JP2003049942A - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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英樹 宮田
Hitoshi Tanaka
田中  均
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的手段によりシフトレンジを切替える車
両において、電力の供給が断たれた場合に自動的に車両
停止状態を確保する車両制御装置を提供する。 【解決手段】 電気的手段によりシフトレンジを切替え
る車両に対し用いられる車両制御装置であって、電力供
給状態判別手段808と、エネルギ蓄積手段801と、
電力供給状態判別手段808の判別結果に基づきエネル
ギ蓄積手段801のエネルギを解放するエネルギ解放手
段803と、車両固定手段とを有し、電力供給が断たれ
たことを検知してエネルギ蓄積手段801のエネルギを
解放することで車両固定手段を駆動し、自動的に車両の
停止状態を確保する車両制御装置が提供される。これに
より、電力供給が断たれてシフトレンジの切替えができ
なくなった場合においても、車両を確実に停止状態に保
つことができ、意図せずに車両が動いてしまうことに起
因する危険を回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シフトレンジ(変
速段)を切替える電気的手段を有する車両において用い
られる車両制御装置に関し、より詳細には、変速装置の
シフトレンジ切替え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、現在市販されている自動変速装
置(以下、A/Tと記載する)搭載車両では、シフトレ
ンジの切替えはドライバーがA/Tに機械的にリンクさ
れたシフトレバーを操作することでなされている。従っ
て、走行中にバッテリの端子が外れる等の原因により車
両への電力の供給が断たれた場合でも、ドライバーがシ
フトレバーを操作することで確実にパーキングレンジに
切替えることができる。
【0003】ところが、シフトレンジを電気的手段によ
って切替えるシステム、即ちシフトバイワイヤシステム
(以下、SBWと記載する)では、電力の供給が断たれ
るとシフトレンジを切替える術がない。つまり、電力が
供給されていない状態では、ドライバーがシフトレバー
をパーキングレンジ(以下、Pレンジと記載する)に操
作しても、現実にはPレンジにはならない。この場合、
ドライバーは自分の操作でPレンジになったと考え、車
両を離れてしまう可能性がある。この時、もし車両が坂
道上にあると、重力の影響を受けて車両が意図せずに動
き出してしまう危険性がある。
【0004】又、たとえドライバーがPレンジになって
いないことを認知できたとしても、サイドブレーキは摩
擦式の補助ブレーキであってPレンジに対する確実な代
替手段とはならないため、フットブレーキにより車両停
止状態を維持する必要があり、運転席を離れることがで
きないので、バッテリの端子を繋ぎ直す、あるいは救援
を依頼しに行くといった対処ができない。
【0005】上記問題を解決する手段としては、補助バ
ッテリの搭載が考えられるが、搭載スペースの確保及び
バッテリ残量の管理が困難であること、並びにコスト高
になること等の理由から補助バッテリの搭載は現実的で
はなく、機械的手段による上記問題の解決が求められて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑みてなされたもので、シフトレンジ(変速段)を切替
える電気的手段を有する車両において、電力の供給が断
たれた場合に自動的に車両停止状態を確保するように作
動する機械的な手段を有する車両制御装置を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に
記載された車両制御装置を提供する。
【0008】請求項1に記載の車両制御装置によれば、
シフトレンジ(変速段)を切替える電気的手段を有する
車両において、何らかの原因で電力の供給が断たれた場
合に、電力の供給が断たれたことを検知し、エネルギ蓄
積手段のエネルギで車両固定手段を駆動して自動的に車
両の停止状態を確保することが可能となる。これによ
り、電気的手段によりシフトレンジを切替える車両にお
いて電力供給が断たれたためにシフトレンジの切替えが
できなくなった場合においても、車両を確実に停止状態
に保つことができ、意図せずに車両が動いてしまうこと
に起因する危険を回避することができる。
【0009】又、請求項2に記載の車両制御装置によれ
ば、電気的手段によりシフトレンジを切替える自動変速
装置を有する車両において、何らかの原因で電力の供給
が断たれた場合に、電力の供給が断たれたことを検知
し、エネルギ蓄積手段のエネルギで自動変速装置のシフ
トレンジ切替え機構を駆動して自動的にパーキングレン
ジに切替え、車両の停止状態を確保することが可能とな
る。これにより、電力供給が断たれたために自動変速装
置のシフトレンジをパーキングレンジに切替えられなく
なった場合においても、車両を確実に停止状態に保つこ
とができ、意図せずに車両が動いてしまうことに起因す
る危険を回避することができる。
【0010】請求項3に記載の車両制御装置によれば、
電気的手段によりシフトレンジを切替える変速装置を有
する車両において、何らかの原因で電力の供給が断たれ
た場合に、電力の供給が断たれたことを検知し、エネル
ギ蓄積手段のエネルギで変速装置のシフトレンジを自動
的に任意のシフトレンジに切替え、車両の停止状態を確
保することが可能となる。これにより、例えば電気的手
段によってシフトレンジ(変速段)を切替える自動マニ
ュアル変速装置において電力供給が断たれたために変速
装置のシフトレンジが切替えられなくなった場合等にお
いても、自動的にシフトレンジを1速又はリバースギヤ
等の任意のシフトレンジに切替えることで車両を確実に
停止状態に保つことができ、意図せずに車両が動いてし
まうことに起因する危険を回避することができる。
【0011】請求項4に記載の車両制御装置によれば、
シフトレンジを切替える電気的手段を有する車両におい
て、何らかの原因で電力の供給が断たれた場合に、電力
の供給が断たれたことを検知し、エネルギ蓄積手段のエ
ネルギを解放することで変速装置の出力軸の回転を係止
するようにし、自動的に車両の停止状態を確保すること
が可能となる。これにより、電気的手段によりシフトレ
ンジを切替える車両において電力供給が断たれたために
シフトレンジの切替えができなくなった場合において
も、車両を確実に停止状態に保つことができ、意図せず
に車両が動いてしまうことに起因する危険を回避するこ
とができる。
【0012】請求項5に記載の車両制御装置によれば、
シフトレンジを切替える電気的手段を有する車両におい
て、何らかの原因で電力の供給が断たれた場合に、圧縮
又は伸張状態等のエネルギ蓄積状態でばねを係止してい
た電磁駆動手段への電力の供給が断たれて自動的にばね
に蓄積されていたエネルギが解放され、それによって車
両固定手段が駆動されて車両の停止状態が確保される。
これにより、電気的手段によりシフトレンジを切替える
車両において電力供給が断たれたためにシフトレンジの
切替えができなくなった場合においても、車両を確実に
停止状態に保つことができ、意図せずに車両が動いてし
まうことに起因する危険を回避することができる。
【0013】請求項6に記載の車両制御装置によれば、
一旦電力の供給が断たれてエネルギ蓄積手段のエネルギ
が解放された場合、電力の供給が回復した時にシフトレ
ンジを切替える電気的手段により自動的にエネルギ蓄積
手段にエネルギが蓄積され所定のエネルギ蓄積状態とさ
れる。これによりドライバーが特殊な操作をすることな
く、電力供給の回復と同時に確実に当該車両制御装置が
作動可能な状態(非作動状態)となる。
【0014】請求項7に記載の車両制御装置によれば、
電気的手段によりシフトレンジを切替える自動変速装置
を有する車両において、一旦電力の供給が断たれてエネ
ルギ蓄積手段のエネルギが解放された場合、電力の供給
が回復した後、最初に前進段のレンジが選択されるまで
は、選択されたレンジはシフトレンジを切替える電気的
手段に通電を続けることで保持され、最初に前進段のレ
ンジが選択された時に、シフトレンジを切替える電気的
手段により自動的にエネルギ蓄積手段にエネルギが蓄積
され所定のエネルギ蓄積状態とされる。これによりドラ
イバーが特殊な操作をすることなく当該車両制御装置が
非作動状態に復帰可能であると共に、電力供給の回復時
に特に当該車両制御装置を非作動状態に復帰させるため
の動作が不要となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について詳細に説明する。尚、図面において、
同一又は類似の構成要素には共通の参照番号を付す。
【0016】図1に本発明の車両制御装置の一実施形態
である自動パーキングレンジ切替え機構を備えた自動変
速装置のシフトレンジ切替え装置のシステム構成図を示
す。ここで、アクチュエータ1は、モータ101と、減
速ギヤ102と、インクリメンタル型エンコーダ式位置
センサ103とで構成され、減速ギヤ102の出力軸部
分が自動変速装置(A/T)4のマニュアルシャフト4
01と連結されて、アクチュエータ1によりマニュアル
シャフト401を回転させることができるようにA/T
4に組み付けられている(図4(a)及び図4(c)参
照)。更に本実施形態では、マニュアルシャフト401
が貫通するようにして、A/T4と減速ギヤ102との
間に自動パーキングレンジ(Pレンジ)切替え機構8が
設けられているが、これについては図3を参照して後述
する。
【0017】図1に示したように、アクチュエータ1に
はアクチュエータ制御回路2が連結されるが、このアク
チュエータ制御回路2は、モータ制御部201と、カウ
ンタ202と、信号入力手段204とで構成されてい
る。信号入力手段204は連結して図示されているシフ
トスイッチ3からシフト信号を受信する他、他の図示し
ない信号出力手段からブレーキ信号や車速信号を受信す
る。
【0018】アクチュエータ制御回路2のモータ制御部
201には、イグニッションスイッチ(IG)7と、リ
レー6と、このリレー6を介してバッテリ5とが連結さ
れている。バッテリ5は、エンジン駆動時には図示しな
いオルタネータにより充電されており、アクチュエータ
制御回路2に電力を供給する役割を果たす。このアクチ
ュエータ制御回路2への電力供給は、IG7のON/O
FF状態によりリレー6が供給と遮断を切替える。
【0019】図2は、マニュアルシャフト401とA/
T4の連結部分を含むシフトレンジ切替え機構の概略構
成を表す斜視図である。図2に示すように、マニュアル
シャフト401には、円弧部が波型にされたほぼ扇形の
部材であるディテントプレート402がその扇形の要の
近傍部分をマニュアルシャフト401が貫通するように
して取付けられており、マニュアルシャフト401はこ
のディテントプレート402を介して、スプール弁40
4及びロッド406に連結されている。ロッド406
は、その一端がディテントプレート402に連結される
一方、他端はパークギヤ408と係合する突起部409
を有する爪部材407と係合しており、この他端の係合
部分にはテーパ部410が設けられている。又、ディテ
ントプレート402の円弧部の波型に係合するようにデ
ィテントスプリング403が設けられてディテント機構
が構成され、ディテントスプリング403の端部係合部
がディテントプレート402の円弧部の波型の凹部に入
ることによってディテントプレート402を係止し、そ
の位置を保持するように作用する。
【0020】この構成において、アクチュエータ1によ
りマニュアルシャフト401を回転させると、ディテン
トプレート402を介してスプール弁404がマニュア
ルバルブ405内で摺動し、油圧回路が切替えられてA
/T4のシフトレンジが切替わる。アクチュエータ1の
作動完了後にアクチュエータ1の通電を停止した時は、
上述のディテント機構により切替えられたシフトレンジ
が保持される。又、Pレンジへの切替えについては、P
レンジに対応する位置までマニュアルシャフト401を
回転させることによって行われる。即ち、このマニュア
ルシャフト401の回転によりディテントプレート40
2を介してロッド406が図2中の矢印A方向に押さ
れ、ロッド406のディテントプレート402と連結し
ている端部とは反対側の端部に設けられたテーパ部41
0によって爪部材407が図2中の矢印B方向に押し上
げられる。これによって、A/T4の出力軸に固定して
取付けられているパークギヤ408と爪部材407の上
記突起部409とが係合し、車両の駆動軸が機械的に係
止されてPレンジへの切替えが達成される。
【0021】次に図3及び図4を参照して、主に本実施
形態のシフトレンジ切替え装置の自動Pレンジ切替え機
構8の構成について説明する。図3は、自動Pレンジ切
替え機構8の概略構成を模式的に表した構成図であり、
自動Pレンジ切替え機構8が非作動状態(より詳細に
は、IG7がOFFである場合)で示されている。な
お、図3中、L、2、D、N、R、Pは各シフトレンジ
を示し、マニュアルシャフト401の回転位置とシフト
レンジとの関係を表している。因みに、図3ではマニュ
アルシャフト401がLレンジの回転位置(Lレンジ位
置)にある状態を示している。
【0022】又、図4は、アクチュエータ1の出力軸部
分(即ち減速ギヤ102の出力軸部分)及び自動Pレン
ジ切替え機構8(より詳細には後述するプレート部材8
02)とマニュアルシャフト401との連結部分の概略
構成を示しており、図4(a)がその連結部分の縦断面
図であり、図4(b)及び図4(c)は夫々、図4
(a)中の線B−B及び線C−Cに沿った横断面図であ
る。
【0023】自動Pレンジ切替え機構8は、ねじりコイ
ルばね801と、プレート部材802と、第一ソレノイ
ド装置803と、第二ソレノイド装置804とを含んで
構成されており、ここで第一ソレノイド装置803はソ
レノイド808とピン806と付勢ばね805とを備
え、第二ソレノイド装置804はソレノイド809とピ
ン807とディテント機構810とを備えている。
【0024】図3及び図4においてプレート部材802
は、カップ状部材の外周面の一部に、円弧部分に一つの
凹部を有するほぼ扇形のプレート状部材を設けた部材と
して示されており、これはアクチュエータ1のハウジン
グに回転自在に支持されている。プレート部材802に
は、ねじりコイルばね801が取付けられ、プレート部
材802をLレンジからPレンジの方向(図3中の矢印
Dの方向)に回転するように付勢している。自動Pレン
ジ切替え機構8が図3に示したような非作動状態にある
場合には、第一ソレノイド装置803のピン806がプ
レート部材802の円弧部分に設けられた上記凹部に係
合してプレート部材802の回転を妨げ、プレート部材
802を非作動位置に維持する。
【0025】プレート部材802を構成するカップ状部
材の中心(即ちプレート部材802の回転中心部分)に
は上向き及び下向きの扇形を一部重ねたような形状の穴
812が設けられている。この穴812をマニュアルシ
ャフト401が貫通するが、このマニュアルシャフト4
01はプレート部材802を貫通する部分において図3
及び図4に示すように、対向する一対の辺が平行であっ
て穴812の直線部分に対応し且つ他の一対が夫々円弧
であって穴812の円弧部分に対応するような断面形状
を有するようにされている。なお、本実施形態において
は、図4(c)に示されたように減速ギヤ102の出力
軸部分にもプレート部材802の穴812と同形状の穴
112が設けられ、その中にプレート部材802の穴8
12を貫通する部分の断面形状と同じ断面形状を有する
ようにされたマニュアルシャフト401が挿入されてい
る。従って、通常のシフトレンジの切替えは、アクチュ
エータ1を駆動して減速ギヤ102を回転させることに
より、減速ギヤ102の出力軸部分に設けられた穴11
2の内壁の平面部分がマニュアルシャフト401の平面
部分と係合してマニュアルシャフト401を回転させる
ことにより行われる。即ち、例えば図4(c)において
減速ギヤ102を反時計方向に回転させたとすると、マ
ニュアルシャフト401の右上方の隙間と左下方の隙間
が徐々に狭まり、これらの場所で穴112の内壁の平面
部分とマニュアルシャフト401の平面部分とが係合し
てマニュアルシャフト401が反時計方向に回転し、シ
フトレンジが切替えられる。減速ギヤ102は、所望の
シフトレンジへの切替えが終了すると逆方向に回転して
図4(c)に示された初期の所定回転位置まで戻る。
【0026】図3から明らかように、穴812の形状及
び向きは、自動Pレンジ切替え機構8が図3に示したよ
うな非作動状態にある場合には、マニュアルシャフト4
01がプレート部材802に干渉せずにLレンジからP
レンジまで回転可能となるような形状及び向きとされて
いる。このような構成とすることによって、アクチュエ
ータ1が通常のシフトレンジの切替えを行う場合には、
マニュアルシャフト401がプレート部材802と係合
してねじりコイルばね801によって付勢されているプ
レート部材802をも回転させることがないので、ねじ
りコイルばね801によりアクチュエータ1の負荷が増
大することを防止することが出来る。図3に示した例で
は、LレンジからPレンジまでの回転角度が60°であ
るので、プレート部材802の穴812を構成する扇形
の中心角は60°以上必要である。
【0027】更に、本実施形態では、上述したように、
減速ギヤ102の出力軸部分の穴112とそこに挿入さ
れたマニュアルシャフト401の断面形状との関係が、
プレート部材802の穴812とそこを貫通するマニュ
アルシャフト401の断面形状との関係と同じであり、
且つ、減速ギヤ102はシフトレンジ切替え後の通常状
態においては図4(c)に示された所定の回転位置に戻
るようにされていて、自動Pレンジ切替え機構8が作動
してもマニュアルシャフト401と減速ギヤ102とは
係合せず、自動Pレンジ切替え機構8が作動する際に、
アクチュエータ1、即ち減速ギヤ102を逆動させる負
荷が加わらない構成となっている。
【0028】第一ソレノイド装置803は、第一ソレノ
イド装置803のピン806を、ピン806の先端部が
プレート部材802の円弧部分に設けられた上記凹部に
係合する前進位置と、ピン806の先端部がプレート部
材802の円弧部分に設けられた上記凹部から外れる後
退位置との間で移動させる。第一ソレノイド装置803
は上述したように付勢ばね805を備えており、このば
ね805は、第一ソレノイド装置803のピン806を
図3中の矢印Eの方向に(即ち後退位置に向かって)付
勢している。第一ソレノイド装置803のソレノイド8
08はIG7がONとなって通電されるとそのピン80
6をばね805の付勢力に抗して矢印Eの反対の方向に
(即ち前進位置に向かって)移動させる。
【0029】第二ソレノイド装置804も又、第二ソレ
ノイド装置804のピン807を、ピン807の先端部
が第一ソレノイド装置803のピン806の後方端面
(即ち、プレート部材802の凹部と係合する端部と反
対側の端部の端面)に当接するようにする前進位置と、
ピン807の先端部が第一ソレノイド装置803のピン
806の後方端面から外れる後退位置との間で移動させ
る。第二ソレノイド装置804のソレノイド809は、
通電によってそのピン807を図3中の矢印Fの方向
(即ち前進位置に向かう方向)とその反対の方向(即ち
後退位置に向かう方向)の両方向に移動することがで
き、又、その移動後の位置は通電が停止されてもディテ
ント機構810により維持される。従って、第一ソレノ
イド装置803のピン806が前進位置にある時に第二
ソレノイド装置804のピン807を前進位置に配置す
ると、第一ソレノイド装置803のソレノイド808へ
の通電が停止されても、ピン806の後方端面にピン8
07の先端部が当接するので、付勢ばね805の付勢力
に抗してピン806が前進位置に保持される。
【0030】以下、図5及び図6を参照して、自動Pレ
ンジ切替え機構8の作動について更に詳細に説明する。
【0031】図5は、アクチュエータ1と自動Pレンジ
切替え機構8とを一体化したものを示しており、図5
(a)はその下面から見た場合の内部構造図であり、図
5(b)は図5(a)の線A−Aに沿った断面図であ
る。図5は、図3と同様にIG7がOFFである場合の
自動Pレンジ切替え機構8の非作動状態を示している
(但し、図3と図5(a)とは視点が上下逆方向のため
に構成要素の配置が鏡像関係になっている。)。又、図
6は、図5と同様の図であるが、自動Pレンジ切替え機
構8が作動した状態を示している。なお、図3に示した
自動Pレンジ切替え機構と図5及び図6に示した自動P
レンジ切替え機構とは基本的には同じ構成であるが、図
3に示した自動Pレンジ切替え機構においては第一ソレ
ノイド装置803のピン806がプレート部材802の
円弧部に設けられた凹部に係合して自動Pレンジ切替え
機構を非作動位置に保持するのに対して、図5及び図6
に示した自動Pレンジ切替え機構においては、第一ソレ
ノイド装置803のピン806がプレート部材802の
ねじりコイルばね801による付勢方向前側に突出して
係合し自動Pレンジ切替え機構8を非作動位置に保持す
るという点で異なっている。
【0032】IG7がONにされた場合には、まず、第
一ソレノイド装置803のソレノイド808が通電され
て、第一ソレノイド装置803のピン806が図5
(a)に示されたような前進位置を保持しプレート部材
802を非作動位置に保持するようにする。次いで第二
ソレノイド装置804のソレノイド809が通電され、
第二ソレノイド装置804のピン807が後退位置に移
動される。従って、IG7がONにされた状態において
は、第一ソレノイド装置803のソレノイド808が通
電されていることによって付勢ばね805の付勢力に抗
してピン806が前進位置に保持されプレート部材80
2を非作動位置に保持している。それ故、第一ソレノイ
ド装置803のソレノイド808に電力が供給されてい
る間は、プレート部材802が非作動位置に保持される
ので、自動Pレンジ切替え機構8によりPレンジに切替
わることはない。
【0033】次いで更に、IGをOFFとした場合に
は、第一ソレノイド装置803のソレノイド808の通
電が停止される前に、第二ソレノイド装置804のソレ
ノイド809への通電がなされてピン807が前進位置
へ移動され、ピン807の先端部が第一ソレノイド装置
803のピン806の後方端面に当接するようにする。
これにより第一ソレノイド装置803のソレノイド80
8への通電が停止しても第一ソレノイド装置803のピ
ン806は前進位置に保持され、プレート部材802は
非作動位置に保持されたままとなる。第二ソレノイド装
置804のピン807が前進位置に移動した後、アクチ
ュエータ制御回路2の電源をOFFにし、第一ソレノイ
ド装置803のソレノイド808への通電を停止する。
上述したように、第二ソレノイド装置804はディテン
ト機構を備えており、通電停止後も第二ソレノイド装置
804のピン807の位置は保持される。このようにし
て、先に説明した図5に示されたIG7がOFFの状態
に戻ることが出来る。
【0034】そして、上述のIG7がONの状態におい
て、例えばバッテリ5の端子が外れる等の何らかの原因
により電力の供給が断たれた場合には、付勢ばね805
の付勢力に抗して第一ソレノイド装置803のピン80
6を前進位置に保持していた第一ソレノイド装置803
のソレノイド808への通電が停止されるので、付勢ば
ね805の作用によりピン806が後退位置(図5
(a)中の矢印Eの方向)へ移動されてプレート部材8
02との係合が外れ、ねじりコイルばね801の作用に
よってプレート部材802が矢印D方向(即ちLレンジ
からPレンジの方向(図3においては時計回りの方向で
あり、図5(a)及び図6(a)では反時計回りの方
向))に回転され、それによってマニュアルシャフト4
01がPレンジ位置へ回転されてPレンジへの切替えが
達成される(図6参照)。なお、このプレート部材80
2の回転によるマニュアルシャフト401の回転は、図
3及び図4等から明らかなように、プレート部材802
の回転によって、プレート部材802の穴812(図5
及び図6には図示なし。図3参照。)の内壁の平面部分
とその穴812を貫通しているマニュアルシャフト40
1の平面部分とが係合し回転させられることで行われ
る。
【0035】自動Pレンジ切替え機構8が作動後、電源
が復旧した場合には、アクチュエータ1によってプレー
ト部材802を巻き上げ、非作動位置に戻すことが可能
である。この自動Pレンジ切替え機構8の非作動状態へ
の復帰は、電源復旧時にすぐにアクチュエータ1及び第
一ソレノイド装置803等を作動させて行うようにして
も良い。あるいは、電源復旧後、最初にL、2、又はD
レンジ等の前進段に切替える時に行うようにしても良
い。即ち、自動Pレンジ切替え機構8が作動状態にある
場合(ここではプレート部材802が完全に非作動位置
まで戻される前の段階であって、第一ソレノイド装置8
03のピン806によりプレート部材802が係止され
ていない状態にある場合を意味する)においても、アク
チュエータ1に通電を続けることでねじりコイルばね8
01の付勢力に抗してマニュアルシャフト401の回転
位置は保持できるので、例えば、電源復旧後に最初に切
替えたレンジがRレンジの場合等には、アクチュエータ
1に通電を続けて選択されたレンジ、即ちRレンジに対
応するマニュアルシャフト401の回転位置を保持する
ことができる。その後、L、2、又はDレンジ等の前進
段のレンジに切替える時に、Lレンジに対応する位置ま
でアクチュエータ1を駆動すると共に第一ソレノイド装
置803のソレノイド808に通電し、そのピン806
を前進位置へ移動させてプレート部材802を非作動位
置に係止して自動Pレンジ切替え機構8を非作動状態に
復帰させ、次の瞬間にアクチュエータ1を本来支持され
たレンジまで駆動する。このような手段を取ることによ
り、タイムラグを感じたり、ドライバーが特殊な操作を
することなく自動Pレンジ切替え機構8を非作動状態に
復帰させることが可能である。
【0036】なお、ここで自動Pレンジ切替え機構8
は、ソレノイドを二つ用いる構成としたが、IG7をO
FFにする度に自動Pレンジ切替え機構8が作動しても
良いものとし、IG7をONとする度に上述のような手
段によって自動Pレンジ切替え機構8を非作動状態に復
帰させるようにすれば、上述の実施形態において第二ソ
レノイド装置804を省略することが出来る。
【0037】又、上述の実施形態では、減速ギヤ102
の出力軸部分の穴112とそこに挿入されたマニュアル
シャフト401の断面形状との関係もプレート部材80
2の穴812とそこを貫通するマニュアルシャフト40
1の断面形状との関係と同様とし、穴112の内壁の平
面部分とマニュアルシャフト401の平面部分との間に
隙間がある構成としたが、この隙間をなくした構成とし
ても良い。この場合には、自動Pレンジ切替え機構8が
作動する際に、アクチュエータ1、即ち減速ギヤ102
を逆動させることになるため、電源の供給が遮断された
時に自動Pレンジ切替え機構8を確実に作動させたいと
いう要求には反することになり、結果としてねじりコイ
ルばね801を強化する必要があるが、隙間がない分だ
けアクチュエータ1でシフトレンジを切替える際の応答
性が向上する。
【0038】次に図7を参照して、図1に示した自動変
速装置のシフトレンジ切替え装置の自動Pレンジ切替え
機構8として組入れることが可能な自動Pレンジ切替え
機構の他の実施形態8´について説明する。この自動P
レンジ切替え機構8´は基本構成においては上述した自
動Pレンジ切替え機構8と同様であるので、同様の部分
については説明を省略し、自動Pレンジ切替え機構8と
異なる部分を中心に説明する。
【0039】図7は、図5及び図6と同様の図であり、
アクチュエータ1と自動Pレンジ切替え機構8´とを一
体化したものを示していて、図7(a)はその下面から
見た場合の内部構造図であり、図7(b)は図7(a)
の線A−Aに沿った断面図である。図7は、IG7がO
Nである場合の自動Pレンジ切替え機構8´の非作動状
態を示している。
【0040】図7に示された自動Pレンジ切替え機構8
´は、ねじりコイルばね801と、プレート部材852
と、ソレノイド装置853と、L型フック1000とを
含んで構成されており、ここでソレノイド装置853は
ソレノイド856とピン854と付勢ばね855とを備
えている。
【0041】図7においてプレート部材852は、カッ
プ状部材の外周面に棒状部分を有する部材として示され
ており、これはアクチュエータ1のハウジングに回転自
在に支持されている。プレート部材852には、ねじり
コイルばね801が取付けられ、プレート部材852を
図7(a)中の矢印Dの方向(即ち、LレンジからPレ
ンジの方向)に回転するように付勢している。
【0042】L型フック1000は、その屈曲部におい
てアクチュエータ1のハウジングに回転自在に支持さ
れ、且つその一端部にプレート部材852の棒状部分と
係合してプレート部材852を非作動位置に係止するた
めの突起部857を有している。
【0043】ソレノイド装置853はそのピン854の
先端がL型フック1000の上記突起部857を有する
端部の反対側の端部部分に当接するように配設される。
付勢ばね855がピン854の後端面に当接して配設さ
れ、ピン854を図7(a)中の矢印E´方向に付勢し
てピン854の先端とL型フックとの間に間隙が生じな
いようにする。ソレノイド装置853のソレノイド85
6が通電されるとピン854は図7(a)中の矢印E´
方向に付勢され、付勢ばね855の付勢力とソレノイド
装置853のソレノイド856の付勢力とを合わせた力
でL型フック1000の端部を押圧する。
【0044】上記構成において自動Pレンジ切替え機構
8´では、図7(a)に示されたようにL型フック10
00の一端部に設けられた突起部857がプレート部材
852の棒状部分の先端部に係合してねじりコイルばね
801により付勢されているプレート部材852を非作
動位置に保持するが、これはソレノイド装置853のソ
レノイド856が通電されてソレノイド856によって
ピン854が図7(a)中の矢印E´の方向に付勢され
ている時のみ可能であるように構成されている。即ち、
ソレノイド装置853のソレノイド856、付勢ばね8
55及びねじりコイルばね801のそれぞれの発生付勢
力が、ソレノイド856が通電されている場合にはL型
フック1000の突起部857とプレート部材852の
棒状部分の先端部との係合を保持するが、ソレノイド8
56の通電が停止された場合には上記係合が外れるよう
に設定されている。つまり、ソレノイド装置853のソ
レノイド856が通電されており、付勢ばね855と共
にピン854を矢印E´の方向に付勢している場合に
は、ソレノイド装置853のソレノイド856及び付勢
ばね855がピン854を付勢してL型フック1000
を図7(a)において反時計方向に回転しようとする力
が、ねじりコイルばね801の付勢力によりプレート部
材852が図7(a)中の矢印Dの方向に回転し、それ
によってプレート部材852の棒状部分の先端部がL型
フック1000の突起部857を押し上げることでL型
フック1000を図7(a)において時計方向に回転し
ようとする力を上回り、L型フック1000の突起部8
57とプレート部材852の棒状部分の先端部との係合
が保持される。一方、ソレノイド装置853のソレノイ
ド856の通電が停止された場合には、付勢ばね855
のみがピン854を矢印E´の方向に付勢することにな
り、ねじりコイルばね801の付勢力によってL型フッ
ク1000を図7(a)において時計方向に回転しよう
とする上記力が、付勢ばね855がピン854を付勢し
てL型フック1000を図7(a)において反時計方向
に回転しようとする力を上回ってL型フック1000の
突起部857とプレート部材852の棒状部分の先端部
との係合が外れる。
【0045】次に図8を参照して、自動Pレンジ切替え
機構8´の作動について説明する。図8(a)は、図7
と同様、IG7がONである場合を示し、この場合には
ソレノイド装置853のソレノイド856が通電されて
付勢ばね855と共にピン854を図8(a)中の矢印
E´の方向に付勢している。従って、ソレノイド装置8
53のソレノイド856及び付勢ばね855がピン85
4を付勢してL型フック1000を図8(a)において
反時計方向に回転しようとする力が、ねじりコイルばね
801の付勢力によってL型フック1000を図8
(a)において時計方向に回転しようとする力を上回
り、L型フック1000の突起部857とプレート部材
852の棒状部分の先端部との係合が保持されて、プレ
ート部材852が非作動位置に保持される。
【0046】図8(a)のIG7がONである状態にお
いて、例えばバッテリ5の端子が外れる等の何らかの原
因により電力の供給が断たれた場合には、図8(b)に
示すように、ソレノイド装置853のソレノイド856
の通電が停止されて付勢ばね855のみがピン854を
矢印E´の方向に付勢する状態となり、ねじりコイルば
ね801の付勢力によってL型フック1000を図8
(b)において時計方向に回転しようとする力が、付勢
ばね855がピン854を付勢してL型フック1000
を図8(b)において反時計方向に回転しようとする力
を上回ってL型フック1000の突起部857をプレー
ト部材852の棒状部分が押し上げるようにして、L型
フック1000の突起部857とプレート部材852の
棒状部分の先端部との係合が外れる。これによって自動
Pレンジ切替え機構8´が作動し、ねじりコイルばね8
01の作用によってプレート部材852が図8(b)中
の矢印Dの方向(即ちLレンジからPレンジの方向)に
回転され、それによってマニュアルシャフト401がP
レンジ位置へ回転されてPレンジへの切替えが達成され
る(図8(c)参照)。なお、このプレート部材852
の回転によるマニュアルシャフト401の回転は、図8
の各図から明らかなように、プレート部材852の回転
によって、プレート部材852の穴812の内壁の平面
部分とその穴812を貫通しているマニュアルシャフト
401の平面部分とが係合し回転させられることで行わ
れる。
【0047】自動Pレンジ切替え機構8´が作動後、電
源が復旧した場合には、図5及び図6に示した自動Pレ
ンジ切替え機構8に関連して述べた手段と同様な手段に
より、アクチュエータ1によってプレート部材852を
巻き上げ、自動Pレンジ切替え機構8´を非作動状態に
復帰させることが出来る。プレート部材852を巻き上
げる際には、図8(d)で示されるように、プレート部
材852の棒状部分の先端部とL型フック1000の突
起部857とが、図8(a)で示されているような自動
Pレンジ切替え機構8´の非作動状態において互いに係
合しているのとは反対側の側面で互いに接触し、プレー
ト部材852の棒状部分の先端部がL型フック1000
の突起部857を押し上げるようにしてL型フック10
00を図8(d)中で時計方向に回転させ、プレート部
材852が図8(a)に示される非作動位置に到達す
る。従って、自動Pレンジ切替え機構8´の非作動状態
への復帰時において、ソレノイド装置853のソレノイ
ド856には、プレート部材852が非作動位置に到達
するまで通電が行われないようにすることが好ましい。
【0048】なお、自動Pレンジ切替え機構8´におい
ては、IG7をOFFにした場合にピン854の位置を
保持する機構を有していないので、IG7をOFFにす
る度に自動Pレンジ切替え機構8´が作動することにな
る。そのため、再度IG7をONにする度に上述の非作
動状態への復帰動作が行われる。
【0049】又、以上の説明から明らかなように、自動
Pレンジ切替え機構8´においては、作動時及び非作動
状態への復帰時において、プレート部材852の棒状部
分の先端部の円弧に沿った移動によってその移動方向に
対して垂直方向にL型フック1000の突起部857を
押し上げるように移動する必要があるため、プレート部
材852の棒状部分の先端部とL型フック1000の突
起部857の形状はこのような動作が容易に行われる形
状とすることが好ましい。このような形状の一例として
は、L型フック1000の突起部857が作動時及び非
作動状態への復帰時においてプレート部材852の棒状
部分と接触する側において傾斜面を有し、プレート部材
852の棒状部分の先端部が作動時及び非作動状態への
復帰時においてL型フック1000の突起部857と接
触する側において曲面を有する図7及び図8に示した形
状が挙げられる。
【0050】自動Pレンジ切替え機構8´は、図5及び
図6に示した自動Pレンジ切替え機構8と比較すると、
ソレノイドが一つであることに加え、ソレノイド自体の
体格も大幅に縮小可能となるので、自動Pレンジ切替え
機構8´全体の小型化が可能となる。自動Pレンジ切替
え機構8´において、ソレノイドの体格が大幅に縮小可
能となるのは、自動Pレンジ切替え機構8´がL型フッ
ク1000を有していることや、自動Pレンジ切替え機
構8´において付勢ばね855がソレノイド装置853
のソレノイド856と同方向にピン854を付勢し、且
つL型フック1000との間隙をなくすように作用して
いるのに対し、図5及び図6に示した自動Pレンジ切替
え機構8においては付勢ばね805がソレノイド装置8
03と反対方向にピン806を付勢していること等の構
成の違いから、自動Pレンジ切替え機構8´においてプ
レート部材852を非作動位置に保持するためにソレノ
イド装置853のソレノイド856により発生する必要
のある付勢力及びピン854の移動量が、図5及び図6
に示した自動Pレンジ切替え機構8においてプレート部
材802を非作動位置に保持するためにソレノイド装置
803により発生する必要のある付勢力及びピン806
の移動量に比べて極めて小さくなるためである。
【0051】なお、上述の各自動Pレンジ切替え機構8
及び8´においては、ソレノイドを用いた構成とした
が、例えば電磁クラッチのような電磁駆動手段をソレノ
イドの代用として用いても良い。
【0052】又、以上では、PレンジからLレンジまで
をアクチュエータ1によりマニュアルシャフト401を
回転させマニュアルバルブを操作することで切替える構
成として説明したが、PレンジからDレンジまでをアク
チュエータ1で切替え、Dレンジ以下のシフトレンジは
A/T内部の油圧回路で切替える構成としても良い。こ
の場合には、自動Pレンジ切替え機構のプレート部材に
設けられた穴812を構成する扇形の中心角は小さくな
る(例えば40°程度となる)。
【0053】更に、上述の実施形態では、自動変速装置
において自動的にPレンジへ切替えられる構成とした
が、電気アクチュエータ等の電気的手段を用いてシフト
レンジ(変速段)の切替えを行うようにした自動マニュ
アル変速装置において1速又はリバースギヤ等の任意の
シフトレンジに切替えられる構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の車両制御装置の一実施形態で
ある自動パーキングレンジ切替え機構を備えた自動変速
装置のシフトレンジ切替え装置のシステム構成図であ
る。
【図2】図2は、マニュアルシャフトと自動変速装置の
連結部分を含むシフトレンジ切替え機構の概略構成を表
す斜視図である。
【図3】図3は、第一実施形態の自動Pレンジ切替え機
構の概略構成を模式的に表した構成図であり、自動Pレ
ンジ切替え機構が非作動状態で示されている。
【図4】図4は、アクチュエータの出力軸部分(即ち減
速ギヤの出力軸部分)及び自動Pレンジ切替え機構のプ
レート部材とマニュアルシャフトとの連結部分の概略構
成を示しており、図4(a)がその連結部分の縦断面図
であり、図4(b)及び図4(c)は夫々、図4(a)
中の線B−B及び線C−Cに沿った横断面図である。
【図5】図5は、アクチュエータと第一実施形態の自動
Pレンジ切替え機構とを一体化したものを示しており、
図5(a)はその下面から見た場合の内部構造図であ
り、図5(b)は図5(a)の線A−Aに沿った断面図
である。図5では、図3と同様に自動Pレンジ切替え機
構が非作動状態で示されている。
【図6】図6は、図5と同様の図であって、アクチュエ
ータと第一実施形態の自動Pレンジ切替え機構とを一体
化したものを示しており、図6(a)がその下面から見
た場合の内部構造図であり、図6(b)が図6(a)の
線A−Aに沿った断面図であるが、図6では、自動Pレ
ンジ切替え機構が作動状態で示されている。
【図7】図7は、図5及び図6と同様の図であって、ア
クチュエータと第二実施形態の自動Pレンジ切替え機構
とを一体化したものを示しており、図7(a)がその下
面から見た場合の内部構造図であり、図7(b)が図7
(a)の線A−Aに沿った断面図である。図7では、自
動Pレンジ切替え機構が非作動状態で示されている。
【図8】図8は、第二実施形態の自動Pレンジ切替え機
構の作動を示す概略図であり、各図は夫々、自動Pレン
ジ切替え機構の(a)非作動状態、(b)作動開始時、
(c)作動状態、(d)非作動状態への復帰時を示して
いる。
【符号の説明】
1…アクチュエータ 2…アクチュエータ制御回路 3…シフトスイッチ 4…自動変速装置(A/T) 5…バッテリ 6…リレー 7…イグニッションスイッチ(IG) 8、8´…自動パーキングレンジ(Pレンジ)切替え機
構 101…モータ 102…減速ギヤ 103…インクリメンタル型エンコーダ式位置センサ 112…穴 201…モータ制御部201 202…カウンタ 204…信号入力手段 401…マニュアルシャフト 402…ディテントプレート 403…ディテントスプリング 404…スプール弁 405…マニュアルバルブ 406…ロッド 407…爪部材 408…パークギヤ 409…突起部 410…テーパ部 801…ねじりコイルばね 802、852…プレート部材 803…第一ソレノイド装置 804…第二ソレノイド装置 805、855…付勢ばね 806、807、854…ピン 808、809、856…ソレノイド 810…ディテント機構 812…穴 853…ソレノイド装置 857…突起部 1000…L型フック
フロントページの続き (72)発明者 堀 政史 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 麻 弘知 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 武田 憲司 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 友松 秀夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 宮田 英樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田中 均 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3J067 AA21 AB21 BA51 CA40 FA63 FB76 GA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフトレンジを切替える電気的手段を有
    する車両において用いられる車両制御装置であって、 電力の供給が断たれたことを検知する電力供給状態判別
    手段と、 予めエネルギを蓄えておくエネルギ蓄積手段と、 前記電力供給状態判別手段の判別結果に基づき前記エネ
    ルギ蓄積手段のエネルギを解放するエネルギ解放手段
    と、 車両を停車状態に固定する車両固定手段とを有し、 前記電力供給状態判別手段により電力の供給が断たれた
    ことを検知した場合に、前記エネルギ解放手段により前
    記エネルギ蓄積手段で蓄えていたエネルギが解放される
    ことで前記車両固定手段が駆動され、自動的に車両の停
    止状態を確保することを特徴とする、車両制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電力供給状態判別手段により電力の
    供給が断たれたことを検知した場合に、前記エネルギ解
    放手段により前記エネルギ蓄積手段で蓄えていたエネル
    ギが解放されることで自動変速装置のシフトレンジ切替
    え機構が駆動され、自動的にパーキングレンジに切替え
    がなされて車両の停止状態を確保することを特徴とする
    請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 【請求項3】 前記電力供給状態判別手段により電力の
    供給が断たれたことを検知した場合に、前記エネルギ解
    放手段により前記エネルギ蓄積手段で蓄えていたエネル
    ギが解放されることで変速装置のシフトレンジを自動的
    に任意のシフトレンジに切替えて車両の停止状態を確保
    することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電力供給状態判別手段により電力の
    供給が断たれたことを検知した場合に、前記エネルギ解
    放手段により前記エネルギ蓄積手段で蓄えていたエネル
    ギが解放されることで変速装置の出力軸の回転が係止さ
    れ、車両の停止状態を確保することを特徴とする請求項
    1に記載の車両制御装置。
  5. 【請求項5】 前記エネルギ蓄積手段がばねであり、前
    記エネルギ解放手段が前記ばねを圧縮又は伸張状態等の
    エネルギ蓄積状態において係止可能且つ該状態から解放
    可能なソレノイド又はクラッチ等の電磁駆動手段であっ
    て、電力の供給が断たれた場合には自動的にばねにより
    蓄積されたエネルギが解放される、請求項1から4の何
    れか一項に記載の車両制御装置。
  6. 【請求項6】 一旦電力の供給が断たれてエネルギ蓄積
    手段のエネルギが解放された場合、電力の供給が回復し
    た時に前記シフトレンジを切替える電気的手段により自
    動的にエネルギ蓄積手段にエネルギが蓄積され所定のエ
    ネルギ蓄積状態とされることを特徴とする請求項1に記
    載の車両制御装置。
  7. 【請求項7】 一旦電力の供給が断たれてエネルギ蓄積
    手段のエネルギが解放された場合、電力の供給が回復し
    た後、最初に前進段のレンジが選択されるまでは、選択
    されたレンジは該シフトレンジを切替える電気的手段に
    通電を続けることで保持され、最初に前進段のレンジが
    選択された時に、前記シフトレンジを切替える電気的手
    段により自動的にエネルギ蓄積手段にエネルギが蓄積さ
    れ所定のエネルギ蓄積状態とされることを特徴とする請
    求項2に記載の車両制御装置。
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