JP2003053559A - 膜パターン形成方法 - Google Patents

膜パターン形成方法

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JP2003053559A
JP2003053559A JP2001249133A JP2001249133A JP2003053559A JP 2003053559 A JP2003053559 A JP 2003053559A JP 2001249133 A JP2001249133 A JP 2001249133A JP 2001249133 A JP2001249133 A JP 2001249133A JP 2003053559 A JP2003053559 A JP 2003053559A
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film pattern
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Hirotoshi Hayakawa
博敏 早川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精度が高く、識別が容易で、厳密なメカ精度を
必要せず、しかも低コストな膜パターン形成方法を得
る。 【解決手段】本発明の膜パターン形成方法は、基材1の
表面に被覆したパターンの素材となる膜2に、基材を通
してレーザ5を照射し、基材の近傍、又は基材に密着し
て設置したパターン形成対象物3に膜を付着させ膜パタ
ーン4を形成するもので、膜パターン形成後、膜パター
ンの所定の部分にレーザを照射して膜パターンの一部を
除去する構成である。また、基材はレーザを透過する透
過体又はガラスとしてもよいし、レーザはパターン形成
対象物を通して照射してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーコード、2次
元バーコード若しくは2次元コード、又は文字、記号若
しくは図形を物品に形成するマーキング、並びに膜状の
パターンを基板に形成して微小回路パターン若しくは電
子デバイス又はマイクロマシンデバイスに応用する電子
機械のパターニングに関する。
【0002】
【従来の技術】従来マーキング技術の分野では、特開平
10−235480、日経メカニカルNo.532,P
49,1999−1(以下、文献1と略す)、月刊バー
コードVol.11,No.5,P.16,1998
(以下、文献2と略す)に開示されたマーキング方法が
ある。このマーキング方法は、図7に示すように、転写
基板101をパターン形成対象物3に合わせ、レーザ5
を転写基板に照射し、膜パターン4をパターン形成対象
物3に形成し、マーキングするものである。転写基板1
01は、ガラス等の材質からなる基材1の一方の表面に
クロム等の膜2が100〜200nmコーティングされ
たものである。レーザ5が基材1を通して膜2に照射さ
れると、膜2がレーザスパッタされ、ソーダライムガラ
スからなるパターン形成対象物3に付着する。レーザと
してYAGレーザを使用する場合、転写基板101とパ
ターン形成対象物3とは、1μm乃至30μm程度の間
隙が必要とされ、好ましくは、1μm乃至5μm程度が
最適であることが知られている。また、パターン形成対
象物3の表面に40μm程度の凹凸がある場合には、転
写基板101をパターン形成対象物3に密着させて20
〜30gf/cm2程度の圧力で押しつけ、YAGレー
ザ(波長約1.06μm)等のレーザ5を出射させ、パ
ターン形成対象物3に重ね合わせられた転写基板101
をその背後から(すなわち、膜2の存在しない基材1の
露出した面側から)レーザ5で識別情報を表すマーキン
グ形状に対応して照射しつつ、基材1を透過したレーザ
5により膜2を加熱し、これを瞬時に蒸発乃至昇華させ
ることにより、いわゆるレーザスパッタリングの原理
で、転写基板101上の膜2をマーキング対象となるパ
ターン形成対象物3の表面に所望の膜パターン4を転写
し、マーキングできるものである。さらにレーザ5は、
例えば、特開平6−8634号公報に示されているレー
ザマーカ装置によって、細く絞られたレーザ5を任意の
軌跡を描いて首振り照射可能になされており、任意のバ
ーコード、2次元バーコード、2次元コード、文字、図
形、記号等を形成できる。係る従来技術は、レーザビー
ムの径を細く絞ることにより、精細かつ明瞭なマーキン
グを容易に形成することができ、膜としてクロム等の金
属を使用する場合にも酸化され難く、煤の発生が少なく
て拭き取りの手間が不要であり、精細かつ明瞭なマーキ
ングを形成することができるという効果があった。ま
た、電子機械分野においては、Proceedings
on FirstInternational La
ser Precision Microfabric
ation2000で開示されているように、図7に示
した方法でマイクロコイル、電子回路配線等の微小電子
部品を作るという試みがなされている。係る微小電子部
品は、基材1を通して基材1表面にコーティングされた
貴金属等からなる膜にエキシマレーザを照射し、プリン
ト基板等に膜パターンを転写し付着させるものである。
膜パターンの形成過程は上記で示したマーキングと全く
同様で、しかもレーザビームの径を細く絞ることによ
り、精細かつ明瞭なマーキングを容易に形成することが
できる。さらに同方法によるパターン形成はフォトマス
クを使用しないため、簡便に所望のパターン回路を形成
できるという効果があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
は、転写基板とパターン形成対象物との間の距離を1μ
m乃至30μm、好ましくは1μm乃至5μm程度にし
なければならなかった。本願発明者らが上記の従来方法
を実施した結果、転写基板とパターン形成対象物との間
の距離が10μm程度になると膜パターンが太ったり、
膜パターンの一部が周辺に飛び散ったりして形成される
膜パターンの幅が広くなり、パターン精度が悪くなると
いう問題点があった。たとえば、2次元コード等の非常
に微細な膜パターン作製において、2次元コード内のセ
グメント精度およびコントラストが悪くなり、最悪の場
合、2次元コードが認識できなくなるという問題点があ
った。図8は、文献1に開示された2次元コードを示し
たものである。図8からわかるように本来2次元コード
は、白セグメントと黒セグメント、すなわち、膜が有る
セグメントと無いセグメントとの面積を比較すると膜が
有るセグメントの面積が大きくなっていることがわか
る。例えば、図8において、2次元コードの膜パターン
セグメントが形成されているL6、N6、M5、M7に
囲まれたセグメント、すなわち膜パターンが無いセグメ
ントM6は、セグメントL6、N6、M5、M7の膜パ
ターンがM6のセグメント内に進入し、膜パターン有無
の判定が難しかった。係る2次元コードは、2次元コー
ドリーダで識別を行おうとしたとき、最悪認識できない
ことがあった。また、形成対象物にマーキングあるいは
パターン形成する場合、従来技術では転写基板とパター
ン形成対象物とを密着させ、20〜30gf/cm2程
度の圧力で押しつけ、、表面の凹凸が0.1mm程度有
する大きなパターン形成対象物に対しては、転写基板と
パターン形成対象物とを十分に密着できず、膜パターン
が太ったり、膜パターンの一部が周辺に飛び散ったりし
て形成される膜パターンの精度が悪くなるという問題点
があった。さらに、転写基板とパターン形成対象物との
間に所定の間隙の設ける、或いは転写基板とパターン形
成対象物とを密着させるいずれの場合も、転写基板とパ
ターン形成対象物とを厳密なメカ精度で保持する機構が
必要とされ、装置のコスト高の原因ともなっていた。そ
こで、本発明は形成する膜パターンの精度を向上させ、
マーキングにあっては識別が容易な2次元コード等の膜
パターンを供与し、厳密なメカ精度を必要せず、しかも
低コストな膜パターン形成方法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、基材の表面に被覆したパターンの素材とな
る膜に前記基材を通してレーザを照射し、前記基材の近
傍に、又は前記基材に密着して設置したパターン形成対
象物に前記膜を付着させ膜パターンを形成する膜パター
ン形成方法において、前記膜パターン形成後、前記膜パ
ターンの所定の部分にレーザを照射して前記膜パターン
の一部を除去する膜パターン形成方法である。これによ
って、膜パターンが太っても、不要な膜パターンをレー
ザで除去するので、最終的に形成される膜パターンの精
度を向上させることができる。また、不要なパターン除
去するので、厳密なメカ精度を有する機構を必要とせ
ず、さらに低コストな膜パターンを形成できる。また、
本発明は、前記基材がレーザを透過する透過体又はガラ
スである膜パターン形成方法である。これによって、レ
ーザのエネルギが膜に十分に伝わり、形成する膜パター
ンの精度を向上させると共に膜パターンをパターン形成
対象物に微細かつ強固に付着させることもできる。ま
た、不要なパターン除去するので、厳密なメカ精度を有
する機構を必要とせず、さらに低コストな膜パターンを
形成できる。また、本発明は、前記レーザを前記パター
ン形成対象物を通して照射する膜パターン形成方法であ
る。これによって、膜パターンとパターン形成対象物と
の密着面にレーザ直接照射されるので、効率よく膜パタ
ーンの一部を除去できるようになり、パターンが太って
も何ら問題なく最終的に形成される膜パターンの精度を
向上させることができる。さらに、前記パターン形成対
象物を通してレーザを照射し、膜パターンとパターン形
成対象物との密着面に直接レーザが照射されるので、レ
ーザビームのより小さなスポットである低いエネルギー
で膜パターンを除去でき、より微細な膜パターンを形成
できる効果もある。また、不要なパターン除去するの
で、厳密なメカ精度を有する機構を必要とせず、さらに
低コストな膜パターンを形成できる。また、本発明は、
前記膜パターンがバーコードまたは2次元コードである
膜パターン形成方法である。これによって、コードの微
細化が可能になり、コード識別の性能及び識別が向上さ
せることができる。また、不要なパターン除去するの
で、厳密なメカ精度を有する機構を必要とせず、さらに
低コストな膜パターンを形成できる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 (第1の実施形態)本発明の第1の実施形態を図1に示
す。図1はパターン形成方法のプロセスを示す模式図で
ある。図1において、1はガラス板、アルミナ若しくは
窒化アルミニウムセラミックス板、金属箔若しくはテー
プ、又は樹脂膜、箔若しくはテープ等からなる基材であ
り、前記基材1には所望の膜2がコーティングされてい
る。膜2は、基材1がガラス板、アルミナ若しくは窒化
アルミニウム等のセラミックス板であればクロム、ニッ
ケル等の金属の膜が使用されることが多く、また基材1
が金属箔若しくはテープ、又は樹脂膜、箔若しくはテー
プであれば樹脂膜が使用されることが多い。膜2がコー
ティングされた係る基材1は、金属、ガラス、樹脂等か
らなるパターン形成対象物3に合わせてレーザ5を基材
1に照射するものである。基材1が金属箔若しくはテー
プの場合には、レーザ5を照射した時、レーザの熱を金
属箔若しくはテープが吸収して樹脂膜(膜2)が溶融
し、パターン形成対象物3に付着し(図1(a))、膜
パターン4がパターン形成対象物3に形成されるもので
ある(図1(b))。一方、基材1がガラス板、又はア
ルミナ若しくは窒化アルミニウム等のセラミックス板で
あって、かつ、膜2がクロム、ニッケル等である場合に
は、レーザ5がガラス板、又はアルミナ若しくは窒化ア
ルミニウム等のセラミックス板を通して、パターン形成
対象部3表面に付着(文献2では、レーザビームによる
圧着と表現)し、膜パターン4が形成される。レーザビ
ームは、基材1に照射されるとき、走査されるので所定
の模様の膜パターンを形成するものである。本発明で
は、さらに図1(c)に示すように、所定の模様の膜パ
ターン4にレーザを照射し、レーザ照射された膜パター
ンは微細粒、分子、イオン等の除去物6となり、太った
膜パターンを取り除くことができ、膜パターン4(図1
(d))となる。本発明によれば、膜パターンが太って
も不要な膜パターンを図1(c)のようにレーザで除去
するので、最終的に形成される膜パターンの精度を向上
させることができる。また、不要なパターン除去するの
で、従来のようにパターン形成対象物3および基材1を
保持するメカ機構は厳密なメカ精度を有する必要性がな
い。たとえば、基材1と膜パターン形成対象物3との距
離を100μmとして図1(a)に示す工程で精度の悪
い膜パターンを作っても、図1(c)で膜パターンな部
分をレーザのスポット径の精度で除去するので、本発明
の方法では最終的に作製する膜パターンの精度は基材1
と膜パターン形成対象物3との距離に依存しない。さら
にパターン形成対象物3および基材1を保持するメカ機
構は簡素に構成とすることができのでメカ機構が安価に
なり、結果的に膜パターンの形成コストを低くできる。
なお、本実施の形態では、基材1がガラス板、アルミナ
若しくは窒化アルミニウム等のセラミックス板であれ
ば、レーザはYAGレーザが望ましく、また、基材1が
金属箔若しくはテープ、又は樹脂膜、箔若しくはテープ
であれば、レーザは炭酸ガスレーザが望ましい。また、
本発明は、レーザ5が基材1を透過してパターン形成対
象物3に膜パターン付着させるか、または基材1がレー
ザ5のエネルギーを吸収して膜2が溶融して若しくは変
質してパターン形成対象物3に付着すればよいので、レ
ーザは2、3,4若しくは5倍の高調波YAG、YVO
4若しくはYLFレーザ、エキシマレーザ、半導体レー
ザでも使用できることは明らかである。上記に示した発
明の実施の形態のうち、パターン形成対象物3が、PD
P(プラズマディスプレイパネル)、液晶ディスプレイ
パネル、自動車用窓ガラス、建設物用窓ガラスなどに使
用されるガラス材であれば、膜2を例えばクロムなどの
金属膜とし、基材1をレーザ5が透過するガラス材を使
用すると、レーザのエネルギが基材に吸収されることな
く、膜に十分に伝わり、膜パターンをパターン形成対象
物に微細かつ強固に付着させることができると共に、上
記に説明したように不要なパターンを除去するので、形
成する膜パターンの精度を向上させることが可能にな
る。よって、従来技術で必要であった厳密なメカ精度を
有し、かつ、高価なメカ機構を必要とせず、これによっ
て低コストな膜パターンを形成できるという効果もあ
る。以上のように、パターン形成対象物3がPDP(プ
ラズマディスプレイパネル)、液晶ディスプレイパネ
ル、自動車用窓ガラス、建設物用窓ガラスなどに使用さ
れるガラス材の時、基材の表面に被覆した膜に前記基材
を通してレーザを照射し、前記基材の近傍に、又は前記
基材に密着して設置したパターン形成対象物に前記膜を
付着させ膜パターンを形成し、前記膜パターンの所定の
部分にレーザを照射して前記膜パターンの一部を除去す
る本膜パターン形成方法は特に有効である。 (第2の実施形態)図2は、本発明の第2の実施形態で
あるパターン形成方法を示す模式図である。図2におい
て、1は、ガラス板、アルミナ若しくは窒化アルミニウ
ム等セラミックス板、金属箔若しくはテープ、又は樹脂
膜、箔若しくはテープ等からなる基材であり、前記基材
1には所望の膜2がコーティングされている。膜2は、
基材1がガラス板、アルミナ若しくは窒化アルミニウム
等のセラミックス板であればクロム、ニッケル等の金属
の膜が使用されることが多く、また基材1が金属箔若し
くはテープ、又は樹脂膜、箔若しくはテープであれば樹
脂膜が使用されることが多い。基材1は、金属、ガラ
ス、樹脂等からなるパターン形成対象物3に合わせてレ
ーザ5を基材1に照射するものである。レーザ5を照射
したとき、基材1が金属箔若しくはテープの場合にはレ
ーザの熱を金属箔若しくはテープが吸収して樹脂膜(膜
2)が溶融し、パターン形成対象物3に付着し(図2
(a))、膜パターン4がパターン形成対象物3に形成
されるものである(図2(b))。一方、基材1がガラ
ス板、又はアルミナ若しくは窒化アルミニウム等のセラ
ミックス板の場合にはクロム、ニッケル等からなるレー
ザ5がガラス板、又はアルミナ若しくは窒化アルミニウ
ム等のセラミックス板を通して金属の膜2に照射され、
パターン形成対象部表面に付着(文献2では、レーザビ
ームによる圧着と表現)し、膜パターン4が形成され
る。レーザビームは、基材1に照射されるとき、走査さ
れるので所定の模様の膜パターンを形成するものであ
る。本発明では、さらに図2(c)に示すように、所定
の模様の膜パターン4にパターン形成対象物を通してレ
ーザを照射し、レーザ照射された膜パターンは微細粒、
分子、イオン等の除去物6となり、太った膜パターンを
取り除くことができ、膜パターン4(図2(d))とな
る。本発明によれば、膜パターンが太っても不要な膜パ
ターンを図2(c)のようにレーザで除去するので、最
終的に形成される膜パターンの精度を向上させることが
できる。また、不要なパターン除去するので、従来のよ
うにパターン形成対象物3および基材1を保持するメカ
機構は厳密なメカ精度を有する必要性がない。さらにパ
ターン形成対象物3および基材1を保持するメカ機構は
簡素に構成とすることができ、これに伴ってメカ機構が
安価になり、形成する膜パターンの形成コストを低くで
きる。以下、本実施の形態のパターン形成メカニズムつ
いて、より詳細に説明する。図3は、膜パターン4を形
成した後、レーザ5を膜パターン4の表面側から照射し
たとき、膜パターン4の内部では点線で示す熱等高線の
ようにレーザエネルギーが熱として伝導し、パターン形
成対象物3に熱が到達すると膜パターン4の除去領域9
1がレーザで除去されるものである。これに伴い、膜パ
ターン4は熱影響領域81に相当する部分で熱の影響を
受け、レーザ照射条件によっては膜パターンを除去した
その側面がパターン形成対象物に対して垂直とならな
い。また、熱の影響によって、膜パターン4表面の熱影
響領域82、83は、バリになることもあった。一方、
図4に示すようにガラス等のパターン形成対象物側から
レーザ5を照射すると、膜パターン4とパターン形成対
象物3との境界で膜パターン4がレーザ5のエネルギー
を吸収し、膜パターン4にクラック71、72が入り、
膜パターン4の除去領域92の部分が除去される。図4
のようにパターン形成対象物側からレーザ5を照射する
と本来膜パターンとして残したい部分におけるレーザの
熱の影響が少なくなり、膜パターンを除去したその側面
がパターン形成対象物に対して垂直となり、さらにバリ
等がなくなるという作用があり、より微細なパターンを
形成できるという効果がある。なお、本実施の形態で
は、基材1がガラス板、アルミナ若しくは窒化アルミニ
ウム等のセラミックス板であれば、レーザはYAGレー
ザが望ましく、また、基材1が金属箔若しくはテープ、
又は樹脂膜、箔若しくはテープであれば、レーザは炭酸
ガスレーザが望ましい。また、本発明は、レーザ5が基
材1を透過してパターン形成対象物3に膜パターン付着
させるか、または基材1がレーザ5のエネルギーを吸収
して膜2が溶融して若しくは変質してパターン形成対象
物3に付着すればよいので、レーザは2、3,4若しく
は5倍の高調波YAG、YVO4若しくはYLFレー
ザ、エキシマレーザまたは半導体レーザでも使用できる
ことは明らかである。 (第3の実施形態)本発明の第3の実施形態について、
図5、図6の模式図を用いて説明する。図5は、文献1
に開示された方法、すなわち、図1における(a)だけ
の工程で形成した2次元コードの模式図である。2次元
コードの黒セグメントに相当する膜パターンは、隣の白
セグメントの領域にまで広がり、セグメントが黒か白か
の判定がし難くなる。一方、図6に示す本発明の方法に
よって形成した2次元コードは、白セグメントをレーザ
照射し、黒セグメントから広がった膜パターンを除去す
るので、黒セグメントと白セグメントとの境界が明瞭と
なり、黒か白かの判定が容易になる。また、白セグメン
トはレーザのスポット径に相当する大きさにまで微細化
できるので、極小な2次元コードを形成できる。さら
に、不要なパターン除去するので、厳密なメカ精度を有
する機構を必要とせず、さらに低コストな膜パターンを
形成できる。すなわち、微細な2次元コードを形成する
とき、本発明のパターン形成方法は極めて有効である。
さらに、最近では、特に液晶パネル分野において、パタ
ーン形成対象物として使用されるガラス基板は、2次元
コードをマーキングをする領域が非常に狭く、本発明の
使用分野として最適である。また、マイクロコイル、電
子回路配線等の微小電子部品を作るという試みがなされ
ている電子機械分野においては、図2の如く貴金属等か
らなる膜1にエキシマレーザを照射し、プリント基板等
のパターン形成対象物3に膜パターン4を転写し付着さ
せるものである。図2(c)の工程で、レーザビームの
径を細く絞ることにより、上記の述べた原理によって従
来技術の膜パターン形成方法に比べ精細かつ明瞭なマイ
クロコイル、電子回路配線等の微小電子部品を容易に形
成することができる。
【0006】
【発明の効果】本発明のパターン形成方法では、前記膜
パターン形成後、前記膜パターンの所定の部分にレーザ
を照射して前記膜パターンの一部を除去するので、膜パ
ターンが太っても、不要な膜パターンをレーザで除去す
るので、最終的に形成される膜パターンの精度を向上さ
せることができる。また、不要なパターン除去するの
で、厳密なメカ精度を有する機構を必要とせず、さらに
低コストな膜パターンを形成できる。また、基材がレー
ザ透過体又はガラスであるので、レーザのエネルギが膜
に十分に伝わり、形成する膜パターンの精度を向上させ
ると共に膜パターンをパターン形成対象物に微細かつ強
固に付着させることもできる。また、不要なパターン除
去するので、厳密なメカ精度を有する機構を必要とせ
ず、さらに低コストな膜パターンを形成できる。また、
パターン形成対象物を通してレーザを照射して前記膜パ
ターンの一部を除去するので、パターンが太っても何ら
問題なく最終的に形成される膜パターンの精度を向上さ
せることができ、より微細な膜パターンを形成でき、厳
密なメカ精度を有する機構を必要とせず、さらに低コス
トな膜パターンを形成できる。また本発明は、前記膜パ
ターンがバーコードまたは2次元コードであるため、コ
ードの微細化が可能になり、コード識別の性能及び識別
が向上させることができる。また、不要なパターン除去
するので、厳密なメカ精度を有する機構を必要とせず、
さらに低コストな膜パターンを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である膜パターン形成
のプロセスを示す模式図
【図2】本発明の第2の実施形態であるパターン形成の
プロセスを示す模式図
【図3】本発明の第1の実施形態のメカニズムを示す模
式図
【図4】本発明の第2の実施形態のメカニズムを示す模
式図
【図5】従来の2次元コードを示す模式図
【図6】本発明の2次元コードを示す模式図
【図7】従来のパターン形成を示す模式図
【図8】従来の2次元コードを示す写真
【符号の説明】
1 基材 2 膜 3 パターン形成対象物 4 膜パターン 5 レーザ 6 除去物 71,72 クラック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に被覆したパターンの素材と
    なる膜に、前記基材を通してレーザを照射し、前記基材
    の近傍、又は前記基材に密着して設置したパターン形成
    対象物に前記膜を付着させ膜パターンを形成する膜パタ
    ーン形成方法において、 前記膜パターン形成後、前記膜パターンの所定の部分に
    レーザを照射して前記膜パターンの一部を除去すること
    を特徴とする膜パターン形成方法。
  2. 【請求項2】 前記基材がレーザを透過する透過体又は
    ガラスであることを特徴とする請求項1の膜パターン形
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記レーザの照射は、前記パターン形成
    対象物を通して行うことを特徴とする請求項1または2
    の膜パターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記膜パターンがバーコードまたは2次
    元コードであることを特徴とする請求項1から3いずれ
    か1項に記載の膜パターン形成方法。
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