JP2003041148A - シリカ粒子、当該シリカ粒子を含有してなる硬化性組成物およびコーティング剤組成物 - Google Patents
シリカ粒子、当該シリカ粒子を含有してなる硬化性組成物およびコーティング剤組成物Info
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Abstract
リカ粒子を、容易にかつ安価に提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリロイル基を有するアルコ
キシシラン部分縮合物を縮合させることにより得られる
シリカ粒子、当該シリカ粒子を含有してなる硬化性組成
物および当該硬化性組成物を含有してなるコーティング
剤組成物を用いる。
Description
カ粒子を含有する硬化性組成物およびコーティング剤に
関する。さらに詳しくは、種々の基材表面に耐摩耗性、
および硬化性に優れた透明な被覆を形成する保存安定性
のよい硬化性組成物を与えるシリカ粒子、当該シリカ粒
子を含有してなる硬化性組成物および当該硬化性組成物
を含有するコーティング剤に関する。
性、および硬化性に優れ、透明な硬化膜を与える材料が
求められている。これらの改善要求を目指して、コロイ
ダルシリカなどのシリカ微粒子を配合した材料が種々提
案されている。例えば、特公昭62−21815号公報
には、コロイダルシリカの表面をメタクリロキシシラン
で修飾した粒子とアクリレートとの組成物を、光硬化型
のコーティング材料として用いることが開示されてい
る。また、特開平9−100111号公報には、シリカ
粒子と不飽和基を有する化合物とを化学的に結合させた
反応性シリカ粒子を用いることにより、耐擦傷性、およ
び硬化性を改良する技術が開示されている。これらのコ
ーティング材料の特徴は、シリカ微粒子の表面を特定の
有機シランまたは特定の条件で処理することによりコー
ティング材料の性能を改善する点にある。
ば、特開平9−100111号の方法は、シリカ微粒子
と有機シラン化合物とを反応させるものであるが、特殊
な有機シラン化合物を用いるため、調製が非常に煩雑で
あり、また、当該有機シラン化合物は高価でもある。ま
た、当該シリカ粒子の粒径は原料シリカ粒子の粒径によ
るため、異なる粒径のシリカ粒子を得るためにはあらか
じめ所望の粒径を有するシリカ粒子を調製する必要があ
った。
有機シランにより修飾する方法によらず、(メタ)アク
リロイル基を有するアルコキシシラン部分縮合物を縮合
させることによりシリカ微粒子とすることにより、容易
にかつ安価に、さらには種々の粒子径を有するシリカ粒
子を提供する手段を見出した。
ル基を有するアルコキシシラン部分縮合物を縮合させる
ことにより得られるシリカ粒子、当該シリカ粒子を含有
してなる硬化性組成物および当該硬化性組成物を含有し
てなるコーティング剤組成物に関する。
リロイル基(メタクリル基および/またはアクリル基を
表す。以下同じ。)を有するアルコキシシラン部分縮合
物は、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシシラ
ン部分縮合物であれば制限されず公知のものを使用でき
る。(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシシラン
部分縮合物は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物
とアルコキシシラン部分縮合物(b)(以後、(b)成
分という)を反応させることにより得られる。(メタ)
アクリロイル基を有する化合物としては、(b)成分と
反応するものであれば特に制限されないが、水酸基と
(メタ)アクリロイル基とを有する化合物(a)(以
後、(a)成分という)が、反応が容易である等の理由
から好ましい。
シシラン部分縮合物の原料となる(a)成分としては、
水酸基および(メタ)アクリロイル基を有するものであ
れば特に制限無く用いることができる。具体的には、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレート類、前記ヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレート類などのε−カプロラクトン縮
合物、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
トなどがあげられる。また、エポキシ樹脂と(メタ)ア
クリル酸等との反応により得られるエポキシ(メタ)ア
クリレート、グリシジルメタアクリレート共重合物と
(メタ)アクリル酸との反応により得られるポリマ−、
オリゴマー中に水酸基を有するように反応させて得られ
るポリエステル(メタ)アクリレートやポリウレタン
(メタ)アクリレートなども含まれる。これらはそれぞ
れを単独で、または組み合わせて使用できる。
在下、下記アルコキシシラン化合物および水を加え、部
分的に加水分解、縮合したものを用いることができる。
えば、一般式(1):R1 pSi(OR2)4−p(式
中、pは0または1を示す。R1は、炭素原子に直結し
た官能基を持っていてもよい低級アルキル基、アリール
基または不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基また
はエチル基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異なっ
ていてもよい。)で表される化合物を例示できる。
原料である上記アルコキシシランの具体的としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−
プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキ
シシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロ
ピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン等があげられる。
えば次の一般式(2)または(3)で示される。一般式
(2):
基を持っていてもよい低級アルキル基、アリール基又は
不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基またはエチル
基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異なっていても
よい。)
のR2と同じ。)
数平均分子量は230〜2000程度、一般式(2)お
よび(3)において、平均繰り返し単位数nは2〜11
が好ましい。nの値が11を超えると、溶解性が悪くな
り、反応温度において、(a1)成分や(a2)成分と
の相溶性が著しく低下し、反応性が落ちる傾向があり、
nが2未満であると反応途中に反応系外にアルコールと
一緒に留去されてしまうおそれがある。
を有するアルコキシシラン部分縮合物は、(a)成分お
よび(b)成分を脱アルコール縮合反応させることによ
り得られる。(a)成分と(b)成分使用重量比は、
(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシシラン部分
縮合物中にアルコキシ基が実質的に残存する程度であれ
ば特に制限されないが、通常、(a)成分の水酸基当量
/(b)成分のアルコキシル基の当量(当量比)が0.
02〜0.5程度、好ましくは0.05〜0.2、特に
好ましくは0.1〜0.2である。当量比を0.02未
満にした場合、粒子径を制御することが困難になり、大
きな粒子径のシリカ微粒子になってしまうことがあり、
また、0.5を超える場合は、加水分解性基の数が少な
すぎるために、シリカ微粒子を形成できない場合があ
る。
ル縮合反応は、通常、50〜130℃程度、好ましくは
70〜110℃で、1〜15時間程度行なう。脱アルコ
ール縮合反応は、(a)成分、(b)成分を溶解する溶
剤の存在下で行うこともできる。また、溶剤なしでも反
応させることはできるが、(a)成分または(b)成分
の分子量が大きい場合には反応系が不均一となり反応が
進行しにくくなる場合があるため、溶剤を用いることが
好ましい。溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチ
ルエチルケトンのような非プロトン性溶剤があげられ
る。なお、脱アルコール縮合反応の際には(b)成分自
体の重縮合を防ぐために、無水条件下で行うことが好ま
しい。なお、脱アルコール縮合反応を減圧下で行うこと
で反応時間を短縮することができる。
応促進のために従来公知の触媒を使用することができ
る。該触媒としては、たとえば、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、
カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミ
ニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、ア
ンチモン、砒素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガ
ンのような金属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロ
ゲン化物、アルコキシド等があげられる。これらのなか
でも、特に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、
ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等が有効であ
る。
成分の重合反応を防止するため、例えば、4−メトキシ
フェノール、ハイドロキノン、フェノチアジン等の公知
の重合防止剤を用いることができる。重合防止剤を用い
る場合には、反応系に対し、通常10〜5000ppm
程度、好ましくは50〜2000ppm使用できる。ま
た、エアーバブリングを行うこともできる。
イル基を有するアルコキシシラン部分縮合物をさらに縮
合させることにより、本発明のシリカ粒子が得られる。
シシラン部分縮合物を縮合させる方法としては、前記し
た(b)成分を調製する際の方法を採用することができ
る。すなわち、触媒の存在下、(メタ)アクリロイル基
を有するアルコキシシラン部分縮合物および水を加え、
部分的に加水分解縮合させる。縮合反応は、通常0〜8
0℃で行なわれるが、30〜50℃で縮合反応を行なう
ことが、シリカ微粒子を早く安定に製造する点から好ま
しい。また、縮合反応時間は、触媒の使用等により変化
するが、通常、0.5〜3時間である。なお、縮合反応
に用いられる水は、通常、(メタ)アクリロイル基を有
するアルコキシシラン部分縮合物のアルコキシル基のモ
ル数に対し、下限は2分の1程度以上、好ましくは3分
の2以上であり、上限は5倍程度以下、好ましくは2倍
以下である。2分の1未満では、未反応のアルコキシル
基が存在することになり、シリカ微粒子の安定性が悪く
なる場合がある。また、5倍を超えた水の使用は、得ら
れるシリカ粒子の粒子径が大きくなる傾向にあり、実用
的で無い。
もできるが、溶媒を用いることにより反応が均一に進行
するため好ましい。溶媒としては、各種公知のものを使
用することができるが、縮合反応には水が必要とされる
ため、縮合反応に必要な量の水を溶解できる有機溶媒を
用いることにより、均一なシリカ粒子を得ることができ
るため好ましい。具体的には、例えば、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドン、等のアミド類、γ−ブチロラクトン等のラク
トン類などがあげられる。これらは単独でまたは複数を
混合して用いることができる。また、これら溶媒として
は、水を溶解しない溶媒であっても、複数を混合するこ
とにより、水を溶解できる物であれば問題なく使用でき
る。このようなものの例としては、例えば、トルエン−
イソプロパノール、トルエン−エタノールなどがあげら
れる。なお、溶媒を使用する場合の溶媒の使用量は、通
常、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシシラン
部分縮合物に対し、50〜99重量%程度、好ましくは
90〜95重量%である。
の酸触媒または塩基触媒を用いることができるが、これ
らの中では、塩基触媒を用いることが縮合を促進できる
ため好ましい。塩基触媒としては、例えば、アンモニア
水、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン化合物、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルア
ンモニウムヒドロキシド等の四級アンモニウムヒドロキ
シド類等などがあげられ、これらの中では、アンモニア
水が好ましい。なお、触媒を使用する場合の触媒の使用
量は、通常、(メタ)アクリロイル基を有するアルコキ
シシラン部分縮合物に対し、0.01〜10重量%程
度、好ましくは0.1〜5重量%である。0.01重量
%を下回る場合には、反応促進効果は期待できず、10
重量%を超える場合にはさらなる反応促進効果は期待で
きない。
径は10〜250nm程度であり、好ましくは10nm
〜100nmである。粒子径を100nm以下とするこ
とにより、シリカ粒子が溶媒中で沈降せず、均一に分散
した透明溶液となり、さらに硬化組成物の透明性が向上
するため特に好ましい。なお、水酸基と(メタ)アクリ
ロイル基とを有する化合物(a)の水酸基当量/アルコ
キシシラン部分縮合物(b)のアルコキシル基の当量
(当量比)を大きくすることにより粒子径を小さくする
ことができる。
(メタ)アクリロイル基を有するものであり、加熱およ
び/または活性エネルギー線により硬化させることがで
きるため、硬化性組成物として用いることができる。
を少なくとも1つ有する化合物を併用することができ
る。重合性官能基を少なくとも1つ有する化合物として
は、シリカ粒子と重合可能であれば特に制限されず用い
ることができるが、2官能以上の(メタ)アクリルモノ
マー、2官能以上の(メタ)アクリルオリゴマー、3官
能以上のウレタンアクリレート、(メタ)アクリル官能
性ポリマーが、シリカ粒子との重合性が良好な点から好
ましい。2官能以上の(メタ)アクリルモノマーとして
は、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テ
トラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)ア
クリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)
アクリレート等があげられる。2官能以上の(メタ)ア
クリルオリゴマーとしては、例えば、ビスフェノールA
等のジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付
加させたエポキシ(メタ)アクリレートや多塩基酸、ポ
リオール、(メタ)アクリル酸から合成されるポリエス
テル(メタ)アクリレート等があげられる。3官能以上
のウレタンアクリレートとしては、例えば、ポリイソシ
アネート化合物とヒドロキシ末端(メタ)アクリレート
化合物を反応させることにより得られるものがあげら
れ、具体的には、トリレンジイソシアネートとペンタエ
リスリトールトリアクリレートの付加物、ジフェニルメ
タンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアク
リレートの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートと
ペンタエリスリトールトリアクリレートの付加物、イソ
ホロンジイシアイアネートとペンタエリスリトールトリ
アクリレートの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト三量体等とペンタエリスリトールトリアクリレートの
付加物等があげられる。(メタ)アクリル官能性ポリマ
ーとしては、例えば、ポリマーポリオールにイソシアネ
ート基を有する(メタ)アクリレートを反応させたも
の、グリシジルメタアクリレート共重合物に(メタ)ア
クリル酸を反応させたもの等、ポリマーに(メタ)アク
リレートを結合させたものがあげられる。これらは、単
独で用いても、複数を混合して用いても良い。
なくとも1つ有する化合物を併用する場合、重合性官能
基を少なくとも1つ有する化合物の配合量は、シリカ微
粒子100重量部に対して10〜2000重量部とする
ことが好ましく、より好ましくは10〜1000重量
部、特に好ましくは100〜300重量部である。10
重量部未満の場合には、硬化性が不十分であることがあ
り、2000重量部を超える場合には、シリカ粒子の特
性が希釈される傾向がある。
は活性エネルギー線によって硬化することができる。熱
源としては、例えば電気ヒーター、赤外線ランプ、熱風
等を用いることができる。ここで活性エネルギー線と
は、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、アルフ
ァ線、ベータ線、ガンマ線等をいい、これら活性エネル
ギー線の線源としては、組成物をコーティング後短時間
で硬化させるという目的が得られる限り特に制限を受け
るものではないが、赤外線の線源としては、例えば、ラ
ンプ、抵抗加熱板、レーザー等、可視光線の線源として
は、例えば、直射日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等、
紫外線の線源としては、例えば、水銀ランプ、ハライド
ランプ、レーザー等、電子線の線源としては、例えば、
市販されているタングステンフィラメントから発生する
熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを通じて発
生させる冷陰極方式およびイオン化したガス状分子と金
属電極との衝突により発生する2次電子を利用する2次
電子方式等があげられる。アルファ線、ベータ線および
ガンマ線の線源としては、例えばCo60等の核分裂物質が
挙げられ、ガンマ線については加速電子を陽極へ衝突さ
せる真空管等を利用することができる。これら活性エネ
ルギー線は、単独もしくは2種以上を同時に照射しても
よい。なお、本発明の組成物には、硬化時間を短縮させ
るために重合開始剤を添加することが好ましく、そのよ
うな重合開始剤としては、公知の熱的に活性ラジカル種
を発生させるものおよび放射線照射により活性ラジカル
種を発生させる化合物(以下、「放射線重合開始剤」と
いう)が用いられる。
開始剤としては、ヒドロキシパーオキシド類やジアルキ
ルパーオキシド類等の過酸化物、ジアゾ化合物等を挙げ
ることができ、例えばターシャリーヒドロキシパーオキ
シド、クミルぱーオキシド、過酸化ベンゾイル、メタク
ロロ過酸化ベンゾイル、過酢酸等の過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等を挙げ
ることができる。熱的に活性ラジカル種を発生させる重
合開始剤の添加量は、通常硬化性組成物100部に対し
て0.1〜2部であり、硬化処理の直前に配合するのこ
とが好ましい。
より活性ラジカル種を発生させる化合物であり、具体例
として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、キサントン、フルオレノン、アントラキノン、トリ
フェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェ
ノン、4−クロロアセトフェノン、4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチ
ルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イ
ソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等
などが挙げられる。これらの市販品としては、IRGACURE
184、651、500、907、DAROCURE1116、
1173、(以上、チバスベシャルティケミカル(株)
製)およびLUCIRINE LR8728(以上、BASF(株)
製)、ユベクリルP36(UCB(株)製)およびVICURE5
5(アクゾ(株)製)、ESACURE KIP150、KIP75L
T(日本シイベルヘグナー(株)製)等が挙げられる。
これらの中では、IRGACURE184、ESACURE KIP75LT
が好ましい。放射線重合開始剤を用いる場合は、通常、
硬化性組成物の固形分100重量部に対し0.1〜10
重量部程度配合され、好ましくは1〜5重量部配合され
る。0.1重量部未満の場合、硬化速度は遅く、10重
量部を超えると経済的でない。
本発明はこれらに限定されるわけではない。以下の説明
において、部は重量部である。
キシシラン4量体)171部、ペンタエリスリトールト
リアクリレート330部、およびオクチル酸錫0.3部
からなる溶液を100℃で7時間攪拌することでシラン
化合物Aを得た。生成物のNMRスペクトルは、原料中の
ヒドロキシル基の隣の炭素上にあるプロトンに特徴的な
3.60ppmのピークが3.80ppmに移動することが観
察され、アクリル変性アルコキシシランが生成している
ことを示した。
る。
トン330部を攪拌し、温度を40℃に保持した。これ
らが十分混合した後、製造例−1で製造したシラン化合
物A 16部およびMS−51 8部の混合溶液を10
分かけて滴下し、1時間攪拌した。その後、80℃に昇
温し3時間かけて溶液の固形分を10%にすることで、
シリカ微粒子分散液1aを得た。
トン350部を攪拌し、温度を40℃に保持した。これ
らが十分混合した後、製造例−1で製造したシラン化合
物A 14部およびMS−51 14部の混合溶液を1
0分かけて滴下し、1時間攪拌した。その後、80℃に
昇温し3時間かけて溶液の固形分を60%にすること
で、シリカ微粒子分散液1bを得た。
ケトン340部を攪拌し、温度を40℃に保持した。こ
れらが十分混合した後、MS−51 39部を10分か
けて滴下し、1時間攪拌した。その後、80℃に昇温し
3時間かけて溶液の固形分を17%にすることで、表1
に示すシリカ微粒子分散液1cを得た。
る。各成分の配合重量比を表2に示す。
分散液1a 100部、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート4部、およびESACURE KIP75LT 1部を室温
下、30分攪拌することで均一溶液として硬化性組成物
を得た。
して硬化性組成物を得た。結果を表2に示す。
比較例として例示したシリカ微粒子の製造方法および配
合物の調整方法を説明する。
分散液1c 100部、ペンタエリスリトールトリアク
リレート40部、およびESACURE KIP75LT 4部を室
温下、30分攪拌することで均一溶液として表3におい
て比較例2に示す組成物を得た。
の操作を行なうことにより硬化性組成物を得た。
記組成物を用いて塗装した成形体の性能評価結果をおこ
なった。
ターNo.9〜30を用いて、乾燥厚膜5μmになるよう
に塗装した後、130℃の熱風式乾燥機中で1分乾燥
後、コンベア式水銀ランプを用いて140mJ/cm2
の光量で照射後、評価した。
−10F、荷重500g、回転数200回転で、塗膜を
摩耗させた後、ヘイズメータで曇価の変化量を測定し
た。
に調製することができ、また、粒子径を容易に制御でき
るため生産性が良好である。また、本発明の組成物によ
れば、種々の基材の上に、耐摩耗性に優れた透明な皮膜
を形成することができ、これらは特に有機樹脂成形体表
面の耐摩耗性の保護コーティング剤として有用である。
また、耐熱性の低いプラスチック基材に対しても適用で
きるコーティング材料としても有用である。
Claims (9)
- 【請求項1】 (メタ)アクリロイル基を有するアルコ
キシシラン部分縮合物を縮合させることにより得られる
シリカ粒子。 - 【請求項2】 (メタ)アクリロイル基を有するアルコ
キシシラン部分縮合物が、水酸基と(メタ)アクリロイ
ル基とを有する化合物(a)とアルコキシシラン部分縮
合物(b)との脱アルコール縮合反応物である請求項1
記載のシリカ粒子。 - 【請求項3】 水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有
する化合物(a)の水酸基当量/アルコキシシラン部分
縮合物(b)のアルコキシル基の当量(当量比)が0.
02〜0.5である請求項2記載のシリカ粒子。 - 【請求項4】 (メタ)アクリロイル基を有するアルコ
キシシラン部分縮合物を有機溶媒中で縮合させることに
より得られる請求項1〜3のいずれかに記載のシリカ粒
子。 - 【請求項5】 (メタ)アクリロイル基を有するアルコ
キシシラン部分縮合物を塩基触媒の存在下で縮合させる
ことにより得られる請求項1〜4のいずれかに記載のシ
リカ粒子。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のシリカ
粒子を含有してなる硬化性組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載のシリカ
粒子および重合性官能基を少なくとも1つ有する化合物
からなる請求項6記載の硬化性組成物。 - 【請求項8】 重合性官能基を少なくとも1つ有する化
合物が、2官能以上の(メタ)アクリルモノマーまたは
(メタ)アクリルオリゴマー、3官能以上のウレタンア
クリレートおよび(メタ)アクリル官能性ポリマーから
なる群より選ばれる少なくとも1種である請求項7記載
の硬化性組成物。 - 【請求項9】 請求項7または8記載の硬化性組成物を
含有してなるコーティング剤組成物。
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