JP2010228989A - ドーピング方法、光学デバイスの製造方法、および、ナノ粒子生成方法 - Google Patents

ドーピング方法、光学デバイスの製造方法、および、ナノ粒子生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ガラスなどの透明部材に、不純物をドーピングするドーピング方法、および、このドーピング方法を用いて光学デバイスを製造する方法として、さらに、透明部材内に不純物のナノ粒子を生成するナノ粒子生成方法として、簡易な方法で透明部材の光学特性を大きく変化させることができるドーピング方法、光学部材の製造方法、および、ナノ粒子生成方法を提供すること。
【解決手段】 透明部材1の一表面に不純物2を当接させた状態で、前記透明部材1の前記一表面の反対側の面から超短光パルスレーザービーム4を照射し、前記透明部材1内での前記超短光パルスレーザービーム4の自己集束作用によって生じるフィラメント領域5を、前記透明部材1と前記不純物2との当接部分に生成させて、前記不純物2を前記透明部材1内にドーピングする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、超短光パルスレーザービームにより、透明部材内に不純物をドーピングするドーピング方法、および、そのドーピング方法を用いた光学デバイスの製造方法、さらに、透明部材内に不純物のナノ粒子を生成するナノ粒子生成方法に関する。
ガラスなどの透明部材にレーザービーム照射を行って、ガラス内部の所定領域の屈折率を変化させることにより、ガラス内部などに光導波路や回折格子などを形成する光学デバイスの製造方法が知られている。また、三次元光回路技術により、ガラス内部にレンズ、ミラー、光スイッチ、検出器や発光素子などを作り込んで、光学デバイスとしての光信号用超LSIをガラス内部に作り込むことも試みられている。
一方、ガラス内部の所定領域に、金属微粒子を選択的に析出させる方法として、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、プラチナ(Pt)などの金属イオンをあらかじめガラスに含ませておいて、この金属微粒子分散ガラスにパルスレーザー光を照射する方法が知られている(特許文献1参照)。この方法では、ガラスの内部に金属粒子が析出されるため、その析出領域が着色するなど、光学的特性の大きな変化を引き起こすことができる。このような、金属微粒子をガラスの内部に析出させる方法として、特許文献1には、銅イオンが含有されているガラスに、波長800nm、パルス幅が1.5×10-13秒、繰返し周期200kHzのパルスレーザーを照射時間5秒で照射し、その後にガラス試料を550℃で20分間加熱する方法が例示されている。
特開平11− 60271号公報
しかしながら、上記従来の光学デバイスの製造方法として用いられるレーザービーム照射は、ガラスに対して局所的な屈折率の変化を引き起こすものであるが、例えば超短光パルスビームであるフェムト秒レーザーを用いた場合でも、ガラスに引き起こすことができる屈折率の変化の度合いは、10-3程度の微弱なものに留まるため、光学デバイスとしての設計裕度が制限されていた。
また、特許文献1に記載の方法では、光学特性の大きな変化を引き起こせるものの、析出させる金属を金属イオンとして含有させた特殊なガラスを準備することが必要となり、また、レーザービームの照射後にガラスを加熱処理することが必要となるなど、光学部材の製造方法として多大な手間が必要となる。
そこで本発明は、上記した従来の課題を解決して、ガラスなどの透明部材に、不純物をドーピングするドーピング方法、および、このドーピング方法を用いて光学デバイスを製造する方法として、さらに、透明部材内に不純物のナノ粒子を生成するナノ粒子生成方法として、簡易な方法で透明部材の光学特性を大きく変化させることができる方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のドーピング方法は、透明部材の一表面に不純物を当接させた状態で、前記透明部材の前記一表面の反対側の面から超短光パルスレーザービームを照射し、前記透明部材内での前記超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメント領域を、前記透明部材と前記不純物との当接部分に生成させて、前記不純物を前記透明部材内にドーピングすることを特徴とする。
なお、本発明における透明部材とは、照射される超短光パルスレーザービームに対して透明な部材であるということであって、超短光パルスレーザービームの大部分が吸収されずに透過することのできる部材を言う。したがって、本発明における「透明」とは、ガラスなどに対して一般的に用いられる、いわゆる「無色透明」という意味に限定的に解釈されるべきものではない。
また、本発明の光学デバイスの製造方法は、本発明のドーピング方法を用いて、前記透明部材内に前記不純物をドーピングすることで、前記透明部材内の所定部位における光学特性を変化させて所望の光学特性分布を得ることを特徴とする。
さらに、本発明のナノ粒子生成方法は、透明部材の一表面に不純物を当接させた状態で、前記透明部材の前記一表面の反対側の面から超短光パルスレーザービームを照射し、前記透明部材内での前記超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメント領域を、前記透明部材と前記不純物との当接部分に生成させて、前記透明部材内に前記不純物のナノ粒子を生成させることを特徴とする。
本発明のドーピング方法によれば、透明部材と不純物とを当接しその当接部分に超短光パルスレーザービームのフィラメント領域を生成させることで、簡易に透明部材内に不純物をドーピングすることができる。このため、従来の方法のように、透明部材にあらかじめ金属イオンを含有させておくなどの事前の準備が必要ない、簡易なドーピング方法を得ることができる。
また、本発明の光学デバイスの製造方法によれば、本発明の簡易な不純物のドーピング方法を用いることにより、透明部材の所定の部位に所定の屈折率変化を与えて、所望する光学特性を有する光学デバイスを容易に製造することができる。
さらに、本発明のナノ粒子生成方法によれば、透明部材と不純物とを当接しその当接部分に超短光パルスレーザービームのフィラメント領域を生成させることで、容易に、所望の不純物のナノ粒子を透明部材内に生成することができる。
本発明の第1の実施形態としてのドーピング方法の手順を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるドーピング方法により生成されたナノ粒子の状態を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態としてのドーピング方法を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるドーピング方法により生成されたナノ粒子の状態を示す模式図である。 本発明の第1および第2の実施形態であるドーピング方法を実践するための装置構成を示す概略ブロック図である。
本発明のドーピング方法は、透明部材の一表面に不純物を当接させた状態で、前記透明部材の前記一表面の反対側の面から超短光パルスレーザービームを照射し、前記透明部材内での前記超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメント領域を、前記透明部材と前記不純物との当接部分に生成させて、前記不純物を前記透明部材内にドーピングする。
このようにすることで、超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメントによって、透明部材に当接された不純物の粒子やイオンを、透明部材内に容易にドーピングすることができる。
また、本発明のドーピング方法において、前記透明部材の前記一表面上に複数の不純物を当接させ、前記透明部材と前記複数の不純物それぞれとの当接部分に前記超短光パルスレーザービームを照射して前記複数の不純物からのドーピングを行うことが好ましい。このようにすることで、透明部材の所定の領域にのみ不純物をドーピングすることや、異なる種類の不純物を用いれば、一つの透明部材内に異なる複数種類の不純物をドーピングすることができる。
また、前記透明部材の前記一表面上に前記不純物を当接させて、前記不純物を前記透明部材内にドーピングした後に、前記透明部材の前記一表面上に前記不純物とは異なる他の不純物を当接させ、前記透明部材と前記他の不純物との当接部分に前記超短光パルスレーザービームを照射して、前記他の不純物のドーピングを行うことが好ましい。このようにすることで、特に、透明部材へのドーピング深さの制御を合わせて行う場合には、透明部材の所定の位置に異なった不純物を複数の層に分けてドーピングすることができる。
また、前記不純物が、前記透明部材の前記一表面上に薄膜として形成されたものであり、前記透明部材の前記一表面の側に別の透明部材を配置した状態で前記超短光パルスレーザービームを照射することが好ましい。このようにすることで、不純物がドーピングされた領域の黒色化を防止することができ、ドーピング領域を光学的に観察可能とすることができる。
さらに、前記不純物が金属材料であり、また、さらに前記透明部材がガラスであることが好ましい。
また、本発明の光学デバイスの製造方法は、上記した本発明のいずれかのドーピング方法を用いて、前記透明部材内に前記不純物をドーピングすることで、前記透明部材内の所定部位における光学特性を変化させて所望の光学特性分布を得るものである。
このようにすることで、本発明の簡易なドーピング方法を用いて、透明部材内の所定の部位の光学特性を変化させた、所望の光学デバイスを容易に製造することができる。
また、本発明のナノ粒子生成方法は、透明部材の一表面に不純物を当接させた状態で、前記透明部材の前記一表面の反対側の面から超短光パルスレーザービームを照射し、前記透明部材内での前記超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメント領域を、前記透明部材と前記不純物との当接部分に生成させて、前記透明部材内に前記不純物のナノ粒子を生成させる。
このようにすることで、前記超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメント領域によって、透明部材に当接されていた不純物のナノ粒子が透明部材内に生成され、容易に、所望の透明部材内に生成された所望の材料のナノ粒子を生成することができる。
また、前記不純物が、前記透明部材の前記一表面上に薄膜として形成されたものであり、前記透明部材の前記一表面の側に別の透明部材を配置した状態で前記超短光パルスレーザービームを照射することが好ましい。このようにすることで、透明部材内に生成された不純物のナノ粒子を光学的に観測することができ、その特性を容易に把握することができる。
さらに、前記不純物が金属であることが好ましく、このようにすることで、容易に金属ナノ粒子を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、まず、本発明の特徴であるフィラメント領域とその生成について説明する。
パルス幅がフェムト秒からピコ秒オーダーの超短光パルスレーザービームが、ガラスなどの透明部材に入射した際には、レーザービームが基本的にガウス型の空間強度分布を持っているために、非線形媒質中において光の強度が強い中心部分の屈折率が他の部分に比べて高くなって媒質自体が正のレンズとして働く。このため、入射光が一点に集中するようになるという自己集束作用が生じ、超短光パルスレーザービームは、透明部材中を有限距離伝搬した後にビーム径が極小になると考えられる。しかしながら、実際には、媒質の光イオン化が生じて物質内で電子とイオンとが自由に移動する状況となるプラズマ形成が生じ、媒質の屈折率が低減する。このような3次の非線形光学効果とプラズマ形成による屈折率の減少とが釣り合うと、超短光パルスレーザービームは、一定のビーム径のまま所定距離を伝搬する。この現象をフィラメンテーションと呼び、フィラメンテーションが起きている領域をフィラメント領域と呼ぶ。そして、このフィラメント領域では、プラズマ密度が一定に保たれて、破壊的な損傷が生じにくい状況となっていると考えられる。
なお、2つの物質の境界部分でフィラメント領域を生成させるためには、2つの物質をしっかりと当接する必要がある。超短光パルスレーザービームが入射する側の透明部材の、超短光パルスレーザービームが入射する側とは異なる側の端部が他の物質と当接せず、レーザービームが空気中に射出される状況では、その部分で急激なアブレーションが生じて、フィラメント領域におけるプラズマ形成によって不純物が透明部材内にドーピングされなくなるからである。
(第1の実施形態)
以下、本発明のドーピング方法の手順を示す図である図1を用いて、本発明のドーピング方法について、その第1の実施の形態を説明する。なお、図1では、図面の煩雑化を避けるために、超短光パルスレーザービーム4を集光する集光レンズ3と、試料であるガラス基板1と金属基板2の積層体のみを示し、装置の全体構成については図5を用いて後述することとする。
図1(a)は、本実施形態のドーピング方法におけるドーピング前の状態を示す図である。
図1(a)に示すように、試料として透明部材であるガラス基板1の一表面、すなわち、図1(a)における図中下側の表面に、不純物である金属基板2の表面が当接されて、図示しない固定治具により保持固定されている。なお、本実施形態のドーピング方法では、例えばガラス基板としてホウケイ酸ガラスなどの一般的な光学ガラスを用いることができ、厚さは例えば1mmである。また、金属基板としては、例えば銅基板を用いることができ、厚さは例えば1mmである。
ここで、透明部材であるガラス基板1と不純物である金属基板2との間に隙間があると、ガラス基板1を透過した後の超短光パルスレーザービームが空気中でのレーザーアブレーションを生じてしまうため、ガラス基板1と金属基板2とは図示しない押圧部材で、互いに押しつけ合うように密着されている。なお、両者の密着度合いとしては、その間隔が数百nm程度以下にすることが良好である。本実施形態のドーピング方法では、このような良好な密着度合いを実現できる押圧条件として、押圧部材で数十MPa程度、具体的には40MPaの押圧力を加えている。なお、特に2つの試料に微細な反りが生じている場合には、この2つの基板を押圧する力が大きすぎると、試料を押圧部材から外す際に基板の一部が分離、破損してしまう場合がある。このため、2つの基板を押圧する力は、大きすぎないようにすることが必要である。
ガラス基板1と、金属基板2の積層体は、図1では図示しない可動ステージ上に載せられていて、図1に示す例では紙面奥側から手前側に向かって移動することで、超短光パルスレーザービーム4を集光する集光レンズ3との、相対的な位置調整を行うことができるようになっている。試料の移動速度は、例えば、0.01〜0.1mm/秒としている。
図1(b)は、超短光パルスレーザービーム4が照射されている状態を示す。
図1(b)に示すように、図1では図示しないレーザー照射源から照射された超短光パルスレーザービーム4が、集光レンズ3で集光されて、ガラス基板1の金属基板2と当接された一表面の反対側の面、すなわち、図1(b)における上側の面から照射される。本実施形態のドーピング方法では、超短光パルスレーザービーム4は、増幅チタンサファイヤレーザーを用い、例えば、中心波長800nm、パルス幅として数十から100fs(フェムト秒)のフェムト秒レーザーを用いることができ、繰り返し周波数1kHz、パルスエネルギーは、10μJ未満としている。また、集光レンズ3の開口数(NA)は、0.3としている。なお、この超短光パルスレーザービームの照射条件は、あくまで、例示であって、本発明の実施に対して何らの制限を与えるものでないことは言うまでもない。
このような条件で照射された超短光パルスレーザービーム4は、透明部材であるガラス基板1中で上記した自己集束作用が生じて、所定のビーム径、例えば1.5〜2.0μmの状態を保ったままガラス基板1内部を進む、フィラメント領域5が形成される。本実施形態のドーピング方法では、図1(b)に示すように、ガラス基板1内で生じたフィラメント領域5が、ガラス基板1と金属基板2との当接部に生成されるように、集光レンズ3とガラス基板1との距離を調整する。フィラメント領域5を生成した状態で、ガラス基板1との当接部から金属基板2に入射した超短光パルスレーザービーム4は、金属基板2内で吸収され消滅する。
図1(c)は、超短光パルスレーザービーム4の照射を停止した後の試料の様子を示す図である。
図1(c)に示すように、超短光パルスレーザービーム4のフィラメント領域5が生成されていた部分で、ガラス基板1内に金属基板2の銅の成分がドーピングされたドーピング領域6が形成される。
このようにして生じたドーピング領域6を、TEM顕微鏡で観察してみると、金属基板2との当接面である一表面の側から、深さにして約200nmの層を形成して、数nm〜10nmの球状の銅粒子が分散している状態であることが確認できた。すなわち、本実施形態のドーピング方法は、そのまま、不純物を微細なナノ粒子として透明部材内に生成する、ナノ粒子生成方法であるとも表現できるものである。
図2に、本実施形態のドーピング方法を行った後の、ガラス基板1と金属基板2との状態をイメージ図として示す。図2は、図1とは異なり、ガラス基板1と金属基板2とを、ステージの移動方向に対して横側から見た図である。すなわち、図2における左右方向にガラス基板1と金属基板2とが移動する。
図2に示すように、超短光パルスレーザービーム4がフィラメント領域5を形成した部分で、ガラス基板1と金属基板2との当接面において、銅のナノ粒子9が分散している層が形成されている。また、図2に示すように、この銅のナノ粒子9が生成されている領域は、超短光パルスレーザービーム4が走査された軌跡に筋状に形成される。
ここで、図示は省略するが、図2に示した本実施形態における超短光パルスレーザービームを照射した後のガラス基板1と金属基板2とを、超短光パルスレーザービーム4の照射方向、すなわち、図2における上方から光を当てて光学顕微鏡で見た場合には、超短光パルスレーザービーム4が走査された領域のみが線状に黒色化していることが確認された。このように、超短光パルスレーザービーム4が走査された領域が黒色化して観測されたのは、超短光パルスレーザービーム4の照射によって、金属基板2から銅の微細な粒子がガラス基板1内にドーピングされるとともに、その部分での金属基板2の表面が粗面化されたことによるものであると考えられる。このように粗面化された金属基板2の表面は、超短光パルスレーザービームが走査されていない領域が、本来の銅の表面である光沢性を保っているのに対し、金属基板2表面の滑らかさが失われていて、黒く見えたものと考えられる。
このように、本発明の第1の実施形態のドーピング方法によって、不純物である金属基板2の材料の分子がドーピングされた透明部材であるガラス基板1は、その上方から見た場合には、ドーピング領域6が黒い筋状領域として観察される。このように透明部材が黒色化することにより、透明部材をそのまま光学デバイスとして直接使用する際の弊害となることも考えられる。また、何より、超短光パルスレーザービームの照射領域が黒色化することで、透明部材内に不純物がドーピングされたドーピング領域における、屈折率などの光学的特性の変化度合いが、正確に把握しにくいという問題がある。
これらが問題となる場合に、これを解決する第2の不純物のドーピング方法について、以下、本発明の第2の実施形態として説明する。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態として説明するドーピング方法を示す図であり、超短光パルスレーザービームが照射されている状態を示す。この図3は、第1の実施形態のドーピング方法の手順を示した、図1(b)に相当する図である。
図3に示す第2の実施形態のドーピング方法では、透明部材であるガラス基板1の一表面である、図3における下側の表面に不純物である金属が薄膜7として形成されて、ガラス基板1と当接されている。そして、ガラス基板1の薄膜7が形成された側に、別の透明部材である第2のガラス板8が設けられている。本実施形態では、ガラス基板1として第1の実施形態と同じく、厚さ1mmのホウケイ酸ガラスを用い、薄膜7として銅の蒸着膜を用いている。この蒸着膜の厚さは、後述する透過光によるドーピング状態の確認を行う観点から、数μm程度が良好である。また、本実施形態のドーピング方法では、第2のガラス板8として、ガラス基板1と同じく厚さ1mmのホウケイ酸ガラスを用いている。なお、第2のガラス板8をこのようにガラス基板と同じ材料、同じ板厚のものとすることが必須の事項ではないことは言うまでもない。
第2の実施形態のドーピング方法においても、ガラス基板1の一表面とは反対側の面である、図3中の上側の面から超短光パルスレーザービーム4を照射する。ここで、第1の実施形態と同じ照射条件、同じ集光レンズ3を用いることで、第2の実施形態においてもガラス基板1内で、自己集束作用によって超短光パルスレーザービーム4にフィラメント領域5が生じる。そして、第2の実施形態のドーピング方法では、このフィラメント領域5を、ガラス基板1と金属としての銅の薄膜7との当接部分、すなわち、ガラス基板1と第2のガラス板8との境界部分に生成されるようにすると、薄膜7中の銅の分子が、ガラス基板1中にドーピンクされる。
この第2の実施形態のドーピング方法では、ガラス基板1を透過した超短光パルスレーザービーム4は、第2のガラス板8内でレーザービームのエネルギー低減とともに自己集束作用が弱くなってビーム径が増大し、フィラメント領域5が消滅する。このため、図3に示すようにビーム径が拡大しつつ、第2のガラス板8を透過する。なお、ガラス基板1と第2のガラス板8との間に間隙があると、その部分で空気中でのアブレーションが生じるため、第2の実施形態のドーピング方法でも、第1の実施形態のドーピング方法と同じく、ガラス基板1と第2のガラス板8とは、図示しない治具により、所定の適切な押圧力で互いに押し付けられながら保持固着されている。また、ガラス基板1と第2のガラス板8とが重ねられた状態で、図示しない可動ステージにより、超短光パルスレーザービーム4の走査が行われるようにしている点も、第1の実施形態のドーピング方法と同じである。
第2の実施形態のドーピング方法で、ガラス基板1内にドーピングされた銅の粒子をTEM顕微鏡で確認すると、第1の実施形態でのドーピング領域6と同様に、第2のガラス板8と接している一表面の側から、深さにして約200nmの層を形成して、数nm〜10nmの球状の銅粒子が分散している状態であることが分かった。すなわち、本発明の第2の実施形態のドーピング方法も、そのまま、不純物を微細なナノ粒子として透明部材内に生成するナノ粒子生成方法であると言うことができる。
図4に、第2の実施形態のドーピング方法を行った後の、ガラス基板1と第2のガラス板8との状態をイメージ図として示す。図4は、第1の実施形態の図2に相当する図面であり、図2と同様に、ガラス基板1と第2のガラス板8とを、ステージの移動方向に対して横側から見た図である。
図4に示すように、超短光パルスレーザービーム4がフィラメント領域5を形成した部分で、ガラス基板1と薄膜7との当接面において、銅のナノ粒子9が分散している層が形成されている。また、図4に示すように、この銅のナノ粒子9が生成されている領域は、超短光パルスレーザービーム4が走査された軌跡に筋状に形成される。
ここで、図4に示した、第2の実施形態における超短光パルスレーザービームを照射した後のガラス基板1と第2のガラス板8とを、超短光パルスレーザービーム4の照射方向とは反対の方向、すなわち、図4における下側から光を当てて、その透過光を、超短光パルスレーザービーム4の照射方向から観察した。すると、超短光パルスレーザービーム4が走査された領域が透明化されていて、なおかつ、その部分が赤色に着色されていた。このことから、ガラス基板1の一表面に形成された銅の薄膜7が、超短光パルスレーザービーム4によって、銅のナノ粒子となり、ガラス基板1内に浸透したことが理解できる。また、超短光パルスレーザービーム4のビームエネルギーを変化させることで、その着色の色合いが変化することも確認でき、照射されるビームのエネルギーを調整することで、ドーピング部分の屈折率が制御できることが確認できた。
このように、第2の実施形態のドーピング方法によれば、不純物である金属を薄い薄膜7としてガラス基板1に当接させているため、ドーピング後に生成された金属のナノ粒子の状態が透過光により容易に観測することができる。このため、ガラス基板1のドーピング領域の光学特性を容易に把握することができ、ガラス基板を光学デバイスとして活用する上での用途が広がるとともに、所望の光学的特性を得るための諸条件の確認が容易になって、光学デバイスを製造する場合の利便性も向上する。
(第3の実施形態)
次に、上記した第1の実施形態および第2の実施形態のドーピング方法を実践するための、装置構成の例について、本発明の第3の実施形態として説明する。
図5は、本発明の第3の実施形態としての、ドーピング方法の具体的な実施装置の構成例の概略を示すブロック図である。
図5に示すように、本発明のドーピングを実施するための装置としては、図示しない押圧固着治具によって所定の加圧条件で密着させた、透明部材であるガラス基板1と不純物である金属基板2を積層した状態の積層体を、所定量所定速度で移動させることが可能なXYステージ20上に載置する。チタンサファイヤ増幅レーザー装置11から出射された超短光パルスレーザービーム4は、NDフィルター12やシャッター13、凹レンズ14,凸レンズ15等の光学系を透過し、アパーチャ16で外形が規制される。そして、ミラー17で反射された後、集光レンズ3で所定の集束力を与えられて、ガラス基板1の一表面とは反対側の面から照射される。この超短光パルスレーザービーム4の照射状況は、CCD等の撮像素子を備えた監視カメラ18により確認され、この情報に基づいて制御装置19が、シャッター13やXYステージ20を調整することで装置全体をコントロールする。
なお、第2の実施形態の場合には、ガラス基板1と金属基板2との積層体の替わりに、一表面の側に薄膜7として不純物が形成されたガラス基板1と、第2のガラス板8とが積層されて固着保持された積層体が、試料としてXYステージ20上に載置されることになる。
以上説明したように、本発明のドーピング方法では、超短光パルスレーザービームのフィラメント領域を、透明部材と不純物との当接部分に生成させることで、不純物のドーピングを行うことができる。また、このとき、不純物は微細な粒子状となって透明部材内にドーピングされるため、本発明のドーピング方法は、そのまま透明部材内にナノ粒子を生成するナノ粒子生成方法として把握することができる。
なお、上記実施形態では、透明部材として、ホウケイ酸ガラスを用いた場合について説明したが、本発明の透明部材としてはこれに限らず、シリカガラスやボロシリカガラスなどの各種のガラス、PET(ポリエチレンテレフタレート)やアクリルなどのポリマー系の樹脂など、超短光パルスレーザービームに対して透明であり、照射された超短光パルスレーザービームが自己集束作用によりフィラメントを形成するものであれば、各種の材料を用いることができる。また、不純物して、金属、特に銅を用いた場合について説明したが、他の金、銀などの金属とそのイオン、また、金属以外にもシリコン(Si)や硫化カドミウム(CdS)などの半導体材料とそのイオンなどを、本発明における不純物して用いることができる。
なお、発明者らの実験では、薄膜状の不純物としてガラス基板にアルミを蒸着したものを用いた場合には、超短光パルスレーザービームを照射した場合に、アルミが透明化してしまい、屈折率変化が生じていると期待されるものの、充分な光学的吸収特性の変化が引き起こせなかった場合が確認できた。このように、金属の種類や、特に薄膜として不純物を透明部材に当接させる場合の膜厚、透明部材自体の組成によって、本発明のドーピング方法の結果が左右されることが確認できている。
また、本発明の実施形態のドーピング方法の説明としては、不純物としての金属基板を用いる場合も、ガラス基板の表面に形成された薄膜を用いる場合も、ガラス基板に単一の不純物が当接する形態を示して説明した。
しかし、本発明のドーピング方法はこれに限らず、例えばガラス基板の表面積よりも小さな複数の金属基板を当接させることや、ガラス基板の表面を複数の領域に分けて不純物の薄膜を形成することで、透明部材の所望の領域に対して、所望の不純物をドーピングすることができる。この場合、複数の不純物として、全て同じ材料のものを複数個の領域に分けて当接させることができ、また、別の形態としては、複数の不純物として、複数種類の材料をそれぞれの部分に当接させることを適宜選択することができる。このようにすれば、ガラス基板などの透明部材の所定の領域に、所定の性質のドーピング領域を形成することができ、透明材料を用いて、各種の光学デバイスが形成された光学回路を形成することも可能となる。例えば、光増幅素子やレーザー、光導波路、光スイッチを一つの透明部材に集積化する際、二次元的に分割された透明部材の所定の位置にのみドーピングを行い、光に対する増幅、吸収、屈折、非線形の各種の光学特性を制御することが可能となる。この場合に、例えば、光増幅には、希土類イオンや半導体粒子をドーピングすることが可能であり、吸収、屈折、非線形光学特性制御には、様々な金属粒子や金属イオンを用いることができる。
また、ビームの照射エネルギーや、集光レンズの特性などを制御することによって、ドーピング領域の深さの制御が可能である。この特性を応用することによって、二次元のドーピング制御に留まらず、透明部材の厚さ方向の分布を含めた三次元のドーピング制御が可能となる。
この場合には特に、ガラス基板に第1の不純物をドーピングした後、一旦この不純物とガラス基板との当接を解除し、その後、別の不純物を当接させてその当接面に再び超短光パルスレーザービームを照射させて、第1の不純物をドーピングした領域に、ドーピング深さを変えて他の第2の不純物をドーピングすることができる。例えば、最初に、上記実施形態で例示した銅を不純物としてドーピングし、その後、蛍光性のあるイオンである希土類金属の粒子をドーピングするなどによって、透明部材の所定領域の光学的特性を極めて特徴的なものとすることができる。このことは、本発明のドーピング方法を用いて製造する光学デバイスの設計裕度をさらに高めることとなる。なお、もちろん、2つの不純物のドーピング領域を、深さ方向に分けることは必須ではなく、同じ深さに異なる不純物をドーピングすることもできる。また、必要に応じて、3種類以上の不純物を繰り返しドーピングすることも可能である。
さらに、本発明のナノ粒子の生成方法によれば、ガラスや樹脂などの透明部材内で、所定の金属等のナノ粒子を生成させることができる。このため、本発明のナノ粒子生成方法は、金属ナノ粒子の製造方法として知られている、液中レーザーアブレーションと比較して、より粘度の高い物質内でのナノ粒子の生成方法であるということができ、生成されるナノ粒子の粒子径として、より細かいものを得ることができると考えられる。
以上説明したように、本発明のドーピング方法、ナノ粒子生成方法、さらに本発明のドーピング方法を用いた光学デバイスの製造方法は、透明部材として、ガラスや樹脂などの通常の部材を使用することができ、また、ドーピングされる、もしくはナノ粒子が生成される不純物として、金属粒子や半導体粒子およびそれらのイオンといった、幅広い材料を用いることができる。また、透明部材内に、あらかじめ不純物を含有させておくなどの手間が不要となり、極めて簡易な方法で、かつ、高い裕度を持った、ドーピング方法として使用することができる。
以上説明したように、本発明のドーピング方法、これを用いた光学デバイスの製造方法、ナノ粒子の生成方法は、高い簡易性と自由度を有する方法として、光学分野を中心として幅広い分野での応用用途が期待できる。
1 ガラス基板(透明部材)
2 金属基板(不純物)
3 集光レンズ
4 超短光パルスレーザービーム
5 フィラメント領域
6 ドーピング領域
7 薄膜(不純物)
8 第2のガラス板
9 金属ナノ粒子(ナノ粒子)
11 レーザー照射装置
12 NDフィルター
13 シャッター
14 凹レンズ
15 凸レンズ
16 アパーチャ
17 ミラー
18 カメラ
19 制御装置
20 XYステージ

Claims (10)

  1. 透明部材の一表面に不純物を当接させた状態で、前記透明部材の前記一表面の反対側の面から超短光パルスレーザービームを照射し、
    前記透明部材内での前記超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメント領域を、前記透明部材と前記不純物との当接部分に生成させて、前記不純物を前記透明部材内にドーピングすることを特徴とするドーピング方法。
  2. 前記透明部材の前記一表面上に複数の不純物を当接させ、前記透明部材と前記複数の不純物それぞれとの当接部分に前記超短光パルスレーザービームを照射して前記複数の不純物からのドーピングを行う請求項1に記載のドーピング方法。
  3. 前記透明部材の前記一表面上に前記不純物を当接させて、前記不純物を前記透明部材内にドーピングした後に、前記透明部材の前記一表面上に前記不純物とは異なる他の不純物を当接させ、前記透明部材と前記他の不純物との当接部分に前記超短光パルスレーザービームを照射して、前記他の不純物のドーピングを行う請求項1または2に記載のドーピング方法。
  4. 前記不純物が、前記透明部材の前記一表面上に薄膜として形成されたものであり、前記透明部材の前記一表面の側に別の透明部材を配置した状態で前記超短光パルスレーザービームを照射する請求項1から3のいずれか1項に記載のドーピング方法。
  5. 前記不純物が金属材料である請求項1から4のいずれか1項に記載のドーピング方法。
  6. 前記透明部材がガラスである請求項1から5のいずれか1項に記載のドーピング方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のドーピング方法を用いて、前記透明部材内に前記不純物をドーピングすることで、前記透明部材内の所定部位における光学特性を変化させて所望の光学特性分布を得ることを特徴とする光学デバイスの製造方法。
  8. 透明部材の一表面に不純物を当接させた状態で、前記透明部材の前記一表面の反対側の面から超短光パルスレーザービームを照射し、
    前記透明部材内での前記超短光パルスレーザービームの自己集束作用によって生じるフィラメント領域を、前記透明部材と前記不純物との当接部分に生成させて、前記透明部材内に前記不純物のナノ粒子を生成させることを特徴とするナノ粒子生成方法。
  9. 前記不純物が、前記透明部材の前記一表面上に薄膜として形成されたものであり、前記透明部材の前記一表面の側に別の透明部材を配置した状態で前記超短光パルスレーザービームを照射する請求項8に記載のナノ粒子生成方法。
  10. 前記不純物が金属である請求項8または9に記載のナノ粒子生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016011229A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 国立大学法人 千葉大学 ガラス中に金属微粒子を埋設する方法、金属微粒子が埋設されたガラス及びその製造方法。
JP2016538210A (ja) * 2013-09-24 2016-12-08 ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG ガラスもしくはガラスセラミックのレーザー誘導によるボリューム色づけ
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