JP2003051397A - X線画像診断装置 - Google Patents
X線画像診断装置Info
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Abstract
ることができ、所定の稼動状況でもって交換時期を予測
し通知することができるX線画像診断装置を提供する。 【解決手段】 X線管12の稼動制御を行うX線制御部
14より管球使用量制御部17をもってX線管12の寿
命に関するデータを得る。このデータと予め格納された
管球寿命データ16とを比較して、所定の演算によりX
線管12の寿命時間を得る。この寿命時間を迎えるか、
あるいは所定の寿命時間を迎える前に表示部21に警告
を表示する。また、データ送受信部18を介して外部の
情報管理システム31へ寿命時間を知らせることができ
る。
Description
関し、特にはX線管の交換時期の通知手段を備えたX線
画像診断装置に関する。
体内情報を得る手段として、X線画像診断装置が用いら
れている。このX線画像診断装置を用いた診断や検査手
法は従来より盛んに用いられており、診断手法の確立に
伴いX線画像診断装置の普及も進んでいる。こうしたX
線画像診断装置は、X線管を備え、このX線管に所定の
駆動電圧を加え、患者の撮像部位に所定量のX線を曝射
することでX線画像を得ている。
に用いられているため、それぞれのX線画像診断装置の
所定性能を維持すべく様々な保守管理が行われる。使用
者が日常的に行う点検作業や、あるいは製造メーカや販
売店、保守管理会社などが行う点検である。こうした点
検はX線画像診断装置に期待される性能を発揮するため
に必要不可欠である。例えば定期的にメーカのサービス
要員がX線画像診断装置の設置された病院などの施設機
関を訪問し、点検保守管理を行う。
に行われ、例えばX線発生に用いるX線管は、X線を照
射する度に徐々に消耗してしまい最終的には使用不可能
になるという特性を有する。こうした特性に応じて行わ
れる保守管理では、このX線管の性能維持寿命に関し
て、経験的に寿命維持限界を迎えたと思われる現象(陽
極回転音が大きくなる、管球放電が頻発する、フィラメ
ントが断線するなど)が発生したことを受けて判断され
ている。
技術においては以下のような解決すべき課題が存在して
いる。
れて初めてX線管の寿命が判断されており、このため、
突然にX線高電圧装置が使用できなくなる場合が危惧さ
れていた。
ス担当者などが現地に赴いた際に駆動状況などを調査し
て判断する必要があり、手間と時間を要し、在庫管理や
作業効率の点で決して満足の行く方法ではなかった。
動状況を観測して稼動データを得ることができ、所定の
稼動状況でもって交換時期を予測し通知することができ
るX線画像診断装置を提供することを目的とする。
めに、請求項1に記載の本発明によれば、X線を曝射す
るためのX線管を有するX線画像診断装置において、前
記X線管の稼働状況を観測し稼動データとして蓄積する
稼動データ蓄積手段と、前記稼働データに基づいて該X
線管の交換時期を通知する交換時期通知手段と、を備え
ることを特徴とするX線画像診断装置をもって解決手段
とする。
前記稼働データは、すくなくとも前記X線管の陽極回転
積算時間、耐電圧積算時間、フィラメント加熱積算時間
のうちのいずれかを含むことを特徴とする請求項1記載
のX線画像診断装置をもって解決手段とする。
前記稼働データは、すくなくとも前記X線管の陽極回転
積算時間、耐電圧積算時間、フィラメント加熱積算時間
のうちいずれかをパラメータとした所定の演算結果に基
づいて作成された交換時期条件テーブルであることを特
徴とする請求項1記載のX線画像診断装置をもって解決
手段とする。
記交換時期通知手段は、コンピュータネットワークを介
して所定の端末へ前記交換時期を通知可能なことを特徴
とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のX線画像診
断装置をもって解決手段とする。
前記交換時期通知手段は、すくなくとも警告灯、警告
音、文字や図形表示のうちのいずれか一つ以上でもって
行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項
に記載のX線画像診断装置をもって解決手段とする。
発明の実施の形態に係るX線画像診断装置の全体構成を
示すものである。この図1に示すX線画像診断装置は、
X線画像撮影に係る所定の操作指示を受けて当該X線画
像診断装置全体の動作制御を行う本体制御装置1と、撮
影されたX線画像を画像として表示する画像表示装置2
と、本体制御装置1にコンピュータネットワーク等を介
して接続される外部情報端末3と、から概略構成されて
いる。なおユーザ4は医師や臨床検査技師などのX線撮
影操作を行う操作者を指す。また、本体制御装置1は、
X線を発生し曝射するためのX線管12と、当該X線管
12のフィラメントを駆動するフィラメント加熱制御部
11と、当該X線管12に備わる陽極を回転駆動する陽
極駆動制御部15と、当該X線管12の前記陽極におけ
る陽極蓄積熱量を算出する陽極蓄熱量制御部13と、ま
たこれらを管理しX線発生を制御するX線制御部14
と、を備える。
2の管球の寿命データが格納された管球寿命データ16
を有し、この管球寿命データ16とデータを通信する管
球使用量制御部17と、外部と接続されたコンピュータ
ネットワークに接続のデータ送受信部18と、データ送
受信部18とコンピュータネットワークで接続された外
部情報端末3に含まれた情報管理システム31と、管球
使用量制御部17からの管球使用量を知らしめるための
警告などを表示する表示部21と、が含まれている。
においては、X線管12の管球寿命を当該X線管12の
管球使用量を測定することで、その管球寿命の時期を迎
える前に事前にユーザ4に警告し、また外部情報端末3
へ通知するための構成である。まず、X線管12の管球
使用量の測定の方法としては、管球使用量制御部17が
X線制御部14に接続されており、このX線制御部14
により動作制御されている陽極蓄熱量制御部13、フィ
ラメント加熱制御部11、陽極駆動制御部15のからそ
れぞれの制御情報を入手する。こうして入手した制御情
報に基づいてX線管12を駆動することに伴う管球寿命
に影響を及ぼすパラメータ情報を蓄積する。こうして蓄
積したパラメータ情報に基づいて所定の演算に則って演
算結果を求め、それらの演算結果を管球寿命データ16
と比較することで所定の管球寿命を迎えるまでの残り時
間が求められる。なお、この管球寿命の所定時間は設計
の意図や、従来よりのX線管球の実績に基づいた寿命値
などによりあらかじめ決定された値である。
として陽極蓄熱量制御部13、フィラメント加熱制御部
11、陽極駆動制御部15からのパラメータ情報を得て
演算結果を得て管球寿命を迎えるまでの残り時間が求め
られるが、この演算結果としては陽極回転特性劣化状況
(陽極回転積算時間)、真空度特性劣化状況(耐電圧積
算時間)、フィラメント特性劣化状況(フィラメント加
熱積算時間)の3種類である。
12の内部で電子を集めX線を発生させる陽極の回転運
動についての特性劣化を示す数値である。この陽極はX
線管12の内部で電磁的な動力による機械的な回転機構
により駆動され、例えば3000回転/分程度の回転運
動を行っている。この回転運動の回転軸部分を回転自在
に支持する機構が備わり、例えばベアリングなどを用い
た回転軸受が構成されている。こうした構成の陽極(回
転陽極)について、回転軸受部分の回転運動時間に伴う
回転特性(回転精度)の劣化が生じる。
めに、回転陽極の回転運動のための駆動機構の制御を行
う陽極駆動制御部15よりX線制御部14を介し、回転
陽極のX線曝射条件に応じた各々の回転モードおよび各
回転モードについて当該回転モードに従った回転時間を
示す時間データを入手する。この時間データと管球寿命
データ16より入手した各回転モードごとに対応して予
め設定された重み係数を当該時間データに対して積算加
算することにより目的とする陽極回転特性劣化状況が得
られる。なお、積算加算される重み係数としては、たと
えば陽極回転特性劣化状況(Q)として、Σ(重み係数
であって、各回転モードごとに予め設定される。)に対
して回転陽極の回転時間(e)を乗じて、 式1…Q=Σ×e として求められる。
の内部の真空度の劣化特性を数値として示すものであ
る。X線管12の内部は例えば1.3×10−5Pa程
度の真空に保たれており、この真空度が低下(劣化)す
ることに起因して陰極と陽極間の異常放電や回転陽極の
劣化、X線発生効率の低下を招く。この真空度特性の劣
化はX線管12内に備わるフィラメントの加熱に伴い加
熱される部材からの発生ガスなどにより生じる。また陰
極から回転陽極へ電子が流入する部位である電子衝撃面
のX線発生に伴う温度上昇により、陽極の部材からも微
量のガスが発生し、真空度特性劣化の一因となってい
る。
ために、まず回転陽極に蓄積される熱量を設計の意図に
よる所定の値に保つように制御する陽極蓄熱量制御部1
3よりX線制御部14を介して、X線曝射条件にそれぞ
れ応じた陽極蓄熱量百分率(回転陽極の許容熱量に対す
る実際の回転陽極の蓄熱量の割合:%HU)を得る。さ
らに先述のX線曝射条件の違いに応じたそれぞれの陽極
蓄熱量百分率でもって陽極が蓄熱された時間を示す時間
データを入手し、これと管球寿命データ16より入手し
た各X線曝射条件ごとに対応して予め設定された重み係
数を時間データに積算加算することにより目的とする真
空度特性劣化状況が得られる。なお、真空度特性劣化状
況(R)としては、Σ(重み係数であって、%HUごと
に設定される。)に対して%HUでの時間(f)として
積算加算され、 式2…R=Σ×f として求められる。
管12内に備わる陰極に設けられた加熱用のフィラメン
ト特性の劣化状況を数値として示すものである。このフ
ィラメント特性劣化の状況とは、X線曝射においてフィ
ラメントによる陰極の加熱が行われるが、この加熱によ
りフィラメント自身が時間経過と共に劣化する現象を指
している。このフィラメントの劣化により最終的にはフ
ィラメントの溶断が生じ、陰極の加熱が行われなくなる
可能性がある。
捉えるために、まずフィラメントの加熱を制御するため
のフィラメント加熱制御部11よりX線制御部14を介
して、X線曝射条件にそれぞれ応じたX線管12に印加
される管電圧、およびその時に流れる管電流の値を得
る。さらに、このX線曝射条件にて実際に加熱されたフ
ィラメントの加熱時間を時間データとして得る。つぎに
管球寿命データ16より入手した各X線曝射条件ごとに
対応して予め設定された重み係数を前記時間データに積
算加算することにより目的とするフィラメント特性劣化
状況が得られる。なお、フィラメント特性劣化状況
(S)を求めるには、Σ(重み係数であって、各X線曝
射条件ごとに設定される。)にフィラメント加熱時間
(g)を乗じて、 式3…S=Σ×g によりフィラメント特性劣化状況を求めることができ
る。
況、真空度特性劣化状況、フィラメント特性劣化状況と
いった管球使用量データは管球使用量制御部17におい
て管理されている。この管球使用量データは、管球寿命
データ16に格納された管球寿命の測定に関する寿命基
準時間を超えた場合において、これを受けて管球使用量
制御部17はX線管12が管球寿命に達したと判断す
る。
ように表示部21に管球寿命が近づいたか、あるいは所
定の管球寿命に到達したことをユーザ4に警告する。こ
の図3中に示されている警告の方法として、例えばX線
画像モニタ22に一時的に注意表示23を表示したり、
あるいはX線画像モニタ22とは関係なく独立した警告
表示部24などを設け、この警告表示部24に光や音、
警告文字、警告のための図柄などを示しても良い。な
お、光の明滅や発光色変化については発光部25などを
設け、この発光部25の明滅や発光色の変化により警告
を行う事ができる。
理される積算加算された管球使用量データ、および積算
加算された管球使用量データを管球寿命データ16に格
納された寿命基準時間に達したと判断された場合には、
データ送受信部18を介してたとえばインターネットや
LANなどのコンピュータネットワークにその結果を送
信し、当該コンピュータネットワークに接続された情報
管理システム31にて受信する。この情報管理システム
31に送信された管球寿命データに基づいて、たとえば
X線管12を交換するためのサービス担当者を派遣する
ことができる。さらにこの情報管理システム31により
一元的に集中管理されることで、複数の遠隔地域に存在
するX線画像診断装置のX線管12の稼動状況を知り
得、この情報に基づいたX線管12を始めとする保守部
品等の手配や在庫管理が可能となる。
可能な管球寿命データ16のデータベース内容の一例を
説明するための図である。このデータベースを用いてX
線管12が備えるフィラメントの寿命時間を予測し、ま
たX線管12の耐電圧性能の寿命時間を予測する。
線曝射における大焦点駆動時の陰極近傍のフィラメント
を加熱する駆動条件をパラメータとして示したものであ
る。この図2(A)に基づいて、例えばフィラメントに
印加する電圧が横軸方向に示され、また縦軸方向には印
加電流値が示されている。たとえばフィラメントへの印
加電圧が80kVとした場合に、印加電流が500mA
とすれば、前述の式3に用いる係数Σは0.5となり、
フィラメント特性劣化状況(S)を以下の式4により得
る。
点駆動時における加熱の駆動条件の値をパラメータとし
て表示したものである。先の図2(A)にて説明した内
容と同じく、例えばフィラメントに印加する電圧が横軸
方向に示され、また縦軸方向には印加電流値が示されて
いる。たとえばフィラメントへの印加電圧が80kVと
した場合に、印加電流が200mAでは前述の式3に用
いる係数Σは0.09となり、フィラメント特性劣化状
況(S)を以下の式5により得る。
表す陽極HUと係数Σの関係の一例を示している。この
データベースを適用してX線管12の耐電圧性能(真空
度特性劣化状況)を演算により求める。陽極HUが42
%ではΣは0.01となる。この場合の真空度特性劣化
状況(R)としては、Σは0.01であり加熱時間を時
間(f)として式2により積算加算され、真空度特性劣
化状況(R)を以下の式6により得る。
の稼動状況を観測して稼動データを得ることができるの
で、所定の稼動状況でもって交換時期を予測しユーザ4
や情報管理システム31に対して通知することが可能な
X線画像診断装置を提供することができる。
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明
の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む
趣旨である。
測して稼動データを得ることができ、所定の稼動状況で
もって交換時期を予測し通知することができるX線画像
診断装置を提供することができる。
構成を説明するための概略図を示す。
係る管球寿命データの一つの構成例を説明するための概
略図を示す。
おける警告表示の例を説明するための概略図を示す。
末、4…ユーザ、11…フィラメント加熱制御部、12
…X線管、13…陽極蓄熱量制御部、14…X線制御
部、15…陽極駆動制御部、16…管球寿命データ、1
7…管球使用量制御部、18…データ送受信部、21…
表示部、22…X線画像モニタ、31…情報管理システ
ム
Claims (5)
- 【請求項1】 X線を曝射するためのX線管を有するX
線画像診断装置において、 前記X線管の稼働状況を観測し稼動データとして蓄積す
る稼動データ蓄積手段と、 前記稼働データに基づいて該X線管の交換時期を通知す
る交換時期通知手段と、を備えることを特徴とするX線
画像診断装置。 - 【請求項2】 前記稼働データは、すくなくとも前記X
線管の陽極回転積算時間、耐電圧積算時間、フィラメン
ト加熱積算時間のうちのいずれかを含むことを特徴とす
る請求項1記載のX線画像診断装置。 - 【請求項3】 前記稼働データは、すくなくとも前記X
線管の陽極回転積算時間、耐電圧積算時間、フィラメン
ト加熱積算時間のうちいずれかをパラメータとした所定
の演算結果に基づいて作成された交換時期条件テーブル
であることを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装
置。 - 【請求項4】 前記交換時期通知手段は、コンピュータ
ネットワークを介して所定の端末へ前記交換時期を通知
可能なことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
記載のX線画像診断装置。 - 【請求項5】 前記交換時期通知手段は、すくなくとも
警告灯、警告音、文字や図形表示のうちのいずれか一つ
以上でもって行われることを特徴とする請求項1〜4の
いずれか1項に記載のX線画像診断装置。
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