JP3953342B2 - 印刷版及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷版及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
半導体チップ実装用パッケージのインナーバンプ、アウターバンプ形成用及びウエハーバンプ形成において、電気的接続を高信頼性且つ低コストで実現可能な方法の一つに、クリームはんだ印刷法による技術がある。また、この技術は電子部品を回路基板に実装する場合の、部品実装技術の一つとしても活用されている。この中で印刷版は、印刷結果に対して直接影響を与えるツールの一つとして重要な位置付けにある。
【0003】
この印刷版の材料としてはニッケル、ニッケル合金、ステンレス等の金属、あるいはスキージ側が金属、被印刷物がプラスチックで構成される金属・プラスチック・ハイブリッド構造材料(特許第3028328号)、またはプラスチック単体(特開平7−81027)等がある。
【0004】
また印刷版として必要な開口部を形成する技術としては、紫外線フォトリソグラフィ技術と化学的なエッチングを組み合わせた方法、紫外線フォトリソグラフィ技術とエレクトロフォーミング技術(電鋳技術)を組み合わせた方法、紫外線フォトリソグラフィ技術とレーザー加工技術及びドライエッチング技術を組み合わせた方法(特開2000−340926)、あるいはアブレーションを含めたレーザー加工技術(特開平7−81027)を用いて材料を開口加工する方法、又はパンチングにより直接機械的に材料を加工する方法等がある。
【0005】
高機能且つ高速化を目的とした半導体部品を含めた電子部品の小型化、これに伴う半導体チップ実装用パッケージのインナーバンプ、アウターバンプ形成用及びウエハーバンプ形成用のパターンの微細化小ピッチ化、あるいは回路基板のクリームはんだ印刷パターンの微細化小ピッチ化に従い、印刷版の開口部も微細且つ小ピッチを必要とする。この微細且つ小ピッチ開口を、金属材料からなる印刷版を用いて、クリームはんだ印刷を行った場合は、クリームはんだの抜け性に対して改善を必要とするレベルとなる。また金属材料で構成した印刷版は、材料の硬度の点で、被印刷物との密着性に問題があり、良好な再現性を必要とするにじみの無い高精度の印刷を実現するには改善を必要とする。
【0006】
スキージ側が金属、被印刷物側がプラスチックで構成されるハイブリッド構造材料材料の印刷版においては、プラスチック材料の硬度が金属材料硬度と比べて低い(軟らかい)ことより、被印刷物側の密着性に関しては十分な改善効果を実現することができるが、スキージ側の金属層の部分でのはんだの抜け性に関しての問題は、金属単層の場合と同じであり、改善を必要とする。
【0007】
プラスチックからなる印刷版においては、材料の硬度の点で金属材料に比して柔軟な為、被印刷物側の密着性に関しては効果がある。プラスチックからなる印刷版のポリエステル材料を用いた印刷版は、材料の耐熱温度の点で紫外線領域のレーザー加工ができず、通常はエキシマレーザーを用いたアブレーション法となり、製造方法が複雑となりコストが掛かるという問題がある。更に市販されているポリエステルフィルムを用いる場合は、印刷版として張力を与えたとしても、材料自身の剛性の点から、微細且つ小ピッチ開口を必要とする印刷版を用いた高精度印刷を実現する為には、被印刷物との版離れの点で改善を必要とする。
【0008】
またプラスチック単層からなる印刷版の芳香族ポリイミドを用いた印刷版においては、被印刷物側の密着性に関しては、材料の柔軟性の点で同様に効果がある。また芳香族ポリイミド材料を用いた印刷版は、材料の剛性の点でポリエステル材料より勝っており、優れた版離れ性を実現できる。しかしながら芳香族ポリイミド材料を用いた印刷版においては、これを高精度印刷可能な印刷版とするべく開口加工が終了した4角形芳香族ポリイミド板の4辺に張力を与えた場合に、材料の応力緩和の問題があり、クリープ現象が発生し、時間の経過とともに開口部と開口部の間の距離に変化が生じ、開口部位置精度に対して、高精度印刷を実現する上では改善を必要とする。
【0009】
発明者等は芳香族ポリイミド材料を適切な条件下で熱処理することと、印刷版のスキージ側の4辺周辺に金属材料層を額縁状に積層または接着した構造とすることにより、紗張り張力下の芳香族ポリイミド材料の応力緩和による基準マーク間の2次元的クリープ量を0.04%以下で飽和させることを提案した(特願2001−314505)。この場合に考慮した基準マーク間距離は300乃至400ミリメートルレベルで、開口径150マイクロメーター以上、ピッチ250マイクロメーター以上のレベルであり、この範囲では十分な効果を発揮できる。しかしながら、半導体部品およびパッケージのコストダウンを目的とした、印刷版の被印刷物にあたる、シリコンウェハーは大口径化の方向であり、また半導体チップ実装用の複数面取り型パッケージ基板は一面あたりの取り数増加を考慮して大面積化の方向であり、これは印刷版では基準マーク間距離は更に大となることを意味する。これに加えて印刷版に要求される開口パターンの微細化、小ピッチ化も確実な方向であり、開口径30乃至100マイクロメーター、ピッチ80乃至150マイクロメーターのレベルを満たす必要がある。これはクリープ量を0.04%以下で飽和させても、パターン群の中の最も離れた位置に形成された開口パターン間で生ずるクリープ量は要求されるピッチの量を超えてしまうことを意味し、更なる改善を必要とする。
【0010】
また前述した芳香族ポリイミド材料の適切な条件下での熱処理は、当然のことながら時間と費用を要することとなりコストを圧迫する要因の一つである。熱処理を施さない場合であっても、印刷版の外周部分の金属材料で構成する額縁形状の幅を広くすること即ち金属材料で構成する部分の面積を広くすることによりクリープ量は0.05%程度にでき、この量であっても、クリープ現象の発生領域を小さな面積内に制限できるのであれば、即ち多面付け繰返し基本パターンの基本単位面積が小さい場合、あるいは繰返し基本パターンの必要開口最外周部から、印刷に必要な最小距離だけ離れた位置で、繰返し基本パターンの必要最小面積を形成して、この部分のみを芳香族ポリイミドで、その他の部分を芳香族ポリイミドに金属材料を積層あるいは接着した構成するマスクとすることにより、熱処理なしの芳香族ポリイミドのクリープ量は結果的に小さな量に押さえ込むことが可能となる。これを実現することも、低コストで高精度印刷を実現する上で極めて重要な改善となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
クリームはんだ印刷用の開口パターン間の最大距離あるいは基準マーク間距離が200乃至500ミリメートルの印刷版で、且つクリームはんだ印刷用の開口部の径が40乃至100マイクロメータレベルでそのピッチが80乃至150マイクロメータレベルを必要とする印刷版において、被印刷物との良好な密着性、クリームはんだに対する良好な版離れ性及び抜け性を維持しつつ、繰返し印刷に対し高い座標位置精度を有する開口部を持つ印刷版を実現することが課題である。
【0012】
【問題を解決するための手段】
問題を解決する手段は本発明の、複数面取り型の被印刷物に対する、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、この印刷版を面取りを構成する繰返し基本パターン部分と、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び外周部分とに分け、面取りを構成する繰返し基本パターン部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び外周部分は金属材料とポリイミド材料から構成し且つこの外周部分の一部に及び/または面取りを構成する繰り返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分の一部に、基準マークを作成してなる印刷版、である。
【0013】
また本発明は、複数面取り型の被印刷物に対する、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版のスキージに接触する面部分において、この印刷版のスキージに接触する面部分を面取りを構成する基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分と、前記多角形または円または閉じた線の外側となる外周部分とに分け、繰返し基本パターン部分を含めた前記多角形または円または閉じた線の内側の部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、外周部分は金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成し、且つこの外周部分の一部に基準マークを作成してなる印刷版、である。
【0014】
また本発明の、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、この材料の面取りを構成する繰返し基本パターン部分の金属層と、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分の一部に設けるレーザー加工用の位置合わせのために使う部分に相当する金属層を、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去した後に、前記レーザー加工用の位置合わせ用部分のエッチングされた金属層をガイドに芳香族ポリイミド材料に機械的に穴あけ加工を施し、開口した部分を用いて位置合わせを行った後に、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は芳香族ポリイミド材料に貫通開口加工を施し、印刷版の外周部分の一部に及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分の一部に形成する基準マーク部は基準マークと同じ形状に、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、金属材料層まで貫通開口加工を施し、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除くことにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び基準マークの開口が終了した外周部分及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分を、金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項1に記載の印刷版の製造方法にある。
【0015】
更に本発明の、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は開口部と同じ形状に、及び外周部分の一部に及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分の一部に形成する基準マークは基準マークと同じ形状に、金属層まで貫通加工を行い、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除いた後に、再び面取りを構成する繰返し基本パターン部分の金属層を、位置合わせを行い、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去することにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び基準マークの開口が終了した外周部分及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分を、金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項1に記載の印刷版の製造方法にある。
【0016】
更に本発明の、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、この材料の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分内の金属層と、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分の一部に設けるレーザー加工用の位置合わせのために使う部分に相当する金属層を、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去した後に、前記レーザー加工用の位置合わせ用部分のエッチングされた金属層をガイドに芳香族ポリイミド材料に機械的に穴あけ加工を施し、開口した部分を用いて位置合わせを行った後に、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は芳香族ポリイミド材料に貫通開口加工を施し、印刷版の外周部分の一部に形成する基準マーク部は基準マークと同じ形状に、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、金属材料層まで貫通開口加工を施し、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除くことにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分を芳香族ポリイミド材料で構成し、基準マークの開口が終了した外周部分を金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項2に記載の印刷版の製造方法にある。
【0017】
更に本発明の、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は開口部と同じ形状に、及び外周部分の一部に形成する基準マークは基準マークと同じ形状に、金属層まで貫通加工を行い、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除いた後に、再び面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分の金属層を、位置合わせを行い、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去することにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、基準マークの開口が終了した外周部分を、金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項2に記載の印刷版の製造方法にある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。先ず、請求項に記載した言葉の定義を図1に基づいて記述する。尚図1は本発明のスキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する印刷版を、スキージ側から即ち金属材料側から見た平面模式図である。面取りを構成する繰返し基本パターン部分とは、図中1で示す領域を指す。図1は便宜上4つの面取りを構成する繰返し基本パターン部分を設けた場合、即ち4面付けの例である。この領域内に、クリームはんだを印刷するために必要な貫通開口5を作成する。またこの領域の大きさは、繰返し基本パターン部内の開口部群に対し、クリームはんだを問題なく印刷できる最小の大きさとする。
【0019】
次に繰返し基本パターン部分以外の分離領域を含めた部分とは、図1の2で示す領域を指す。この部分は複数面取り型の被印刷物を最終的に分割するための分割線をその中心線とする。
【0020】
また外周部分とは、図1の3に示す領域を指す。この部分には面取りを構成する繰返し基本パターンの最外周部に位置するものの分割線が含まれる。
【0021】
基準マーク4とは、クリームはんだの印刷時に、印刷版と被印刷物の位置を合わせるためのマークであって、一般的には図1の3で示す外周部分に、直径1ミリメートル程度の円状の貫通開口形状とし、対角型に2箇所配置する。またこの基準マークは、外周部3に加えて面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域2に設けても良いし、または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域2のみに設けても良い。
【0022】
印刷版の外周ラインとは図1の6で示すラインで、一般的な平面形状は4角形である。
【0023】
図2は本発明者等が先に提案(特願2001−314505)した方法で作成した、スキージ側が金属材料10、被印刷物側が芳香族ポリイミド材料11からなる金属・プラスチック・ハイブリッド構造材料を用いて、金属材料10を印刷版に対して額縁状に配置し、必要開口部5を開口した印刷版9を、紗8を介してアルミニウム製の枠7に貼付した状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図である。ここでアルミニウム製枠7は通常550×650ミリメートル程度の大きさである。また印刷版9はスキージ側の金属材料を厚さ5乃至100マイクロメートルの銅、ステンレスあるいは銅にニッケルを積層したもので、一般的な外周形状としては400×480ミリメートル程度である。また芳香族ポリイミド材料は厚さ25乃至200マイクロメートルである。更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部5は、種々の形状があるが、一般的には円形状が多く、その直径は通常30乃至50マイクロメートル程度以上であり、そのピッチは通常50乃至80マイクロメートル程度以上である。
【0024】
図3及び図4は本発明の請求項1に記載した印刷版を示すものである。図3は本発明の印刷版9を紗8を介してアルミニウム製枠7に貼付した状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図である。ここで印刷版9はスキージ側を金属材料10、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料11で構成している。この芳香族ポリイミド材料の厚さは面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部の面積及び、印刷後に必要なクリームはんだの量により決定する。また図4は本発明の印刷版9を紗8を介してアルミニウム製枠7に貼付した状態を、スキージ側から見た平面模式図である。印刷版9は、面取りを構成する繰返し基本パターン部(この部分はスキージ側から見た模式図の図4では芳香族ポリイミド材料11で構成した形となる)と、面取りを構成する繰返し基本パターン部以外の分離領域を含めた部分2及び外周部分3(この部分はスキージ側より見た図4では金属材料10で構成した形となる)に分け、面取りを構成する繰返し基本パターン部は芳香族ポリイミド材料のみで構成し、この部分に必要開口部5を開口し、面取りを構成する繰返し基本パターン部以外の分離領域を含めた部分及び外周部分は芳香族ポリイミドに金属を積層または接着した状態とする。この金属層の厚さは5乃至100マイクロメートルとし、金属材料としては銅、ステンレスの単層及び、銅とニッケルまたはニッケル合金、ニッケルとクロームと銅とニッケル又はニッケル合金の積層体とする。単層金属材料を芳香族ポリイミド材料を接着する場合においては、芳香族ポリイミド材料表面を熱可塑型とすることにより実質的に金属材料と芳香族ポリイミド材料のみで材料を構成すること即ち実質的には積層とし、金属材料と芳香族ポリイミド材料の間に芳香族ポリイミド以外の例えば樹脂系の接着剤材料を介在させないことが、開口加工部分に平滑な壁面状態を作る上で好ましい。また前記のニッケルまたはニッケルとクロームまたはニッケルクローム合金を芳香族ポリイミド材料表面に所定の厚さに蒸着あるはスパッタリングした後に、この上に重ねて銅を所定の厚さに蒸着あるいはスパッタリングしこの層を電極として銅の電解めっきを所定の厚さまで施し、次いでこの銅の上にニッケルまたはニッケル合金をエレクトロフォーミング法(電鋳法)を用いて所定の厚さに積層しても良い。基準マーク4は、一般的にはこの印刷版の外周部分の一部に前述した大きさで対角型の2箇所に位置させるため、基準マーク間にポリイミド材料に起因するクリープ現象を低減できる。図3(図4)で金属材料が梁状に、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域の芳香族ポリイミド材料の上に存在すること及び、基準マークが外周部の金属材料と芳香族ポリイミド材料で構成する部分に設けてある点が、図2との相違点である。また、以上説明した場合も芳香族ポリイミド材料のクリープ量を0.04%以下に押さえ込む必要がある場合には、先に本発明者らが提案した金属・プラスチック・ハイブリッド材料の熱処理方法(特願2001−314505)を採用すればよいが、芳香族ポリイミド材料のクリープ量を0.04%以下に押さえ込む必要が無い場合には前記熱処理方法は必要としない。
【0025】
図5は本発明の請求項2に記載した印刷版9の製造方法の状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図である。以下図に沿って説明する。図5(a)はスキージ側が金属材料10、被印刷物側が芳香族ポリイミド材料11からなる印刷版の加工前の状態を示す。この材料は4角形で、サイズは300乃至550ミリメートル×300乃至600ミリメートル、総厚は25乃至200マイクロメートルである。金属材料は銅、ステンレスあるいは銅にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法によりを積層した形態あるいは、所定の厚さに蒸着またはスパッタリングしたニッケル、ニッケルとクロムあるいはニッケルクロム合金上に、更に重ねて銅を所定の厚さ蒸着またはスパッタリングして、その上に銅を電解めっき付けし、更にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法により形成した構造とし、その厚さは5乃至100マイクロメートルとする。金属材料は芳香族ポリイミドに積層または接着した構造とする。
【0026】
次に図5(b)は前記材料の金属材料表面に感光性材料を塗付または積層し、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分に該当する部分の金属材料、及び印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分に、レーザー加工の為の位置合わせに必要なパターン12をエッチングした状態を示す。このレーザー加工用位置合わせマーク12は直径1ミリメートルの円形状とし、最低2個以上とし、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分に作製する。
【0027】
次に図5(c)は前記の状態の材料のレーザー加工用位置合わせマーク12に該当する部分のエッチングされた金属層をガイドに、機械的に芳香族ポリイミド材料に開口加工を施した状態を示す。
【0028】
次に図5(d)は前記の状態の材料をレーザー加工機にセットし、レーザー加工用位置合わせマーク12を用いて位置合わせを行った後に、芳香族ポリイミド材料側から、直径25マイクロメートルのビーム径の波長355ナノメートルのUV−YAGレーザーを用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部はその外周線14に沿って芳香族ポリイミドを、印刷版の外周部内に作成する基準マーク4はその外周線15に沿って金属材料まで、更に印刷版の外周ラインはその外周ライン13に沿って金属材料までを、一筆書きの要領で貫通加工した状態を示す。
【0029】
次に図5(e)は印刷版としては不要となる、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部及び基準マーク内に生じた島状の残存物、及び印刷版の外周ラインの外側に残存する印刷版としては不要部分を取り除いた状態を示す。
【0030】
このようにして製造した印刷版9を図3に示す如く、紗8を介してアルミニウム製枠7に貼付し、印刷版9の4辺に印刷に必要な張力を掛けた状態とし、クリームはんだ印刷機にセットできるようにする。
【0031】
図6は本発明の請求項4に記載した印刷版9の製造方法の状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図である。以下図に沿って説明する。図6(a)はスキージ側が金属材料10、被印刷物側が芳香族ポリイミド材料11からなる印刷版の加工前の状態を示す。この材料は4角形で、サイズは300乃至550ミリメートル×300乃至600ミリメートル、総厚は25乃至200マイクロメートルである。金属材料は銅、ステンレスあるいは銅にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法によりを積層した形態あるいは、蒸着またはスパッタリングしたニッケル、ニッケルとクロームあるいはニッケルクローム合金上に、銅を電解めっき付けし、更にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法により形成した構造とし、その厚さは5乃至100マイクロメートルとする。金属材料は芳香族ポリイミドに積層または接着した構造とする。
【0032】
図6(b)は前記材料を芳香族ポリイミド側より、ビーム径25マイクロメートルの波長355ナノメートルのUV−YAGレーザーを用いて金属材料側まで、印刷版の外周ラインは切断に必要な幅を(通常はビーム径の25マイクロメートルで十分である)印刷版の外周ライン13に沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の開口部は開口形状の外周線14に沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の外周部は、基準マークの開口形状の外周線15に沿って、いずれも一筆書きの要領で貫通加工した状態を示す。
【0033】
次に図6(c)は前記材料の、印刷版9の印刷版の外周ライン13より外側の、印刷版としては不要となる部分及び、外周部内にある基準マークの外周線内の残存物及び、面取りを構成する繰返し基本パターン部の開口部内の残存物を除去した状態を示す。
【0034】
次に図6(d)は感光性物質を、前記材料の金属材料表面及び芳香族ポリイミド材料表面の両面に塗付あるいは積層した後に、金属材料面側の面取りを構成する繰返し基本パターン部分に相当するマスクを用いて印刷版の外周ラインに対し位置合わせを行い、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分に該当する金属材料をエッチングした後に、印刷版両面の感光性物質を除去した状態を示す。
【0035】
このようにして製造した印刷版9を図3に示す如く、紗8を介してアルミニウム製枠7に貼付し、印刷版9の4辺に印刷に必要な張力を掛けた状態とし、クリームはんだ印刷機にセットできるようにする。
【0036】
図7は本発明の請求項2に記載のスキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する印刷版をスキージ側から見た状態を示す平面模式図である。図7の場合も面取りを構成する繰返し基本パターンは4個即ち4面付けの場合を示す。この図では、これらの面取りを構成する繰返し基本パターン部内に設けたクリームはんだ印刷用開口部5を通しクリームはんだ印刷が可能可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状を8角形で(これは多角形でも円でもよい)その外周線16の内側部分は芳香族ポリイミド材料のみで構成し、この部分に必要開口部5を開口し、8角形の外周線より外側の部分は芳香族ポリイミドに金属を積層または接着した状態を示す。またこの8角形の外周線より外側の部分に対角型に2個の基準マーク4を形成した状態を示す。このようにすることにより、芳香族ポリイミド材料に起因するクリープ現象を、前記多角形の外周線内部の制限することができる。ここでこの多角形は正多角形でもよいし正多角形でなくてもよく、閉じた線で形成していればよい。またこの多角形あるいは円の中心または重心と、繰返し基本パターン群内の開口部の最も外側を結んでできる多角形の中心または重心は、一致させてもよいしさせなくてもよい。またこの印刷版の金属層の厚さは5乃至100マイクロメートルとし、金属材料としては銅、ステンレスの単層及び、銅とニッケルまたはニッケル合金、ニッケルとクロームと銅とニッケル又はニッケル合金の積層体とする。単層金属材料を芳香族ポリイミド材料を接着する場合においては、芳香族ポリイミド材料表面を熱可塑型とすることにより実質的に金属材料と芳香族ポリイミド材料のみで材料を構成すること即ち実質的には積層とし、金属材料と芳香族ポリイミド材料の間に芳香族ポリイミド以外の例えば樹脂系の接着剤材料を介在させないことが、開口加工部分に平滑な壁面状態を作る上で好ましい。また前記のニッケルまたはニッケルとクロームまたはニッケルクローム合金を芳香族ポリイミド材料表面に所定の厚さ蒸着あるはスパッタリングした後に、更にこの上に所定の厚さの銅を蒸着あるいはスパッタリングし、この金属を電極として銅の電解めっきを所定の厚さまで施し、次いでこの銅の上にニッケルまたはニッケル合金をエレクトロフォーミング法(電鋳法)を用いて積層しても良い。基準マーク4は、一般的には前記の8角形の外周線の外側の一部に、一般的には直径1ミリメートルの大きさで対角型の2箇所に位置させるため、基準マーク間に金属材料を存在させることができ、基準マーク間のポリイミド材料に起因するクリープ現象を低減させることができる。また、以上説明した場合も芳香族ポリイミド材料のクリープ量を0.04%以下に押さえ込む必要がある場合には、先に本発明者らが提案した金属・プラスチック・ハイブリッド材料の熱処理方法(特願2001−314505)を採用すればよいが、芳香族ポリイミド材料のクリープ量を0.04%以下に押さえ込む必要が無い場合には前記熱処理方法は必要としない。
【0037】
図8は本発明の請求項5に記載した印刷版9の製造方法の状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図である。以下図に沿って説明する。図8(a)はスキージ側が金属材料10、被印刷物側が芳香族ポリイミド材料11からなる印刷版の加工前の状態を示す。この材料は4角形で、サイズは300乃至550ミリメートル×300乃至600ミリメートル、総厚は25乃至200マイクロメートルである。金属材料は銅、ステンレスあるいは銅にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法によりを積層した形態あるいは、所定の厚さ蒸着またはスパッタリングしたニッケル、ニッケルとクロムあるいはニッケルクロム合金上に、所定の厚さ銅を蒸着またはスパッタリングし、この層を電極として銅を電解めっき付けし、更にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法により形成した構造とし、その厚さは5乃至100マイクロメートルとする。金属材料は芳香族ポリイミドに積層または接着した構造とする。
【0038】
次に図8(b)は前記材料の金属材料表面に感光性材料を塗付または積層し、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側に該当する部分の金属材料、及び印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分に、レーザー加工の為の位置合わせに必要なパターン12をエッチングした状態を示す。このレーザー加工用位置合わせマーク12は直径1ミリメートルの円形状とし、最低2個以上とし、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分に作製する。
【0039】
次に図8(c)は前記の状態の材料のレーザー加工用位置合わせマーク12に該当する部分のエッチングされた金属層をガイドに、機械的に芳香族ポリイミド材料に開口加工を施した状態を示す。
【0040】
次に8図(d)は前記の状態の材料をレーザー加工機にセットし、レーザー加工用位置合わせマーク12を用いて位置合わせを行った後に、芳香族ポリイミド材料側から、直径25マイクロメートルのビーム径の波長355ナノメートルのUV−YAGレーザーを用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線内の開口部はその外周線14に沿って芳香族ポリイミドを、印刷版の面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の外側部内に作成する基準マーク4はその外周線15に沿って金属材料まで、更に印刷版の外周ラインはその外周ライン13に沿って金属材料までを、一筆書きの要領で貫通加工した状態を示す。
【0041】
次に図8(e)は印刷版としては不要となる、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側の開口部及び基準マーク内に生じた島状の残存物、及び印刷版の外周ラインの外側に残存する印刷版としては不要な部分を取り除いた状態を示す。
【0042】
このようにして製造した印刷版9を図3に示す如く、紗8を介してアルミニウム製枠7に貼付し、印刷版9の4辺に印刷に必要な張力を掛けた状態とし、クリームはんだ印刷機にセットできるようにする。
【0043】
図9は本発明の請求項6に記載した印刷版9の製造方法の状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図である。以下図に沿って説明する。図9(a)はスキージ側が金属材料10、被印刷物側が芳香族ポリイミド材料11からなる印刷版の加工前の状態を示す。この材料は4角形で、サイズは300乃至550ミリメートル×300乃至600ミリメートル、総厚は25乃至200マイクロメートルである。金属材料は銅、ステンレスあるいは銅にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法によりを積層した形態あるいは、所定の厚さ蒸着またはスパッタリングしたニッケル、ニッケルとクロームあるいはニッケルクローム合金上に、所定の厚さに銅を蒸着またはスパッタリングし、これを電極として所定の厚さに銅を電解めっき付けし、更にニッケルあるいはニッケル合金を電鋳法により形成した構造とし、その厚さは5乃至100マイクロメートルとする。金属材料は芳香族ポリイミドに積層または接着した構造とする。
【0044】
図9(b)は前記材料を芳香族ポリイミド側より、ビーム径25マイクロメートルの波長355ナノメートルのUV−YAGレーザーを用いて金属材料側まで、印刷版の外周ラインは切断に必要な幅を(通常はビーム径の25マイクロメートルで十分である)印刷版の外周ライン13に沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側の開口部は開口形状の外周線14に沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の外側の外周部は、基準マークの開口形状の外周線15に沿って、いずれも一筆書きの要領で貫通加工した状態を示す。
【0045】
次に図9(c)は前記材料の、印刷版9の印刷版の外周ライン13より外側の、印刷版としては不要となる部分及び、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の外側の外周部内にある基準マークの外周線内の残存物及び、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側の開口部内の残存物を除去した状態を示す。
【0046】
次に図9(d)は感光性物質を、前記材料の金属材料表面及び芳香族ポリイミド材料表面の両面に塗付あるいは積層した後に、金属材料面側の面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側部分に相当するマスクを用いて印刷版の外周ラインに対し位置合わせを行い、フォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側部分に該当する金属材料をエッチングした後に、印刷版両面の感光性物質を除去した状態を示す。
【0047】
このようにして製造した印刷版9を図3に示す如く、紗8を介してアルミニウム製枠7に貼付し、印刷版9の4辺に印刷に必要な張力を掛けた状態とし、クリームはんだ印刷機にセットできるようにする。
【0048】
〔実施例−1〕
印刷版を、厚さ50マイクロメートルの芳香族ポリイミド材料商品名カプトンの片面に厚さ10マイクロメートルの銅を積層した、東洋メタライジング社製の商品名メタロイヤルの銅の上に、厚さ20マイクロメートルのニッケルを、エレクトロフォーミング法(電鋳法)を用いて積層した構造とした。またこの材料の平面サイズは500×500ミリメートルとした。
【0049】
次いでこの材料の、印刷版としてはスキージ側とする、金属材料側に厚さ25マイクロメートルのフィルム状感光物質(ドライフィルム)ニチゴーモートン社製の商品名371Yをラミネーターを用いて、条件に従ってラミネートした。
【0050】
次いでこのドライフィルム上に、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の外形を30センチ×30センチメートルの正方形の4隅に5ミリメートルのRを付けた形を単位として、このパターンの中心と面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部群の外接4角形の中心を一致させ、繰返しピッチ43ミリメートルで3×5個の計15個を配置した部分、及び印刷版の外周より外側の部分の4隅の、後のレーザー加工の位置合わせ用とする直径1ミリメートルの円部分を紫外線を透過しない黒色とし、他の部分を透明としたフィルムを重ね、条件に従って露光を行った。
【0051】
次いで露光が終了したドライフィルムを、条件に従って現像を行い、前記面取りを構成する繰返し基本パターン部分に相当する部分及びレーザー加工用の位置合わせ部分のドライフィルムを現像処理後に、塩化第2鉄溶液中で、エッチングを行い、面取りを構成する繰返し基本パターン部分に相当する部分及びレーザー加工用の位置合わせ部分に相当する部分の、積層したニッケル及び銅のエッチング後に、条件に従ってドライフィルムの剥離処理を行った。
【0052】
次いで上記の状態の材料の、レーザー加工用位置合わせ部分に該当する部分の、エッチングされた金属層をガイドとして、金属材料側より針状物を用いて、芳香族ポリイミド材料に貫通開口加工を施した。
【0053】
次に前記状態の印刷版材料を、波長355ナノメートルの25マイクロメートルのビーム径を有するUV−YAGレーザー加工機に芳香族ポリイミド材料側よりレーザービームが照射できるようにセットし、印刷版の外周より外側に作成したレーザー加工用位置合わせパターンを用いて位置合わせを行い、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口は、全ての開口部に対して開口加工後が直径100マイクロメートルの円となるように、そのピッチは150マイクロメートルで縦横68個を、ビーム径を考慮した分内側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料に貫通加工を施した。また基準マークに当たる部分は、印刷版の外周部にその中心間距離を250ミリメートルとし、開口後が直径1ミリメートルの円となるようにビーム径を考慮した分内側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料から金属材料までを、対角型の2箇所に貫通加工を施し、更に印刷版の外周ラインは、その外周が400×480ミリメートルとなるようにビーム径を考慮した分外側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料から金属材料まで貫通加工を施した。
【0054】
次に必要な貫通加工が終了した前記材料をレーザー加工機より取り出し、印刷版の外周ラインより外側にある印刷版としては不要となる部分、更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部内に残存する不要部分及び、印刷版の外周部内の基準マーク内に残存する不要部分を取り除き、平面寸法が400×480ミリメートルの印刷版を製造した。
【0055】
このようにして製造した印刷版を、外形サイズ550×650ミリメートルのアルミニウム製枠に、180メッシュの張力1.0ミリメートル(テンションゲージSTG−75B(プロテック)による)のポリエステル製の紗を介して貼付し、クリームはんだ印刷機にセットできるようにした。
【0056】
尚実施例1に基づく印刷版の場合は、発明者等が先に提案した金属・プラスチック・ハイブリッド材料の熱処理方法(特願2001−314505)は採用しなかった。この印刷版の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口パターン群の中の縦及び横方向の最も離れた距離は、その中心間の距離が10050マイクロメートルであるため、熱処理なしの材料を用いた印刷版の4辺に張力を掛けた後の1週間後のクリープ量は2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果0.05%に当たる約5マイクロメートルとなったが、そのパターン群の中心からは片側2.5マイクロメートルとなり開口部間のピッチ150マイクロメートルに対しては2%以内となり実用上全く問題がなかった。
【0057】
また実施例1に基づく印刷版の場合は、張力を掛けた後の1週間後の印刷版の基準マーク間の距離を2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果、20マイクロメートル分大きくなったが、これは中心からは片側10マイクロメートル分の量となり、クリープ現象の影響を実用上問題ないレベルにまで低減できたことを確認した。
【0058】
〔実施例−2〕
印刷版の材料に、芳香族ポリイミド材料の外形寸法を500ミリメートル角からなる、宇部興産社製の商品名ユーピレックスVTの厚さ50マイクロメートルの片面に、厚さ30マイクロメートルの同じ外形寸法のSUS304を貼付した商品名SUS張りVTボードを用いた。
【0059】
次にこの材料を、芳香族ポリイミド材料側よりレーザービームが照射できるように、波長355ナノメートルのビーム径25マイクロメートルを有するUV−YAGレーザー加工機にセットした。次いでこの材料の芳香族ポリイミド材料側より金属材料までを、加工後の印刷版の外周ライン13が、400×480ミリメートルとなるように印刷版の外周ラインに沿って、3×5個の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部5は、開口加工後の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内開口部の直径が100マイクロメートル、150マイクロメートルピッチで縦横68個を面取りを構成する繰返し基本パターン部分内開口部外周線に沿って、また印刷版の外周部内に作成する基準マーク4は対角型2箇所に、その開口加工後の直径が1ミリメートルとなるように基準マーク外周線に沿って、一筆書きの要領で貫通加工を行った。
【0060】
次いでこの材料をUV−YAG加工機より取り出し、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の開口部内の残存物、及び印刷版の外周部の基準マーク内の残存物を取り除き、平面外形寸法400×480ミリメートルの状態とした。
【0061】
次いでこの状態の材料の両面に、厚さ25マイクロメートルもフィルム状感光物質(ドライフィルム)ニチゴーモートン社製の商品名371Yをラミネーターを用いて、条件に従ってラミネートした。
【0062】
次いでこの材料の金属材料側のドライフィルム上に、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の外形を30×30センチメートルの正方形の4隅に5ミリメートルのRを付けた形を単位として、このパターンの中心と面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部群の外接4角形の中心を一致させ、繰返しピッチ43ミリメートルで3×5個の計15個を配置した部分を、紫外線を透過しない黒色とし、他の部分を透明としたフィルムを重ね、印刷版の外周ラインを用いて位置合わせ後に、芳香族ポリイミド材料側はそのままの状態で紫外線光源を用いて条件に従って両面露光を行った。
【0063】
次いで露光が終了したドライフィルムを条件に従って現像を行い、金属材料側のドライフィルムの面取りを構成する繰返し基本パターン部分に相当する部分を現像処理後に、塩化第2鉄溶液中でエッチングを行い、面取りを構成する繰返し基本パターン部分に相当する部分のSUS304のエッチング終了後に、両面に残ったドライフィルムを条件に従って剥離処理し、印刷版を製造した。
【0064】
このようにして製造した印刷版を、外形サイズ550×650ミリメートルのアルミニウム製枠に、180メッシュの張力1.0ミリメートル(テンションゲージSTG−75B(プロテック)による)のポリエステル製の紗を介して貼付し、クリームはんだ印刷機にセットできるようにした。
【0065】
尚実施例2場合も、発明者等が先に提案した金属・プラスチック・ハイブリッド材料の熱処理方法(特願2001−314505)は採用しなかった。実施例2の場合においても印刷版の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口パターン群の中の縦及び横方向の最も離れた距離は、その中心間の距離が10050マイクロメートルであるため、熱処理なしの材料を用いた印刷版の4辺に張力を掛けた後の1週間後のクリープ量を2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果は0.05%に当たる5マイクロメートルとなったが開口パターン群の中心からは片側2.5マイクロメートルとなり、そのピッチ150マイクロメートルに対しては2%以内となり実用上全く問題がなかった。
【0066】
また実施例2の場合も、実施例1の場合と同様に、張力を掛けた後の1週間後の印刷版の基準マーク間の距離を2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果、20マイクロメートル分大きくなったが、これは中心からは片側10マイクロメートル分となり、クリープ現象の影響を実用上問題のないレベルにまで低減できたことを確認した。
【0067】
〔実施例−3〕
印刷版の材料に、芳香族ポリイミド材料の外形寸法を500ミリメートル角からなる、宇部興産社製の商品名ユーピレックスVTの厚さ50マイクロメートルの片面に、厚さ40マイクロメートルの同じ外形寸法のSUS304を貼付した商品名SUS張りVTボードを用いた。
【0068】
次いでこの材料の、印刷版としてはスキージ側とする、金属材料側に厚さ25マイクロメートルのフィルム状感光物質(ドライフィルム)ニチゴーモートン社製の商品名371Yをラミネーターを用いて、条件に従ってラミネートした。
【0069】
次いでこのドライフィルム上に、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む直径150ミリメートルの円の外周線の内側、及び250×250ミリメートルの印刷版の外周より外側の部分の270×270ミリメートルの正方形の4隅の、後のレーザー加工の位置合わせ用とする直径1ミリメートルの円部分を紫外線を透過しない黒色とし、他の部分を透明としたフィルムを重ね、条件に従って露光を行った。
【0070】
次いで露光が終了したドライフィルムを、条件に従って現像を行い、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む直径150ミリメートルの円の外周線の内側に相当する部分、及びレーザー加工用の位置合わせ部分のドライフィルムを現像処理後に、塩化第2鉄溶液中で、エッチングを行い、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む直径150ミリメートルの円の外周線の内側に相当する部分、及びレーザー加工用の位置合わせ部分に相当する部分の、積層したニッケル及び銅のエッチング後に、条件に従ってドライフィルムの剥離処理を行った。
【0071】
次いで上記の状態の材料の、レーザー加工用位置合わせ部分に該当する部分の、エッチングされた金属層をガイドとして、金属材料側より針状物を用いて、芳香族ポリイミド材料に貫通開口加工を施した。
【0072】
次に前記状態の印刷版材料を、波長355ナノメートルの25マイクロメートルのビーム径を有するUV−YAGレーザー加工機に芳香族ポリイミド材料側よりレーザービームが照射できるようにセットし、印刷版の外周より外側に作成したレーザー加工用位置合わせパターンを用いて位置合わせを行い、図10及び図11に示す形態に、全ての開口部に対して開口加工後が直径90マイクロメートルの円となるように、そのピッチは150マイクロメートルで全ての開口部を、ビーム径を考慮した分内側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料に貫通加工を施した。また基準マークに当たる部分は、印刷版の外周部に250×250ミリメートルの印刷版を形成する4角形の一つの対角線上2箇所に、中点が一致しその中心間距離が200ミリメートルで、開口後が直径1ミリメートルの円となるようにビーム径を考慮した分内側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料から金属材料までを、対角型の2箇所に貫通加工を施し、更に印刷版の外周ラインは、その外周が250×250ミリメートルとなるようにビーム径を考慮した分外側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料から金属材料まで貫通加工を施した。
【0073】
次に必要な貫通加工が終了した前記材料をレーザー加工機より取り出し、印刷版の外周ラインより外側にある印刷版としては不要となる部分、更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部内に残存する不要部分及び、印刷版の外周部内の基準マーク内に残存する不要部分を取り除き、平面寸法が250ミリメートル×250ミリメートルの印刷版を製造した。
【0074】
このようにして製造した印刷版を、外形サイズ550×650ミリメートルのアルミニウム製枠に、180メッシュの張力1.0ミリメートル(テンションゲージSTG−75B(プロテック)による)のポリエステル製の紗を介して貼付し、クリームはんだ印刷機にセットできるようにした。
【0075】
尚実施例3に基づく印刷版の場合は、発明者等が先に提案した金属・プラスチック・ハイブリッド材料の熱処理方法(特願2001−314505)は採用しなかった。この印刷版の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口パターン群の中の縦及び横方向の最も離れた距離は、140ミリメートル(140,000マイクロメートル)であるが、直径150ミリメートルの金属層が面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状となっている効果により、熱処理なしの材料を用いた印刷版の4辺に張力を掛けた後の1週間後のクリープ量は2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果0.05%に当たる約70マイクロメートルとなったが、繰返しパターン群の中心から見た場合は片側35マイクロメートルとなり、開口部間のピッチ150マイクロメートルに対しては25%以内となり実用上全く問題がなかった。
【0076】
また実施例3に基づく印刷版の場合は、張力を掛けた後の1週間後の印刷版の基準マーク間の距離を2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果、基準マーク間に金属材料が存在する効果が見られ、中心間の間隔200ミリメートルの0.02%に当たる40マイクロメートル即ち中心に対しては片側20マイクロメートルで飽和を示し、このような形状の金属層がない場合に比して芳香族ポリイミド材料のクリープ現象を実用上問題ないレベルにまで低減できたことを確認した。
【0077】
〔実施例−4〕
印刷版を、厚さ50マイクロメートルの芳香族ポリイミド材料商品名カプトンの片面に厚さ10マイクロメートルの銅を積層した、東洋メタライジング社製の商品名メタロイヤルの銅の上に、厚さ30マイクロメートルのニッケルを、エレクトロフォーミング法(電鋳法)を用いて積層した構造とした。またこの材料の平面サイズは500×500ミリメートルとした。
【0078】
次にこの材料を、芳香族ポリイミド材料側よりレーザービームが照射できるように、波長355ナノメートルのビーム径25マイクロメートルを有するUV−YAGレーザー加工機にセットした。次いでこの材料の芳香族ポリイミド材料側より金属材料までを、加工後の印刷版の外周ラインが、250×250ミリメートルとなるように印刷版の外周ラインに沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の開口部5は図10及び図11に示す形態に、開口加工後の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内開口部の直径が90マイクロメートル、150マイクロメートルピッチで面取りを構成する繰返し基本パターン部分内開口部外周線に沿って、また印刷版の外周部内に作成する基準マーク4は250×250ミリメートルの印刷版を形成する4角形の一つの対角線上2箇所に、中点を一致させその中心間距離が200ミリメートルで、開口加工後の直径が1ミリメートルとなるように基準マーク外周線に沿って、一筆書きの要領で貫通加工を行った。
【0079】
次いでこの材料をUV−YAG加工機より取り出し、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の開口部内の残存物、及び印刷版の外周部の基準マーク内の残存物を取り除き、平面外形寸法250×250ミリメートルの状態とした。
【0080】
次いでこの状態の材料の両面に、厚さ25マイクロメートルのフィルム状感光物質(ドライフィルム)ニチゴーモートン社製の商品名371Yをラミネーターを用いて、条件に従ってラミネートした。
【0081】
次いでこの材料の金属材料側のドライフィルム上に、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状を直径150ミリメートルの円としこの円の外周線の内側の部分を、紫外線を透過しない黒色とし、他の部分を透明としたフィルムを重ね、印刷版の外周ラインを用いて位置合わせ後に、芳香族ポリイミド材料側はそのままの状態で紫外線光源を用いて条件に従って両面露光を行った。
【0082】
次いで露光が終了したドライフィルムを条件に従って現像を行い、金属材料側のドライフィルムの面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む直径150ミリメートルの円の内側の部分を現像処理後に、塩化第2鉄溶液中でエッチングを行い、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む直径150ミリメートルの円の内側の部分のSUS304のエッチング終了後に、両面に残ったドライフィルムを条件に従って剥離処理し、印刷版を製造した。
【0083】
このようにして製造した印刷版を、外形サイズ550×650ミリメートルのアルミニウム製枠に、180メッシュの張力1.0ミリメートル(テンションゲージSTG−75B(プロテック)による)のポリエステル製の紗を介して貼付し、クリームはんだ印刷機にセットできるようにした。
【0084】
尚実施例4場合も、発明者等が先に提案した金属・プラスチック・ハイブリッド材料の熱処理方法(特願2001−314505)は採用しなかった。実施例4の場合においても印刷版の面取りを構成する繰返し基本パターン群の開口部の最も離れた距離は約140ミリメートル(140,000マイクロメートル)であるが、直径150ミリメートルの金属層が面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状となっている効果により、熱処理なしの材料を用いた印刷版の4辺に張力を掛けた後の1週間後のクリープ量は2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果0.05%に当たる約70マイクロメートルとなったが、繰返しパターン群の中心から見た場合は片側35マイクロメートルとなり、開口部間のピッチ150マイクロメートルに対しては実用上全く問題がなかった。
【0085】
また実施例4に基づく印刷版の場合も、張力を掛けた後の1週間後の印刷版の基準マーク間の距離を2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果、基準マーク間に金属材料が存在する効果が見られ、中心間の間隔200ミリメートルの0.02%に当たる40マイクロメートル即ち中心に対しては片側20マイクロメートルで飽和を示し、このような形状の金属層がない場合に比して芳香族ポリイミド材料のクリープ現象を実用上問題のないレベルまで低減できたことを確認した。
【0086】
〔比較例−1〕
印刷版の材料に、芳香族ポリイミド材料の外形寸法を500ミリメートル角からなる、宇部興産社製の商品名ユーピレックスVTの厚さ50マイクロメートルの片面に、厚さ30マイクロメートルの同じ外形寸法のSUS304を貼付した商品名SUS張りVTボードを用いた。
【0087】
次にこの材料を、芳香族ポリイミド材料側よりレーザービームが照射できるように、波長355ナノメートルのビーム径25マイクロメートルを有するUV−YAGレーザー加工機にセットした。次いでこの材料の芳香族ポリイミド材料側より金属材料までを、加工後の印刷版の外周ラインが、400ミリメートル×480ミリメートルとなるように印刷版の外周ラインに沿って、3×5個の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は、開口加工後の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内開口部の直径が100マイクロメートル、150マイクロメートルピッチで縦横68個を面取りを構成する繰返し基本パターン部分内開口部外周線14に沿って、また印刷版の外周部内に作成する基準マーク4は、繰返し基本パターン群に外接する4角形の一つの対角線の延長上に対角線の中点から片側125ミリメートルの位置の2箇所に、その中心間距離が250ミリメートルで開口加工後の直径が1ミリメートルとなるように基準マーク外周線に沿って、一筆書きの要領で貫通加工を行った。
【0088】
次いでこの材料をUV−YAG加工機より取り出し、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の開口部内の残存物、及び印刷版の外周部の基準マーク内の残存物を取り除き、平面外形寸法400×480ミリメートルの状態とした。
【0089】
次いでこの状態の材料の両面に、厚さ25マイクロメートルもフィルム状感光物質(ドライフィルム)ニチゴーモートン社製の商品名371Yをラミネーターを用いて、条件に従ってラミネートした。
【0090】
次いでこの材料の金属材料側のドライフィルム上に、印刷版の外周である400ミリメートル×480ミリメートルよりそれぞれ15ミリメートル内側の部分を、紫外線を透過しない黒色とし、他の部分を透明としたフィルムを重ね、印刷版の外周ラインを用いて位置合わせ後に、芳香族ポリイミド材料側はそのままの状態で紫外線光源を用いて条件に従って両面露光を行った。
【0091】
次いで露光が終了したドライフィルムを条件に従って現像を行い、金属材料側のドライフィルムの印刷版の外周である400×480ミリメートルよりそれぞれ15ミリメートル内側の部分に相当する部分を現像処理後に、塩化第2鉄溶液中でエッチングを行い、印刷版の外周である400×480ミリメートルよりそれぞれ15ミリメートル内側の部分に相当する部分のSUS304のエッチング終了後に、両面に残ったドライフィルムを条件に従って剥離処理し、印刷版を製造した。
【0092】
このようにして製造した印刷版を、外形サイズ550×650ミリメートルのアルミニウム製枠に、180メッシュの張力1.0ミリメートル(テンションゲージSTG−75B(プロテック)による)のポリエステル製の紗を介して貼付し、クリームはんだ印刷機にセットできるようにした。
【0093】
比較例1の場合においては印刷版の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口パターン群の中の縦及び横方向の最も離れた距離は、その中心間の距離が約206ミリメートル(206,000マイクロメートル)であるため、この印刷版の4辺に張力を掛けた後の1週間後のクリープ量を2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果は0.05%に当たる103マイクロメートルとなり、開口部群の中心から見ても片側で52マイクロメートルとなり、そのピッチ150マイクロメートルに対しては約35%に相当する量となった。従って面取りを構成する繰返し基本パターン部分の開口部の配置を同じとし、かつ材料に対する処理条件を同じとした実施例2に比較して実用できるレベルとはならなかった。
【0094】
また比較例1の場合の、基準マーク間の距離は、前記の250ミリメートルであるため、印刷版に張力を掛けた後の1週間後の芳香族ポリイミド材料による基準マーク間に生じるクリープ量は、2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果、125マイクロメートルとなり繰返しパターン群の中心から見ても片側で63マイクロメートルとなり実用できない結果となった。
【0095】
〔比較例−2〕
印刷版を、厚さ50マイクロメートルの芳香族ポリイミド材料商品名カプトンの片面に厚さ10マイクロメートルの銅を積層した、東洋メタライジング社製の商品名メタロイヤルの銅の上に、厚さ20マイクロメートルのニッケルを、エレクトロフォーミング法(電鋳法)を用いて積層した構造とした。またこの材料の平面サイズは330×330ミリメートルとした。
【0096】
次いでこの材料の、印刷版としてはスキージ側とする、金属材料側に厚さ25マイクロメートルのフィルム状感光物質(ドライフィルム)ニチゴーモートン社製の商品名371Yをラミネーターを用いて、条件に従ってラミネートした。
【0097】
次いでこのドライフィルム上に、印刷版の外形サイズ250×250ミリメートルより片側10ミリメートル大きい270×270ミリメートルを外周ラインとしそれより片側25ミリメートル内側の220×220ミリメートルを内周ラインとする額縁状となる部分を透明とし且つこの外周ラインの4隅を結んだ対角線上の印刷版の外周ライン(250×250ミリメートル角のライン)とこの額縁状の内周ライン(230×230ミリメートル角のライン)の4隅の交点との中央部分に直径1ミリメートルの円を紫外線と透過しない黒色とし、印刷版の外周ラインの外側及び内側を紫外線を透過しない黒色としたフィルムを重ね、条件に従って露光を行った。
【0098】
次いで露光が終了したドライフィルムを、条件に従って現像を行い、前記額縁状の外周ライン(270×270ミリメートル角のライン)の外側、それより片側25ミリメートル内側の220×220ミリメートルの内周ラインの内側、及び上記額縁状の4箇所に設けた直径1ミリメートルの円の内部に該当する部分のドライフィルムを現像処理後に、塩化第2鉄溶液中で、エッチングを行い、前記額縁状の外周ラインの外側、それより25ミリメートル内側の220×220ミリメートルの内周ラインの内側、及び上記額縁状の4箇所に設けた直径1ミリメートルの円の内部に相当する、積層したニッケル及び銅のエッチング後に、条件に従ってドライフィルムの剥離処理を行った。
【0099】
次いでこの材料の金属層側の前記額縁状の部分に形成した4個所の直径1ミリメートルの円形の金属層の穴をガイドに、針状物を用いて次のUV−YAGレーザー加工のための位置合わせに用いるマークとすべく芳香族ポリイミド材料に貫通開口を形成した。
【0100】
次いで上記の状態の材料に対し、前記4個の芳香族ポリイミド材料側に作成した直径1ミリメートルの位置合わせマークを用いて位置合わせを行い、波長355ナノメートルの25マイクロメートルのビーム径を有するUV−YAGレーザー加工機に芳香族ポリイミド材料側よりレーザービームが照射できるようにセットし、図12及び図11に示す形態に、全ての開口部に対して開口加工後が直径90マイクロメートルの円となるように、そのピッチは150マイクロメートルで全ての開口部を、ビーム径を考慮した分内側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料に貫通加工を施した。また基準マークに当たる部分は、図12に示す位置に開口後が直径1ミリメートルの円となるようにビーム径を考慮した分内側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料を、対角型の2箇所に貫通加工を施した。更に印刷版の外周ラインは、その外周が250×250ミリメートルとなるようにビーム径を考慮した分外側を一筆書きの要領で芳香族ポリイミド材料から金属材料まで貫通加工を施した。
【0101】
次に必要な貫通加工が終了した前記材料をレーザー加工機より取り出し、印刷版の外周ラインより外側にある印刷版としては不要となる部分、更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部内に残存する不要部分及び、印刷版の外周部内の基準マーク内に残存する不要部分を取り除き、平面寸法が250×250ミリメートルの印刷版を製造した。
【0102】
このようにして製造した印刷版を、外形サイズ550×650ミリメートルのアルミニウム製枠に、180メッシュの張力1.0ミリメートル(テンションゲージSTG−75B(プロテック)による)のポリエステル製の紗を介して貼付し、クリームはんだ印刷機にセットできるようにした。
【0103】
この印刷版の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口パターン群の中の縦及び横方向の最も離れた距離は、140ミリメートル(140,000マイクロメートル)であり、印刷版の4辺に張力を掛けた後1週間後のクリープ量は2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果0.05%に当たる約70マイクロメートルとなったが、繰返しパターン群の中心から見た場合は片側35マイクロメートルとなり、開口部間のピッチ150マイクロメートルに対しては23%に相当する量となった。
【0104】
しかしながら実施例3に基づく印刷版の場合は、張力を掛けた後の1週間後の印刷版の基準マーク間の距離を2次元測長機(トープロテック社製商品名TDS7055EX)を用いて測定した結果、中心間の間隔200ミリメートルの0.05%に当たる100マイクロメートル即ち中心に対しては片側50マイクロメートルで飽和を示したが、この値は実用に供することができないレベルとなった。
【0105】
【発明の効果】
本発明により芳香族ポリイミド材料に起因するクリープ現象の発生は、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の範囲内に制限することができ、しかも印刷の位置精度に直接影響を与えるクリープ量を面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部と開口部の間の距離内に制限することができる。また基準マーク間に金属材料層を存在させることにより、基準マーク間の芳香族ポリイミド材料に起因するクリープ現象を低減させることができ、繰返し印刷に対して、被印刷物との良好な密着性、はんだ抜け性及び版離れ性を実現でき、且つ開口部の高い座標位置精度を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に記載の印刷版の平面模式図を示す。
【図2】従来の印刷版を紗を介してアルミニウム製の枠に貼付した状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図を示す。
【図3】本発明の請求項1に記載の印刷版を紗を介してアルミニウム製の枠に貼付した状態を便宜上中心線に対し線対称に描画した断面模式図を示す。
【図4】本発明の請求項1に記載の印刷版を紗を介してアルミニウム製の枠に貼付した状態の平面模式図を示す。
【図5(a)】本発明のスキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する請求項3に記載の印刷版の製造方法を示す。尚以下図は便宜上中心線に対し線対称に描画した印刷版の断面模式図である。スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する印刷版の加工前の状態。
【図5(b)】上記材料の金属材料の、面取りを構成する繰返し基本パターン部分、及び印刷版の外周ラインより外側のレーザー加工のための位置合わせ部分を、紫外線フォトリソグラフィ及びケミカルエッチング技術を用いてエッチングした状態。
【図5(c)】上記材料のレーザー加工のための位置合わせ部分のエッチングされた金属層をガイドに、機械的に芳香族ポリイミド材料にレーザー加工のための位置合わせパターンを開口した状態。
【図5(d)】上記材料を、位置合わせ後に芳香族ポリイミド材料側から、UV−YAGレーザーを用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は開口形状の外周線に沿って芳香族ポリイミドを、印刷版の外周部に作成する基準マークは基準マークの開口形状の外周線に沿って金属材料まで、更に印刷版の外周ラインはその外周線に沿って金属材料までを、一筆書きの要領で貫通加工した状態。
【図5(e)】上記材料の印刷版としては不要となる、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部及び基準マーク内に生じた島状の残存物と印刷版の外周ラインの外側に残存する印刷版としては不要部分を取り除き印刷版とした状態。
【図6(a)】本発明のスキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する請求項4に記載の印刷版の製造方法を示す。尚以下図は便宜上中心線に対し線対称に描画した印刷版の断面模式図である。スキージ側が金属材料、被印刷物側が芳香族ポリイミド材料からなる印刷版の加工前の状態。
【図6(b)】前記材料を芳香族ポリイミド側より、UV−YAGレーザーを用いて金属材料側まで、印刷版の外周ラインは切断に必要な幅を印刷版としての外周ラインに沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン部分の開口部は開口形状の外周線に沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の外周部の基準マークは基準マークの開口形状の外周線に沿って、いずれも一筆書きの要領で貫通加工した状態。
【図6(c)】前記材料の、印刷版の外周ラインより外側の、印刷版としては不要となる部分及び、外周部内にある基準マークの外周線内の残存物及び、面取りを構成する繰返し基本パターン部の開口部内の残存物を除去した状態。
【図6(d)】前記材料の金属材料表面及び芳香族ポリイミド材料表面の両面に感光性物質を塗付あるいは積層した後に、金属材料面側の面取りを構成する繰返し基本パターン部分に相当するマスクを用いて、印刷版の外周ラインに対し位置合わせを行い、紫外線フォトリソグラフィ及びケミカルエッチング技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分に該当する金属材料をエッチングした後に、印刷版両面の感光性物質を除去し印刷版とした状態。
【図7】本発明の請求項2に記載の印刷版の平面模式図を示す。
【図8(a)】本発明のスキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する請求項5に記載の印刷版の製造方法を示す。尚以下図は便宜上中心線に対し線対称に描画した印刷版の断面模式図である。スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する印刷版の加工前の状態。
【図8(b)】上記材料の金属材料の、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側部分、及び印刷版としては不要となる部分に設けるレーザー加工用の位置合わせに使う部分に相当する金属部分を、紫外線フォトリソグラフィ及びケミカルエッチング技術を用いて除去した状態。
【図8(c)】上記材料のレーザー加工のための位置合わせ部分のエッチングされた金属層をガイドに、機械的に芳香族ポリイミド材料にレーザー加工のための位置合わせパターンを開口した状態。
【図8(d)】上記材料を、位置合わせ後に芳香族ポリイミド材料側から、UV−YAGレーザーを用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側部分の開口部は開口部の外周線に沿って芳香族ポリイミドを、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の外側部分に作成する基準マークは基準マークの外周線に沿って金属材料まで、更に印刷版の外周ラインは外周ラインの外周線に沿って金属材料までを、一筆書きの要領で貫通加工した状態。
【図8(e)】上記材料の印刷版としては不要となる、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側の開口部内に生じた島状の残存物、及び面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の外側の基準マーク内に生じた島状の残存物と印刷版の外周ラインの外側に残存する印刷版としては不要部分を取り除き印刷版とした状態。
【図9(a)】本発明のスキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成する請求項6に記載の印刷版の製造方法を示す。尚以下図は便宜上中心線に対し線対称に描画した印刷版の断面模式図である。スキージ側が金属材料、被印刷物側が芳香族ポリイミド材料からなる印刷版の加工前の状態。
【図9(b)】前記材料を芳香族ポリイミド側より、UV−YAGレーザーを用いて金属材料側まで、印刷版の外周ラインは切断に必要な幅を印刷版の外周ラインに沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側部分の開口部は開口形状の外周線に沿って、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の外側部分の基準マークは基準マークの開口形状の外周線に沿って、いずれも一筆書きの要領で貫通加工した状態。
【図9(c)】前記材料の、印刷版の外周ラインより外側の、印刷版としては不要となる部分及び、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の外側部分にある基準マークの外周線内の残存物及び、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側部分の開口部内の残存物を除去した状態。
【図9(d)】前記材料の金属材料表面及び芳香族ポリイミド材料表面の両面に感光性物質を塗付あるいは積層した後に、印刷版の外周ラインに対し位置合わせを行い、紫外線フォトリソグラフィ及びケミカルエッチング技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円の外周線の内側部分に該当する金属材料をエッチングした後に、印刷版両面の感光性物質を除去し印刷版とした状態。
【図10】実施例3、4に用いた印刷版の平面寸法、繰返し基本パターン及び基準マークの配置図を示す。
【図11】実施例3、4及び比較例2に用いた基本パターン内の開口部寸法及び配置を示す。
【図12】比較例2に用いた印刷版の平面寸法、繰返し基本パターン及び基準マークの配置図を示す。
Claims (6)
- 複数面取り型の被印刷物に対する、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、この印刷版を面取りを構成する繰返し基本パターン部分と、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び外周部分とに分け、面取りを構成する繰返し基本パターン部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び外周部分は金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成し且つこの外周部分の一部に及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分の一部に、基準マークを作成してなることを特徴とする印刷版。
- 複数面取り型の被印刷物に対する、スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版のスキージに接触する面部分において、この印刷版のスキージに接触する面部分を面取りを構成する基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分と、前記多角形または円または閉じた線の外側となる外周部分とに分け、繰返し基本パターン部分を含めた前記多角形または円または閉じた線の内側の部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、外周部分は金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成し、且つこの外周部分の一部に基準マークを作成してなることを特徴とする印刷版。
- スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、この材料の面取りを構成する繰返し基本パターン部分の金属層と、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分の一部に設けるレーザー加工用の位置合わせのために使う部分に相当する金属層を、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去した後に、前記レーザー加工用の位置合わせ用部分のエッチングされた金属層をガイドに芳香族ポリイミド材料に機械的に穴あけ加工を施し、開口した部分を用いて位置合わせを行った後に、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は芳香族ポリイミド材料に貫通開口加工を施し、印刷版の外周部分の一部に及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分の一部に形成する基準マーク部は基準マークと同じ形状に、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、金属材料層まで貫通開口加工を施し、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除くことにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び基準マークの開口が終了した外周部分及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分を、金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項1に記載の印刷版の製造方法。
- スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は開口部と同じ形状に、及び外周部分の一部に及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分の一部に形成する基準マークは基準マークと同じ形状に、金属層まで貫通加工を行い、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除いた後に、再び面取りを構成する繰返し基本パターン部分の金属層を、位置合わせを行い、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去することにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分及び基準マークの開口が終了した外周部分及び/または面取りを構成する繰返し基本パターン部分以外の分割領域を含めた部分を、金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項1に記載の印刷版の製造方法。
- スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、この材料の面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分内の金属層と、印刷版の外周ラインより外側の印刷版としては不要となる部分の一部に設けるレーザー加工用の位置合わせのために使う部分に相当する金属層を、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去した後に、前記レーザー加工用の位置合わせ用部分のエッチングされた金属層をガイドに芳香族ポリイミド材料に機械的に穴あけ加工を施し、開口した部分を用いて位置合わせを行った後に、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は芳香族ポリイミド材料に貫通開口加工を施し、印刷版の外周部分の一部に形成する基準マーク部は基準マークと同じ形状に、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、金属材料層まで貫通開口加工を施し、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除くことにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分を芳香族ポリイミド材料で構成し、基準マークの開口が終了した外周部分を金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項2に記載の印刷版の製造方法。
- スキージ側を金属材料、被印刷物側を芳香族ポリイミド材料で構成するクリームはんだ印刷版において、芳香族ポリイミド材料側よりレーザー加工技術を用いて、印刷版の外周ラインは最終的に切断に必要な幅に相当する部分を、更に面取りを構成する繰返し基本パターン部分内の開口部は開口部と同じ形状に、及び外周部分の一部に形成する基準マークは基準マークと同じ形状に、金属層まで貫通加工を行い、次いで印刷版の外周ライン部より外側の印刷版としては不要となる部分を取り除いた後に、再び面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分内の金属層を、位置合わせを行い、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて除去することにより、面取りを構成する繰返し基本パターン部分内に設けたクリームはんだ印刷用開口部を通しクリームはんだ印刷が可能となる領域を包含し且つ繰返し基本パターン群を取り囲む形状の多角形または円または閉じた線の内側部分は芳香族ポリイミド材料で構成し、基準マークの開口が終了した外周部分を、金属材料と芳香族ポリイミド材料から構成することを特徴とする請求項2に記載の印刷版の製造方法。
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