように制御される。すなわ
ち、洗浄コースAにおいては加熱洗浄工程3におけるポ
ンプ14の休止頻度を多くすることにより、乾燥固化し
た汚れ成分が洗浄水を吸収して膨潤した段階で高い洗浄
エネルギーを高い頻度で供給出来ることとなり、洗浄効
率を高めることができる。また、加熱洗浄工程1,2で
は、乾燥固化した汚れ成分を早い段階で膨潤させること
も目的であるため、ポンプ14は出来るだけ連続的に動
作させ、常時洗浄水を汚れ表面に供給し、より多くの洗
浄水を吸収できるようにすることが好ましい。但し、汚
れの成分により、給水、膨潤の進行状況は異なってくる
ため、加熱洗浄工程1,2においても工程初期はポンプ
14を連続的に動作させ、工程経過に伴ない徐々に休止
頻度を増加させることにより、その時点で膨潤し、脱離
し易くなった汚れを順次、効率的に剥ぎ取るようポンプ
14の動作制御をおこなう。
【0027】続いて本発明に係る食器洗い機の第二の実
施例について説明する。第二の実施例の食器洗い機は、
第一の実施例と同構造である。図4に本発明の第二の実
施例における食器洗い機の圧送手段の動作概略図を示
す。本実施例における圧送手段であるポンプ14は、回
転数を可変に出来るインバータ式ポンプである。このた
め、洗浄コースAにおいては、加熱洗浄工程1〜3にお
いてポンプ14の回転数を工程の経過時間と共に増加さ
せ、洗浄ノズル15からの噴射エネルギーを高めて洗浄
する。洗浄能力のみで判断すると常時高い回転数で洗浄
することが好ましいが、エネルギー消費や洗浄音等の食
器洗い機全体の洗浄効率を考慮した場合、乾燥固化した
汚れ成分が洗浄水を吸収するまでは低い回転数で運転
し、汚れ成分が膨潤した段階で高い洗浄エネルギーを供
給した方がより効率的である。よって、前段の加熱洗浄
工程では、ポンプ14は後段の加熱洗浄工程よりも低い
回転数で運転される。また、加熱洗浄工程1,2では、
乾燥固化した汚れ成分を早い段階で膨潤させることが目
的であるため、ポンプ14は食器表面の汚れ成分に洗浄
水を供給できる回転数に抑えることで、エネルギー消費
を必要最少限に抑えることが出来る。また、前述と同様
の事由により、加熱洗浄工程1,2においても工程初期
のポンプ14回転数を低いレベルとし、工程経過に伴な
い徐々に回転数を増加させることにより、その時点で膨
潤した汚れを順次、効率的に剥ぎ取るようポンプ14の
動作制御をおこなう。
【0028】以上、加熱洗浄工程における第一の実施例
における圧送手段の動作休止頻度、休止時間および第二
の実施例における圧送手段の出力値については、本実施
例の態様に限定されず、食器洗い機の洗浄ノズル形態、
圧送手段の能力および圧送手段から洗浄ノズルに至る流
水路の仕様、構成に応じて、適宜設定される。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、一連の洗浄工程(給
水、洗浄、排水)を複数回繰り返し実施する制御手段と
を備えた食器洗い機において、温度検知部からの信号に
基づいて加熱手段を動作させながら洗浄をおこなう加熱
洗浄工程と、温度検知部からの信号に係わらず前記加熱
手段を動作させずに洗浄をおこなう非加熱洗浄工程のう
ち、最終の洗浄工程を加熱洗浄工程とすると共に、最終
の洗浄工程より前におこなわれる複数回の洗浄工程にお
いて、少なくとも2回の加熱洗浄工程を実施することに
より、専用洗剤を用いなくても、油分等の汚れ成分の再
付着等なく、食器および洗浄槽内から効率的に排出する
ことが可能となった。
【0030】また、一の運転プログラムに対して、温度
検知部からの信号に基づいて加熱手段を動作させながら
洗浄をおこなう加熱洗浄工程および温度検知部からの信
号に係わらず加熱手段を動作させずに洗浄をおこなう非
加熱洗浄工程の実施回数が異なり、且つ全体の洗浄工程
の実施回数が等しい別の運転プログラムを併せ持つこと
とすることにより、汚れのレベルもしくは状況に応じ
て、専用洗剤の使用の有無を任意に選択することが可能
となった。
【0031】更に、加熱洗浄工程を複数回実施する食器
洗い機において、加熱洗浄工程での洗浄水の到達目標温
度を異なる温度とすると共に、後段の加熱洗浄工程にお
ける到達目標温度を高くすることにより、食器の汚れの
種類、性質に応じた適切な温度域で洗浄をおこなうこと
が可能となるため、専用洗剤を使用しない場合でも、効
率的な汚れの排出をおこなうことが可能となった。
【0032】更に、加熱洗浄工程における制御手段によ
る圧送手段の動作制御に一定期間の動作休止を設けると
共に、動作休止の実施頻度を加熱洗浄工程の時間経過に
伴なって多くすることにより、洗浄手段からの洗浄水噴
射パターンを変更することが可能となり、食器表面上の
汚れの付着状態にあわせた効率的な洗浄をおこなうこと
が可能となった。
【0033】更に、加熱洗浄工程における記制御手段に
よる圧送手段の動作制御で圧送手段の動作休止の実施頻
度を、前段に実施される加熱洗浄工程よりも、後段の加
熱洗浄工程において多くすることにより、固着した汚れ
が膨潤した状況状態でより多くの洗浄水の噴射エネルギ
ーを供給することが可能となり、結果として高い洗浄性
を確保することが可能となった。
【0034】また、加熱洗浄工程における制御手段によ
る圧送手段の出力制御で圧送手段の出力を加熱洗浄工程
の時間経過に伴なって高くすることにより、洗浄手段か
らの洗浄水噴射圧力を変更することが可能となり、食器
表面上の汚れの付着状態にあわせた効率的な洗浄をおこ
なうことが可能となった。
【0035】また、加熱洗浄工程における制御手段によ
る圧送手段の出力制御で圧送手段の出力を、前段に実施
される加熱洗浄工程よりも、後段の加熱洗浄工程におい
て高くすることにより、固着した汚れが膨潤した状況状
態でより高いの洗浄水の噴射エネルギーを供給すること
が可能となり、結果として高い洗浄性を確保することが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における食器洗い機の概
略構成図。
【図2】(a)第1の実施例における食器洗い機の洗浄
工程概略図 (b)第1の実施例における食器洗い機の洗浄プログラ
ム概略図
【図3】本発明の第1の実施例における食器洗い機の圧
送手段の動作概略図
【図4】本発明の第2の実施例における食器洗い機の圧
送手段の動作概略図
【図5】従来の食器洗い機の概略構成図
【符号の説明】
1 … 洗浄槽 12 … 電磁弁 13 … 水位検知部 14 … 洗浄ポンプ 15 … 洗浄ノズル 17 … 温水ヒータ 18 … 温水サーミスタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄槽と、前記洗浄槽に洗浄水を供給す
    る洗浄水供給手段と、前記洗浄水の水量を検知する水量
    検知部と、前記洗浄水の温度を検知する温度検知部と、
    前記洗浄水を加熱する加熱手段と、前記洗浄水を圧送す
    る圧送手段と、前記圧送手段により加圧された洗浄水を
    噴射する洗浄手段と、前記洗浄水を前記洗浄槽より排出
    する排水手段と、前記洗浄水供給手段、前記加熱手段、
    前記圧送手段、前記排水手段の各負荷動作を制御して、
    一連の洗浄工程(給水、洗浄、排水)を複数回繰り返し
    実施する制御手段とを備えた食器洗い機において、前記
    温度検知部からの信号に基づいて前記加熱手段を動作さ
    せながら洗浄をおこなう加熱洗浄工程と、前記温度検知
    部からの信号に係わらず前記加熱手段を動作させずに洗
    浄をおこなう非加熱洗浄工程のうち、最終の洗浄工程を
    前記加熱洗浄工程とすると共に、最終の洗浄工程より前
    におこなわれる複数回の洗浄工程において、少なくとも
    2回の加熱洗浄工程が含まれることを特徴とする食器洗
    い機。
  2. 【請求項2】 洗浄槽と、前記洗浄槽に洗浄水を供給す
    る洗浄水供給手段と、前記洗浄水の水量を検知する水量
    検知部と、前記洗浄水の温度を検知する温度検知部と、
    前記洗浄水を加熱する加熱手段と、前記洗浄水を圧送す
    る圧送手段と、前記圧送手段により加圧された洗浄水を
    噴射する洗浄手段と、前記洗浄水を前記洗浄槽より排出
    する排水手段と、前記洗浄水供給手段、前記加熱手段、
    前記圧送手段、前記排水手段の各負荷動作を制御して、
    一連の洗浄工程(給水、洗浄、排水)を複数回繰り返し
    実施する制御手段と、洗浄工程の実施回数および各負荷
    の動作制御が予め規定されている複数個の運転プログラ
    ムを備えた食器洗い機において、一の運転プログラムに
    対して、前記温度検知部からの信号に基づいて前記加熱
    手段を動作させながら洗浄をおこなう複数回の加熱洗浄
    工程および前記温度検知部からの信号に係わらず前記加
    熱手段を動作させずに洗浄をおこなう1以上の非加熱洗
    浄工程の実施回数が異なり、且つ全体の洗浄工程の実施
    回数が等しい別の運転プログラムを併せ持つことを特徴
    とする食器洗い機。
  3. 【請求項3】 前記加熱洗浄工程を複数回実施する食器
    洗い機において、加熱洗浄工程での洗浄水の到達目標温
    度を異なる温度とすると共に、後段の加熱洗浄工程にお
    ける到達目標温度を前段の加熱洗浄工程よりも高くした
    ことを特徴とする請求項1〜2に記載の食器洗い機。
  4. 【請求項4】 前記加熱洗浄工程における前記圧送手段
    の動作制御において、一定期間の動作休止を設けると共
    に、前記動作休止の実施頻度を同一の加熱洗浄工程で
    は、前記加熱洗浄工程の時間経過に伴なって多くしてい
    くことを特徴とする請求項1〜3に記載の食器洗い機。
  5. 【請求項5】 前記加熱洗浄工程における前記圧送手段
    の動作制御において、一定期間の動作休止を設けると共
    に、前記動作休止の実施頻度を、前段に実施される加熱
    洗浄工程よりも、後段の加熱洗浄工程において多くする
    ことを特徴とする請求項1〜4に記載の食器洗い機
  6. 【請求項6】 前記加熱洗浄工程における前記圧送手段
    の出力制御において、前記圧送手段の出力を可変とする
    と共に、前記圧送手段の出力を同一の加熱洗浄工程で
    は、前記加熱洗浄工程の時間経過に伴なって高くしてい
    くことを特徴とする請求項1〜5に記載の食器洗い機。
  7. 【請求項7】 前記加熱洗浄工程における前記圧送手段
    の出力制御において、前記圧送手段の出力を、前段に実
    施される加熱洗浄工程よりも、後段の加熱洗浄工程にお
    いて高くすることを特徴とする請求項1〜6に記載の食
    器洗い機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2014087539A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Panasonic Corp 食器洗い機
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