JP2002234789A - 被覆生物活性物質用粒子、被覆生物活性物質とその製造方法、および被覆生物活性物質を含有する組成物 - Google Patents
被覆生物活性物質用粒子、被覆生物活性物質とその製造方法、および被覆生物活性物質を含有する組成物Info
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Abstract
子の微粒子化および/または粉化に起因する被膜の物性
低下や溶出制御機能喪失が発生しにくい被覆生物活性物
質用粒子の提供。 【課題を解決するための手段】生物活性物質を含有する
粒子の硬度を2〜7kgの範囲にする。
Description
粒子、被覆生物活性物質とその製造方法、および被覆生
物活性物質を含有する組成物に関する。
栄養食品に代表される生物活性物質の効能(肥効、薬効
など)の長期化や発現パターンの制御、取扱い易さの向
上を目的として、該生物活性物質粒子の表面を被膜材料
で被覆した被覆生物活性物質(例えば被覆農薬粒剤、被
覆肥料など)が製造され使用されている。
覆生物活性物質は、生物活性物質粒子の表面を被膜材料
で被覆したものであり、生物活性物質の任意の放出制御
が可能な資材として広く普及している。その被覆操作
は、一般に物理的な外力によって転動、流動、もしくは
噴流状態にある該生物活性物質粒子の表面に、液状の被
膜材料を塗布し、固化させ、被膜を形成させる方法によ
って行われている。
物活性物質粒子は物理的な外力を受け続ける状態にある
ことから、その一部が破損、粉砕することにより微粒子
化および/または粉化し、この微粒子および/または粉
が被膜の中に混入する場合があった。更に、該微粒子お
よび/または該粉の被膜への混入は、被膜の物性低下、
溶出制御機能喪失の原因となる場合があった。
生物活性物質粒子の表面に、液状の被膜材料を塗布し、
固化させ、被膜を形成させる場合、該生物活性物質粒子
はより大きな物理的外力を受け続けることから、その一
部が微粒子化および/または粉化し易い傾向にあった。
に鑑み、本発明者らは鋭意研究を重ねた。その結果、生
物活性物質を含有し、且つ硬度が2〜7kgの範囲にあ
る粒子であれば、その表面を被膜材料で被覆して被覆生
物活性物質にする際に、該粒子が微粒子化および/また
は粉化することによって発生する微粒子および/または
粉の、被膜への混入に起因する被膜の物性低下や溶出制
御機能喪失の発生が少ないを見出し、この知見に基づい
て本発明を完成させた。
る。 (1)生物活性物質を含有し、且つ硬度が2〜7kgの
範囲にある被覆生物活性物質用粒子。
前記第1項記載の被覆生物活性物質用粒子。
有する粒子である前記第1項または第2項記載の被覆生
物活性物質用粒子。
素の生物活性物質粒子に対する含有割合が30〜100
重量%の範囲である前記第3項記載の被覆生物活性物質
用粒子。
0.5〜7mmの範囲にある前記第1項〜第4項の何れ
か1項記載の被覆生物活性物質用粒子。
度係数が0.85以上である前記第1項〜第5項の何れ
か1項記載の被覆生物活性物質用粒子。 計算式: (4π×粒子の投影面積)/(粒子投影図の輪郭
の長さ)2
載の被覆生物活性物質用粒子の表面が被膜材料で被覆さ
れた被覆生物活性物質。
前記第1項〜第6項の何れか1項記載の被覆生物活性物
質用粒子の表面に、被膜材料を吹き付けることを特徴と
する被覆生物活性物質の製造方法。
と肥料とを含有する組成物。
れた被覆生物活性物質と肥料とを含有する組成物。
本発明の被覆生物活性物質用粒子(以下「本発明粒子」
と記載する。)は、その表面を被膜材料で被覆すること
によって被覆生物活性物質を製造する際に、該粒子が微
粒子化や粉化を起こしにくい被覆生物活性物質用粒子で
ある。
粒子50粒について、木屋式硬度計(株式会社木屋製作
所)を用いて圧縮破砕強度を測定した値の平均値であ
る。本発明において該硬度は2〜7kgの範囲、好まし
くは2.5〜6kgの範囲にある。
範囲であれば、該粒子を被膜材料で被覆した被覆生物活
性物質の被膜物性の低下や、溶出機能喪失が起こりにく
い。また、該硬度が7kgを越える場合には、粒子の形
状が被覆に適さない場合があり、所望の被膜物性や溶出
機能が得られないことがある。
物、農産物などの植物体の育成、保護の目的で用いられ
るもの、(B)人間をはじめとする動物の育成、保護の
目的で用いられるもの、(C)人間の日常生活において
使用され直接肌に接するものの何れかである。
農作物の高品質化、病害防除、害虫防除、有害動物防
除、雑草防除、更には、農作物の生育促進、生育抑制、
矮化などの効果をもたらすものであって、具体的には肥
料、硝酸化成抑制剤、ウレアーゼインヒビター、農薬、
微生物等を挙げることができる。特に被覆生物活性物質
に用いる場合、生物活性物質が肥料または農薬である
と、その使用目的に対して比較的高い効果が得られる。
粒剤、および口腔剤などの医薬、補助栄養食品、家畜の
餌などを挙げることができ、(C)として具体的には、
入浴剤、洗濯用洗剤、排水管等の成型洗浄剤などを挙げ
ることができる。
料、加里質肥料のほか、植物必須要素のカルシウム、マ
グネシウム、硫黄、鉄、微量要素やケイ素等を含有する
肥料を挙げることができる。具体的には、窒素質肥料と
して硫酸アンモニア、尿素、硝酸アンモニアのほか、イ
ソブチルアルデヒド縮合尿素、アセトアルデヒド縮合尿
素等が挙げられ、燐酸質肥料としては過燐酸石灰、熔成
リン肥、焼成リン肥等が挙げられ、加里質肥料としては
硫酸加里、塩化加里、けい酸加里肥料等が挙げられ、そ
の形態としては特に限定はない。また、肥料の三要素の
合計成分量が30%以上の高度化成肥料や配合肥料、有
機質肥料、更には、農薬、硝酸化成抑制材、ウレアーゼ
阻害材、微量要素等を添加した肥料などを挙げることが
できる。特に被覆生物活性物質に用いる場合、生物活性
物質が尿素であると、その使用目的に対して比較的高い
効果が得られる。
有害動物防除剤、雑草防除剤、植物生長調節剤を挙げる
ことができ、これらであればその種類に制限なく使用す
ることができる。病害防除剤とは、農作物等を病原微生
物の有害作用から保護するために用いられる薬剤であ
り、主として殺菌剤が挙げられる。害虫防除剤とは、農
作物等の害虫を防除する薬剤であり、主として殺虫剤が
挙げられる。有害動物防除剤とは、農作物等を加害する
植物寄生性ダニ、植物寄生性線虫、野そ、鳥、その他の
有害動物を防除するために用いる薬剤である。雑草防除
剤とは農作物や樹木等に有害となる草木植物の防除に用
いられる薬剤であり、除草剤とも呼ばれる。植物生長調
節剤とは、植物の生理機能の増進あるいは抑制を目的に
用いられる薬剤である。
ましいが常温で液体であっても良い。また、本発明にお
いては、農薬が水溶性であっても、水難溶性であって
も、水不溶性のものであっても用いることができ特に限
定されるものではない。農薬としてその具体例を下記に
挙げるが、これらはあくまでも例示であり、これらに限
定されるものではない。また、農薬は1種であっても、
2種以上の複合成分からなるものであっても良い。
メチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンア
ミン、O,O−ジエチル−S−2−(エチルチオ)エチ
ルホスホロジチオエート、1,3−ビス(カルバモイル
チオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸
塩、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ
〔b〕フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メチル
カルバマート、(2−イソプロピル−4−メチルピリミ
ジル−6)−ジエチルチオホスフェート、5−ジメチル
アミノ −1,2,3−トリチアンシュウ酸塩、O,O−
ジプロピル−O−4−メチルチオフェニルホスフェー
ト、
−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル
(メチル)アミノチオ〕−N−イソプロピル−β−アラ
ニナート、1−ナフチル−N−メチルカーバメート、2
−イソプロポキシフェニル−N−メチルカーバメート、
ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イリデン−
マロネート、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ
〔3,4−b〕ベンゾチアゾール、1,2,5,6−テ
トラヒドロピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−4−
オン、3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾー
ル−1,1−ジオキシド、2,4−ジクロロフェノキシ
酢酸のナトリウム塩、ジメチルアミン塩またはエチルエ
ステル。
ナトリウム塩またはエチル、ブチルエステル。2−メチ
ル−4−クロロフェノキシ酪酸のナトリウム塩またはエ
チルエステル。α−(2−ナフトキシ)プロピオンアニ
リド、S−1−メチル−1−フェニルエチル=ピペリジ
ン−1−カルボチオアート、S−(4−クロロベンジ
ル)−N,N−ジエチルチオカーバメート、5−ターシ
ャリーブチル−3−(2,4−ジクロル−5−イソプロ
ポキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾリン−2
−オン、
ル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ〕
アセトフェノン、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)
−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエンス
ルホネート、3−イソプロピル−2,1,3−ベンゾ−
チアジアジノン−(4)−2,2−ジオキシドまたはそ
のナトリウム塩、2−クロロ−4−エチルアミノ−6−
イソプロピルアミノ−s−トリアジン、
(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジ
ン、2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミノ)−
s−トリアジン、2−メチルチオ−4,6−ビス(イソ
プロピルアミノ)−s−トリアジン、1−(α,α−ジ
メチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素、メチル=
α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバ
モイルスルファモイル)−ο−トルアート、
N−メチルアセトアニリド、1−(2−クロロイミダゾ
[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル尿素、S−
ベンジル=1,2−ジメチルプロピル(エチル)チオカ
ルバマート、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テ
ニル)−2´,6´−ジメチルアセトアニリド等を挙げ
ることができる。
物によって合成され、植物体内に蓄積する低分子の抗菌
性物質であるファイトアレキシンを誘導する物質を挙げ
ることができる。
ド、チオ尿素、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピ
リミジン、2−メルカプトベンゾチアゾール、サルファ
ーチアゾール、グアニルチオウレア,N−2,5−ジク
ロロフェニルサクシナミド酸、4−アミノ−1,2,4
−トリアゾール塩酸塩、2−[(N−ニトロ)メチルア
ミノ−1,3,4−チアジアゾール、5−メルカプト−
1、3、4−トリアゾール、2−クロロ−6−(トリク
ロロメチル)ピリジン、トリクロロメチルメチルアミノ
トリアジン、2,4−ジクロロアニリン、および2−ト
リクロロメチルキノリンなどを挙げることができる。
-ブチル)チオフォスフォリックトリアミド、N-(n-ブ
チル)フォスフォリックトリアミド、チオフォスフォリ
ルトリアミド、フェニルフォスフォロジイミデート、シ
クロヘキシルチオフォスフォリックトリアミド、シクロ
ヘキシルフォスフォリックトリアミド、フォリックトリ
アミド、ヒドロキノン、p−ベンゾキノン、アンモニウ
ムチオサルフェイト、ヘキサアミドシクロトリフォスフ
ァゼン、チオピリジン類、チオピリジミン類、チオピリ
ジン−N−オキサミド類、NN−ハロ−2−イミダゾリ
ジノン、N−ハロ−2−オキサゾリジノン、ホウ酸、N
−ヒドロカルビルチオフォスフォリックトリアミド、
ド、N−ヒドロカルフォスフォリックトリチオアミド、
メタルニトレイト、N−ジアミノ(チオ)ホスフィニル
サルフィナミド、N−ジアミノ(チオ)ホスフィニルサ
ルフォナミド、O−ジアミノフォスフィニルオキシム、
S−ヒドロカルビルジアミノ燐酸チオレートホウ酸、ホ
ウ酸塩、臭化−ニトロアルカン類、硝酸鉄、硝酸アルミ
ニウム等の硝酸金属塩、ヒドロキシ酸類、3−アルキル
−ロダミン−5−酢酸、蟻酸カルシウム、酢酸カルシウ
ム、ナトリウム、銅、マンガン、亜鉛のジチオカルバメ
ート、イムノグロブリンG(IgG)、イムノグロブリ
ンY(IgY)等のイムノグロブリンなどを挙げること
ができる。
ン、銅、亜鉛、モリブデン、ホウ素、塩素、珪素、ナト
リウム、コバルト、ニッケル、アルミニウム、およびセ
レンなどを挙げることができる。
果のあるものを用いることができる。具体的にはトリコ
デルマ属(トリコデルマ・リグノーラム、トリコデルマ
・ビィリディなど)、グリオクラディウム属(グリオク
ラディウム・ビレンスなど)、セファロスポリウム属、
コニオシリウム属、スポリデスミウム属、ラエティサリ
ア属などの糸状菌、アグロバクテリウム属(アグロバク
テリウム・ラディオバクター)、バチルス属(バチルス
・ズブチリス)、シュードモナス属(シュードモナス・
セパシア、シュードモナス・グルメ、シュードモナス・
グラディオリ、シュードモナス・フロルエッセンス、シ
ュードモナス・アウレオファシエンス、シュードモナス
・プチダなど)、キサントモナス属、エルビニア属、ア
ースロバクター属、コリネバクテリウム属、
フラボバクテリウム属、ストレプトマイセス属(ストレ
プトマイセス・アクロモゲナス、ストレプトマイセス・
ファエオパーピュレンス、ストレプトマイセス・ヒグロ
スコピカス、ストレプトマイセス・ニトロスポレンス、
ストレプトマイセス・バーネンシスなど)、アクチノプ
ラネス属、アルカリゲネス属、アモルフォスポランギウ
ム属、セルロモナス属、マイクロモノスポラ属、パスチ
ュリア属、ハフニア属、リゾビウム属、ブラディリゾビ
ウム属、セラティア属、ラストニア属(ラストニア・ソ
ラナセアラム)などの細菌および放線菌を挙げることが
できる。
抗菌活性物質産生菌である。具体的には抗菌物質生産能
の高いシュードモナス属細菌であり、例えば抗生物質を
生産する菌株としては抗生物質ピロールニトリン(対ダ
イコン苗立枯病菌)を生産するシュードモナス・セパシ
ア、抗生物質フェナジンカルボン酸(対コムギ立枯病
菌)やピロールニトリン、ピオルテオリン(対ワタ苗立
枯病菌、キュウリ苗立枯病菌)、シアン化物(タバコ黒
根病菌)、ディアセチルフログルシノール(対コムギ立
枯病菌)などを生産するシュードモナス フロルエッセ
ンス、更には土壌中の鉄を病原菌に利用させず、植物に
のみ利用できるようにする鉄キレート物質シデロフォア
(シュードバクチン、蛍光性シデロフォア:ピオベルデ
ィン)などを生産する蛍光性シュードモナス属菌(シュ
ードモナス・プチダ、シュードモナス・フロルエッセン
スなど)を挙げることができる。
のアグロシン84(対根頭がんしゅ病菌)を生産するア
グロバクテリウム・ラディオバクターや植物ホルモンな
どの生育増進物質を生産する生育増進性根圏細菌(PG
PR)として蛍光性シュードモナス(シュードモナス・
プチダ、シュードモナス・フロルエッセンスなど)やバ
チルス属などが挙げられる。特にCDU分解菌群(シュ
ードモナス属、アースロバクター属、コリネバクテリウ
ム属、アグロバクテリウム属など)やストレプトマイセ
ス属の菌株(例えば特公平5−26462号公報に開示
の微工研寄託第10533号)は土壌伝染性の病原性糸
状菌に対し顕著な抑止力を有するため好ましく用いられ
る。
物質を含有していれば、特に限定されるものではなく、
生物活性物質単独を造粒したものであってもよく、クレ
ー、カオリン、タルク、ベントナイト、炭酸カルシウム
などの担体や、ポリビニルアルコール、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、澱粉類などの結合剤と共に造
粒したものであっても構わない。また、該粒子は必要に
応じ、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル等の界面活性剤や廃糖蜜、動物油、植物油、水素添加
油、脂肪酸、脂肪酸金属塩、パラフィン、ワックス、グ
リセリンなどを含有したものであっても構わない。
級アルキルジカルボン酸塩類、高級アルコール硫酸エス
テル塩類、高級アルキル・スルフォン酸塩類、高級アル
キル・ジスルフォン酸塩類、スルフォン化高級脂肪酸塩
類、高級アルキル燐酸エステル塩類等のアニオン界面活
性剤、高級アルキル・アミン塩類、第4級アンモニウム
塩類等のカチオン界面活性剤、ポリオールの脂肪酸エス
テル、およびポリエチレン・オキサイド縮合型等のノニ
オン界面活性剤を挙げることができる。
物質を含有していれば特に限定されるものではないが、
該粒子が尿素を含有する粒子である場合には、本発明の
効果が特に有効に発現する。その際の本発明粒子に含ま
れる尿素の含有割合は30〜100重量%の範囲である
ことが好ましい。
られたものであっても良い。具体的には、押出造粒法、
流動層式造粒法、転動造粒法、圧縮造粒法、被覆造粒
法、溶融造粒法、攪拌造粒法、あるいは吸着造粒法等を
挙げることができる。押出造粒とは、粉末状又は溶融状
態にある原料を、押出機により一定の孔径の孔より押出
して造粒する方法である。流動層式造粒法とは、原料紛
体相を流動状態に保ち凝集造粒する方法である。転動造
粒法とは、ドラム型、転同型、皿型等の造粒機を用い、回
転若しくは攪拌の作用又は振動によって造粒する方法で
ある。
造粒する方法である。被覆造粒法とは、被覆物質の溶液
若しくは溶融液またはバインダーの溶液若しくは溶融液
を、核粒子の表面に付着・被覆させることで、核粒子を
成長させる方法である。溶融造粒法とは、原料の溶融液
をフレーカー、噴射、上板滴下等の方法で分散冷却固化
することによって造粒する方法である。攪拌造粒法と
は、攪拌羽によるせん断、転動、圧密などの作用により
造粒する方法である。吸着造粒法とは吸収、吸着能力の
高い基材に生物活性物質を吸着させることによって造粒
する方法である。
合には、溶融造粒法によって造粒することが好ましく、
生物活性物質が加里肥料や燐酸肥料である場合には、造
粒助剤と共に圧縮造粒法や転動造粒法などにより造粒す
ることが好ましく、また、生物活性物質が農薬粒子であ
る場合には、造粒助剤と共に昆練・打錠、若しくは押出
造粒法などにより造粒することが好ましい。
に限定されるものではないが、例えば、粒子が含有する
水分の制御や結合材の使用により調節する。本発明粒子
が含有する水分は、その組成によっても異なるものの、
該粒子に対して1重量%以下であれば、硬度2kg以上
の粒子が比較的得やすい。また、前述の結合材として
は、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、酢酸ビニ
ル、尿素樹脂などの接着剤を挙げることができる。その
使用割合もまた本発明粒子の組成によっても異なるもの
の、通常3〜10重量%の範囲で使用することが好まし
い。
法、あるいは吸着造粒法等の造粒方法により、溶融状態
または溶液の状態にある粒子原料を用いて粒子の造粒を
行う場合であれば、前述の結合材を、最終的に得られる
粒子に対し3〜10重量%の割合となるように、粒子原
料に添加することによって硬度が4〜9kgの粒子を得
ることができる。
含有する水分を1重量%以下とし、かつホルマリンを粒
子に対して0.1〜1重量%の範囲で添加することによ
り、2kg以上の硬度の粒子を得ることができる。さら
に、噴流装置を用いて該粒子の表面に尿素溶融液をスプ
レーすれば(スプレー造粒法)、硬度4〜7kgの粒子
を得ることができる。
法、あるいは吸着造粒法等の方法により、粉状の粒子原
料を用いて粒子の造粒を行う場合であれば、前述の結合
材を、最終的に得られる粒子に対する割合が3〜10重
量%の範囲となように、粒子原料として用いる生物活性
物質に添加し、さらに、該粒子が含有する水分を1重量
%以下にすることによって、硬度が4〜7kgの粒子を
得ることができる。
行う場合であれば、前述の結合材を最終的に得られる粒
子に対する割合が3〜10重量%の範囲となるように、
粒子原料として用いる生物活性物質に添加することによ
り、硬度2〜9kgの粒子を得ることができる。
あれば、前述の結合材を最終的に得られる粒子に対する
割合が3〜10重量%の範囲となるように、粒子原料と
して用いる生物活性物質に添加することにより、硬度2
〜11kgの粒子を得ることができる。
物質にかける圧力が高い程、得られる粒子の硬度は高く
なるが、造粒速度が遅くなることがある。その場合に
は、粒子原料にワックス、界面活性剤、無機フィラーな
どのスリップ材を添加することで高圧造粒でありながら
高い生産性を達成することができる。また、本発明にお
いては、横押出方法よりも縦押出方法が好ましい。
う場合は、粒子原料として用いる生物活性物質の種類と
使用する造粒助材の種類とによって異なるが、圧力が高
い程硬度が高くなる傾向がある。例えば、生物活性物質
が硫酸加里であり造粒助材が水と界面活性剤である場合
は、造粒の際の圧力が250kg以上であれば4〜12
kgの粒子を得ることができる。該圧力が300kg以
上ではさらに硬度は高くなるが、形状が悪くなる傾向が
ある。また硬度が7kgをこえると回転円盤式整粒機
(不二パウダル株式会社製、マルメライザーQJ40
0)等による整粒処理の効果が得られにくくなる場合が
ある。
はないが、例えば、肥料の場合においては0.5〜7m
mであることが好ましく、農薬の場合においては0.3
〜3mmであることが好ましい。これらは篩いを用いる
ことにより、前記範囲内で任意の粒径を選択することが
できる。被覆生物活性物質使用する本発明粒子1粒あた
りの重量にもよるが、該粒径が上記範囲であれば、被膜
物性の低下、溶出機能の喪失をより効果的に抑えること
ができる。
はないが、下記式によって求めた円形度係数が0.85
以上、好ましくは0.9以上であれば、被膜物性の低
下、溶出機能の喪失をより効果的に抑えることができ
る。 計算式:(4π×粒子の投影面積)/(粒子投影図の輪郭
の長さ)2
100粒について、円形度測定装置(例えば、株式会社
ピアス製 ピアス−IV(PIAS−IV))を用いて
円形を測定した値の平均値である。
めには、形状を球形とする整形工程設けることが好まし
く、一般的な回転円盤式整粒機(不二パウダル株式会社
製、マルメライザーQJ400)等を用いることが推奨
される。溶融物から粒子を造粒すると円形度係数の高い
ものを得られ易いが、その場合も形状の悪い粒子の混入
を避ける為には上記整形工程を用いることが好ましい。
押出、圧縮整形ではとくに該工程の効果が顕著である。
の表面が被膜材料で被覆されたものである。本発明に使
用する被膜材料としては、樹脂を含有するものや硫黄な
どの無機物質を含有するものを挙げることができる。樹
脂を含有する被膜材料において、樹脂の含有割合は被膜
材料重量に対し、10〜100重量%の範囲であること
が好ましく、より好ましくは、20〜100重量%の範
囲である。また、無機物質を含有する被膜材料におい
て、無機物質の含有割合は被膜材料重量に対し、20〜
100重量%の範囲であることが好ましく、より好まし
くは、50〜90重量%の範囲である。
ものではなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エマルジ
ョン等を挙げることができる。熱可塑性樹脂としては具
体的に、オレフィン系重合体、塩化ビニリデン系重合
体、ジエン系重合体、ワックス類、ポリエステル、石油
樹脂、天然樹脂、油脂およびその変性物、ウレタン樹脂
を挙げることができる。
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共
重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、ポリブテン、
ブテン−エチレン共重合体、ブテン−プロピレン共重合
体、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、およびエチレン−メタアクリル酸
エステル共重合体等が例示でき、塩化ビニリデン系重合
体としては、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体が例
示できる。
体、イソプレン重合体、クロロプレン重合体、ブタジエ
ン−スチレン共重合体、EPDM重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体等が例示できる。
ラフィン等が例示でき、ポリエステルとしてはポリ乳
酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルやポリ
エチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステルが例
示でき、天然樹脂としては、天然ゴム、ロジン等が例示
でき、油脂及びその変性物としては、硬化物、固形脂肪
酸および金属塩等を例示することができる。
フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン
ホルムアルデヒド樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂、不
飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ウレタ
ン樹脂、および乾性油などを挙げることができる。これ
らの熱硬化性樹脂は数多くのモノマーの組み合わせが有
るが、本発明においては、モノマーの種類や組み合わせ
は限定されるものではない。また、モノマー同士の重合
物の他に、2量体あるいはポリマー化したもの、または
その混合物の重合物であっても良い。また、種類の異な
る複数の樹脂を配合したものであっても良い。
クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、2,4-キシレ
ノール、2,3-キシレノール、3,5-キシレノール、2,5-キ
シレノール、2,6-キシレノール、および3,4-キシレノー
ルなどのフェノール類から選ばれた1種以上と、ホルム
アルデヒドに代表されるアルデヒド類から選ばれた1種
以上との縮合反応によって得られたものを使用すること
ができる。
ル・フルフラール樹脂、フルフラール・アセトン樹脂、
およびフルフリルアルコール樹脂などを挙げることがで
きる。キシレン・ホルムアルデヒド樹脂は、o-キシレ
ン、m-キシレン、p-キシレン、およびエチルベンゼンな
どのキシレン類から選ばれた1種以上と、ホルムアルデ
ヒドに代表されるアルデヒド類から選ばれた1種以上と
の縮合反応によって得られたものを使用することができ
る。
セトン・ホルムアルデヒド樹脂、シクロヘキサノン・ホ
ルムアルデヒド樹脂、アセトフェノン・ホルムアルデヒ
ド樹脂、および高級脂肪族ケトン・ホルムアルデヒド樹
脂などを挙げることができる。
オ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、グアナミン
類、およびアニリンなどのアミノ基含有モノマーから選
ばれた1種以上と、ホルムアルデヒドとの縮合反応によ
って得られたものを挙げることができる。
でもよく、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ソルビトール、マン
ニトール、およびトリメチロールプロパンなどの多価ア
ルコールから選ばれた1種以上と、無水フタル酸、イソ
フタル酸、マレイン酸、フマル酸、セバシン酸、アジピ
ン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ジフェン酸、1,8-
ナフタリル酸、またテルペン油、ロジン、不飽和脂肪酸
とマレイン酸の付加物などの多塩基酸から選ばれた1種
以上とを縮合させて得られたものを挙げることができ
る。
する脂肪油または脂肪酸としては、アマニ油、大豆油、
エゴマ油、魚油、桐油、ヒマワリ油、クルミ油、オイチ
シカ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、蒸留脂肪酸、綿実
油、ヤシ油、およびそれらの脂肪酸、またはグリセリン
とエステル交換したモノグリセリドを挙げることができ
る。このほかロジン、エステルロジン、コーパル、フェ
ノールレジン等の樹脂変成物も使用することができる。
ン酸、フマル酸、イタコン酸、無水フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3,6-
エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、テトラクロル無水フタル酸、および3,
6-エンドジクロルメチレンテトラクロルフタル酸などの
有機酸から選ばれた1種以上と、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、水素化ビスフェノールA、2,2-
ビス(4-オキシエトキシフェニル)プロパン、および2,2-
ビス(4-オキシプロポキシフェニル)プロパンなどのポリ
オールから選ばれた1種以上とを縮合反応させて得られ
たものを挙げることができる。
目的として、スチレン、ビニルトルエン、ジアリルフタ
レート、メタクリル酸メチル、トリアリルシアヌル酸、
およびトリアリルリン酸などのビニルモノマーから選ば
れた1種以上とを縮合時に加えて得られたものも使用す
ることができる。
型、ノボラック型、ビスフェノールF型、テトラビスフ
ェノールA型、およびジフェノール酸型のエポキシ樹脂
を挙げることができる。
たものなど、複合化した樹脂を使用することも可能であ
る。
アナート、3,3'-ビトリレン-4,4'-ジイソシアナート、
ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアナート、ポリメチレ
ンポリフェニレンポリイソシアナート、3,3'-ジメチル-
ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアナート、メタフェニ
レンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシ
アナート、2,4-トリレンジイソシアナート、トリジンジ
イソシアナート、
ロンジイソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアナート、水添キシレン
ジイソシアナート、およびナフタリン-1,5-ジイソシア
ナートなどのジイソシアナートから選ばれた1種以上
と、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチ
レンポリオール、アクリロニトリル-プロピレンオキシ
ド重合物、スチレン-プロピレンオキシド重合物、
ジピン酸-エチレングリコール、アジピン酸-ブチレング
リコール、アジピン酸-トリメチロールプロパン、グリ
セリン、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネー
トジオール、ポリブタジエンポリオール、およびポリア
クリラートポリオールなどのポリオールから選ばれた1
種以上とを、ポリ付加重合させることによって得られた
ものを挙げることができる。
にわたる徐放機能、更には時限放出型の徐放機能の達成
には、本発明粒子の表面を透湿性の低い樹脂を含有する
被膜材料で完全に被覆し、水分の透過を極僅かに抑える
ことができる被膜を形成させることが必要である。つま
り、ピンホールや亀裂の無い被膜を形成することが重要
である。特に、時限放出型の除放機能において、長い放
出抑制期間が必要な場合には、粒子の表面に透湿性の小
さな被膜を形成させることが有効である。透湿性の小さ
い樹脂被膜を該粒子表面に被覆することにより、外部に
存在する水分を徐々に時間をかけて該粒子にまで浸透さ
せることができる。
膜材料で該粒子を被覆することが有効であり、更に、熱
可塑性樹脂としてオレフィン重合体、オレフィン共重合
体、塩化ビニリデン重合体、塩化ビニリデン共重合体を
用いることが有効である。特にポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−一
酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチ
レン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体及
びこれらの混合物を最も好ましい被膜材料として挙げる
ことができる。これらの被膜材料を用い、ピンホールや
亀裂のない被膜が形成されれば、水分の透過量は極僅か
となる。
のための界面活性剤などを含むものであっても良い。フ
ィラーとしてはタルク、クレー、カオリン、ベントナイ
ト、硫黄、白雲母、金雲母、雲母状酸化鉄、金属酸化
物、珪酸質、ガラス、アルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸
塩、および澱粉等を挙げることができ、界面活性剤とし
ては、ポリオールの脂肪酸エステルに代表されるノニオ
ン界面活性剤を挙げることができる。
法は、特に限定されるものではなく、例えば、溶融させ
た被膜材料を該粒子表面に噴霧する方法、溶剤に被膜材
料を溶解させた被膜材料溶解液を該粒子表面に噴霧する
方法、被膜材料の粉体を該粒子表面に付着させ、その後
溶融する方法、モノマーを該粒子表面に噴霧し、該粒子
表面で反応させ樹脂化(被膜化)する方法、更に、被膜
材料の溶融液ないし被膜材料溶解液に、該粒子を浸すデ
ィップ法などを挙げることができる。
法としては、該被膜材料中の樹脂を溶解し得る溶剤に溶
解させた被膜材料溶解液を、噴霧により該粒子表面に付
着させ、被膜を形成させる方法(以下「溶解液噴霧法」
と云う)、若しくは該被膜材料を加熱により溶融させて
得られた被膜材料溶融液を、噴霧により該粒子表面に付
着させ、被膜を形成させる方法(以下「溶融液噴霧法」
と云う)を挙げることができる。
法で得られたものであっても構わないが、生産効率の高
さや、得られる被膜の均一性などの面から、転動または
流動状態にある本発明粒子に該被膜材料溶解液を噴霧に
より付着させ、その後に熱風に晒すことにより被膜を形
成させる方法によって得られたものであることが好まし
い。
例について、図1に示した噴流装置を参照しながら説明
する。該方法においては、無機フィラー等の溶剤に不溶
な被膜材料を、被膜材料溶解液中に均一に分散させるた
め、特に被膜材料溶解液の撹拌を強力に行う必要があ
る。
対し、被膜材溶解液を配管5経由で輸送、スプレーノズ
ル2により噴霧し、粒子3の表面に吹き付けて、該表面
を被覆すると同時並行的に、高温気体を噴流塔1に下部
からガイド管6へ流入させ、該高速熱風流によって、該
粒子表面に付着している被膜材溶解液中の溶剤を瞬時に
蒸発乾燥させるものである。噴霧時間は被膜材料溶解液
の樹脂濃度、及び該溶液のスプレー速度、被覆率等によ
り異なるが、これらは目的に応じて適宜選択されるべき
ものである。
し得る被覆装置としては、流動層型または噴流層型の被
覆装置として、特公昭42−24281号公報及び特公
昭42−24282号公報に開示の、ガス体により粒子
の噴水型流動層を形成せしめ、中心部に生ずる粒子分散
層にコーティング剤を噴霧する装置を挙げることがで
き、回転型の被覆装置としては、特開平7−31914
号公報及び特開平7−195007号公報に開示の、ド
ラムの回転によりドラム内周に具えたリフタによって粉
粒体を上方に移送した後に落下させ、落下中の粉粒体表
面にコーティング剤を塗布し、被膜を形成させる装置を
挙げることができる。
合、使用する溶剤は特に限定されるものではないが、被
膜に用いる樹脂の種類毎に、各溶剤に対する溶解特性が
異なることから、使用する樹脂に併せて溶剤を選択すれ
ばよい。例えば、樹脂としてオレフィン重合体、オレフ
ィン共重合体、塩化ビニリデン重合体、塩化ビニリデン
共重合体などを用いる場合には、塩素系溶剤や炭化水素
系溶剤が好ましく、その中でもテトラクロロエチレン、
トリクロロエチレン、トルエンを用いた場合には、緻密
で均一な被膜が得られることから特に好ましい溶剤であ
る。
る被膜材料の割合は、特に限定されるものではないが、
3〜20重量%の範囲であることが好ましい。該割合が
この範囲である場合には、本発明の効果が特に有効に発
現する。
機能を有するものであっても本発明の効果を得ることが
できるが、その徐放機能が時限溶出型である場合には、
本発明の効果が特に有効に発現する。本発明において時
限放出型の徐放機能とは、水もしくは土壌に施用後から
被覆生物活性物質が含有する全生物活性物質の10重量
%が放出されるまでの期間(放出抑制期間)と、10重
量%放出後から90重量%放出されるまでの期間(放出
期間)との比(放出抑制期間/放出期間)が0.2〜4
の範囲であるものを云う。
粒子は、単一組成のものであっても良く、異なる組成の
複数の生物活性物質を含有するであってもよい。また、
本発明の被覆生物活性物質は、含有する生物活性物質の
組成が異なる被覆生物活性物質および/または徐放機能
の異なる被覆生物活性物質の集合体であっても良い。
動状態にある本発明粒子の表面に、被膜材料を吹き付け
ることを特徴とする被覆生物活性物質の製造方法であ
る。該粒子を噴流状態もしくは流動状態にするには前述
の被覆装置を用いればよい。また、該生物活性物質粒子
に吹き付ける被膜材料は液状であることが好ましく、被
膜材料の溶融液もしくは溶剤に被膜材料を溶解させた被
膜材料溶解液であることが好ましい。
する場合には、前述の溶解液噴霧法、もしくは溶融液噴
霧法であることが好ましく、さらに、生産効率の高さ
や、得られる被膜の均一性などの面から、噴流状態また
は流動状態にある該粒子に該被膜材料溶解液を噴霧によ
り付着させ、その後に熱風に晒すことにより被膜を形成
させる方法であることが好ましい。
物質もしくは本発明の製造方法によって得られた被覆生
物活性物質と肥料とを含有する組成物である。本発明に
おいて使用する肥料とは、窒素質肥料、燐酸質肥料、加
里質肥料のほか、植物必須要素のカルシウム、マグネシ
ウム、硫黄、鉄、微量要素、およびケイ素等を含有する
肥料を挙げることができる。
ニア、尿素、硝酸アンモニア、イソブチルアルデヒド縮
合尿素、アセトアルデヒド縮合尿素等が挙げられ、燐酸
質肥料としては過燐酸石灰、熔成リン肥、焼成リン肥等
が挙げられ、加里質肥料としては硫酸加里、塩化加里、
けい酸加里肥料等を挙げることができる。それらの形態
(粒状、粉状等)は特に限定されるものではない。
料を化成肥料、複合肥料、配合肥料等に加工してもよ
い。また、肥料の三要素の合計成分量が30%以上の高
度化成肥料や配合肥料、更には、有機質肥料でもよい。
また本発明に使用する肥料として、OMUP(クロチリ
デンジウレア)、IBDU(イソブチリデンジウレア)
やオキザマイド等の難水溶性肥料を挙げることができ
る。さらに、硝酸化成抑制剤やウレアーゼインヒビター
を含有する肥料も本発明に使用することができる。
物質の含有割合は特に限定されるものではないが、組成
物に対し5〜90重量%の範囲であることが好ましい。
この範囲であれば、生物活性物質の効果と肥料成分の効
果とを適度に得ることができる。
本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
尚、以下の実施例における「%」は特に断りがない限り
「重量%」である。下記方法で得られた粒状肥料の円形
度係数は株式会社ピアス製のピアス−IV(PIAS−
IV)を用いて測定した。測定はランダムに取り出した
粒子100個について行った。測定結果を表1に示し
た。
入し、130℃で加熱溶融して尿素溶融液を調製した。
1時間撹拌後、直径2.5mmのコック付ガラス管を通
すことによって液滴径が2mm程度になるように調節し
た該尿素溶融液の液滴を、50℃に加温した深さ20c
m、容量5Lのステンレス容器中の流動パラフィンに、
20cmの高さから滴下して一次粒子を得た。次いで該
一次粒子をヘキサンで洗浄・乾燥後、回転円盤式整粒機
(不二パウダル株式会社製、マルメライザーQJ40
0)に供給し、下記運転条件で円形度係数が0.7以上
になるまで平滑化処理を行った。その後篩にかけ粒径3
〜3.5mmのものを選別し粒子1を得た。 回転円盤整粒機運転条件 運転方式 :回分式 運転時間 :3min 目皿ピッチ:1mm 回転数 :788rpm/min 仕込量 :3kg(1回当たり)
入し、130℃で加熱溶融して尿素溶融液を調製した。
1時間撹拌後、直径10.5mmのコック付ガラス管を
通すことによって液滴径が10mm程度になるように調
節した該尿素溶融液の液滴を、50℃に加温した深さ2
0cm、容量5Lのステンレス容器中の流動パラフィン
に、20cmの高さから滴下して一次粒子を得た。次い
で該一次粒子をヘキサンで洗浄・乾燥後、回転円盤式整
粒機(不二パウダル株式会社製、マルメライザーQJ4
00)に供給し、「1)粒子1の製造」に記載の運転条
件で円形度係数が0.7以上になるまで平滑化処理を行
った。その後篩にかけ粒径10〜10.5mmのものを
選別し粒子2を得た。
粒径1.5〜2.0mmの粒子を取り出し、これを粒子
3の一次粒子とした。該一次粒子1kgを直径45cm
の糖衣機に入れ30rpmの回転速度で転動させなが
ら、「1)粒子1の製造」で使用した尿素溶融液0.5
kgを該一次粒子に向けて噴霧し二次粒子を得た。噴霧
の間、該一次粒子の温度が50℃以上にならないよう
に、25℃の空気を直径5cmの送風口より転動面上約
20cmのところから該一次粒子に吹き付けた。得られ
た造粒物を回転円盤式整粒機(不二パウダル株式会社
製、マルメライザーQJ400)に供給し、「1」粒子
1の製造」記載の運転条件で円形度係数が0.7以上に
なるまで平滑化処理を行った。得られた粒子を75℃1
時間流動乾燥後、篩にかけ粒径3〜3.5mmのものを
選別し粒子3を得た。
mm、円錘角50度の形状を有する噴流塔1(図1)内
へ、熱風を噴流塔1の下部から上部に向けて流入させ
た。熱風はブロアー10から送風されオリフィス流量計
9を通り、熱交換器8によって加熱されて噴流塔1に流
入され、噴流塔1の上部に設置されている排ガス用出口
3から排出される。この熱風が循環している噴流塔1の
内部に、「3)粒子3の製造」で得られた一次粒子を、
噴流塔1の側面に設置されている投入口2から10Kg
投入し、図1に示されるように該一次粒子を流動させ
た。この際、熱風の流量はオリフィス流量計で測定しな
がら調節し、また温度はT1の熱風温度、T2の粒剤温
度、T3の排気温度を測定しながら調節した。
9)4m3/min、熱風温度(熱風温度T1)80℃
±2℃、粒剤温度(粒剤温度T2)80±2℃の条件で
実施した。他方、溶解槽11に尿素を投入し、130℃
±2℃で加熱撹拌することによって溶融液12を得た。
した。該溶融液12をポンプ6によって噴流塔1の下部
に設置されている開口0.8mmフルコン型一流体ノズ
ルであるスプレーノズル4に流速0.07kg/min
で輸送し、流動中の該一次粒子5に噴霧し吹き付けた。
この時、該溶融液12の温度が130℃以下にならない
ように、溶解槽11と溶解槽11からスプレーノズル4
に至るまでの配管とを二重構造にしておき、蒸気を通し
て該溶融液12を加温しながら輸送した。
体温度T2が80℃に達した時点から開始し、平均粒径
が3.3mmとなるまでの所定時間スプレーした後、該
一次粒子を70℃±2℃に維持することに留意して熱風
の温度調節をしながら10分間熱風のみを吹きつけて乾
燥を実施し、乾燥が終了した時点で、ブロアー10を止
め、噴流塔1の最下部にある抜き出し口7より排出し二
次粒子を得た。得られた二次造粒物を回転円盤式整粒機
(不二パウダル株式会社製、マルメライザーQJ40
0)に供給し、「1)粒子1の製造」記載の運転条件で
円形度係数が0.7以上になるまで平滑化処理を行っ
た。得られた粒子を75℃1時間流動乾燥後、篩にかけ
粒径3〜3.5mmのものを選別し粒子4を得た。
10〜10.5mmのものを選別し粒子5を得た。
は、「6)粒子6の製造」に準じて造粒し、粒子6を得
た。
kgに対して水を1.2kg加え攪拌した後、ニーダー
で均一に混合し加水混練した。この混練物をスクリュー
押出式造粒機(スクリーン径2.2mmφ)で押出造粒
した後、回転円盤式整粒機(不二パウダル株式会社製、
マルメライザーQJ400)に供給し、「1)粒子1の
製造」記載の運転条件で円形度係数が0.7以上になる
まで平滑化処理を行った。得られた粒子を75℃1時間
流動乾燥後、篩にかけ粒径3〜3.5mmのものを選別
し粒子7および粒子8を得た。
して水を2kg加え攪拌した後、ニーダーで均一に混練
し加水混練した。この混練物をスクリュー押出造粒機
(スクリーン径0.7mmφ)で押出造粒した後、回転
円盤式整粒機(不二パウダル株式会社製、マルメライザ
ーQJ400)に供給し、下記運転条件で円形度係数が
0.7以上になるまで平滑化処理を行った。得られた粒
子を75℃1時間流動乾燥後、篩にかけ粒径0.8〜
1.2mmのものを選別し粒子9を得た。
ヒドロピリミジン(商品名 グリーンフォーティ チッ
ソ旭肥料株式会社) 結合材:ユリア樹脂(群栄化学工業株式会社 UL−3
331) 農 薬:クミアイヒ゛ーム水和剤75 クミアイ化学 トリシクラソ゛ール75% クレー:白陶土 試薬品ヘ゛ントナイト :試薬品
の被覆) 塔径250mm、高さ2000mm、空気噴出口径50
mm、円錘角50度の形状を有する噴流塔1内へ、高温
熱風を下部から上部に向けて流入した。高温熱風は、ブ
ロアー10から送風されオリフィス流量計9を通り、熱
交換器8によって高温に加熱されて噴流塔1に流入さ
れ、噴流塔1の上部に設置されている排ガス用出口3か
ら排出される。この高温熱風が循環している噴流塔1の
内部に、「1.粒子の製造」で得られた粒子(粒子1〜
9)を、噴流塔1の側面に設置されている投入口2から
10Kg投入し、図1に示されるように該生物活性物質
粒子5を流動させた。この際、流量および熱風温度は各
粒子毎に適宜調節した。流量はオリフィス流量計で測定
しながら調節し、熱風温度は、T1の熱風温度、T2の
粒剤温度、T3の排気温度を測定しながら調節した。
4m3/min、熱風温度(熱風温度T1)100℃±
2℃、粒剤温度(粒剤温度T2)70±2℃の条件でで
実施した。他方、溶解槽11に、被膜材料組成(重量
部)としてポリエチレン(低密度ポリエチレン d=0.9
18 [g/cm3](密度 JIS K6760)、MI=22[g/10
min](メルトインディクス JIS K6760))50、
コーンスターチ4.9、タルク(平均粒経10μm)4
5、ステアリン酸鉄(試薬品)0.1の各成分と溶媒と
してトルエンを投入し、100℃±2℃で混合撹拌する
ことによって樹脂を溶解し、被膜材料を1.5重量%含
有する被膜材料溶解液12を得た。
した。該被膜材料溶解液12は、ポンプ6によって噴流
塔1の下部に設置されている開口0.8mmフルコン型
一流体ノズルであるスプレーノズル4に、流速0.1k
g/minで輸送され、流動中の該生物活性物質粒子5
に、噴霧し、吹き付けた。この時、該被膜材料溶解液1
2の温度が80℃以下にならないように、溶解槽11と
溶解槽11からスプレーノズル4に至るまでの配管とを
二重構造にしておき、蒸気を通して、該被膜材料溶解液
12を加温しながら輸送した。
体温度T2が70℃に達した時点から開始し、被膜が被
覆生物活性物質の8.5重量%となるまでの所定時間ス
プレーした後、該被覆生物活性物質を70℃±2℃に維
持することに留意して熱風の温度調節をしながら10分
間熱風のみを吹きつけて乾燥を実施し、乾燥が終了した
時点でブロアー10を止め、最終的に得られた被覆生物
活性物質を、噴流塔1の最下部にある抜き出し口7より
排出し、表2に記載する比較例1〜3、および実施例1
〜6を得た。
いて、木屋式硬度計(株式会社木屋製作所)を用いて圧
縮破砕強度を測定し、その平均値(kg単位)を求め表
2に示した。
価 得られた比較例1〜3、および実施例1〜6の被覆生物
活性物質のそれぞれ10gを50mL容量のビーカーに
入れ、次いで、予め35℃恒温槽の中に入れていたイン
キ(G9620AN,横河北辰電機社製)希釈液(2g/1000m
l純水)を、被覆生物活性物質が完全に浸漬するまで加
え、そのまま2時間浸漬させた。2時間経過後該被覆生
物活性物質をろ過回収した。続いて該被覆生物活性物質
に付着したインクを水洗後、70℃の温風で5分間乾燥
を行った。インキで着色された被覆生物活性物質と被膜
が崩壊した被覆生物活性物質とを取り除き重量を測定し
た。そして、下記に示す式によって着色率を算出した。
結果を表2に示した。 着色率=(着色被覆生物活性物質重量)/(供試被覆生物活
性物質重量)×100 以上の着色率の算出に際し、5回の繰り返し実験により
各々測定を行って測定ごとの着色率を算出し、最終的に
それらの平均値をもって該当試料の着色率とした。
質粒子の表面を被膜材料で被覆することにより、被覆時
に発生する粒子の紛化による被膜の損傷を防止すること
ができ、溶出制御機能を喪失することなく被覆生物活性
物質を得ることができることを確認した。
を被膜材料で被覆した被覆生物活性物質であれば、被被
覆物である粒子が微粒子化および/または粉化すること
によって発生する微粒子および/または粉の被膜への混
入に起因する被膜の物性低下や溶出制御機能喪失の発生
が少ない。
Claims (10)
- 【請求項1】 生物活性物質を含有し、且つ硬度が2〜
7kgの範囲にある被覆生物活性物質用粒子。 - 【請求項2】 硬度が2.5〜6kgの範囲にある請求
項1記載の被覆生物活性物質用粒子。 - 【請求項3】 被覆生物活性物質用粒子が尿素を含有す
る粒子である請求項1または2記載の被覆生物活性物質
用粒子。 - 【請求項4】 被覆生物活性物質用粒子に対する尿素の
含有割合が30〜100重量%の範囲である請求項3記
載の被覆生物活性物質用粒子。 - 【請求項5】 被覆生物活性物質用粒子の粒径が0.5
〜7mmの範囲である請求項1〜4の何れか1項記載の
被覆生物活性物質用粒子。 - 【請求項6】 下記計算式によって求められる円形度係
数が0.85以上である請求項1〜5の何れか1項記載
の被覆生物活性物質用粒子。 計算式: (4π×粒子の投影面積)/(粒子投影図の輪郭
の長さ)2 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項記載の被覆生
物活性物質用粒子の表面が被膜材料で被覆された被覆生
物活性物質。 - 【請求項8】 噴流状態もしくは流動状態にある、請求
項1〜6の何れか1項記載の被覆生物活性物質用粒子の
表面に、被膜材料を吹き付けることを特徴とする被覆生
物活性物質の製造方法。 - 【請求項9】 請求項7記載の被覆生物活性物質と肥料
とを含有する組成物。 - 【請求項10】 請求項8記載の製造方法で得られた被
覆生物活性物質と肥料とを含有する組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026538A JP4804631B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 被覆生物活性物質用粒子、被覆生物活性物質とその製造方法、および被覆生物活性物質を含有する組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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