JP2014172087A - 酸化物ドットパターンの作製方法及び酸化物ドットパターン - Google Patents

酸化物ドットパターンの作製方法及び酸化物ドットパターン Download PDF

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Abstract

【課題】真空雰囲気や薬剤、加熱処理を一切必要とせず、基材表面上の任意の箇所に直径10μm以下の微細ドットを形成する。
【解決手段】酸化物ドットパターン作製装置100は予備加熱ステップと転写ステップとを含む酸化物ドットパターンの作製方法を実現する。予備加熱ステップは、転写用基板114が酸化物原料膜に対向配置された酸化物原料膜/透明支持板113に、第一のパルスレーザー光を酸化物原料膜が膜加熱しつつも転写がみられないレーザーエネルギーで照射して予備加熱する。転写ステップは、第一のパルスレーザー光の照射終了後で予備加熱の効果が認められる範囲の所定時間経過後に、酸化物原料膜/透明支持板113に、第一のパルスレーザー光の照射面積に収まるような位置で、かつ、照射面積以下の面積で第二のパルスレーザー光を照射して、転写用基板114に酸化物からなるドットを転写する。
【選択図】図1

Description

本発明は酸化物ドットパターンの作製方法及び酸化物ドットパターンに係り、特に基板上に酸化物からなる複数のドットをパターニング形成する酸化物ドットパターンの作製方法及びそれにより作成された酸化物ドットパターンに関する。
酸化物は、一般に高い耐熱性・耐薬品性と透光性を有し、ITOやZnO:Alなどの透明導電性酸化物では高い導電性も併せ持つことから、各種の電子デバイスに多用されている。
そこで、酸化物の微細パターニングが必要とされる中、半導体装置を用いた真空プロセスにより酸化物薄膜形成、レジスト塗布、フォトリソグラフィ法によるパターニング、薬液によるエッチングといった多段真空プロセスにより微細パターニングを得る方法が従来主流となってきた(例えば、特許文献1参照)。
また、球形に近く光閉じ込め効果を期待できるような酸化物微細ドットは、光の導波・分波・合波機能を高効率化・高密度化した光回路を実現することもできる。そのため、基板上に酸化物微細ドットを配列できる技術開発が進んでいる。
基板上に酸化物微細ドットを配列する方法として、従来は、酸化物微小球を分散させた溶液中に基板を浸し、引き揚げ乾燥により基板一面に最密充填させた酸化物微小球を用いる方法や、あらかじめ基板の配列させたい位置にV字溝加工を施し、そこにのみ微小球を並べるという方法がとられている(例えば、特許文献2参照)。
また、真空・薬液フリーで鉄シリサイド(FeSi2)ドットをパターニングできる方法として、本願発明者らは、FeSi2膜を有する透明板の膜面側に基板を対向させ透明板側からパルスレーザー光を照射すると、対向する基板上に、β-FeSi2結晶又はFeSi2アモルファスを有するドットが均質に転写できる方法を提案した(例えば、特許文献3参照)。
特許第3304263号公報 特許第4848525号公報 特許第5142248号公報
しかし、特許文献1記載の方法は、高真空多段プロセスおよび多量の薬液とその廃棄処理が必要であるという問題がある。また、特許文献2記載の方法において、酸化物微小球を用いる方法では配列箇所が制御できず、V字溝にのみ微小球を並べる方法では事前の基板加工が必要となる。近年、インクジェット法の目覚ましい進歩により、ナノ粒子を溶剤と混合ペースト化した原料を用いた微細ドットパターニング技術も開発されてはいるが、溶剤を蒸発させるための熱処理が必要であり、ポリマーなどの低融点基板へのパターニングが難しいという問題がある。
更に、特許文献3記載の方法は、真空・薬液フリーな方法であるが、無機酸化物膜をシングルパルスレーザー転写原料に用いた場合、微細ドット転写が可能なレーザーエネルギー域が狭くなるため、光源のエネルギー揺らぎや原料膜支持に使用する透明板のわずかな反射率の揺らぎなどの影響を顕著に受ける。この結果、「ドット欠損率」(全ショット数の内、転写が全く起こらない確率と定義して以後使用)が大きくなってしまい、微細ドットを形成要素とした良好なパターンを形成することが事実上難しい。
また、特許文献3記載の方法において、全てのシングルパルスレーザー照射で転写を起こすためにレーザーエネルギーを増大させた場合には、原料膜の照射部位にてより激しい溶融・蒸発が起こる。これにより、一つのレーザースポットに対し一つの微細ドット(ドット径<レーザー光ビーム径)ではなく、二つ以上の液滴飛散物や蒸発物の転写が誘発され、更には原料膜内の急激な加熱・冷却により生じてしまう膜応力が原因となる膜破砕がおき、破砕物も飛散・堆積されてしまう結果、やはり良好な微細ドットパターンを得ることは極めて難しい。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、真空雰囲気や薬剤、加熱処理を一切必要とせず、基材表面上の任意の箇所に直径10μm以下の微細ドットを形成し得る酸化物ドットパターンの作製方法及び酸化物ドットパターンを提供することを目的とする。
本発明者は、酸化物原料膜が表面に形成された透明板の膜表面側に転写用基板を対向させ、透明板側(膜裏面側)もしくは膜表面側から第一のパルスレーザー光を転写が起こらないレーザーエネルギーにおいて酸化物原料膜と透明板の界面に照射した上で、適切な遅延時間後、透明板側(膜裏面側)もしくは膜表面側から第二のパルスレーザー光を、第一のパルスレーザー光のビーム径に比べて小さなビーム径にて集光照射すると、対向する転写用基板上の任意の箇所に、第二のパルスレーザー光のビーム径より微細なサイズの酸化物ドットが転写され、ドット転写を複数回行いそのパターニングを行う際にドット欠損なく高品位に再現性良く転写されることを知見し、以下の本発明を完成するに至った。
すなわち、上記の目的を達成するため、第1の発明の酸化物ドットパターンの作製方法は、酸化物膜が表面に形成された透明板に対し、酸化物膜側又は透明板側から第一のパルスレーザー光を酸化物膜が膜加熱しつつも転写がみられないレーザーエネルギーで照射して予備加熱する予備加熱ステップと、酸化物膜が表面に形成された透明板に対する第一のパルスレーザー光の照射終了後で予備加熱の効果が認められる範囲の所定時間経過後に、第一のパルスレーザー光の照射面積に収まるような位置で、かつ、照射面積以下の面積で第二のパルスレーザー光を酸化物膜が表面に形成された透明板に、酸化物膜側又は透明板側から照射して、酸化物膜が表面に形成された透明板の酸化物膜に対して対向配置された転写用基板に酸化物からなるドットを転写する転写ステップとを含むことを特徴とする。
また、第2の発明の酸化物ドットパターンの作製方法は、第1の発明の上記転写ステップは、レーザーエネルギーが、第一のパルスレーザー光のレーザーエネルギーよりも大きく、かつ、溶融物・蒸発物が激しく飛散し一つの照射区画から二つ以上の転写物が生じてしまうレーザーエネルギーより小さいエネルギー範囲に設定した第二のパルスレーザー光により、転写を行うことを特徴とする。
また、第3の発明の酸化物ドットパターンの作製方法は、上記所定の遅延時間を、10μs以下としたことを特徴とする。
また、第4の発明の酸化物ドットパターンの作製方法は、上記第一及び第二のパルスレーザー光は、それぞれの波長が少なくとも酸化物膜が表面に形成された透明板の酸化物膜が光吸収を有する波長であり、それぞれのパルス幅が転写用基板として低融点基板の使用を可能にするパルス幅に設定されていることを特徴とする。
また、第5の発明の酸化物ドットパターンの作製方法は、上記第二のパルスレーザー光の酸化物膜が表面に形成された透明板の界面における一照射区画の面積は、100×100μm以下であることを特徴とする。また、第6の発明の酸化物ドットパターンの作製方法は、第1乃至第5の発明における上記転写用基板が、酸化物膜が表面に形成された透明板の、第一及び第二のパルスレーザー光の入射側とは反対側に、酸化物膜に対して対向配置されていることを特徴とする。また、第7の発明の酸化物ドットパターンの作製方法は、第1乃至第5の発明における上記転写用基板が、第一及び第二のパルスレーザー光のうち透過するパルスレーザー光の波長に対して透明な特性を有し、かつ、酸化物膜に対して対向配置されており、第一及び第二のパルスレーザー光の両方又はどちらか一方の入射パルスレーザー光を透過させて酸化物膜が表面に形成された透明板に照射することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、第8の発明の酸化物ドットパターンは、第1乃至第7の発明のうちいずれかの発明の酸化物ドットパターンの作製方法により作製された酸化物ドットパターンであって、酸化物からなるドットが、転写用基板の表面の選択した位置に目的とするサイズに対して±25%以内で、均質に2個以上設けられたことを特徴とする。
また、第9の発明の酸化物ドットパターンは、第8の発明における酸化物からなるドットの面内平均直径が、0.5〜10μmであることを特徴とする。
本発明の酸化物ドットパターン作製方法によれば、真空雰囲気や薬剤、加熱処理を一切必要とせず、従来に比べて省工程・省エネルギーな方法で基材表面上の任意の箇所に直径10μm以下の微細ドットを正確に形成することができる。また、本発明の酸化物ドットパターン作製方法によれば、真空雰囲気や低温加熱さえも嫌うような生体親和性材料・有機材料などへの光・電子回路パターン積層による高機能化を可能にできる。また、本発明の酸化物ドットパターンは、微小球を利用した光回路に利用可能である。
本発明に係る酸化物ドットパターンの作製方法の一実施形態を実現する酸化物ドットパターン作製装置の構成図である。 実施例1のダブルパルスレーザー転写により調製されたITOドットのレーザー共焦点顕微鏡写真の図である。 図2のITOドットのレーザー共焦点顕微鏡写真の低倍率写真の図である。 シングルパルスレーザー転写により作製したレーザーフルエンス1.2J/cm2の場合とレーザーフルエンス1.4J/cm2の場合のITOドットパターンのレーザー共焦点顕微鏡写真の図である。 有限要素法シミュレーションにより計算された、第一のパルスレーザー光照射時のITO膜内温度分布と、第二のパルスレーザー光照射後のITO膜内温度分布を示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明に係る酸化物ドットパターンの作製方法の一実施形態を実現する酸化物ドットパターン作製装置の構成図を示す。
同図において、酸化物ドットパターン作製装置100は、制御コンピュータ101、遅延発生器102、第1レーザー光源103、第2レーザー光源104、アッテネータ105及び107、ミラー106及び108、ビームスプリッタ109、ディフューザー110、ガルバノ走査ミラー111、レンズ112を備え、酸化物原料膜/透明支持板113にレーザーを照射し、転写用基板114に酸化物ドット115を転写する構成である。
酸化物ドットパターン作製装置100においては、酸化物ドット115を転写用基板114にパターン描画するため、ガルバノ走査ミラー111と遅延発生器102に制御コンピュータ101から信号入力し、パターン中の各ポイントで第1レーザー光源103と第2レーザー光源より各1ショットのみレーザーパルスが照射されるように、ガルバノ走査ミラー111と遅延発生器102を通じて第1レーザー光源103と第2レーザー光源104を制御する。この際、遅延発生器102にて適切な遅延時間tdを設定し、各ポイントにて第1レーザー光源103から1ショット照射後遅延時間tdで、第2レーザー光源104からのレーザーパルスが1ショット発振されるようにトリガー信号を入力する。
第1レーザー光源103は、第一のパルスレーザー光を出射する。第2レーザー光源104は、第一のパルスレーザー光と例えば同一波長の第二のパルスレーザー光を出射する。これら第一及び第二のパルスレーザー光の波長は、酸化物原料が光吸収を有する波長であり、かつ、透明板として用いる材料が高い透過率を有することが必要である。
また、第一及び第二のパルスレーザー光のパルス幅は、膜原料からの熱伝導あるいは輻射による基板へのダメージを少なくし、ひいては低融点基板の使用を可能にするといった観点からみて、1〜100nsとすることが好ましい。パルス幅が100nsを超えると、基板へのダメージが生じる可能性があり、基板の選択自由度が小さくなる。
アッテネータ105及び107は、入射するパルスレーザー光を適切なレーザーフルエンスに減光する。ミラー106及び108は、入射するパルスレーザー光を全反射して光路を変更させる。ビームスプリッタ109は、例えば、偏波に関わらず、その入射面からの入射光の50%を透過し、50%を反射する構成であり、第1レーザー光源102に対して入射面となるように配置され、第2レーザー光源104に対して入射裏面となるように配置される。
これにより、ビームスプリッタ109は、ミラー106で全反射されて入射面に入射する第一のパルスレーザー光の50%を反射してガルバノ走査ミラー111に入射するとともに、50%を透過させてディフューザー110でカットさせる。一方、ミラー108で全反射されて入射裏面から入射する第二のパルスレーザー光の50%を透過してガルバノ走査ミラー111に入射するとともに、50%を反射させてディフューザー110でカットさせる。
なお、ここではビームスプリッタ109は偏波無依存のものを使用するものとしたが、偏波依存のものを使用するとともに、第一のパルスレーザー光と第二のパルスレーザー光とをそれぞれ互いに直交する偏波面を有する偏波とすることで、上記と同様の光学系を構成することも可能である。
ガルバノ走査ミラー111は、制御コンピュータ101からの制御信号によりレンズ112の光軸を可変走査してパターン描画できる構成とされており、ビームスプリッタ109から入射する第一又は第二のパルスレーザー光を、レンズ112を通して酸化物原料膜/透明支持板113に照射する。
酸化物原料膜/透明支持板113は酸化物原料膜(以下、単に酸化物膜ともいう)が表面に形成された透明支持板(以下、単に透明板ともいう)であり、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、サファイヤ、イットリア安定化ジルコニアなどの使用するレーザー波長で透明な無機材料板やポリマーフィルムである透明板に、酸化物をスパッタリング法や塗布法などで成膜したものであり、簡単に調整することができる。
酸化物原料膜/透明支持板113の原料となる透明板上の酸化物膜の膜厚に制限はないが、原料膜を薄くすればするほど、転写体積が小さくなり、より小さなサブマイクロメートルサイズのドットを形成できる可能性がある。このため、より微細なドット形成を図る場合には、膜が薄いほど好ましい。また、厚膜化すると、膜厚方向の温度分布が大きく膜応力が発生しやすくなり膜破砕が起きやすい傾向があるが、本実施形態の2つのパルスレーザー光を用いるダブルパルス転写法を用いる場合は、従来のシングルパルス転写法に比べ応力分布を緩和できる。このため、本実施形態によれば、厚膜の使用も問題なく、酸化物膜の膜厚は通常は10nm〜10μm程度とするのがよい。なお、酸化物膜の膜厚を10nm以下とする場合には、スパッタ法などの堆積時間により膜厚を2nmあるいは3nmから容易に制御できる手法を用いるのが望ましい。
転写用基板114は、酸化物原料膜/透明支持板113の酸化物原料膜が形成されている膜面側に対向配置され、第一のパルスレーザー光を膜加熱しつつも転写が見られないレーザーエネルギーで照射される。そして、適切な遅延時間td後に酸化物原料膜/透明支持板113の透明支持板側から第二のパルスレーザー光が第一のパルスレーザー光の照射面積に収まるような位置で、かつ、照射面積以下の面積(スポットサイズ)で照射されることで、転写用基板114に酸化物からなるドット115が転写され、酸化物ドットパターンが形成される。
レーザー転写に用いる転写用基板114の基板材料の種類は、酸化物ドットパターン作製装置100による作製プロセスが、室温常圧プロセスであるため特に限定されない。従って、転写用基板114には、光・電子デバイスで多用されるSiウエハー基板、AlやMgO単結晶等の無機単結晶基板、セラミックス基板、石英ガラス等のガラス基板に加え、無機基板に比べて耐熱性の低いポリマー基板やチオール等を表面に塗布したような有機分子塗布基板、生体親和性材料基板など、様々な基板を使用することができる。
また、酸化物原料膜/透明支持板113と転写用基板114との間の、膜/基板間距離は、酸化物原料膜と転写用基板114の間に0〜数百μm程度の隙間があってよいが、ドット堆積位置の精度の観点からは、隙間が小さいほど好ましく、酸化物原料膜と転写用基板114とが接触している方がさらに好ましい。
次に、図1の酸化物ドットパターン作製装置100の動作について更に詳細に説明する。この酸化物ドットパターン作製装置100は、大気圧室温にて用いられ、真空雰囲気や薬剤、加熱処理を一切使用しない。
まず、第1及び第2のレーザー光源103及び104のうち、第1のレーザー光源103のみが、遅延発生器102から供給される第1のトリガー信号により駆動されて第一のパルスレーザー光を出射する。第一のパルスレーザー光は、アッテネータ105で光強度が調整され、ミラー106で光路が変えられてビームスプリッタ109に入射し、更にビームスプリッタ109で反射されてガルバノ走査ミラー111に入射する。
ガルバノ走査ミラー111は、入射した第一のパルスレーザー光を酸化物原料膜/透明支持板113の透明支持板側(すなわち、膜背面側)から酸化物原料膜に入射する。第一のパルスレーザー光は酸化物原料膜/透明支持板113の入射した透明支持板側から吸収され、吸収された光のエネルギーが格子振動、すなわち熱となり照射部位を中心に膜面内・膜厚方向に伝熱し、一時的に膜温度が上昇し、膜加熱が起こる。更に、レーザーエネルギーを大きくすると、膜からの溶融物・蒸発物の飛散が起きるが、第一のパルスレーザー光は、これらの飛散が起きる閾値に達しないレーザーエネルギーに設定されている。
続いて、上記の加熱の効果が持続している所定の遅延時間td後に、第1及び第2のレーザー光源103及び104のうち、第2のレーザー光源104のみが、遅延発生器102から供給される第2のトリガー信号により駆動されて第二のパルスレーザー光を出射する。第二のパルスレーザー光は、アッテネータ107で光強度が調整され、ミラー108で光路が変えられてビームスプリッタ109に入射し、更にビームスプリッタ109を透過してガルバノ走査ミラー111に入射する。入射する第二のパルスレーザー光は、ガルバノ走査ミラー111に入射した第一のパルスレーザー光と同一光軸上に光路調整されている。
ガルバノ走査ミラー111は、入射した第二のパルスレーザー光を酸化物原料膜/透明支持板113の透明支持板側(すなわち、膜背面側)から酸化物原料膜/透明支持板113の界面の先に照射した第一のパルスレーザー光と同一箇所にビーム中心が重なるように集光照射する。ここで、第二のパルスレーザー光の照射面積は、第一のパルスレーザー光の照射面積内に収まるように、より小さい面積とされている。また、第二のパルスレーザー光のレーザーエネルギーは、第一のパルスレーザー光のレーザーエネルギーよりも大きく、かつ、溶融物・蒸発物が激しく飛散し一つの照射区画から二つ以上の転写物が生じてしまうレーザーエネルギーより小さいエネルギー範囲に設定されている。
その結果、酸化物原料膜/透明支持板113の酸化物原料膜が固相から液相に変化した状態で、酸化物原料膜に対向する転写用基板114上に、表面張力により膜上のレーザーパルス照射径に比べて小さな直径を有する酸化物の微小液滴が堆積され、その微小液滴が転写用基板114上で固化することにより、微細な酸化物ドット115が形成される。この酸化物ドット115は、第二のパルスレーザー光の一区画の区画面積より小さい一つのドットであり、第二のパルスレーザー光の一区画と1対1対応で転写形成されたものである。
なお、上記のように、酸化物原料膜/透明支持板113の酸化物原料膜を予備加熱する第一のパルスレーザー光の照射時点から、ドット転写のための第二のパルスレーザー光の照射時点までの所定の遅延時間tdは、予備加熱効果が認められる範囲内であればよい。一般に、レーザーパルス照射時の最高到達温度と高温持続時間は、詳細には、入射レーザーエネルギーはもとより、どの程度の入射レーザーエネルギーが熱に変換されるかという酸化物膜のレーザー波長での吸収係数や、膜厚、発熱によりどの程度まで温度が上昇し持続するかという膜の比熱・熱伝導率や放熱過程である輻射率や透明板への伝熱などに依存して変化する。しかし、高温保持時間でいえば、一般的に第一のパルスレーザー光照射直後から数μsまでは高温保持が確認できるため、例えば10μs以下程度とするのが好ましい。
レーザー転写に用いる第二のパルスレーザー光の照射面積は、原料膜の転写体積を減じて、表面張力を利用したドット形状でのレーザー転写を誘起するため、酸化物原料膜/透明支持板113の界面でのレーザー照射一区画の面積が十分小さくなるように、用いる原料膜厚等を主に考慮して定められるが、その一照射区画の面積が例えば100×100μm以下程度とするのが好ましい。
このようにして、図1の酸化物ドットパターン作製装置100により、予備加熱ステップと転写ステップとを含む酸化物ドットパターンの作製方法の一実施形態が実現される。上記の予備加熱ステップは、酸化物膜が表面に形成された透明板である酸化物原料膜/透明支持板113に対し、酸化物原料膜/透明支持板113の転写用基板114に対向していない方(図1の場合は透明支持板側)から、第一のパルスレーザー光を酸化物原料膜が膜加熱しつつも転写がみられないレーザーエネルギーで照射して予備加熱する。
上記の転写ステップは、第一のパルスレーザー光の照射終了後で予備加熱の効果が認められる範囲の所定時間td経過後に、第一のパルスレーザー光の照射面積に収まるような位置で、かつ、その照射面積以下の面積で第二のパルスレーザー光を酸化物原料膜/透明支持板113に、転写用基板114に対向していない方(図1の場合は透明支持板側)から照射して、転写用基板114に酸化物からなるドットを転写する。
次に、予備加熱の効果について説明する。第一のパルスレーザー光により酸化物原料膜/透明支持板113の酸化物原料膜を予備加熱する一つ目の効果は、酸化物ドット転写のドット欠損率(全ショット数の内、転写が起こらない確率)を低減できることである。
従来のシングルパルス転写法では、室温保持された膜に小さなビーム集光径でシングルパルスを照射することで、膜の加熱温度と溶融、そしてその後の溶融物の転写を制御していた。そのため、レーザー光源から発生するレーザーエネルギーの揺らぎや透明板や膜の反射率の揺らぎを顕著に反映し、本来ドット転写が得られるレーザーエネルギー条件でありながら、ドットが転写されず膜原料に残存してしまうなどのドット欠損が頻繁にみられていた。
これに対し、本実施形態の2つのパルスレーザー光を順次に用いるダブルパルス転写法を利用すれば、シングルパルス転写の際の集光径に比べ広範な範囲に照射する第一のパルスレーザー光で膜の均一加熱を、そして第二のパルスレーザー光で膜の溶融とそれに続く溶融物の転写をより精密に制御できるため、上記の揺らぎを受けにくく、ドット欠損率が改善されると期待される。
また、第一のパルスレーザー光により酸化物原料膜/透明支持板113の酸化物原料膜を予備加熱する二つ目の効果として、転写時の膜応力の緩和が挙げられる。酸化物原料膜では、合金・金属膜に比べ、レーザー照射による加熱・溶融の際に生じる膜応力の影響が顕著であり、その結果、ドット転写時に膜破砕が生じ飛散し、転写用基板に付着してしまう傾向が大きい。
これに対し、本実施形態では、予備加熱のための第一のパルスレーザー光を、転写用第二のパルスレーザー光のビーム径を覆う大きなビーム径で照射し加熱範囲を広範囲化するようにしているため、溶融物の転写という劇的な変化が起こる第二のパルスレーザー光のビーム径周辺部位と第二のパルスレーザー光の未照射部位(ただし第一のパルスレーザー光は照射範囲)との温度差が低減されるため、温度差により生じる膜応力分布が低減でき、膜破砕を伴うことなく高品位なドット転写を実現することができる。
このようにして、図1の酸化物ドットパターン作製装置100による本発明に係る酸化物ドットパターンの作製方法の一実施形態によれば、基板表面の堆積所望位置にのみドットを堆積させるための溝加工など何ら特別な前処理を必要としない状態で、酸化物からなるドットを転写用基板114上の所望位置のみに、精度良く2個以上の微細直径の酸化物ドット115からなる酸化物ドットパターンを形成することができる。
ここで、酸化物ドット115は転写用基板114の表面と接するドット底面で固定化されており、基板表面上に設けられたドットの面内直径や高さのサイズばらつきは目的とするサイズに対して±25%以下に抑えられており均質である。なお、酸化物ドットの面内直径は同じ大きさであれば特に制限はないが、通常、0.5〜10μmとするのがよい。
本実施形態により転写用基板114上に作製された酸化物ドットパターンは、酸化物ドット一つ当たりのサイズが0.5〜10μmであり、ドット形状が擬似球形状(底面がテラス構造になった球状構造を意図するが、半球も含む)で、任意の位置にパターンされているものであり、これは従来の方法では作製することができない。例えば、フォトリソグラフィと薬液エッチングを用いると、上記サイズの酸化物ドットは作製可能であるが、ドット形状を擬似球形状にすることは困難である。
一方、ITOナノインクを使用したインクジェット印刷の場合、インク中のITO粒子のサイズは直径数十nmであり、大きくても数百nm(<500nm)であり、一つのドットで上記0.5〜10μmのサイズを満たすことはできない。
次に、酸化物ドットパターン作製装置100による本発明に係る酸化物ドットパターンの作製方法の一実施形態の効果について説明する。本実施形態の酸化物ドットパターンの作製方法によれば、従来のフォトリソグラフィエッチング法で必要とされる真空雰囲気や薬剤を用いず、またこれまでのインクジェット法での電子回路パターン作製で必要とされる加熱処理を一切必要としないため、従来法に比べ省工程・省エネルギーな作製方法により、昨今の先端光・電子デバイスに要求されるミクロン・サブミクロンスケールの微細光・電子回路として有用な酸化物ドットパターンを作製することができる。
さらに、本実施形態によれば、大気圧室温雰囲気にて転写用基板114の表面上の任意の箇所に直径10μm以下の微細ドットパターンを形成できるため、真空雰囲気や低温加熱さえも嫌うような生体親和性材料・有機材料などへの光・電子回路パターン積層による高機能化を可能にし、次世代の生体センサーや有機デバイスの作製にも利用することができる。
なお、パターン中のドット間距離については、ゼロ(隣り合ったドットが接触)から任意の距離に調整することができる。ドット間距離を転写用の第二のパルスレーザー光のスポット間距離より小さくする場合には、転写用基板114に対し酸化物原料膜/透明支持板113を適当なスピードで移動させることにより問題なく実現できる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
透明導電性酸化物の代表であるITOを酸化物原料膜として石英ガラス透明支持板上に、基板加熱することなくスパッタリング法により厚さ250nmで成膜したものを酸化物原料膜/透明支持板113とした。また、転写用基板114を石英ガラスとした。また、第1レーザー光源103が出射する第一のパルスレーザー光を、波長266nmのフラッシュランプ励起パルスレーザーで集光径約80μmとした。また、第2レーザー光源104が出射する第二のパルスレーザー光を、波長266nmの全固体パルスレーザーで集光径約14μmとした。
次に、得られた上記ITO膜を転写用基板(石英ガラス)114とコンタクトさせ、第2のレーザー光源104の結像位置に、石英ガラス透明支持板とITO膜の界面が一致するように設置した。
また、図1の第1レーザー光源103が出力する第一のパルスレーザー光のビーム中心が、第二のパルスレーザー光のビーム中心に一致するようビームスプリッタ109を用いて光学系を組み、外部トリガー入力によりそれぞれのパルス発振の遅延時間を10μs以下の所定時間とした。照射レーザーフルエンスは、第一のパルスレーザー光が80mJ/cm2、第二のパルスレーザー光が1.1J/cm2とした。
実施例1によりITOを転写した転写用基板114の表面をレーザー共焦点顕微鏡によって観察した結果を図2に示す。図2から、調整されたITOドットは、転写用の第二のパルスレーザー光のビーム径である約14μmに比べ小さな基板面内直径を有し、平均面内直径3μm(±20%)、平均高さ1.5ミクロン(±23%)とサイズが均一化され転写されている。図3は、実施例1により作製された、広範囲にパターンされたITOドットパターンを示す。ITOドットからなるパターンが、1平方ミリメートル当たり102個の密度で、ドット欠損率ゼロで高品位に作製されている。
実施例1と同じ膜厚のITO原料膜を用い、第一のパルスレーザー光による予備加熱のない場合を実施し、第一のパルスレーザー光照射のある場合と比較検討した。第一のパルスレーザー光を照射せず、第二のパルスレーザー光の照射レーザーフルエンスを実施例1で転写が一切みられなかった1.1J/cm2よりフルエンスを上げた1.2J/cm2と1.4J/cm2の2条件にて転写実験を行った。
図4は、予備加熱を行わず、第二のパルスレーザー光のみによりITOドットを転写させた石英ガラス基板の表面をレーザー共焦点顕微鏡によって観察した結果を示す。図4(a)、(b)に示すように、レーザーフルエンスが1.2J/cm2と1.4J/cm2においてITOの転写が観察された。なお、図4(a)、(b)中の点線円は、本来ドットが堆積すべき位置にドットが欠損している箇所(ドット欠損)を示す。1.2J/cm2の場合、図4(a)に示すようにレーザービーム径より小さな径を有するドットが得られているものの、ドットの欠損率が約30%にも及んでいる。
そこで、レーザーフルエンスを1.4J/cm2と大きく設定した場合、図4(b)に示すようにドット欠損率は約3%と低減できたが、図中拡大図に示すように転写物のサイズはレーザービーム径である約14μmと同等サイズと大きくなってしまう箇所が散見され、目的のビーム径より小さな均質なドットを得ることはできなかった。レーザーフルエンスを1.4J/cm2より大きく設定した場合も同様であった。以上の結果から、シングルパルスのみのレーザー転写法では酸化物ドットパターンを欠損率なく作製することは困難であることが分かる。
有限要素法を用いて、ダブルパルス照射実験時の原料膜内温度分布のシミュレーションを行った。酸化物原料膜はITO膜(厚さ250nm)とし、第一のパルスレーザー光及び第二のパルスレーザー光のレーザーフルエンスとビーム径も実施例1と同様とした。第一のパルスレーザー光及び第二のパルスレーザー光の半値幅はそれぞれ7ns,30nsとした。
図5は、実施例3で得られた膜内温度分布のシミュレーション結果を示す。ここで、時間ゼロは、第一のパルスレーザー光が酸化物原料膜/透明支持板界面に到達する時間とする。図5(a)に示すように、第一のパルスレーザー光照射後で第二のパルスレーザー光照射以前である50nsの時には、第一のパルスレーザー光の大きなビーム径(直径80μm)を反映して、膜面内の広範な範囲で温度上昇が起きている。
次に、図5(b)に示すように、第二のパルスレーザー光照射後の200nsでは、ビーム中心付近では第二のパルスレーザー光による急激な加熱に続き溶融(黒色部分)が起こっているが、第二のパルスレーザー光のビーム周辺部では第一のパルスレーザー光による予備加熱の効果により温度差はより低減されており、膜破砕につながる膜応力の緩和効果が期待できることが分かる。
なお、以上の実施形態及び実施例では、酸化物原料膜/透明支持板113の酸化物原料膜側を転写用基板114に対向配置し、転写用基板114に対向していない方の透明支持板側(すなわち、膜背面側)から第一及び第二のパルスレーザー光を酸化物原料膜に照射するように説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、転写用基板を第一及び第二のパルスレーザー光の波長に対して透明な特性を有するものとした場合は、酸化物原料膜/透明支持板の酸化物原料膜側を転写用基板に対向配置し、かつ、転写用基板を酸化物原料膜/透明支持板の光入射側に配置し、転写用基板を通して第一及び第二のパルスレーザー光の両方を酸化物原料膜/透明支持板に照射し、予備加熱及び酸化物ドットの転写をするように構成することも可能である。
また、本発明は、転写用基板を第一及び第二のパルスレーザー光のうち透過するパルスレーザー光の波長に対して透明な特性を有するものとした場合、第一及び第二のパルスレーザー光のうちの一方の入射パルスレーザー光を転写用基板を透過させて酸化物原料膜/透明支持板の酸化物原料膜側に照射し、かつ、他方のパルスレーザー光を透明支持板側(すなわち、膜背面側)から酸化物原料膜に照射するように構成してもよい。
本発明は、ITOなど透明導電性酸化物の微細パターニング形成による電子デバイス利用や、酸化物ガラス微小球を配列した光回路への利用などに有用である。また、本発明の酸化物ドットパターンは、パターンを構成する各酸化物ドットのサイズが0.5〜10μmと微細で、かつ、目的とする大きさに対して±25%以内で均質に2個以上、その堆積位置が正確に制御されて作製されたものであり、昨今の先端光・電子デバイスに要求されるミクロン・サブミクロンスケールの微細光・電子回路として有用である。
100 酸化物ドットパターン作製装置
101 制御コンピュータ
102 遅延発生器
103 第1レーザー光源
104 第2レーザー光源
105、107 アッテネータ
106、108 ミラー
109 ビームスプリッタ
110 ディフューザー
111 ガルバノ走査ミラー
112 レンズ
113 酸化物原料膜/透明支持板
114 転写用基板
115 酸化物ドット

Claims (9)

  1. 酸化物膜が表面に形成された透明板に対し、前記酸化物膜側又は前記透明板側から第一のパルスレーザー光を前記酸化物膜が膜加熱しつつも転写がみられないレーザーエネルギーで照射して予備加熱する予備加熱ステップと、
    前記酸化物膜が表面に形成された透明板に対する前記第一のパルスレーザー光の照射終了後で前記予備加熱の効果が認められる範囲の所定時間経過後に、前記第一のパルスレーザー光の照射面積に収まるような位置で、かつ、前記照射面積以下の面積で第二のパルスレーザー光を前記酸化物膜が表面に形成された透明板に、前記酸化物膜側又は前記透明板側から照射して、前記酸化物膜が表面に形成された透明板の前記酸化物膜に対して対向配置された転写用基板に酸化物からなるドットを転写する転写ステップと
    を含むことを特徴とする酸化物ドットパターンの作製方法。
  2. 前記転写ステップは、
    レーザーエネルギーが、前記第一のパルスレーザー光のレーザーエネルギーよりも大きく、かつ、溶融物・蒸発物が激しく飛散し一つの照射区画から二つ以上の転写物が生じてしまうレーザーエネルギーより小さいエネルギー範囲に設定した前記第二のパルスレーザー光により、前記転写を行うことを特徴とする請求項1記載の酸化物ドットパターンの作製方法。
  3. 前記所定の遅延時間は、10μs以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の酸化物ドットパターンの作製方法。
  4. 前記第一及び第二のパルスレーザー光は、それぞれの波長が少なくとも前記酸化物膜が表面に形成された透明板の前記酸化物膜が光吸収を有する波長であり、それぞれのパルス幅が前記転写用基板として低融点基板の使用を可能にするパルス幅に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の酸化物ドットパターンの作製方法。
  5. 前記第二のパルスレーザー光の前記酸化物膜が表面に形成された透明板の界面における一照射区画の面積は、100×100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4記載のうちいずれか一項記載の酸化物ドットパターンの作製方法。
  6. 前記転写用基板は、前記酸化物膜が表面に形成された透明板の、前記第一及び第二のパルスレーザー光の入射側とは反対側に、前記酸化物膜に対して対向配置されていることを特徴とする請求項1乃至5記載のうちいずれか一項記載の酸化物ドットパターンの作製方法。
  7. 前記転写用基板は、前記第一及び第二のパルスレーザー光のうち透過するパルスレーザー光の波長に対して透明な特性を有し、かつ、前記酸化物膜に対して対向配置されており、前記第一及び第二のパルスレーザー光の両方又はどちらか一方の入射パルスレーザー光を透過させて前記酸化物膜が表面に形成された透明板に照射することを特徴とする請求項1乃至5記載のうちいずれか一項記載の酸化物ドットパターンの作製方法。
  8. 請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の酸化物ドットパターンの作製方法により作製された酸化物ドットパターンであって、
    前記酸化物からなるドットが、前記転写用基板の表面の選択した位置に目的とするサイズに対して±25%以内で、均質に2個以上設けられたことを特徴とする酸化物ドットパターン。
  9. 酸化物からなるドットの面内平均直径が、0.5〜10μmであることを特徴とする請求項8記載の酸化物ドットパターン。
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