JP2003059881A - 洗浄ブラシ - Google Patents
洗浄ブラシInfo
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Abstract
作機械に備えられる洗浄ブラシの洗浄性を向上させ、被
加工物の品質低下を防止し、また洗浄ブラシを揺動させ
ることなしに洗浄性を向上できるようにする。 【解決手段】 洗浄面Sに対し実質上垂直の軸線4を中
心に回転される基台6と、この基台6の該洗浄面Sとの
対向面に配設された複数個のブラシ列50bとを備え、
ブラシ列50bの各々を、該軸線4を中心に延びる放射
直線10の途中を起点にし放射直線10に対して傾斜し
て延びる傾斜線12に沿って配設する。
Description
ーハのような薄板状の被加工物に、研削などの加工を施
す工作機械において、被加工物を載置する面を洗浄する
のに用いられる洗浄ブラシに関する。
れた半導体ウエーハは、製品である半導体チップを薄く
し小さくするために、その裏面が研削装置により研削さ
れる。この研削装置は、半導体ウエーハを吸着保持する
チャックテーブルと、チャックテーブルに保持されたウ
エーハを研削する研削手段と、チャックテーブルの表面
を洗浄する回転ブラシを有した洗浄手段とを備えてい
る。洗浄手段は、研削加工の終了したウエーハをチャッ
クテーブルから搬出した後に研削屑などにより汚染され
たチャックテーブルの表面を適切に洗浄し、新たに研削
加工されるウエーハと吸着面との間に異物を残さないよ
うにすることが特に重要である。
えば厚さが1mm以下、直径が約200mmの薄い略円
板状を成している。したがって、チャックテーブル上に
異物が残った状態でウエーハを吸着し保持して研削加工
を行うと、ウエーハは、異物の介在した部分が吸着面か
ら盛り上がり、その部分のみが余計に研削され、加工を
終えチャックテーブルから搬出されたウエーハの表面に
は、その部分が窪みであるディンプルとなって現れる。
そして半導体ウエーハの品質を低下させてしまう。
ーハの載置面であるチャックテーブルの吸着面の適切な
洗浄が特に重要であり、洗浄方法、洗浄ブラシなどにつ
いて種々の検討、改良がなされている。典型的な洗浄装
置においては、図4に示すように、基台50aに放射状
に複数個のブラシ列50bを植毛した洗浄ブラシ50が
用いられ、洗浄は、チャックテーブルを回転させ、吸着
面に洗浄液を噴射させ、洗浄ブラシ50を回転させチャ
ックテーブルの面に押付け、さらに面上を揺動させて行
われる。
とおりの形態の従来の洗浄ブラシによる洗浄には、次の
とおりの解決すべき問題がある。
動させチャックテーブルの吸着面を洗浄しても、必ずし
も満足のいく洗浄結果が得られず、残存する研削屑など
異物に起因したウエーハ表面のディンプルの数を減らす
ことが難しい問題がある。さらに、洗浄ブラシを回転さ
せる他に洗浄ブラシ全体を揺動させるために、洗浄手段
そして研削装置の構造が複雑になり、これが研削装置の
コストアップ、保守点検個所の増加などの要因にもな
る。
で、その技術的課題は、被加工物の載置される面の洗浄
性を向上させ、被加工物の品質低下を防止し、また洗浄
ブラシを揺動させることなしに洗浄性を向上させること
ができるようにした、改良された洗浄ブラシを提供する
ことである。
び実験を重ねた結果、洗浄ブラシにおけるブラシの配置
形態を改善することにより、洗浄性を大幅に向上させる
ことができることを確認した。
題を解決する洗浄ブラシとして、被加工物が載置される
面を洗浄するために工作機械に備えられる洗浄ブラシで
あって、洗浄面に対し実質上垂直な軸線を中心に回転さ
れる基台と、基台の該洗浄面との対向面に配設された複
数個のブラシ列とを備え、ブラシ列の各々は、該軸線を
中心に延びる放射直線の途中を起点にし放射直線に対し
て傾斜して延びる傾斜線に沿って配設されている、こと
を特徴とする洗浄ブラシが提供される。
の洗浄ブラシにおいてブラシ列が単に放射状に配置され
ているのに対し、ブラシ列を傾斜させて配置することに
より洗浄性を改善する。
する傾斜線の傾斜角度θが25度<θ<45度である。
また、該工作機械が、被加工物である半導体ウエーハを
研削するための研削装置であり、該洗浄面が、該ウエー
ハを吸着保持するチャックテーブルの吸着面である。
洗浄ブラシについて、好適実施形態を図示している添付
図面を参照して、さらに詳細に説明する。
を番号2で示す洗浄ブラシは、被加工物が載置される面
である洗浄面Sに対し実質上垂直の軸線4を中心に回転
される円板状の基台6と、洗浄面Sとの対向面6aに配
設された複数個のブラシ列8とを備えている。
は12個)は、それぞれが軸線4を中心に延びる放射直
線10の途中を起点11にし放射線10に対し基台6の
回転方向(矢印Rで示す)後方の外方に向けて傾斜角度
θで傾けられた傾斜線12に沿って配設されている。こ
の傾斜角度θは、本実施の形態においては35°に規定
されている。また起点11は、軸線4を中心にした円1
4上に等間隔で配置されている。植毛されるブラシに
は、ナイロンが用いられている。
るように、ブラシ列8を洗浄ブラシ2の回転方向Rに対
し傾斜角度θで傾けることにより、洗浄面Sの研削加工
屑などが洗浄水とともに回転する洗浄ブラシ2の外周方
向に効果的に掻き出される。この傾斜角度θは25度<
θ<45度であるのが好ましい。
が備えられる工作機械の典型例である、被加工物として
の半導体ウエーハを研削加工する全体を番号20で示す
研削装置について説明する。研削装置20は、半導体ウ
エーハを吸着保持する円形のチャックテーブル22aを
3個有したチャック手段22と、チャック手段22によ
り保持されたウエーハを研削する研削手段24と、チャ
ックテーブル22aの吸着面を洗浄する洗浄ブラシ2を
有した洗浄手段26とを備えている。
の上面に上述のチャックテーブル22a(3個)を有し
たターンテーブル22bを備え、チャックテーブル22
aは多孔質のセラミック板により形成された吸着面22
cを備えている。研削手段24は、装置ハウジング28
の一端に備えられた、荒研削ユニット24a及び仕上研
削ユニット24bを備えている。洗浄手段26は、装置
ハウジング28の上面の両縁部に立設する支柱26a、
26bに差し渡された案内レール26c及びねじ軸26
dに取付けられた洗浄ブラシユニット26eと、装置ハ
ウジング28の上面に備えられた洗浄液噴出ノズル26
fとを備えている。
ブル22bの搬入搬出域において、加工前の半導体ウエ
ーハが、搬送手段30により前工程部32から搬入され
載置され吸着保持される。ターンテーブル22bを矢印
方向に回転させることにより、チャックテーブル22a
は荒研削加工域、仕上研削加工域を移動し加工液が供給
されながら研削加工される。研削加工されたウエーハ
は、搬入搬出域において搬送手段34により吸着され、
次工程部36へ搬出される。
26cに対し昇降自在に、また案内レール26c上をね
じ軸26dにより移動自在に取付けられ、その下端に洗
浄ブラシ2が回転駆動器(図示していない)を介し取付
けられている。洗浄ブラシ2の円板状の基台6(図1)
の直径はチャックテーブル22aの直径よりも小さく形
成されている。ねじ軸26dは支柱26bに設けられた
電動モーター26gにより回転駆動される。
aの吸着面22cの洗浄は、回転する洗浄ブラシ2を半
導体ウエーハの搬出された後のウエーハ載置前の吸着面
22c上に位置付け、回転するチャックテーブル22a
上に下降させ、押付けながら、チャックテーブル22a
の外縁とチャックテーブル22aの回転中心を通過する
ように送り、洗浄液を噴出ノズル26fから噴射させて
行われる。洗浄の終わったチャックテーブル22aの吸
着面22cには、新たに加工される半導体ウエーハが搬
入され吸着保持される。
洗浄ブラシ2の作用について説明する。
射状のブラシ列8が、その外方側を基台6の回転方向R
に対し傾斜角度θで傾斜されているので、研削屑などは
洗浄液とともに洗浄面上をブラシ列8の傾斜に沿って外
方に容易に掻き出される。ブラシ列が単に放射状に並べ
られた従来の洗浄ブラシ50(図4)は、この掻き出す
作用が小さい。したがって洗浄ブラシ2は、洗浄面の洗
浄性を従来のものに比べ向上させることができる。
置20において従来の洗浄ブラシ50(図4)を用いた
場合と、本発明の洗浄ブラシ2(図2)を用いた場合
の、チャックテーブル22aの吸着面22cの洗浄結果
を表1に示す。なお、洗浄ブラシ2の傾斜角度θは35
°である。この表1は、半導体ウエーハに発生する前述
のディンプルの数を、洗浄ブラシの違いにより比較した
ものである。従来の洗浄ブラシ50によるデータは、洗
浄ブラシ2との比較のために、ブラシを揺動させない条
件で得られたものである。
を、従来のブラシによる場合と本発明のブラシよる場合
とで、それぞれ25枚のウエーハについてウエーハを吸
着載置する前にその都度洗浄し、ウエーハに発生したデ
ィンプル数を研削加工後に計測することにより行われ
た。その結果、従来の洗浄ブラシを用いて洗浄した場合
は、25枚中10枚のウエーハにディンプルの発生があ
り、その数は計27個であった。これに対して本発明の
洗浄ブラシを用いた場合は、25枚中2枚のウエーハに
ディンプルの発生があり、その数は計2個であった。し
たがって、ディンプル発生ウエーハ枚数率は、従来のブ
ラシによる場合が40%(10枚/25枚中)であるの
に対し、本発明のブラシによる場合は8%(2枚/25
枚中)であり、従来の洗浄ブラシによる場合に比べて本
発明の洗浄ブラシによる場合は、半導体ウエーハのディ
ンプル発生ウエーハ枚数率が1/5になり、また発生す
るディンプルの数が激減し、洗浄性に満足の行く結果が
得られた。
動を加えると洗浄性がある程度改善されることは分かっ
ているが、本発明による洗浄ブラシによれば、洗浄ブラ
シを揺動させなくても満足の行く洗浄結果が得られるの
で、従来の洗浄ブラシの揺動機構を削除することがで
き、装置のコストアップ、保守点検個所の増加などの問
題も除くことができる。
に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形
あるいは修正ができるものである。本発明の実施の形態
においては、洗浄ブラシは、半導体ウエーハを研削する
研削装置に備えられているが、この洗浄ブラシは他の工
作機械、特に薄板状の被加工物を加工する機械における
被加工物の載置面を洗浄するのに有効に用いることがで
きることは言うまでもない。
よれば、被加工物の載置される面の洗浄性を向上させ、
被加工物の品質低下を防止し、また洗浄ブラシを揺動さ
せることなしに洗浄性を向上させることができる。
との関係を示す説明斜視図。
浄面に向かって洗浄ブラシの側から見て示した拡大平面
図。
ハの研削装置の斜視図。
す拡大平面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 被加工物が載置される面を洗浄するため
に工作機械に備えられる洗浄ブラシであって、 洗浄面に対し実質上垂直な軸線を中心に回転される基台
と、基台の該洗浄面との対向面に配設された複数個のブ
ラシ列とを備え、ブラシ列の各々は、該軸線を中心に延
びる放射直線の途中を起点にし放射直線に対して傾斜し
て延びる傾斜線に沿って配設されている、ことを特徴と
する洗浄ブラシ。 - 【請求項2】 該放射直線に対する傾斜線の傾斜角度θ
が25度<θ<45度である、請求項1記載の洗浄ブラ
シ。 - 【請求項3】 該工作機械が、被加工物である半導体ウ
エーハを研削するための研削装置であり、該洗浄面が、
該ウエーハを吸着保持するチャックテーブルの吸着面で
ある、請求項1又は2記載の洗浄ブラシ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP2003059881A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012190967A (ja) * | 2011-03-10 | 2012-10-04 | Disco Abrasive Syst Ltd | 研削装置 |
JP2015051408A (ja) * | 2013-09-09 | 2015-03-19 | 株式会社ディスコ | 洗浄機構 |
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2001
- 2001-08-20 JP JP2001249259A patent/JP2003059881A/ja active Pending
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