JP2003050694A - プレゼンテーションシステム、画像表示装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

プレゼンテーションシステム、画像表示装置、プログラム及び記録媒体

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JP2003050694A
JP2003050694A JP2001363303A JP2001363303A JP2003050694A JP 2003050694 A JP2003050694 A JP 2003050694A JP 2001363303 A JP2001363303 A JP 2001363303A JP 2001363303 A JP2001363303 A JP 2001363303A JP 2003050694 A JP2003050694 A JP 2003050694A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネットワーク500を介して、画像信号源
(PC)100から画像表示装置(プロジェクタ)20
0に画像データを送信するプレゼンテーションシステム
において、プレゼンテーションソフトウェアのバージョ
ンアップ等があった場合でもプロジェクタ200の保守
を不要とするとともに、円滑なプレゼンテーションを可
能とするプレゼンテーションシステム等を提供する。 【解決手段】 PC100の側で、表示部102に表示
されるべき画像の変化を検出し、変化のあったブロック
に対応する画像データのみをプロジェクタ200に送信
し、表示画像を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号源と画像
表示装置とがネットワークを介して接続されて成るプレ
ゼンテーションシステム、画像表示装置、プログラム及
び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナル・コンピュータ(P
C)などの画像信号源と、プロジェクタ等の画像表示装
置とをネットワークを介して接続し、前記PCから送信
したデータに基づいて、プロジェクタ等でプレゼンテー
ション用の画像を表示させるプレゼンテーションシステ
ムが開発されている。係るプレゼンテーションシステム
の一例として、特開2000−222163号公報に開
示されているものがある。
【0003】上記従来のプレゼンテーションシステム
は、PCの側でプレゼンテーションのための画像等を表
すデータ(以下、「プレゼンテーションデータ」とい
う。)を作成、編集するソフトウェア(以下、「プレゼ
ンテーションソフトウェア」という。)を用いて、プレ
ゼンテーションデータを含むファイルを作成し、ファイ
ルの形式でプロジェクタに送信する。プレゼンテーショ
ンソフトウェアの一例として、例えばPOWERPOI
NT(マイクロソフト コーポレイションの登録商標)
が挙げられる。
【0004】プロジェクタにはファイルの種類に応じた
ビューアを備えておき、プロジェクタの側で、プレゼン
テーションデータを実際に表示すべき画像データに展開
する等の処理を行った後、画像を表示するようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のプレゼンテーションシステムでは、プレゼンテーシ
ョンソフトウェアのバージョンアップがあった場合に、
プロジェクタに備えるビューアについても保守が必要に
なる場合があるという問題点があった。ビューアについ
ての保守(バージョンアップ等)を容易にするために
は、プロジェクタ側にCD−ROMドライブ等を設ける
などの対策を講じる必要があるが、近年、プロジェクタ
の小型化、低価格化の要請が高まっており、CD−RO
Mドライブ等の部品の搭載は係る要請に反するものとな
る。
【0006】一方では、プレゼンテーションデータをフ
ァイルの形式で転送するのではなく、PCの側で画像デ
ータに展開してプロジェクタに送信する方法も考えられ
るが、一般に画像データのデータ量は極めて多く、通常
のLAN等のネットワークではデータ転送に数秒を要し
てしまうというのが現状であり、円滑なプレゼンテーシ
ョンを行うことができない。
【0007】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、プレゼンテーションソフトウェア
のバージョンアップがなされた場合でも、プロジェクタ
に搭載されるビューワ等のソフトウェアのバージョンア
ップを不要にするとともに、円滑なプレゼンテーション
を実現するプレゼンテーションシステム、画像表示装
置、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るプレゼンテーションシステムは、画像
信号源と画像表示装置とがネットワークを介して接続さ
れて成るプレゼンテーションシステムであって、前記画
像信号源は、前記画像表示装置にて現在表示されている
プレゼンテーション画像の画像データと、後続のタイミ
ングで前記画像表示装置に表示させるべきプレゼンテー
ション画像の画像データとの一部又は全部を比較する比
較手段と、前記比較手段による比較の結果に基づき、対
応する画素における階調変化を検出する変化検出手段
と、階調変化が検出された画素の内、少なくとも一部の
画素を含む所定範囲の画像データを、前記後続のタイミ
ングで前記画像表示装置に表示させるべきプレゼンテー
ション画像の画像データから抽出する抽出手段と、前記
抽出手段により抽出された画像データと、当該画像デー
タの表示画像上の位置に関する情報とから、前記画像表
示装置に送信すべきデータを生成する送信データ生成手
段と、前記送信データ生成手段により生成されたデータ
を前記画像表示装置に送信する送信手段とを有し、前記
画像表示装置は、前記送信手段により送信されたデータ
を受信する受信手段と、前記受信手段が受信したデータ
に基づき表示画像を変更する表示制御手段とを含むこと
を特徴としている。
【0009】この構成では、画像信号源から画像表示装
置に画像データを送信するようにしていることから、プ
レゼンテーションソフトウェアのバージョンアップがあ
った場合でも、画像表示装置にインストールされたビュ
ーワの保守が不要である一方、画像データの一部を送信
することにより、画像に変化があった場合における、比
較的迅速な表示画像の変更を可能とすることができる。
【0010】ここで、前記抽出手段は、画像を仮想的に
複数のブロックに分割し、階調変化が検出された画素の
少なくとも一部を含む一又は複数のブロックに対応する
画像データを前記所定範囲の画像データとして抽出し、
前記送信データ生成手段は、前記抽出手段により抽出さ
れた画像データと、前記一又は複数のブロックの表示画
像上の位置を示す識別子とから送信すべきデータを生成
し、前記表示制御手段は、前記識別子により表される一
又は複数のブロックに対応する位置について、表示画像
を変更するようにすれば、例えば仮想的な一ブロック内
で、変化した画素が一つでも検出された場合に、当該ブ
ロック内における他の画素の比較を行わないようにする
ことができるなど、比較処理の迅速化を図ることができ
るとともに、送信すべきブロックの表示画像上の位置に
関する情報として識別子を用いることにより、送信する
データ量を少なくすることもできるので、データ転送の
高速化を図ることもできる。
【0011】なお、前記プレゼンテーションシステムは
さらに、前記画像信号源及び前記画像表示装置の双方に
おいて、最初にプレゼンテーション画像が表示される前
段階の仮想的な初期画像を設定する初期画像設定手段を
備え、前記比較手段は、最初のプレゼンテーション画像
の表示に際し、前記仮想的な初期画面の画像データと、
最初のプレゼンテーション画像の画像データとの一部又
は全部を比較し、前記抽出手段は、前記仮想的な初期画
面からの階調変化が検出された画素の内、少なくとも一
部の画素を含む所定範囲の画像データを、前記最初のプ
レゼンテーション画像の画像データから抽出し、前記画
像表示装置はさらに、前記最初のプレゼンテーション画
像の表示に先立ち、前記仮想的な初期画面を表示させる
初期画面表示手段を含むことが好ましい。特に、仮想的
な初期画面を例えば無模様一色の画面として色彩を背景
色と一致させること等により、最初のプレゼンテーショ
ン画像の表示を迅速に行うことも可能となる。画像表示
装置側に仮想的な初期画面を表示させる際には、画像デ
ータの転送を行う必要がないからである。
【0012】また、本発明に係る画像表示措置は、ネッ
トワークを介して、プレゼンテーション画像の一部に対
応する画像データと、当該画像データの表示画像上の位
置に関する情報とを含むデータを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信したデータに基づき、前記位置に関
する情報により示される位置の表示画像を変更する表示
制御手段とを含むことを特徴としている。
【0013】この構成を備えることにより、変化した画
像部分に対応する画像データのみが画像信号源から送信
された場合でも、当該部分についてのみ、表示画像を変
更することが可能であり、もって表示画像の変更の迅速
化を図ることができる。ここで、前記受信手段は、画像
を仮想的に複数のブロックに分割した場合における一又
は複数のブロックに対応する画像データと、当該ブロッ
クの表示画像上の位置を示す情報とを含むデータを受信
し、前記表示制御手段は、前記位置を示す情報に基づい
て、前記ブロックに対応する部分の表示画像を変更する
ようにすれば、画像信号源から、変化があったブロック
に対応する画像データが送信された場合に対応すること
が可能であり、また、前記受信手段は、前記位置を示す
情報として、ブロックを示す識別子を含むデータを受信
し、前記表示制御手段は、前記識別子と表示画像上の位
置との対応関係を保持する保持手段を含むようにするこ
とにより、送信すべきデータ量を削減することも可能と
なる。
【0014】また、前記画像表示装置はさらに、最初に
表示されるプレゼンテーション画像の前の仮想的な初期
画像を設定する初期画像設定手段と、前記最初のプレゼ
ンテーション画像の表示に先立ち、前記仮想的な初期画
面を表示させる初期画面表示手段とを含むことが好まし
い。最初のプレゼンテーション画像の迅速な表示を図る
ことができるからである。
【0015】また、本発明のプログラムは、画像信号源
と画像表示装置とがネットワークを介して接続されて成
るプレゼンテーションシステムにおいて、画像信号源と
してのコンピュータを動作させるプログラムであって、
前記画像表示装置にて現在表示されているプレゼンテー
ション画像の画像データと、後続のタイミングで前記画
像表示装置に表示させるべきプレゼンテーション画像の
画像データとの一部又は全部を比較する比較処理と、前
記比較処理の結果に基づき、対応する画素における階調
変化を検出する変化検出処理と、階調変化が検出された
画素の内、少なくとも一部の画素を含む所定範囲の画像
データを、前記後続のタイミングで前記画像表示装置に
表示させるべきプレゼンテーション画像の画像データか
ら抽出する抽出処理と、前記抽出処理で抽出された画像
データと、当該画像データの表示画像上の位置に関する
情報とから、前記画像表示装置に送信すべきデータを生
成する送信データ生成処理と、前記送信データ生成処理
において生成されたデータを前記画像表示装置に送信す
る送信処理とを含む処理をコンピュータに実行させるこ
とを特徴としている。
【0016】ここで、前記抽出処理では、画像を仮想的
に複数のブロックに分割し、階調変化が検出された画素
の少なくとも一部を含む一又は複数のブロックに対応す
る画像データを前記所定範囲の画像データとして抽出
し、前記送信データ生成処理では、前記抽出処理におい
て抽出された画像データと、前記一又は複数のブロック
の表示画像上の位置を示す識別子とから送信すべきデー
タを生成するようにすることで、転送すべきデータ量の
削減を図ることができる。
【0017】また、前記画像信号源としてのコンピュー
タは、操作者からの指示入力を受け付ける入力受付手段
を備え、前記プログラムは、前記入力受付手段が前記指
示入力を受け付けた場合に、前記各処理を含む処理をコ
ンピュータに実行させるようにしてもよい。プレゼンテ
ーション画像は、指示入力を受け付けた場合に変化する
ことが多いからである。もっとも、いわゆるアニメーシ
ョン機能を有するプレゼンテーションソフトウェアを利
用するには、前記入力受付手段が受け付けた指示入力
が、一定期間の頻繁な画像の変化を伴う処理の実行を指
示する入力であるか否かを判定する判定処理をコンピュ
ータに実行させ、前記判定処理の結果、一定期間の頻繁
な画像の変化を伴う処理の実行を指示する入力であった
場合には、前記各処理を含む処理を所定期間の間、反復
的にコンピュータに実行させることが好ましい。
【0018】また、前記送信データ生成処理では、前記
抽出処理において抽出された画像データを、少なくとも
当該画像データの上位のビットを含むグループと下位の
ビットを含むグループとの複数のグループに分割する分
割処理と、分割されたそれぞれのグループのデータと当
該画像データの表示画像上の位置に関する情報とから、
送信すべき複数グループの送信データを生成するグルー
プデータ生成処理とを行い、前記送信処理では、まず前
記上位のビットを含むグループの送信データを送信し、
その後に前記下位のビットを含むグループの送信データ
を送信する分割送信処理を行うようにすることが好まし
い。プレゼンテーション画像は、例えば背景色部分な
ど、ほとんど変化しない部分も多いと考えられるが、プ
レゼンテーション効果を大きくするためには画面全体が
変化する場合もあり、変化した部分が多い場合に、画像
の外観への影響の大きい上位ビット分のみを先行して送
信することにより、見かけ上の表示画像の変更速度を向
上させることができるからである。もっとも、前記プロ
グラムはさらに、前記抽出処理にて抽出された画像デー
タの量が所定の量よりも多いか否かを判定するデータ量
判定処理をコンピュータに実行させ、抽出された画像デ
ータの量が所定の量よりも多い場合に前記分割処理、グ
ループデータ生成処理、及び分割送信処理を行い、それ
以外の場合には、前記分割処理、グループデータ生成処
理、及び分割送信処理を行わないようにすることが好ま
しい。変化したデータ量が少ない場合には、上位ビット
と下位ビットとの分割を行わず一括して転送することが
好ましいからである。
【0019】また、前記プログラムはさらに、前記抽出
処理にて抽出された画像データの量が所定の量よりも多
いか否かを判定するデータ量判定処理と、抽出された画
像データの量が所定の量よりも多い場合に前記抽出され
た画像データを圧縮する圧縮処理とを実行させるように
してもよく、また、前記データ量判定処理にて、前記抽
出処理にて抽出された画像データの量を判定し、前記デ
ータ量判定処理にて判定されたデータ量に基づいて前記
圧縮処理における圧縮率を変更することが好ましい。例
えば転送すべき画像データの量が多くなるほど圧縮率を
大きくすることにより、データ量が多い場合でも迅速な
データ転送を図ることができるからである。さらに、前
記送信処理では、前記圧縮処理にて圧縮された画像デー
タを送信した後に、圧縮されていない画像データを送信
するようにすれば、画像圧縮により表示画像の画質劣化
が生じた場合でも、徐々に圧縮されていない画像データ
に基づいて画質劣化のない画像を表示することが可能と
なる点で好ましい。
【0020】また、前記プログラムはさらに、前記画像
信号源及び前記画像表示装置において、最初にプレゼン
テーション画像が表示される前段階の仮想的な初期画像
を設定する初期画像設定処理を実行させ、前記比較処理
では、最初のプレゼンテーション画像の表示に際し、前
記仮想的な初期画面の画像データと、最初のプレゼンテ
ーション画像の画像データとの一部又は全部を比較し、
前記抽出処理では、前記仮想的な初期画面からの階調変
化が検出された画素の内、少なくとも一部の画素を含む
所定範囲の画像データを、前記最初のプレゼンテーショ
ン画像の画像データから抽出することが好ましい。最初
のプレゼンテーション画像の迅速な表示を図ることがで
きるからである。
【0021】ここで、前記初期画像設定処理では、全て
の画素値が、最初のプレゼンテーション画像の中の一の
画素の画素値である画像を初期画像として設定すること
ができる。具体的には、ユーザからの前記一の画素の指
定を受け付ける処理を含むことができる。この処理とし
ては、例えばカーソルを発生させ、マウス等の入力手段
を用いて画面上で指定させるようにすることができる。
また、予め定められた所定位置の画素を前記一の画素と
することもできる。この場合は、予め位置に関する情報
を記憶しておけばよい。
【0022】なお、本発明の記録媒体は、上記本発明に
係るプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
記録媒体であることを特徴としている。もっとも、当該
プログラムは、上記各処理を実際に実行させるモジュー
ル全てを含んでいる必要はなく、一部の処理について
は、汎用プログラムを利用したり、専用回路を利用して
ハードウェア的に実行させるようなものであってもよ
い。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプレゼンテー
ションシステム等の実施の形態について、図面を参照し
ながら説明する。 (実施の形態1) (1)プレゼンテーションシステムの全体構成 図1は、本発明の実施の形態に係るプレゼンテーション
システムの全体構成を示す図である。同図に示されるよ
うに、プレゼンテーションシステムは、PC100とプ
ロジェクタ200とがネットワーク500を介して接続
されており、プロジェクタ200からスクリーン900
に画像が表示される。PC100は表示部102を備え
ており、原則としてプロジェクタ200により表示され
ている画像と同じ画像が表示される。表示部102に
は、具体的にはCRTや液晶表示装置等の各種表示装置
を用いることができる。なお、表示部102には表示装
置の他、いわゆるビデオRAMやD/Aコンバータ等も
含んでいるものとする。
【0024】図2は、PC100及びプロジェクタ20
0の構成を示す機能ブロック図である。PC100は、
通信部101、表示部102、制御部103、画像格納
部104、画像取得部105、画像比較部106を有し
ている。通信部101は例えばネットワーク・インター
フェース・カード(NIC)を含み、ネットワーク50
0を介するプロジェクタ200との間の通信制御を行
う。
【0025】表示部102は、上記したようにCRTや
液晶ディスプレイ装置等の表示装置、当該表示装置に表
示させるべき画像のデータを格納するビデオRAM、必
要に応じてD/Aコンバータ等を含み、ビデオRAMに
書き込まれた画像データに基づき表示装置に画像を表示
させる。制御部103は、CPUを中心として構成さ
れ、プレゼンテーションソフトウェアの動作や、プレゼ
ンテーションソフトウェアで編集されたプレゼンテーシ
ョンデータを画像データに展開してビデオRAMに書き
込む処理、後述するビデオRAMからの画像の取得処理
及び画像の比較処理などの制御を行う。
【0026】画像取得部105は、制御部103の制御
によりビデオRAMに格納されている画像データを取得
し、画像比較部106に転送する。画像比較部106
は、2画面分の画像データを格納できる大きさの記憶領
域を確保しており、当該2画面分の記憶領域のうち、当
該時点で表示部102に表示されている画像(以下、
「現画像」という。)を格納する領域(以下、「現画像
格納領域」という。)に、ビデオRAMから取得された
画像データを格納する。
【0027】また、画像比較部106のもう1画面分の
記憶領域(以下、「旧画像格納領域」という。)には、
画像格納部104に格納されている画像(以下、「旧画
像」という。)が転送、格納され、ここで現画像と旧画
像とが比較される。なお、後述するように、旧画像を旧
画像格納領域に転送した後、現画像のデータが画像格納
部104に上書き保存される。保存された画像データは
次回の比較処理時には旧画像としてビデオRAMから取
得された現画像との比較に供される。画像格納部10
4、現画像格納領域及び旧画像格納領域としては、半導
体メモリやHDD(ハードディスクドライブ)等の各種
記憶装置を用いることができ、これらには物理的に同一
の記憶装置を用いてもよい。
【0028】画像比較部106は、現画像と旧画像とを
比較し、画像に変化があるか否かを検出する。本実施の
形態では、現画像と旧画像との間で、階調変化のある画
素が存在するか否かを検出し、階調変化のある画素が検
出された場合には、当該変化が検出された画素を含む所
定範囲の画像データのみをプロジェクタ200に転送す
るようにしている。即ち、画像データの全てを転送しな
いようにすることで、プロジェクタ200により表示さ
れる画像の変更を迅速に行えるようにしたものである。
【0029】この点について、図1を参照してさらに具
体的に説明する。図1の例では、画面をAからP(aか
らp)までの16ブロックに仮想的に分割し、eブロッ
ク及びkブロックにおいて階調変化のあった画素が存在
した場合に、当該ブロックに対応する画像データのみを
プロジェクタ200に転送する。具体的には、画像比較
部106の比較により、eブロック及びkブロックに変
化が生じたことが検出されるので、画像比較部106
は、当該各ブロックに対応する画像データと、ブロック
を示す識別子とから、プロジェクタ200に転送すべき
送信データを生成し、通信部101へと送る。
【0030】通信部101は、ネットワーク500を介
して送信データをプロジェクタ200へと送る。プロジ
ェクタ200の側では、通信部201が送信データを受
信する。通信部201は、基本的に通信部101と同様
であり、例えばNICを含む。制御部203はCPUを
中心として構成され、プロジェクタ200全体の制御を
行う。画像変換部204は、表示部202にて表示され
ている画像のうち、Eブロック及びKブロックに対応す
る部分の画像データが、前記送信データに基づいて変更
表示されるように制御する。なお、表示部202は、表
示すべき画像のデータを格納するRAMを含んでおり、
画像変換部204は、各ブロックごとの当該RAM上の
アドレス情報を保持している。
【0031】このアドレス情報は固定値でも良いし、プ
ロジェクタ200が複数の解像度に対応可能なものであ
る場合には、例えば解像度ごとの値を保持しておき、解
像度ごとに切り替えるようにしてもよい。なお、プロジ
ェクタ200側にアドレス情報を保持すると、PC10
0から送信すべきデータ量を少なくすることができるの
で好適であるが、プロジェクタ200の側にはアドレス
情報を保持せず、送信データにアドレス情報を付加する
ようにしてもよい。
【0032】図1の例では、画像の解像度がXGA(1
024*768ドット)に対応するもので、フルカラー
表示を行っているものとすると1画素についてRGB各
8ビットであるから、1画面のデータ量は1024*7
68*3*8=18,874,368ビットとなる。従
って、ネットワーク500の転送速度が10Mbpsで
ある場合には、理想的な状態で約1.89秒を要するこ
とになる。
【0033】実際には、ネットワークを構築した場合、
IPアドレスの認証や同期の確立などに要する時間を考
慮すると、実効転送速度は約7割程度となり、ネットワ
ークのトラフィック状況等によっては、さらに転送時間
を要する。上記の例で、実効転送速度が10Mbpsの
70%とし、さらにネットワークの状況により20%効
率が低下したとすると、実際の転送には、約3.37秒
を要することになり、スムーズなプレゼンテーションを
行うことが困難な状態となる。
【0034】しかしながら、本実施の形態のプレゼンテ
ーションシステムでは、画像の変化が検出されたブロッ
クのみについてデータ転送を行うため、例えば図1に示
したように二つのブロックのみ転送を行えば、単純計算
でも3.37秒/16*2=約0.42秒と格段に高速
に表示の変更を行うことが可能となる。プレゼンテーシ
ョンデータの場合には、特に背景色の部分など、長時間
にわたって変化のないブロックも多いと考えられるた
め、本実施の形態のように変化したブロックのみを転送
するようにした場合に、転送すべき画像データの量は少
なくてすむ場合が多く、実用的な効果が大きいと言え
る。
【0035】次に、本実施の形態のプレゼンテーション
システムにおけるPC100及びプロジェクタ200の
処理内容について説明する。図3は、PC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。本実施の形態では、この処理は所定の時間間隔で連
続的に行われる。前記所定の時間間隔は、実際にPC1
00側で行う比較処理や画像データの転送などに要する
時間を考慮して予め決定することができるが、例えば数
ミリ秒ごとに行えば、プレゼンテーションソフトウェア
が、いわゆるアニメーション機能(例えば矢印等の所定
の画像を画面上で移動、拡大、縮小等させて表示するよ
うな機能)を有していた場合でも、それほど違和感を感
じさせることなくプレゼンテーション画像の表示を行う
ことができる。
【0036】PC100の側では、まず、画像格納部1
04に格納されている画像(旧画像)を画像比較部10
6の旧画像格納領域に転送する(S101)。次に、画
像取得部105が、その時点で表示部102に表示され
ている現画像をビデオRAMから取得し(S102)、
画像格納部104に上書き保存する(S103)。それ
と並行して、現画像を画像比較部106の現画像格納領
域に転送し(S104)、画像比較部106による旧画
像と現画像との比較が行われる(S105)。
【0037】ここでは、現画像及び旧画像の全体を比較
し、画像の変化を検出する。変化があった場合は、変化
があったブロックの画像データのみを抽出し、当該ブロ
ックを示す識別子を付加して送信データを生成する(S
106)。送信データは通信部101を介してプロジェ
クタ200に送信される(S107)。図4に送信され
るデータのフォーマットの一例を示す。本実施の形態で
は、変化があったブロックを示す識別子301と、当該
ブロック部分に対応する画像データ302のみを転送す
るようにしており、送信すべきデータ量の削減を図るこ
とで、上記したような迅速なデータ転送を実現してい
る。
【0038】プロジェクタ200は送信された画像デー
タを受信し(S108)、画像変換部204が、受信し
たデータに含まれる識別子および前記したアドレス情報
に基づいて、対応するブロック部分の画像データを更新
する(S109)。これにより、変化後の画像が表示部
202により表示されることになる(S110)。以上
に説明したように、本実施の形態のプレゼンテーション
システムでは、変化があったブロックのみ画像データの
転送を行っているので、画像データの転送を迅速に行う
ことができる。なお、上記実施の形態では、表示画像を
縦4個*横4個の合計16個の矩形ブロックに仮想的に
分割して取り扱う例について説明したが、ブロック分割
のやり方は上記に限定されず、縦方向のみや、横方向の
みの分割も可能である。
【0039】また、ブロックの形も矩形に限定されず、
ブロック数も任意の設定が可能であるし、画像の解像度
に応じて、分割すべきブロック数を設定したり、自動的
に変更したりすることもできる。また、画像の比較の具
体的な方法も種々考えられ、例えばブロック内に変化し
た画素が一つでも検出された時点で当該ブロックの比較
を中止するようにすることもできるので、かかる場合に
は分割するブロック数を少なくすることにより比較処理
を迅速に行うことができる。
【0040】なお、画素が変化した場合に必ず送信する
必要はなく、例えば画素値の変化が小さい場合(画素値
の変化量が所定のしきい値以下の場合)には、変化があ
った画素として検出しないようにしてもよいし、ブロッ
ク内において変化があった画素の数が少ない場合には、
当該ブロックについては送信しないようにすることもで
きる。
【0041】(実施の形態2)次に、本発明の第2の実
施の形態について説明する。第1の実施の形態では、所
定時間ごとに画像データの比較を行い、変化があった部
分の画像データを転送するようにした。これは、前記ア
ニメーション機能に適切に対応するには好ましい方法で
あるといえるが、実際のプレゼンテーションデータの大
部分においては、操作者が、例えばキーボード、マウス
等の入力手段を用いて画像切り替えの指示を行ったタイ
ミングで画像が変化し、それ以外の状態では画像は一定
であることが多いと考えられる。
【0042】そこで、本実施の形態では、操作者による
画像切り替えの指示入力を検知し、係るタイミングで画
像の変化を検出する場合について説明する。図5は、本
実施の形態におけるプレゼンテーションシステムの構成
を示す機能ブロック図である。本実施の形態では、PC
100側に入力部107及び画像変更部108を備える
点が第1の実施の形態と異なっているので、以下、異な
る部分を中心として説明する。入力部107としては、
マウス、キーボード等、画像の変更を指示することがで
きる任意の入力装置を用いることができ、画像変更部1
08は、入力部107を介して入力された操作者の画像
変更指示を受けて、表示部102に表示させる画像を変
更する。
【0043】図6は、本実施の形態におけるPC100
及びプロジェクタ200の処理内容を示すフローチャー
トである。本実施の形態では、PC100側において、
入力部107から画像変更指示が有ったか否かを検出し
ており(S201)、画像変更指示が有った場合(S2
01:Yes)に、第1の実施の形態と同様の処理を行
う(S202〜S211)。
【0044】なお、上記に説明した方法ではアニメーシ
ョン機能を用いる場合に対処できないが、例えば、入力
部107からの入力がアニメーション機能の利用を示す
指示であった場合には、それから所定の時間の間は、第
1の実施の形態と同様に処理を連続的に行うようにする
ことで対処することもできる。ここで、処理を連続的に
行うべき時間については固定としてもよいし、アニメー
ション機能の種類によって切り替えるようにしてもよ
い。
【0045】(実施の形態3)次に本発明の第3の実施
の形態について説明する。前記したように、プレゼンテ
ーションデータにおいては、変化の検出されるブロック
数は少ない場合が多いと考えられるが、プレゼンテーシ
ョン効果を上げるためには、背景色の変更など、画面全
体が変化する場合も有り得る。本実施の形態では、かか
る場合に円滑なプレゼンテーションを行うことを可能と
する方法について説明する。
【0046】図7は、本実施の形態におけるPC100
及びプロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図で
ある。本実施の形態では、PC100に、送信データ制
御部109を設けるところがこれまでの実施の形態とは
異なっている。送信データ制御部109は、変化が検出
されたブロックについて、まず、画像データの上位ビッ
トのみをプロジェクタ200に送信し、その後に下位ビ
ットを送信するように制御を行う。
【0047】具体的には、まず、各画素についての上位
2ビット分のデータと、当該ブロックの識別子とから送
信データを生成してプロジェクタ200に送信し、所定
時間の経過後に、下位6ビット分のデータと識別子とを
プロジェクタ200に送信する。表示画像の外観への影
響の大きい上位ビットを先に送信し、プロジェクタ20
0の側でとりあえず上位ビット分のみを変更すること
で、少ない送信データ量で表示画像が変更されたように
見せかけることができるため、見かけ上、より迅速に表
示画像を変更することができることになる。
【0048】図8は、本実施の形態のPC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。PC100側で、変化のあるブロックのみ抽出する
ステップS306までの処理については、第1の実施の
形態と同様であるから、ここでの説明は省略する。本実
施の形態では、まず、抽出された画像データの上位2ビ
ット分から送信データを生成し、プロジェクタ200へ
と送信する(S307)、それを受信したプロジェクタ
200は(S308)、まず、対応するブロックの上位
2ビットのみ更新して(S309)、表示する(S31
0)。
【0049】PC100の側では、所定時間の経過後に
下位6ビット分から送信データを生成し、プロジェクタ
200へと送信する(S311)。プロジェクタ200
側では、それを受信し(S312)、対応するブロック
の下位6ビットも更新し(S313)、画像を表示する
(S314)。なお、上位ビットとして何ビット、下位
ビットとして何ビットを送信するかは任意に決定するこ
とが可能であり、上記のように上位2ビット、下位6ビ
ットとする方法に限定されず、他のビット数としてもよ
い。
【0050】本実施の形態の方法では、画像の外観への
影響が大きい上位ビットを先に送信して更新することに
より、少ない転送データ量で、見かけ上迅速に表示画像
の変更を行うことができる。最初の転送データ量を削減
することができるため、変化のあるブロック数が多い場
合に特に効果的である。 (実施の形態4)次に、本発明の第4の実施の形態につ
いて説明する。
【0051】第1の実施の形態の構成では、変化のあっ
たブロック数が多い場合に転送すべきデータ量が多くな
り、表示変更に時間がかかるという問題が生じるため、
第3の実施の形態において、とりあえず画像データの上
位ビットのみ転送することで見かけ上の表示画像の変更
速度を向上させるようにした場合について説明した。一
方、第3の実施の形態の構成では、データ転送を二回に
分けて行っていることから、変化のあったブロックが少
ない場合にも、画像の表示変更が完全になされるまでに
一定の時間がかかるという問題が生じる。本実施の形態
では、係る問題点の解決を図る構成について説明する。
【0052】図9は、本実施の形態におけるPC100
及びプロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図で
ある。本実施の形態では、PC100に、送信方式制御
部110を設けるところが第3の実施の形態と異なって
いる。送信方式制御部110は、変化が検出されたもの
として抽出されたブロックの数をカウントし、カウント
の結果に応じて送信方式を決定する。
【0053】送信方式制御部110による送信方式の決
定方法としては、例えば、カウントされたブロック数が
所定のしきい値(例えば10ブロック)未満の場合には
第1の実施の形態で説明した方式でデータ転送を行い、
カウントされたブロック数が所定のしきい値(例えば1
0ブロック)以上の場合に第3の実施の形態で説明した
方式でデータ転送を行うようにすることが考えられる。
もっとも決定方法は種々考えられ、例えば画像データの
解像度等に応じて分割するブロックの数を変更するよう
な構成とすることもできるので、変化があったブロック
の割合が所定以上である場合に第3の実施の形態の方式
をとるようにしてもよい。
【0054】本実施の形態の構成では、このように、転
送すべきブロック数が少ない場合には、一度に画像を転
送できる第1の実施の形態の方式を採用し、転送すべき
ブロック数が多い場合には、画像データを上位ビット、
下位ビットに分割してデータ転送を行うことにより、見
かけ上の転送速度の高速化を図ることが可能となる。な
お、いずれの方式を採用するかのしきい値は、上記した
ように10ブロックに限定されることなく、画像の解像
度、ネットワーク環境等に基づいて最適化することが好
ましいことは勿論であり、当該しきい値を各種条件に基
づいて自動的に決定するようにしてもよい。
【0055】図10は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。PC100側で、変化のあるブロックのみ抽出す
るステップS406までの処理については、第1の実施
の形態と同様であるから、ここでの説明は省略する。本
実施の形態では、カウントされたブロック数が所定のし
きい値と比較して大であるか否かを判定し(S40
7)、ブロック数が少ない場合(S407:No)に
は、そのまま第1の実施の形態の方式でデータを送信す
る(S408)。それを受信したプロジェクタ200は
(S409)、画像を更新して(S410)、表示する
(S411)。
【0056】一方、ブロック数が大である場合(S40
7:Yes)には、送信方式を変更する(S412)。
これにより、第3の実施の形態で説明した方式が採用さ
れることになる。即ち、図10のステップS412以降
の処理として、図8のフローチャートにおけるステップ
S307からS314の処理が実行されることとなる
が、図10では、それらの詳細については図示を省略し
ている。
【0057】以上に説明したように、本実施の形態の構
成により、転送を行うべきデータ量により転送方式を最
適化することが可能となり、どのような画像の変化に対
しても、高速かつ見栄えのよい画像データの転送を行う
ことができる。 (実施の形態5)次に、本発明の第5の実施の形態につ
いて説明する。第1の実施の形態の構成において、転送
すべきデータ量が多い場合に問題が生じることは、前記
した通りであるが、本実施の形態では、PC100の側
に画像圧縮の機能を設けることにより、係る問題点への
対応を図る場合について説明する。
【0058】図11は、本実施の形態におけるPC10
0及びプロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図
である。本実施の形態では、PC100に、画像圧縮部
111を備え、プロジェクタ200の側に画像伸張部2
05を設けているところがこれまでの実施の形態とは異
なっている。画像圧縮部111は、送信方式制御部11
0により画像を圧縮して送信する旨の決定がされた場合
に転送すべきデータの圧縮を行い、画像伸張部205
は、送信されてきたデータを伸張して画像変換部204
による表示画像の変更処理に供する。
【0059】本実施の形態の送信方式制御部110によ
る送信方式の決定方法としては、例えば、カウントされ
たブロック数が10未満の場合には第1の実施の形態で
説明した方式でデータ転送を行い、カウントされたブロ
ック数が10以上の場合には転送すべきデータを画像圧
縮部111にて圧縮してデータ転送を行うようにするこ
とが考えられる。本実施の形態の構成では、このよう
に、転送すべきブロック数が少ない場合には、一度で画
像を転送できる第1の実施の形態の方式を採用し、転送
すべきブロック数が多い場合には、画像を圧縮すること
により送信の高速化を図ることができる。なお、いずれ
の方式を採用するかのしきい値は、上記のように10ブ
ロックに限定されることなく、画像の解像度、ネットワ
ーク環境等に基づいて最適化することが好ましいことは
勿論であり、当該しきい値を各種条件に基づいて自動的
に決定するようにしてもよい。
【0060】図12は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。PC100側で、変化のあるブロックのみ抽出す
るステップS506までの処理については、第1の実施
の形態と同様であるから、ここでの説明は省略する。本
実施の形態でも第4の実施の形態と同様、カウントされ
たブロック数が所定のしきい値と比較して大であるか否
かを判定し(S507)、ブロック数が少ない場合(S
507:No)には、そのまま第1の実施の形態の方式
でデータを送信する(S508)。
【0061】プロジェクタ200は送信されたデータを
受信する(S509)。本実施の形態では、送信された
データが圧縮されたものであるか否かを判定する(S5
10)。第1の実施の形態の方式で送信されたデータに
ついては、圧縮されたものではない旨の判定がなされる
ので(S510:No)、そのままの画像データを用い
て画像を更新し(S511)、表示する(S512)。
【0062】ブロック数が大である場合(S507:Y
es)には、本実施の形態では、送信すべき画像データ
を圧縮して(S512)、送信する(S508)。圧縮
方式としてはJPEG(Joint Photogra
phic Coding Experts Grou
p)その他任意の方法を用いることができる。プロジェ
クタ200側では、ステップS510にて、送信された
データが圧縮されたものである旨の判定がなされるので
(S510:Yes)、画像を伸張して(S514)、
更新(S511)、表示する(S512)。画像伸張処
理は、専用回路を利用してハードウェア的に実行させる
ようにしてもよい。
【0063】以上に説明したように、本実施の形態の構
成により、特に転送すべき画像データの量が多い場合に
表示画像の変更に要する時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態の送信方式制御に加え、第3の実施
の形態の方法を併用するようにしてもよい。例えば、転
送すべきブロック数が10ブロック未満の場合に第1の
実施の形態の方法、10ブロック以上15ブロック未満
の場合に第3の実施の形態の方法を用い、15ブロック
以上の場合に本実施の形態の方法を用いることも可能で
ある。
【0064】(実施の形態6)次に、本発明の第6の実
施の形態について説明する。第5の実施の形態の構成で
は、変化のあるブロックの数が所定のしきい値以上であ
る場合に画像圧縮を行うようにしたが、画像圧縮を行う
としても、変化のあるブロック数が増加するに従ってデ
ータ転送に要する時間も増加することとなる。本実施の
形態では、ブロック数が増加した場合でも、データ転送
に要する時間の増加を抑制する場合について説明する。
【0065】図13は、本実施の形態におけるPC10
0及びプロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図
である。本実施の形態では、送信方式制御部110から
の指示により画像圧縮部111における圧縮率を変更す
るようにしている点が第5の実施の形態と異なってい
る。即ち、送信方式制御部110は、変化が検出された
ブロックの数に応じて、画像圧縮部111に圧縮率を指
示し、画像圧縮部111は、指示された圧縮率で転送す
べきデータの圧縮を行う。
【0066】本実施の形態の送信方式制御部110によ
る送信方式の決定方法としては、例えば、カウントされ
たブロック数が10未満の場合には第1の実施の形態で
説明した方式でデータ転送を行い、カウントされたブロ
ック数が10以上の場合に画像圧縮を行う。そして、カ
ウントされたブロック数が10以上16未満の場合に
は、例えば画像圧縮部111の圧縮率を50%とし、ブ
ロック数が16以上19未満の場合には圧縮率を60
%、ブロック数が19以上の場合には圧縮率を70%と
いうように、ブロック数が増加するに従って圧縮率を増
加させるようにしている。
【0067】本実施の形態の構成では、このように、転
送すべきブロック数が多くなるに従って圧縮率を増加さ
せることにより、転送すべきブロック数が増加した場合
にも転送に要する時間の増加を抑制するようにしたもの
である。なお、いずれの方式を採用するかのしきい値や
圧縮率の具体的な数値は、上記の例に限定されることな
く、画像の解像度、ネットワーク環境等に基づいて最適
化することが好ましいことは勿論であり、当該しきい値
を各種条件に基づいて自動的に決定するようにしてもよ
い。
【0068】図14は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。PC100側で、変化のあるブロックのみ抽出す
るステップS606までの処理については、上記した他
の実施の形態と同様であるから、ここでの説明は省略す
る。本実施の形態でも第5の実施の形態と同様、カウン
トされたブロック数が所定のしきい値と比較して大であ
るか否かを判定し(S607)、ブロック数が少ない場
合(S607:No)には、そのまま第1の実施の形態
の方式でデータを送信する(S608)。それを受信し
たプロジェクタ200は(S609)、送信されたデー
タが圧縮されたデータであるか否かを判定する(S61
0)。ここで送信されたデータは圧縮されていないデー
タであるから(S610:No)、送信されたデータに
対応するブロックについて、そのまま画像を更新して
(S611)、表示する(S612)。
【0069】ブロック数が大である場合(S607:Y
es)には、本実施の形態では、まず、抽出されたブロ
ック数に基づいて圧縮率を決定する(S613)。その
後、決定された圧縮率に基づいて送信すべき画像データ
を圧縮し(S614)、送信する(S608)。受信し
たプロジェクタ200の側では、ステップS610の判
定結果がYesとなるので、送信されたデータを伸張し
(S615)、伸張されたデータに基づいて画像を更新
(S611)、表示する(S612)。
【0070】以上のように、本実施の形態の構成では、
送信すべきデータ量に基づいて画像圧縮の圧縮率を変化
させるので、状態が変化したブロック数が多い場合でも
高速なデータ転送を行うことができる。なお、上記実施
の形態では変化したブロック数が多い場合に圧縮率を大
きくするようにしたが、逆にブロック数が多い場合に圧
縮率を小さくするようにしても構わない。変化したブロ
ック数が多い場合にこそ画質の劣化を少なくしたい、と
いう考え方もあるからである。
【0071】(実施の形態7)次に、本発明の第7の実
施の形態について説明する。画像データを圧縮して送信
する場合、特に第6の実施の形態の構成で圧縮率を大き
くした場合等には、文字のエッジ部分がぼやけるなど、
表示される画像の品質が劣化する場合が生じ得る。本実
施の形態では、係る画質の劣化に対処する場合について
説明する。
【0072】本実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の構成は、基本的には図13に示したも
のと同様である。本実施の形態では、画像データを圧縮
して送信した場合に、圧縮されていない画像データを再
度送信し、順次表示画像を更新することにより、圧縮さ
れた画像データに基づいて画像を更新した際に画質の劣
化があっても、徐々に画質の劣化のない画像が表示され
るようにするところが上記実施の形態と異なっている。
【0073】図15は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。ステップS715までの処理については、上記し
た第6の実施の形態と同様であるから、ここでの説明は
省略する。本実施の形態では、カウントされたブロック
数が所定のしきい値と比較して大である場合(S70
7:Yes)には、圧縮されていない画像データを所定
のタイミングで再送信する(S716)。受信したプロ
ジェクタ200の側では、再送信されたデータを受信し
(S717)、画像を更新(S718)、表示する(S
719)。
【0074】以上のように、本実施の形態の構成では、
画像データを圧縮して転送する場合に、圧縮されていな
い画像を再度転送することにより、圧縮による画質劣化
が生じた場合でも、徐々に画質劣化のない画像に表示が
更新されることとなる。従って、比較的長時間同一の画
像が表示されるような場合に、画像を見る者に違和感を
感じさせること無く適切なプレゼンテーション画像を表
示することが可能となる。なお、圧縮されていない画像
データに基づく表示の更新は、転送が終了したブロック
ごとに順次行うことが好ましいが、変化のあったブロッ
ク全部について一括して行うようにしてもよい。
【0075】(実施の形態8)次に、本発明の第8の実
施の形態について説明する。上記に説明した各実施の形
態では、変化があった部分の画像データを転送するよう
にしているので、一旦画像が表示された後は円滑なプレ
ゼンテーションを実現することが可能となるが、最初の
画像の表示に際しては画面上の全画素分のデータを転送
する必要があるため、特に転送速度の低い無線LANを
用いた場合などには、最初の画像を表示するまでに時間
がかかるという問題がある。本実施の形態以下では、係
る問題点に対処する方法について説明する。
【0076】図16は、本実施の形態におけるPC10
0及びプロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図
である。本実施の形態では、PC100及びプロジェク
タ200に、それぞれ初期値設定部112及び初期値設
定部206を設け、入力部107若しくは入力部207
からの初期値の入力を受け付けるようにしている点が上
記各実施の形態と異なっている。初期値設定部112
(初期値設定部206も同様)は、入力部107(若し
くは入力部207)からの初期値の入力を受け付け、最
初に表示すべき画像を表す初期値を設定する。なお、入
力部107としては、PC100に接続されているキー
ボードやマウス等の入力装置を利用することができ、入
力部207としては、プロジェクタ200に備えられた
入力用のボタン、リモコン等の入力装置を利用すること
ができる。
【0077】初期値設定部112は、入力部107から
の入力に従い画像初期値情報を設定する。画像初期値情
報とは、無模様である仮想的な初期画像(以下、「仮想
初期画面」という。)を想定した場合に当該仮想初期画
面の色彩を表す情報である。かかる仮想初期画面を想定
することにより、最初の画像を表示する場合にも、当該
最初の画像と仮想初期画面との間の変化を検出し、変化
した部分のみを転送する処理を行なうことができるよう
になり、もって最初の画像の表示も迅速に行なうことが
できるようになる。本実施の形態では、プロジェクタ2
00の側にも初期値設定部206を別途設け、入力部2
07からの入力に従いプロジェクタ200側での画像初
期値情報を設定するようにしており、初期値設定部20
6の機能は初期値設定部112と同様である。
【0078】本実施の形態における画像初期値情報の設
定方法としては、例えば、PC100の表示部102や
スクリーン900に図17に示すようなウィンドウを表
示させ、入力部107として用いられるマウス等の入力
装置や、入力部207として用いられるリモコン等を利
用して設定する方法が考えられる。図17(a)はカラ
ーパレットを用いる場合のウィンドウの一例を示す図で
あり、図17(b)は色合成機能を用いる場合のウィン
ドウの一例を示す図である。
【0079】図17(a)のウィンドウ600には、カ
ラーパレット601、OKボタン611、キャンセルボ
タン612が設けられており、マウス等にてカラーパレ
ットのいずれかを選択した後OKボタン611を押すこ
とにより画像初期値情報を設定することができる。カラ
ーパレット601にて指定可能な色の種類は任意に増
加、減少等させることが可能であり、設定された画像初
期値情報を内部的に保持するに際しての保持形式として
は、画素値の形式で保持してもよいし、色を表すコード
の形式で保持してもよいが、プレゼンテーション画像の
表示に先立って、最初の画面との比較のために展開さ
れ、画像比較部106による比較に供される。
【0080】図17(b)のウィンドウ700には、色
合成指定部701、合成色表示部702、OKボタン7
11、キャンセルボタン712が設けられている。ユー
ザは、色合成指定部701に表示されたバーを操作し、
若しくは直接数値を入力することにより、赤、緑、青の
各色を任意の割合で合成することができる。合成された
結果が合成色表示部702に表示される。色合成指定部
701における合成の方法は三原色に限らず、色合い、
鮮やかさ、明るさで指定するようにしてもよい。この場
合には、内部的には画素値の形式で保持する他、入力さ
れた数値の形式で保持することもできるが、プレゼンテ
ーション画像の表示に先立ち、展開され比較に供される
点は上記と同様である。
【0081】画像初期値としては、プレゼンテーション
画像の背景色と等しいものを指定することが、最初のプ
レゼンテーション画像の表示を迅速にするためには好ま
しい場合が多いと考えられるところ、背景色は一般には
白や青等が用いられることが多いため、図17(a)の
方法で充分な場合が多いと考えられる。もっとも、常に
背景色と同一のものを設定することが好ましいとは限ら
ず、また、プレゼンテーション効果の向上等を図ってユ
ーザが合成した色を用いるような場合も考えられるた
め、かかる場合には図17(b)の手法が有効である。
【0082】図18は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。同図は、上記のような初期値設定処理を、前記し
た第1の実施の形態の場合に適用するときの例を示して
いる。本実施の形態では、PC100側において入力部
107からの初期値の設定入力を受け付け(S80
1)、一方、プロジェクタ200側において入力部20
7から初期値の設定入力を受け付ける(S802)。こ
の初期値の設定の順序は任意であり、プロジェクタ20
0側での設定を先に行なってもよいことは当然である。
プロジェクタ200側では、設定された初期値に従っ
て、表示部202に仮想初期画面を表示させることがで
きる(S803)。
【0083】PC100側では設定された初期値に従っ
て、仮想初期画面の画像データに展開し(S804)、
画像比較部106の旧画像格納領域に転送する(S80
5)。そして、画像信号源の側において最初のプレゼン
テーション画像を表示するときに、画像取得部105
が、最初のプレゼンテーション画像をビデオRAMから
取得し(S806)、画像格納部104に保存する(S
807)。
【0084】それと並行して、最初のプレゼンテーショ
ン画像を画像比較部106の現画像格納領域に転送し
(S808)、画像比較部106による画像の比較が行
われる(S809)。ここで、仮想初期画面は旧画像、
最初のプレゼンテーション画像が現画像に対応すること
となり、変化のあるブロックの画像データが抽出される
こととなる(S810)。
【0085】以後の処理(S811〜S814)につい
ては、第1の実施の形態と同様であるから、ここでの詳
細な説明は省略する。 (実施の形態9)次に本発明の第9の実施の形態につい
て説明する。第8の実施の形態ではPC100側とプロ
ジェクタ200側とで、それぞれ個別に初期値の設定を
行なうようにしたが、両方で個別に初期値を設定するの
は煩雑であり誤って異なる初期値が設定された場合に画
像の表示に問題が生じる。
【0086】本実施の形態では、初期値の設定をPC1
00側でのみ行い、設定された初期値をプロジェクタ2
00側に送信するようにしている。図19は、本実施の
形態のPC100及びプロジェクタ200の構成を示す
機能ブロック図である。本実施の形態では、PC100
側のみに、初期値設定部112を設ける点が第8の実施
の形態と異なっている。初期値設定部112の処理内容
については第8の実施の形態とほぼ同様である。
【0087】図20は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。同図に示されるように、本実施の形態では、PC
100側において入力部107からの初期値の設定入力
を受け付け(S901)、設定された初期値をプロジェ
クタ200側に送信する(S902)。プロジェクタ2
00側では、送信された初期値を受信し(S903)、
当該初期値に従って、表示部202に仮想初期画面を表
示させる(S904)。
【0088】PC100側では設定された初期値に従っ
て、仮想初期画面の画像データに展開し(S905)、
画像比較部106の旧画像格納領域に転送する(S90
6)。以後の処理(S907〜S915)については、
上記した第8の実施の形態と同様であるから、ここでの
詳細な説明は省略する。
【0089】(実施の形態10)次に本発明の第10の
実施の形態について説明する。第8の実施の形態で説明
したように、初期値の設定方法として図17に示したよ
うにカラーパレットを用いる方法や色合成機能を用いる
方法が考えられるが、例えばプレゼンテーション効果の
向上を図るため、プレゼンテーション画像の編集に際し
背景色を合成して作成したような場合には、どのような
合成割合であるかを記憶等しておかない限り、図17
(b)に示した色合成機能によっても正確な背景色を再
現できない可能性がある。
【0090】本実施の形態では、上記のような問題点に
対応する第1の方法について説明する。図21は、本実
施の形態のPC100及びプロジェクタ200の構成を
示す機能ブロック図である。本実施の形態では、PC1
00側に、初期値設定部112に替えて初期値取得部1
13を設ける点が第9の実施の形態と異なっている。本
実施の形態では、初期値取得部113として、PC10
0の表示部102上にカーソルを発生させる。発生した
カーソルは入力部107を介する操作により画面上を移
動させることが可能であり、初期値取得部113は、入
力部107を介した操作により、カーソルが位置する部
分の画像データの画素値を画像初期値として取得する。
【0091】図22は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。同図に示されるように、本実施の形態では、PC
10の側において、まず、表示部102に最初のプレゼ
ンテーション画像を表示させる必要がある(S100
1)。そして、初期値取得部113が表示部102上に
カーソルを発生させ(S1002)、入力部107を介
する操作により、初期値を取得する(S1003)。よ
り具体的には、ユーザは、例えば入力部107として設
けられたマウスを用いて、表示部102に表示された最
初のプレゼンテーション画像上でカーソルを移動させる
とともに、マウスのクリックにより、当該初期値として
取得したい画像上の位置を指定する。初期値取得部11
3は、指定された位置の画素の画素値を初期値として取
得することができる。
【0092】以後の処理(S1004〜S1017)に
ついては、第9の実施の形態と同様であるから、ここで
の詳細な説明は省略するが、本実施の形態のように初期
値取得部113等を設けることにより、例えば背景色が
混合色であって、どのような混合比を有する背景色かが
わからないような場合でも、容易に初期値の設定を行う
ことができる。なお、初期値取得部113が発生させる
カーソルの形状に特に制限はなく、矩形のカーソルでも
矢印形のカーソルでもよい。
【0093】(実施の形態11)次に本発明の第11の
実施の形態について説明する。第10の実施の形態では
カーソルを発生させ、最初のプレゼンテーション画像か
ら初期値の取得を行なうようにした。本実施の形態で
は、最初のプレゼンテーション画像から初期値の取得を
行う第2の方法について説明する。
【0094】図23は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図であ
る。本実施の形態では、PC100側に、位置記憶部1
14を設ける点が第10の実施の形態と異なっている。
位置記憶部114は、表示部102上に最初のプレゼン
テーション画像を表示させた場合に、当該プレゼンテー
ション画像のどの位置の画素値を初期値として取得する
かの座標を保持している。即ち、本実施の形態の初期値
取得部113は、カーソルで指定された位置の画素値を
初期値として取得するのではなく、位置記憶部114に
記憶された位置の画素値を初期値として取得する。
【0095】位置記憶部114に記憶される位置は固定
値としてもよいし、可変としてもよい。このように予め
位置を決めておいてもよいのは、一般的なプレゼンテー
ション画像の場合、画面の隅部分などから初期値を取得
すれば背景色が取得できることが多いからである。係る
方法を用いることにより、カーソルにより初期値を取得
すべき位置を指定する作業が不要となることになる。
【0096】図24は、本実施の形態のPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。同図に示されるように、まず、表示部102に最
初のプレゼンテーション画像を表示させ(S110
1)、初期値取得部113が位置記憶部114から初期
値として取得すべき位置の情報を取得する(S110
2)。初期値取得部113は、当該位置情報に基づいて
初期値を取得することができる(S1103)。この位
置情報としては、例えば画面の左隅の部分の座標を設定
しておくことができるが位置情報の内容は任意である。
【0097】以後の処理(S1104〜S1117)に
ついては、第10の実施の形態と同様であるから、ここ
での詳細な説明は省略する。上記各実施の形態において
説明したように、初期値を設定し、最初のプレゼンテー
ション画像と仮想初期画面とを比較することにより、最
初の画像の転送に際しても転送時間を短縮することがで
きる。これは特に無線LANのように転送速度が低い場
合に特に効果的である。
【0098】なお、上記各実施の形態を含め、本発明に
おいてPC100などの画像信号源や、プロジェクタ2
00等の画像表示装置で動作するプログラムは、例えば
磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、
DVD、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光
記録媒体、Smart Media(登録商標)、CO
MPACTFLASH(登録商標)などのフラッシュメ
モリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記
録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形
態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラム
の形態で、インターネットを含む有線、無線の各種ネッ
トワーク、放送、電気通信回線等を介して供給される場
合もある。
【0099】また、本発明のプログラムは、上記に説明
した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジ
ュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラム
や、WindowsCE(登録商標)等のオペレーティ
ングシステム(OS)に含まれるプログラムなど、別途
情報処理装置にインストールすることができる各種汎用
的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュ
ータに実行させるようにしてもよいし、例えば画像圧
縮、伸張等の一部の処理をハードウェア的に実行させる
ようにしてもよい。従って、上記した本発明の記録媒体
に必ずしも前記全てのモジュールを記録している必要は
ないし、また、必ずしも全てのモジュールを伝送する必
要もない。
【0100】<変形例>以上、本発明を種々の実施の形
態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が上記各実
施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論で
あり、例えば、以下のような変形例を考えることができ
る。 (1)即ち、上記実施の形態では、現画像と旧画像とを
画素ごとに比較するようにしたが、比較の方法も種々考
えられ、現画像と旧画像とについて、例えばブロックご
との全ての画素の画素値を加算し、加算した結果が異な
った場合に変化があったものと検出するようにしてもよ
い。
【0101】(2)また、上記実施の形態では、画像を
仮想的なブロックに分割して、変化があったブロックを
抽出、転送するようにしたが、本発明の効果は画像全体
の転送を避けることができれば得られるのであって、例
えば変化が検出された画素を含む所定範囲の画素のみを
転送するようにすることもできる。具体的には、変化が
検出された画素を含む所定範囲の矩形部分や円形部分な
どの画像データを、当該画像の位置を示す情報と併せて
転送するようにしてもよい。
【0102】(3)上記実施の形態では、画像信号源と
してPC100を用い、画像表示装置としてプロジェク
タ200を用いた場合について説明したが、画像信号源
や画像表示装置の具体例は上記に限定されず、画像信号
源としては、いわゆる携帯情報端末等の装置を用いるこ
ともできるし、画像表示装置としても大画面テレビやプ
ラズマディスプレイなど、各種の装置を用いることが可
能である。
【0103】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るプレゼンテ
ーションシステムによれば、変化が検出された画素の
内、少なくとも一部の画素を含む所定範囲の画像データ
を抽出して送信するようにしており、プレゼンテーショ
ンデータを、画像信号源の側で画像データに展開してい
ることから、プレゼンテーションソフトウェアのバージ
ョンアップなどがあった場合でも画像表示装置の保守が
不要になる一方、全ての画像データを送信するわけでは
ないので、表示画像の迅速な変更が実現できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるプレゼンテーショ
ンシステムの全体構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】第1の実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図4】本実施の形態で、PC100からプロジェクタ
200に送信されるデータのフォーマットの一例を示す
図である。
【図5】第2の実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】第2の実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図7】第3の実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図8】第3の実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図9】第4の実施の形態におけるPC100及びプロ
ジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図10】第4の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図11】第5の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図12】第5の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図13】第6の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図14】第6の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図15】第7の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図16】第8の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図17】(a)画像初期値情報の設定にカラーパレッ
トを用いる場合のウィンドウの一例を示す図である。 (b)画像初期値情報の設定に色合成機能を用いる場合
のウィンドウの一例を示す図である。
【図18】第8の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図19】第9の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図である。
【図20】第9の実施の形態におけるPC100及びプ
ロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図21】第10の実施の形態におけるPC100及び
プロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図22】第10の実施の形態におけるPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。
【図23】第11の実施の形態におけるPC100及び
プロジェクタ200の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図24】第11の実施の形態におけるPC100及び
プロジェクタ200の処理内容を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
100 PC(画像信号源) 101 通信部 102 表示部 103 制御部 104 画像格納部 105 画像取得部 106 画像比較部 107 入力部 108 画像変更部 109 送信データ制御部 110 送信方式制御部 111 画像圧縮部 112 初期値設定部 113 初期値取得部 114 位置記憶部 200 プロジェクタ 201 通信部 202 表示部 203 制御部 204 画像変換部 205 画像伸張部 206 初期値設定部 207 入力部 500 ネットワーク

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号源と画像表示装置とがネットワ
    ークを介して接続されて成るプレゼンテーションシステ
    ムであって、 前記画像信号源は、 前記画像表示装置にて現在表示されているプレゼンテー
    ション画像の画像データと、後続のタイミングで前記画
    像表示装置に表示させるべきプレゼンテーション画像の
    画像データとの一部又は全部を比較する比較手段と、 前記比較手段による比較の結果に基づき、対応する画素
    における階調変化を検出する変化検出手段と、 階調変化が検出された画素の内、少なくとも一部の画素
    を含む所定範囲の画像データを、前記後続のタイミング
    で前記画像表示装置に表示させるべきプレゼンテーショ
    ン画像の画像データから抽出する抽出手段と、 前記抽出手段により抽出された画像データと、当該画像
    データの表示画像上の位置に関する情報とから、前記画
    像表示装置に送信すべきデータを生成する送信データ生
    成手段と、 前記送信データ生成手段により生成されたデータを前記
    画像表示装置に送信する送信手段とを有し、 前記画像表示装置は、 前記送信手段により送信されたデータを受信する受信手
    段と、 前記受信手段が受信したデータに基づき表示画像を変更
    する表示制御手段とを含むことを特徴とするプレゼンテ
    ーションシステム。
  2. 【請求項2】 前記抽出手段は、 画像を仮想的に複数のブロックに分割し、階調変化が検
    出された画素の少なくとも一部を含む一又は複数のブロ
    ックに対応する画像データを前記所定範囲の画像データ
    として抽出し、 前記送信データ生成手段は、 前記抽出手段により抽出された画像データと、前記一又
    は複数のブロックの表示画像上の位置を示す識別子とか
    ら送信すべきデータを生成し、 前記表示制御手段は、 前記識別子により表される一又は複数のブロックに対応
    する位置について、表示画像を変更することを特徴とす
    る請求項1に記載のプレゼンテーションシステム。
  3. 【請求項3】 前記プレゼンテーションシステムはさら
    に、 前記画像信号源及び前記画像表示装置の双方において、
    最初にプレゼンテーション画像が表示される前段階の仮
    想的な初期画像を設定する初期画像設定手段を備え、 前記比較手段は、 最初のプレゼンテーション画像の表示に際し、前記仮想
    的な初期画面の画像データと、最初のプレゼンテーショ
    ン画像の画像データとの一部又は全部を比較し、 前記抽出手段は、 前記仮想的な初期画面からの階調変化が検出された画素
    の内、少なくとも一部の画素を含む所定範囲の画像デー
    タを、前記最初のプレゼンテーション画像の画像データ
    から抽出し、 前記画像表示装置はさらに、 前記最初のプレゼンテーション画像の表示に先立ち、前
    記仮想的な初期画面を表示させる初期画面表示手段を含
    むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプレゼンテ
    ーションシステム。
  4. 【請求項4】 ネットワークを介して、プレゼンテーシ
    ョン画像の一部に対応する画像データと、当該画像デー
    タの表示画像上の位置に関する情報とを含むデータを受
    信する受信手段と、 前記受信手段が受信したデータに基づき、前記位置に関
    する情報により示される位置の表示画像を変更する表示
    制御手段とを含むことを特徴とする画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記受信手段は、 画像を仮想的に複数のブロックに分割した場合における
    一又は複数のブロックに対応する画像データと、当該ブ
    ロックの表示画像上の位置を示す情報とを含むデータを
    受信し、 前記表示制御手段は、 前記位置を示す情報に基づいて、前記ブロックに対応す
    る部分の表示画像を変更することを特徴とする請求項4
    に記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記受信手段は、 前記位置を示す情報として、ブロックを示す識別子を含
    むデータを受信し、 前記表示制御手段は、 前記識別子と表示画像上の位置との対応関係を保持する
    保持手段を含むことを特徴とする請求項5に記載の画像
    表示装置。
  7. 【請求項7】 前記画像表示装置はさらに、 最初に表示されるプレゼンテーション画像の前の仮想的
    な初期画像を設定する初期画像設定手段と、 前記最初のプレゼンテーション画像の表示に先立ち、前
    記仮想的な初期画面を表示させる初期画面表示手段とを
    含むことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載
    の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 画像信号源と画像表示装置とがネットワ
    ークを介して接続されて成るプレゼンテーションシステ
    ムにおいて、画像信号源としてのコンピュータを動作さ
    せるプログラムであって、 前記画像表示装置にて現在表示されているプレゼンテー
    ション画像の画像データと、後続のタイミングで前記画
    像表示装置に表示させるべきプレゼンテーション画像の
    画像データとの一部又は全部を比較する比較処理と、 前記比較処理の結果に基づき、対応する画素における階
    調変化を検出する変化検出処理と、 階調変化が検出された画素の内、少なくとも一部の画素
    を含む所定範囲の画像データを、前記後続のタイミング
    で前記画像表示装置に表示させるべきプレゼンテーショ
    ン画像の画像データから抽出する抽出処理と、 前記抽出処理で抽出された画像データと、当該画像デー
    タの表示画像上の位置に関する情報とから、前記画像表
    示装置に送信すべきデータを生成する送信データ生成処
    理と、 前記送信データ生成処理において生成されたデータを前
    記画像表示装置に送信する送信処理とを含む処理をコン
    ピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  9. 【請求項9】 前記抽出処理では、 画像を仮想的に複数のブロックに分割し、階調変化が検
    出された画素の少なくとも一部を含む一又は複数のブロ
    ックに対応する画像データを前記所定範囲の画像データ
    として抽出し、 前記送信データ生成処理では、 前記抽出処理において抽出された画像データと、前記一
    又は複数のブロックの表示画像上の位置を示す識別子と
    から送信すべきデータを生成することを特徴とする請求
    項8に記載のプログラム。
  10. 【請求項10】 前記画像信号源としてのコンピュータ
    は、操作者からの指示入力を受け付ける入力受付手段を
    備え、前記プログラムは、前記入力受付手段が前記指示
    入力を受け付けた場合に、前記各処理を含む処理をコン
    ピュータに実行させることを特徴とする請求項8又は9
    に記載のプログラム。
  11. 【請求項11】 前記プログラムはさらに、 前記入力受付手段が受け付けた指示入力が、一定期間の
    頻繁な画像の変化を伴う処理の実行を指示する入力であ
    るか否かを判定する判定処理をコンピュータに実行さ
    せ、 前記判定処理の結果、一定期間の頻繁な画像の変化を伴
    う処理の実行を指示する入力であった場合には、前記各
    処理を含む処理を所定期間の間、反復的にコンピュータ
    に実行させることを特徴とする請求項10に記載のプロ
    グラム。
  12. 【請求項12】 前記送信データ生成処理では、 前記抽出処理において抽出された画像データを、少なく
    とも当該画像データの上位のビットを含むグループと下
    位のビットを含むグループとの複数のグループに分割す
    る分割処理と、分割されたそれぞれのグループのデータ
    と当該画像データの表示画像上の位置に関する情報とか
    ら、送信すべき複数グループの送信データを生成するグ
    ループデータ生成処理とを行い、 前記送信処理では、 まず前記上位のビットを含むグループの送信データを送
    信し、その後に前記下位のビットを含むグループの送信
    データを送信する分割送信処理を行うことを特徴とする
    請求項8から11のいずれかに記載のプログラム。
  13. 【請求項13】 前記プログラムはさらに、 前記抽出処理にて抽出された画像データの量が所定の量
    よりも多いか否かを判定するデータ量判定処理をコンピ
    ュータに実行させ、 抽出された画像データの量が所定の量よりも多い場合に
    前記分割処理、グループデータ生成処理、及び分割送信
    処理を行い、それ以外の場合には、前記分割処理、グル
    ープデータ生成処理、及び分割送信処理を行わないよう
    にすることを特徴とする請求項12に記載のプログラ
    ム。
  14. 【請求項14】 前記プログラムはさらに、 前記抽出処理にて抽出された画像データの量が所定の量
    よりも多いか否かを判定するデータ量判定処理と、 抽出された画像データの量が所定の量よりも多い場合に
    前記抽出された画像データを圧縮する圧縮処理とを実行
    させることを特徴とする請求項8から11のいずれかに
    記載のプログラム。
  15. 【請求項15】 前記データ量判定処理にて、前記抽出
    処理にて抽出された画像データの量を判定し、 前記データ量判定処理にて判定されたデータ量に基づい
    て前記圧縮処理における圧縮率を変更することを特徴と
    する請求項14に記載のプログラム。
  16. 【請求項16】 前記送信処理では、 前記圧縮処理にて圧縮された画像データを送信した後
    に、圧縮されていない画像データを送信することを特徴
    とする請求項14又は15に記載のプログラム。
  17. 【請求項17】 前記プログラムはさらに、 前記画像信号源及び前記画像表示装置において、最初に
    プレゼンテーション画像が表示される前段階の仮想的な
    初期画像を設定する初期画像設定処理を実行させ、 前記比較処理では、 最初のプレゼンテーション画像の表示に際し、前記仮想
    的な初期画面の画像データと、最初のプレゼンテーショ
    ン画像の画像データとの一部又は全部を比較し、 前記抽出処理では、 前記仮想的な初期画面からの階調変化が検出された画素
    の内、少なくとも一部の画素を含む所定範囲の画像デー
    タを、前記最初のプレゼンテーション画像の画像データ
    から抽出することを特徴とする請求項8から16のいず
    れかに記載のプログラム。
  18. 【請求項18】 前記初期画像設定処理では、 全ての画素値が、最初のプレゼンテーション画像の中の
    一の画素の画素値である画像を初期画像として設定する
    ことを特徴とする請求項17に記載のプログラム。
  19. 【請求項19】 前記初期画像設定処理は、 ユーザからの前記一の画素の指定を受け付ける処理を含
    むことを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
  20. 【請求項20】 前記初期画像設定処理では、 予め定められた所定位置の画素を前記一の画素とするこ
    とを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
  21. 【請求項21】 請求項8から20のいずれかに記載の
    プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
    媒体。
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