JP2003054520A - オーバーシュリンク包装方法及び包装装置 - Google Patents

オーバーシュリンク包装方法及び包装装置

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JP2003054520A JP2001240557A JP2001240557A JP2003054520A JP 2003054520 A JP2003054520 A JP 2003054520A JP 2001240557 A JP2001240557 A JP 2001240557A JP 2001240557 A JP2001240557 A JP 2001240557A JP 2003054520 A JP2003054520 A JP 2003054520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被包装体の天面部分を押えながら被包装体の周
面部分を局部的に予備加熱する場合に、「つの出し現
象」の発生を極力抑えることのできるオーバーシュリン
ク包装方法及び包装装置を提供する。 【解決手段】被包装体Mの天面を覆う部分に予め印刷が
施されたシュリンクフィルムからなる包材Rによって被
包装体Mを包み込んだ包装体RMを、所定の搬送経路に
沿って搬送しながら、被包装体Mの周面部分を予備加熱
手段25によって局部的に加熱する予備加熱部20を通
過させることで、包材Rを予備的に熱収縮させた後、こ
の包装体RMを、本加熱部30を通過させることによっ
て、包材Rを全体的に熱収縮させる。予備加熱部20で
は、包材Rの熱収縮温度より低い温度に保持された押え
ベルト22によって被包装体Mの天面部分を押えながら
包装体RMを搬送すると共に、予備加熱部20と本加熱
部30との間に設けられた姿勢変更部50によって包装
体RMを略90度回転させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、カップ
入り即席ラーメンやカップ入り即席焼きそば等の被包装
体にシュリンクフィルムからなる包材を用いてオーバー
シュリンク包装を施す場合に採用されるオーバーシュリ
ンク包装方法及び包装装置、特に、被包装体の天面を覆
う部分に、図柄や商品名等の表示が予め印刷されたシュ
リンクフィルムからなる包材を使用する場合に有効なオ
ーバーシュリンク包装方法及び包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カップ入り即席焼きそばやカ
ップ入り即席ラーメン等のカップ入り商品については、
カップ状の容器本体や容器本体の口部を閉塞する蓋部材
に予め図柄や商品名等を印刷しておき、容器本体に内容
物を収容して口部を蓋部材によって閉塞した後、透明の
シュリンクフィルムによって形成された包材を用いてオ
ーバーシュリンク包装を施した状態で販売されている。
【0003】ところで、容器本体や蓋部材に図柄等を印
刷する場合に比べて、シュリンクフィルムによって形成
された包材自体に図柄や商品名等を印刷したほうが印刷
部分がクリアに仕上がると共に、蓋部材によって容器本
体の口部を閉塞する際、容器本体の印刷部分と蓋部材の
印刷部分との位置合わせ等を考慮しなくてもよいので、
近年では、容器本体や蓋部材には印刷を行わずに、図柄
や商品名等が予め印刷された包材を用いてオーバーシュ
リンク包装を施すことが望まれており、容器形状が角形
の比較的浅いカップ入り商品等については、既に、図柄
等が印刷された包材を用いてオーバーシュリンク包装が
施されるようになってきている。
【0004】こういったカップ入り商品等の被包装体に
オーバーシュリンク包装を施す場合は、まず、ピロー包
装機等を用いて、包材である長尺帯状のシュリンクフィ
ルムを筒状に形成しながら、一定間隔で供給される被包
装体を筒状に形成された包材内に挿入した後、筒状の包
材を隣接する被包装体の間で順次溶断シールすることに
よって、図12に示すように、被包装体Mが包材Rによ
って包み込まれた包装体RMを形成する。
【0005】このようにして形成された包装体RMを、
図12に示すように、ローラコンベア等の搬送手段61
によって搬送しながら加熱トンネル62内を通過させる
ことで、被包装体Mを覆っている包材Rを加熱収縮させ
ると、包材Rが被包装体Mに略密着した状態で被包装体
Mにオーバーシュリンク包装が施される。
【0006】ところで、上述したように、図柄や商品名
等を印刷した包材を用いてオーバーシュリンク包装を施
す場合、包材の熱収縮に伴って、包材に印刷された図柄
や商品名等の表示もひずむことになるが、図13
(a)、(b)に示すように、被包装体Mを覆っている
包材Rは、通常、その平面形状が矩形に近いので、容器
形状が角形のカップ入り商品等のように、平面形状が角
形の被包装体Mの場合は、包材Rの平面形状と被包装体
Mの平面形状とが似通っているため、包材Rを加熱収縮
させる際に包材Rに収縮ムラが発生しにくく、被包装体
Mの天面を覆う印刷部分に発生するひずみ等についても
十分に許容できる程度に仕上げることができる。
【0007】しかしながら、容器形状が円形のカップ入
り商品等のように、平面形状が円形の被包装体の場合
は、図14(a)、(b)に示すように、被包装体Mを
覆っている包材Rの平面形状と被包装体Mの平面形状と
が大きく異なるため、特に、被包装体Mからの距離が大
きい包材Rの角部Cの熱収縮量が他の部分に比べて大き
くなり、それに伴って、最も綺麗に仕上げなければなら
ない被包装体Mの天面を覆う印刷部分がいびつにゆがん
でしまうので、上述したような方法では、図柄等が印刷
された包材を用いて綺麗にオーバーシュリンク包装を施
すことができない。
【0008】そこで、本願発明者は、平成13年5月2
日提出の特願2001−135231号において、被包
装体の平面形状に拘わらず、図柄や商品名等を印刷した
包材を用いて綺麗にオーバーシュリンク包装を施すこと
ができるオーバーシュリンク包装方法を提案している。
以下、その包装方法について簡単に説明する。
【0009】即ち、被包装体Mの天面を覆う部分に予め
印刷が施されたシュリンクフィルムからなる包材Rによ
って被包装体Mを包み込んだ包装体RMを、従来のよう
に加熱トンネル内を通過させる前に、包材Rの熱収縮温
度より低い温度に保持された押えベルトによって被包装
体Mの天面部分を押えながら、開放された予備加熱ゾー
ン内を通過させ、この予備加熱ゾーン内において被包装
体Mの周面部分を予備加熱手段によって局部的に加熱す
るようにしたのである。
【0010】このような包装方法を採用すると、予備加
熱段階において、包材における被包装体の天面を覆って
いる部分がほとんど熱収縮することがなく、しかも、予
備的に熱収縮させた包材は、既に被包装体の外形に概ね
沿うような状態にプリフォームされているので、次工程
において、押え部材を取り去った状態で包材を全体的に
加熱しても、包材における被包装体の天面を覆っている
部分が大きく熱収縮したり、他の部分の熱収縮の影響を
受けたりすることがほとんどない。従って、上述したよ
うに、包材に収縮ムラが発生しやすい平面形状が円形の
被包装体であっても、発生した収縮ムラの影響が、被包
装体の天面を覆っている部分にまで及びにくいので、被
包装体の天面を覆っている包材の印刷部分がいびつにゆ
がむことがなく、平面形状が角形の被包装体と同様に、
綺麗にオーバーシュリンク包装を施すことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、平面形状が
角形の被包装体Mの場合は、上述したように、包材Rの
平面形状と被包装体Mの平面形状とが似通っているた
め、包材Rの角部Cの先端と被包装体Mとの距離がそれ
程大きくならず(図13(a)参照)、包材Rを形成し
ているシュリンクフィルムの熱収縮特性の範囲内で包材
Rが熱収縮すれば、図15(a)、(b)に示すよう
に、包材Rの角部Cが被包装体Mに略密着した状態でオ
ーバーシュリンク包装が施されることになる。
【0012】これに対して、平面形状が円形の被包装体
の場合は、被包装体Mを覆っている包材Rの平面形状と
被包装体Mの平面形状とが大きく異なるため、包材Rの
角部Cの先端と被包装体Mとの距離が他の部分に比べて
極端に大きくなり(図14(a)参照)、包材Rを形成
しているシュリンクフィルムの熱収縮特性の範囲内で、
包材Rの角部Cが最大限に熱収縮しても、図16
(a)、(b)に示すように、包材Rの角部Cが被包装
体Mに密着することなく外方に大きく突出してしまう、
所謂「つの出し現象」が発生するといった問題があっ
た。
【0013】また、こういったオーバーシュリンク包装
方法を採用する場合は、通常、包材Rの溶断シール部分
が包装体RMの搬送方向の前後に位置することになり、
搬送ラインの両側から熱風を吹き付けることによって加
熱することになるので、包材Rの溶断シール部分が加熱
されにくく、特に、上述したように、被包装体Mの天面
部分を押えながら、被包装体Mの周面部分を局部的に予
備加熱するオーバーシュリンク包装方法を採用すると、
包材Rにおける被包装体Mの天面を覆っている部分がほ
とんど熱収縮しないので、包材Rにおける被包装体Mの
周面を覆っている部分を主として熱収縮させることによ
って、包材Rを被包装体Mの周面に密着させなければな
らず、平面形状が円形の被包装体Mの場合は、上述した
「つの出し現象」がさらに発生しやすくなるという問題
がある。
【0014】そこで、この発明の課題は、被包装体の天
面部分を押えながら被包装体の周面部分を局部的に予備
加熱する場合に、「つの出し現象」の発生を極力抑える
ことのできるオーバーシュリンク包装方法及び包装装置
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、請求項1に係る発明は、少なくとも被
包装体の天面を覆う部分に予め印刷が施されたシュリン
クフィルムからなる包材によって前記被包装体を包み込
み、その包材の前後端をそれぞれシールした状態で送出
する包込工程と、前記包材によって包み込まれた前記被
包装体の天面の略全面を、前記包材の熱収縮温度より低
い温度に保持された押え部材によって押えた状態で所定
の搬送経路に沿って搬送しながら、前記被包装体の周面
部分を前記搬送経路の両側から局部的に加熱することに
よって、前記包材を予備的に熱収縮させる予備加熱工程
と、前記包材によって包み込まれた前記被包装体の天面
部分から前記押え部材を取り去った状態で所定の搬送経
路に沿って搬送しながら、前記被包装体を前記搬送経路
の両側から加熱することによって、前記包材を全体的に
加熱収縮させる本加熱工程とを備え、少なくとも、前記
予備加熱工程または前記本加熱工程において、前記包材
のシール端がそれぞれの搬送経路の外側を向くように、
前記包込工程から前記予備加熱工程に移行する段階また
は前記予備加熱工程から前記本加熱工程に移行する段階
で前記被包装体の搬送姿勢を変えるようにしたオーバー
シュリンク包装方法を提供するものである。
【0016】以上のように、このオーバーシュリンク包
装方法では、少なくとも、予備加熱工程または本加熱工
程において、被包装体を包み込んでいる包材のシール端
がそれぞれの搬送経路の外側を向くように、被包装体の
搬送姿勢を変更するようにしたため、予備加熱工程また
は本加熱工程の少なくとも一方において、包材のシール
端及びその周辺部分が確実に加熱され、十分に熱収縮す
ることになるので、「つの出し現象」の発生を最小限に
抑えることができる。
【0017】このオーバーシュリンク包装方法は、少な
くとも被包装体の天面を覆う部分に予め印刷が施された
シュリンクフィルムからなる包材によって前記被包装体
を包み込み、その包材の前後端をそれぞれシールした状
態で送出する包込部と、前記包材によって包み込まれた
前記被包装体の天面の略全面を、前記包材の熱収縮温度
より低い温度に保持された押え部材によって押えた状態
で所定の搬送経路に沿って搬送しながら、前記被包装体
の周面部分を前記搬送経路の両側から局部的に加熱する
ことによって、前記包材を予備的に熱収縮させる予備加
熱部と、前記包材によって包み込まれた前記被包装体の
天面部分から前記押え部材を取り去った状態で所定の搬
送経路に沿って搬送しながら、前記被包装体を前記搬送
経路の両側から加熱することによって、前記包材を全体
的に加熱収縮させる本加熱部とを備え、少なくとも、前
記予備加熱部または前記本加熱部において、前記包材の
シール端がそれぞれの搬送経路の外側を向くように、前
記包込部から前記予備加熱部に移行する段階または前記
予備加熱部から前記本加熱部に移行する段階で前記被包
装体の搬送姿勢を変更する姿勢変更手段を設けた、請求
項3に記載のオーバーシュリンク包装装置によって実施
することができる。
【0018】また、上記の課題を解決するため、請求項
2に係る発明は、少なくとも被包装体の天面を覆う部分
に予め印刷が施されたシュリンクフィルムからなる包材
によって前記被包装体を包み込み、その包材の前後端を
それぞれシールした状態で送出する包込工程と、前記包
材によって包み込まれた前記被包装体の天面の略全面
を、前記包材の熱収縮温度より低い温度に保持された押
え部材によって押えた状態で所定の搬送経路に沿って搬
送しながら、前記被包装体の周面部分を前記搬送経路の
両側から局部的に加熱することによって、前記包材を予
備的に熱収縮させる予備加熱工程と、前記包材によって
包み込まれた前記被包装体の天面部分から前記押え部材
を取り去った状態で所定の搬送経路に沿って搬送しなが
ら、前記被包装体を前記搬送経路の両側から加熱するこ
とによって、前記包材を全体的に加熱収縮させる本加熱
工程とを備え、前記予備加熱工程では、前記包材によっ
て包み込まれた前記被包装体の天面の略全面を前記押え
部材によって押えた状態で、前記被包装体を回転させな
がら搬送するようにしたオーバーシュリンク包装方法を
提供するものである。
【0019】以上のように、このオーバーシュリンク包
装方法は、予備加熱工程において、包材によって包み込
まれた被包装体の天面を押え部材によって押えた状態
で、被包装体を回転させながら搬送するようにしたの
で、包材のシール端を含む被包装体の周面部分が均一に
加熱され、包材のシール端及びその周辺部分が十分に熱
収縮することになるので、「つの出し現象」の発生を最
小限に抑えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1に示すオーバーシュリンク包装
装置1は、図8に示すように、上端縁から径方向外側に
張り出すフランジ部fを有する円形カップ状の容器本体
bに内容物を収容した状態で、シート状の蓋部材sをフ
ランジ部fにヒートシールすることで容器本体bの口部
を閉塞したカップ入り商品(以下、被包装体という)M
に、シュリンクフィルムによって形成された包材を用い
てオーバーシュリンク包装を施すものであり、包材に
は、少なくとも被包装体Mの天面を覆う部分に図柄や商
品名等が予め印刷されている。
【0021】このオーバーシュリンク包装装置1は、図
1に示すように、包材によって被包装体Mを包み込む包
込部10と、包材によって包み込まれた被包装体Mの周
面部分を局部的に加熱する予備加熱部20と、包材によ
って包み込まれた被包装体Mを全体的に加熱する本加熱
部30と、被包装体Mを、所定の搬送経路に沿って、包
込部10、予備加熱部20、本加熱部30に順次搬送す
る搬送部40と、被包装体Mを予備加熱部20から本加
熱部30に引き渡す段階で、被包装体Mの搬送姿勢を変
更する姿勢変更部50とから構成されており、搬送部4
0は、図2及び図3に示すように、搬送コンベア41、
42、43、44によって構成されている。
【0022】前記包込部10は、図2に示すように、長
尺帯状のシュリンクフィルムに図柄や商品名等が予め印
刷された包材Rを、包材ロールRLから連続的に繰り出
しながら、ガイドローラ11を介して包込位置に送給す
る包材送給手段12と、包込位置に送給される包材Rを
筒状に整形するフォーマ13と、このフォーマ13によ
って筒状に整形された包材Rの幅方向の両側縁を相互に
ヒートシールすることで、包材Rを筒状に形成するセン
タシーラ14と、筒状に形成された包材Rを一定間隔で
順次溶断シールする溶断シーラ15とから構成されてお
り、フォーマ13によって筒状に整形された包材Rに
は、搬送コンベア41によって包込位置に搬送されてき
た被包装体Mが順次挿入され、センタシーラ14によっ
て包材Rにセンターシールが施された後、溶断シーラ1
5によって被包装体Mの間で包材Rが順次溶断シールさ
れることで、図6(a)、(b)に示すように、被包装
体Mが包材Rによって包み込まれた包装体RMが形成さ
れる。なお、このようにして形成された包装体RMは搬
送コンベア42によって予備加熱部20に搬送される。
【0023】前記予備加熱部20は、図3及び図4に示
すように、搬送コンベア43によって搬送される包装体
RMが通過する、開放された予備加熱ゾーンZ1内に設
けられており、包材Rによって包み込まれた被包装体M
の天面の略全面を押える押え手段21と、この押え手段
21によって天面部分が押えられた包装体RMにおける
被包装体Mの周面部分を局部的に加熱する予備加熱手段
25とから構成されている。
【0024】前記押え手段21は、搬送コンベア43に
よる包装体RMの搬送速度と同一速度で搬送経路に沿っ
て循環移動する、駆動プーリ23及び従動プーリ24に
掛け渡された無端状の押えベルト22を備えており、こ
の押えベルト22によって、被包装体Mの天面部分を押
えながら、包装体RMを搬送することができるようにな
っている。
【0025】この押えベルト22は、開放された予備加
熱ゾーンZ1内に設けられており、しかも、予備加熱手
段25は包装体RMを局部的に加熱するようになってい
るので、押えベルト22が予備加熱手段25によって容
易に加熱されることはないが、前記押えベルト22にお
ける包装体RMの天面部分を押えている部分が予備加熱
手段25によって加熱されて昇温したとしても、加熱領
域(押え領域)から離れて再び加熱領域(押え領域)に
戻ってくるまでの間に確実に放熱することができるよう
に、押えベルト22の循環経路長、即ち、ベルト長を長
くすることによって、押えベルト22が、包材Rの熱収
縮温度より低い温度に常時保持されるようになってい
る。
【0026】前記予備加熱手段25は、搬送コンベア4
3の側方に上下2段に配置された複数のノズル26を備
えており、このノズル26から120〜150℃程度の
熱風を吹き付けることによって、包装体RMにおける被
包装体Mの周面部分を局部的に加熱するようになってい
る。
【0027】以上のように構成された予備加熱部20で
は、包込部10から送出された包装体RM(図6
(a)、(b)参照)が、包材Rの熱収縮温度より低い
温度に保持された押えベルト22によって、被包装体M
の天面部分を押えながら、被包装体Mの周面部分を局部
的に加熱するので、包材Rにおける被包装体Mの天面を
覆っている部分がほとんど熱収縮することがなく、図6
(c)、(d)に示すように、その他の部分が熱収縮を
起こして、被包装体Mの外形に概ね沿うような状態にプ
リフォームされる。従って、この段階で、包材Rにおけ
る被包装体Mの天面を覆っている部分に印刷された図柄
等がほとんどひずむことがない。
【0028】前記姿勢変更部50は、図3及び図7に示
すように、包装体RMが予備加熱部20から搬送コンベ
ア44に引き渡された直後に、包装体RMの搬送姿勢を
変更するものであり、包装体RMの搬送方向の前端側に
おける一方のコーナ部に当接する姿勢変更バー51を備
えている。この姿勢変更バー51は、包装体RMの搬送
路を構成している搬送コンベア44における予備加熱部
20側の端部に設置されており、包装体RMの搬送方向
の後方側に向かって搬送コンベア44の外側に移動する
ようになっている。
【0029】予備加熱部20から搬送コンベア44に引
き渡された包装体RMは、搬送コンベア44によって搬
送路に沿って移動しようとしているが、図7(a)、
(b)に示すように、包装体RMのコーナ部に姿勢変更
バー51が当接すると、そのコーナ部の移動が姿勢変更
バー51によって規制されるので、同図(c)、(d)
に示すように、姿勢変更バー51が当接しているコーナ
部を支点として包装体RMが回転し始める。このとき、
姿勢変更バー51は、同図(a)、(b)に実線で示す
位置から一点鎖線で示す位置まで移動することで、包装
体RMの回転動作を補助するようになっているので、同
図(e)、(f)に示すように、包装体RMはスムーズ
に略90度回転することになる。なお、同図(c)、
(d)に実線で示す位置に移動した姿勢変更バー51
は、包装体RMが略90度回転すると、同図(c)、
(d)に一点鎖線で示す元の位置に復帰するようになっ
ている。
【0030】従って、搬送方向の前後に溶断シール側の
端部epが位置する状態で予備加熱部20から搬送され
てきた包装体RMは、この姿勢変更部50において、搬
送姿勢が90度回転することによって、搬送方向の左右
両側、即ち、搬送コンベア44の左右両側に溶断シール
側の端部epが向くような状態で、本加熱部30に搬送
されることになる。
【0031】前記本加熱部30は、図3及び図5に示す
ように、搬送コンベア44によって搬送される包装体R
Mが通過する本加熱ゾーンZ2内に設けられており、こ
の本加熱ゾーンZ2を囲うトンネル31と、このトンネ
ル31内に設置された加熱ヒータ35及び循環ファン3
6とを備えている。
【0032】前記トンネル31は、図5に示すように、
包装体RMが通過する加熱空間を形成している内部トン
ネル32と、この内部トンネル32の外側を囲っている
中間トンネル33と、この中間トンネル33の外側を囲
っている外部トンネル34とからなる3重構造であり、
内部トンネル32と中間トンネル33とによって区画さ
れた給気路SDには、複数の加熱ヒータ35が適宜配置
されていると共に、中間トンネル33と外部トンネル3
4とによって区画された還気路RDには、その上部に循
環ファン36が設置されている。
【0033】中間トンネル33の上面壁には、還気路R
D内に設置された循環ファン36によって、給気路SD
内に送風することができるように、循環ファン36に対
応する位置に開口33aが形成されており、内部トンネ
ル32には、その上面壁、両側面壁及び下面壁にそれぞ
れ給気口32aが形成されていると共に、この内部トン
ネル32の下部側で、内部トンネル32と還気路RDと
が連通路CDを介して接続されている。
【0034】従って、循環ファン36によって給気路S
D内に供給された空気は、加熱ヒータ35によって、所
定温度(150〜170℃)程度に加熱された後、給気
路SDを通って給気口32aから内部トンネル32内に
供給され、内部トンネル32内を通過する包装体RMが
全体的に加熱される。なお、内部トンネル32内に供給
された加熱空気は、連通路CD及び還気路RDを通って
循環ファン36まで戻される。
【0035】予備加熱部20において、予備的に熱収縮
させた包材Rは、図6(c)、(d)に示すように、余
裕のある溶断シール側の両端部epが被包装体Mのフラ
ンジ部fを巻き込むと共に余裕のない両側部spがフラ
ンジ部fに略密着した状態にプリフォームされているの
で、続いて、この本加熱部30において、被包装体Mの
天面部分を開放した状態で包材Rを全体的に加熱して
も、包材Rにおける被包装体Mの天面を覆っている部分
が大きく熱収縮したり、他の部分の熱収縮の影響を受け
たりすることがほとんどなく、同図(e)に示すよう
に、包材Rが全体的に被包装体Mに略密着した状態でオ
ーバーシュリンク包装が施される。
【0036】このように、包材Rにおける被包装体Mの
天面を覆っている部分がほとんど熱収縮することがない
ので、包材Rに収縮ムラが発生しやすい平面形状が円形
(丸い)の被包装体Mであっても、被包装体Mの周面を
覆っている部分に発生した収縮ムラの影響が、被包装体
Mの天面を覆っている部分にまで及ぶことがなく、被包
装体Mの天面を覆っている包材Rの印刷部分がいびつに
ゆがむことがない。
【0037】一方、包材Rにおける被包装体Mの天面を
覆っている部分がほとんど熱収縮することがないので、
逆に、包材Rの溶断シール部分の両端に「つの出し現
象」が発生しやすくなる傾向にあるが、このオーバーシ
ュリンク包装装置1では、上述したように、溶断シール
側の両端部epが搬送方向の前後を向くように予備加熱
部20から送り出された包装体RMを、姿勢変更部50
において略90度回転させることによって、溶断シール
側の両端部epが搬送コンベア44の左右両側を向くよ
うな状態で本加熱部30に送り出すようにしたので、本
加熱部30のトンネル31内において、搬送コンベア4
4の両側から吹き付けられる加熱空気によって、包装体
RMにおける包材Rの溶断シール側の両端部ep及びそ
の周辺部分が確実に加熱され、十分に熱収縮することに
なるので、「つの出し現象」の発生を最小限に抑えるこ
とができる。
【0038】なお、上述した実施形態では、姿勢変更部
50に設けた姿勢変更バー51に包装体RMのコーナ部
を当接させることによって包装体RMの搬送姿勢を略9
0度回転させるようにしたが、これに限定されるもので
はなく、例えば、図9に示すように、姿勢変更部50
に、相互に逆方向に移動する一対の姿勢変更ベルト52
を設置し、この姿勢変更ベルト52によって予備加熱部
20から送り出された包装体RMを挟み込むことで包装
体RMの搬送姿勢を略90度回転させることも可能であ
る。
【0039】また、包装装置の設置スペースに余裕があ
る場合は、図10に示すように、予備加熱部20に設置
されている搬送コンベア43と、本加熱部30に設置さ
れている搬送コンベア44とを90度の角度で連結(接
続)するようにしておくと、姿勢変更部50に特に姿勢
変更手段を設けることなく、予備加熱部20から送り出
された包装体RMの搬送姿勢を簡単に変更することがで
きる。
【0040】また、上述した各実施形態では、予備加熱
部20と本加熱部30との間に姿勢変更部50を設ける
構成を採用しているが、これに限定されるものではな
く、包込部10と予備加熱部20との間に姿勢変更部を
設けることも可能であり、包込部10、予備加熱部2
0、本加熱部30の間にそれぞれ姿勢変更部を設け、予
備加熱部20の手前で一旦姿勢変更した包装体RMを、
本加熱部30の手前で元の搬送姿勢に戻した状態で本加
熱部30に送り出すようにしてもよい。
【0041】また、上述した各実施形態では、包込部1
0、予備加熱部20、本加熱部30の間で包装体RMの
搬送姿勢を変更するようにしているが、これに限定され
るものではなく、例えば、図11に示すように、搬送コ
ンベア43に回転駆動する包装体RMの載置台43aを
一定間隔で取り付けると共に、押え手段21aを、搬送
コンベア43aによる包装体RMの搬送速度と同一速度
で搬送経路に沿って循環移動する無端状のチェーン22
aと、このチェーン22aに一定間隔で取り付けられた
回転駆動する押え板23aとによって構成し、載置台4
3aに載置された包装体RMの天板を押え板23aによ
って押えた状態で、載置台43aと押え板23aとを同
速で回転させることにより、包装体RMを回転させなが
ら、予備加熱ゾーンZ1を通過させるようにしてもよ
い。
【0042】また、上述した実施形態では、予備加熱部
20が開放された予備加熱ゾーンZ1内に設けられてい
るが、本加熱ゾーンZ2と同様に、トンネル等によって
囲われた状態であってもよく、予備加熱手段25のノズ
ルとして、搬送方向に延びるスリット状のノズルを採用
することも可能である。
【0043】また、上述した実施形態では、カップ入り
即席ラーメンにオーバーシュリンク包装を施す場合につ
いて説明したが、本発明のオーバーシュリンク包装方法
及び包装装置は、こういったカップ入り即席ラーメンに
オーバーシュリンク包装を施す場合に限定されるもので
はなく、種々の形状の被包装体にオーバーシュリンク包
装を施す場合に適用することができることはいうまでも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるオーバーシュリンク包装装置
の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】同上のオーバーシュリンク包装装置における包
込部を示す概略側面図である。
【図3】同上のオーバーシュリンク包装装置における予
備加熱部、本加熱部及び姿勢変更部を示す概略側面図で
ある。
【図4】同上の予備加熱部を示す概略正面図である。
【図5】同上の本加熱部を示す概略断面図である。
【図6】(a)〜(e)は被包装体を包み込んでいる包
材の状態変化を示す概略図である。
【図7】(a)〜(f)は姿勢変更部における包装体の
姿勢変更動作を示す平面図及び側面図である。
【図8】同上のオーバーシュリンク包装装置によってオ
ーバーシュリンク包装を施そうとする被包装体を示す斜
視図である。
【図9】他の実施形態であるオーバーシュリンク包装装
置における姿勢変更部を示す平面図である。
【図10】他の実施形態であるオーバーシュリンク包装
装置における姿勢変更部を示す平面図である。
【図11】他の実施形態であるオーバーシュリンク包装
装置における予備加熱部を示す平面図である。
【図12】従来のオーバーシュリンク包装装置を示す概
略図である。
【図13】(a)は平面形状が角形の被包装体を包材に
よって包み込んだ状態を示す裏面図、(b)は同上の状
態を示す側面図である。
【図14】(a)は平面形状が円形の被包装体を包材に
よって包み込んだ状態を示す裏面図、(b)は同上の状
態を示す側面図である。
【図15】(a)は被包装体の平面形状が角形の場合の
オーバーシュリンク包装体を示す裏面図、(b)は同上
のオーバーシュリンク包装体を示す側面図である。
【図16】(a)は被包装体の平面形状が円形の場合の
オーバーシュリンク包装体を示す裏面図、(b)は同上
のオーバーシュリンク包装体を示す側面図である。
【符号の説明】
1 オーバーシュリンク包装装置 10 包込部 20 予備加熱部 21、21a 押え手段 22 押えベルト 23a 押え板 25 予備加熱手段 26 ノズル 30 本加熱部 31 トンネル 35 加熱ヒータ 36 循環ファン 40 搬送部 41、42、43、44 搬送コンベア 43a 載置台 50 姿勢変更部 51 姿勢変更バー 52 姿勢変更ベルト M 被包装体 R 包材 RM 包装体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65B 35/58 B65B 35/58 B65D 71/08 B65D 71/08 C (72)発明者 古瀬 紳一朗 大阪府堺市石原町1丁5番地 株式会社フ ジアステック内 Fターム(参考) 3E054 AA13 DD01 DE04 EA01 FA02 FA06 FC02 FC03 FC04 FC08 FC09 FC13 FC15 FC20 HA05 HA08 JA03 JA07 3E067 AA11 AB01 BA10A BA24A BB14A CA01 EC28 FB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも被包装体の天面を覆う部分に
    予め印刷が施されたシュリンクフィルムからなる包材に
    よって前記被包装体を包み込み、その包材の前後端をそ
    れぞれシールした状態で送出する包込工程と、 前記包材によって包み込まれた前記被包装体の天面の略
    全面を、前記包材の熱収縮温度より低い温度に保持され
    た押え部材によって押えた状態で所定の搬送経路に沿っ
    て搬送しながら、前記被包装体の周面部分を前記搬送経
    路の両側から局部的に加熱することによって、前記包材
    を予備的に熱収縮させる予備加熱工程と、 前記包材によって包み込まれた前記被包装体の天面部分
    から前記押え部材を取り去った状態で所定の搬送経路に
    沿って搬送しながら、前記被包装体を前記搬送経路の両
    側から加熱することによって、前記包材を全体的に加熱
    収縮させる本加熱工程とを備え、 少なくとも、前記予備加熱工程または前記本加熱工程に
    おいて、前記包材のシール端がそれぞれの搬送経路の外
    側を向くように、前記包込工程から前記予備加熱工程に
    移行する段階または前記予備加熱工程から前記本加熱工
    程に移行する段階で前記被包装体の搬送姿勢を変えるよ
    うにしたオーバーシュリンク包装方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも被包装体の天面を覆う部分に
    予め印刷が施されたシュリンクフィルムからなる包材に
    よって前記被包装体を包み込み、その包材の前後端をそ
    れぞれシールした状態で送出する包込工程と、 前記包材によって包み込まれた前記被包装体の天面の略
    全面を、前記包材の熱収縮温度より低い温度に保持され
    た押え部材によって押えた状態で所定の搬送経路に沿っ
    て搬送しながら、前記被包装体の周面部分を前記搬送経
    路の両側から局部的に加熱することによって、前記包材
    を予備的に熱収縮させる予備加熱工程と、 前記包材によって包み込まれた前記被包装体の天面部分
    から前記押え部材を取り去った状態で所定の搬送経路に
    沿って搬送しながら、前記被包装体を前記搬送経路の両
    側から加熱することによって、前記包材を全体的に加熱
    収縮させる本加熱工程とを備え、 前記予備加熱工程では、前記包材によって包み込まれた
    前記被包装体の天面の略全面を前記押え部材によって押
    えた状態で、前記被包装体を回転させながら搬送するよ
    うにしたオーバーシュリンク包装方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも被包装体の天面を覆う部分に
    予め印刷が施されたシュリンクフィルムからなる包材に
    よって前記被包装体を包み込み、その包材の前後端をそ
    れぞれシールした状態で送出する包込部と、 前記包材によって包み込まれた前記被包装体の天面の略
    全面を、前記包材の熱収縮温度より低い温度に保持され
    た押え部材によって押えた状態で所定の搬送経路に沿っ
    て搬送しながら、前記被包装体の周面部分を前記搬送経
    路の両側から局部的に加熱することによって、前記包材
    を予備的に熱収縮させる予備加熱部と、 前記包材によって包み込まれた前記被包装体の天面部分
    から前記押え部材を取り去った状態で所定の搬送経路に
    沿って搬送しながら、前記被包装体を前記搬送経路の両
    側から加熱することによって、前記包材を全体的に加熱
    収縮させる本加熱部とを備え、 少なくとも、前記予備加熱部または前記本加熱部におい
    て、前記包材のシール端がそれぞれの搬送経路の外側を
    向くように、前記包込部から前記予備加熱部に移行する
    段階または前記予備加熱部から前記本加熱部に移行する
    段階で前記被包装体の搬送姿勢を変更する姿勢変更手段
    を設けたオーバーシュリンク包装装置。
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