JP2003055492A - オレフィン系スポンジ組成物 - Google Patents

オレフィン系スポンジ組成物

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JP2003055492A JP2001248126A JP2001248126A JP2003055492A JP 2003055492 A JP2003055492 A JP 2003055492A JP 2001248126 A JP2001248126 A JP 2001248126A JP 2001248126 A JP2001248126 A JP 2001248126A JP 2003055492 A JP2003055492 A JP 2003055492A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)末端ビニル基含有ノルボルネン化
合物よりなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム (B)式[III] R4 aSiO(4-a)/2 [III] (R4は1価炭化水素基、aは1.95〜2.05)の
オルガノポリシロキサン (C)(A),(B)成分の混合物、又は(A)成分か
らなるベースポリマーに分散させて170℃において熱
分解させた場合の170℃におけるムーニー粘度ML
(1+4)を、上記ベースポリマー単独の170℃における
ムーニー粘度ML(1+ 4)の2倍以上にできる有機発泡剤
を含有するオレフィン系スポンジ組成物。 【効果】 本発明は、均一で微細かつ弾性に富んだ良好
なスポンジが容易に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用ガスケッ
ト、各種スポンジシート、工業用ロール、複写機等の事
務機用スポンジロール、断熱シートなどに使用されるE
PDMスポンジ等を与えるオレフィン系スポンジ組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】EPD
Mなどのエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体ゴムは、一般に、耐候性、耐熱性、耐オ
ゾン性に優れており、自動車用工業部品、工業用ゴム製
品、電気絶縁材、土木建築用材、ゴム引き布などに用い
られ、成形物はソリッドゴムの他にスポンジ状の成形物
も多く作られている。
【0003】スポンジゴムの加工成形方法としては、一
般的に架橋剤と発泡剤の2種類を用いてスポンジを成形
する。例えば架橋剤としては、硫黄や有機過酸化物、付
加反応に使用されるヒドロシリル化物及び付加反応用触
媒等が用いられ、発泡剤としては、重曹やアゾジカルボ
ンアミド(ADCA)、4,4’−オキシビスベンゼン
スルホニルヒドラジッド(OBSH)等が用いられ、連
続成形が可能となる常圧熱気中で硬化、発泡させること
が多く行われている。このような常圧熱気中の成形で均
一且つ微細なセル構造のスポンジを作るためには、発泡
剤が分解するときに発生するガスをゴム内部に細かい泡
の状態で押さえ込まなければならないため、通常の場合
は発泡剤が分解する以前に、すでにゴム組成物が発泡圧
力を押さえ込むために増粘、硬化している必要がある。
【0004】従って、スポンジを成形させる場合にゴム
内で起きる反応順序としては、以下の順序が一般的であ
る。 1)硬化剤によるゴム成分の増粘(硬化) 2)発泡剤の分解によるガスの発生
【0005】実際には上記の順番で反応が起こるように
硫黄の量を増減したり、有機過酸化物の分解温度を発泡
剤の分解温度と同じか又は低くなるように選択したり、
付加架橋の触媒量を調整して反応を制御し、上記のよう
な反応順序を設定する。
【0006】しかし、このようなゴムの初期硬化の制御
は非常に難しく、付加架橋であれば制御剤の量や触媒の
強さによって毎回変化する可能性があり、有機過酸化物
架橋であれば発泡剤の分解温度によって有機過酸化物を
探さなければならない他、スポンジを成形する温度範囲
全域において分解の挙動が発泡剤、有機過酸化物共に同
じでなければならないなど、非常にデリケートな制御が
必要であった。
【0007】一方、米国特許第4,129,531号公
報には、特定のアゾエステル化合物がEPDM等のポリ
マーの架橋剤として使用できることが記載されている
が、通常のEPDMでは常圧熱気加硫はできず、発泡性
にも劣り、実質的に使用できるものではなかった。
【0008】本発明は、上記問題を克服するためになさ
れたもので、ゴムの架橋速度の制御や発泡体と有機過酸
化物のデリケートな組み合わせ等を考慮することなく容
易に製造することができ、発泡性に優れ、均一で微細な
セル構造を有し、スキン層の表面が平滑なスポンジゴム
となり得るオレフィン系スポンジ組成物を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた
結果、(A)非共役ポリエンが一般式[I]又は[I
I]で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノル
ボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴム、又は(A)成分及
び(B)平均組成式[III]で示されるオルガノポリ
シロキサンと、(C)(A)成分と(B)成分との混合
物((B)成分を含まない場合は(A)成分)からなる
ベースポリマーに分散させて170℃において熱分解さ
せた場合の170℃におけるムーニー粘度ML
(1+4)を、上記ベースポリマー単独の170℃における
ムーニー粘度ML(1+4)の2倍以上とすることができる
有機発泡剤とを配合したオレフィン系スポンジ組成物を
用いることにより、有機発泡剤の分解によって粘度上昇
と共にガスが発生するためにゴムの架橋制御等をするこ
となしに簡単に良好なスポンジゴムを得ることができ、
また幅広い温度範囲で発泡性に優れ、均一で微細なセル
構造を有し、弾性に富んだスポンジゴムが得られること
を見出した。
【0010】即ち、熱分解によって発泡剤自身が架橋剤
のように(A)成分又は(A)成分と(B)成分を架橋
できる有機発泡剤を用いることにより、熱風加硫(架
橋)、更に詳しくは、HAV(常圧熱気加硫)、UHF
(極超短波電磁波)などの熱空気架橋や型発泡のような
規制された空間での発泡体の成形が可能となり得、スポ
ンジの成形が容易でかつスポンジセルが細かく弾性に富
んだスポンジゴムとなり得るオレフィン系スポンジ組成
物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
【0011】従って、本発明は、(A)非共役ポリエン
が下記一般式[I]又は[II]
【化4】 (式中、nは0又は1〜10の整数であり、R1は水素
原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2
は水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基であ
る。)
【化5】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
キル基である。)で示される少なくとも1種の末端ビニ
ル基含有ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100
〜50重量部、(B)下記平均組成式[III] R4 aSiO(4-a)/2 [III] (式中、R4は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、
aは1.95〜2.05の正数である。)で表されるオ
ルガノポリシロキサン 0〜5
0重量部、(C)(A)成分と(B)成分との混合物
((B)成分を含まない場合は(A)成分)からなるベ
ースポリマーに分散させて170℃において熱分解させ
た場合の170℃におけるムーニー粘度ML(1+4)を、
上記ベースポリマー単独の170℃におけるムーニー粘
度ML(1+4)の2倍以上とすることができる有機発泡剤
(A)成分と(B)成分との合計100重量部に対して
0.01〜50重量部を含有することを特徴とするオレ
フィン系スポンジ組成物を提供する。
【0012】本発明のオレフィン系スポンジ組成物は、
スポンジ成形が幅広い温度範囲で可能であり、生産性に
優れ、HAV(常圧熱気加硫)、UHF(極超短波電磁
波)などの熱空気架橋が可能であり、しかも、耐圧縮永
久歪み性、強度特性、耐熱性、耐候性及び耐摩耗性など
の特性に優れる加硫ゴム成形体を調製できるものであ
り、この組成物からなるスポンジゴムは、自動車用ウェ
ザーストリップ、ホース、防振ゴム、ベルト、シール
材、発泡体、被覆電線、電線ジョイント、電気絶縁部
品、家庭用ゴム製品等として有用なものである。
【0013】以下、本発明につき更に詳述する。本発明
のオレフィン系スポンジ組成物の第1必須成分[(A)
成分]は、非共役ポリエンが、上記一般式[I]又は
[II]で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有
ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムである。ジエン
部分は5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−
2−ノルボルネンが好ましく、例えばこの共重合体は、
バナジウム系と有機アルミニウム系を主成分として含有
する触媒の存在下にエチレンとプロピレンと5−ビニル
−2−ノルボルネンをランダムに共重合することより得
られる。触媒の具体例として、バナジウム系触媒はVO
Cl3,VO(OC2 53等が挙げられ、また有機アル
ミニウム系触媒としてはトリエチルアルミニウムやジエ
チルアルミニウムエトキシド等が挙げられる。この際の
重合温度は30〜60℃、より望ましくは30〜50℃
であり、重合圧力4〜12kgf/cm 2、特に5〜8
kgf/cm2であり、非共役ポリエンとエチレンとの
供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)0.01
〜0.2の条件下でエチレンとプロピレンと5−ビニル
−2−ノルボルネンをランダム共重合することにより得
られる。なお、共重合は炭化水素媒体中で行うことが好
ましい。
【0014】また、共重合させるジエン成分は、本発明
の目的を損なわない範囲で上記一般式[I]又は[I
I]で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノル
ボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴムの他に下記に例示す
るようなジエンを併用することができる。
【0015】ジエンとしては、5−メチレン−2−ノル
ボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネ
ン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−
(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、
5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1
−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−
(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メ
チル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−
(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネ
ン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボル
ネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5
−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネ
ン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−
ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)−
2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノル
ボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−
ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキ
セニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリ
メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン等、1,
4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエ
ン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−
1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘ
キサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖
状非共役ジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−エ
チリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノル
ボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、
5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル
−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペ
ンタジエン等の環状非共役ジエン、2,3−ジイソプロ
ピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イ
ソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−
2,2−ノルボルナジエン等のトリエンなどが挙げられ
る。これらの中では5−メチレン−2−ノルボルネン、
5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3
−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2
−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボ
ルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネンが
好ましい。
【0016】(A)成分は、(a)エチレン単位と
(b)プロピレン単位[(a)/(b)のモル比]を4
0/60〜95/5、好ましくは50/50〜90/1
0、より好ましくは55/45〜85/15、特に好ま
しくは60/40〜80/20の割合で含有しているこ
とが好ましい。
【0017】このモル比が上記範囲内にあると、特に耐
熱老化性、強度特性及びゴム弾性に優れると共に、耐寒
性及び加工性に優れたスポンジが得られる。
【0018】また、(A)成分のヨウ素価は0.5〜5
0(g/100g)、好ましくは0.8〜40(g/1
00g)、更に好ましくは1〜30(g/100g)、
特に好ましくは1.5〜25(g/100g)である。
【0019】このヨウ素価が上記範囲内にあると、架橋
効率の高いものとなり、耐圧縮永久歪み性に優れると共
に、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れたスポンジが
得られる。ヨウ素価が50を超えると、コスト的に不利
になる。
【0020】次に、(B)成分のオルガノポリシロキサ
ンは、下記平均組成式[III]で示されるものであ
る。 R4 aSiO(4-a)/2 [III]
【0021】上記式[III]におけるR4は非置換又
は置換の一価炭化水素基を表し、通常炭素数1〜10、
特に1〜8のもので、具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等
のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等
のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル
基等のアルケニル基、シクロアルケニル基、フェニル
基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエ
チル基等のアラルキル基、或いはこれらの基の水素原子
の一部又は全部が塩素原子、フッ素原子、シアノ基など
の有機基で置換されたハロゲン化炭化水素基、シアノ化
炭化水素基等が例示されるが、特に一般的には該オルガ
ノポリシロキサンの主鎖がジメチルシロキサン単位から
なるもの或いはこのジメチルポリシロキサンの主鎖の一
部にフェニル基、ビニル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基等を有するジフェニルシロキサン単位、メチ
ルビニルシロキサン単位、メチル−3,3,3−トリフ
ルオロプロピルシロキサン単位等を導入したものなどが
好適である。この場合、(B)成分のオルガノポリシロ
キサンは、1分子中に2個以上のアルケニル基、シクロ
アルケニル基等の脂肪族不飽和基を有するものが好まし
く、R4中0.01〜20モル%、特に0.02〜10
モル%がかかる脂肪族不飽和基、特にビニル基であるこ
とが好ましい。この脂肪族不飽和基は、分子鎖末端で
も、分子鎖の途中でも、その両方にあってもよいが、少
なくとも分子鎖末端にあることが好ましい。なお、aは
1.95〜2.05の正数である。
【0022】本発明に用いるオルガノポリシロキサン
は、分子鎖末端がトリメチルシリル基、ジメチルフェニ
ルシリル基、ジメチルヒドロキシシリル基、ジメチルビ
ニルシリル基、トリビニルシリル基等で封鎖されたもの
を挙げることができる。本発明に用いるオルガノポリシ
ロキサンとして、特に好ましいものは、メチルビニルポ
リシロキサン、メチルフェニルビニルポリシロキサン、
メチルトリフルオロプロピルビニルポリシロキサン等を
挙げることができる。このようなオルガノポリシロキサ
ンは、例えば、オルガノハロゲノシランの1種又は2種
以上を(共)加水分解縮合することにより、或いは環状
ポリシロキサン(シロキサンの3量体或いは4量体な
ど)をアルカリ性又は酸性の触媒を用いて開環重合する
ことによって得ることができる。これらは基本的に直鎖
状のジオルガノポリシロキサンであるが、分子構造の異
なる2種又は3種以上の混合物であってもよい。なお、
上記オルガノポリシロキサンの粘度は、25℃で100
センチストークス(cSt)以上が好ましく、特に好ま
しくは100,000〜100,000,000cSt
である。オルガノポリシロキサンの重合度は100以上
が好ましく、特に好ましくは3,000〜20,000
である。
【0023】上記(A)成分と(B)成分の配合量は、
(A)成分100〜50重量部、好ましくは100〜6
0重量部、更に好ましくは100〜80重量部であり、
(B)成分は0〜50重量部、好ましくは0〜40重量
部、更に好ましくは0〜20重量部であり、本発明にお
いて、(A)、(B)成分の合計量は100重量部とす
るものである。
【0024】本発明では、(C)成分として、熱分解に
よって(A)成分及び(B)成分を増粘あるいは硬化さ
せることのできる特性をもった有機発泡剤を使用する。
この特徴を持った有機発泡剤は、発泡剤の分解によって
ガスを発生させるだけでなく、(A)成分のエチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
及び(B)成分のオルガノポリシロキサンの分子中に存
在するメチル基、アルケニル基等をラジカル反応によっ
て架橋させ、ポリマー粘度を上昇させることができる。
【0025】従って、本発明のような粘度上昇を示す有
機発泡剤では、スポンジ成形時にゴム内で「硬化剤によ
るゴム成分の増粘(硬化)」と「発泡剤の分解によるガ
スの発生」がほぼ同時に起こるために、付加架橋の触媒
量を調整して反応を制御したり、有機過酸化物の分解温
度に縛られることなしに、オレフィン系スポンジの硬さ
や圧縮永久歪み等の良好な物性を求めて自由に架橋剤の
選択ができるようになる。また、スポンジを成形する温
度も同様に、発泡剤の分解と同時に架橋する特性から、
低温から高温まで非常に幅広い温度範囲において安定し
たスポンジを成形することができる。これは常圧熱気中
で硬化させるスポンジだけでなく、プレス発泡や円筒形
の管内発泡などの規制された空間でも安定した発泡体を
作製することが可能となる。
【0026】ここで、一般的な有機発泡剤の一種である
アゾ化合物等は、ビニル化合物のラジカル重合剤として
多用されており、エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴムの分子中のアルケニル基に
対しても同じような重合剤として機能するものと思われ
るが、実際は通常の発泡剤の添加量で粘度を増加させる
ような強いラジカルを発生させたり、また発泡剤の分解
と時を同じにして粘度上昇が起きるような発泡剤は殆ど
なく、現在発泡剤として多用される重曹やアゾジカルボ
ンアミド(ADCA)、4,4’−オキシビスベンゼン
スルホニルヒドラジッド(OBSH)などでも分解によ
り短時間での粘度上昇は観測できない。
【0027】しかし、今回多くの有機発泡剤の中で上記
特性をもつ有機発泡剤を見出し、本発明の(C)成分と
した。この有機発泡剤は、(A)成分と(B)成分
((B)成分を含まない場合は(A)成分からなるベー
スポリマー)の合計100重量部に(C)成分を発泡剤
としての使用量、例えば3重量部を加えた後、170℃
において熱分解させながら測定したムーニー粘度ML
(1+4)が、(A)成分と(B)成分との混合物((B)
成分を含まない場合は(A)成分からなるベースポリマ
ー)の170℃におけるムーニー粘度ML(1+4)に対し
て2倍以上の粘度となるような粘度上昇を示すことが好
ましく、更に5倍以上の粘度上昇を示すことがより好ま
しい。
【0028】上記の特性を満たす有機発泡剤としては、
有機アゾ化合物が挙げられ、中でも下記式[IV]〜
[VI]で示される1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−メチルカルボキシレート)、1,1’−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’
−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロ
ピオンアミド]等が好ましい。
【化6】
【0029】(C)成分の有機発泡剤の添加量は、
(A)成分及び(B)成分の合計100重量部に対して
0.01〜50重量部、好ましくは0.5〜10重量部
である。0.01重量部未満であると発泡が不十分であ
り、50重量部より多いとセルが大きく不均一となった
り、セルが破壊され弾力のないスポンジになったり、綺
麗なスキン層も形成されなくなる。
【0030】本発明においては、上記(C)成分の有機
発泡剤で架橋、増粘した(A)成分及び(B)成分を更
に補助的に完全硬化させるために、(D)成分として硬
化剤を使用することができる。
【0031】硬化剤としては上記(A)成分及び(B)
成分を硬化させ得るものであれば特に限定されるもので
はないが、一般的にシリコーンゴムの硬化剤として公知
の(1)付加反応による架橋反応、即ちオルガノハイド
ロジェンポリシロキサン及び白金族金属系触媒、(2)
有機過酸化物加硫剤による架橋方法や、硫黄架橋等が使
用できる。また、これらの硬化剤の反応開始温度は、有
機発泡剤の分解開始温度よりも高いほうが望ましい。
【0032】(1)付加反応に用いられる一分子中に2
個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンとしては、直鎖状、環状、分枝状のいずれで
あってもよく、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の
架橋剤として公知なオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンを使用することができるが、通常、下記平均組成式
[VII] R5 bcSiO(4-b-c)/2 [VII] で示されるものを用いることができる。
【0033】式中、R5は、メチル基、エチル基、プロ
ピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニ
ル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリ
ール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェ
ニルプロピル基等のアラルキル基、及びこれらの基の水
素原子の少なくとも一部をハロゲン原子等で置換した
基、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基等の、
同一又は異種の好ましくは炭素数1〜12、特に1〜8
のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル
基や、これらのハロゲン置換体などの非置換又は置換の
一価炭化水素基等であり、b,cは1≦b≦2.2、
0.002≦c≦1、1.002≦b+c≦3を満たす
正数である。
【0034】上記SiH基は一分子中に2個以上、好ま
しくは3個以上有するが、これは分子鎖末端にあって
も、分子鎖の途中にあってもよい。また、このオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンとしては、25℃におけ
る粘度が300cSt以下であることが好ましい。
【0035】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンの配合量は、ゴム成分[(A)、(B)成分の合計]
100重量部に対して0.01〜10重量部配合される
ことが好ましい。また、(A)成分及び(B)成分の脂
肪族不飽和結合(アルケニル基など)1個に対し、ケイ
素原子に結合した水素原子(≡SiH基)の割合が0.
5〜10の範囲が好ましく、より好ましくは1〜4とな
るような範囲が適当である。0.5より少ないと架橋が
十分でなく、十分な機械的強度が得られないことがあ
り、また、10より多いと硬化後の物理特性が低下し、
特に耐熱性と耐圧縮永久歪み性が著しく劣化することが
ある。
【0036】白金族金属系触媒は、(A)成分及び
(B)成分の脂肪族不飽和結合(アルケニル基など)と
オルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素原子結
合水素原子(SiH基)を付加反応させるための触媒で
ある。白金族金属系触媒としては、白金族の金属単体と
その化合物があり、これには従来付加反応硬化型シリコ
ーンゴム組成物の触媒として公知のものが使用できる。
例えば、シリカ、アルミナ又はシリカゲルのような担体
上に吸着させた微粒子状白金金属、塩化第二白金、塩化
白金酸、塩化白金酸6水塩とオレフィン又はジビニルジ
メチルポリシロキサンとの錯体、塩化白金酸6水塩のア
ルコール溶液、パラジウム触媒、ロジウム触媒などが挙
げられるが、白金又は白金化合物が好ましい。触媒の添
加量は触媒量であり、通常、白金系金属量に換算して1
〜1,000ppmの範囲で使用されるが、好ましくは
10〜100ppmの範囲が適当である。1ppm未満
であると架橋反応が十分促進されず、硬化が不十分であ
る場合があり、一方1,000ppmより多く加えて
も、反応性に対する影響も少なくなるおそれがあり、ま
た不経済であるからである。
【0037】更に、この硬化剤を用いたゴム組成物に
は、ポリメチルビニルシロキサン環状化合物、アセチレ
ン基含有アルコール、過酸化物等の公知の白金触媒抑制
剤を添加することが好ましい。
【0038】(2)の有機過酸化物加硫剤としては、ベ
ンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイル
パーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイ
ド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−メ
チルベンゾイルパーオキサイド、1,6−ビス(パラ−
トルオイルパーオキシカルボニルオキシ)ブタン、1,
6−ビス(2,4−ジメチルベンゾイルパーオキシカル
ボニルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−ビス
(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、1,6−ビス(t−ブチル
パーオキシカルボキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサ
イド、クミル−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸
化物が用いられ、常圧熱気加硫を行う場合には、ビス
(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、4−
メチルベンゾイルパーオキサイド等のジアシル系有機過
酸化物、特開平10−182972号公報に示されるよ
うなハロゲンを有しないアルキル基置換ベンゾイルパー
オキサイド等のベンゾイルパーオキサイド、1,6−ビ
ス(パラ−トルオイルパーオキシカルボニルオキシ)ヘ
キサン、1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニ
ルオキシ)ヘキサン等が好適に用いられ、これらの有機
過酸化物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0039】有機過酸化物加硫剤の添加量は、ゴム成分
[(A)、(B)成分の合計]100重量部に対して
0.01〜50重量部、好ましくは0.5〜10重量部
であることが望ましい。0.01重量部未満では架橋が
不十分である場合があり、50重量部を超えると硬化速
度の向上が望めない場合があり、また未反応物や分解残
渣の除去に長時間が必要となる場合がある。
【0040】また、硬化剤としての有機過酸化物と、付
加反応による架橋反応に用いる付加反応用触媒とオルガ
ノハイドロジェンシロキサンを併用、即ち(1)と
(2)の架橋反応を併用した架橋反応も可能である。
【0041】本発明のオレフィン系スポンジ組成物に
は、補強性フィラーとしてシリカ微粉末やカーボン微粉
末が添加されていることが望ましい。
【0042】補強性シリカ微粉末は、機械的強度の優れ
たスポンジを得るために配合されるものであるが、この
目的のためにはBET比表面積が50m2/g以上、特
に100〜400m2/gであることが好ましい。この
シリカ微粉末としては、特に煙霧質シリカ(乾式シリ
カ)、沈殿シリカ(湿式シリカ)が好ましく、スポンジ
組成物とする場合は、中でも煙霧質シリカが好ましい。
また、これらのフィラーは、このままで使用してもよ
く、オルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、
クロロシラン、アルコキシシラン等でこれらを表面処理
したものを用いてもよい。これらのシリカは1種単独で
用いても2種以上を併用してもよい。
【0043】本発明に使用されるシリカ微粉末の添加量
は、ゴム成分[(A)、(B)成分の合計]100重量
部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜90重
量部、特に好ましくは30〜80重量部の範囲であるこ
とが望ましい。5重量部未満では少なすぎて十分な補強
効果が得られず、100重量部より多くすると加工性が
悪くなり、また得られるスポンジの物理的特性が低下す
ることがある。
【0044】補強性カーボンブラックとしては、通常オ
レフィン系ゴム組成物に常用されているものが使用し
得、例えばアセチレンブラック、コンダクティブファー
ネスブラック(CF)、スーパーコンダクティブファー
ネスブラック(SCF)、エクストラコンダクティブフ
ァーネスブラック(XCF)、コンダクティブチャンネ
ルブラック(CC)、1,500〜3,000℃程度の
高温で熱処理されたファーネスブラックやチャンネルブ
ラック等を挙げることができる。具体的には、アセチレ
ンブラックとしてはデンカブラック(電気化学社製)、
シャウニガンアセチレンブラック(シャウニガンケミカ
ル社製)等が、コンダクティブファーネスブラックとし
てはコンチネックスCF(コンチネンタルカーボン社
製)、バルカンC(キャボット社製)等が、スーパーコ
ンダクティブファーネスブラックとしてはコンチネック
スSCF(コンチネンタルカーボン社製)、バルカンS
C(キャボット社製)等が、エクストラコンダクティブ
ファーネスブラックとしては旭HS−500(旭カーボ
ン社製)、バルカンXC−72(キャボット社製)等
が、コンダクティブチャンネルブラックとしてはコウラ
ックスL(デグッサ社製)等が例示され、また、ファー
ネスブラックの一種であるケッチェンブラックEC及び
ケッチェンブラックEC−600JD(ケッチェンブラ
ックインターナショナル社製)を用いることもできる。
ファーネスブラックは付加架橋を行う場合、不純物、特
に硫黄や硫黄化合物の量が硫黄元素の濃度で6000p
pm以下、より好ましくは3000ppm以下が望まし
い。なお、これらのうちでは、アセチレンブラックが、
不純物含有率が少ない上、発達した2次ストラクチャー
構造を有することから導電性に優れており、本発明にお
いて特に好適に用いられる。なおまた、その卓越した比
表面積から低充填量でも優れた導電性を示すケッチェン
ブラックECやケッチェンブラックEC−600JD等
も好ましく使用できる。これらカーボンブラックの添加
量を増やすことで導電スポンジとすることもできる。
【0045】上記導電性カーボンブラックの添加量は、
ゴム成分[(A)、(B)成分の合計]100重量部に
対して1〜100重量部、特に5〜50重量部とするこ
とが好ましい。添加量が1重量部未満では所望の導電性
を得ることができない場合があり、100重量部を超え
ると物理的混合が難しくなったり機械的強度が低下した
りする場合があり、目的とするゴム弾性を得られないお
それがある。
【0046】また、本発明は他の導電性金属酸化物微粒
子、例えば、導電性亜鉛華、導電性酸化チタンなどを添
加することにより導電スポンジとすることもできる。導
電性金属酸化物微粒子としては導電性亜鉛華、酸化チタ
ン、スズアンチモン系微粒子等が挙げられ、具体的に
は、導電性亜鉛華としては、例えばハクスイテック
(株)製の酸化亜鉛23−Kや、本荘ケミカル(株)製
の導電性亜鉛華FXが、白色導電性酸化チタンとして
は、例えばET−500W(石原産業(株)製)を挙げ
ることができる。これら微粒子は、カーボンとの併用や
2種以上を併用してもよい。また、これらの微粒子は単
独あるいはカーボンブラックと併用してゴム成分
[(A)、(B)成分の合計]100重量部に対して1
〜300重量部添加することにより、目的の電気抵抗を
得ることができる。
【0047】本発明のオレフィン系スポンジ組成物に
は、オレフィンゴムの滑り性向上や耐熱性の向上を目的
として、シリコーンゴムコンパウンドを添加してもよ
い。また、必要に応じてソフナーと呼ばれるゴム硬さを
調整する目的等で添加される各種オレフィンオイル、粉
砕石英、珪藻土等の非補強性シリカ、クレイ、炭酸カル
シウム等の充填剤、二酸化チタンや酸化亜鉛等の充填
剤、着色剤、オクチル酸鉄等の耐熱性向上剤、難燃性を
付与させるハロゲン化合物、受酸剤、酸化鉄、酸化セリ
ウム、熱伝導向上剤等の添加剤や離型剤、アルコキシシ
ラン、シラノール、例えばジフェニルシランジオール等
の両末端シラノール封鎖低分子シロキサン等の分散剤、
接着性や成形加工性を向上させるための各種カーボンフ
ァンクショナルシランなどを本発明の目的を損なわない
範囲で添加してもよい。また、発泡倍率を増加させる目
的で(C)成分以外の有機発泡剤を併用してもよい。
【0048】本発明のオレフィン系スポンジ組成物は、
上述した成分の所定量を2本ロール、バンバリーミキサ
ー、ドューミキサー(ニーダー)などのゴム混練り機を
用いて均一に混合することにより得ることができる。
【0049】このようにして調製されたオレフィン系ス
ポンジ組成物は、加熱発泡硬化させることにより、容易
にオレフィン系ゴムスポンジを得ることができる。その
硬化発泡方法は、発泡剤の分解及びオレフィンゴムの加
硫に十分な熱をかけられる方法であればよく、またその
成形法も押出成形による連続加硫、プレス、インジェク
ションによる型成形など、特に制限されるものではない
が、特に本発明は常圧熱気加硫が好適に採用される。こ
の場合、加熱温度は100〜400℃、特に120〜3
00℃、時間は数秒〜1時間、特に10秒〜30分であ
ることが好ましい。また、必要に応じ、120〜200
℃で、30分〜10時間程度2次加硫してもよい。
【0050】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、以下の例において部はいずれも重
量部である。また、下記式においてMeはメチル基を示
す。
【0051】[実施例1]分子内にビニルノルボルネン
を有するポリオレフィン系合成ポリマーR−055(三
井化学(株)製、ヨウ素価10、ポリマーのムーニー粘
度ML1+4(100℃)10)100部、補強材として
デンカブラック(電気化学(株)製商品名)40部、耐
熱付与剤(イルガノックス1010、日本チバガイギー
(株)製商品名)1.0部をバンバリーミキサーにてよ
く混合し、EPゴムベース1を作製した。次いで、発泡
剤として1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−メ
チルカルボキシレート)3部を配合し、2本ロールを使
用して5mm厚のシートを作製し、これを200℃にお
いて10分間加熱してスポンジを成形した。得られたス
ポンジの状態について、スポンジの硬度(アスカC)、
発泡倍率、セルの状態及びセルの大きさをそれぞれ測定
した。
【0052】[実施例2]発泡剤を実施例1に使用した
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−メチルカル
ボキシレート)から、1,1’−アゾビス(シクロヘキ
サン−1−カルボニトリル)へ変更した以外は、実施例
1と同様にスポンジを成形し、実施例1と同様の評価を
行った。
【0053】[実施例3]発泡剤を実施例1に使用した
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−メチルカル
ボキシレート)から、2,2’−アゾビス[N−(2−
プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]へ変更し
た以外は、実施例1と同様にスポンジを成形し、実施例
1と同様の評価を行った。
【0054】[実施例4]発泡体の完全硬化を目的とし
てEPゴムベース1に下記式 C65Si(OSiMe2H)3 で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを
1.5部、制御剤としてエチニルシクロヘキサノール
0.06部、塩化白金酸の5%イソプロピルアルコール
溶液0.05部を2本ロールにて追加した以外は、実施
例1と同様にスポンジを成形し、実施例1と同様の評価
を行った。
【0055】[実施例5]発泡体の完全硬化を目的とし
て、EPゴムベース1に1,6−ビス(t−ブチルパー
オキシカルボニルオキシ)ヘキサン1.7部を追加した
以外は、実施例1と同様にスポンジを成形し、実施例1
と同様の評価を行った。
【0056】[実施例6]実施例1のオレフィン系ゴム
コンパウンド(EPゴムベース1)に、シリコーンゴム
コンパウンドであるKE−951−Uを配合割合が50
/50になるようにバンバリーミキサーで混合し、EP
−シリコーン混合ゴムコンパウンドを作製した。次いで
上記混合ゴム100部に発泡剤として1,1’−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−メチルカルボキシレート)3
部を配合し、次いで発泡体の完全硬化を目的として有機
過酸化物である1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカ
ルボニルオキシ)ヘキサン1.7部を追加した以外は、
実施例1と同様にスポンジを成形し、実施例1と同様の
評価を行った。
【0057】[比較例1]発泡剤を実施例1で用いた
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−メチルカル
ボキシレート)から、アゾジカルボンアミド(ADC
A)に変更した以外は、実施例1と同様にスポンジを成
形し、実施例1と同様の評価を行った。
【0058】[比較例2]発泡剤を実施例1で用いた
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−メチルカル
ボキシレート)から、4,4’−オキシビスベンゼンス
ルホニルヒドラジッド(OBSH)に変更した以外は、
実施例1と同様にスポンジを成形し、実施例1と同様の
評価を行った。
【0059】[比較例3]発泡体の完全硬化を目的とし
て、付加架橋剤として実施例4と同様、同量の架橋剤を
追加した以外は、比較例1と同様にスポンジを成形し、
実施例1と同様の評価を行った。
【0060】[比較例4]発泡体の完全硬化を目的とし
て、有機過酸化物である1,6−ビス(t−ブチルパー
オキシカルボニルオキシ)ヘキサン1.7部を追加した
以外は、比較例1と同様にスポンジを成形し、実施例1
と同様の評価を行った。
【0061】[比較例5]実施例、比較例で用いたポリ
オレフィン系ポリマーの代わりに、EPTX−4010
(三井化学工業(株)製、ジエン成分としてエチリデン
ノルボルネンを使用。ポリマーのムーニー粘度ML1+4
(100℃)9)を使用してEPゴムベース2を作製し
た以外は、実施例4と同様にスポンジを成形し、実施例
1と同様の評価を行った。
【0062】[比較例6]発泡剤を実施例5に使用した
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−メチルカル
ボキシレート)から、アゾジカルボンアミド(ADC
A)に変更した以外は、実施例5と同様にスポンジを成
形し、実施例1と同様の評価を行った。
【0063】
【表1】 *1:発泡ガスが抜けており、スポンジでなくなってい
るが硬化状態である。
【0064】付加架橋剤:C65Si(OSiMe
2H)3を1.5部、制御剤としてエチニルシクロヘキサ
ノール0.06部、塩化白金酸の5%イソプロピルアル
コール溶液0.05部を添加
【0065】架橋剤A:1,6−ビス(t−ブチルパー
オキシカルボニルオキシ)ヘキサン
【化7】
【0066】発泡剤A:1,1’−アゾビス(シクロヘ
キサン−1−メチルカルボキシレート)
【化8】
【0067】発泡剤B:1,1’−アゾビス(シクロヘ
キサン−1−カルボニトリル)
【化9】
【0068】発泡剤C:2,2’−アゾビス[N−(2
−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]
【化10】
【0069】発泡剤D:アゾジカルボンアミド(ADC
A)
【化11】
【0070】発泡剤E:4,4’−オキシビスベンゼン
スルホニルヒドラジッド(OBSH)
【化12】
【0071】また、実施例、比較例に記載したEPゴム
ベース1、及びこれと有機発泡体の40℃及び170℃
におけるムーニー粘度ML1+4について表2に記す。
【0072】
【表2】 条件)・使用機器はTOYOSEIKI RLM−1 ・EPベース1/100重量部+有機発泡剤/3重量部
【0073】
【発明の効果】本発明のオレフィン系スポンジ組成物
は、発泡剤の分解によってガス発生と架橋が同時におこ
る発泡剤を使用することにより、硬化剤を使用せずに発
泡剤単体でもスポンジを作ることが可能であり、均一で
微細かつ弾性に富んだ良好なスポンジが容易に得られる
ものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)非共役ポリエンが下記一般式
    [I]又は[II] 【化1】 (式中、nは0又は1〜10の整数であり、R1は水素
    原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2
    は水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基であ
    る。) 【化2】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
    キル基である。)で示される少なくとも1種の末端ビニ
    ル基含有ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オ
    レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100
    〜50重量部、(B)下記平均組成式[III] R4 aSiO(4-a)/2 [III] (式中、R4は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、
    aは1.95〜2.05の正数である。)で表されるオ
    ルガノポリシロキサン 0〜5
    0重量部、(C)(A)成分と(B)成分との混合物
    ((B)成分を含まない場合は(A)成分)からなるベ
    ースポリマーに分散させて170℃において熱分解させ
    た場合の170℃におけるムーニー粘度ML(1+4)を、
    上記ベースポリマー単独の170℃におけるムーニー粘
    度ML(1+4)の2倍以上とすることができる有機発泡剤
    (A)成分と(B)成分との合計100重量部に対して
    0.01〜50重量部を含有することを特徴とするオレ
    フィン系スポンジ組成物。
  2. 【請求項2】 更に、(D)成分として硬化剤を添加す
    ることを特徴とする請求項1記載のオレフィン系スポン
    ジ組成物。
  3. 【請求項3】 有機発泡剤が、有機アゾ化合物である請
    求項1又は2記載のオレフィン系スポンジ組成物。
  4. 【請求項4】 有機発泡剤が、下記式[IV]〜[V
    I]で示される化合物から選ばれるものである請求項3
    記載のオレフィン系スポンジ組成物。 【化3】
  5. 【請求項5】 常圧熱気加硫用である請求項1乃至4の
    いずれか1項記載のオレフィン系スポンジ組成物
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JP2006077099A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Shin Etsu Chem Co Ltd 高連泡率シリコーンゴムスポンジ、その製造方法、及び該シリコーンゴムスポンジを用いた定着ロール
JP2006193609A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Shin Etsu Chem Co Ltd シリコーンゴムスポンジ組成物

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