JP2003048264A - 繊維構造体 - Google Patents

繊維構造体

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JP2003048264A
JP2003048264A JP2002123691A JP2002123691A JP2003048264A JP 2003048264 A JP2003048264 A JP 2003048264A JP 2002123691 A JP2002123691 A JP 2002123691A JP 2002123691 A JP2002123691 A JP 2002123691A JP 2003048264 A JP2003048264 A JP 2003048264A
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negatively charged
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fiber structure
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JP2002123691A
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English (en)
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Hiroshige Yokoi
宏恵 横井
Kojiro Inada
康二郎 稲田
Katsuya Okajima
克也 岡嶋
Hirotoshi Goto
裕利 後藤
Hidenobu Honda
秀信 本田
Koichi Saito
公一 齋藤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、より効率的にマイナスイオンの効果
を得ることができる繊維構造体を提供せんとするもので
ある。 【解決手段】本発明の繊維構造体は、2層以上からなる
繊維構造体であって、摩擦または振動の少なくとも一つ
を伴う繰り返し応力が500Pa以上の状況下におい
て、該繊維構造体からの距離が10cm内の空気中の負
帯電粒子の数が300個/cc以上になることを特徴と
するものであるか、または、側地および負帯電粒子を発
生する充填材とからなることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体周りで使用す
ることにより、負帯電粒子発生層から発生する負帯電粒
子を効率的に外部雰囲気中に放出させ、その効果を効率
的に作用させることができ、さらに、負帯電粒子によっ
て疲労感やストレスを軽減するだけでなく、吸湿性、吸
水性、消臭性、抗菌性、制菌性、透湿防水性、撥水性、
防汚性など所望の付帯機能性にも優れることを特徴とす
る繊維構造体、さらに詳しくは、寝装具、衣料品、イン
テリア用品、車輌の内装材などの分野で使用する繊維構
造体に関するものである
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化や酸性雨などの環境問
題が大きく取り上げられている。その中で特に、都会に
おける日常生活の中で排気ガスなどによる空気中のプラ
スイオンが増大し、マイナスイオンが少なくなり、我々
の身体や環境に悪影響を及ぼしていると言われている。
プラスイオンがマイナスイオンに比べ増大すると、酸化
腐敗、体内異常、老化が進むと言われ、今我々の身体や
環境、植物体系、水系までが弱酸性化している。そこ
で、不足しているマイナスイオンを作りだし、中性に還
元して行くのがマイナスイオン効果である。マイナスイ
オンは自然界で水分の多い森林や滝壺、海岸線などに多
く発生し、人々の心を安らげる癒し効果、身体の代謝活
性効果を発揮している。
【0003】このようなマイナスイオンを放出するもの
として、これまでトルマリン鉱石が見出されている。こ
のトルマリンは別名電気石と呼ばれ、永久自発電気分極
をしている物質であるが、外部からの応力でマイナスイ
オンを発生する。例えば、特公平6−104926号公
報には、微粒子化したトルマリンを有機繊維に固着もし
くは含有させたエレクトレット繊維が提案されている。
【0004】しかし、元来、トルマリン自体が発するマ
イナスイオンは微弱であり、また、必要なときに、随時
強力なマイナスイオンを発生させるための素材は皆無で
あるとともに、単独でマイナスイオンを発生させること
に注視されていた。
【0005】さらには、昨今の市場では、こうしたマイ
ナスイオンを発生させることに注視した繊維製品が数多
く流通しているが、繊維構造体として、いかに効率よく
マイナスイオンの効果を身体に取り込むことができるか
と言う点まで考慮したものは皆無であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、身体周りで使用することにより、負
帯電粒子発生層から発生する負帯電粒子を効率的に外部
雰囲気中に放出させ、その効果を効率的に作用させるこ
とができ、さらに、負帯電粒子によって疲労感やストレ
スを軽減するだけでなく、吸湿性、吸水性、消臭性、抗
菌性、制菌性、透湿防水性、撥水性、防汚性など所望の
付帯機能性にも優れることを特徴とする繊維構造体、さ
らに詳しくは、寝装具、衣料品、インテリア用品、自動
車の内装用品などの分野で使用する繊維構造体を提供せ
んとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次のような手段を採用するものである。
【0008】すなわち、本発明の繊維構造体は、2層以
上からなる繊維構造体であって、摩擦または振動の少な
くとも一つを伴う繰り返し応力が500Pa以上の状況
下において、該繊維構造体からの距離が10cm内の空
気中の負帯電粒子の数が300個/cc以上になること
を特徴とするものであるか、または、側地および負帯電
粒子を発生する充填材とからなることを特徴とするもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の負帯電粒子とは、広義の
マイナスイオンを示すものである。狭義のマイナスイオ
ンは、マイナスに帯電した空気中の粒子を指すものであ
るが、本発明では、摩擦や振動によって起きる静電気
が、揮発性高い粒子に帯電し、その結果、空気中に放出
された場合なども、広義のマイナスイオンとしてとらえ
て、これらを含むものとする。
【0010】本発明でいうイオン発生量は、測定装置内
に3枚の平行に並べられたプレート(平行平板形)の間
にイオンを含む空気を流入させることにより、イオンの
測定を行う。外側のプレートと中央のプレートとの間隔
は、それぞれ4mmであり、分極電解は1000V/mと
する。測定原理としては、外側の2枚のプレートは分極
電位(+または−)を有し、中央のプレートは線形の検
出プレートであり、中央のプレートを任意の電位に帯電
させ、空気を流入させた後、任意時間経過後の電位差に
よって生じた単位体積あたりのイオン個数で表す。この
原理はエーベルトイオンカウンターに属するものであ
り、形態としては上記平行平板形以外に、同軸同筒形で
もよい。測定装置としては、この他に、この原理を応用
したゲルディエン型でもよい。
【0011】なお、本発明でいうマイナスイオンの発生
量は、次のような方法によって測定される。 <マイナスイオンの測定> 装置:AIR ION COUNTER IC−100
0(アルファ・LAB社(USA)製) 測定条件:室温 摂氏20度±1、湿度50±3%、室
内広さ3×5×5m、測定時間 5分、 吸引量 12
L/分、サンプルサイズ 20×30cm 評価内容:測定時間5分間 マイナスイオンおよびプラスイオンの平均発生量を測定
する。
【0012】測定手順として、 (1)20×30cmの評価対象布を8枚重ねに折り、
5cm×15cmにする。 布団等、重ね折りが困難
なものは折らない。 (2)(1)で得たサンプルの両端部を両手で持ってA
IRION COUNTERの測定部から10cm以内
の距離に移動する。 (3)両手使ってサンプルの中央を中心に上下に揉む。
布団等、厚みがあるものについてはサンプルの中央を両
手で叩く。 (4)上記測定手順(1)〜(3)を3回繰り返し、平
均値を発生イオン量とする(単位は個/CC)。 (5)(3)の条件下において、摩擦は動摩擦において
500Pa以上であり、繰り返し応力は500Pa以上
とする。
【0013】マイナスイオンが、人を癒す効果を有する
ことは、自然界で水分の多い森林や滝壺、海岸線など
で、人が癒されることから明らかである。そこで、本発
明は、かかる癒し効果を、特定の繊維構造体によってよ
り効率的に達成できないかを鋭意検討したものである。
【0014】通常のマイナスイオンを発生する製品にお
いて静置状態では、マイナスイオンの発生が非常に少な
い。また、布団の中綿等、2層以上からなる繊維構造体
の中間層で発生したマイナスイオンは、そのほとんどが
側地などでブロックされてしまい、その効果を十分に得
るものではなかった。そこで、いかにしてマイナスイオ
ンの発生を増大させ、かつ、いかにして効率よく身体に
取り込むことができるかを鋭意検討した結果、本発明者
は、摩擦または振動の少なくとも一つを伴う繰り返し応
力の存在下で、発生するマイナスイオンを効率的に外部
雰囲気中に放出させ、その効果を効率的に作用させるこ
とができる2層以上からなる繊維構造体を構成すること
により、常時強力なマイナスイオンの発生が得られると
同時に、そのマイナスイオンを効率よく身体に取り込
む、最良の方法であることを究明したものである。
【0015】この場合、より強い摩擦や振動を伴うこと
が望ましいが、実際の生活において起こりうる摩擦にお
ける条件は、製品の表面粗さにもよるが、動摩擦におい
て、500Pa以上の繰り返し応力を与えることが必須
である。また、摩擦の内容は特に限定されないが、例を
挙げると、皮膚と繊維構造体との摩擦も好ましいし、肌
着と布団の様に、繊維構造体と繊維構造体も好ましい。
また、一つの繊維構造体内における経緯の糸同志の摩擦
も好ましく、一つの糸内における単糸同志の摩擦も好ま
しい、とりわけ静摩擦係数を大きくするために表面粗さ
の大きな異形断面の単糸よりなる繊維構造体において、
該繊維構造体同志の摩擦がマイナスイオン発生には好ま
しい結果を与える。
【0016】さらに、振動については高周波数域と低周
波数域のどちらでも良いが、振幅が大きく振動数が大き
いことがマイナスイオン発生に良い結果を与えることか
ら、好ましくは振幅が0.1mm以上で、かつ、2Hz
以上、より好ましくは振幅が1mm以上で、かつ、振動
数3Hz以上、特に好ましくは振幅が2mm以上振動数
が5Hz以上であるのがよい。
【0017】つまり、身体の周り等、振動や摩擦が起こ
りやすい環境下でこれらを使用することにより、常時摩
擦や振動が生じ、常時マイナスイオンの発生が得られる
のである。
【0018】本発明の繊維構造体は、繊維構造体からの
距離が10cm内の空気中の負帯電粒子の数が300個
/cc以上になるものであることが重要である。かかる
負帯電粒子の数としては好ましくは1000個/cc以
上であるのがよい。1000個/cc以上であると、ち
ょうど滝壺の側にいる状態と同じ効果があると一般に言
われている。300個/cc未満であると、マイナスイ
オンによる十分な効果が得られない。
【0019】また、本発明でいう層とは、繊維構造体を
形作る骨格となる繊維よりなる層はもとより、ラミネー
トによりできる層や、コーティング剤を用いることより
によりできるコーティング層も含む。例えば、1枚のコ
ーティング加工布帛や、フィルムをラミネートした布帛
も、構造としては2層以上である。
【0020】本発明の2層以上からなる繊維構造体がと
る形態としては、例えばふとんや、枕、ブルゾンなどの
形態である側地や表地、裏地等の表層と、詰め綿等の内
部充填層からなる形態も好ましいし、積層構造であって
も好ましい。ここで言う積層構造は、2層以上の層が積
み重なってできあがる構造のことであって、ラミネート
やコーティング等により各層の全部が結合された繊維構
造体でもよく、また、表地と裏地のように、各層の一部
が結合された繊維構造体でもよく、また、重ね着のよう
に、結合箇所が無く、容易に脱着可能な繊維構造体でも
よい。
【0021】本発明の繊維構造体は、マイナスイオンを
効率よく発生させるために、繊維構造体を構成する少な
くとも1層が負帯電粒子発生体を含んでなる負帯電粒子
発生層であることが好ましい。また、マイナスイオンの
発生をより多くするために、2層以上が負帯電粒子発生
体を含んでいることがより好ましい。負帯電粒子発生体
は、前述の振動や摩擦により、マイナスイオンを発生す
るものであるなら、特に限定しない。また、負帯電粒子
発生層は、繊維から成るものでも好ましいし、ラミネー
ト層やコーティング層のように繊維以外の樹脂からなる
ものも好ましい。
【0022】本発明の負帯電粒子制御層とは、空気中の
マイナスイオンが透過しにくい層であり、負帯電粒子透
過層とは、空気中のマイナスイオンが透過し易い層であ
る。
【0023】本発明の繊維構造体は、発生したマイナス
イオンを、望ましい方向へ発散させ、発生したマイナス
イオンを効率的にリラクゼーション等に利用するため、
少なくとも一層が負帯電粒子制御層および負帯電粒子透
過層から選ばれた少なくとも1種を含むことが好まし
い。
【0024】繊維構造体に、かかる負帯電粒子制御層を
設けることにより、発生したマイナスイオンの、望まし
くない方向への漏出を制御することができる。
【0025】例えば繊維構造体を側地と充填材からなる
布団に用いる場合、人体側以外の方向へ、マイナスイオ
ンが漏出することを防止し、効率的に人体側へマイナス
イオンを放出し、発生したマイナスイオンを効率的に利
用することを可能にするため、掛け布団ならば上方の、
敷き布団ならば下方の、人体方向にない側地が、負帯電
粒子制御層であれば、掛けふとんと敷き布団の間がマイ
ナスイオンに満たされ、よりリラクゼーション効果を上
げることができる。
【0026】また、繊維構造体に負帯電粒子透過層を設
けることにより、発生したマイナスイオンを外部雰囲気
の望む方向へ放出することができる。例えば繊維構造体
を表地、裏地からなる表層と内部充填材からなるブルゾ
ンに用いる場合、効率的に人体側へマイナスイオンを放
出し、発生したマイナスイオンを効率的にリラクゼーシ
ョンに利用可能とするため、裏地に負帯電粒子透過層を
設けることが好ましい。
【0027】さらに負帯電粒子の発散方向を制御し、リ
ラクゼーション効果を上げるために、負帯電粒子制御層
と負帯電粒子透過層の2層を用いて、負帯電粒子の発散
が望ましくない方向には負帯電粒子制御層を、負帯電粒
子の発散が望ましい方向には負帯電粒子透過層を設ける
のが好ましく、この2層の間に負帯電粒子発生層を設け
るのがさらに好ましい。この形態をとれば、負帯電粒子
発生層で発生したマイナスイオンを効率的に負帯電粒子
透過層側へ放出することができる。例えばこの形態をと
る繊維構造体を表地、裏地からなる表層と内部充填材か
らなるブルゾンに用いる場合、より効率的に人体側へマ
イナスイオンを放出し、発生したマイナスイオンを効率
的にリラクゼーションに利用可能となる。
【0028】本発明の繊維構造体がとる形態は、一層の
表層で包まれた形態もしくは表裏の2層の表層で覆われ
た形態のいずれも好ましくとることができる。一層の表
層で包まれた形態とは、例えば枕や布団などのように、
1枚の側地と内部充填層からなる形態を指し、表裏の2
層の表層で覆われた形態とは、例えばスーツなどのよう
に、表層が表地と裏地の2種からなる形態を指す。
【0029】本発明の負帯電分子制御層は、摩擦帯電列
が負帯電分子発生層の摩擦帯電列よりもマイナス側に位
置する素材からなることが好ましい。マイナス側に位置
する素材を用いることにより、負帯電分子発生層で発生
したマイナスイオンが負帯電分子制御層の外側に透過す
ることなく、マイナスイオンの発散方向を制御すること
ができ、疲労感やストレスを軽減するなどマイナスイオ
ンの発生による身体に良好な効果が効率的に得ることが
できるものである。
【0030】さらに、本発明の負帯電分子制御層は、単
位面積当たりの光透過面積率が83%未満であることが
望ましい。光透過面積率が83%以上になると、せっか
く発生した負帯電分子を透過してしまい、マイナスイオ
ンの発散方向を制御することが困難になる。光透過面積
率は、50%未満であることがより好ましい。
【0031】ここで言う光透過面積率とは、布帛を平行
光にて造影した時の、単位面積当たりの光が透過した部
分の面積比率を指す。具体的には、次のとおりである。 <光透過面積率>5cm×5cmの布帛を平行光にて造
影し、デジタルプランニングメーター((株)内田洋行
製、KP−90)を用いて光が透過した部分の面積を求
める(Scm2)。次式によって光透過面積率を求め
る。
【0032】光透過面積率(%)=S/25×100 本発明の負帯電分子透過層は、摩擦帯電列が負帯電分子
発生層の摩擦帯電列よりもプラス側に位置する素材から
なることが好ましい。プラス側に位置する素材を用いる
ことにより、負帯電分子発生層で発生したマイナスイオ
ンが負帯電分子透過層の外側に効率的に透過させ、マイ
ナスイオンの発散方向を制御することができ、疲労感や
ストレスを軽減するなどマイナスイオンの発生による身
体に良好な効果が効率的に得ることができるものであ
る。
【0033】さらに、本発明の負帯電分子透過層は、単
位面積当たりの光透過面積率が83%以上であることが
好ましく、90%以上であることがより好ましい。光透
過面積率が83%未満になると、上述のように、マイナ
スイオンの透過を防止してしまい、マイナスイオンの繊
維構造体外部の望む方向への発散を効果的に行うことが
困難になる。
【0034】また、本発明における負帯電分子発生層が
含むものとしては、再生セルロース繊維やセルロース系
天然繊維、獣毛、絹、竹、桐、月桃、熊笹、茶、トルマ
リン鉱石粉末および、無機の多孔物質粉末が好ましく使
用される。かかる再生セルロース繊維としては、木材や
竹材や草材などを原料としたアセテートやレーヨン等を
使用することができる。中でも、テンセルや竹レーヨン
が好ましく使用される。また、かかるセルロース系天然
繊維としては、木綿、麻をはじめ、大麻、ケナフ等を使
用することができる。また、獣毛としては、羊毛、山羊
毛、ウサギ毛等の動物性繊維が好ましく使用される。ま
た、竹、桐、月桃、熊笹、茶を使用する場合において
は、マイナスイオン発生量、吸湿性、抗菌性ならびに消
臭性の点から、細繊維化した竹材、桐材、月桃葉、熊笹
葉、茶葉が好ましく、細繊維化した、孟宗竹、真竹、唐
竹、淡竹等の竹材がさらに好ましい。無機の多孔質物質
としては、特に限定しないが、平均細孔半径1nm以上の
細孔を有し、かつ、比表面積が20m2/g以上の無機
の多孔物質粉末が好ましく使用される。また、マイナス
イオンの発生量から、平均細孔半径は20nm以上がより
好ましい。
【0035】本発明における負帯電分子発生層を構成す
る繊維は、竹、桐、月桃、熊笹、茶葉、トルマリン鉱石
粉末および、平均細無機の多孔物質粉末の8種の物質の
少なくとも1種以上が固着されていることが好ましい。
また、かかる物質の少なくとも1種が練り混まれた繊維
で構成されていることが好ましい。
【0036】本発明において、マイナスイオンを発生さ
せる物質としては、竹、桐、月桃、熊笹、茶葉、トルマ
リン鉱石粉末、モナズ石および、無機の多孔物質粉末の
8種の物質の少なくとも1種以上を使用することができ
るが、これらは、それぞれ単独にまたは複数種混ぜて使
うこともできる。複数種混ぜて使う場合には、無機系物
質の発するマイナスイオンと有機系物質の発する芳香性
のあるマイナスイオンおよび抗菌性の相乗効果が期待で
きるので好ましい。
【0037】かかるマイナスイオンを発生させる物質と
して、竹または桐の乾燥粉末が好ましく使用される。こ
れは、竹や桐に含まれる香り成分が非常にマイナスに分
極しやすいことが判明したためである。これらが種々の
加工により繊維に含有または付着され、摩擦や振動や熱
を加えることにより揮発し結果的にはマイナスイオンを
放出することになる。また、竹や桐に限らず木材は炭化
させることでマイナスイオン発生することがすでに数多
く確認されているが、炭化させる前の木材は、吸湿性、
抗菌性、消臭性が非常に優れた天然機能性物質であり、
マイナスイオン発生を重視するために、これら優れた機
能を炭化のため減退消失してしまうことは非常に問題で
ある。そのため、優れた吸湿性、抗菌性、消臭性を兼ね
揃えつつ、マイナスイオンをも発生させる天然機能性物
質を得るためには、マイナスに分極しやすい揮発性分を
有する竹や木材、なかでも真竹や桐を凍結乾燥後粉砕す
ることで得られることが判明した。かかる粉末におい
て、微粒子化の際、微粒子の径は、繊維に練り込みなど
で含有させる場合には、10μm未満が好ましく、より
好ましくは1μm以下が良い。繊維に付着させる場合に
は、0.1μm以上100μm未満が好ましい。
【0038】また、別のマイナスイオンを発生させる物
質として、茶葉の乾燥粉末が好ましく使用される。これ
は、緑茶の香り成分が非常にマイナスに分極しやすい事
が判明した。これらが種々の加工により、繊維に含有ま
たは付着し、摩擦や振動や熱を加えることにより揮発
し、結果的には、マイナスイオンを放出することにな
る。ここで、マイナスに分極しやすい揮発成分を用いれ
ば、どんな物でも同様の効果が期待できるが、日本人が
古来より愛飲している緑茶の香りを用いることは、精神
的な効果をも期待できより好ましい。
【0039】また、さらに別のマイナスイオンを発生さ
せる物質として、トルマリン粉末が好ましく使用され
る。これは、外部から応力が加わることにより、マイナ
スイオンを発生するものである。外部からの応力によ
り、無機の多孔物質等のマイナスイオン発生物質を含む
部材に歪みが生じ、結晶構造内での分極が生じマイナス
イオンが発生する。本発明においては、いわゆる電気石
と呼ばれるトルマリン鉱石が好ましく使用される。
【0040】かかるトルマリン鉱石粉末においては、繊
維への加工の場合は、微粒子の形態で、好ましくは粒径
が0.1μmから50μmのもの、さらには0.1μm
から1.0μmのものが、加工する際、概微粒子がバイ
ンダーを主成分とする液状の様態をとる場合に分散性の
点で好ましい。また、その構成成分としては、非常に多
くの元素から成り立つが、Mg、Fe、Li、Al、N
a、B、Si、K、Ca、Mn、O、Hが含まれている
ことが望ましい。
【0041】また、さらに別のマイナスイオンを発生さ
せる物質として、無機の多孔質物を好ましく用いること
ができる。価格向きの多孔質物は、特に限定しないが、
平均細孔半径1nm以上の細孔を有し、かつ、比表面積
が20m2/g以上のものが好ましく用いることができ
る。細孔半径が1〜20nmのものは、マイナスイオン
発生性と共に、優れた消臭性、吸放湿性を持ち、細孔半
径20nm以上のものは、それだけ空隙が増し、気体
(空気)または液体(水)との接触面積が増えることで
活性が高まり、優れたマイナスイオンの発生性を有する
ため、本発明においては、平均細孔半径1nm以上の細
孔を有るものが好ましく用いられる。
【0042】また、比表面積は、大きいほど空隙がある
ことになり、細孔半径と同様に気体や液体との接触性が
向上するという点から、20m2/g以上であり、好ま
しくは30m2/g以上である。ここで、平均細孔半径
は、カルロエルバ2200型の装置を用い水銀圧入法細
孔分布測定(PD)方法に従い測定する。また、比表面
積は、QUANTA CHROME社製 QUANTA
SORB OS−8の装置を用い比表面積測定方法に
従い測定する。
【0043】無機多孔質物の素材としては、無機物であ
ればよく、例えば、多孔質泥、粘土、ケイソウ土、竹
炭、木炭、ヤシガラ活性炭、石炭系活性炭、ゼオライ
ト、パーライト等が挙げられる。中でも、天然無機物の
多孔質泥が好ましく用いられ、主に数千年前に、海中や
湖中の各種ネクトン(殻、魚類)、プランクトン(微生
物)、藻類などが地殻変動で埋没、堆積したと推定され
る泥で、特定の地域に分布しているものが好ましく用い
られる。例えば福島県東白川郡棚倉町や滋賀県甲賀郡信
楽町の山中の断層に含まれているものや、稚内はじめ各
地の珪藻土などがある。これらの泥には、二酸化ケイ素
と酸化アルミニウムとが含まれていることが多く、特
に、二酸化ケイ素を40重量%以上、酸化アルミニウム
を7重量%以上含む場合、天然物として多孔質構造にな
りやすいので特に好ましい。また、天然多孔質泥は、摂
氏35度における遠赤外線の放射が認められ、好ましく
使用される。
【0044】かかる無機多孔質物が焼成してなるもの
も、本発明においては好ましく用いられる。焼成のとき
に多孔質物にガラス粉末と粘土質粉末を混練させて所定
形状に焼結成形させる方法がセラミック化に好ましい。
この時の焼成温度は微細多孔質になりやすい摂氏100
0〜1500度が好ましい。
【0045】また人工的に無機多孔質物を得ることも可
能である。この際、二酸化ケイ素を15重量%以上、酸
化亜鉛または酸化ジルコニウムまたはアナターゼ型の酸
化チタンの少なくとも1つ以上が85重量%以上の複合
酸化物が好ましく、左記の複合酸化物としては日本触媒
(株)のSX−T1が好適に用いることができる。
【0046】また、上記の天然および人工の多孔質物の
形態としては、特に限定はしないが、原糸練り込みの場
合は製糸性の安定のために粒子状が好ましく、後加工付
与の場合は繊維からなる乗物用内装品としての風合い
や、バインダーを介し付与するということ、また、分散
性にも優れる必要があることからも、やはり粒子状のも
のが好ましく用いられる。さらに、水等への分散性の点
で、その平均粒子径は0.01〜5μmであることが好
ましい。また、分散安定剤として無機分散剤または有機
分散剤を該多孔質物に対して0.05〜20重量%の割
合で使用することが好ましい。また、多孔質物を微粒子
化するためには、乾式粉砕器、湿式粉砕器等を使用する
ことができる。
【0047】本発明においてマイナスイオンを発する物
質を合成繊維単糸内に練り込む場合には製糸性やコスト
の観点から、繊維重量に対して、0.1重量%以上20
重量%未満が好ましいが0.1重量%以上10重量%未
満がより好ましい。
【0048】本発明において、該粉末を負帯電分子発生
層を構成する繊維構造物に固着させるためのバインダー
は、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂、フ
ッ素系樹脂、グリオキザール系樹脂、アクリル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、エチレン尿素系樹脂、エポキシ系
樹脂、メラミン系樹脂およびアミノプラスト系樹脂から
選ばれた少なくとも1種の樹脂を用いれば良い。詳しく
は、粉末の水分散体とバインダー水溶液を混合し加工液
とする。この加工液に負帯電分子発生層を構成する繊維
構造物を含浸させた後、マングルロールなどで一定量に
絞り、ドライ−キュア行程を経るか、あるいは、この加
工液を適当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビ
アロールコーター、捺染などで塗布した後、摂氏200
度以下の温度で固着させる。この際、該粉末の該繊維構
造物に対する付着量は、風合いの点から0.1重量%以
上30重量%未満が好ましい。
【0049】本発明の繊維構造体は、ふとんや、枕、ブ
ルゾンなどの形態である側地や表地、裏地等の表層と、
詰め綿等の内部充填層からなる形態をとりうる。この構
造をとる場合、振幅の大きい振動を与えることにより、
構造体内部の充填層から空気が放出され、外部雰囲気へ
のマイナスイオン放出も良好となるため、好ましい。さ
らに、この理由から、内部充填層が負帯電粒子発生層で
あることがより好ましい。
【0050】上記に述べた理由より、本発明の具体的な
繊維構造体は、側地および負帯電粒子を発生する充填材
とからなることを必須とするものであり、この形態の繊
維構造物は、布団、枕等に好適に使用することができ
る。
【0051】かかる側地とは、織物、編物または不織布
等からなり、内部充填層を直接包み込む中地、または内
部充填層を包み込んだ中地を覆うカバー地、すなわち表
層を構成するものである。
【0052】かかる側地については、構成する繊維とし
て、合成繊維および/または天然繊維を使用することが
できる。該合成繊維としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等のポリエステル系繊維やこれらを主成
分とした共重合ポリエステル系繊維、ナイロン6やナイ
ロン6,6等のナイロン系繊維、それ以外の合成繊維や
再生繊維等を使用することができる。また、該天然繊維
としては、セルロース系繊維、獣毛、絹等を使用するこ
とができ、該セルロース系繊維としては、木綿、麻、パ
ルプ等の天然セルロース系繊維、ビスコースレーヨン等
の再生セルロース繊維等を使用することができる。
【0053】前記内部充填層の素材には、竹、桐、月
桃、熊笹、茶から選ばれた少なくとも1種を含有してい
ることがより好ましい。マイナスイオン発生量、吸湿
性、抗菌性ならびに消臭性の点から、細繊維化した竹
材、桐材、月桃葉、熊笹葉、茶葉が好ましく用いられ、
また細繊維化した、孟宗竹、真竹、唐竹、淡竹等の竹材
が特に好ましく用いられる。また、上記成分に、ポリエ
ステル綿や木綿綿等の第3成分を添加してもよい。かか
る充填材となる原料を細繊維化する方法としては、例え
ばハンマーミルやターボミル等を用いる手段を使用する
ことができる。
【0054】前記側地は、かかる内部充填層との組合せ
により、マイナスイオン発生量を増加させる機能を有す
る天然繊維を含むポリアミド系繊維やセルロース系繊維
が好ましく、羊毛等の獣毛、ナイロン系合成繊維、絹が
さらに好ましい。
【0055】また、獣毛、ナイロン、絹等の粉体を樹脂
で側地に付着させることにより、マイナスイオン発生量
を増加させることができる。該樹脂は、特に限定される
ものではなく、アクリル系、ポリウレタン系、シリコー
ン系、ポリアミド系、メラミン系、グリオキザール系、
セルロース系樹脂等を用いることができるが、マイナス
イオン発生量を増加させる点で、ポリアミド系やセルロ
ース系が好ましい。粉体を樹脂で側地に付着させる方法
としては、樹脂を併用した粉体の水分散剤からなる加工
液に側地を含浸させた後、マングルロールなどで一定量
に絞り、ドライ−キュア工程を経る方法や該加工液を適
当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビアロール
コーター、捺染などで塗布した後、200℃以下の温度
で固着させる方法の他、該粉体を含有するラミネートシ
ートをボンディングまたは熱接着する方法等が挙げられ
る。
【0056】また、本発明の繊維構造体を構成する少な
くとも1層に、吸湿性、吸水性、消臭性、抗菌性、制菌
性、透湿防水性、撥水性、防汚性など所望の機能性を付
加した繊維構造体を使用した製品を使用することによ
り、マイナスイオンの発生によって疲労感やストレスを
軽減するのみならず、着用性、使用性を向上した製品を
提供することができるものである。
【0057】本発明の繊維構造体を構成する内部充填層
および表層の一部である裏地等には、吸湿性、吸水性、
消臭性、抗菌性、制菌性などの機能を付加することが好
ましく、表層の一部である表地等には、透湿防水性、撥
水性、吸水性、防汚性などの機能を付加することが好ま
しい。
【0058】特に、負帯電分子発生層に吸湿性を有する
素材を用いることで、身体から不感蒸泄等により放出さ
れた水分を、適度に繊維構造体の外に放湿することによ
り着用時のムレ感をなくし、着用環境を快適に保つこと
ができる。吸湿性を有する素材を着用することによっ
て、身体から発生する不感蒸泄などを吸湿し、その吸着
熱によって、着用時の保温性を高める効果があることは
すでに公知であるが、負帯電分子発生層に用いた場合に
も、同様の効果を得ることができる。
【0059】本発明において、吸湿性、吸水性、消臭
性、抗菌性、制菌性を付与する方法としては、繊維構造
体に使用する半合性繊維や天然繊維が元来持っている各
性能を活用する方法の他に、不足する性能を補うため
に、要求される性能を持つ素材を、たとえば前述のよう
な方法で、粉砕し、バインダーによって表面に付着させ
たり、素材に練り込んだりしてもよい。
【0060】本発明において、吸湿性を付与する方法と
しては、該繊維構造体を構成する合成繊維を内部改質す
る方法や各種吸湿剤をバインダーを介して繊維表面に固
着させる方法があるが、中でも、該繊維構造体を構成す
る合成繊維を内部改質する方法としてはアクリル酸また
はメタクリル酸をグラフト重合することが好ましく、ま
た繊維表面に固着させる方法としては親水性モノマーを
繊維上で重合することが好ましい。アクリル酸やメタク
リル酸をグラフト重合させる方法においては、使用する
重合開始剤の性質上、染色工程の前にグラフト重合を行
う必要があるため工程管理などが難しいが、親水性モノ
マーを繊維上で重合する方法においては、最終工程で重
合を行うため汎用性がありより好ましい。アクリル酸や
メタクリル酸をグラフト重合した吸湿性合成繊維は、少
なくとも50重量%以上含有することが好ましく、さら
には100重量%含有することがより好ましい。親水性
モノマーとしては、N−メチロールアクリルアミド基を
有するビニル化合物などがあげられるが、ポリマーの合
成繊維に対する親和性、入手容易性などの観点から、N
−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリ
ルアミドが好ましい。
【0061】該方法によって得られた吸湿性は、本発明
における繊維構造体を着用する上で、身体から不感蒸泄
等により放出された水分を、適度に繊維構造体の外に放
湿することにより着用時のムレ感をなくす、あるいは、
吸着熱によって着用時の保温性を高めるなど、着用環境
を快適に保つことができる。このことはすでに公知であ
る。吸湿性の程度としては、摂氏20度、湿度65%R
H環境下における吸湿率と、摂氏30度、湿度90%R
H環境下における吸湿率との差が2%以上10%以下で
あることが好ましい。
【0062】本発明において、防汚性を付与する方法と
しては、該繊維構造体の繊維表面に親水性有機化合物ま
たはシリカ化合物を固着させる方法、あるいは、親水性
樹脂またはフッ素系撥水剤を固着させる方法が好まし
い。
【0063】前者において、親水性有機化合物は、ポリ
アルキレングリコール、芳香族ジカルボン酸、アルキレ
ングリコールのブロック共重合対などが好ましく用いら
れる。該親水性有機化合物を繊維構造体上に固着させる
方法としては、ノニオン系またはアニオン系の界面活性
剤を用いて水に分散させた後摂氏100度〜摂氏210
度で熱処理を行う。該親水性有機化合物の繊維構造体に
対する付着量としては、0.01重量%以上5.0重量
%以下であることが好ましい。また、シリカ化合物は、
有機物によって変性されているものが好ましい。中で
も、変性オルガノシリケートがより好ましく用いられ
る。該シリカ化合物を繊維構造体上に固着させる方法は
特に制限はないが、水中あるいは溶剤中に分散させた溶
液に構造物を浸漬し、目標となる付着量になるようにマ
ングル等で絞り、摂氏100度〜摂氏140度で熱処理
する方法が好ましい。該シリカ化合物の繊維構造体に対
する付着量としては、0.1重量%以上5.0重量%以
下であることが好ましい。
【0064】後者において親水性樹脂は、たとえばポリ
エチレングリコールなどの親水基を有するものであり、
フッ素系撥水剤は、ポリフルオロアルキル基を側鎖に有
するもので、これらの樹脂の両方を有していている場合
は、撥水効果も兼ね揃えることができるため、より好ま
しい。
【0065】本発明において、消臭性を付与する方法と
しては、物理吸着系、中和系、酸化分解系、マスキング
系のいずれの消臭機構をも採用することができる。ま
た、これらの機構を有する種々消臭剤をバインダーで固
着させる方法があるが、中でもチタンとケイ素からなる
複合酸化物が好ましい。該複合酸化物は、100〜30
0m2/gの比表面積を有し平均一次粒子径1〜20n
mであることがより好ましく、マイナスイオン発生の相
乗効果も有する。また、該複合酸化物の繊維構造物に対
する付着量としては、0.05重量%以上30重量%で
あることがより好ましい。
【0066】本発明において、抗菌性、制菌性を付与す
る方法としては、分子量200〜700、無機性/有機
性=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピ
リジン系抗菌剤を含む液中に、構造物を浸し、常圧また
は加圧の下で、摂氏90度〜160度の条件で液中処理
する方法があげられる。また、該条件に当てはまるピリ
ジン系抗菌剤を、パディング処理またはスプレー処理に
よって構造物に付与した後、摂氏160度〜200度の
条件で乾熱または湿熱の過熱処理をする方法もあげられ
る。こうして構造物に付与されたピリジン系抗菌剤は、
合成繊維に対し強固に付着または吸尽、拡散するので、
摂氏60度〜80度の工業洗濯を多数回繰り返しても、
抗菌性、制菌性の低下がない。
【0067】本発明の繊維構造体は、リラクゼーション
効果を与えたい、人間を含む動物が活動する場所等に好
適に用いられ、寝装品、衣料品、インテリア用品、車輌
の内装材等に用いるのが好適である。
【0068】
【実施例】以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例中の「%」および「部」とは、
断らない限り重量基準である。また、実施例中での品質
評価は次の方法に従った。 <平均細孔半径の測定> 水銀圧入法細孔分布測定(PD) 装置:カルロエルバ2200型 SEMによる拡大写真撮影 <比表面積の測定> 装置:QUANTA CHROME社製 QUANTA
SORB OS−8 測定条件:DET−1点法、流通法、TDC検出 前処理:N2下 摂氏250度×15分 <遠赤外線の測定> 装置:フーリエ変換型赤外線分光光度計(FTIR)
機種JIR−E500 測定条件:分解能 1/16cm、積算回数 200
回、検知器 MCT 測定温度:摂氏35度 評価:黒体に対する平均放射率(%) <マイナスイオンの測定> 装置:AIR ION COUNTER IC−100
0(アルファ・LAB社(USA)製) 測定条件:室温 摂氏20度±1、湿度50±3%、室
内広さ3×5×5m、測定時間 5分、 吸引量 12
L/分、サンプルサイズ 20×30cm 評価内容:測定時間5分間 マイナスイオンおよびプラスイオンの平均発生量を測定
する。
【0069】測定手順として、 (1)20×30cmの評価対象布を8枚重ねに折り、
5cm×15cmにする。 布団等、重ね折りが困難
なものは折らない。 (2)(1)で得たサンプルの両端部を両手で持ってA
IRION COUNTERの測定部から10cm以内
の距離に移動する。 (3)両手使ってサンプルの中央を中心に上下に揉む。
布団等、厚みがあるものについてはサンプルの中央を両
手で叩く。 (4)上記測定手順(1)〜(3)を3回繰り返し、平
均値を発生イオン量とする(単位は個/CC)。 (5)(3)の条件下において、摩擦は動摩擦において
500Pa以上であり、繰り返し応力は500Pa以上
とする。 <皮膚表面温度の測定> 装置:サーモグラフィ AV10 TV−200 感度 摂氏0.01度、範囲 摂氏−20〜200度 サンプル:本発明の加工布、未加工布を用い各々肌着を
作成 測定室内条件:室温 摂氏21.5±0.5度、湿度
65±1%RH 測定方法:被験者を測定室内で上半身裸で1時間椅座安
静状態で室内環境に順化させる。その後、被験者の上半
身を繊維構造体で被い、30分間椅座安静後繊維構造体
を取り、さらに10分後の背中部5カ所の皮膚温をサー
モグラフィで測定した。
【0070】被験者は5人で実施した。 <吸湿性の測定>吸湿性は次式で得られるΔMRで表
す。
【0071】ΔMR(%)=MR2−MR1 MR1:摂氏105度の乾熱乾燥機内に2時間放置し絶
乾状態とした後、摂氏20度×湿度65%RH雰囲気下
に24時間放置したときの吸湿率(%)を言い、例えば
衣服であれば、洋服ダンスの中に入っている状態、すな
わち着用前の環境に相当する。
【0072】MR2:前述の絶乾状態から、摂氏30度
×湿度90%RH雰囲気下に24時間放置した時の吸湿
率(%)を言い、例えば衣服であれば、運動状態におけ
る衣服内の環境にほぼ相当する。
【0073】ΔMR:MR2からMR1の値を差し引い
た値で表されるものであり、たとえば衣服であれば、衣
服を着用してから運動したときに、衣服内のムレをどれ
だけ吸収するかに相当し、ΔMR値が高いほど快適とい
える。
【0074】一般に、ポリエステルのΔMRは0%、ナ
イロンで2%、木綿で4%、 ウールで6%程
度である。 <防汚性の測定(黒ずみ)> 手順1:ポリエチレン袋(20リットル)に摂氏100
度で2時間乾燥させた表1に示す組成の汚染物0.2g
と、タテ10cm、ヨコ16cmのサンプルとICIピ
リング用ゴム管を1本入れる。摂氏20度×65%RH
の空気で袋を膨らませ(約10リットルにする)輪ゴム
で止める。
【0075】
【表1】
【0076】手順2:手順1のポリエチレン袋をICI
試験器の箱の中に入れ、1時間回転させる。その後サン
プルを取り出す。
【0077】手順3:処理サンプルを標準洗濯条件で1
回洗濯する。手順1〜3をさらに2回繰り返す。
【0078】手順4:上記のとおり汚染剤付着・洗濯を
3回繰り返したサンプルと未処理のサンプルのL値を測
色計で測定し、その差であるΔL値を計算する。 <検知管による消臭率評価>500mlのポリエチレン
製容器に10cm×10cmの加工布を入れ、初期濃度
が200ppmになるようにアンモニアガスを入れて密
閉し、30分間放置後、ガス検知管で残留アンモニアガ
ス濃度を測定した。なお、消臭率は下記式で算出した。 消臭率(%)=([初期濃度]−[30分後の残留濃
度])/[初期濃度]×100 <防汚性の測定(油汚れ)> B重油除去法(SR性):試験布をガラス板上に広げ、
B重油(JIS K2205 2種)を0.1ミリリッ
トル滴下し、その上にガラス板を置き、さらに200g
の荷重を乗せ、60秒後に荷重とガラス板を取り外し、
余分のB重油を拭き取り、室温に24時間放置した後、
試験布とバラスト布で500gにし、市販の合成洗剤
(花王石鹸(株)製:商標アタック)50gとともに、浴
量25リットル(水道水使用)にして家庭用電気洗濯機
で、摂氏40度、5分間処理した後、すすぎ、風乾し
た。乾燥した試験布は、残存するシミの状態を判定標準
写真板と比較し、該当する判定級(表2)で表した。な
お、判定写真板は、エーエーティーシーシー テストメ
ソッド130−1970(AATCC Test Me
thod 130−1970)のものを使用した。
【0079】
【表2】
【0080】<実用評価>下記に示される実施例1〜1
0の加工布について、種々用途に使用する製品を作成し
実用試験を実施した。実用期間は2週間であり、各々5
名のパネラーを用いた。5人中3名以上が、イライラし
なくなる、肩こりがなくなる、長時間作業しても疲れな
いなど、何らかの通常に対して良好な効果が得られた場
合を◎で表し、2名または1名が同様の効果を得られた
場合は○で表し、1名も効果が得られなかった場合は×
で表している。 <抗菌性の測定>評価方法は、統一試験法を採用し、試
験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を用いた。試験方
法は、滅菌試験布に上記試験菌を中加し、18時間培養
後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の
基準に従った。
【0081】log(B/A)>1.5の条件下、lo
g(B/C)を静菌活性値とし、2.2以上を合格とし
た。ただし、Aは、無加工品の接種直後分散回収した菌
数、Bは、無加工品の18時間培養後分散回収した菌
数、Cは、加工品の18時間培養後分散回収した菌数を
表す。
【0082】[実施例1]56dtex、144フィラ
メントの仮ヨリ加工ポリエステル長繊維をタテ糸および
ヨコ糸に用い、タテ密度188本/in、ヨコ密度11
8本/inで平組織にて製織した。次いで、リラックス
精練、プレセット、染色した後、撥水剤アサヒガードA
G710(明成化学(株)製商品名)を3重量%に含有
した水分散液に、上記ポリエステルタフタを浸漬し、絞
り率40%にピックアップし、ヒートセッターにて13
0℃で30秒の乾燥熱処理を施し後、さらに170℃で
1分キュアリング処理を施し、タテ密度206本/i
n、ヨコ密度120本/inで仕上げた表地を得た。得
られた表地の単位面積当たりの光透過面積は14%であ
った。さらに、孟宗竹を切断、分割した後、ハンマーミ
ル型粉砕装置を用いて、平均径2mm、平均長50mm
に細繊維化したもの300gと、通常の工程を経て1.
1dtex、平均長50mmのポリエステル原綿200
gを混綿し、厚さ5mmの綿状のシートを作成し、これ
を中綿とした。さらに、次に、83dtex、24フィ
ラメントのナイロンマルチフィラメントを使用したサテ
ントリコットのカット起毛品を、月桃を凍結後10μm
に粉砕して粉体とし、該粉体を濃度20%の水溶液と
し、これを濃度45%のアクリル系バインダー15g/
lに対し50g/l投入して加工液とし、この加工液に
浸漬後、マングルで絞り(絞り率80%)、摂氏130
度×2分で乾燥後、ピンテンターで摂氏180度×30
秒間乾熱処理を行い、裏地を得た。この時の月桃粉末の
付着量は繊維布帛に対して0.8重量%、アクリル樹脂
は0.5重量%であった。また、表地の摩擦帯電列は、
中綿および裏地のそれよりマイナスに位置するものであ
り、裏地の摩擦帯電列は、中綿および表地地のそれより
プラスに位置するものであった。
【0083】上記の表地と中綿、裏地を使用して、防寒
衣を縫製し実用評価を行った。結果を表3に示す。
【0084】表3から明かなように、実施例1の防寒衣
は、マイナスイオン発生およびマイナスイオン制御性、
吸湿性、さらに保温性が非常に優れたものであり、着用
時のリラックス効果も高いものであった。
【0085】[実施例2]実施例1で得られた表地と裏
地を使用して、ウィンドブレーカーを縫製し実用評価を
行った。結果を表3に示す。
【0086】表3から明かなように、実施例2のウィン
ドブレーカーは、マイナスイオン発生および制御性、吸
湿性、保温性は非常に優れたものであった。
【0087】[実施例3]実施例1で得られた表地と、月
桃を粉砕した粉体のかわりに、茶葉を粉砕した粉体を用
いる以外は、実施例1と同様の方法で得た裏地を使用し
て、ウィンドブレーカーを縫製し、実用評価を行った。
結果を表3に示す。
【0088】表3から明かなように、実施例3のウィン
ドブレーカーは、マイナスイオン発生および制御性は非
常に優れたものであった。
【0089】[実施例4]無機の多孔質物質として、平
均細孔半径10nm、比表面積38m2/gの稚内珪藻
土粉体をポリエステル繊維重量に対し3重量%練り込
み、紡糸、延伸、乾燥など通常の工程を経て、56dt
ex、24フィラメントの加工糸を得た。かかる糸を裏
面に、また、167dtex、48フィラメントの原糸
で通常の工程を経て仮撚り加工したものを表面に、22
ゲージ、17インチの丸編み機を用いて袋編みの二重編
地を編成し、通常の加工条件により、精練、乾燥、中間
セット、染色を行った。この時、表面の単位面積当たり
の光透過面積率は68%であった。こうして得られた繊
維構造体で長袖丸首シャツの肌着を作成し、実用評価し
た結果を表3に示す。
【0090】表3から明かなように、実施例4の肌着
は、着用時のマイナスイオン発生およびマイナスイオン
制御性に優れたものであり、着用時のリラックス効果も
高く、日常の疲労感が軽減されるものであった。
【0091】[実施例5]無機の多孔質物質として、稚内
珪藻土粉体のかわりに、トルマリン鉱石粉末を使用する
以外は、実施例4と同様の方法で得た二重編地を用いて
長袖丸首シャツの肌着を作成し、実用評価を行った。ト
ルマリン鉱石としては、平均粒径が1.2μmであり、
(Na,Ca)(Li,Al,Mg,Fe,Mn)3
6 (BO3 3 Si6 18(OH)4 で示されるもの
を用いた。結果を表3に示す。
【0092】表3から明かなように、実施例5の肌着
は、着用時のマイナスイオン発生およびマイナスイオン
制御性に優れたものであり、着用時のリラックス効果も
高く、日常の疲労感が軽減されるものであったあった。
【0093】[実施例6]表外面層にカーボンブラックを
3.0重量%含有する、56dtex、18フィラメン
トのナイロンマルチフィラメント、裏外面層に、後加工
時に細化処理することで得た、56dtex、630フ
ィラメントの細化可能型複合ナイロンマルチフィラメン
ト、中間層に、22dtexのナイロンモノフィラメン
トを用い、ダブルラッセル編機を用いて三層構造編地を
得た。この編地を通常の方法により、精練、乾燥、中間
セット、染色を行った後、10重量%のN−メチロール
アクリルアミドと10重量%のメタクリル酸および0.
3重量%の過硫酸アンモニウムを含む水溶液に浸漬後、
マングルで絞り率60%になるように絞り、次いで摂氏
110度の高温スチーマに3分間投入過熱し重合処理を
行った。次に接し100度で20分間の湯洗浄の後、乾
燥した。さらに亜硫酸水素ナトリウム(20%owf)
と硫酸アンモニウム(5%owf)を添加した液流染色
機で摂氏100度で20分間吸湿発現処理(浴比1:4
0)を行った後、乾燥した。次いでテンターで摂氏17
0度でセットし、試験布Aとした。
【0094】次に、桐材を凍結後10μmに粉砕して粉
体とし、該粉体を濃度20%の水溶液とし、これを濃度
45%のアクリル系バインダー15g/lに対し50g
/l投入して加工液とした。試験布Aを加工液に浸漬
後、マングルで絞り(絞り率80%)、摂氏130度×
2分で乾燥後、ピンテンターで摂氏180度×30秒間
乾熱処理を行い、機能性付与加工布を得た。この時の桐
材粉末の付着量は繊維布帛に対して0.8重量%、アク
リル樹脂は0.5重量%であった。また、表外面層の単
位面積当たりの光透過面積率は45%であった。
【0095】こうして得られた三層構造編地を用いて裏
地とし、実施例1で用いた表地を用いてウィンドブレー
カーを縫製し、実用評価を行った。結果を表3に示す。
【0096】表3から明らかなように、実施例6のウィ
ンドブレーカーは、マイナスイオン発生および制御性、
吸湿性に優れたものであり、実用時のリラックス効果が
高く、日常の疲労感が軽減されるだけでなく、ムレ感も
なく快適であり、保温性に富んだものであった。
【0097】[実施例7]竹材を原料とし、ビスコース法
に基づき通常の工程を経て得られた1.1dtex、平
均長50mmの竹レーヨン繊維と、通常の工程を経て得
られた1.1dtex、平均長50mmのポリエステル
原綿を3:7の割合で混綿し、通常の工程を経て20番
手の紡績糸とした。こうして得られた紡績糸裏糸に使用
し、通常の工程を経た1.1dtex、平均長50mm
のポリエステル原綿100%の紡績糸を表糸として、両
面編の靴下編機を用いて靴下を作成して実用評価を行っ
た。この時、表面の摩擦帯電列は、裏面のそれよりマイ
ナス側に位置する。結果を表3に示す。
【0098】表3から明かなように、実施例7の靴下
は、マイナスイオン発生および制御性に優れ、着用時の
足の疲労感が軽減されることがわかった。また、抗菌
性、消臭性にも優れていることがわかった。
【0099】[実施例8]繊維構造物として、単繊維繊度
7.2dtex、繊維長64mmである、ポリエチレン
テレフタレート繊維100%からなる布団中入れ綿を、
無機の多孔質物質として、福島県棚倉町の山中の断層に
含まれている古代海洋腐食質泥を平均粒子径10μmに
粉砕した粉末を20重量%含んだ水分散体を30g/
l、KT−7014(高松油脂(株)製、シリコーン樹
脂)20g/lとで調整した水分散処理液に浸し、マン
グルでピックアップ率80%で絞った後、摂氏130度
で5分間予備乾燥した。その後、摂氏170度で5分間
熱処理した。この泥の平均細孔半径は45nmで、比表
面積は41m2/gであった。次に、単繊維繊度1.1
dtex、繊維長50mmであるポリエステル原綿と木
綿原綿を1:1の割合で混綿し、通常の工程を経て20
番手の紡績糸をなし、タテ密度148本/inch、ヨ
コ密度125本/inchの平織物を、通常の方法で精
練、乾燥、中間セット、染色を行った後、布団側地とし
て縫製した。この布団側地の単位面積当たりの光透過面
積は65%であった。こうして得られた布団中入れ綿と
布団側地を用いて、掛け布団を作成し、実用評価を行っ
た。この時、布団側地の摩擦帯電列は、布団中入れ綿の
それよりプラス側に位置する。結果を、表3に示す。
【0100】表3から明らかなとおり、実施例8の掛け
布団は、マイナスイオン発生に優れるものであり、使用
中は寝付きも良く、目覚めた時の爽快感を感じるもので
あった。
【0101】[実施例9]竹材を原料とし、ビスコース法
に基づき通常の工程を経て得られた1.1dtex、平
均長50mmの竹レーヨン繊維と、通常の工程を経て得
られた1.1dtex、平均長50mmのアクリル原綿
を4:6の割合で混綿し、通常の工程を経て20番手の
紡績糸とした。こうして得られた紡績糸裏糸に使用し、
通常の工程を経た1.1dtex、平均長50mmのポ
リエステル原綿100%の紡績糸を表糸として、22ゲ
ージの両面丸編機にてリバーシブル編組織となる丸編地
を編成し、通常の加工条件により、精練、乾燥、中間セ
ット、染色を行った。次いで、下記抗菌剤15g/l、
KT−7014(高松油脂(株)製、シリコーン樹脂)
20g/lとで調整した水分散処理液に浸漬した後、マ
ングルでピックアップ率80%で絞った後、ピンテンタ
ーで摂氏130度で2分間乾燥し、その後、摂氏170
度で1分間の乾燥処理を行った。
【0102】抗菌剤としては、2−ピリジルチオール−
1−オキシド亜鉛、ナフタレンスルホン酸のホルマリン
縮合物およびグニンスルホン酸ナトリウム、水をスラリ
ー化し、ガラスビーズを用いて、湿式粉砕処理を施し、
平均粒径1μmのコロイド組成物を用いた。得られた丸
編地を使用して肌着を作成し、実用評価を行った。この
時、表面の摩擦帯電列は、裏面のそれよりマイナス側に
位置する。結果を表3に示す。
【0103】表3から明かなように、実施例9の肌着
は、着用時のマイナスイオン発生およびマイナスイオン
制御性、抗菌性に優れたものであり、着用時のリラック
ス効果も高く、日常の疲労感が軽減されるものであっ
た。
【0104】[実施例10]56dtex、144フィラ
メントの仮ヨリ加工ポリエステル長繊維をタテ糸および
ヨコ糸に用い、タテ密度188本/in、ヨコ密度11
8本/inで平組織にて製織した。次いで、リラックス
精練、プレセット、染色した後、タテ密度206本/i
n、ヨコ密度120本/inで仕上げた表地を得た。得
られた表地の単位面積当たりの光透過面積は14%であ
った。
【0105】この布帛に、無機の多孔質物質として、福
島県棚倉町の山中の断層に含まれている古代海洋腐食質
泥を平均粒子径10μmに粉砕した粉末を20重量%含
んだ水分散体を30g、ボンコート3750(大日本イ
ンキ(株)製、ウレタン樹脂)を20g、ライトエポッ
クT−23M(共栄社化学(株)製、アクリル樹脂)を5
0g、アンモニア水溶液(2%)を10gとで調整した
コーティング用処理液を、ナイフコーターでコーティン
グし、摂氏130度で5分間乾燥した。布帛上の固形分
重量は、4.5g/m2 であった。また、この泥の平均
細孔半径は45nmで、比表面積は41m2/gであっ
た。こうして得られたコーティング布帛を用いてカーテ
ンを作製し、部屋に吊して実用試験を行った。結果を表
3に示す。
【0106】表3から明かなように、実施例10のカー
テンは、使用時のマイナスイオン発生およびマイナスイ
オン制御性に優れたものであり、使用時のリラックス効
果も高く、日常の疲労感が軽減されるものであった。
【0107】[実施例11]実施例8の構造体を用いて自
動車のヘッドレストを作成し、実用評価を行った。結果
を表3に示す。
【0108】表3から明らかなとおり、実施例11のヘ
ッドレストは、マイナスイオン発生に優れるものであ
り、使用中は運転の疲れが少なく感じるものであった。
【0109】[実施例12]JIS染色堅ろう度試験用
(JIS L 0803準拠)の毛織物((財)日本規
格協会品)を用い、30cm×30cmサイズの袋状に
縫製したものを側地とし、孟宗竹を切断、分割した後、
ハンマーミル型粉砕装置を用いて、平均径2mm、平均
長50mmに細繊維化したもの500gを充填材とし
て、繊維構造物を作成した。
【0110】得られた繊維構造物についての評価結果を
表4に示す。マイナスイオン発生量、吸湿性、抗菌性、
消臭性は非常に優れたものであった。
【0111】[実施例13]孟宗竹の替わりに桐材を用い
る以外は、実施例12と同様に処理を行った。
【0112】得られた繊維構造物についての評価結果を
表4に示す。マイナスイオン発生量、吸湿性、抗菌性、
消臭性は非常に優れたものであった。
【0113】[実施例14]単糸平均繊度が3.3デシテ
ックスのナイロン100%の紡績糸を用いた目付150
g/m2の織物を用い、30cm×30cmサイズの袋
状に縫製したものを側地とし、月桃葉を切断、分割した
後、ハンマーミル型粉砕装置を用いて、平均径2mm、
平均長30mmに細繊維化したもの500gを充填材と
して、繊維構造物を作成した。
【0114】得られた繊維構造物についての評価結果を
表4に示す。マイナスイオン発生量、吸湿性、抗菌性、
消臭性は非常に優れたものであった。
【0115】[実施例15]月桃葉の替わりに熊笹葉を用
いる以外は、実施例14と同様に処理を行った。
【0116】得られた繊維構造物についての評価結果を
表4に示す。マイナスイオン発生量、吸湿性、抗菌性、
消臭性は非常に優れたものであった。
【0117】[実施例16]単糸平均繊度が3.3デシテ
ックスのポリエステル100%の紡績糸を用いた目付1
80g/m2の織物を用い、30cm×30cmサイズ
の袋状に縫製したものを側地とし、茶葉を切断、分割し
た後、ハンマーミル型粉砕装置を用いて、平均径2m
m、平均長20mmに細繊維化したもの500gを充填
材として、繊維構造物を作成した。
【0118】得られた繊維構造物についての評価結果を
表4に示す。マイナスイオン発生量、吸湿性、抗菌性、
消臭性は非常に優れたものであった。
【0119】[実施例17]側地として、JIS L 08
03に準拠した毛織物を170cm×140cmサイズ
の袋状に縫製した。充填材に用いる基布として、ポリエ
ステル不織布“アクスター”(東レ(株)製、品番D5
100−8T)を用いた。無機多孔質として、福島県棚
倉町の山中の断層に含まれる古代海洋腐植質泥を用い
た。該泥の平均細孔半径は45nm、比表面積は41.
0g /m2であり、組成分析の結果、二酸化ケイ素5
6.2重量%、酸化アルミニウム12.5%、酸化鉄
4.3%、酸化カルシウム3.5%、酸化マグネシウム
1.6%、硫黄1.0%、水分8.0%であった。ま
た、遠赤外線を測定した結果、放射率は88%であっ
た。充填材基布の加工剤として、該泥をヘキサメタリン
酸ナトリウムを分散剤として、湿式粉砕器で微粒子化、
分散したものを用いた。無機多孔質の平均粒子径は0.
47μmであり、ヘキサメタリン酸ナトリウムの添加量
は5%、泥の添加量は20%であった。充填材の作製方
法としては、充填材基布を下記組成の処理液に浸漬後、
マングルで絞り(絞り率80%)、130℃×2分間で
乾燥後、ピンテンターで180℃×30秒間乾熱処理を
行った。該充填材の無機多孔質付着量は繊維重量に対し
て0.8%、アクリル樹脂は0.5%であった。 処理液の配合比(水分散体) 加工剤(濃度20%) 50g/l アクリル樹脂(濃度45%) 15g/l 上記方法により得られた側地と充填材を用い、繊維構造
物を作成した。得られた繊維構造物についての評価結果
を表4に示す。マイナスイオン発生量、保温効果、消臭
効果は非常に優れたものであった。
【0120】[実施例18]側地として、単糸平均繊度が
3.3デシテックスのナイロン100%の紡績糸を用い
た目付150g/m2 の織物を170cm×140cm
サイズの袋状に縫製したものを用い、無機多孔質とし
て、実施例17で用いた古代海洋腐植質泥の200メッ
シュ粉末85%にソーダガラス粉と粘土の200メッシ
ュ粉末15%を混練、粒状成形して電気炉にて1,05
0℃×20時間脱気焼成した多孔質セラミックスを用い
た以外は、実施例17と同様に処理を行った。また、無
機多孔質の平均粒子径は0.55μmであった。上記方
法により得られた側地と充填材を用い、繊維構造物を作
成した。得られた繊維構造物についての評価結果を表4
に示す。マイナスイオン発生量、保温効果、消臭効果は
非常に優れたものであった。
【0121】[実施例19]無機多孔質として、滋賀県信
楽町の山中の断層に含まれる古代湖底腐植質泥を用いる
以外は、実施例17と同様に処理を行った。泥の平均細
孔半径は38nm、比表面積は35.0g/m2 であ
り、組成分析の結果、二酸化ケイ素60.5重量%、酸
化アルミニウム10.8%、酸化鉄6.8%、酸化カル
シウム2.9%、酸化マグネシウム2.3%、硫黄0.
7%、水分9.9%であった。また、遠赤外線を測定し
た結果、放射率は85%であった。また、無機多孔質の
平均粒子径は0.39μmであった。上記方法により得
られた側地と充填材を用い、繊維構造物を作成した。得
られた繊維構造物についての評価結果を表4に示す。マ
イナスイオン発生量、保温効果、消臭効果は非常に優れ
たものであった。
【0122】[実施例20]側地として、単糸平均繊度が
3.3デシテックスのアクリル100%の紡績糸を用い
た目付120g/m2 の織物を用いた以外は、実施例1
7と同様に処理を行った。得られた繊維構造物について
の評価結果を表4に示す。マイナスイオン発生量、保温
効果、消臭効果は優れたものであった。
【0123】[比較例1]56dtex、144フィラメ
ントの仮ヨリ加工ポリエステル長繊維をタテ糸およびヨ
コ糸に用い、タテ密度188本/in、ヨコ密度118
本/inで平組織にて製織した。次いで、リラックス精
練、プレセット、染色した後、撥水剤アサヒガードAG
710(明成化学(株)製商品名)を3重量%に含有し
た水分散液に、上記ポリエステルタフタを浸漬し、絞り
率40%にピックアップし、ヒートセッターにて130
℃で30秒の乾燥熱処理を施し後、さらに170℃で1
分キュアリング処理を施し、タテ密度206本/in、
ヨコ密度120本/inで仕上げた表地を得た。さら
に、通常の工程を経て1.1dtex、平均長50mm
のポリエステル原綿500gを、厚さ5mmの綿状のシ
ートを作成し、これを中綿とした。さらに、次に、83
dtex、24フィラメントのナイロンマルチフィラメ
ントを使用したサテントリコットのカット起毛品を裏地
とし、防寒衣を縫製し実用評価を行った。結果を表3に
示す。
【0124】表3から明かなように、比較例1の防寒衣
は、マイナスイオンの発生がなく、日常の疲労を強く感
じるだけでなく、吸湿性がないため、着用時のムレ感が
激しく不快なものであった。
【0125】[比較例2]比較例1で得られた表地と裏地
を使用して、ウィンドブレーカーを縫製し実用評価を行
った結果を表3に示す。
【0126】表3から明らかなように、比較例13のウ
ィンドブレーカーは、マイナスイオンの発生がなく、日
常の疲労を強く感じるだけでなく、着用時のムレ感が激
しく不快なものであった。
【0127】[比較例3]通常の工程を経て得た、56d
tex、24フィラメントの加工糸を裏面に、167d
tex、48フィラメントの原糸で通常の工程を経て仮
撚り加工したものを表面に、22ゲージ、17インチの
丸編み機を用いて袋編みの二重編地を編成し、通常の加
工条件により、精練、乾燥、中間セット、染色を行っ
た。こうして得られた繊維構造体で長袖丸首シャツの肌
着を作成し、実用評価した結果を表3に示す。
【0128】表3から明かなように、比較例14の肌着
は、着用時のマイナスイオン発生がなく、日常の疲労を
強く感じるものであった。
【0129】[比較例4]表外面層に56dtex、18
フィラメントのナイロンマルチフィラメント、裏外面層
に、後加工時に細化処理することで得た、56dte
x、630フィラメントの細化可能型複合ナイロンマル
チフィラメント、中間層に、22dtexのナイロンモ
ノフィラメントを用い、ダブルラッセル編機を用いて三
層構造編地を得た。
【0130】こうして得られた三層構造編地を用いて裏
地とし、実施例1で用いた表地を用いてウィンドブレー
カーを縫製し、実用評価を行った。結果を表3に示す。
【0131】表3から明らかなように、比較例4のウィ
ンドブレーカーは、マイナスイオン発生がなく、日常の
疲労感を感じるものであるだけでなく、実施例6に対し
て保温性に劣るものであった。
【0132】[比較例5]1.1dtex、平均長50m
mのポリエステル原綿を、通常の工程を経て20番手の
紡績糸とし、両面編の靴下編機を用いて靴下を作成し、
実用評価を行った。結果を表3に示す。
【0133】表3から明らかなように、比較例5の靴下
は、マイナスイオン発生がなく、着用時の足の疲労感を
強く感じるものであった。
【0134】[比較例6]単繊維繊度7.2dtex、繊
維長64mmである、ポリエチレンテレフタレート繊維
100%からなる布団中入れ綿と、単繊維繊度1.1d
tex、繊維長50mmであるポリエステル原綿を用
い、通常の工程を経て20番手の紡績糸をなし、タテ密
度148本/inch、ヨコ密度125本/inchの
平織物を、通常の方法で精練、乾燥、中間セット、染色
を行った後、布団側地として縫製した。こうして得られ
た布団中入れ綿と布団側地を用いて、掛け布団を作成
し、実用評価を行った。結果を表3に示す。
【0135】表3から明らかなとおり、比較例6の掛け
布団は、マイナスイオン発生がなく、着用中の寝付きが
悪く、目覚めた時に疲労感が強く残るものであった。
【0136】[比較例7]コーティングを施していない、
実施例10で使用した布帛を用い、カーテンを作製し、
同様に実用テストをおこなった。結果を表3に示す。
【0137】表3から明らかなとおり、比較例10のカ
ーテンは、使用時のマイナスイオン発生がなく、日常の
疲労を強く感じるものであった。
【0138】[比較例8]比較例8として比較例6の構造
体を用い、自動車のヘッドレストを作成し、実用評価を
行った。結果を表3に示す。
【0139】表3から明らかなとおり、比較例8のヘッ
ドレストは、マイナスイオンの発生性に欠け、使用中、
運転による疲労を強く感じるものであった。
【0140】[比較例9]熊笹葉の替わりに単糸平均繊度
20デシテックス、平均長38mmのポリエステル綿を
用いる以外は、実施例13と同様に処理を行った。
【0141】得られた繊維構造物と木組みを用いて椅子
作成し、実用評価を行った。結果を表3に示す。
【0142】表3から明らかなとおり、実施例13の椅
子は、マイナスイオン発生量が少なく、吸湿性、抗菌
性、消臭性が低く、使用して疲労を感じるものであっ
た。
【0143】
【表3】
【0144】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 裕利 大阪府大阪市北区堂島1丁目6番20号 東 レ株式会社大阪事業場内 (72)発明者 本田 秀信 東京都中央区日本橋室町2丁目2番1号 東レ株式会社東京事業場内 (72)発明者 齋藤 公一 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 3B084 DB00 4F100 AA01A AA01B AA01C AA01D AA01E AA19A AA19B AA19C AA19D AA19E AA20A AA20B AA20C AA20D AA20E AC00A AC00B AC00C AC00D AC00E AJ01A AJ01B AJ01C AJ01D AJ01E AJ04A AJ04B AJ04C AJ04D AJ04E AJ10A AJ10B AJ10C AJ10D AJ10E AK42 AL05A AL05B AL05C AL05D AL05E AS00A AS00B AS00C AS00D AS00E BA02 BA03 BA04 BA05 BA08 BA10A BA10B BA10C BA10D BA10E DE01A DE01B DE01C DE01D DE01E DG01A DG01B DG01C DG01D DG01E DJ01A DJ01B DJ01C DJ01D DJ01E GB33 GB72 JB06 JC00 JD05 JD15 JL06 YY00A YY00B YY00C YY00D YY00E

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2層以上からなる繊維構造体であって、摩
    擦または振動の少なくとも一つを伴う繰り返し応力が5
    00Pa以上の状況下において、該繊維構造体からの距
    離が10cm内の空気中の負帯電粒子の数が300個/
    cc以上になることを特徴とする繊維構造体。
  2. 【請求項2】該繊維構造体の少なくとも1層が、負帯電
    粒子発生体を含んでなる負帯電粒子発生層であることを
    特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
  3. 【請求項3】該繊維構造体の少なくとも1層が、負帯電
    粒子制御層および負帯電粒子透過層から選ばれた少なく
    とも1種を含むものであることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の繊維構造体。
  4. 【請求項4】該繊維構造体の少なくとも1層が、該繊維
    構造体を構成する表層であることを特徴とする請求項3
    に記載の繊維構造体。
  5. 【請求項5】該負帯電粒子制御層の摩擦帯電列が、負帯
    電粒子発生層の摩擦帯電列よりもマイナス側に位置する
    素材からなることを特徴とする請求項3または4に記載
    の繊維構造体。
  6. 【請求項6】該負帯電粒子制御層の光透過面積が、単位
    面積当たり83%未満であることを特徴とする請求項
    3、4または5に記載の繊維構造体。
  7. 【請求項7】該負帯電粒子透過層の摩擦帯電列が、負帯
    電粒子発生層の摩擦帯電列よりもプラス側に位置する素
    材からなることを特徴とする請求項3または4に記載の
    繊維構造体。
  8. 【請求項8】該負帯電粒子透過層の光透過面積が、単位
    面積当たり83%以上であることを特徴とする請求項
    3、4または7に記載の繊維構造体。
  9. 【請求項9】該負帯電粒子発生層が、獣毛、絹、竹、
    桐、月桃、熊笹、茶、トルマリン鉱石粉末および、無機
    の多孔物質粉末から選ばれた少なくとも1種を含んでな
    る繊維、セルロース系天然繊維および再生セルロース繊
    維から選ばれた少なくとも1種を含むものであることを
    特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の繊維構造
    体。
  10. 【請求項10】該負帯電粒子発生層を構成する繊維が、
    竹、桐、月桃、熊笹、茶、トルマリン鉱石粉末および、
    無機の多孔物質粉末から選ばれた少なくとも1種を、該
    繊維重量に対して0.1重量%以上50重量%未満含む
    ものであることを特徴とする請求項9に記載の繊維構造
    体。
  11. 【請求項11】該負帯電粒子発生層を構成する繊維が、
    竹、桐、月桃、熊笹、茶、トルマリン鉱石粉末および無
    機の多孔物質粉末から選ばれた少なくとも1種を、該繊
    維重量に対し0.1重量%以上30重量%未満の割合で
    練り込んでなる繊維を含むものであることを特徴とする
    請求項9に記載の繊維構造体。
  12. 【請求項12】該負帯電粒子発生層を構成する繊維が、
    竹、桐、月桃、熊笹、茶、トルマリン鉱石粉末および無
    機の多孔物質粉末から選ばれた少なくとも1種を、該繊
    維重量に対し0.1重量%以上30重量%未満の割合
    で、バインダーによって、該繊維表面に固着してなる繊
    維を含むものであることを特徴とする請求項9に記載の
    繊維構造体。
  13. 【請求項13】該繊維構造体が、表層及び内部充填層か
    らなることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記
    載の繊維構造体。
  14. 【請求項14】側地および負帯電粒子を発生する充填材
    とからなることを特徴とする繊維構造体。
  15. 【請求項15】該充填材が、竹、桐、月桃、熊笹、茶、
    トルマリン鉱石粉末および無機多孔質粉末から選ばれた
    少なくとも1種を含有する繊維であることを特徴とする
    請求項14に記載の繊維構造体。
  16. 【請求項16】該竹が、細繊維化した竹であることを特
    徴とする請求項15に記載の繊維構造体。
  17. 【請求項17】該充填材が、平均細孔半径20nm以上
    かつ比表面積20m2 /g以上である無機多孔質を含有
    することを特徴とする請求項15に記載の繊維構造体。
  18. 【請求項18】該無機多孔質が、二酸化ケイ素40重量
    %以上および酸化アルミニウム7重量%以上からなるこ
    とを特徴とする請求項17記載の繊維構造体。
  19. 【請求項19】該無機多孔質が、平均粒子径5μm以下
    の微粒子であることを特徴とする請求項17または18
    記載の繊維構造体。
  20. 【請求項20】該無機多孔質が、焼成されてなることを
    特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載の繊維構
    造体。
  21. 【請求項21】該側地が、ポリアミド系化合物を含有す
    ることを特徴とする繊維構造物であることを特徴とする
    請求項14〜20のいずれかに記載の繊維構造体。
  22. 【請求項22】該側地が、獣毛、ナイロンおよび絹から
    選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項
    14〜20のいずれかに記載の繊維構造体。
  23. 【請求項23】該繊維構造体を構成する少なくとも1層
    が、吸湿性、吸水性、消臭性、抗菌性、制菌性、透湿防
    水性、撥水性および防汚性から選ばれた少なくとも1種
    の性能を有することを特徴とする請求項1〜22のいず
    れかに記載の繊維構造体。
  24. 【請求項24】請求項1〜23のいずれかに記載の繊維
    構造体を用いた寝装品。
  25. 【請求項25】請求項1〜23のいずれかに記載の繊維
    構造体を用いた衣料品。
  26. 【請求項26】請求項1〜23のいずれかに記載の繊維
    構造体を用いたインテリア用品。
  27. 【請求項27】請求項1〜23のいずれかに記載の繊維
    構造体を用いた車輌の内装材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011214204A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Seihou:Kk ミロネクトン含有多機能繊維及びその繊維製品
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