JP2003057026A - プローブのアライメント調整装置、その装置を備えた測定機およびプローブのアライメント調整方法 - Google Patents
プローブのアライメント調整装置、その装置を備えた測定機およびプローブのアライメント調整方法Info
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Abstract
せることができ、プローブの破損を防止することができ
るプローブのアライメント調整装置、その装置を備えた
測定機およびプローブのアライメント調整方法を提供す
る。 【解決手段】 被測定部の形状を測定するプローブ22
の角度を、測定の前に調整するプローブのアライメント
調整装置10であって、プローブ22の角度が基準とな
る軸線に沿うように、プローブ22の角度を調整可能な
角度調整手段21を備えている。これにより、プローブ
の角度と基準となる軸線とは、測定の前に常に一致した
状態とされ、測定に際して、プローブの角度と穴の角度
とを正確に一致させることができる。その結果、深穴等
に挿入させてもその側面にプローブが干渉することがな
くなり、プローブの破損を防止することができる。
Description
の形状を測定する際等に用いられるプローブの角度を、
測定前に調整するアライメント調整装置、その装置を備
えた測定機およびプローブのアライメント調整方法に関
する。
する例として、特許第2902285号公報の三次元位
置制御システムが知られている。この公報の三次元位置
制御システムでは、設置位置と形状偏差が既知の基準球
を、被校正プローブで測定し、求めた基準球の中心座標
から被校正プローブの誤差を求めている。
ーブでは、プローブ先端の測定球の位置誤差を求めるた
めのものであるが、タッチ信号プローブでは、前記のよ
うな位置測定に限らず、ねじ穴や深穴等の穴の側面形状
や、円筒度を測定することが行われる。この場合、穴の
奥までプローブを挿入しなければ測定することができな
い。しかし、プローブが長いと、そのプローブの軸心が
傾いた状態でプローブが設置される可能性がある。その
ため、例えば深穴センサ用プローブでは、その先端部は
校正できたとしても、プローブが傾いていると、そのプ
ローブを深穴に挿入しようとしたときに、途中で深穴の
壁部分と干渉し、それ以上入っていかないという問題が
ある。この場合、わずかな干渉に気づかずに挿入しよう
とすると、センサが破損するおそれがある。
度とを正確に一致させることができ、プローブの破損を
防止することができるプローブのアライメント調整装
置、その装置を備えた測定機およびプローブのアライメ
ント調整方法を提供することにある。
は、被計測部の形状を測定するプローブの角度を測定の
前に調整するプローブのアライメント調整装置であっ
て、前記プローブの角度が基準となる軸線に沿うように
当該プローブの角度を調整可能な角度調整手段を備えて
いることを特徴とするプローブのアライメント調整装置
である。
度が基準となる軸線と異なっている際には、角度調整手
段により、プローブの角度は基準となる軸線に沿うよう
に調整される。プローブの角度と基準となる軸線とは、
測定の前に常に一致した状態とされるので、測定に際し
て、プローブの角度と穴の角度とを正確に一致させるこ
とができる。そのため、深穴等に挿入させてもその側面
に干渉することなく、プローブの破損を防止することが
できる。
平、垂直および斜め等、どの方向の軸線であってもよ
い。また、角度調整手段は、プローブの角度を基準とな
る軸線に沿うように調整可能であれば、どのような構造
のものであってもよい。例えば、プローブを装着した部
材にハンドルを設けておいてそのハンドルを適宜回すこ
とにより、前記部材とともにプローブの角度を調整する
ようにしたもの、ねじ部材を利用してプローブの角度を
調整するようにしたもの、あるいは、ねじ部材に替えて
マイクロメータヘッド等を利用してプローブの角度を調
整するようにしたもの等、が適用できる。
のプローブのアライメント調整装置において、前記角度
調整手段は、前記プローブにおける第1平面内の角度の
微調整を可能とする第1マイクロメータヘッドおよび前
記プローブにおける第2平面内の角度の微調整を可能と
する第2マイクロメータヘッドを備えて構成されている
ことを特徴とするものである。
1平面内の角度は第1マイクロメータヘッドにより微調
整され、プローブの第2平面内の角度は第2マイクロメ
ータヘッドにより微調整される。2平面内の角度の微調
整が、それぞれマイクロメータヘッドにより行われるの
で、きわめて小さな誤差でも基準線に合わせることがで
き、正確なアライメント調整が可能となる。なお、通常
は第1平面と第2平面とは直交するように選択する。
請求項2に記載のプローブのアライメント調整装置にお
いて、前記基準となる軸線と対応する基準線が予め正確
に調整された標準体のエッジ面により構成され、このエ
ッジ面と対比可能な対比基準線が表示されかつ所定位置
に固定可能な表示体と、この表示体が設けられるととも
に前記エッジ面を観察する観察手段とを備えて構成さ
れ、前記エッジ面と一致した前記表示体の対比基準線
が、前記角度調整手段によるプローブの角度を調整する
際の基準となることを特徴とするものである。
けられた表示体の対比基準線が、基準となる軸線と対応
するエッジ面に一致するように調整され、この対比基準
線に基づいてプローブの角度が調整される。観察手段で
対比基準線とプローブとを対比しながら調整できるの
で、調整が容易となる。
のプローブのアライメント調整装置において、前記観察
手段は、焦点位置に置かれた前記標準体のエッジ面また
は前記プローブを観察可能な顕微鏡で構成されるととも
に、前記表示体は前記顕微鏡の接眼レンズ近傍に設けら
れるレチクルで構成され、前記顕微鏡は、前記第1平面
に直交する第1方向または前記第2平面に直交する第2
方向のいずれかの方向から観察可能となっていることを
特徴とするものである。
がらレチクルとエッジ面とが調整され、次いで、レチク
ルに合わせてプローブが調整される。しかも、レチクル
に合わせてのプローブの調整は、2方向からの観察に基
づいて行われるので、より正確な調整が可能となる。
のプローブのアライメント調整装置において、前記顕微
鏡は、取付台にアームを介して前記第1方向、第2方向
の2方向に回動可能に設けられていることを特徴とする
ものである。このような本発明によれば、顕微鏡は取付
台に設けられ第1方向、第2方向の2方向に回動可能と
なっており、アームを回動させれば顕微鏡も一体的に回
動するので、2方向への移動が容易である。
請求項5のいずれかに記載のプローブのアライメント調
整装置において、前記プローブのアスペクト比は20以
上であることを特徴とするものである。このような本発
明によれば、深穴に対して細長のプローブを挿入して測
定する場合に、プローブの軸線を基準軸に容易に一致さ
せることができるので、プローブの取付姿勢の誤差によ
って被測定物の被計測部とプローブの不慮の干渉発生を
未然に防止することができる。これによって被測定物や
プローブの破損防止が図れる。また、干渉によるプロー
ブの変形によって、測定の信頼性が低下することも防止
できる。
請求項6のいずれかに記載のプローブのアライメント調
整装置を備えて構成されていることを特徴とする測定機
である。このような本発明によれば、測定機がアライメ
ント調整装置を備えて構成され、このアライメント調整
装置は、被計測部の測定前にプローブの角度を微調整で
きるので、深穴等の測定を行う際、プローブの角度を深
穴等に一致させてから行える。従って、プローブの破損
を防止できる測定機とすることができる。
を測定するプローブの角度を測定の前に調整するプロー
ブのアライメント調整方法であって、前記プローブの角
度が基準となる軸線と異なるとき、前記プローブの角度
を前記基準となる軸線に沿うように角度調整手段により
調整することを特徴とするプローブのアライメント調整
方法である。
度が基準となる軸線と異なっている際には、角度調整手
段により、プローブの角度は基準となる軸線に沿うよう
に調整される。プローブの角度と基準となる軸線とは、
測定の前に常に一致した状態とされるので、測定に際し
て、プローブの角度と穴の角度とを正確に一致させるこ
とができる。そのため、深穴等に挿入させてもその側面
に干渉することなく、プローブの破損を防止することが
できる。
のプローブのアライメント調整方法において、前記基準
となる軸線と対応する基準線が予め正確に調整された標
準体のエッジ面により構成され、このエッジ面および前
記プローブの角度を観察する観察手段に、前記エッジ面
と対比可能な対比基準線が表示された表示体を設け、所
定位置におかれた前記エッジ面に対して前記表示体の対
比基準線が一致するように表示体を調整し、その後、前
記所定位置におかれたプローブに対して前記観察手段に
より表示体の対比基準線を対比させ、この対比基準線と
前記プローブの第1平面内および第2平面内の少なくと
もいずれかの角度とがずれているとき、前記角度調整手
段を構成するとともに、前記第1平面内の角度の微調整
を行う第1マイクロメータヘッドおよび第2平面内の角
度の微調整を行う第2マイクロメータヘッドの少なくと
もいずれかにより前記プローブの角度を前記対比基準線
に合わせて調整することを特徴とするものである。
比基準線とプローブとを対比しながら調整できるので、
調整が容易となる。また、2平面内の角度の微調整が、
それぞれマイクロメータヘッドにより行われるので、き
わめて小さな誤差でも基準線に合わせることができ、正
確なアライメント調整が可能となる。
に基づいて説明する。図1には、深穴や深ねじ穴等の形
状を測定する測定機1が示されている。この測定機1
は、測定対象物Wを載置するテーブル2と、このテーブ
ル2を三次元方向へ相対移動させる相対移動手段3と、
プローブのアライメント調整装置(以下、単に調整装置
という)10とを備えて構成されている。そして、この
ような測定機1は、調整装置10によって、測定対象物
Wの測定の前に、プローブ22の角度を基準軸に一致さ
せる調整、すなわちアライメント調整を行った後、その
プローブ22によって、測定対象物Wの形状、例えば図
10に示すようなねじ穴の形状等を計測するようになっ
ている。
(第2方向であるY軸方向)へ移動可能に支持したベー
ス4と、このベース4の両側にわたって立設された門形
フレーム5と、この門形フレーム5の水平ビーム5Aに
左右方向(第1方向であるX軸方向)へ移動可能に支持
されたXスライダ6と、このXスライダ6に上下方向
(基準となる軸線であるZ軸方向)へ昇降可能に支持さ
れたZスライダ7とを含み構成され、このZスライダ7
の下端には、表示体であるターゲット19および調整装
置10を構成する角度調整手段21が装着されている。
スライダ7に設けられ、その先端には、基準面となるエ
ッジ面19Aが形成されている。このエッジ面19A
は、直交する2面を備え、その各々の面は、正確に基準
となる第1平面であるXZ平面及び第2平面であるYZ
平面と平行に仕上げられ、後述するレチクル18の対比
基準線の基準となるものである。言い換えれば、レチク
ル18の対比基準線をエッジ面19Aに合わせること
で、プローブ22のZ軸方向を正確に位置決めするとき
の基準となるものである。ターゲット19は、図示しな
いジョイスティック等で所定の位置に移動されるように
なっている。なお、XZ平面とはX軸とZ軸とを含む平
面で、YZ平面とはY軸とZ軸とを含む平面である。
に、テーブル2に設けられたプローブ観察手段11と、
Zスライダ7に設けられた前記角度調整手段21とを備
えて構成されている。プローブ観察手段11は、テーブ
ル2に固定される取付けプレート12と、この取付けプ
レート12に回動部13Aを介して回動可能、かつ、取
付けプレート12から離れる方向に水平方向に延びる支
持アーム13と、この支持アーム13の回動部13Aと
は反対側端部に立設された支柱14と、この支柱14に
支持アーム13に沿い、かつ、取付けプレート12側に
向かって設けられた取付台15と、この取付台15に取
付けられた顕微鏡16とを備えて構成されている。
置Fとは、同一垂直面上に位置しており、また、顕微鏡
16の軸線と支持アーム13の軸線とは、同一垂直面上
に重なるように配置されている。従って、顕微鏡16と
支持アーム13とは、焦点位置Fを中心に水平面内で、
X軸とY軸との2方向に90°回動可能となっており、
その結果、2方向からの観察が可能となっている。
る面を有する2つのストッパ17が設けられ、これらの
ストッパ17の面に、回動する支持アーム13の対向す
る側面が接触可能となっており、これにより、支持アー
ム13は90°以上回転しないように構成されている。
が水平な対物レンズ部16Aと、この対物レンズ部16
Aに対して、α°の角度で立ち上がった筒部の先端に設
けられた接眼レンズ部16Bとを備えて構成されてい
る。顕微鏡16の接眼レンズ部16Bの近傍には、表示
体であるレチクル18が設けられている。レチクル18
には、図5(A)、(B)に示すように、対比基準線C
が記入されており、また、レチクル18は、顕微鏡16
の筒部に対して回動可能、かつ、所定位置で固定可能と
なっている。
ように、前記Zスライダ7の下端に取付けられるプロー
ブユニット23および、このプローブユニット23に設
けられる第1マイクロメータヘッド25、第2マイクロ
メータヘッド26を含んで構成され、第1マイクロメー
タヘッド25は、プローブ22のXZ平面内の角度を微
調整可能となっており、第2マイクロメータヘッド26
は、プローブ22のYZ平面内の角度を微調整可能とな
っている。
取付けられる取付け枠体28を備え、この取付け枠体2
8の下方には、断面L字状の支持部材29が固着され、
この支持部材29の下方には固定部材30が固着されて
いる。固定部材30には、図6に示すように、水平プレ
ート部の一端側、かつ、図7に示すように、固定部材3
0の幅方向両端部に、下方に突出する2枚の突出プレー
ト30Aが設けられており、この突出プレート30Aの
部位では、図7に示すように断面コ字状となっている。
なお、突出プレート30Aは、Y軸方向に沿って配置さ
れている。
受32によって連結されており、この揺動部材31に
は、上面に凸状部31Aが形成されるとともに、下面に
凹状部31Bが形成されている。揺動部材31は、固定
部材30とほぼ等しい平面大きさを有し、また、凸状部
31Aは、固定部材30の突出プレート30Aの幅寸法
に対応し、かつ、コ字状部に挟み込まれており、両者3
0A、31Aの間には、図7に示すように上記第2軸受
32が設けられている。
成され、突出プレート30Aに円錐部を有する軸受部を
設け、凸状部31Aに円錐部を有する軸部を設けた構造
となっており、一方側の突出プレート30Aの軸受部は
押え部材33で押えられている。また、凸状部31Aの
上面と固定部材30のプレート部の下面との間には、所
定寸法の隙間K(図9参照)があけられている。以上の
ように、凸状部31Aが固定部材30の突出プレート3
0A間に挟み込まれ、両者30A、31Aが第2軸受3
2によって連結されているため、また、凸状部31Aの
上面と固定部材30のプレート部の下面との間に隙間K
があけられているため、揺動部材31は、YZ平面内に
揺動可能となっている。
4Aを有するプローブ取付け部材34が第1軸受35を
介してXZ平面内に揺動可能に連結されている。すなわ
ち、プローブ取付け部材34は、揺動部材31に連結さ
れる第1部材34Bと、この第1部材34Bと一体的に
下方に延びて固着され、かつ、プローブ22を装着する
第2部材34Cとを含み構成されている。プローブ22
は、第2部材34Cの先端にプローブ装着部34Dを介
して装着される。プローブ取付け部材34の凸状部34
Aは、揺動部材31の下部の凹状部31B内に挟み込ま
れるとともに、両者34A、31Bにわたって設けられ
た第1軸受35により連結されている。
組のピボット軸受で構成され、凹状部31Bに円錐部を
有する軸受部を設け、凸状部34Aに円錐部を有する軸
部を設けた構造となっており、一方側の凹状部31Bの
軸受部は前記押え部材33で押えられている。また、凸
状部34Aの上面と揺動部材31のプレート部の下面と
の間には、前記所定寸法の隙間K(図7参照)があけら
れている。以上のように、凸状部34Aが凹状部31B
間に挟み込まれ、両者34A、31Bが第1軸受35に
よって連結されているため、また、凸状部34Aの上面
と揺動部材31のプレート部の下面との間に隙間Kがあ
けられているため、プローブ取付け部材34は、XZ平
面内に揺動可能となっている。
29、固定部材30、揺動部材31、第2軸受32、プ
ローブ取付け部材34、第1軸受35を含んで前記プロ
ーブユニット23が構成されている。第2部材34Cの
先端に装着される前記プローブ22は、例えば、図10
に示すような深ねじ穴100を計測することができるよ
うに形成されている。
4Bには、プローブ22のXZ平面内の角度を微調整す
る第1マイクロメータヘッド25が設けられ、また、揺
動部材31には、プローブ22のYZ平面内の角度を微
調整する第2マイクロメータヘッド26が設けられてい
る。
は、第1部材34Bの他端(第1軸受35を挟んで第2
部材34Cの反対側)上方にヘッド部25Aが突出し、
下方に目盛部25Bが位置するように、クランプ25C
が、第1部材34Bの薄板部を挟み込んで取付けられて
いる。そして、目盛部25Bを回すことによりヘッド部
25Aを前進させたとき、その先端は、揺動部材31の
下面に接触可能となっている。
間、かつ、第1マイクロメータヘッド25を挟んだ両側
位置に第1ばね37が架けわたされている。これらの第
1ばね37のコイル先端部は、第1部材34Bと揺動部
材31とに埋め込まれた固定ピン38にそれぞれ引っか
けられ、両部材34B,31の第1マイクロメータヘッ
ド25側同士を常時近づける方向に付勢している。
目盛部25Bを所定方向に回し、その先端で揺動部材3
1の他端側の下面を突き上げれば、その力が第1軸受3
5から凸状部34Aを経由して第1部材34B、つまり
プローブ取付け部材34に伝わり、図7においてプロー
ブ取付け部材34をXZ平面内において反時計回り方向
へ回転させることができるようになっている。これに対
して、第1マイクロメータヘッド25を反対方向に回す
と、第1ばね37の作用により、図7においてプローブ
取付け部材34をXZ平面内において時計回り方向へ回
転させることができるようになる。このように、目盛部
25Bを回す量の調整をすることでプローブ22のXZ
平面内回転角度の微調整を行うことができる。
ように、揺動部材31の他端(第2軸受32の反対側)
に設けられている。第2マイクロメータヘッド26は、
揺動部材31の上方にヘッド部26Aが突出し、下方に
目盛部26Bが位置するように、クランプ26Cが揺動
部材31の薄板部を挟み込んで取付けられている。そし
て、目盛部26Bを回すことによりヘッド部26Aを前
進させたとき、その先端は、固定部材30の水平プレー
ト部の下面に接触可能となっている。
間、かつ、第2マイクロメータヘッド26を挟んだ位置
には、図6に示すように第2ばね40が架けわたされて
いる。これらの第2ばね40のコイル先端部は、揺動部
材31と固定部材30とに埋め込まれた前記固定ピン3
8にそれぞれ引っかけられ、両部材31,30の第2マ
イクロメータヘッド26側同士を常時近づける方向に付
勢している。
目盛部26Bを所定方向に回し、その先端で固定部材3
0の他端側の下面を突き上げれば、その力が第2軸受3
2から凸状部31Aを経由して揺動部材31Bに伝わ
り、図8においてプローブ取付け部材34をYZ平面内
において反時計回り方向へ回転させることができるよう
になっている。これに対して、第2マイクロメータヘッ
ド26を反対方向に回すと、第2ばね40の作用によ
り、図8においてプローブ取付け部材34をYZ平面内
において時計回り方向へ回転させることができるように
なる。このように、目盛部26Bを回す量の調整をする
ことでプローブ22のYZ平面内回転角度の微調整を行
うことができる。
り、深ねじ穴100の測定を行う手順を説明する。ま
ず、プローブ22がZ軸方向、つまり深ねじ穴100の
方向と一致するように正確に取付けられているか否かを
調整装置10により調整する。この際、まず、Zスライ
ダ7に取付けられているターゲット19のエッジ面19
Aを焦点位置Fに移動させる。次いで、顕微鏡16の軸
線を例えばX軸に沿った方向に角度を設定するととも
に、接眼レンズで、焦点位置Fに設定されているエッジ
面19Aを覗き、レチクル18の対比基準線Cをエッジ
面19Aに重ね合わせて、両者が一致するまでレチクル
18を回し、レチクル18の調整を完了する。調整完了
のレチクル18を顕微鏡16に対してその状態を維持し
て固定する。
離すとともに、Zスライダ7に取付けられている角度調
整手段21のプローブ22を焦点位置Fに合わせる。次
いで、顕微鏡16をX軸方向から覗き、レチクル18の
対比基準線Cをプローブ22に重ね合わせ、両者のずれ
を観察する。プローブ22の角度が正確にレチクル18
の対比基準線Cと一致していれば、今度はプローブ22
の角度をY軸方向から観察するために、顕微鏡16を水
平面内で90°回動させ、レチクル18の対比基準線C
をプローブ22に重ね合わせ、両者のずれを観察する。
Y軸方向のずれも発見されなかったら、相対移動手段3
の駆動によりテーブル2上に載置された測定対象物を適
宜移動させた後固定し、深ねじ穴100にプローブ22
を挿入して形状測定を行う。
準軸に対してプローブ22の角度がY軸方向から見て一
致していないときは、第1マイクロメータヘッド25の
目盛部25Bを所定方向に回し、その先端で揺動部材3
1の他端側下面の突き上げ量を変化させる。そうする
と、第1軸受35を支点として、揺動部材31の凹状部
31A側がXZ平面内で所定寸法分だけ回転する。プロ
ーブ22のXZ平面内の角度がレチクル18の対比基準
線Cに一致するまで目盛部25Bを回し、角度の微調整
が行われる。
準軸に対してプローブ22の角度がX軸方向からみて一
致していないときは、第2マイクロメータヘッド26の
目盛部26Bを所定方向に回し、その先端で固定部材3
0の他端側下面の突き上げ量を変化させる。そうする
と、第2軸受32を支点として、固定部材30の突出プ
レート30A側がYZ平面内で所定寸法だけ回転する。
プローブ22のYZ平面内の角度がレチクル18の対比
基準線Cに一致するまで目盛部26Bを回し、角度の微
調整が行われる。そして、プローブ22のZ軸におい
て、X軸方向およびY軸方向の角度がレチクル18の対
比基準線Cに対して一致したら、前述のように、そのプ
ローブ22を深ねじ穴100に挿入させて形状等の測定
を行う。
な効果を得ることができる。 (1)プローブ22の角度が深ねじ穴100の基準線、
つまりZ軸と異なっている際に、測定前の段階で、角度
調整手段21により、プローブ22の角度をZ軸におい
てX軸方向およびY軸方向に調整して、深ねじ穴100
の方向と一致させることができる。そのため、プローブ
22を穴100の側面に干渉させることなく奥まで挿入
させることができ、これにより、プローブ22の破損を
防止できるとともに、正確な測定が可能となる。
の基準となるレチクル18の対比基準線Cは、顕微鏡1
6を覗きながら、Z軸に対応して予め正確に調整された
ターゲット19のエッジ面19Aに合わせることで設定
することができるので、対比基準線Cの調整が容易とな
る。 (3)プローブ22の角度調整は、顕微鏡16を覗きな
がら、レチクル18の対比基準線Cをプローブ22に重
ね合わせて、互いに一致するまで角度調整手段21によ
り調整すればよく、プローブ22をその都度、深ねじ穴
100等に沿わせる必要もなくできるので、角度調整の
効率がよい。また、目視による角度のずれが困難なプロ
ーブでも、顕微鏡16を覗きながら、レチクル18の対
比基準線Cをプローブに重ね合せればよいので、容易に
角度の調整ができる。
メータヘッド25および第2マイクロメータヘッド26
を備えており、プローブ22のXZ平面内の角度を第1
マイクロメータヘッド25で、プローブ22のYZ平面
内の角度を第2マイクロメータヘッド26で調整するこ
とができる。2軸方向の角度の調整が、それぞれマイク
ロメータヘッド25,26により行われるので、きわめ
て小さな誤差の角度でも深ねじ穴100の方向に合わせ
ることができ、その結果、正確なアライメント調整が可
能となる。
面内の回動をスムーズにするための第1軸受35、第2
軸受32は、摩擦係数の少ない構造のそれぞれ2組のピ
ボット軸受で構成されているので、第1マイクロメータ
ヘッド25および第2マイクロメータヘッド26による
わずかな力の伝達にもバックラッシュもなく敏感に対応
し、これにより、プローブ22の角度の微調整が容易と
なる。
間、かつ、第1マイクロメータヘッド25を挟んだ両側
位置に第1ばね37が架けわたされ、揺動部材31と固
定部材30との間、かつ、第2マイクロメータヘッド2
6を挟んだ位置には第2ばね40が架けわたされてお
り、これらは、第1部材34Bと揺動部材31、揺動部
材31と固定部材30とを常時近づける方向に付勢して
いる。そのため、各マイクロメータヘッド25,26の
ヘッド部25A,26Aを前進させたときの反対方向に
プローブ22を変位させることができ、プローブ22を
より正確に調整することができる。
な、例えば20を超えるようなプローブでは、プローブ
を基準軸に対する角度誤差なく取り付けることは困難で
あって、このようなプローブを用いて深穴を測定する場
合に、被計測部とプローブとの干渉を防ぐためにプロー
ブ取付姿勢をチェックすることは困難を極めたが、本発
明によって、プローブの取付姿勢(基準軸に対する取付
角度)を容易に確認することが出来、さらに取付姿勢の
修正も容易となる。
ものではなく、本発明の目的を達成できるものであれ
ば、次に示すような変形形態も適用されるものである。
例えば、前記実施形態では、角度調整手段21のXZ平
面内、YZ平面内の回転の支点となる第1軸受35、第
2軸受32は、それぞれピボット軸受で構成してある
が、これに限らず、通常に使用されるボールベアリング
で構成してもよい。
ータヘッド25側に第1ばね37、第2マイクロメータ
ヘッド26側に第2ばね40がそれぞれ架けわたされて
おり、第1ばね37は、第1部材34Bと揺動部材31
を、第2ばね40は、揺動部材31と固定部材30とを
常時近づける方向に付勢しているが、各ばねの配置はこ
れに限らない。要は、各マイクロメータヘッド25、2
5のヘッド部25A,26Aを前進させたときとは反対
方向にプローブ22を変位させることができるものであ
ればよい。例えば、第1部材34Bと揺動部材31とに
おいて、第1マイクロメータヘッド25の反対側に、常
時、第1マイクロメータヘッド25側を近づける方向に
突っ張るタイプのばね(圧縮ばね)等を設けてもよい。
第2マイクロメータヘッド26の場合も同様である。
調整されるプローブ22は、深ねじ穴100の測定用に
用いられているが、本発明の調整装置10は、例えば、
水平穴の測定にも用いることができる。この場合、水平
に取り付けられたプローブに対して、レチクル18の直
交する対比基準線Cの一方にプローブを重ね合わせて観
察し、調整すればよい。
整されるプローブ22は、深ねじ穴100を測定するも
のであったが、これに限らない。例えば、ミクロン単位
の径の細小穴プローブを用い、この細小穴プローブ径に
対するクリアランスが極端に小さい細小穴を測定する際
にも適用することができる。この場合、通常は困難な目
視による細小穴プローブの観察、調整が、顕微鏡16、
レチクル18等による観察なので、容易となり、正確な
角度のアライメント調整ができ、その結果、細小穴プロ
ーブであっても、そのプローブを破損させることなく測
定に使用できる。
角度を微調整するために、第1マイクロメータヘッド2
5および第2マイクロメータヘッド26を使用している
が、これらのマイクロメータヘッド25,26に替え
て、例えばねじ部材を利用してもよい。すなわち、ねじ
部材を回すことにより、固定部材30または揺動部材3
1を揺動させ、それにより、プローブ22を変位させる
ようにしてもよい。ただし、この場合、各マイクロメー
タヘッド25,26を利用する場合に比べて正確度が低
く、また、操作がしにくいという問題がある。
では、まず、X軸方向(第1方向)からターゲット19
のエッジ面19Aを観察してレチクル18の対比基準線
Cを調整した後、プローブ22をX軸方向から見ながら
レチクル18の対比基準線Cと比較してYZ平面内の角
度誤差を修正し、その後、顕微鏡16を水平面内で18
0°回転させて、そのままプローブ22をY軸方向(第
2方向)を見ながらレチクル18の対比基準線Cと比較
してXZ平面内の角度誤差を修正したが、このXZ平面
内の角度誤差修正に先立って、Y軸方向から再度ターゲ
ット19のエッジ面19Aを観察してレチクル18の対
比基準線Cを調整すれば、さらに高い精度で角度誤差の
修正ができる。
ブのアライメント調整装置によれば、プローブの角度が
基準となる軸線と異なっている際には、角度調整手段に
より、プローブの角度は基準となる軸線に沿うように調
整される。プローブの角度と基準となる軸線とは、測定
の前に常に一致した状態とされるので、測定に際して、
プローブの角度と穴の角度とを正確に一致させることが
できる。そのため、深穴等に挿入させてもその側面に干
渉することなく、プローブの破損を防止することができ
る。
部を示す側面図である。
示す側面図である。
チクルとプローブとの関係を示す図である。
る。
除いた状態の一部を断面した図である。
定状態を示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 被計測部の形状を測定するプローブの角
度を測定の前に調整するプローブのアライメント調整装
置であって、 前記プローブの角度が基準となる軸線に沿うように当該
プローブの角度を調整可能な角度調整手段を備えている
ことを特徴とするプローブのアライメント調整装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のプローブのアライメン
ト調整装置において、前記角度調整手段は、前記プロー
ブにおける第1平面内の角度の微調整を可能とする第1
マイクロメータヘッドおよび前記プローブにおける第2
平面内の角度の微調整を可能とする第2マイクロメータ
ヘッドを備えて構成されていることを特徴とするプロー
ブのアライメント調整装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のプロー
ブのアライメント調整装置において、前記基準となる軸
線と対応する基準線が予め正確に調整された標準体のエ
ッジ面により構成され、このエッジ面と対比可能な対比
基準線が表示されかつ所定位置に固定可能な表示体と、
この表示体が設けられるとともに前記エッジ面を観察す
る観察手段とを備えて構成され、前記エッジ面と一致し
た前記表示体の対比基準線が、前記角度調整手段による
プローブの角度を調整する際の基準となることを特徴と
するプローブのアライメント調整装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載のプローブのアライメン
ト調整装置において、前記観察手段は、焦点位置に置か
れた前記標準体のエッジ面または前記プローブを観察可
能な顕微鏡で構成されるとともに、前記表示体は前記顕
微鏡の接眼レンズ近傍に設けられるレチクルで構成さ
れ、前記顕微鏡は、前記第1平面に直交する第1方向ま
たは前記第2平面に直交する第2方向のいずれかの方向
から観察可能となっていることを特徴とするプローブの
アライメント調整装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載のプローブのアライメン
ト調整装置において、前記顕微鏡は、取付台にアームを
介して前記第1方向、第2方向の2方向に回動可能に設
けられていることを特徴とするプローブのアライメント
調整装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
載のプローブのアライメント調整装置において、前記プ
ローブのアスペクト比は20以上であることを特徴とす
るプローブのアライメント調整装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
載のプローブのアライメント調整装置を備えて構成され
ていることを特徴とする測定機。 - 【請求項8】 被計測部の形状を測定するプローブの角
度を測定の前に調整するプローブのアライメント調整方
法であって、 前記プローブの角度が基準となる軸線と異なるとき、前
記プローブの角度を前記基準となる軸線に沿うように角
度調整手段により調整することを特徴とするプローブの
アライメント調整方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載のプローブのアライメン
ト調整方法において、前記基準となる軸線と対応する基
準線が予め正確に調整された標準体のエッジ面により構
成され、このエッジ面および前記プローブの角度を観察
する観察手段に、前記エッジ面と対比可能な対比基準線
が表示された表示体を設け、所定位置におかれた前記エ
ッジ面に対して前記表示体の対比基準線が一致するよう
に表示体を調整し、その後、前記所定位置におかれたプ
ローブに対して前記観察手段により表示体の対比基準線
を対比させ、この対比基準線と前記プローブの第1平面
内および第2平面内の少なくともいずれかの角度とがず
れているとき、前記角度調整手段を構成するとともに、
前記第1平面内の角度の微調整を行う第1マイクロメー
タヘッドおよび第2平面内の角度の微調整を行う第2マ
イクロメータヘッドの少なくともいずれかにより前記プ
ローブの角度を前記対比基準線に合わせて調整すること
を特徴とするプローブのアライメント調整方法。
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