JP2003055750A - 耐食性に優れた溶融Zn基めっき鋼管 - Google Patents
耐食性に優れた溶融Zn基めっき鋼管Info
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- JP2003055750A JP2003055750A JP2001245303A JP2001245303A JP2003055750A JP 2003055750 A JP2003055750 A JP 2003055750A JP 2001245303 A JP2001245303 A JP 2001245303A JP 2001245303 A JP2001245303 A JP 2001245303A JP 2003055750 A JP2003055750 A JP 2003055750A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐食性に優れた溶融Zn基めっき鋼管を提供
する。 【解決手段】Mg:0.05〜10重量%、Al:4〜
22重量%、残部Znおよび不可避的不純物からなる溶
融亜鉛系合金めっきが施されためっき鋼管にて達成でき
る。溶融亜鉛系合金めっきには、さらにTi:0.00
2〜0.1重量%、B:0.0005〜0.045重量
%を含有することができ、さらに必要に応じて希土類元
素,Y,ZrまたはSiから選ばれた易酸化性元素の少
なくとも1種を0.005〜2.0重量%含有すること
ができる。用途として、住宅用、配管用、土木用、農業
用、漁業用、道路用、自動車・二輪車用などに適してい
る。
する。 【解決手段】Mg:0.05〜10重量%、Al:4〜
22重量%、残部Znおよび不可避的不純物からなる溶
融亜鉛系合金めっきが施されためっき鋼管にて達成でき
る。溶融亜鉛系合金めっきには、さらにTi:0.00
2〜0.1重量%、B:0.0005〜0.045重量
%を含有することができ、さらに必要に応じて希土類元
素,Y,ZrまたはSiから選ばれた易酸化性元素の少
なくとも1種を0.005〜2.0重量%含有すること
ができる。用途として、住宅用、配管用、土木用、農業
用、漁業用、道路用、自動車・二輪車用などに適してい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融亜鉛系合金め
っきが施された耐食性に優れためっき鋼管であって、具
体的には、住宅用、配管用、土木用、農業用、漁業用、
道路用、自動車・二輪車用などに使用されるめっき鋼管
に関する。
っきが施された耐食性に優れためっき鋼管であって、具
体的には、住宅用、配管用、土木用、農業用、漁業用、
道路用、自動車・二輪車用などに使用されるめっき鋼管
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅用、配管用、土木用、農
業用、漁業用、道路用、自動車・二輪車用などに使用さ
れているめっき鋼管には、予めめっき層を被覆しためっ
き鋼板を素材として所定形状の鋼管に成形・溶接するプ
レめっき鋼管と、めっき母材(下地鋼)を鋼管に成形・
溶接した後に溶融めっき浴に浸せきして(以下、「後め
っき法」と称す)製造されるポストめっき鋼管がある。
めっきの種類としては、Znめっき、Zn−5重量%A
lめっき、Zn−55重量%Alめっき等がある。
業用、漁業用、道路用、自動車・二輪車用などに使用さ
れているめっき鋼管には、予めめっき層を被覆しためっ
き鋼板を素材として所定形状の鋼管に成形・溶接するプ
レめっき鋼管と、めっき母材(下地鋼)を鋼管に成形・
溶接した後に溶融めっき浴に浸せきして(以下、「後め
っき法」と称す)製造されるポストめっき鋼管がある。
めっきの種類としては、Znめっき、Zn−5重量%A
lめっき、Zn−55重量%Alめっき等がある。
【0003】後めっき法によるポストめっき鋼管は、め
っき付着量が多いため耐食性の面では優れているが、高
熱のめっき浴に浸せきされるため熱歪みの影響が出やす
い。めっき表面肌が均一でないため外観が劣ることがあ
る。また、プレめっき鋼管に比べて生産性に劣ってい
る。
っき付着量が多いため耐食性の面では優れているが、高
熱のめっき浴に浸せきされるため熱歪みの影響が出やす
い。めっき表面肌が均一でないため外観が劣ることがあ
る。また、プレめっき鋼管に比べて生産性に劣ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のZn
めっき、Zn−5重量%Alめっき、Zn−55重量%
Alめっき等が施されためっき鋼管に比べ耐食性が優
れ、ポストめっき鋼管と同等以上の耐食性を有し、長期
使用に耐えうるめっき鋼管を提供することを目的として
いる。
めっき、Zn−5重量%Alめっき、Zn−55重量%
Alめっき等が施されためっき鋼管に比べ耐食性が優
れ、ポストめっき鋼管と同等以上の耐食性を有し、長期
使用に耐えうるめっき鋼管を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、Mg:0.
05〜10重量%、Al:4〜22重量%、残部Znお
よび不可避的不純物からなる溶融亜鉛系合金めっきが施
されためっき鋼管によって達成できる。 溶融亜鉛系合
金めっきは、さらにTi:0.002〜0.1重量%、
B:0.0005〜0.045重量%を含有することが
でき、さらに必要に応じて、希土類元素,Y,Zrまた
はSiから選ばれた易酸化性元素の少なくとも1種を
0.005〜2.0重量%含有することができる。
05〜10重量%、Al:4〜22重量%、残部Znお
よび不可避的不純物からなる溶融亜鉛系合金めっきが施
されためっき鋼管によって達成できる。 溶融亜鉛系合
金めっきは、さらにTi:0.002〜0.1重量%、
B:0.0005〜0.045重量%を含有することが
でき、さらに必要に応じて、希土類元素,Y,Zrまた
はSiから選ばれた易酸化性元素の少なくとも1種を
0.005〜2.0重量%含有することができる。
【0006】本発明の溶融Zn基めっき鋼管は、柱,梁
等の住宅用、ガス給湯機等のガス配管用、岩盤補強材と
使用されているロックボルト,アンカー等の土木用、ビ
ニールハウス用鋼管等の農業用、海苔養殖棚,牡蠣筏等
の漁業用、高速道路の高欄,防護柵等の道路用、自転車
フレーム部材等の二輪車用など、より高耐食が要求され
る部材に適している。
等の住宅用、ガス給湯機等のガス配管用、岩盤補強材と
使用されているロックボルト,アンカー等の土木用、ビ
ニールハウス用鋼管等の農業用、海苔養殖棚,牡蠣筏等
の漁業用、高速道路の高欄,防護柵等の道路用、自転車
フレーム部材等の二輪車用など、より高耐食が要求され
る部材に適している。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の溶融Zn基めっき鋼管
は、生産性の面からプレめっき鋼管として製造するのが
好ましいが、後めっき法によりポストめっき鋼管として
製造することもできる。本発明の溶融Zn基めっき鋼管
は耐食性に優れるため、ポストめっき鋼管のめっき付着
量を低減することが可能である。鋼管の種類は、断面形
状が丸形,角形,異形断面形等の各種鋼管が用途に応じ
て設計される。
は、生産性の面からプレめっき鋼管として製造するのが
好ましいが、後めっき法によりポストめっき鋼管として
製造することもできる。本発明の溶融Zn基めっき鋼管
は耐食性に優れるため、ポストめっき鋼管のめっき付着
量を低減することが可能である。鋼管の種類は、断面形
状が丸形,角形,異形断面形等の各種鋼管が用途に応じ
て設計される。
【0008】本発明の溶融Zn−Al−Mg系のめっき
鋼管に適した素材(めっき母材となる下地鋼)として
は、溶接熱影響部の脆化を抑制するために下地鋼のマト
リックスに固溶するB量を確保できるような成分設計と
するのが有効である。めっき母材となる下地鋼の成分と
して、C:0.0005〜0.25重量%,N:0.0
07重量%以下,Si:1.5重量%以下,Mn:0.
05〜2.0重量%,Al:0.005〜0.10重量
%,B:0.00002〜0.01重量%,必要に応じ
Ti,Nb,V,Zrの1種又は2種以上:合計で0.
01〜1.20重量%を含むことが好ましい。
鋼管に適した素材(めっき母材となる下地鋼)として
は、溶接熱影響部の脆化を抑制するために下地鋼のマト
リックスに固溶するB量を確保できるような成分設計と
するのが有効である。めっき母材となる下地鋼の成分と
して、C:0.0005〜0.25重量%,N:0.0
07重量%以下,Si:1.5重量%以下,Mn:0.
05〜2.0重量%,Al:0.005〜0.10重量
%,B:0.00002〜0.01重量%,必要に応じ
Ti,Nb,V,Zrの1種又は2種以上:合計で0.
01〜1.20重量%を含むことが好ましい。
【0009】下地鋼は、更にCu:0.05〜2.0重
量%,Ni:0.02〜2.0重量%,Cr:0.02
〜1.0重量%,P:0.030〜0.12重量%の1
種又は2種以上を含むことができる。
量%,Ni:0.02〜2.0重量%,Cr:0.02
〜1.0重量%,P:0.030〜0.12重量%の1
種又は2種以上を含むことができる。
【0010】Zn−Al−Mg合金めっき層は、本発明
の主成分であるZn,Al,Mg,Ti,B以外に、そ
の他成分として、めっき層表面におけるMgの酸化を防
止する作用を呈するCa,Sr,Naの1種又は2種以
上、耐黒変性に有効なNi,Co,Snの1種又は2種
以上、塗装後耐食性に有効なCu,Cr,Mn,Zr,
Mo,Wの1種又は2種以上を添加してもよい。
の主成分であるZn,Al,Mg,Ti,B以外に、そ
の他成分として、めっき層表面におけるMgの酸化を防
止する作用を呈するCa,Sr,Naの1種又は2種以
上、耐黒変性に有効なNi,Co,Snの1種又は2種
以上、塗装後耐食性に有効なCu,Cr,Mn,Zr,
Mo,Wの1種又は2種以上を添加してもよい。
【0011】以下、本発明の構成について説明する。本
発明の溶融Zn基めっき鋼管には、Mg:0.05〜1
0%重量%、Al:4〜22重量%、残部Znおよび不
可避的不純物からなる溶融亜鉛系めっきが施されてい
る。
発明の溶融Zn基めっき鋼管には、Mg:0.05〜1
0%重量%、Al:4〜22重量%、残部Znおよび不
可避的不純物からなる溶融亜鉛系めっきが施されてい
る。
【0012】めっき層中のMg含有量:0.05〜10
重量% めっき層に含まれるMgは、めっき層の最表層にMgを
含むZn系腐食生成物を形成させ、めっき層中のAlと
ともに一般大気環境下、土壌環境下、海水環境下におい
てめっき層の腐食速度を減少させる効果がある。この作
用は、Mgを含むZn系腐食生成物が長期間安定にめっ
き層上に存在し、耐食性を劣化させる酸化亜鉛の形成が
抑制されることによる。加えて、本発明のめっき鋼管
(プレめっき鋼管)を製造する際の溶接ビード部や切断
端面にも、腐食生成物の一部が流れ込み、ビード部や切
断端面の腐食を抑制する効果がある。ビード部を補修溶
射した場合には、Mg含有Zn系腐食生成物が溶射層上
あるいは溶射層上の腐食生成物中に流れ込み、下地の鋼
素地を保護する効果がある。より好ましいMgの範囲と
しては1〜4重量%である。
重量% めっき層に含まれるMgは、めっき層の最表層にMgを
含むZn系腐食生成物を形成させ、めっき層中のAlと
ともに一般大気環境下、土壌環境下、海水環境下におい
てめっき層の腐食速度を減少させる効果がある。この作
用は、Mgを含むZn系腐食生成物が長期間安定にめっ
き層上に存在し、耐食性を劣化させる酸化亜鉛の形成が
抑制されることによる。加えて、本発明のめっき鋼管
(プレめっき鋼管)を製造する際の溶接ビード部や切断
端面にも、腐食生成物の一部が流れ込み、ビード部や切
断端面の腐食を抑制する効果がある。ビード部を補修溶
射した場合には、Mg含有Zn系腐食生成物が溶射層上
あるいは溶射層上の腐食生成物中に流れ込み、下地の鋼
素地を保護する効果がある。より好ましいMgの範囲と
しては1〜4重量%である。
【0013】めっき層中のAl含有量:4〜22重量%
めっき層中のZn,MgがMgを含むZn系腐食生成物
を形成するのに対し、めっき層中のAlは固着性の極め
て強いZn−Al系腐食生成物を形成し、耐食性の向上
に寄与する。また、Alをめっき層に含有させることで
めっき層の凝固組織にZn/Al/Zn2Mg三元共晶
が出現する。この三元共晶組織はZn/Zn2Mg二共
晶組織より組織が微細であるため、耐食性およびめっき
層硬さの観点からも三元共晶組織の方が好ましい。この
ように、固着性が強いZn−Al系腐食生成物を形成
し、かつZn/Al/Zn2Mg三元共晶組織を形成さ
せるためには、4重量%以上のAlが必要である。しか
し、22重量%を超えて添加しても上記効果は飽和す
る。また、Al含有量の増加とともにめっき金属の融点
は上昇するので、プレめっき鋼管の素材(めっき鋼板)
を製造する際にめっき浴を高温に保持する必要が生じる
ので、素材の製造性も悪くなる。
を形成するのに対し、めっき層中のAlは固着性の極め
て強いZn−Al系腐食生成物を形成し、耐食性の向上
に寄与する。また、Alをめっき層に含有させることで
めっき層の凝固組織にZn/Al/Zn2Mg三元共晶
が出現する。この三元共晶組織はZn/Zn2Mg二共
晶組織より組織が微細であるため、耐食性およびめっき
層硬さの観点からも三元共晶組織の方が好ましい。この
ように、固着性が強いZn−Al系腐食生成物を形成
し、かつZn/Al/Zn2Mg三元共晶組織を形成さ
せるためには、4重量%以上のAlが必要である。しか
し、22重量%を超えて添加しても上記効果は飽和す
る。また、Al含有量の増加とともにめっき金属の融点
は上昇するので、プレめっき鋼管の素材(めっき鋼板)
を製造する際にめっき浴を高温に保持する必要が生じる
ので、素材の製造性も悪くなる。
【0014】仮にめっき層中にAlが含まれず、めっき
層がZn−Mg系合金の場合、Mg含有Zn系腐食生成
物が流出すると、下地に固着性の強い腐食生成物がない
ために、めっき層の腐食が急速に進行する。
層がZn−Mg系合金の場合、Mg含有Zn系腐食生成
物が流出すると、下地に固着性の強い腐食生成物がない
ために、めっき層の腐食が急速に進行する。
【0015】めっき層中のTi含有量:0.002〜
0.1重量%、 めっき層中のB含有量:0.0005〜0.045重量
% Ti,Bの添加により表面外観を害するZn11Mg2相
の生成を抑制し、めっき層中に晶出するZn−Mg系金
属間化合物を実質的にZn2Mgのみにすることができ
る。
0.1重量%、 めっき層中のB含有量:0.0005〜0.045重量
% Ti,Bの添加により表面外観を害するZn11Mg2相
の生成を抑制し、めっき層中に晶出するZn−Mg系金
属間化合物を実質的にZn2Mgのみにすることができ
る。
【0016】具体的には、Tiを0.002重量%以上
含有させると効果的にZn11Mg2相の生成を抑制する
ことができる。しかし、Tiが0.1重量%を超えると
めっき層中にTi−Al系析出物が成長し、めっき層に
凹凸(ブツ)が生じ、外観を損ねるようになる。また、
Bを0.0005重量%以上含有させると効果的にZn
11Mg2相の生成を抑制することができる。しかし、B
が0.045重量%を超えるとめっき層中にTi−B
系、Al−B系析出物が成長し、めっき層に凹凸(ブ
ツ)が生じ、外観を損ねるようになる。
含有させると効果的にZn11Mg2相の生成を抑制する
ことができる。しかし、Tiが0.1重量%を超えると
めっき層中にTi−Al系析出物が成長し、めっき層に
凹凸(ブツ)が生じ、外観を損ねるようになる。また、
Bを0.0005重量%以上含有させると効果的にZn
11Mg2相の生成を抑制することができる。しかし、B
が0.045重量%を超えるとめっき層中にTi−B
系、Al−B系析出物が成長し、めっき層に凹凸(ブ
ツ)が生じ、外観を損ねるようになる。
【0017】めっき層中の易酸化性元素(希土類元素,
Y,Zr,Si):少なくとも1種を0.005〜2.
0重量% AlとMgの含有量が比較的多い本発明の溶融Zn−A
l−Mg系めっき鋼板(部材)においては、本鋼板に特
有の「めっき層の表面光沢劣化」という現象を抑制する
作用がある。「めっき層の表面光沢劣化」とは、製造直
後に美麗な金属光沢を有しるめっき表面が、時間を経る
につれてねずみ色に変化する現象であり、表面外観の点
から好ましいことではない。このような変色現象は希土
類元素,Y,Zr,Siの少なくとも1種を0.005
重量%以上添加することで抑制することができる。しか
し、2.0重量%を超えて添加しても効果は飽和するの
で0.005〜2.0重量%添加するのがよい。
Y,Zr,Si):少なくとも1種を0.005〜2.
0重量% AlとMgの含有量が比較的多い本発明の溶融Zn−A
l−Mg系めっき鋼板(部材)においては、本鋼板に特
有の「めっき層の表面光沢劣化」という現象を抑制する
作用がある。「めっき層の表面光沢劣化」とは、製造直
後に美麗な金属光沢を有しるめっき表面が、時間を経る
につれてねずみ色に変化する現象であり、表面外観の点
から好ましいことではない。このような変色現象は希土
類元素,Y,Zr,Siの少なくとも1種を0.005
重量%以上添加することで抑制することができる。しか
し、2.0重量%を超えて添加しても効果は飽和するの
で0.005〜2.0重量%添加するのがよい。
【0018】また、めっき層のAl含有率が高くなるほ
ど、めっき層と鋼素地の界面に局部的にFe−Al金属
間化合物が生成することから、めっき鋼板を成形加工す
る際に部分的にめっき層が剥離することも懸念される
が、めっき層中にSiを微量含有させることでこの問題
は回避される。
ど、めっき層と鋼素地の界面に局部的にFe−Al金属
間化合物が生成することから、めっき鋼板を成形加工す
る際に部分的にめっき層が剥離することも懸念される
が、めっき層中にSiを微量含有させることでこの問題
は回避される。
【0019】本発明のめっき鋼管には、クロメート系あ
るいはノンクロム系の化成処理を施して耐食性の向上や
塗装の密着性を向上させることができる。さらに数μm
程度の有機樹脂被覆を化成処理後に施せば耐食性、耐傷
付き性がさらに向上し、樹脂中に潤滑成分を含有させる
と各種部材への成形加工も容易になる。
るいはノンクロム系の化成処理を施して耐食性の向上や
塗装の密着性を向上させることができる。さらに数μm
程度の有機樹脂被覆を化成処理後に施せば耐食性、耐傷
付き性がさらに向上し、樹脂中に潤滑成分を含有させる
と各種部材への成形加工も容易になる。
【0020】本発明のめっき組成を有する鋼管は、めっ
き層中に金属間化合物Zn2Mgが分散しているため、
従来の溶融Znめっき部材のめっき層より硬質である。
よって、めっき鋼管を各種用途に適用する際、運搬時、
施工時に飛散物や接触物による傷が付きにくいので、錆
の起点となる傷の発生を抑制することもできる。
き層中に金属間化合物Zn2Mgが分散しているため、
従来の溶融Znめっき部材のめっき層より硬質である。
よって、めっき鋼管を各種用途に適用する際、運搬時、
施工時に飛散物や接触物による傷が付きにくいので、錆
の起点となる傷の発生を抑制することもできる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明の溶融Zn基めっ
き鋼管は、従来のZnめっき、Zn−5重量%Alめっ
き、Zn−55重量%Alめっき等が施されためっき鋼
管より耐食性に優れているので、各種用途に適用でき
る。加えて、従来のZn系めっき鋼管に比較してめっき
層が硬質なので、錆の起点となりうる傷の発生が抑制さ
れ、腐食の進行が抑制される。
き鋼管は、従来のZnめっき、Zn−5重量%Alめっ
き、Zn−55重量%Alめっき等が施されためっき鋼
管より耐食性に優れているので、各種用途に適用でき
る。加えて、従来のZn系めっき鋼管に比較してめっき
層が硬質なので、錆の起点となりうる傷の発生が抑制さ
れ、腐食の進行が抑制される。
Claims (4)
- 【請求項1】Mg:0.05〜10重量%、Al:4〜
22重量%、残部Znおよび不可避的不純物からなる溶
融亜鉛系合金めっきが施された耐食性に優れた溶融Zn
基めっき鋼管。 - 【請求項2】溶融亜鉛系合金めっきが、さらにTi:
0.002〜0.1重量%、B:0.0005〜0.0
45重量%を含有する請求項1記載の耐食性に優れた溶
融Zn基めっき鋼管。 - 【請求項3】溶融亜鉛系合金めっきが、さらに希土類元
素,Y,ZrまたはSiから選ばれた易酸化性元素の少
なくとも1種を0.005〜2.0重量%含有する請求
項1又は2に記載の耐食性に優れた溶融Zn基めっき鋼
管。 - 【請求項4】溶融Zn基めっき鋼管の用途が、住宅用、
配管用、土木用、農業用、漁業用、道路用、車輌用であ
る請求項1〜3に記載の耐食性に優れた溶融Zn基めっ
き鋼管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001245303A JP2003055750A (ja) | 2001-08-13 | 2001-08-13 | 耐食性に優れた溶融Zn基めっき鋼管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001245303A JP2003055750A (ja) | 2001-08-13 | 2001-08-13 | 耐食性に優れた溶融Zn基めっき鋼管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003055750A true JP2003055750A (ja) | 2003-02-26 |
Family
ID=19075082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001245303A Withdrawn JP2003055750A (ja) | 2001-08-13 | 2001-08-13 | 耐食性に優れた溶融Zn基めっき鋼管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003055750A (ja) |
Cited By (5)
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---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-08-13 JP JP2001245303A patent/JP2003055750A/ja not_active Withdrawn
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