JP2003055103A - 農薬成分含有球形粒子の製造方法および該粒子を用いた被覆農薬粒子等の製造方法 - Google Patents

農薬成分含有球形粒子の製造方法および該粒子を用いた被覆農薬粒子等の製造方法

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JP2003055103A
JP2003055103A JP2001250601A JP2001250601A JP2003055103A JP 2003055103 A JP2003055103 A JP 2003055103A JP 2001250601 A JP2001250601 A JP 2001250601A JP 2001250601 A JP2001250601 A JP 2001250601A JP 2003055103 A JP2003055103 A JP 2003055103A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】農薬成分、水膨潤性物質、微粉末担体からなる
原料および水を混合・混練し、ついで押出成形、球形化
する方法において、得られる造粒物の品質を劣化させず
安定的に球状粒子を製造する方法、該球形粒子を被覆材
で被覆して被覆農薬粒子を製造する方法および該被覆農
薬粒子を用いた農薬粒剤の製造方法を提供すること。 【解決手段】農薬成分、水膨潤性物質、微粉末担体から
なる原料および水を混合・混練し、ついで押出成形、球
形化する方法において、押出後の造粒物が凝集しない水
分含有率で混合および混合物の押出成形を行い、成形物
中の農薬成分の分解が実質的に起こらない温度で押出成
形物の球形化を行って、球形粒子を得、該球形粒子を被
覆材で被覆して被覆農薬粒子とし、該被覆農薬粒子を用
いて農薬粒剤とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農薬成分含有球形粒
子の製造方法、該製造方法で得られた球形粒子を被覆材
で被覆する被覆農薬粒子の製造方法および該被覆農薬粒
子を用いた農薬粒剤を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種粉体物質は、操作性また
は取扱い性の改善、機能の付加、安全性の確保等様々な
目的で球形化を行い粒状化される。該粒状化法には種々
のものがあり、たとえば、「農薬製剤ガイド」(日本農
薬学会 農薬製剤・施用法研究会編、社団法人日本植物
防疫協会発行)等の書籍には、該粒状化方法として、転
動造粒法、押出造粒法、圧縮造粒法、混合造粒法、破砕
造粒法、流動層造粒法、噴霧造粒法等が示されており、
混合物の成形方法としては、圧縮成形法、振動成形法、
押出成形法、流し込み成形法等が示されている。これら
の中でも、押出造粒法は、粉体原料に水等のバインダー
を加えて混合・混練することにより可塑性を与え、各種
の押出造粒機を用いて原料混合物をスクリーン面に押し
付けて圧密成形する方法である。この方法で成形された
押出成形物は形状がそろっており、後工程の整粒機と篩
い分け機を併用することにより、平均粒子径が0.5〜
30mmと粒度分布幅が狭く、希望粒度範囲の粒状物を
収率よく得ることができる。また、粒子形状について、
円柱形、球形、不定形等の造粒が可能であるが、かかる
形状の粒子は粒状物の流動性や粒子数等、散布や農薬と
しての効果に影響する物理的性状が不安定である。この
ため、整粒機による整粒を行うが、前記整粒工程は、造
粒製品の最終歩留に大きく影響を与えるものであり、方
法として解砕整粒法と球形整粒法が挙げられる。後者の
球形整粒法は、球形顆粒を得る場合に用いられるもので
あるが、粒長/粒径の比が3〜4程度にそろい、粒子の
品質上特に重要な方法である。
【0003】成形物を球形化する目的は種々あるが、主
な利点としては(1)表面が平滑かつ球形であるため、
被覆材による表面の均一な被覆が容易、(2)充填比容
の再現性が良好であるため重量保証が容易、(3)耐摩
耗性に優れ、摩耗による微粉発生や破壊が少ない、
(4)飛散、付着性が少ない、(5)流動性大で混合効
率が良好で、他の粉粒体への均一配合が容易、(6)外
観が美しいといった点が挙げられる。押出成形/球形化
においては、造粒助剤として水を用いる方法が一般的で
あるが、該水の添加量によっては、押出成形時にソーメ
ン状の成形物が接着したり、球形化時に成形物同士が結
合し、ドーナツ状や希望粒度範囲を超える大粒になった
り、粉化して球形化できず、さらには安定に球状粒子を
得ることができない場合がある。
【0004】農薬の放出を制御した製剤として、特開平
6−9303号公報等には、農薬成分を含む粒状担体の
表面に、オレフィン系重合体等で被覆した被覆製剤が開
示され、特開2000−86404公報には、内核と被
覆層とから構成される粒子からなる農薬粒剤であって、
該内核が(a)農薬有効成分、(b)微粉末固体担体、(c)粘
結剤および(d)分子量が50〜700で、常温で固体の
水溶性物質を含有してなり、かつ該水溶性物質が内核中
に分散されてなることを特徴とする農薬粒剤等が開示さ
れている。しかしながら、所望の放出挙動を付与するの
に必要な条件の解明が十分なされているとは言い難い。
【0005】農薬成分含有球形粒子(以下、芯材という
ことがある)を被覆材で被覆して農薬成分の放出を制御
した粒子(以下、被覆農薬粒子という)は、芯材の形状
が不均一であると、被膜厚も不均一になり、かかる粒子
では、施用後一定期間農薬成分の放出が抑えられ、その
後に放出が始まるといった放出制御の精度の高い時限放
出型の徐放機能を発現させることが困難になる。このよ
うな放出抑制期間中の放出漏れをなくすには、芯材はよ
り丸く、球状であることが望ましい。さらに、球状の被
覆農薬粒子と、未被覆の農薬粒子の均一混合をする場
合、未被覆粒子も球状であることが理想である。前記
「農薬製剤ガイド」によれば、これら球状の粒子を得る
ため、整粒機による整粒を行うが、湿式造粒時の球形整
粒法は、通常予備乾燥をした後に整粒機に通され、条件
によっては球状にすることができると記載されている。
しかしながら、予備乾燥によって前工程の造粒物表面が
乾燥し、単に整粒機を通すだけでは球形化できないこと
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
被覆農薬粒子を製造するために必要となる、真球性が高
く、表面が滑らかな、被覆を施しやすい形態の粒子(芯
材)を効率的に製造する技術を開発すべく鋭意研究を行
った。その結果、農薬成分、水膨潤性物質、微粉末担体
からなる原料および水を混合、混練し、ついで押出成
形、球形化する方法において、押出後の造粒物が凝集し
ない水分含有率で混合および混合物の押出成形を行い、
成形物中の農薬成分の分解が実質的に起こらない温度で
押出成形物の球形化(造粒という)を行うことにより、
得られる造粒物の品質を劣化させず安定的に球状粒子を
製造する方法を見いだした。さらに、該球形粒子を被覆
材で被覆した被覆農薬粒子を作物の栽培に用いると、農
薬の散布・施用における作業を著しく軽減できることを
見いだし、これらの知見に基づき本発明を完成させた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の(1)〜
(9)から構成される。
【0008】(1)農薬成分、水膨潤性物質、微粉末担
体からなる原料および水を混合して混合物を得る混合工
程、該混合物を押出成形してソ−メン状の成形物を得る
押出工程および該ソ−メン状の成形物を整粒機により球
形化して造粒物を得る球形化工程の3工程からなる、平
均粒子径が0.5〜30mmの造粒物を製造する方法に
おいて、押出工程で得られるソ−メン状の成形物が凝集
しない水分含有率で、混合および混合物の押出成形を行
い、かつ、得られるソ−メン状の成形物中の農薬成分の
分解が実質的に起こらない温度で該ソ−メン状の成形物
を整粒機で球形化を行って造粒物を得ることを特徴とす
る農薬成分含有球形粒子の製造方法。
【0009】(2)押出工程および球形化工程におい
て、該押出工程におけるソ−メン状の成形物の水分含有
率と、該球形化工程において球形化した造粒物の水分含
有率との差が0.5〜10重量%であることを特徴とす
る特徴とする上記(1)記載の農薬成分含有球形粒子の
製造方法。
【0010】(3)球形化工程における整粒機内の温度
が15〜100℃の範囲であることを特徴とする前記
(1)もしくは(2)のいずれか1項記載の農薬成分含
有球形粒子の製造方法。
【0011】(4)球形化工程における整粒機内の加温
が、整粒機の内壁面を外部から加温することよって行わ
れる前記(1)〜(3)いずれか記載の農薬成分含有球
形粒子の製造方法。
【0012】(5)球形化工程の整粒機が、機内のガス
を交換することができる構造の整粒機である前記(4)
記載の農薬成分含有球形粒子の製造方法。
【0013】(6)水膨潤性物質がモンモリロナイト鉱
物を含有するものである前記(1)記載の農薬成分含有
球形粒子の製造方法。
【0014】(7)球形化された造粒物が、平均円形度
係数0.80〜0.99を有する造粒物である前記
(1)〜(6)のいずれかに記載の農薬成分含有球形粒
子の製造方法。
【0015】(8)前記(1)〜(7)のいずれか1項
記載の方法で製造した農薬成分含有球形粒子を、被覆材
で被覆することを特徴とする被覆農薬粒子の製造方法。
【0016】(9)前記(8)記載の方法で製造した被
覆農薬粒子を用いて、農薬粒剤を製造する方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の製造方法について
説明する。
【0018】本発明の農薬成分含有球形粒子の製造方法
に用いられる原料は、主として農薬成分、水膨潤性物質
および微粉末担体からなる。
【0019】1)農薬成分 農薬としては、病害防除剤、害虫防除剤、有害動物防除
剤、雑草防除剤、植物生長調節剤を挙げることができ、
これらであればその種類に制限なく使用することができ
る。病害防除剤とは、農作物等を病原微生物の有害作用
から保護するために用いられる薬剤であり、主として殺
菌剤が挙げられる。害虫防除剤とは、農作物等の害虫を
防除する薬剤であり、主として殺虫剤が挙げられる。有
害動物防除剤とは、農作物等を加害する植物寄生性ダ
ニ、植物寄生性線虫、野鼠、鳥のほか、ゴキブリ、蚊、
蝿、百足、蟻、蜘蛛、ダニ等の人間等に対する有害・不
快作用から保護する薬剤やその他の有害動物を防除する
ために用いる薬剤である。雑草防除剤とは農作物や樹木
等に有害となる草木植物の防除に用いられる薬剤であ
り、除草剤とも呼ばれる。植物生長調節剤とは、植物の
生理機能の増進あるいは抑制を目的に用いられる薬剤で
ある。
【0020】本発明において使用する農薬成分は、常温
で固体の粉状であることが望ましい。常温で液体であっ
ても粉に含有させて粉状にすれば好ましく使用すること
ができる。また、本発明においては、農薬成分が水溶性
であっても、水難溶性であっても、水不溶性のものであ
っても用いることができ特に限定されるものではない。
本発明に利用できる農薬成分として、その具体例を下記
に挙げるが、これらはあくまでも例示であり限定される
ものではない。また、農薬成分は1種であっても、2種
以上の複合成分からなるものであっても良い。
【0021】具体的には、(E)−N1−〔(6−クロ
ロ−3−ピリジル)メチル〕−N2−シアノ−N1−メチ
ルアセトアミジン(一般名:アセタミプリド)、1−
(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミ
ダゾリジン−2−イリデンアミン(一般名:イミダクロ
プリド)、O,O−ジエチル−S−2−(エチルチオ)
エチルホスホロジチオエート(一般名:エチルチオメト
ン)、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベン
ゾ〔b〕フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メチ
ルカルバマート(一般名:カルボスルファン)、(E)
−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチ
ル−N´−メチル−2−ニトロビニリデンジアミン(一
般名:ニテンピラム)、(±)−5−アミノ−(2,6
−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トルイ
ル)−4−トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール
−3−カルボニトリル(一般名:フィプロニル)、ブチ
ル=2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン
−7−イル=N,N´−ジメチル− N,N´−チオジ
カルバマート(一般名:フラチオカルブ)、エチル=N
−〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン
−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ〕−
N−イソプロピル−β−アラニナート(一般名:ベンフ
ラカルブ)、
【0022】1−ナフチル−N−メチルカーバメート
(一般名:NAC)、(1RS,3SR)−2,2−ジ
クロロ−N−[1−(4−クロロフェニル)エチル]−
1−エチル−3−メチルシクロプロパンカルボキサミド
(一般名:カルプロパミド)、(RS)−2−シアノ−
N−[(R)−1−(2,4−ジクロロフェニル)エチ
ル]−3,3−ジメチルブチラミド(一般名:ジクロシ
メット)、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ〔3,
4−b〕ベンゾチアゾール(一般名:トリシクラゾー
ル)、1,2,5,6−テトラヒドロピロロ〔3,2,
1−ij〕キノリン−4−オン(一般名:ピロキロ
ン)、(RS)−5−クロロ−N−(1,3−ジヒドロ
−1,1,3−トリメチルイソベンゾフラン−4−イ
ル)−1,3−ジメチルピラゾール−4−カルボキサミ
ド(一般名:フラメトピル)、3−アリルオキシ−1,
2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド(一般
名:プロベナゾール)、
【0023】2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソ
プロピルアミノ−s−トリアジン(一般名:アトラジ
ン)、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジ
ン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシ
ピリミジン−2−イル尿素(一般名:イマゾスルフロ
ン)、S−ベンジル=1,2−ジメチルプロピル(エチ
ル)チオカルバマート(一般名:エスプロカルブ)、エ
チル=(RS)−2−[4−(6−クロロキノキサリン
−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオナート(一般
名:キザロホップブチル)、ブチル=(R)−2−[4
−(4−シアノ−2−フルオノフェノキシ)フェノキ
シ]プロピオナート(一般名:シハロホップブチル)、
2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジ
メチルプロピルアミノ)−s−トリアジン(一般名:ジ
メタメトリン)、2−メチルチオ−4,6−ビス(エチ
ルアミノ)−s−トリアジン(一般名:シメトリン)、
【0024】1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−
(パラトリル)尿素(一般名:ダイムロン)、2−クロ
ロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2´,6´−
ジメチルアセトアニリド(一般名:テニルクロール)、
α−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリド(一般名:
ナプロアニリド)、メチル=3−クロロ−5−(4,6
−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルフ
ァモイル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラ
ート(一般名:ハロスルフロンメチル)、エチル=5−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイ
ルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−カル
ボキシラート(一般名:ピラゾスルフロンエチル)、S
−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチルチオカー
バメート(一般名:ベンチオカーブ)、メチル=α−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイ
ルスルファモイル)−ο−トルアート(一般名:ベンス
ルフロンメチル)、2−ベンゾチアゾール−2−イルオ
キシ−N−メチルアセトアニリド(一般名:メフェナセ
ット)等を挙げることができる。
【0025】更に、本発明における農薬としては、植物
が接触した後に植物によって合成され、植物体内に蓄積
する低分子の抗菌性物質であるファイトアレキシンを誘
導する物質を挙げることができる。
【0026】2)水膨潤性物質 本発明において、水膨潤性物質とは水を吸収することに
よって膨潤する物質をいい、モンモリロナイト鉱物、澱
粉、高吸水性樹脂等が用いられる。
【0027】モンモリロナイト鉱物としては特に限定さ
れないが、例えば、酸性白土、およびベントナイト等が
挙げられ、膨潤力の有するという点から、ベントナイ
ト、中でもナトリウムイオンに富み、多量の水を吸収し
て高い膨潤性を示すナトリウムベントナイトが挙げられ
る。
【0028】澱粉としては特に限定されないが、例え
ば、コーンスターチ、バレイショ澱粉、酸化澱粉、α化
澱粉、無機酸や脂肪酸エステル澱粉およびアルキルやヒ
ドロアルキルエーテル澱粉等の加工澱粉や澱粉誘導体が
挙げられる。
【0029】高吸水性樹脂としては特に限定されない
が、例えば、澱粉系、セルロース系、その他の多糖類
系、たんぱく質などの天然高分子類、ポリビニルアルコ
ール系、アクリル系、その他の付加重合体、ポリエーテ
ル系、縮合系ポリマーなどの合成高分子類を原料ポリマ
ーとするものが挙げられる。例えば、澱粉系としては、
澱粉−アクリルニトリルグラフト重合体加水分解物、澱
粉−アクリル酸グラフト重合体、澱粉−スチレンスルホ
ン酸グラフト重合体、澱粉−ビニルスルホン酸グラフト
重合体、澱粉−アクリルアミドグラフト重合体などが挙
げられる。
【0030】セルロース系としては、セルロース−アク
リロニトリルグラフト重合体、セルロース−スチレンス
ルホン酸グラフト重合体、カルボキシメチルセルロース
の架橋体などが挙げられる。
【0031】その他の多糖類系としては、ヒアルロン
酸、アガロースなどが挙げられる。たんぱく質として
は、コラーゲンなどが挙げられる。ポリビニルアルコー
ル系としては、ポリビニルアルコール架橋重合体、ポリ
ビニルアルコール吸水ゲル凍結・解凍エラストマーなど
が挙げられる。アクリル系としては、ポリアクリル酸ナ
トリウム架橋体、アクリル酸ナトリウム−ビニルアルコ
ール共重合体、ポリアクリルニトリル系重合体ケン化
物、ヒドロキシエチルメタクリレートポリマーなどが挙
げられる。その他の付加重合体としては、無水マレイン
酸系(共)重合体、ビニルピロリドン系(共)重合体な
どが挙げられる。
【0032】ポリエーテル系としては、ポリエチレング
リコール・ジアクリレート架橋重合体などが挙げられ
る。縮合系ポリマーとしては、エステル系ポリマー、ア
ミド系ポリマーなどが挙げられる。中でも澱粉系、アク
リル系、その他の付加重合体、ポリビニルアルコール系
が好ましく用いられ、その中でも特に架橋ポリアクリル
酸ソーダ、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体架橋
物、澱粉−アクリル酸グラフト重合体、ポリビニルアル
コール架橋重合体が好ましく用いられる。
【0033】これらの中で、モンモリロナイト鉱物は安
価であり、かつ結合剤としての作用を有することから、
水膨潤性物質として最も有効である。かかる水膨潤性物
質は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用
いても良い。
【0034】水膨潤物質の配合量は水膨潤性物質の種類
により一概に限定することはできないが、芯材成分の1
〜90重量%であることが好ましく、5〜85重量%で
あることがより好ましく、10〜80重量%であること
が特に好ましい。1重量%未満では絶対量が小さ過ぎる
ため、混合物の均一性に対する信頼度が低くなる場合が
ある。また、農薬成分や混合物に十分な潤滑性を与える
結合剤、滑剤等を配合する観点から、90重量%以下が
好ましい。本明細書において、「芯材成分」とは、本発
明における芯材を構成する成分のうちの結合剤としての
水以外の成分をいう。
【0035】3)微粉末担体 本発明において、微粉末担体としては一般に造粒に用い
られる公知の物質であればよく、例えば、水不溶性微粉
末、穀物粉、セルロース誘導体が用いられる。これらの
物質は、増量剤としての目的だけでなく、崩壊剤、安定
化剤、粒子強度増強剤等としても使用される。
【0036】水不溶性微粉末としては、タルク、クレ
ー、カオリン、ゼオライト、ケイソウ土、炭酸カルシウ
ム、シリカ、アルミナ等が挙げられる。穀物粉としては
麦類、とうもろこし、米、芋類、豆類等から得られる穀
物粉や澱粉またはそれらの混合物等が挙げられる。セル
ロース誘導体としては微結晶セルロース、繊維状セルロ
ース等が挙げられる。これらの中で、タルク、クレー、
カオリン、炭酸カルシウムは安価であり、微粉末担体と
して有効である。かかる微粉末担体は1種を単独で用い
ても良く、2種以上を混合して用いても良い。
【0037】微粉末担体の配合量は、造粒物の用途によ
り一概に限定することはできないが、例えば、芯材成分
の80重量%以下が好ましく、5〜70重量%がより好
ましい。
【0038】4)結合剤 本発明においては、結合剤として水を用いる。さらに、
一般に造粒に用いられる公知の結合剤を水と併用しても
良く、水に易溶であればより好ましい。水と併用し得る
結合剤としては、例えば、例えば、アクリル系高分子、
ビニル系高分子、ポリオキシアルキレンなどの合成高分
子、セルロース誘導体、加工澱粉、リグニンスルホン酸
塩類などの半合成高分子、天然高分子、界面活性剤類、
流動パラフィン等が挙げられる。アクリル系高分子とし
ては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナ
トリウム等が挙げられ、ビニル系高分子としては、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル
共重合体等が挙げられる。
【0039】ポリオキシアルキレンとしてはポリオキシ
エチレンやポリオキシプロピレン等が挙げられる。セル
ロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、デキストリン、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、メチルセルロース、メチルエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、加工
澱粉としては、α化澱粉、変性澱粉、カルボキシメチル
デンプン、可溶性澱粉等が挙げられる。リグニンスルホ
ン酸塩類としては、リグニンスルホン酸ナトリウム、リ
グニンスルホン酸マグネシウム等が挙げられる。
【0040】天然高分子としては、アラビアガム、ザン
サンガム、トラガントガム、グアーガム、カラギーナ
ン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウムなどの多糖類
や、カゼイン、カゼイン石灰、ゼラチン、コラーゲンな
どの蛋白質類等が挙げられる。水以外の結合剤の分子量
は特に限定されるものではないが、通常300〜300
000、好ましくは1000〜50000である。
【0041】これらの結合剤は水溶液として系に加えら
れるのが一般的であるが、粉状で加えてもよい。また、
場合により水のみを結合剤として用い、他の結合剤を併
用しなくともよい。水溶液として用いる場合は20℃に
おける4%水溶液の粘度が3〜30mPa・sのものが
好ましい。これらの結合剤は単独で用いても良いし、2
種以上を混合して用いても良い。
【0042】造粒される粉体原料の物性および混合物の
物性に応じて、結合剤の配合量を任意に設定することが
できるが、例えば、水を結合剤とする場合、芯材成分1
00重量部に対して5〜30重量部が好ましく、10〜
25重量部が更に好ましい。粉体原料に十分な可塑性を
与える観点から5重量部以上が好ましく、球形化し得る
成形物を得る観点から30重量部以下が好ましい。ま
た、水以外の結合剤を併用する場合、その結合剤の配合
量も任意に設定することができる。配合量は、用いる結
合剤の種類によって異なるが、例えば、芯材成分100
重量部に対して0.3〜30重量部が好ましく、1〜1
5重量部がより好ましい。水以外の結合剤は、造粒性の
改善、物理的安定性の改善等の為に用いられる。かかる
効果を発現させる観点から0.3重量部以上が好まし
く、混合物の粘性を抑える観点から30重量部以下が好
ましい。例えば、水膨潤性物質としてベントナイトを用
いた場合、造粒物成分100重量部に対して10〜30
重量部が好ましく、15〜25重量部がより好ましい。
ベントナイトは、モンモリロナイト鉱物の含有量等によ
って異なるが、水分を有しており、保存中の雰囲気によ
って変動する。この特性を考慮すると15重量部以上が
好ましく、混合物の粘性や整粒機での結露を抑える観点
から25重量部以下が好ましい。
【0043】5)各種の添加剤 また、本発明においては、原料粉および結合剤以外の成
分として、吸収性微粉末、粉砕助剤、分解防止剤、着色
剤、消泡剤、希釈剤、可溶化剤、崩壊剤、潤滑剤、薬害
軽減剤等の一般に農薬造粒に用いられる公知の各種の添
加剤や、公知の界面活性剤、品質維持剤(例えばソルビ
ン酸、ソルビン酸カリウム、ポリリジン、酢酸、塩化ナ
トリウム)等を適宜配合することができる。かかる添加
剤の配合量は特に限定されない。
【0044】上記の各成分を用いて、本発明の製造方法
により造粒物を製造する。以下、本発明の製造方法につ
いて、工程毎に説明する。
【0045】6)混合工程 混合工程は、原料粉、および結合剤としての水を混合し
て混合物を得る工程である。
【0046】本工程において各成分を混合する順序とし
ては特に限定されるものではなく、例えば、用いる全て
の成分を一度に混合機内に供給して混合する態様や、各
成分を2以上の群に分けて予め混合した後に、各群を混
合機内に供給して混合する態様等がある。また、造粒物
成分を予め混合した後、結合剤を滴下、噴射、もしくは
噴霧によって添加して混合・混練する態様はトータルの
混合時間を短縮できる点から好ましい。
【0047】本工程で使用できる混合機としては特に限
定されるものではないが、例えばリボンミキサー、ナウ
ターミキサー、シュギミキサー、ヘンシェルミキサー、
レーディゲミキサー、ニーダー等が挙げられる。具体的
例としては、リボンミキサー、パグミキサー、コンティ
ニュアースニーダー、バッチ式ニーダー(商品名、不二
パウダル(株)製)、リボンブレンダー(商品名、
(株)西村機械製作所製)、ナウタミキサー(商品名、
ホソカワミクロン(株)製)、V型ブレンダ(商品名、
(株)ダルトン製)、ハイスピードミキサー(商品名、
深江工業(株)製)、ヘンシェルミキサー(商品名、三
井鉱山(株)製)、レーディゲミキサー(商品名、
(株)マツボー製)、リボン型混合機R型、V型混合機
V型(商品名、(株)徳寿工作所製)、プローシェアー
ミキサー(商品名、太平洋機工(株)製)、ドラムミキ
サー(商品名、杉山重工(株)製)等が挙げられる。な
かでも混合能力と粘り効果が大きな混合機が好ましい。
【0048】本工程においては、水分があまり蒸発せ
ず、農薬成分が分解しない温度で混合を行うことが好ま
しい。具体的な混合開始温度としては、用いる農薬成分
により一概には言えないが、例えば10〜80℃が好ま
しく、10〜50℃がより好ましい。温度保持操作の容
易性の観点から、開始温度は10℃以上が好ましく、水
分の蒸発や有効成分の分解・失活を抑える観点から80
℃以下が好ましい。混合物は上記の温度で管理され、次
の押出工程へ供給されるのが好ましい。温度は混合機の
雰囲気温度や品温であり、混合機に設置した温度計や混
合前後の品温を測定することにより把握することができ
る。混合物の状態は、手で触れた感じが粉状のパサパサ
状態から粘性の高い粘々状態の粉状固形物が好ましい。
手で握ると固まり、この固まりが割れる状態であり、さ
らに強く握った指の間から押し出てくる状態がより好ま
しい。
【0049】6)押出工程 押出工程は、混合工程で得られた混合物(混練物)を押
出成形してソ−メン状の成形物を得る工程である。球形
化工程で形状と粒径を整えるための重要な工程である。
本発明においてソ−メン状の用語は、湿潤状態の、ソ−
メン状、うどん状、ラ−メン状、紐状、棒状等々の形状
の総称として使用するもので、単にソ−メン状だけに限
定されるものではない。
【0050】本工程で使用できる装置としては特に限定
されるものではなく、例えばバスケット式造粒機、スク
リュー式造粒機、ペレタイザーなどの押出し造粒機、ロ
ーラーコンパクターなどの圧縮造粒機、ヘンシェルミキ
サー、ナウターミキサーなどの攪拌造粒機、ドラムグラ
ニュレーターなどの転動造粒機、流動層造粒機等を挙げ
ることができる。具体的には、ニューマルメライザー、
スイングプロセッサ、バスケット・リューザー、スパル
タン・リューザー、ディスク・ペレッター、ファインデ
ィスクペレッター、ペレッターダブル、ツインドーム・
グラン(商品名、不二パウダル(株)製)、グラニュマ
スター、フロージェットグラニュレーター(商品名、
(株)大川原製作所製)、バスケット式造粒機(商品
名、(株)菊水製作所製)、グラニュライザ、ギャペレ
タイザ、エクストルード・オーミックス、アグロマスタ
(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、FG形円筒形
造粒機、FS−G形ハイスピードミキサー(商品名、深
江工業(株)製)、バーチカルグラニュレーター、シュ
ギ連続造粒システム(商品名、(株)パウレック製)等
が挙げられる。なかでも、押出時にせん断力が大きな装
置が好ましい。これら装置は単独で用いるほか、複数の
装置を用いて連続押出ししたり、押出成形物を複数回通
したりして、押出せん断力を上げても構わない。
【0051】また、例えば押出機の押出スクリーン径を
変えること等により、直径200〜5000μmの円柱
状の押出成形物を得ることができる。
【0052】本工程においては、混合物の押出成形を行
う。スクリーンの負荷と目詰まりを考慮した温度で、押
出成形することは重要である。即ち、押出成形時の押出
成形物温度を80℃以下に維持することであり、混合工
程での温度と同じ温度で押出成形することが好ましい。
押出成形時、装置に結露が発生することがあるので、必
要に応じて押出機内外に送風することができる。また、
ソーメン状の成形物に対して送風してもよい。風の温度
は風量等にもよるが、球形化を阻害しない範囲で行う必
要がある。さらに、形状と粒度を整える目的で、ソーメ
ン状の成形物を一定長に切る装置を使用し、球形化工程
へ導いても構わない。
【0053】7)球形化工程 球形化工程は、押出工程で得られるソ−メン状の成形物
を球形化して造粒物を得る工程である。成形物を球形化
することにより、飛散防止、発塵抑制、美観向上、流動
性向上といった利点があり、製品の付加価値を高めるこ
とができる。
【0054】本工程で使用できる装置としては特に限定
されるものではないが、具体的な例として、マルメライ
ザー、ターボ・コミニューター(商品名、不二パウダル
(株)製)、FS−G形ハイスピードミキサー(商品
名、深江工業(株)製)、CFグラニュレーター(商品
名、フロイント産業(株)製)、TMミキサー(商品
名、三井鉱山(株)製)等が挙げられる。これら装置に
乾いた粉体を添加できる構造のものであってもよい。
【0055】本工程においては、成形物中の水分が実質
的に析出しない温度で成形物の球形化を行う。即ち、整
粒機内の水分を露点以下に維持することである。それに
は整粒機内への押出成形物の供給量にもよるが、造粒物
の温度が下がらないように維持しつつ、農薬成分が分解
せず、急激に水分が蒸発しない温度まで加温したり、機
内の空気を置換したりしながら球形化することが好まし
い。そのときの目安としては、換気回数(換気風量(m
3/h)/整粒機容積(m3))が1回/h以上である。
【0056】8)操作条件 上記のように、本発明においては、押出工程および球形
化工程における操作温度を一定範囲内で制御することが
重要であり、混合工程における操作温度を一定範囲内で
制御することがより好ましい。モンモリロナイト鉱物を
水膨潤性物質として多量に使用し、バインダーとして水
を使用する場合、混合工程では、操作温度に応じ、良好
な可塑性を与える水分量が決まるが、一定温度で混合さ
れた混合物が外気等により冷却または加熱された場合、
混合物の水分変動により、物性が変化して押出操作が不
安定となり、良好なソ−メン状の成形物が得られないこ
とがある。さらに詳述すると、装置の機械的発熱等によ
り、混合物の温度が上昇した場合は、水分のバランスが
崩れ、軟化してこの場合も良好なソ−メン状の押出成形
物を得ることができない場合がある。球形化工程につい
ても同様であり、操作温度が変化すると、造粒物が硬化
又は軟化して所望の製品を得ることができない場合があ
る。
【0057】したがって、安定的に造粒物の製造を行う
ためには、球形化工程を考慮し、混合物又は押出成形物
中の水分の蒸発量を実質的に無視できる温度で操作する
必要があり、さらには硬化又は軟化による物性変化が実
質的に起こらない温度で操作を行うことが好ましい。か
かる温度条件としては、前(混合)工程で設定した操作
温度(混合物の品温または混合終了時の雰囲気温度)よ
り10℃以上、下がらない温度で次の工程の操作を行う
ことが好ましい。
【0058】球形化工程の整粒機では、スクリーンと押
出成形物との摩擦により、得られる粗造粒物の温度が上
昇する。該粗造粒物を整粒するための整粒機の温度が、
該粗造粒物よりも温度が低い場合、該粗造粒物表面より
発生する水蒸気が整粒機表面で凝縮され水滴が発生す
る。該整粒機内の水分が多い状態になると、造粒物と結
合して造粒物同士が凝集し大粒になったり、軟化して整
粒機による球形化が不十分となる。一方、該整粒機に粗
造粒物を入れたまま放置していると、水分が蒸発し、造
粒物が硬化して整粒機による球形化が不十分となり、形
状が悪くなる。
【0059】また、球形化工程では、水分を含んだ押出
工程で得たソ−メン状の成形物が水分を含みつつ、一部
の水を出しながら、粗造粒物化され、該粗造粒物の表面
が湿潤・軟化し、角や尖りが丸まった粒子を得ることが
できる。しかしながら、製造条件、雰囲気等を一定条件
下にしないと球形化工程の整粒機内壁面等に粗造粒物が
付着したり、該整粒機に供給した押出成形物が凝集し
て、目的とする造粒物を得ることができない。
【0060】本発明では、押出工程の成形物の水分含有
率と球形化工程の球形化した造粒物の水分含有率の差が
0.5〜10重量%であればよい。好ましくは1〜5重
量%であり、下限値未満だと例えばマルメライザー(商
品名、不二パウダル(株)製)に代表される整粒機の運
転は、造粒物表面から水分が発生し、球形化途上で造粒
物同士が結合して団子状になりやすく、困難である。上
限値を超えると、運転時間が長くなることによる製造能
力低下やそれに伴うコストアップのほか、造粒物表面の
乾燥が進み、球形化不十分による形状悪化や粉化が起こ
り易くなり、球形粒子の品質が悪くなる。なお、ここで
いう水分含有率とは、該成形物および該造粒物中に含ま
れる水分値を百分率で表したものであり、市販の赤外線
水分計等で計測することができる。また、熱に弱い農薬
成分の場合、測定前後で農薬成分の濃度を測定し、測定
水分値を補正してもよい。
【0061】球形化工程では、例えば前記マルメライザ
ー(商品名)を使用する場合、一回あたりの供給量にも
よるが、造粒物が容器内で回転運動するため、水分が粒
子表面から発生する。そのまま運転を続けると、粒子同
士が接着して団粒化して製造能力が低下するばかりか、
粒度が大きくなり収率が低下する。本発明では、押出し
後の成形物が凝集しない水分量で混合および混合物の押
出成形を行い、そして成形物中の農薬成分の分解が実質
的にしない温度で成形物の球形化を行うことにより整粒
機内で発生する水分を除去する。好ましくは、機内温度
が15〜100℃の範囲であり、さらに好ましくは、3
0〜90℃である。下限値以下であると、混合開始温
度、造粒成形品温度を下回り、造粒成形物が球形化過程
で凝集しやすくなる。上限値を超えると造粒成形物の表
面の乾燥固化速度が大きく、形状が悪化する。
【0062】整粒機内で発生する水分を除去するには、
機内の温度を上げて露点を上げるか、機内のガスを交換
することにより達成できる。例えば、整粒機をジャケッ
ト等により外部から加温することにより機内壁面での結
露を防ぐことができる。ジャケット部の温度は95℃以
下、具体的には30〜90℃が好ましく、40〜80℃
がさらに好ましい。該温度があまり高温すぎると、農薬
成分によっては分解する恐れがあり、また、造粒物表面
が硬くなるのが早すぎて球形化が不十分となり、形状が
悪くなる。また該温度が低すぎると、結露しやすいほか
に、それを抑えるために整粒機内に仕込む押出成形物量
を減らさざるを得ず、製造能力が低くなる。ジャケット
部の蒸気等に代表される熱源としては、特に限定されな
いが、温度調節がしやすい30〜90℃の温水が好まし
い。
【0063】また、空気などの気体を整粒機の上方また
は下方から送り込むことにより、機内の湿度を下げ、壁
面や造粒物表面での結露を防ぐことができる。このとき
の気体の温度は95℃以下、具体的には30〜90℃が
好ましく、40〜80℃がさらに好ましい。該温度があ
まり高温すぎると、農薬成分によっては分解する恐れが
あり、また、造粒物表面が硬くなるのが早すぎて球形化
が不十分となり、形状が悪くなる。また該温度が低す
ぎ、特に仕込み時の造粒物の温度以下になると、結露し
やすいほかに、それを抑えるために整粒機内に仕込む押
出成形物量を減らさざるを得ず、製造能力が低くなる。
さらに、球形化工程において粒子の流動性を安定化させ
る方法としては、整粒機内にエアガン等で圧縮気体を吹
き付ける方法や壁面近傍にエアーナイフ等による圧縮気
体を通し、壁面への直接付着を防ぐ方法、また、整粒機
内で球形化過程にある粒子群の流れを調節できるよう板
等を入れて粒子同士の凝集を防ぐ方法や乾燥粉体を投入
してこれに吸水させながら粒子同士の凝集を防ぐ方法が
挙げられ、これら方法を併用すると効果的である。
【0064】本発明の製造方法は、上記のように、製造
時の水分をコントロールするため、製造工程の温度を特
定の範囲とする構成を有する。従来技術では、被覆によ
る放出制御型の農薬粒子に関して、その芯となる芯材の
製造工程、特に温度条件について何らの開示や示唆も存
在しない。これは、そもそも放出制御型農薬として被覆
法を適用する場合、そのときに必要となる真球度の高い
芯材を量産化する場合の課題について何ら認識していな
いことによる必然的な結果と言える。
【0065】また、前記各工程を経て得られる造粒物
を、さらに9)乾燥工程および/又は10)分級工程に
付しても良い。かかる工程を経ることにより、乾燥し
た、粒度のそろった造粒物を得ることができる。また、
このように製品形態を調製することは、分級対策、発塵
対策、美観向上といった利点があり、製品の付加価値を
高めるものである。
【0066】9)乾燥工程 乾燥工程は、得られた造粒物に含まれる水分値を、造粒
物の安定性等に影響のない程度まで低減させる工程であ
る。
【0067】造粒物の乾燥には、例えば乾燥機を用いる
ことができる。本工程で用いることのできる乾燥機とし
ては特に限定されるものではなく、例えば流動層乾燥機
や静置乾燥機等を挙げることができる。具体的には、コ
ンダクションフロー(商品名、(株)大川原製作所
製)、ジャイロ乾燥機、振動流動乾燥装置VDF型(商
品名、(株)徳寿工作所製)、パドルドライヤー、連続
流動層乾燥装置(商品名、(株)奈良機械製作所製)、
振動流動乾燥機(商品名、日本乾燥機(株)製)、バイ
ブロ/フロードライヤー、フロードライヤー、ミゼット
ドライヤー、箱型通気/平行流式ドライヤー(商品名、
不二パウダル(株)製)、グラット流動層乾燥機(商品
名、(株)パウレック製)、サーモプロセッサM型、ト
ーラスディスク(商品名、ホソカワミクロン(株)製)
等が挙げられる。
【0068】乾燥の際の温度条件としては特に限定され
ないが、乾燥効率および乾燥時間の観点から風の温度は
40℃以上が好ましい。また、熱に弱い農薬成分を含有
する粒子を乾燥する場合には、150℃以下が好まし
く、120℃以下がより好ましい。なお、品温は農薬成
分の分解温度以下もしくは昇華圧が実質的に急に大きく
なる温度以下が好ましい。
【0069】また、本工程において乾燥させられる造粒
物の乾燥の程度としては特に限定されないが、造粒物の
水分含有率として10重量%以下が好ましく、5重量%
以下がより好ましい。造粒物の固結や造粒物中の農薬成
分の分解・失活を抑える観点から、水分含有率は10重
量%以下が好ましい。
【0070】10)分級工程 分級工程は、前記で得られた造粒物を分級する工程であ
る。造粒物を分級することにより、発生した微粉、粗粉
がカットされ、もって粒径をさらに均一にすることがで
きる。そのため、製品中での分級、使用時の発塵といっ
た問題が抑えられる。また、粒度分布を管理することに
より被覆による放出制御型製剤の放出精度が上がり、特
に厳密な放出精度を要求される時限放出型の徐放機能を
有する被覆農薬粒剤を容易に製造することができる。こ
の工程で用いられる装置としては、特に限定されない
が、例えば、振動篩等の公知の分級装置が挙げられる。
具体的には、振動ふるい機R型(商品名、(株)興和工
業所製)、ローテックス・スクリーナー(商品名、
(株)セイシン企業製)、DALTON振動ふるい、DALTON超
音波式振動ふるい(商品名、(株)ダルトン製)、ジャ
イロシフターGS型、円型振動ふるい機TM型、ユーラ
ンスクリーンKU型(商品名、(株)徳寿工作所製)、
ロータリーシフター(商品名、(株)西村機械製作所
製)等が挙げられる。
【0071】11)芯材の形状 分級工程によって得られた押出成形物(芯材)の形状は
以下に示す計算式によって円形度係数として求めること
ができる。 円形度係数=(4π×粒子の投影面積)/(粒子投影図
の輪郭の長さ)2 円形度係数とは、粒子の円形度合いを知るための尺度で
あり、粒子が完全な真円の場合1となり、粒子形状が真
円から崩れるに従って円形度係数が小さくなる。該円形
度係数は、PIAS−IV(株式会社ピアス製)等の市
販の測定機器を用いることにより測定することができ
る。
【0072】本発明では、任意に選んだ芯材100粒を
用いて、先に示した計算式により求めた円形度係数の平
均が0.80〜0.99のものであり、好ましくは0.
85以上であり、より好ましくは0.9以上である。平
均円形度係数が0.80以上の芯材はコーティングによ
る農薬成分の放出制御に適しており、特に、平均円形度
係数が0.9以上の芯材はコーティングによる農薬成分
の時限放出型の徐放機能を付与するのに適している。ま
た、本発明の効果を大きく損なわない限りにおいて、下
限値未満のものが若干量存在していても差し支えない。
【0073】12)被覆 本発明における芯材の被覆方法としては、流動層被覆
法、噴流層被覆法、転動被覆法等が挙げられ、これらの
いずれでもよいが、噴流層を用いて流動中の粒状物に対
し、被膜材料を溶剤に溶解させた被覆液を芯材表面にス
プレーコーティングする噴流層被覆法が好ましい。
【0074】一例を挙げるならば、樹脂を主成分とする
被覆材料を有機溶媒で溶解・懸濁させた被覆材料懸濁液
(以下、被覆液という)を流動状態の農薬含有球形粒子
(芯材)に噴霧する一方、高速熱風流により該芯材表面
の溶媒を除去、乾燥して、該芯材の表面に被覆材料を被
覆する方法を挙げることができる。該製造方法に使用し
得る被覆装置の一例について添付図面を参照しながら説
明するが、本発明の製造方法は、図1に示される噴流層
を用いて行うのが最も好ましい。該被覆方法において
は、本発明にかかわる被覆材料を均一に分散させるため
に特に被覆液の撹拌を強力に行う必要がある。この噴流
層は、転動または流動状態にある芯材3に対し、被覆液
を配管5経由で輸送され、スプレーノズル2により噴霧
し、芯材3の表面に吹き付けて、該表面を被覆すると同
時並行的に、高温気体を噴流塔1に下部から流入させ、
該高速熱風流によって、該表面に付着している混合溶解
液中の溶媒を瞬時に蒸発乾燥させるものであるなお、蒸
発した溶媒を含むガスはコンデンサー等で冷却され、溶
媒を凝縮、回収する。回収溶媒はフィルターを通すなど
して異物を除去後繰り返し使用することができる。
【0075】芯材を被覆する被覆材料は、特に限定され
るものではないが、樹脂を含有するものや硫黄などの無
機物質を含有するものである。その中でも農薬の全放出
期間の長さ、放出パターンにおける選択範囲の広さおよ
び被膜強度などの物性の点から、被覆材料は樹脂を含有
するものが好ましい。樹脂を含有する被覆材料におい
て、樹脂の含有割合は被覆液に対し、10〜100重量
%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、15
〜100重量%の範囲である。また、無機物質を含有す
る被覆液において、無機物質の含有割合は被覆液に対
し、20〜100重量%の範囲であることが好ましく、
より好ましくは、50〜90重量%の範囲である。
【0076】この被覆工程により形成される被覆層(被
膜)の厚みは、150μm以下であるのが好ましく、1
00μm以下であるのがさらに好ましい。被覆層の厚み
が150μmを超えると明らかにコスト高であり、実用
的ではない。また、被覆厚みが大きくなると粒度分布が
コーティング前の芯材の粒度分布よりも大粒の方へシフ
トし、シャープなものは得られにくい。本発明において
は、粒径分布の狭い芯材が得られるので、被覆層の厚み
が均一になるという特徴がある。
【0077】被覆液に使用する樹脂は特に限定されるも
のではなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を挙げるこ
とができる。熱可塑性樹脂としては具体的に、オレフィ
ン系重合体、塩化ビニリデン系重合体、ジエン系重合
体、ワックス類、ポリエステル、石油樹脂、天然樹脂、
油脂およびその変性物、ウレタン樹脂を挙げることがで
きる。
【0078】オレフィン系重合体としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共
重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、ポリブテン、
ブテン−エチレン共重合体、ポリスチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭
素共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等を挙げる
ことができ、塩化ビニリデン系重合体としては、塩化ビ
ニリデン−塩化ビニル共重合体などを挙げることができ
る。ジエン系重合体としては、ブタジエン重合体、イソ
プレン重合体、クロロプレン重合体、ブタジエン−スチ
レン共重合体、EPDM重合体、スチレン−イソプレン
共重合体などが挙げられる。
【0079】ワックス類としては、密ロウ、木ロウ、パ
ラフィン等が例示でき、ポリエステルとしてはポリ乳
酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルやポリ
エチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステルが例
示でき、天然樹脂としては、天然ゴム、ロジン等が例示
でき、油脂およびその変性物としては、硬化物、固形脂
肪酸および金属塩等を挙げることができる。
【0080】熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン
ホルムアルデヒド樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂、不
飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ウレタ
ン樹脂、および乾性油などを挙げることができる。これ
らの熱硬化性樹脂は数多くのモノマーの組み合わせが有
るが、本発明においては、モノマーの種類や組み合わせ
はなんら制限がない。また、モノマー同士の重合物の他
に、2量体あるいはポリマー化したもの、またはその混
合物の重合物であっても良い。また、種類の異なる複数
の樹脂を配合したものであっても良い。
【0081】フェノール樹脂としては、フェノール、o
−クレゾール、2,4−キシレノールなどのフェノール
類から選ばれた1種以上と、ホルムアルデヒドに代表さ
れるアルデヒド類から選ばれた1種以上との縮合反応に
よって得られたものを使用することができる。フラン樹
脂の代表的なものとしてフェノール・フルフラール樹
脂、フルフラール・アセトン樹脂、およびフルフリルア
ルコール樹脂などを挙げることができる。キシレン・ホ
ルムアルデヒド樹脂は、o−キシレンおよびエチルベン
ゼンなどのキシレン類から選ばれた1種以上と、ホルム
アルデヒドに代表されるアルデヒド類から選ばれた1種
以上との縮合反応によって得られたものを使用すること
ができる。ケトンホルムアルデヒド樹脂としては、アセ
トン・ホルムアルデヒド樹脂、シクロヘキサノン・ホル
ムアルデヒド樹脂、アセトフェノン・ホルムアルデヒド
樹脂、および高級脂肪族ケトンホルムアルデヒド樹脂な
どを挙げることができる。アミノ樹脂としては、尿素、
メラミン、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、
グアナミン類、およびアニリンなどのアミノ基含有モノ
マーから選ばれた1種以上と、ホルムアルデヒドとの縮
合反応によって得られたものを挙げることができる。ア
ルキド樹脂は非転化型、転化型のどちらでもよく、グリ
セリン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、
およびトリメチロールプロパンなどの多価アルコールか
ら選ばれた1種以上と、無水フタル酸、イソフタル酸、
マレイン酸、フマル酸、またテルペン油、ロジン、不飽
和脂肪酸とマレイン酸の付加物などの多塩基酸から選ば
れた1種以上とを縮合させて得られたものを挙げること
ができる。
【0082】また、アルキド樹脂を変性させる際に使用
する脂肪油または脂肪酸としては、アマニ油、大豆油、
ヒマシ油、ヤシ油、およびそれらの脂肪酸、またはグリ
セリンとエステル交換したモノグリセリドを挙げること
ができる。このほかロジン、エステルロジン、コーパ
ル、フェノールレジン等の樹脂変成物も使用することが
できる。不飽和ポリエステルとしては、無水マレイン
酸、フマル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン
酸などの有機酸から選ばれた1種以上と、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレング
リコールなどのポリオールから選ばれた1種以上とを縮
合反応させて得られたものを挙げることができる。
【0083】更に、該不飽和ポリエステルの硬化促進を
目的として、スチレン、ビニルトルエン、ジアリルフタ
レート、メタクリル酸メチルおよびトリアリルリン酸な
どのビニルモノマーから選ばれた1種以上とを縮合時に
加えて得られたものも使用することができる。エポキシ
樹脂としては、ビスフェノールA型、ノボラック型、ビ
スフェノールF型、およびジフェノール酸型のエポキシ
樹脂を挙げることができる。さらに、ポリエステル樹脂
をウレタン化したものなど、複合化した樹脂を使用する
ことも可能である。ウレタン樹脂としては、トリレンジ
イソシアナート、メタフェニレンジイソシアナート、ト
リフェニルメタントリイソシアナートおよびナフタリン
−1,5−ジイソシアナートなどのジイソシアナートか
ら選ばれた1種以上と、ポリオキシプロピレンポリオー
ル、ポリオキシエチレンポリオール、アクリロニトリル
−プロピレンオキシド重合物、グリセリン、ポリカプロ
ラクトンジオール、ポリカーボネートジオールおよびポ
リアクリラートポリオールなどのポリオールから選ばれ
た1種以上とをポリ付加重合させることによって得られ
たものを挙げることができる。
【0084】本発明で使用する被覆材料は、樹脂の他に
補助成分を含有するものであっても良い。該補助成分と
しては0.1〜100μmの微粉体が好ましい。具体的
にはタルク、クレー、カオリン、ベントナイト、雲母等
の鉱物質微粉、澱粉等の糖重合体粉、イオウ、アセチル
アセトン鉄、ジブチルジチオカルバメートニッケル等の
金属錯体、ステアリン酸鉄等の金属塩、先述の高吸水性
樹脂等が挙げられる。該補助成分の被覆液への添加によ
り、被覆農薬粒子の農薬活性成分放出後の被膜の分解性
向上など、機能を付加することができる。なお、本発明
被覆農薬粒子の被覆材料に、オレフィン系重合体のよう
な疎水性の強い樹脂を用いた場合には、被膜自体の撥水
性が強くなり、例えば湛水条件下にある水田や湖沼等に
施用すると、施用された被覆農薬粒子が浮上し、薬効発
現に悪影響を及ぼすことがある。これを回避するため被
覆工程後またはその次工程(例えば熱処理)後に、本発
明品の特性を著しく損なわない範囲で、被膜表面に親水
処理を施すことが好ましい。親水化の方法は特に限定さ
れないが、例えば、被覆農薬粒子の最表層にポリビニル
アルコール等の親水性物質、界面活性剤やホワイトカー
ボン、タルク、SiO2ダスト等の鉱物質微粉体を被覆
するのが最も簡易である。また、これら物質に農薬活性
物質、肥料、品質維持剤等を単独もしくは二種以上添加
して被覆しても良い。被覆直後の農薬粒子は溶媒や未反
応の原料物質等により品質が不安定になる可能性があ
り、本発明品の特性を著しく損なわない範囲で、被覆工
程に引き続き熱処理等によりそれら物質を除去してもよ
い。熱処理法は特に限定されないが、通熱風、赤外線照
射、マイクロウェーブ等の手法が挙げられ、これらの中
でも通熱風を行うのが最も簡易である。流動、転動、静
置等の条件下にある被覆農薬粒子群を、通風による熱処
理を行うに際し、熱処理条件は被膜の厚さ、樹脂溶液濃
度、処理する被覆農薬粒子群の量等により温度や風量、
処理時間等は一様ではないが、本発明品の特性を著しく
損なわない範囲で決定すればよい。
【0085】13)放出制御 本発明の芯材を用いた被覆農薬粒子は、農薬成分の放出
をプログラム化した被覆農薬粒子であり、施用直後から
該農薬成分の放出を開始するリニア型徐放機能や施用後
一定期間は放出しない時限放出型の徐放機能を有する被
覆農薬粒子であり、放出速度や放出期間を任意にコント
ロールでき、放出抑制期間における農薬成分の漏れを大
幅に抑えることができるのが特徴である。このような被
覆農薬粒子を用いれば、一年間で一度の施用で済ますこ
とができたり、播種前から移植前後までの間に施用して
も植物体に影響を与えることがないため、省力化した防
除法を実現することができる。本発明で云うところの時
限放出型の徐放機能とは、施用後一定期間農薬成分の放
出が抑制される放出抑制期間と一定期間経過後速やかな
放出を開始する放出期間とからなる放出パターンを意味
し、具体的には施用後から被覆農薬粒剤中の農薬成分が
10重量%放出するまでの期間を放出抑制期間とし、1
0重量%をこえて90重量%放出日までの期間を放出期
間とした場合、放出抑制期間/放出期間の比率が0.2
以上である放出パターンを意味し、リニア型徐放機能と
は、放出抑制期間が無い、もしくは放出抑制期間/放出
期間の比率が0.2未満であり、放出期間が10日以上
である放出パターンを意味する。
【0086】14)農薬粒剤の製法 上記のよって得られた農薬成分含有球形粒子(芯材)を
被覆液で被覆することによって様々な農薬放出特性を有
する放出制御型の被覆農薬粒子が得られる。農薬粒剤と
して製品化、商品化する場面では、該放出制御型の被覆
農薬粒子単独でもよく、組成の異なる球形粒子を被覆し
た放出制御型の被覆粒子を混合して製造したものでもよ
い。また、これら放出制御型の被覆農薬粒子と該被覆農
薬粒子の原料である未被覆の球形粒子を混合して製造し
てもよい。上記のとおり、本発明の製法は、少なくとも
一種以上の被覆農薬粒子群を使用することで自由に農薬
成分の放出特性を設計できる方法である。均一な混合状
態を得るには粒径や粒度差が小さく、各粒子の形状およ
び比重が近いほどよい。農薬粒剤の施用方法や施用量等
を考慮すると、粒径範囲を篩の目開きで0.1〜5.0
mmとするのがよく、好ましくは0.2〜4.0mm、
更には0.3〜3.5mmとするのがより好ましい。粒
径0.1mm未満の粒子は粉塵になりやすく、作業者の
健康面で不利である。また、粒径5mmを越える粒子
は、分級しやすいこともあって施用むらの原因になりや
すい。混合する前の農薬成分含有球形粒子(芯材)や放
出制御型の被覆農薬粒子の混合に際して、これら粒子群
の平均粒径で最も大きい方をx1 最も小さい方をx2
(x1≧x2、3種以上のときはx1が最大値、x2が最小
値とする)とするとき、均一に混合するためには、x2
を0.2x1以上とすることが好ましく、より好ましく
は0.3x1以上、さらには0.5x1以上とすることが
好ましい。なお、本発明における農薬成分含有粒子一粒
の粒径とは最大径を意味する。混合方法としては特に限
定されないが、対流、拡散、せん断等の混合機構を有す
る混合機や手動で混合する方法等が挙げられる。混合機
としては、混合容器が回転する容器回転型、混合容器は
固定して内部で混合翼が回転または気流の吹き込みによ
って混合する容器固定型、混合機が縮分の繰り返しによ
る縮分型、これらを組み合わせた複合型が挙げられ、こ
れらのいずれも用いることができる。
【0087】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0088】実施例1 原料としての農薬成分1−(6−クロロ−3−ピリジル
メチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンア
ミン(70重量%含有)、水膨潤性物質としてベントナ
イト(商品名「穂高」、(株)ホージュン製)、増量剤
としてタルク(商品名「S−2タルク」、(株)福岡タ
ルク工業所製)およびクレ−(商品名「5号クレー」、
竹原化学工業(株)製)をレーディゲミキサー(商品
名、(株)マツボー製M20型)で混合した。ミキサー
回転数100r/minで5分間運転して、これらの成
分の予備混合を行った。各成分の含有量は、農薬成分が
0.38kg(5.4重量%)、ベントナイトが3.5
kg(50.0重量%)、タルクが1.7kg(24.
6重量%)、クレーが1.4kg(20.0重量%)で
あった。次いで、この混合固形物成分に、バインダーと
して水を添加し、さらにチョッパー(回転数3000r
/min)を併用しながら3分間(ミキサー負荷5A)
混合して混合物を得た。水の添加量は、混合固形物物成
分100重量部に対して18重量部であった。
【0089】得られた混合物を押出成形機(不二パウダ
ル(株)製、ツインドームグラン(商品名、TDG−1
10))に供給して押出成形を行い、成形物を得た。こ
の時、スクリュー回転数30r/min、スクリーン径
0.7mmとした。成形物の中の水分含有率は19.0
重量%であった。また、得られた成形物の温度は48℃
であった。
【0090】得られた押出成形物を2kgずつ球形化装
置(不二パウダル(株)製、マルメライザー(商品名、
QJ−400))に供給し、回転数657r/min、
プレートピッチ2mmで2〜3分間球形化を行い、球形
化物を得た。得られた球形化物の中の水分含有率は1
5.9重量%であり、温度は45℃であった。
【0091】得られた球形化物を30kgずつ流動乾燥
機(不二パウダル(株)製、ミゼットドライヤー(商品
名、MDD−1000N))に供給し、熱風温度100
℃、風量11m3/hで19〜22分間乾燥を行い、乾
燥球形化物を得た。さらに振動篩いで0.85mm〜
1.4mmに分級し、芯材を得た。
【0092】異なる操作温度条件(実施例2〜9、比較
例1〜2)における押出成形および球形化の操作性につ
いて、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に
示す。なお、実施例1〜3は球形化装置のジャケット部
を75℃の温水を循環供給させることにより加熱し、実
施例4〜6は球形化装置上部より50℃の温風を風量3
3/minで供給し(熱風発生機SHD−9F、
(株)スイデン製)、実施例7〜9は球形化装置のジャ
ケット部を70℃の温水を循環させながら球形化装置上
部より50℃の温風を風量3m3/minで供給した。
比較例1は実施例1と同様に造粒後、球形化装置(整粒
機)のジャケットに冷水を通して冷却し、球形化処理を
行った。比較例2は0.2MPa・Gの蒸気でジャケッ
トを加温し、球形化装置(整粒機)上部より80℃の温
風を風量3m3/minで供給した。各工程における温
度を表1、水分を表2に示す。混合温度は混合機内の温
度、成形物温度は押出成形直後の成形物温度、球形化温
度は球形化装置(整粒機)内壁面の温度である。なお、
各工程での水分含有率は、測定サンプル約10gを供試
し、赤外線水分計(FD−6201、株式会社ケット科
学研究所製)を用いて110℃、20分の条件下で行っ
た。
【0093】
【表1】 評価基準 ○:押出成形操作あるいは球形化操作が良好であったも
の。または、球形化操作において球形化物のほとんどが
球状であり、円柱状のまま角のみが丸くなったものが少
量存在していたもの。 ×:押出成形操作あるいは球形化操作自体が困難であっ
たもの。または、球形化操作において球形化物のすべて
が球状ではなく、円柱状のまま角のみが丸くなったもの
が多数存在していたもの。
【0094】
【表2】
【0095】実施例1〜9の結果から、押出し後の造粒
物が凝集しない水分量で混合および押出成形を行った場
合、成形物中の農薬成分の分解が実質的にしない温度で
成形物の球形化を行うと、球形化の操作性は良好である
ことが分かった。
【0096】比較例1は押出成形物を球形化装置に投入
直後から団子状になり、比較例2は球形化過程で押出成
形物表面の乾燥したため、形状が悪く一部は粉化した。
【0097】実施例1〜9の粒子を100粒ずつ用い、
円形度係数を測定した。円形度係数は、PIAS−IV
(株式会社ピアス製)を用いて測定したが、以下の算式
によって算出できる。 円形度係数=(4π×粒子の投影面積)/(粒子投影図
の輪郭の長さ)2 その結果、平均円形度係数は0.9以上であった。
【0098】(被覆) 1.被覆 図1に示される噴流層被覆装置(塔径250mm、高さ
3000mm)を使用し、実施例1で得られた芯材の表
面に、低密度ポリエチレン(MFR=6.6〜7.4g
/10min)26重量%、タルク(平均粒径5μm)
73重量%、ステアリン酸鉄1重量%からなる被覆材料
で、被覆率が16重量%になるよう被覆し、被覆農薬粒
子を得た(実施例10)。製造条件は、下記の通りであ
る。同様に、実施例2で得られた芯材の表面に、低密度
ポリエチレン(MFR=0.4g/10min)30重
量%、タルク(平均粒径5μm)70重量%からなる被
覆材料で、被覆率が18重量%になるよう被覆し、被覆
農薬粒子を得た(実施例11)。なお、被覆率は、農薬
粒子の重量(a)と被膜の重量(b)との和を100重
量%とした被覆農薬粒剤に対する被膜の重量(b)の比
率であり、計算式[b×100/(a+b)]により求
めた値である。
【0099】被覆は被覆材料をテトラクロロエチレンに
溶解・懸濁して5.0重量%の均一な被覆液を用いた。 一流体ノズル:開口0.4mmハロコーン型 芯材 :4kg 熱風温度 :120±2℃ 熱風風量 :4m3/min スプレー流速:0.2kg/min 被覆工程は流動中の芯材が70℃に達した時点から開始
し、所定時間スプレーした後、10分の乾燥を実施し
た。なお、溶剤はコンデンサーで回収し、異物を取り除
いた後再度使用したものである。
【0100】2.放出機能確認試験 実施例10、11で得られた被覆農薬粒子の放出機能確
認試験を実施した。放出確認試験は、被覆農薬粒子の被
膜に亀裂が入り、被膜が破壊されることにより、内部の
芯材から農薬成分が外部に放出されるまでの時間(放出
開始時間)を測定したものである。試験方法と試験結果
を以下に示す。キャップ付試験管(12mm×72m
m)に前記被覆農薬粒子1粒と水1.5mlを入れキャ
ップをした。これを100管(粒)用意し水温20℃の
水槽に浸し、その直後から毎日、被覆農薬粒子の被膜崩
壊の有無を観察して崩壊した数を計測した。得られたデ
ータを、縦軸に累積放出率(供試被覆農薬粒子の累積崩
壊数)、横軸に経過日数をとったグラフにプロットし
て、試験開始から10重量%放出(被膜崩壊)に至るま
での日数d1(放出抑制期間)と、それ以降90重要%
放出に至るまでの日数d2(放出期間)を読み取った。
その結果、実施例10のd1が24日、d2が25日、
実施例11のd1が41日、d2が60日となった。ち
なみに、実施例1の未被覆農薬粒子(芯材)を同様に放
出機能確認試験を実施したところ、1日で放出完了し
た。これは、従来の押出造粒法による製剤と同等の性能
であるとすると水稲苗箱(移植時)施用での薬効は40
〜60日程度と予測される。
【0101】これとは別に、前記被覆農薬粒子1gを一
定量の水に投入し、水温20℃一定の条件下水中に浸漬
し、一定期間経過後に被覆農薬粒子を取り除いた後、残
った水中の農薬成分を測定した。水溶液中の農薬成分の
濃度は、高速液体クロマトグラフィ(ウォーターズ社製
486チューナブルUV/VIS検出器)を用いて測定した。そ
の結果、被覆農薬粒子の被膜が崩壊していない場合、即
ち放出率が0%の場合は農薬成分が検出されず、農薬成
分が被膜を通過して放出されていないことが確認され
た。以上の試験によって被覆された球形粒子は時限放出
型の徐放機能を有することが確認された。
【0102】上記実施例1の未被覆農薬粒子(芯材)、
実施例10、実施例11の被覆農薬粒子を用いて、例え
ば、これらを等量ずつ混合して農薬粒剤を製造したもの
を使用すると、施用直後は実施例1の未被覆農薬粒子
(芯材)が薬効を示し、20日過ぎに実施例10、40
日過ぎに実施例11の被覆農薬粒子が放出を開始し、全
体として農薬成分の放出に100日、薬効としてそれ以
上の日数持続することがわかる。
【0103】
【発明の効果】本発明の球形粒子の製造方法によって、
あらゆるパターンの放出制御型の被覆農薬粒子を製造す
るために必要となる、真球性が高く、表面が滑らかな、
被覆を施しやすい形態の芯材を効率的に製造することが
できる。特に、農薬成分、水膨潤性物質、微粉末担体か
らなる原料および水とを混合・混練し、押出成形/球形
化する方法で、製造条件、特に整粒機を特定の操作条件
にて用いることにより、造粒物の品質を劣化させず安定
的に球状粒子を製造する方法である。さらに、該芯材を
被覆液で被覆することにより、農薬の放出が制御された
種々の放出制御型の被覆農薬粒子が製造可能である。ま
た、該放出制御型の被覆農薬粒子を単独で、もしくは異
種の放出制御型の被覆農薬粒子との混合、未被覆農薬粒
子(芯材)との混合により、従来の徐放型農薬粒剤の効
果の持続期間60〜70日をそれ以上に延ばすことが可
能となり、農業従事者の要求に適合した農薬粒剤を容易
に製造することができる。本発明製造方法によって得ら
れた農薬粒剤を作物の栽培に用いることにより、農薬の
散布・施用における作業を著しく軽減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】噴流層被覆装置の断面図
【符号の説明】 1:噴流塔 2:スプレーノズル 3:芯材 4:熱風供給管 5:被覆材料導入管 6:ガイド管 7:抜き出し口

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】農薬成分、水膨潤性物質、微粉末担体から
    なる原料および水を混合して混合物を得る混合工程、該
    混合物を押出成形してソ−メン状の成形物を得る押出工
    程および該ソ−メン状の成形物を整粒機により球形化し
    て造粒物を得る球形化工程の3工程からなる、平均粒子
    径が0.5〜30mmの造粒物を製造する方法におい
    て、押出工程で得られるソ−メン状の成形物が凝集しな
    い水分含有率で、混合および混合物の押出成形を行い、
    かつ、得られるソ−メン状の成形物中の農薬成分の分解
    が実質的に起こらない温度で該ソ−メン状の成形物を整
    粒機で球形化を行って造粒物を得ることを特徴とする農
    薬成分含有球形粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】押出工程および球形化工程において、該押
    出工程におけるソ−メン状の成形物の水分含有率と、該
    球形化工程において球形化した造粒物の水分含有率との
    差が0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項
    1記載の農薬成分含有球形粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】球形化工程における整粒機内の温度が15
    〜100℃の範囲であることを特徴とする請求項1もし
    くは請求項2のいずれか1項記載の農薬成分含有球形粒
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】球形化工程における整粒機の加温が、整粒
    機の内壁面を外部から加温することよって行われる請求
    項1〜3のいずれか1項記載の農薬成分含有球形粒子の
    製造方法。
  5. 【請求項5】球形化工程の整粒機が、機内のガスを交換
    することができる構造の整粒機である請求項4記載の農
    薬成分含有球形粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】水膨潤性物質がモンモリロナイト鉱物を含
    有するものである請求項1記載の農薬成分含有球形粒子
    の製造方法。
  7. 【請求項7】球形化された造粒物が、平均円形度係数
    0.80〜0.99を有する造粒物である請求項1〜6
    のいずれか1項記載の農薬成分含有球形粒子の製造方
    法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項記載の方法で
    製造した農薬成分含有球形粒子を、被覆材で被覆するこ
    とを特徴とする被覆農薬粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の方法で製造した被覆農薬粒
    子を用いて、農薬粒剤を製造する方法。
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