JP2003048942A - プラスチックレンズ用単量体組成物、レンズの製造方法およびレンズ - Google Patents
プラスチックレンズ用単量体組成物、レンズの製造方法およびレンズInfo
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- JP2003048942A JP2003048942A JP2001238571A JP2001238571A JP2003048942A JP 2003048942 A JP2003048942 A JP 2003048942A JP 2001238571 A JP2001238571 A JP 2001238571A JP 2001238571 A JP2001238571 A JP 2001238571A JP 2003048942 A JP2003048942 A JP 2003048942A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い光学特性を有し、低比重で、さらに染色
性、成型精度、ハードコート密着性等の加工性にもすぐ
れた高屈折率ポリマーを得るための単量体組成液、製造
方法を提供する。 【解決手段】 特定の単量体0.1〜10重量%を含
み、多官能(メタ)アクリレート化合物5〜50重量
%、ジビニルベンゼン又はジビニルビフェニル5〜40
重量%、架橋型イソシアネート化合物10〜50重量
%、分子内に2個以上のチオール基を有する化合物10
〜40重量%およびチオウレタン結合促進化合物1〜1
000ppmを含有するプラスチックレンズ用単量体組
成物。
性、成型精度、ハードコート密着性等の加工性にもすぐ
れた高屈折率ポリマーを得るための単量体組成液、製造
方法を提供する。 【解決手段】 特定の単量体0.1〜10重量%を含
み、多官能(メタ)アクリレート化合物5〜50重量
%、ジビニルベンゼン又はジビニルビフェニル5〜40
重量%、架橋型イソシアネート化合物10〜50重量
%、分子内に2個以上のチオール基を有する化合物10
〜40重量%およびチオウレタン結合促進化合物1〜1
000ppmを含有するプラスチックレンズ用単量体組
成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加工性にすぐれた高
屈折率ポリマーを得るための単量体組成物、製造方法お
よびプラスチックレンズに関する。
屈折率ポリマーを得るための単量体組成物、製造方法お
よびプラスチックレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学材料の分野では軽量性、安全
性、ファッション性等が重視されるようになり、ポリジ
エチレングリコールビスアリルカーボネート(以下、P
ADCと略記する。)、ポリメチルメタクリレート(以
下、PMMAと略記する。)、ポリカーボネート(以
下、PCと略記する。)等のプラスチック材料がよく使
われるようになってきた。特に材料面では屈折率を上げ
てレンズのこば厚みを薄くする取組みがなされ、種々の
高屈折ポリマーが提案されてきた。例えば、特開昭55
―13747号公報ではビスフェノールA誘導体のジメ
タクリレートとスチレンとの共重合体、特開昭55−6
9543号公報ではハロゲン化ビスフェノールA誘導体
のジメタクリレートの重合体が開示されている。
性、ファッション性等が重視されるようになり、ポリジ
エチレングリコールビスアリルカーボネート(以下、P
ADCと略記する。)、ポリメチルメタクリレート(以
下、PMMAと略記する。)、ポリカーボネート(以
下、PCと略記する。)等のプラスチック材料がよく使
われるようになってきた。特に材料面では屈折率を上げ
てレンズのこば厚みを薄くする取組みがなされ、種々の
高屈折ポリマーが提案されてきた。例えば、特開昭55
―13747号公報ではビスフェノールA誘導体のジメ
タクリレートとスチレンとの共重合体、特開昭55−6
9543号公報ではハロゲン化ビスフェノールA誘導体
のジメタクリレートの重合体が開示されている。
【0003】また、さらに屈折率を高める目的で特開昭
63−23908号公報にはジフェン酸ジアリルの重合
体が、特開平2−22601号公報では不飽和基を有す
るイソシアネート化合物とポリチオールからなる重合体
が、特開昭62−267316号公報ではポリイソシア
ネートとポリチオールからなるチオウレタン樹脂が開示
されている。
63−23908号公報にはジフェン酸ジアリルの重合
体が、特開平2−22601号公報では不飽和基を有す
るイソシアネート化合物とポリチオールからなる重合体
が、特開昭62−267316号公報ではポリイソシア
ネートとポリチオールからなるチオウレタン樹脂が開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
55―13747号公報、特開昭55−69543号公
報、特開昭63−23908号公報に開示された重合体
では、屈折率は1.55〜1.60程度と高くなるもの
の、屈折率を上げる目的で芳香族環を有する単量体を使
用しているため重合体の極性が低くなっている。そのた
め、レンズの寸法精度を得るために重要なガラス製モー
ルドとの密着性が悪くなったり、プラスチックレンズの
特徴であるカラー染色性に欠ける現象やプラスチックレ
ンズに不可欠であるハードコートに対する密着性が低下
するなどの成型加工性の面で問題があった。一方、屈折
率が高く、加工性の比較的良好なものとしては特開昭6
2−267316号公報に開示されたポリマーが挙げら
れるが、このポリマーでは比重が高く、耐熱性が劣ると
いう問題があった。本発明の目的は、前述の従来技術の
欠点を改善して、高屈折率、低比重で耐熱性に優れ、し
かも染色性、成型精度、ハードコート密着性等の加工性
にすぐれた高屈折率ポリマーを得るための単量体組成
物、製造方法を提供することにある。
55―13747号公報、特開昭55−69543号公
報、特開昭63−23908号公報に開示された重合体
では、屈折率は1.55〜1.60程度と高くなるもの
の、屈折率を上げる目的で芳香族環を有する単量体を使
用しているため重合体の極性が低くなっている。そのた
め、レンズの寸法精度を得るために重要なガラス製モー
ルドとの密着性が悪くなったり、プラスチックレンズの
特徴であるカラー染色性に欠ける現象やプラスチックレ
ンズに不可欠であるハードコートに対する密着性が低下
するなどの成型加工性の面で問題があった。一方、屈折
率が高く、加工性の比較的良好なものとしては特開昭6
2−267316号公報に開示されたポリマーが挙げら
れるが、このポリマーでは比重が高く、耐熱性が劣ると
いう問題があった。本発明の目的は、前述の従来技術の
欠点を改善して、高屈折率、低比重で耐熱性に優れ、し
かも染色性、成型精度、ハードコート密着性等の加工性
にすぐれた高屈折率ポリマーを得るための単量体組成
物、製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、下記式
(1)で示される単量体0.1〜10重量%、多官能
(メタ)アクリレート化合物5〜50重量%、ジビニル
ベンゼン又はジビニルビフェニル5〜40重量%、架橋
型イソシアネート化合物10〜50重量%、分子内に2
個以上のチオール基を有する化合物10〜40重量%お
よびチオウレタン結合促進化合物1〜1000ppmを
含有するプラスチックレンズ用単量体組成物である。 R−(OCH2CH2)n−OH …(1) (式中RはCH2=CH−又はCH2=CH2−CH−、
nは1〜30の整数を示す。)
(1)で示される単量体0.1〜10重量%、多官能
(メタ)アクリレート化合物5〜50重量%、ジビニル
ベンゼン又はジビニルビフェニル5〜40重量%、架橋
型イソシアネート化合物10〜50重量%、分子内に2
個以上のチオール基を有する化合物10〜40重量%お
よびチオウレタン結合促進化合物1〜1000ppmを
含有するプラスチックレンズ用単量体組成物である。 R−(OCH2CH2)n−OH …(1) (式中RはCH2=CH−又はCH2=CH2−CH−、
nは1〜30の整数を示す。)
【0006】第2の発明は、第1の発明のチオウレタン
結合促進化合物がアミン化合物、有機金属化合物から選
ばれる1種又は2種以上の混合物であるプラスチックレ
ンズ用単量体組成物である。第3の発明は、第1、第2
の発明に記載のプラスチックレンズ用単量体組成物にラ
ジカル重合開始剤を添加後、硬化するプラスチックレン
ズの製造方法である。第4の発明は、第3の発明に記載
の製造方法で得られるプラスチックレンズである。
結合促進化合物がアミン化合物、有機金属化合物から選
ばれる1種又は2種以上の混合物であるプラスチックレ
ンズ用単量体組成物である。第3の発明は、第1、第2
の発明に記載のプラスチックレンズ用単量体組成物にラ
ジカル重合開始剤を添加後、硬化するプラスチックレン
ズの製造方法である。第4の発明は、第3の発明に記載
の製造方法で得られるプラスチックレンズである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のプラスチックレンズ用単
量体組成物は式(1)で示される単量体を含むことを特
徴とする。式中、Rはビニル基又はアリル基を示し、n
は1〜30の整数である。nが0の単量体の使用では加
工性の改良が十分ではなく、30を超える単量体を使用
すると硬化して得られるレンズの耐熱性が低下する。式
(1)で示される単量体としては、例えばエチレングリ
コールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエ
ーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル
等のポリエチレングリコールモノビニルエーテル、エチ
レングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノ
アリルエーテル、テトラエチレングリコールモノアリル
エーテル等のポリエチレングリコールモノアリルエーテ
ル等が挙げられる。さらに、前記単量体は1種又は2種
以上の混合物で使用することができる。単量体の添加量
は、通常は、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜
5重量%の範囲で用いられ、0.1重量%未満では硬化
して得られるレンズの成型加工性を向上する効果が十分
得られず、10重量%を超えると屈折率の低下や硬化不
良を生じる傾向にある。
量体組成物は式(1)で示される単量体を含むことを特
徴とする。式中、Rはビニル基又はアリル基を示し、n
は1〜30の整数である。nが0の単量体の使用では加
工性の改良が十分ではなく、30を超える単量体を使用
すると硬化して得られるレンズの耐熱性が低下する。式
(1)で示される単量体としては、例えばエチレングリ
コールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエ
ーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル
等のポリエチレングリコールモノビニルエーテル、エチ
レングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノ
アリルエーテル、テトラエチレングリコールモノアリル
エーテル等のポリエチレングリコールモノアリルエーテ
ル等が挙げられる。さらに、前記単量体は1種又は2種
以上の混合物で使用することができる。単量体の添加量
は、通常は、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜
5重量%の範囲で用いられ、0.1重量%未満では硬化
して得られるレンズの成型加工性を向上する効果が十分
得られず、10重量%を超えると屈折率の低下や硬化不
良を生じる傾向にある。
【0008】本発明に用いられる多官能(メタ)アクリ
レート化合物((メタ)アクリレートとはメタクリレー
トおよび/またはアクリレートの両方を意味する。)と
は、1分子中に(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以
上有する化合物である。
レート化合物((メタ)アクリレートとはメタクリレー
トおよび/またはアクリレートの両方を意味する。)と
は、1分子中に(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以
上有する化合物である。
【0009】前記多官能(メタ)アクリレートの具体的
な例としては、例えば、エチレングリコールジメタクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリ
コールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジ
メタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシエ
トキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−
メタクリロキシエトキシ)エトキシ]プロパン、2,2
−ビス[4−(2−メタクリロキシエトキシ)ジエトキ
シ]プロパン、2,2−ビス[4−(2−メタクリロキ
シエトキシ)トリエトキシフェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(2−メタクリロキシエトキシ)テトラエ
トキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(2−
メタクリロキシエトキシカルボニルオキシ)フェニル]
プロパン、2,2−ビス{4−[(2−メタクリロキシ
エトキシ)エトキシカルボニルオキシ]フェニル}プロ
パン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テ
トラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラメタクリレート、各種ウレタンポリ
メタクリレート等のメタクリレート化合物および当該ア
クリレート化合物が挙げられる。前記多官能(メタ)ア
クリレートは1種又は2種以上の混合物で使用すること
ができる。(メタ)アクリレートの単量体組成物中に占
める割合は、通常は、5〜50重量%、好ましくは15
〜45重量%の範囲で用いられ、5重量%未満では硬化
して得られるレンズの耐衝撃性、染色性を付与する効果
が十分得られず、50重量%を超えると屈折率が低下す
る傾向にある。
な例としては、例えば、エチレングリコールジメタクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリ
コールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジ
メタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシエ
トキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−
メタクリロキシエトキシ)エトキシ]プロパン、2,2
−ビス[4−(2−メタクリロキシエトキシ)ジエトキ
シ]プロパン、2,2−ビス[4−(2−メタクリロキ
シエトキシ)トリエトキシフェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(2−メタクリロキシエトキシ)テトラエ
トキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(2−
メタクリロキシエトキシカルボニルオキシ)フェニル]
プロパン、2,2−ビス{4−[(2−メタクリロキシ
エトキシ)エトキシカルボニルオキシ]フェニル}プロ
パン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テ
トラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラメタクリレート、各種ウレタンポリ
メタクリレート等のメタクリレート化合物および当該ア
クリレート化合物が挙げられる。前記多官能(メタ)ア
クリレートは1種又は2種以上の混合物で使用すること
ができる。(メタ)アクリレートの単量体組成物中に占
める割合は、通常は、5〜50重量%、好ましくは15
〜45重量%の範囲で用いられ、5重量%未満では硬化
して得られるレンズの耐衝撃性、染色性を付与する効果
が十分得られず、50重量%を超えると屈折率が低下す
る傾向にある。
【0010】本発明で用いられるジビニルベンゼン又は
ジビニルビフェニルの単量体組成物中に占める割合は、
通常5〜40重量%、好ましくは7〜30重量%の範囲
であり、5重量%未満では屈折率を向上させ、耐熱性を
付与する効果が十分得られず、40重量%を超えると耐
衝撃性が低下する傾向にある。ジビニルベンゼン又はジ
ビニルビフェニルは単独又は混合して用いることができ
る。
ジビニルビフェニルの単量体組成物中に占める割合は、
通常5〜40重量%、好ましくは7〜30重量%の範囲
であり、5重量%未満では屈折率を向上させ、耐熱性を
付与する効果が十分得られず、40重量%を超えると耐
衝撃性が低下する傾向にある。ジビニルベンゼン又はジ
ビニルビフェニルは単独又は混合して用いることができ
る。
【0011】本発明に用いる架橋型イソシアネート化合
物には、ビニル基とイソシアネート基を併せ持つ架橋型
モノイソシアネート化合物、ジイソシアネート化合物
や、1個のイソシアネート基と2個以上のビニル基ない
しイソシアネート基を有する化合物が含まれる。その具
体的な例としては、3−イソプロペニル−α,α−ジメ
チルベンジルイソシアネート、イソシアネートエチルメ
タクリレート等の架橋型モノイソシアネート化合物、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、m−キシレンジイソシ
アネート、m−テトラメチルキシレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート
化合物が挙げられる。そして室温において液状でかつ硬
化物が無変色のものが好ましい。これらは1種又は2種
以上の混合物で使用することができる。架橋型イソシア
ネート化合物の単量体組成物中に占める割合は、通常
は、10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%の
範囲で用いられ、10重量%未満では硬化して得られる
レンズの屈折率を向上させ、硬化時の急激な重合反応の
制御をする効果が十分得られず、50重量%を超えると
硬化不良を起こす傾向にある。
物には、ビニル基とイソシアネート基を併せ持つ架橋型
モノイソシアネート化合物、ジイソシアネート化合物
や、1個のイソシアネート基と2個以上のビニル基ない
しイソシアネート基を有する化合物が含まれる。その具
体的な例としては、3−イソプロペニル−α,α−ジメ
チルベンジルイソシアネート、イソシアネートエチルメ
タクリレート等の架橋型モノイソシアネート化合物、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、m−キシレンジイソシ
アネート、m−テトラメチルキシレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート
化合物が挙げられる。そして室温において液状でかつ硬
化物が無変色のものが好ましい。これらは1種又は2種
以上の混合物で使用することができる。架橋型イソシア
ネート化合物の単量体組成物中に占める割合は、通常
は、10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%の
範囲で用いられ、10重量%未満では硬化して得られる
レンズの屈折率を向上させ、硬化時の急激な重合反応の
制御をする効果が十分得られず、50重量%を超えると
硬化不良を起こす傾向にある。
【0012】本発明に用いる分子内に2個以上のチオー
ル基を有する化合物としては具体的に、例えば、エタン
ジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキ
サンジチオール、3,3'−ジチオジプロピオン酸、エ
チレングリコールジチオグリコレート、2,2'−チオ
ジエタンチオール、2,2'−オキシエタンチオール、
ジメルカプトトリエチレンジスルフィド、1,2−ジチ
オグリセリン、1,3−ジチオグリセリン、1,4−ベ
ンゼンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,
3−ベンゼンジチオール、1,2−ビス(メルカプトメ
チレン)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチレ
ン)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチレン)ベ
ンゼン等のジチオール、ペンタエリスリトールテトラキ
ス(チオグリコレート)、トリメチロールプロパントリ
ス(β−メルカプトプロピオネート)等のポリチオール
を挙げることができ、1種又は2種以上の混合物で使用
することができる。また、これら分子内に2個以上のチ
オール基を有する化合物の単量体組成物中に占める割合
は、通常は、10〜40重量%、好ましくは15〜30
重量%の範囲で用いられ、10重量%未満ではイソシア
ネート化合物と反応してウレタン結合を形成するので、
硬化後のレンズの屈折率を向上させる効果が十分得られ
ず、40重量%を超えると硬化不良となり、硬化後のレ
ンズの耐候性が低下する傾向となる。
ル基を有する化合物としては具体的に、例えば、エタン
ジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキ
サンジチオール、3,3'−ジチオジプロピオン酸、エ
チレングリコールジチオグリコレート、2,2'−チオ
ジエタンチオール、2,2'−オキシエタンチオール、
ジメルカプトトリエチレンジスルフィド、1,2−ジチ
オグリセリン、1,3−ジチオグリセリン、1,4−ベ
ンゼンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,
3−ベンゼンジチオール、1,2−ビス(メルカプトメ
チレン)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチレ
ン)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチレン)ベ
ンゼン等のジチオール、ペンタエリスリトールテトラキ
ス(チオグリコレート)、トリメチロールプロパントリ
ス(β−メルカプトプロピオネート)等のポリチオール
を挙げることができ、1種又は2種以上の混合物で使用
することができる。また、これら分子内に2個以上のチ
オール基を有する化合物の単量体組成物中に占める割合
は、通常は、10〜40重量%、好ましくは15〜30
重量%の範囲で用いられ、10重量%未満ではイソシア
ネート化合物と反応してウレタン結合を形成するので、
硬化後のレンズの屈折率を向上させる効果が十分得られ
ず、40重量%を超えると硬化不良となり、硬化後のレ
ンズの耐候性が低下する傾向となる。
【0013】本発明に用いるチオウレタン結合促進化合
物は、架橋型イソシアネート化合物と2個以上のチオー
ル基を有する化合物との付加重合反応を促進するため用
いられる。具体的には、例えばテトラメチルブタンジア
ミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンアミン、ピ
リジン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7,1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウン
デセン−7塩等のアミン化合物や、ジブチルチンジフタ
レエート、ジブチルチンジラウレート、ジメチルチンジ
クロライド、オクチル酸鉛等の有機金属化合物が挙げら
れ、好ましくはトリエチレンジアミン、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7塩、ジブチル
チンジラウレートが用いられ、1種又は2種以上の混合
物で使用することができる。
物は、架橋型イソシアネート化合物と2個以上のチオー
ル基を有する化合物との付加重合反応を促進するため用
いられる。具体的には、例えばテトラメチルブタンジア
ミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンアミン、ピ
リジン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7,1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウン
デセン−7塩等のアミン化合物や、ジブチルチンジフタ
レエート、ジブチルチンジラウレート、ジメチルチンジ
クロライド、オクチル酸鉛等の有機金属化合物が挙げら
れ、好ましくはトリエチレンジアミン、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7塩、ジブチル
チンジラウレートが用いられ、1種又は2種以上の混合
物で使用することができる。
【0014】チオウレタン結合促進化合物の添加量は、
単量体組成物中、通常1〜1000ppm、好ましくは
10〜300ppmの範囲である。1ppm未満では硬
化が不十分であり、1000ppmを超えると硬化物に
歪みが入る傾向にある。本発明の単量体組成物中には、
共重合可能な他のビニルモノマーを含ませることができ
る。他のビニルモノマーとしては、スチレン、ハロゲン
核置換スチレン、メチル核置換スチレン、ビニルナフタ
レン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ジアリルフタレート、グリセロイル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙
げられる。これらの一種ないし二種以上の混合モノマー
が屈折率に応じて適宜選択し使用することができる。
単量体組成物中、通常1〜1000ppm、好ましくは
10〜300ppmの範囲である。1ppm未満では硬
化が不十分であり、1000ppmを超えると硬化物に
歪みが入る傾向にある。本発明の単量体組成物中には、
共重合可能な他のビニルモノマーを含ませることができ
る。他のビニルモノマーとしては、スチレン、ハロゲン
核置換スチレン、メチル核置換スチレン、ビニルナフタ
レン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ジアリルフタレート、グリセロイル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙
げられる。これらの一種ないし二種以上の混合モノマー
が屈折率に応じて適宜選択し使用することができる。
【0015】本発明の製造方法は、単量体組成物にラジ
カル重合開始剤を添加し、次に加熱硬化法又は活性エネ
ルギー線硬化法により硬化させて得ることができる。前
記ラジカル重合開始剤は、単量体類を硬化させるために
用いられ、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル、ジイソプロピルジカーボネート、t−ブチルペルオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキ
シピバレート、t−ブチルペルオキシネオデカノエー
ト、t−ブチルペルオキシイソブチレート、アゾビスイ
ソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等
が挙げられる。これらは一種又は2種以上を混合して用
いることができる。
カル重合開始剤を添加し、次に加熱硬化法又は活性エネ
ルギー線硬化法により硬化させて得ることができる。前
記ラジカル重合開始剤は、単量体類を硬化させるために
用いられ、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル、ジイソプロピルジカーボネート、t−ブチルペルオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキ
シピバレート、t−ブチルペルオキシネオデカノエー
ト、t−ブチルペルオキシイソブチレート、アゾビスイ
ソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等
が挙げられる。これらは一種又は2種以上を混合して用
いることができる。
【0016】重合開始剤の添加量は、単量体組成物に対
して、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜
5重量%の範囲である。0.01重量%未満では硬化が
不十分であり、10重量%を超えると硬化物に歪みが生
じる傾向にある。
して、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜
5重量%の範囲である。0.01重量%未満では硬化が
不十分であり、10重量%を超えると硬化物に歪みが生
じる傾向にある。
【0017】また、本発明の単量体組成物中には、前記
各成分以外にも紫外線吸収剤、フォトクロミック染料、
着色剤、離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、抗菌剤等の
添加剤を通常使用する範囲で用いることができる。
各成分以外にも紫外線吸収剤、フォトクロミック染料、
着色剤、離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、抗菌剤等の
添加剤を通常使用する範囲で用いることができる。
【0018】本発明の製造方法では単量体組成物中にラ
ジカル重合開始剤を添加後、所望のレンズ形状の金属
製、ガラス製、プラスチック製等の注型に注入し、加熱
硬化する。その後、脱型することによって得ることがで
きる。得られる樹脂は、無色透明で、溶媒に不溶の架橋
型の樹脂である。硬化の条件としては、重合温度30〜
100℃の範囲で、好ましくは該温度範囲で昇温を行
い、重合時間が5〜72時間、好ましくは10〜36時
間である。脱型後、窒素又は空気雰囲気下、80〜12
0℃の温度で1〜5時間アニーリング処理することが好
ましい。また他の方法としては、硬化物から直接所望の
レンズ形状に切削加工して得ることもできる。
ジカル重合開始剤を添加後、所望のレンズ形状の金属
製、ガラス製、プラスチック製等の注型に注入し、加熱
硬化する。その後、脱型することによって得ることがで
きる。得られる樹脂は、無色透明で、溶媒に不溶の架橋
型の樹脂である。硬化の条件としては、重合温度30〜
100℃の範囲で、好ましくは該温度範囲で昇温を行
い、重合時間が5〜72時間、好ましくは10〜36時
間である。脱型後、窒素又は空気雰囲気下、80〜12
0℃の温度で1〜5時間アニーリング処理することが好
ましい。また他の方法としては、硬化物から直接所望の
レンズ形状に切削加工して得ることもできる。
【0019】本発明の製造方法で得られたレンズは、表
面の耐擦性を向上させるため、表面にハードコート層を
設けることができる。このハードコートは、コーティン
グ剤をディップ法、スピンコート法等の公知の塗布方法
でコートした後、加熱やUVによって硬化させることに
より行うことができる。コート層の厚みは通常0.5〜
10μm程度である。ハードコート剤としては、例えば
エポキシ基、アルコキシ基、ビニル基等の官能基を有す
るシラン化合物の少なくとも1つと、酸化ケイ素、酸化
チタン、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化タングステ
ン、酸化アルミニウム等の金属酸化物コロイドの少なく
とも1つとを主成分とするシリコン系コ−ティング剤や
多官能アクリレートや多官能メタクリレートを主成分と
するUV硬化型のコ−ティング剤を挙げることができ
る。
面の耐擦性を向上させるため、表面にハードコート層を
設けることができる。このハードコートは、コーティン
グ剤をディップ法、スピンコート法等の公知の塗布方法
でコートした後、加熱やUVによって硬化させることに
より行うことができる。コート層の厚みは通常0.5〜
10μm程度である。ハードコート剤としては、例えば
エポキシ基、アルコキシ基、ビニル基等の官能基を有す
るシラン化合物の少なくとも1つと、酸化ケイ素、酸化
チタン、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化タングステ
ン、酸化アルミニウム等の金属酸化物コロイドの少なく
とも1つとを主成分とするシリコン系コ−ティング剤や
多官能アクリレートや多官能メタクリレートを主成分と
するUV硬化型のコ−ティング剤を挙げることができ
る。
【0020】また、本発明の製造方法で得られたレンズ
は、通常、前記方法により得たものをそのまま用いるこ
とができるが、必要に応じてファッション性を付与する
ための分散染料やフォトクロミック染料による着色処理
を行うこともできる。
は、通常、前記方法により得たものをそのまま用いるこ
とができるが、必要に応じてファッション性を付与する
ための分散染料やフォトクロミック染料による着色処理
を行うこともできる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を参考例および実施例により詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、表中の略号は次の通りである。 PEVE;エチレングリコールモノビニルエーテル、 PEAE;エチレングリコールモノアリルエーテル、 BPE−2E;2,2−ビス(4−メタクリロキシエト
キシフェニル)プロパン、 BPE−4E;2,2−ビス[4−(2−メタクリロキ
シエトキシ)エトキシ]プロパン、 ABPE−4;2、2−ビス[4−(2−アクリロキシ
エトキシ)エトキシ]プロパン、 HE−BP;2,2−ビス[4−(2−メタクリロキシ
エトキシカルボニルオキシ)フェニル]プロパン、 TMM−3;テトラメチロールメタントリメタクリレー
ト、 DVB;ジビニルベンゼン、 TMI;3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジ
ルイソシアネ−ト、 XDI;m−キシリレンジイソシアネート、 ETT;2,2'−チオジエタンチオール、 ETRT;ジメルカプトトリエチレンジスルフィド、 ST;スチレン、 BzMA;ベンジルメタクリレート。
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、表中の略号は次の通りである。 PEVE;エチレングリコールモノビニルエーテル、 PEAE;エチレングリコールモノアリルエーテル、 BPE−2E;2,2−ビス(4−メタクリロキシエト
キシフェニル)プロパン、 BPE−4E;2,2−ビス[4−(2−メタクリロキ
シエトキシ)エトキシ]プロパン、 ABPE−4;2、2−ビス[4−(2−アクリロキシ
エトキシ)エトキシ]プロパン、 HE−BP;2,2−ビス[4−(2−メタクリロキシ
エトキシカルボニルオキシ)フェニル]プロパン、 TMM−3;テトラメチロールメタントリメタクリレー
ト、 DVB;ジビニルベンゼン、 TMI;3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジ
ルイソシアネ−ト、 XDI;m−キシリレンジイソシアネート、 ETT;2,2'−チオジエタンチオール、 ETRT;ジメルカプトトリエチレンジスルフィド、 ST;スチレン、 BzMA;ベンジルメタクリレート。
【0022】また、得られた樹脂板の性能評価は、下記
の各試験方法により行った。 (1)光線透過率 日本電色工業(株)製透過率光度計を用い、JIS K
7105に従い光線透過率を測定した。 (2)屈折率及びアッベ数 アタゴ製アッベ屈折計を用い25℃で、硬化樹脂板から
1cm×1.5cmの試験片を切り出して測定した。 (3)比重 JIS K 7112に従い、25℃で試験片を水中置
換法により比重(g/cm3)測定した。 (4)耐衝撃性 重量16gのスチール製ボールを127cmの高さから
樹脂板上に自然落下させて、破損のないものを○とし、
破損のあるものを×とした。 (5)耐熱性 樹脂板から1cm×4cmの板を切り出し、東洋ボール
ドウィン社製レオバイブロンにより動的粘弾性を測定
し、そのtanδの最大を示す温度をガラス転移温度
(Tg)として耐熱性の指標とした。 (6)染色性 試験片をブラウン色の染色浴中に92℃で10分浸漬
し、染色後の光線透過率を日本電色工業(株)製透過率
光度計で測定した。 (7)ガラスモールド密着性 樹脂板をプロジェクターに投影し、目視により観察し型
離れがないものを○、僅かにみられるものを△、かなり
見られるものを×とした。 (8)ハードコート密着性 シリコーン系ハードコート剤に樹脂板を室温にて5分間
ディッピングした後、60℃で1時間乾燥、さらに12
0℃で2時間処理した。コート処理後、1mm角碁盤目
によるテープ剥離試験を行い、剥離のないものを○、僅
かに剥離が見られたものを△、剥離がかなりあるものを
×とした。
の各試験方法により行った。 (1)光線透過率 日本電色工業(株)製透過率光度計を用い、JIS K
7105に従い光線透過率を測定した。 (2)屈折率及びアッベ数 アタゴ製アッベ屈折計を用い25℃で、硬化樹脂板から
1cm×1.5cmの試験片を切り出して測定した。 (3)比重 JIS K 7112に従い、25℃で試験片を水中置
換法により比重(g/cm3)測定した。 (4)耐衝撃性 重量16gのスチール製ボールを127cmの高さから
樹脂板上に自然落下させて、破損のないものを○とし、
破損のあるものを×とした。 (5)耐熱性 樹脂板から1cm×4cmの板を切り出し、東洋ボール
ドウィン社製レオバイブロンにより動的粘弾性を測定
し、そのtanδの最大を示す温度をガラス転移温度
(Tg)として耐熱性の指標とした。 (6)染色性 試験片をブラウン色の染色浴中に92℃で10分浸漬
し、染色後の光線透過率を日本電色工業(株)製透過率
光度計で測定した。 (7)ガラスモールド密着性 樹脂板をプロジェクターに投影し、目視により観察し型
離れがないものを○、僅かにみられるものを△、かなり
見られるものを×とした。 (8)ハードコート密着性 シリコーン系ハードコート剤に樹脂板を室温にて5分間
ディッピングした後、60℃で1時間乾燥、さらに12
0℃で2時間処理した。コート処理後、1mm角碁盤目
によるテープ剥離試験を行い、剥離のないものを○、僅
かに剥離が見られたものを△、剥離がかなりあるものを
×とした。
【0023】実施例1〜8
表1に示される各成分の原料混合物20gに、1,8−
ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7を100
ppm、さらにt−ブチルペルオキシネオデカノエート
を0.4g添加し、攪拌混合してプラスチック光学材料
用単量体組成物を得た。それを、直径7cmの2枚のガ
ラス製円板と厚さ2mmのエチレン−プロピレンラバー
製ガスケットからなる金型に注入した。その後、プログ
ラム温度コントローラー付熱風恒温槽中で、30℃から
100℃まで18時間かけて昇温し、次に100℃で2
時間保持した後、40℃まで2時間かけて冷却した。硬
化後、脱型した円盤状の樹脂をさらに2時間、100℃
でアニーリング処理を行った。
ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7を100
ppm、さらにt−ブチルペルオキシネオデカノエート
を0.4g添加し、攪拌混合してプラスチック光学材料
用単量体組成物を得た。それを、直径7cmの2枚のガ
ラス製円板と厚さ2mmのエチレン−プロピレンラバー
製ガスケットからなる金型に注入した。その後、プログ
ラム温度コントローラー付熱風恒温槽中で、30℃から
100℃まで18時間かけて昇温し、次に100℃で2
時間保持した後、40℃まで2時間かけて冷却した。硬
化後、脱型した円盤状の樹脂をさらに2時間、100℃
でアニーリング処理を行った。
【0024】比較例1〜9
実施例2、3、7、8において、PEVE、PEAEを
配合しない組成物、および実施例2でPEVE、PEA
Eの替わりとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMA)を用いた組成物について実施例1〜8と同
様の条件で硬化し、物性評価を行った(比較例1〜
5)。また、市販のPADC、PMMA、PC製の2m
m板およびウレタン樹脂系レンズ(商品名スライトHI
X、ペンタックス株式会社製)から試験片を切り出し、
実施例1〜8と同様に物性試験を行った(比較例6〜
9)。結果を表2に示した。
配合しない組成物、および実施例2でPEVE、PEA
Eの替わりとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMA)を用いた組成物について実施例1〜8と同
様の条件で硬化し、物性評価を行った(比較例1〜
5)。また、市販のPADC、PMMA、PC製の2m
m板およびウレタン樹脂系レンズ(商品名スライトHI
X、ペンタックス株式会社製)から試験片を切り出し、
実施例1〜8と同様に物性試験を行った(比較例6〜
9)。結果を表2に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】実施例2、3、7、8と比較例1〜4にて
得られたレンズのそれぞれの比較より、PEVE、PE
AEを単量体として使用すると、モールド密着性、コー
ト密着性が改善され、加工性に優れることがわかる。ま
た、モールド密着性の向上については、同じ水酸基を有
する単量体であるHEMAの使用では確認できず(比較
例5)、PEVE、PEAEに特有の効果である。本発
明によるレンズは、市販のレンズに比べ、屈折率、アッ
ベ数、比重、さらに染色性、成型精度、ハードコート密
着性等の加工性において優れたレンズ特性を有してい
る。
得られたレンズのそれぞれの比較より、PEVE、PE
AEを単量体として使用すると、モールド密着性、コー
ト密着性が改善され、加工性に優れることがわかる。ま
た、モールド密着性の向上については、同じ水酸基を有
する単量体であるHEMAの使用では確認できず(比較
例5)、PEVE、PEAEに特有の効果である。本発
明によるレンズは、市販のレンズに比べ、屈折率、アッ
ベ数、比重、さらに染色性、成型精度、ハードコート密
着性等の加工性において優れたレンズ特性を有してい
る。
【0028】
【発明の効果】本発明において、屈折率が1.55以上
で、アッベ数が30以上の高い光学特性を有し、しかも
比重が1.3以下と低比重で、さらに染色性、成型精
度、ハードコート密着性等の加工性にもすぐれた高屈折
率ポリマーを得るための単量体組成液、製造方法を提供
することができる。
で、アッベ数が30以上の高い光学特性を有し、しかも
比重が1.3以下と低比重で、さらに染色性、成型精
度、ハードコート密着性等の加工性にもすぐれた高屈折
率ポリマーを得るための単量体組成液、製造方法を提供
することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記式(1)で示される単量体0.1〜
10重量%、多官能(メタ)アクリレート化合物5〜5
0重量%、ジビニルベンゼン又はジビニルビフェニル5
〜40重量%、架橋型イソシアネート化合物10〜50
重量%、分子内に2個以上のチオール基を有する化合物
10〜40重量%およびチオウレタン結合促進化合物1
〜1000ppmを含有するプラスチックレンズ用単量
体組成物。 R−(OCH2CH2)n−OH …(1) (式中RはCH2=CH−又はCH2=CH2−CH−、
nは1〜30の整数を示す。) - 【請求項2】 チオウレタン結合促進化合物がアミン化
合物、有機金属化合物から選ばれる1種又は2種以上の
混合物である請求項1記載のプラスチックレンズ用単量
体組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプラスチックレ
ンズ用単量体組成物にラジカル重合開始剤を添加後、硬
化するプラスチックレンズの製造方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の製造方法で得られるプラ
スチックレンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001238571A JP2003048942A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | プラスチックレンズ用単量体組成物、レンズの製造方法およびレンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001238571A JP2003048942A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | プラスチックレンズ用単量体組成物、レンズの製造方法およびレンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003048942A true JP2003048942A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19069458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001238571A Pending JP2003048942A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | プラスチックレンズ用単量体組成物、レンズの製造方法およびレンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003048942A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012141306A1 (ja) * | 2011-04-13 | 2012-10-18 | Hoya株式会社 | 眼鏡用フォトクロミックレンズ |
WO2016143910A1 (ja) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | 株式会社トクヤマ | フォトクロミック硬化体の製造方法 |
-
2001
- 2001-08-07 JP JP2001238571A patent/JP2003048942A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012141306A1 (ja) * | 2011-04-13 | 2012-10-18 | Hoya株式会社 | 眼鏡用フォトクロミックレンズ |
CN103492932A (zh) * | 2011-04-13 | 2014-01-01 | Hoya株式会社 | 眼镜用光致变色透镜 |
CN103492932B (zh) * | 2011-04-13 | 2015-08-26 | Hoya株式会社 | 眼镜用光致变色透镜 |
JP5893609B2 (ja) * | 2011-04-13 | 2016-03-30 | Hoya株式会社 | 眼鏡用フォトクロミックレンズ |
US9335566B2 (en) | 2011-04-13 | 2016-05-10 | Hoya Corporation | Photochromic lens for eye glasses |
WO2016143910A1 (ja) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | 株式会社トクヤマ | フォトクロミック硬化体の製造方法 |
US10526533B2 (en) | 2015-03-10 | 2020-01-07 | Tokuyama Corporation | Process for producing a photochromic cured body |
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