JP2003043732A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP2003043732A JP2001228843A JP2001228843A JP2003043732A JP 2003043732 A JP2003043732 A JP 2003043732A JP 2001228843 A JP2001228843 A JP 2001228843A JP 2001228843 A JP2001228843 A JP 2001228843A JP 2003043732 A JP2003043732 A JP 2003043732A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性にすぐれ、感光体上へのフィルミング
等の汚染の少ない静電荷現像用トナーを提供する。 【解決手段】 バインダー樹脂、着色剤、及び少なくと
も2種のワックスを含有する静電荷像現像用トナーにお
いて、第1のワックスの表面張力が20〜28mN/m
の範囲であり、第2のワックスの表面張力が29〜35
mN/mの範囲であり、且つ第1のワックスの表面張力
と第2のワックスの表面張力との差が3mN/m以上で
あり、疎水性シリカが0.7重量%以上外添されたもの
である静電荷像現像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機及びプリンターに用いられる静電荷現像用トナーに
関する。さらに詳しくは、定着性に優れ、更に感光体へ
のフィルミング、現像ブレード等への固着の少ない静電
荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トナーが定着するときオフセ
ットを防止する離型剤としてトナー中にワックスが配合
されている。充分な耐オフセット性を得るには、トナー
中にワックスを多く配合すれば良いが、この場合トナー
の表面にワックスが露出して、帯電を不良にしたりフィ
ルミング等を起こす悪影響を発生する原因となり、1〜
5%の少量を使用するのが現状であった。近年、懸濁重
合法、乳化重合凝集法等の湿式重合法によるトナーの製
造が提案され、比較的多くのワックスを配合することが
可能となり、離型効果が向上し、オイルレスの定着機に
も使用されるようになったが、未だ露出の問題は十分に
解決しておらず露出を避けるためワックスをトナー中に
小さく分散させると、充分な離型性が得られ無いので高
耐久が要求される機種には適用されないのが現状であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来用いら
れていた静電荷像現像用トナーの欠点を克服し、定着性
を確保しつつ、感光体上へのフィルミング等の汚染の少
ないトナーを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み鋭意検討した結果、トナー中に配合された特定の表
面張力のワックスが分散されると離型性よりもむしろ定
着性の向上に効果が有り、その上にさらに特定の表面張
力のワックスが分散されると、トナー表面への露出の問
題が少なく良好な耐オフセット性が得られ、これら2種
の表面張力をもつワックスを使用することにより、上記
課題が解決できることを見出した。即ち本発明の要旨
は、バインダー樹脂、着色剤、及び少なくとも2種のワ
ックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、第1
のワックスの表面張力が31mN/m未満であり、第2
のワックスの表面張力が31mN/m以上であり、且つ
第1のワックスの表面張力と第2のワックスの表面張力
との差が3mN/m以上であり、疎水性シリカが0.7
重量%以上外添されたものである静電荷像現像用トナー
に存する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のトナーは、その構成成分
として、バインダー樹脂、着色剤、及びワックスを含
み、必要に応じて帯電制御剤、樹脂微粒子、及びその他
の添加剤等を含む。また、本発明のトナーは、ワックス
として表面張力の異なるものを少なくとも2種使用する
ものであり、その製造方法としては、混練/粉砕法、あ
るいは懸濁重合法や乳化重合/凝集法等の重合法のいず
れも用いることが出来る。中でも、重合法は、ワックス
含有量をトナー中の5〜40重量%と高くすることが出
来るので本発明の目的には好適である。また、高精細画
像を形成するためにはトナーの粒度分布をシャープにす
ることができる乳化重合/凝集法が特に好ましい。
【0006】乳化重合/凝集法により製造されたもので
あれば、円形度が高く、粒度分布を狭くすることができ
るので、凝集工程におけるトナー粒径の制御が容易とな
る。以下、好ましい実施態様である乳化重合/凝集法に
より製造されるトナーについて更に詳細に説明する。
【0007】乳化重合/凝集法によりトナーを製造する
場合、通常、重合工程、混合工程、凝集工程、熟成工
程、洗浄・乾燥工程を有する。すなわち、一般的には乳
化重合により得た重合体一次粒子を含む分散液に、着色
剤、帯電制御剤、ワックス等を混合し、この分散液中の
一次粒子を凝集させて体積平均粒径3〜8μm程度の粒
子凝集体とし、必要に応じて、これに樹脂微粒子等を付
着させ、必要に応じて、粒子凝集体あるいは樹脂微粒子
が付着した粒子凝集体を融着させ、こうして得られたト
ナー粒子をを洗浄、乾燥して製品のトナー粒子を得る。
【0008】○重合体一次粒子 本発明に用いられる重合体一次粒子は、従来よりトナー
に用いられる公知の樹脂を含むものであればいずれも使
用できるが、好ましくは、乳化重合により製造されたも
のが用いられる。乳化重合を行うにあたっては、ブレン
ステッド酸性基を有するモノマー(以下、単に酸性モノ
マーと称すことがある)またはブレンステッド塩基性基
を有するモノマー(以下、単に塩基性モノマーと称する
ことがある)と、ブレンステッド酸性基又はブレンステ
ッド塩基性基をいずれも有さないモノマー(以下、その
他のモノマーと称することがある)とを添加する事によ
り重合を進行させることが好ましい。この際、モノマー
同士は別々に加えても良いし、予め複数のモノマー混合
しておいて添加しても良い。更に、モノマー添加中にモ
ノマー組成を変更することも可能である。また、モノマ
ーはそのまま添加しても良いし、予め水や乳化剤などと
混合、調整した乳化液として添加することもできる。乳
化剤としては、前記の界面活性剤から1種又は2種以上
の併用系が選択される。
【0009】本発明で用いられるブレンステッド酸性基
を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸、等のカルボキシ
ル基を有するモノマー、スルホン化スチレン等のスルホ
ン酸基を有するモノマー、ビニルベンゼンスルホンアミ
ド等のスルホンアミド基を有するモノマー等があげられ
る。
【0010】また、ブレンステッド塩基性基を有するモ
ノマーとしては、アミノスチレン等のアミノ基を有する
芳香族ビニル化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリド
ン、等の窒素含有複素環含有モノマー、ジメチルアミノ
エチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ル、等が挙げられる。
【0011】また、これら酸性基を有するモノマー及び
塩基性基を有するモノマーは、それぞれ対イオンを伴っ
て塩として存在していても良い。このような、ブレンス
テッド酸性基又はブレンステッド塩基性基を有するモノ
マーの重合体一次粒子を構成するモノマー混合物中の配
合率は、好ましくは0.05重量%以上、更に好ましく
は1重量%以上であり、また、好ましくは10重量%以
下、更に好ましくは5重量%以下である。
【0012】その他のコモノマーとしては、スチレン、
メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレ
ン、p−n−ノニルスチレン、等のスチレン類、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸エチルヘキシル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸
エチルヘキシル、等の(メタ)アクリル酸エステル、ア
クリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−
ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリル
アミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、アクリル酸
アミドを挙げることができる。を挙げることができる。
この中で、特にスチレン、ブチルアクリレート、等が特
に好ましい。
【0013】更に、重合体一次粒子に架橋樹脂を用いる
場合、上述のモノマーと共用される架橋剤としては、ラ
ジカル重合性を有する多官能性モノマーが用いられ、例
えばジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペ
ンチルグリコールアクリレート、ジアリルフタレート等
が挙げられる。また、反応性基をペンダントグループに
有するモノマー、例えばグリシジルメタクリレート、メ
チロールアクリルアミド、アクロレイン等を用いること
が可能である。
【0014】好ましくはラジカル重合性の二官能性モノ
マーが好ましく、更に、ジビニルベンゼン、ヘキサンジ
オールジアクリレートが好ましい。このような、多官能
性モノマーのモノマー混合物中の配合率は、好ましくは
0.005重量%以上、更に好ましくは0.1重量%以
上、特に好ましくは0.3重量%以上であり、また、好
ましくは5重量%以下、更に好ましくは3重量%以下、
特に好ましくは1重量%以下である。
【0015】これらのモノマーは単独、または混合して
用いられるが、その際、重合体のガラス転移温度が40
〜80℃となることが好ましい。ガラス転移温度が80
℃を越えると定着温度が高くなりすぎたり、OHP透明
性の悪化が問題となることがあり、一方重合体のガラス
転移温度が40℃未満の場合は、トナーの保存安定性が
悪くなる場合がある。
【0016】重合開始剤は、モノマー添加前、添加と同
時、添加後のいずれの時期に重合系に添加しても良く、
必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせても良い。
乳化重合に際しては、必要に応じて公知の連鎖移動剤を
使用することができるが、その様な連鎖移動剤の具体的
な例としては、t―ドデシルメルカプタン、2−メルカ
プトエタノール、ジイソプロピルキサントゲン、四塩化
炭素、トリクロロブロモメタン、等があげられる。連鎖
移動剤は単独または2種類以上の併用でもよく、重合性
単量体に対して0〜5重量%用いられる。乳化重合は、
上記のモノマー類を水と混合し、重合開始剤の存在下、
重合するが、重合温度は通常50〜150℃、好ましく
は60〜120℃、更に好ましくは70〜100℃であ
る。
【0017】こうして得られた重合体一次粒子の体積平
均粒径は、通常0.02μm〜3μmの範囲であり、好
ましくは0.05μm〜3μm、更に好ましくは0.1
μm〜2μmであり、特に好ましくは0.1μm〜1μ
mである。なお、平均粒径は、例えばUPAを用いて測
定することができる。粒径が0.02μm より小さくな
ると凝集速度の制御が困難となり好ましくない。また、
3μmより大きいと凝集して得られるトナー粒径が大き
くなりやすく、3〜8μmのトナーを製造するには不適
当である。
【0018】上記乳化重合に用いる乳化剤としては、カ
チオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面
活性剤の中から選ばれる少なくともひとつの乳化剤が挙
げられる。カチオン界面活性剤の具体例としては、ドデ
シルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブ
ロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジ
ニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウ
ムブロマイド、等があげられる。また、アニオン界面活
性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデ
カン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、ドデシル硫酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸ナトリウム等があげられる。さらに、ノニオ
ン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンド
デシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエー
テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイル
ショ糖、等があげられる。
【0019】○着色剤 着色剤は無機顔料または有機顔料、有機染料のいずれで
も良く、またはこれらの組み合わせでも良い。これらの
具体的な例としては、カーボンブラック、アニリンブル
ー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロ
ー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガ
ル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ
系、縮合アゾ系染顔料など、公知の任意の染顔料を単独
あるいは混合して用いることができる。フルカラートナ
ーの場合にはイエローとしてベンジジンイエロー、モノ
アゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼンタとしてキナクリド
ン、モノアゾ系染顔料、シアンとしてフタロシアニンブ
ルーをそれぞれ用いるのが好ましい。
【0020】これらの内、シアン着色剤としては、C.
I.ピグメントブルー15:3、イエロー着色剤として
はC.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメン
トイエロー93、マゼンタ着色剤としては、C.I.ピ
グメントレッド238、C.I.ピグメントレッド26
9、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグ
メントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド12
2が好ましく用いられる。
【0021】本発明の乳化重合/凝集法にる製造方法で
は、重合体一次粒子の分散液と着色剤粒子を混合し、混
合分散液とした後、これを凝集させて粒子凝集体とする
が、着色剤は、乳化剤(前述の界面活性剤)の存在下で
水中に乳化させエマルションの状態で用いるのが好まし
く、着色剤粒子の体積平均粒径としては、0.01〜3
μmが好ましい。着色剤の使用量は、通常、重合体一次
粒子100重量部に対して1〜25重量部、好ましくは
3〜20重量部である。
【0022】○ワックス 本発明に用いられるトナーには、少なくとも2種のワッ
クスを含有させる。第一のワックスは表面張力が31m
N/m未満のものであり、20mN/m以上が好まし
く、32mN/m以下が好ましい。また、第2のワック
スは表面張力が31mN/m以上のものであり、37m
N/m以下が好ましく、32mN/m以上が好ましい。
具体的には第1のワックス(以下、低表面張力ワックス
と称することがある)としては、シリコーンオイル、ジ
アルキルポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサ
ン、カルボキシ変性ポリシロキサン等のシリコーン系ワ
ックス;一部がフッ素原子で置換された炭化水素、一部
がフッ素原子で置換されたエステル化合物、一部がフッ
素原子で置換されたケトン化合物等が挙げられる。
【0023】また、第2のワックス(以下、高表面張力
ワックスと称することがある)としては、低分子量ポリ
エチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレ
ン等のオレフィン系ワックス;パラフィンワックス;ベ
ヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ス
テアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワック
ス;水添ひまし油カルナバワックス等の植物系ワック
ス;ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケ
トン;アルキル基を有するシリコーン;ステアリン酸等
の高級脂肪酸;エイコサノール等の長鎖脂肪族アルコー
ル;グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコ
ールと長鎖脂肪酸により得られる多価アルコールのカル
ボン酸エステル、または部分エステル;オレイン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド;低分子
量ポリエステル等が挙げられる。
【0024】本発明においては、低表面張力ワックスと
高表面張力ワックスとの表面張力との差が3mN/m以
上必要である。3mN/m未満の場合には、2種のワッ
クスが共凝集時に混合されやすく、定着性と離型性とを
それぞれのワックスで担うには不都合となる。低表面張
力ワックスと高表面張力ワックスとの表面張力との差
は、5mN/m以上が好ましい。
【0025】なお、上述したワックスにおいて、同じ化
合物群に属するワックスであっても、表面張力は異なる
場合があるので、ワックスに用いる化合物の分子量や置
換基を適宜調整することにより、上述の範囲の表面張力
を持たせることが肝要である。また、これらワックス
は、バインダー樹脂に一部相溶するものが好ましく、ト
ナー中において、低表面張力ワックスの場合は好ましく
は0.01〜20重量%、更に好ましくは0.1〜15
重量%、特に好ましくは1〜10重量%がバインダー樹
脂に相溶しているものであり、高表面張力ワックスの場
合は好ましくは1〜70重量%、更に好ましくは3〜5
0重量%、特に好ましくは5〜30重量%がバインダー
樹脂に相溶しているものである。
【0026】これらのワックスの中で特に低温定着性を
向上させるために、高表面張力ワックスの融点は30℃
以上が好ましく、40℃以上が更に好ましく、50℃以
上が特に好ましい。また、100℃以下が好ましく、9
0℃以下が更に好ましく、80℃以下が特に好ましい。
融点が低すぎると定着後にワックスが表面に露出しべた
つきを生じやすく、融点が高すぎると低温での定着性が
劣る。また更に、高表面張力ワックスの化合物種として
は、脂肪族カルボン酸と一価もしくは多価アルコールと
から得られるエステル系ワックスが好ましく、エステル
系ワックスの中でも炭素数が20〜100のものが更に
好ましく、炭素数30〜60のものが特に好ましい。ま
た、低表面張力ワックスの化合物種としてはシリコーン
系ワックスが好ましい。
【0027】ワックスの使用量は、通常、低表面張力ワ
ックスはトナー中に0.1〜30重量%、好ましくは1
〜25重量%、更に好ましくは2〜20重量%、特に好
ましくは3〜15重量%である。また、高表面張力ワッ
クスはトナー中に0.1〜30重量%、好ましくは1〜
25重量%、更に好ましくは2〜20重量%、特に好ま
しくは3〜15重量%である。乳化重合/凝集法におい
て、ワックスは、予め乳化剤(前記界面活性剤)の存在
下に分散してエマルジョン化したワックス微粒子分散液
としたものを用いるのが好ましい。
【0028】ワックスは、凝集工程に存在させるが、こ
れには、ワックス微粒子分散液を重合体一次粒子及び着
色剤粒子と共凝集させる場合と、ワックス微粒子分散液
の存在化にモノマーをシード乳化重合させてワックスを
内包した重合体一次粒子を作成し、これと着色剤粒子を
凝集させる場合とがある。本発明のトナーにおいては、
ワックスを少なくとも2種用いるので、1)2種のワッ
クスを別々に重合体一次粒子に内包化する場合、2)1
種のワックスを重合体一次粒子にに内包化し、別の1種
のワックスをワックス微粒子として共凝集に用いる場
合、3)2種のワックスをそれぞれ共凝集に用いる場合
とがある。
【0029】ワックス微粒子の平均粒径は、0.01μ
m〜3μmが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2μ
m、特に0.3〜1.5μmのものが好適に用いられ
る。なお、平均粒径は、例えばホリバ社製LA−500
を用いて測定することができる。ワックスエマルジョン
の平均粒径が3μmよりも大きい場合には凝集時の粒径
制御が困難になりやすく、また、エマルジョンの平均粒
径が0.01μmよりも小さい場合には、分散液を作製
するのが困難である。
【0030】○帯電制御剤 本発明に用いられるトナーには、帯電量、帯電安定性付
与のため、帯電制御剤を添加しても良い。帯電制御剤と
しては、従来公知の化合物が使用される。例えば、ヒド
ロキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、
ナフトール系化合物、ナフトール系化合物の金属化合
物、ニグロシン系染料、第4級アンモニウム塩及びこれ
らの混合物が挙げられる。帯電制御剤の添加量は結着樹
脂100重量部に対し、0.1〜5重量部の範囲が好ま
しい。
【0031】乳化重合/凝集法において帯電制御剤を含
有させる方法として、重合体一次粒子を得る際に、帯電
制御剤をワックスと同時にシードとして用いたり、帯電
制御剤をモノマー又はワックスに溶解又は分散させて用
いたり、重合体一次粒子及び着色剤と同時に帯電制御剤
一次粒子を凝集させて粒子凝集体を形成したり、重合体
一次粒子及び着色剤を凝集させて、ほぼトナーとして適
当な粒径となった後に、帯電制御剤一次粒子を加えて凝
集させることもできる。この場合帯電制御剤も乳化剤
(前述の界面活性剤)を用いて水中で分散し、平均粒径
0.01〜3μmのエマルション(帯電制御剤一次粒
子)として使用することが好ましい。
【0032】○混合工程 本発明の製造法の凝集工程においては、上述の、重合体
一次粒子、着色剤粒子、ワックス、必要に応じて帯電制
御剤などの配合成分の粒子は、同時にあるいは逐次に混
合して分散するが、予めそれぞれの成分の分散液、即
ち、重合体一次粒子分散液、着色剤粒子分散液、ワック
ス微粒子分散液、必要に応じ帯電制御剤分散液を作製し
ておき、これらを混合して混合分散液を得ることが好ま
しい。また、ワックスは、重合体一次粒子に内包化され
たもの、すなわち、ワックスをシードとして乳化重合し
た重合体一次粒子を用いることにより、トナーに含有さ
せることが好ましい。
【0033】○凝集工程 上記の各粒子の混合分散液を凝集工程で凝集して粒子凝
集体を作成するが、この凝集処理には、攪拌槽内で、
1)加熱する方法と、2)電解質を加える方法、とがあ
る。
【0034】加熱して凝集を行う場合に、凝集温度とし
ては具体的には、5℃〜Tgの温度範囲(但し、Tgは
重合体一次粒子のガラス転移温度)であり、(Tg−1
0℃)〜(Tg−5℃)の範囲が好ましい。上記温度範
囲であれば、電解質を用いることなく好ましいトナー粒
径に凝集させることができる。また、加温して凝集を行
う場合、凝集工程に引き続いて熟成工程を行う場合に
は、凝集工程と熟成工程が連続的に行われ、その境界が
曖昧となる場合があるが、(Tg−20℃)〜Tgの温
度範囲に少なくとも30分間保持する工程があれば、こ
れを凝集工程とみなす。
【0035】凝集温度は所定の温度ですくなくとも30
分保持することにより所望の粒径のトナー粒子とするこ
とが好ましい。所定のの温度までは一定速度で昇温して
も良いし、ステップワイズに昇温しても良い。保持時間
は、(Tg−20℃)〜Tgの範囲で30分以上8時間
以下が好ましく、1時間以上4時間以下が更に好まし
い。このようにすることによって、小粒径であり、粒度
分布のシャープなトナーを得ることができる。
【0036】また、混合分散液に電解質を添加して凝集
を行う場合の電解質としては、有機の塩、無機塩のいず
れでも良いが、1価あるいは2価以上の多価の金属塩が
好ましく用いられる。具体的には、NaCl、KCl、
LiCl、Na2SO4、K2SO4、Li2SO4、MgC
2、CaCl2、MgSO4、CaSO4、ZnSO4
Al2(SO43、Fe2(SO43、CH3COON
a、C65SO3Na等が挙げられる。
【0037】電解質の添加量は、電解質の種類によって
も異なるが、通常は混合分散液の固形成分100重量部
に対して、0.05〜25重量部が用いられる。好まし
くは0.1〜15重量部、更に好ましくは0.1〜10
重量部である。電解質添加量が上記範囲より著しく少な
い場合には、凝集反応の進行が遅くなり凝集反応後も1
μm以下の微粉が残ったり、得られた粒子凝集体の平均
粒径が3μm以下となるなどの問題を生じる傾向にあ
る。また、電解質添加量が上記範囲より著しく多い場合
には、急速で制御の困難な凝集となりやすく、得られた
粒子凝集体の中に25μm以上の粗粉が混じったり、凝
集体の形状がいびつで不定形の物になるなどの問題を生
じる傾向にある。また、電解質を加えて凝集を行う場合
には、凝集温度は5℃〜Tgの温度範囲が好ましい。
【0038】○その他の配合成分 次に、本発明においては、上述の凝集処理後の粒子凝集
体表面に、必要に応じて樹脂微粒子を被覆(付着又は固
着)してトナー粒子を形成するのが好ましい。なお、上
述した帯電制御剤を凝集処理後に加える場合には、粒子
凝集体を含む分散液に帯電制御剤を加えた後、樹脂微粒
子を加えてもよい。
【0039】この樹脂微粒子は、乳化剤(前述の界面活
性剤)により水または水を主体とする液中に分散してエ
マルションとして用いるが、トナーの最外層に用いる樹
脂微粒子は、ワックスを含まないものが好ましい。樹脂
微粒子としては、好ましくは体積平均粒径が0.02〜
3μm、更に好ましくは0.05〜1.5μmであっ
て、前述の重合体一次粒子に用いられるモノマーと同様
なモノマーを重合して得られたもの等を用いることがで
きる。粒子凝集体に樹脂微粒子を被覆してトナーを形成
する場合、樹脂微粒子に用いられる樹脂は、架橋されて
いるものが好ましい。
【0040】○熟成工程 乳化重合/凝集法においては、凝集で得られた粒子凝集
体(トナー粒子)の安定性を増すために(Tg+20
℃)〜(Tg+80℃)(但し、Tgは重合体一次粒子
のガラス転移温度)の範囲で凝集した粒子間の融着を起
こす熟成工程を加えることが好ましい。熟成工程を加え
ることにより、トナー粒子の形状も球状に近いものとす
ることができ、形状制御も可能になる。この熟成工程
は、通常1時間から24時間であり、好ましくは1時間
から10時間である。熟成工程前の粒子凝集体は、一次
粒子の静電的あるいはその他の物理凝集による集合体で
あると考えられるが、熟成工程後は、粒子凝集体を構成
する重合体一次粒子は、互いに融着しており、好ましく
はほぼ球形となっている。なお、この様なトナーの製造
方法によれば、一次粒子が凝集した状態の葡萄型、融着
が半ばまで進んだジャガイモ型、更に融着が進んだ球状
等、目的に応じて様々な形状のトナーを製造することが
できる。
【0041】○洗浄・乾燥工程 上記の各工程を経ることにより得た粒子凝集体は、公知
の方法に従って固液分離し、粒子凝集体を回収し、次い
で、これを必要に応じて、洗浄した後、乾燥することに
より目的とするトナー粒子を得ることができる。このよ
うにして、体積平均粒径が3〜8μmと比較的小粒径の
トナーを製造することができる。しかもこうして得られ
たトナーは、粒度分布がシャープで、高画質及び高速化
を達成するための静電荷像現像用トナーとして適したも
のである。
【0042】本発明に用いられるトナーには、流動性や
現像性を制御する為に疎水性シリカを、外添前のトナー
(粒子凝集体)に対して0.7重量%以上外添して用い
る。疎水性シリカの外添量は、1.0〜5重量%が好ま
しく、1.0〜3重量部が更に好ましい。上記好ましい
範囲であれば、ワックスの露出を低減しつつ流動性が確
保できる。また、疎水性シリカ以外の公知の外添剤を添
加しても併用しても良く、例えば、アルミナ、チタニ
ア、等の各種無機酸化粒子、ビニル系重合体粒子等が使
用できるが、併用する場合、外添剤の全体量は、外添前
のトナーに対して1.0〜7重量%が好ましく、1.2
〜5重量%が更に好ましい。
【0043】本発明に用いられるトナーは、2成分現像
剤、マグネタイト含有トナー等の磁性1成分現像剤、非
磁性1成分現像剤に適用することができる。2成分現像
剤として用いる場合には、トナーと混合して現像剤を形
成するキャリアとしては、公知の鉄粉系、フェライト
系、マグネタイト系キャリア等の磁性物質または、それ
らの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性樹脂キ
ャリアを用いる事ができる。
【0044】キャリアの被覆樹脂としては、一般的に知
られているスチレン系樹脂、アクリル樹脂、スチレンア
クリル共重合樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン
系樹脂、フッ素系樹脂等が利用できるが、これらに限定
されるものではない。キャリアの平均粒径は、特に制限
はないが10〜200μmの平均粒径を有するものが好
ましい。これらのキャリアは、トナー1重量部に対して
5〜100重量部使用する事が好ましい。
【0045】トナーの粒子径を測定する方法としては、
市販の粒子径測定装置を用いることができるが、典型的
にはベックマン・コールター株式会社製の精密粒度分布
測定装置コールター・カウンター マルチサイザーII
が用いられる。本発明に用いられるトナーは、体積平均
粒径(Dv)が3〜8μmであることが好ましく、4〜
8μmが更に好ましく、4〜7μmが特に好ましい。体
積平均粒径が大きすぎると高解像度の画像形成に適さ
ず、小さすぎると粉体としての取り扱いが困難となる。
【0046】また、トナーの粒度分布としてはシャープ
なもののほうが粒子固体間の帯電性が均等となり易く好
ましい。具体的には、本発明の画像形成方法及び装置に
おいては、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(D
n)との関係が、1.0≦Dv/Dn≦1.3であるも
のが好ましく、Dv/Dnの値としては、1.25以下
が更に好ましく、1.20以下が特に好ましい。また、
Dv/Dnの下限値は1であるが、これば、全ての粒径
が等しいことを意味し、製造上困難であるので、1.0
3以上が好ましく、1.05以上が更に好ましい。
【0047】また、トナーは微細な粒子(微粉)が少な
いのが好ましい。微細な粒子が少ない場合には、トナー
の流動性が向上し、着色剤や帯電制御剤等均一に分布し
て帯電性が均一となりやすい。微細な粒子を測定するに
は、例えば、シスメックス社製フロー式粒子像分析装置
FPIA−2000が好適に用いられる。本発明におい
ては、フロー式粒子像分析装置による0.6μm〜2.
12μmの粒子の測定値(個数)が全粒子数の15%以
下であるトナーを用いるのが好ましい。これは、微細な
粒子が一定量より少ないことを意味しているが、0.6
μm〜2.12μmの粒子の数は10%以下が更に好ま
しく、5%以下が特に好ましい。また、該微粒子の下限
は特になく、全く存在しないのが最も好ましいが、それ
は製造上困難であり通常0.5%以上であり、好ましく
は1%以上である。
【0048】トナーの形状を定量化する方法として、シ
スメックス社製フロー式粒子像分析装置FPIA−20
00にてトナーを測定し、下式(I)より求められた値
の50%における累積粒度値に相当する円形度を50%
円形度と定義したときに、50%円形度が0.9〜1の
範囲のものが好ましい。 (I)円形度=粒子投影面積と同じ面積の円の周長/粒
子投影像の周長
【0049】トナーの50%円形度は、トナー粒子の凹
凸の度合いを示し、トナーが完全な球形の場合1とな
る。表面形状が複雑になるほど円形度の値は小さくな
る。球形に近いほど、粒子固体内での帯電量の局在化が
起こりにくく、現像性が均一になりやすい。従って、ト
ナーの50%は、0.92以上が更に好ましく、0.9
5以上が特に好ましい。また、完全な球を作ることは製
造上困難であるので、好ましくは0.995以下であ
り、更に好ましくは0.99以下である。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。 [ワックス粒子の調整例−1]ワックス成分であるペンタ
エリスリトールステアリン酸4置換体(ユニスターH−
476 日本油脂社製)30部、アニオン界面活性剤
(ネオゲンSC 第一工業製薬社製)0.3部、水70
部を90℃に加熱しディスパーで10分攪拌した。次い
で、この分散液をホモジナイザー(15ーM-8PA型
ゴーリン社製)を用い100℃ 50kg/cm2の条件
で乳化し体積平均粒径が0.2μmの乳化液(Wax
A)を得た。ワックスの表面張力(γS)は、松本恒隆
らの改良型滴型法(高分子化学、17、509(196
0))により接触角θを測定して得た。すなわち、室温
で前進接触角(θa)及び後退接触角(θr)から cosθ=(cosθa+cosθr)/2 表面張力γLの成分γLdとγLpの既知の液体を用い
て測定したθにより次式 (1+cosθ)γL=2(γSdγLd)1/2+2
(γSpγLp)1/2 によってγSp、γSdをもとめ、γSは次式より求め
た。 γS=γSd+γSp 本調整例−1で用いたワックスの表面張力は33であっ
た。
【0051】[ワックス粒子の調整例−2]表面張力が2
6のワックス成分、フェニル変成シリコーンマクロマー
(日本ユニカー社製)を用い上記調整例−1と同じ手順
で、平均粒径が0.3μmの乳化液(WaxB)を得
た。
【0052】[ワックス粒子の調整例−3]表面張力が3
5のワックス成分、ベヘン酸ベヘニル(ユニスターM2
222SL 日本油脂社製)を用い上記調整例−1と同
じ手順で、平均粒径が0.2μmの乳化液(WaxC)
を得た。
【0053】[ワックス粒子の調整例−4]表面張力が3
0のワックス成分、パラフィンワックス(HNP11
日本精蝋社製)を用い上記調整例−1と同じ手順で、平
均粒径が0.25μmの乳化液(d)を得た。
【0054】[樹脂の製造例]アニオン界面活性剤(ネオ
ゲンSC 第一工業製薬社製)0.5部、及び過硫酸アン
モニウム0.5部を溶解した水100部にスチレン16部
アクリル酸ブチル4部、アクリル酸0.6部を加え、80
℃で8時間乳化重合し、試験用トナー製造用樹脂を調整
した。
【0055】実施例1 樹脂の製造例で得た乳化液500部、カーボンブラック
(リーガル330Rキャボット社製)5部、WaxA2
0部、WaxB20部を混合しデェスパーで攪拌しなが
らpHを4に調整し2時間分散したところコールターカ
ウンターで測定して体積平均粒径が1.3μの会合粒子
が得られた。次いで攪拌をカイ型翼に変え、攪拌下60
℃まで加熱し、これをアンモニアでpH7に調整した。
さらに攪拌下90℃まで加熱し2時間この温度を保った
処、7.8μmの凝集体を得た。この凝集体を冷却、分
離水洗した後乾燥させて得られた粒子に疎水性シリカ
(アエロジルR972 日本アエロジル社製)1.2%
をヘンシェルミキサーを用い添加し、試験用トナーを得
た。このトナーを市販のプリンター(レーザージェット
4500 ヒューレットパッカード社製)に入れ連続プ
リント試験を行った処、2万枚の試験においても、カブ
リの少ない鮮明な画像が得られた。又、フィルミングや
ブレードにトナーが固着して起こる画像の欠陥は発生せ
ず、指で強く擦っても定着トナーの剥離しない良好な定
着画像がえられた。
【0056】実施例2 実施例1においてWaxAに代えてWaxCを用い、ま
た、WaxBに代えてWaxDを用いた以外は全く同じ
操作をし体積平均粒径7.2μmの試験用トナーを得
た。このトナーを市販のプリンター(レーザージェット
4500 ヒューレットパッカード社製)に入れ連続プ
リント試験を行った処、2万枚の試験においても、カブ
リの少ない鮮明な画像が得られた。又、フィルミングや
ブレードにトナーが固着して起こる画像の欠陥は発生せ
ず、指で強く擦っても定着トナーの剥離しない良好な定
着画像がえられた。
【0057】実施例3 実施例1においてWaxBに代えてWaxDを用いた以
外は全く同じ操作をし体積平均粒径7.2μmの試験用
トナーを得た。このトナーを市販のプリンター(レーザ
ージェット4500 ヒューレットパッカード社製)に
入れ連続プリント試験を行った処、2万枚の試験におい
ても、カブリの少ない鮮明な画像が得られたが、かすか
にブレードにトナーが固着して起こる画像上の概ね良好
な結果が得られた。
【0058】比較例1 実施例1においてWaxBに代えてWaxCを用いた以
外は全く同じ操作をし体積平均粒径7.2μmの試験用
トナーを得た。このトナーを市販のプリンター(レーザ
ージェット4500 ヒューレットパッカード社製)に
入れ連続プリント試験を行った処、5千枚の試験におい
て、カブリの多い不鮮明な画像が得られた。又同時にオ
フセットによる画像汚れも発生し良好な結果が得られな
かった。
【0059】比較例2 実施例1において疎水性シリカの添加量を0.6部に変え
た以外は全く同じ操作をし体積平均粒径7.2μmの試
験用トナーを得た。このトナーを市販のプリンター(レ
ーザージェット4500 ヒューレットパッカード社
製)に入れ連続プリント試験を行った処、5千枚の試験
においてブレードにトナーが固着して画像上にスジが多
く発生し、良好な結果が得られなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明により、定着性が優れ且つ感光体
上へのフィルミングやブレードへの固着に起因する画像
欠陥を低減した静電荷像現像用トナーを提供することが
出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 智子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA08 AB03 AB06 CA14 CB13 EA05 EA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダー樹脂、着色剤、及び少なくと
    も2種のワックスを含有する静電荷像現像用トナーにお
    いて、第1のワックスの表面張力が31mN/m未満で
    あり、第2のワックスの表面張力が31mN/m以上で
    あり、且つ第1のワックスの表面張力と第2のワックス
    の表面張力との差が3mN/m以上であり、疎水性シリ
    カが0.7重量%以上外添されたものである静電荷像現
    像用トナー。
  2. 【請求項2】 ワックスとしてシリコン系ワックス及び
    エステル系ワックスを含有する請求項1に記載の静電荷
    像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 湿式重合法により製造される請求項1又
    は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 重合体一次粒子、着色剤粒子、及び少な
    くとも2種のワックス微粒子を凝集して粒子凝集体とす
    る工程を経て得られる静電荷像現像用トナーにおいて、
    第1のワックス微粒子が、表面張力31mN/m未満の
    ワックスからなり、第2のワックス微粒子が表面張力3
    1mN/m以上のワックスからなることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 第1のワックスを含有する重合体一次粒
    子、着色剤粒子、及び第2のワックスからなるワックス
    微粒子を凝集して粒子凝集体とする工程を経て得られる
    静電荷像現像用トナーにおいて、一方のワックスの表面
    張力が31mN/m未満であり、他方のワックスの表面
    張力が31mN/m以上であることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 2種の重合体一次粒子及び着色剤粒子を
    凝集して粒子凝集体とする工程を経て得られる静電荷像
    現像用トナーにおいて、第1の重合体一次粒子が、表面
    張力が31N/m未満のワックスを含有し、第2の重合
    体一次粒子が、表面張力が31mN/m以上のワックス
    を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 【請求項7】 トナーの体積平均粒径が3〜8μmであ
    る請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
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