JP2003034293A - 小型滑走艇の排気構造 - Google Patents

小型滑走艇の排気構造

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JP2003034293A
JP2003034293A JP2001221574A JP2001221574A JP2003034293A JP 2003034293 A JP2003034293 A JP 2003034293A JP 2001221574 A JP2001221574 A JP 2001221574A JP 2001221574 A JP2001221574 A JP 2001221574A JP 2003034293 A JP2003034293 A JP 2003034293A
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water
exhaust
catcher
engine
pipe
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Yoshimoto Matsuda
義基 松田
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H21/00Use of propulsion power plant or units on vessels
    • B63H21/32Arrangements of propulsion power-unit exhaust uptakes; Funnels peculiar to vessels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B34/00Vessels specially adapted for water sports or leisure; Body-supporting devices specially adapted for water sports or leisure
    • B63B34/10Power-driven personal watercraft, e.g. water scooters; Accessories therefor

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 消音効果が大きく、転倒時であっても排気系
への水の浸入を抑止することができるジェット推進型の
小型滑走艇の排気構造を提供する。 【解決手段】 ウォータージェットポンプで加圧・加速
された水を後方の噴射口から噴射してその反動によって
推進し、ウォータージェットポンプを駆動するエンジン
Eからの排気をウォーターマフラ31等から構成される排
気通路30を介して船外へ排出する小型滑走艇の排気構造
において、排気通路30は、上下方向に延び、上端を封止
した管材からなるウォーターキャッチャ34を備え、該ウ
ォーターキャッチャ34は、その長手方向の中途にてウォ
ーターマフラ31を介してエンジンEに接続され、下端を
船外へ開放するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水流を後方に噴出
してその反動で水上を航行するジェット推進型の小型滑
走艇(PWC:Personal Watercraft)に関し、特に、転倒
時のエンジンへの水の浸入を防止し得る、消音効果が大
きい小型滑走艇の排気構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】レジ
ャー,スポーツ,及びレスキュー等の用途として、所謂
ジェット推進型の小型滑走艇が近年多用されている。該
小型滑走艇は、一般的にハルの底面に設けられた吸水口
から吸い込んだ水を、ウォータージェットポンプで加圧
・加速して噴射口から後方へ噴射することによって推進
する。
【0003】ところで、上記小型滑走艇では、ウォータ
ージェットポンプを駆動するエンジンからの排気は、ウ
ォーターマフラ等を含む排気通路を介して導かれ、トラ
ンサムボードに設けられた排気出口から外部へ排出され
るのが一般的である。
【0004】上記ウォーターマフラは、その内部を所謂
ラビリンス構造とされ、艇の転倒時であっても、前記排
気出口から浸入する水をエンジンへ到達させないように
する作用を有している。特に、艇の転倒時には、艇後方
からの追い波が前記排気出口から浸入することがあるた
め、このような構造は有効である。特に、4サイクルエ
ンジンを搭載した小型滑走艇にあっては、該エンジン内
への水の浸入は、エンジン出力特性に影響を及ぼすこと
があるため、排気系への水の浸入は阻止する必要があ
る。
【0005】このようなことから、従来は、例えば特開
2000-282840号公報に開示されているように、ウォータ
ーマフラの下流側に、上方へ凸になるようにU字状に湾
曲した管材からなるウォーターキャッチャを接続し、該
ウォーターキャッチャを介して排気系を大気に開放する
ことにより、艇の転倒時に、上記排気出口から逆流して
きた水をこのウォーターキャッチャに溜め、エンジン側
への水の浸入をより効果的に抑制する構成の排気構造が
利用されている。
【0006】ところが、上述の排気構造に利用されるウ
ォーターキャッチャは、U字管を利用するものであり、
該U字管は、それ専用にゴム材から成形されるため、製
作に手間がかかり、製造コストが高く、好ましいもので
はない。
【0007】本発明は、上記状況に鑑みて行なわれたも
ので、消音効果が大きく、転倒時であってもエンジンへ
の水の浸入を抑制することができるジェット推進型の小
型滑走艇の排気構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を以
下のような構成からなるジェット推進型の小型滑走艇に
よって解決することができる。
【0009】本発明に係る小型滑走艇の排気構造は、ウ
ォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の
噴射口から噴射してその反動によって推進し、前記ウォ
ータージェットポンプを駆動するエンジンからの排気を
排気通路を介して船外へ排出する小型滑走艇の排気構造
において、前記排気通路は、上下方向に延び、上端を封
止した管材からなるウォーターキャッチャを備え、該ウ
ォーターキャッチャは、その長手方向の中途にて前記エ
ンジンに接続され、下端を船外へ開放するように構成さ
れていることを特徴とする。
【0010】上記発明によれば、ウォーターキャッチャ
をU字管ではなく、一般に市販されているような直管
(ストレート管)から構成することができるため、製作
が容易であり、従って製造コストを抑えることが可能で
ある。このように構成したウォーターキャッチャによ
り、艇の転倒時には、船外への排気出口から逆流してき
た水を、上下方向に延びるこのウォーターキャッチャの
上部に溜め、エンジン側への水の浸入を抑制することが
できる。勿論、ウォーターキャッチャへの水の浸入時で
あっても、この水を押し出しながら排気の排出を続ける
ことができる。また、一般に略水平方向に配される排気
通路に、該排気通路に直交してウォーターキャッチャが
接続されるため、該ウォーターキャッチャが所謂「膨張
室」の作用をなし、大なる消音効果が期待できる。
【0011】なお、ウォーターキャッチャは、必ずしも
直管から構成する必要はなく、また、円形断面の管材か
ら構成する必要もない。しかしながら、上述したように
製造コストを抑える目的から、また、取り扱いの面から
円形断面を有する直管を利用する方が望ましい。
【0012】また、ウォーターキャッチャの排気通路へ
の接続箇所より上の部分の容積は、ウォーターキャッチ
ャの管径、上記排気出口への接続箇所より上の部分の長
さ、上記接続箇所の上下位置等を調節することによっ
て、浸入し得る水の量を勘案して設定されればよい。
【0013】さらに、ウォーターキャッチャからの排気
は、例えば、該ウォーターキャッチャの下端を適宜に曲
げてトランサムボードから排出してもよいし、また、ウ
ォーターキャッチャの下端に適宜の通路を接続して間接
的に船外へ排出するようにしてもよい。
【0014】上記発明においては、排気通路に、エンジ
ンとウォーターキャッチャとの間に接続されたウォータ
ーマフラを備えさせる一方、このウォーターマフラを、
ウォーターキャッチャとの接続箇所が喫水線よりも高い
位置となるように配することが望ましい。このように構
成することにより、転倒時以外の通常の艇の姿勢におい
て、上記排気出口から浸入してきた水がウォーターマフ
ラ内へ浸入することを抑制することができる。
【0015】また、ウォーターキャッチャのエンジンへ
の接続箇所より上方の位置にて、その内部へ冷却水を放
出し、これによってウォーターキャッチャ内部の排気を
直接的に冷却する所謂「ウェット排気」を実現すること
も可能である。
【0016】本発明に係る他の小型滑走艇の排気構造
は、ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を
後方の噴射口から噴射してその反動によって推進し、前
記ウォータージェットポンプを駆動するエンジンからの
排気を排気通路を介して船外へ排出する小型滑走艇の排
気構造において、前記排気通路は、上下方向に延び、そ
の外管の上端を封止した二重管からなるウォーターキャ
ッチャを備え、該ウォーターキャッチャは、内管の下端
を前記外管を嵌通して前記エンジンに接続され、前記外
管の下端を船外へ開放するように構成されていることを
特徴とする。
【0017】上記発明によれば、ウォーターキャッチャ
をU字管ではなく、一般に市販されているような直管
(ストレート管)を2本組み合わせた態様の二重管から
構成することができるため、製作が容易であり、従って
製造コストを抑えることが可能である。このように構成
したウォーターキャッチャにより、艇の転倒時には、船
外への排気出口からウォーターキャッチャの外管を介し
て逆流してきた水を、上下方向に延びるこの外管の上部
に溜め、エンジン側に接続された内管への、更にはエン
ジンへの水の浸入を阻止することができる。勿論、外管
への水の浸入時であっても、この水を押し出しながら排
気の排出を続けることができる。また、内管の上端と外
管の上端との間の距離を適宜にとることにより、該外管
が所謂「膨張室」の作用をなし、大なる消音効果が期待
できる。
【0018】なお、ウォーターキャッチャは、必ずしも
直管から構成する必要はなく、また、円形断面の管材か
ら構成する必要もない。しかしながら、上述したように
製造コストを抑える目的から、また、取り扱いの面か
ら、円形断面を有する直管を利用する方が望ましい。
【0019】また、本排気構造においては、ウォーター
キャッチャのサイズに拘わらず、外管に水が充満すると
それ以上の水は外管に浸入できなくなる。しかしなが
ら、前述した如き効果的な消音効果を得るために、エン
ジン側からの排気圧、エンジン回転数等を勘案して外管
及び内管の径を決定する。実際には、適宜に外管及び内
管の径を選定し、次いで外管の長さを内管の長さよりも
十分長くとっておき、排気音を確認しながら徐々に外管
の長さを短く調節していき(勿論、逆に内管の長さを短
くするように調節することも可能である)、最も消音効
果の大きい外管の長さを得るようにすることが簡便で望
ましい。このように、ウォーターキャッチャのサイズに
拘わらず、エンジン側への水の浸入を阻止することがで
きるので、ウォーターキャッチャのサイズを小さくする
ことができ、艇内への配設に自由度が増す。
【0020】また、ウォーターキャッチャからの排気
は、例えば、外管の下端を適宜に曲げてトランサムボー
ドから排出してもよいし、また、外管の下端に適宜の通
路を接続して間接的に船外へ排出するようにしてもよ
い。
【0021】上記発明においては、前記外管の上端を、
ウォーターキャッチャとは別体に構成されたキャップに
より封止するように構成することも可能である。この場
合、一般に市販されているような直管をそのまま使用す
ることができるので、製作がより容易であり、従って製
造コストを更に抑えることが可能である。
【0022】上記発明においては、前記外管の上端面
を、外方へ膨出した形状にすることも可能である。この
場合、艇の転倒時に一旦外管に溜まった水が、艇の姿勢
が元に戻って排出される際に、この上端面からの内管へ
の水の滴下を抑制することができる。
【0023】上記発明においては、前記外管の上端面
を、二重壁構造とすることも可能である。この場合、排
気によるこの端面の振動音が抑えられる。
【0024】なお、上記発明においては、前記エンジン
は、2サイクルであっても4サイクルであってもよいこ
とは言うまでもない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係るジ
ェット推進型の小型滑走艇について、図面を参照しなが
ら具体的に説明する。
【0026】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実
施形態に係る小型滑走艇の全体側面図、図2は、その平
面図である。図1,図2において、Aは船体であり、該
船体Aは、ハルHとその上方を覆うデッキDとから構成さ
れている。これらハルHとデッキDとを全周で接続するラ
インはガンネルラインGと呼ばれ、本実施形態では、こ
のガンネルラインGは、本小型滑走艇の喫水線Lより上方
に位置されている。
【0027】上記デッキDの中央よりやや後部には、図
2に示すように、船体Aの上面に前後方向に延びる、平
面視において略長方形の開口16が形成され、該開口16を
上方から覆う態様に騎乗用シートSが取り付けられてい
る。また、上記シートS下方のハルHとデッキDとに囲ま
れた空間20内に、エンジンEが配置されている。
【0028】上記エンジンEは、多気筒(例えば3気
筒)を備え、図1に示すように、そのクランクシャフト
10bが船体Aの前後方向に沿って配置されている。クラン
クシャフト10bの出力端は、ウォータージェットポンプP
のポンプ軸にプロペラ軸15を介して回転自在に連結され
ている。ウォータージェットポンプPのポンプ軸には、
インペラ21が取着され、該インペラ21は、その外周方を
ポンプケーシング21Cにより覆われている。
【0029】ハルHの底面には、吸水口17が設けられ、
該吸水口17から取り入れられた水を吸水通路14を介して
ウォータージェットポンプPへ送り込み、該ウォーター
ジェットポンプPは、送り込まれた水を加圧・加速し、
通水断面積が後方へいくに従って小さくされたポンプノ
ズル(噴出部)21Rを通じてその後端の噴射口21Kから吐
出し、推進力を得るようになっている。なお、図1にお
いて、21Vはインペラ21後方の水流を整流するための静
翼である。
【0030】また、図1,図2において、10はバー式の
操舵ハンドルであり、該ハンドル10は、上記ポンプノズ
ル21R後方にて図示しない揺動軸により左右への揺動自
在に設けられたステアリングノズル18と連動するように
なっている。従って、ライダーが、ハンドル10を時計方
向又は反時計方向に回動操作することによって、ステア
リングノズル18を逆方向に揺動させ、ウォータージェッ
トポンプPが推進力を発生している間、艇を所望する方
向に転舵することができるようになっている。
【0031】図1に示すように、上記ステアリングノズ
ル18の上後方には、ボウル形状の後進用ディフレクター
19が、水平配置された揺動軸19aを中心として下方へ揺
動可能に設けられている。このディフレクター19をステ
アリングノズル18後方の下方位置へ揺動動作せしめ、ス
テアリングノズル18から後方に吐出された水を前方に転
向させることによって、前進から後進に切り換えるよう
になっている。
【0032】さらに、図1,図2において、12は後側デ
ッキであり、該後側デッキ12には、後側ハッチカバー29
が開閉自在に設けられ、該ハッチカバー29の下方に小容
量の後側コンパートメント(図示せず)が設けられてい
る。23は前側ハッチカバーであり、該ハッチカバー23の
下方には、備品等のための前側コンパートメント(図示
せず)が設けられている。上記前側ハッチカバー23の上
方には、別のハッチカバー25が設けられて二層式とさ
れ、該ハッチカバー25の内側へは、その後端に設けられ
た開口(図示せず)からライフジャケット等を収納する
ことができるようになっている。
【0033】図3は、本発明の実施形態に係る小型滑走
艇の排気構造を示す要部の側面透視図である。図3にて
白抜矢符で示すように、エンジンEからの排気は、ウォ
ーターマフラ31等からなる排気通路30を介して船外に排
出されるように構成され、該排気通路30は、ウォーター
マフラ31,ウォーターキャッチャ34等から構成されてい
る。
【0034】詳述すれば、エンジンEからの排気は、エ
キゾーストマニホールド(図示せず)を介してウォータ
ーマフラ31内に導かれ、内部をラビリンス構造とされた
ウォーターマフラ31内で或る程度消音される。消音され
た排気は、次いで、ウォーターマフラ31の後端面に突設
された接続口を通じて、ウォーターキャッチャ34内に導
かれる。
【0035】ウォーターキャッチャ34は、主としてステ
ンレス鋼製の直管から製作され、その長手方向を艇の上
下方向に沿って配されており、その上端は封止されてい
る。ウォーターキャッチャ34の長手方向(上下方向)の
中途には、上述したウォーターマフラ31の接続口と略同
径の接続口が突設されており、この接続口は、ウォータ
ーマフラ31の接続口と突き合わされて共に連結バンド45
で締結されている。
【0036】ここでは、ウォーターキャッチャ34への排
気方法は、所謂「ドライ排気」であるように説明した
が、例えば、図3に示すように、ウォーターマフラ31の
外壁を二重構造としてその内部に冷却水を通流すること
によってウォーターマフラ31にウォータージャケットを
形成し、このウォータージャケットの冷却水を、適宜の
冷却水通路44を介してウォーターキャッチャ34の上端か
ら内部へ放出することによって所謂「ウェット排気」と
することも可能である。この冷却水の放出位置は、好ま
しくは上記ウォーターマフラ31の接続口よりも上方の位
置であって、より好ましくは図3に示すようにウォータ
ーキャッチャ34の上端とする。
【0037】本実施形態においては、ウォーターキャッ
チャ34の下端は、直角に曲げられて艇の後方へ導かれ、
トランサムボード14の外面に取り付けられた排気出口38
から船外に開放されている。なお、安価な直管をそのま
まウォーターキャッチャ34として利用するために、ウォ
ーターキャッチャ34の下端と排気出口38とを適宜の接続
通路で接続するように構成してもよい。
【0038】一般に、排気出口38は、図3に一点鎖線で
示す喫水線Lの直上の位置に配され、本実施形態におい
ては、ウォーターマフラ31とウォーターキャッチャ34と
の接続位置は、この排気出口38よりも若干高い位置に配
されている。これにより、航行状態において、排気出口
38から逆流する水は、これより高い位置にある上記接続
口からウォーターマフラ31、更にエンジンE内へ流入す
ることはない。
【0039】また、艇の転倒時には、排気出口38から流
入してきた水は、ウォーターキャッチャ34の上部に溜ま
り、その液面が上記接続口に水が達するまでウォーター
マフラ31内へ流入することはない。そして、艇が起こさ
れたときに、ウォーターキャッチャ34の上部に溜まった
水は、再び排気出口38へ自然に流れ、船外へ排出され
る。
【0040】(第2実施形態)図4は、本実施形態に係
るウォーターマフラとウォーターキャッチャとの配置構
成を示す艇の前方左側からの斜視図であり、図示の便宜
上デッキ部分を省略してある。なお、図4において
“F”は艇の正面前方を示している。
【0041】図4にて白抜矢符で示す如く、エンジンE
からの排気は、ウォーターマフラ31を通り、その側方
(本実施形態においては左側)に設けられた接続口を介
してウォーターキャッチャ34に流入し、該ウォーターキ
ャッチャ34を介して排気出口38から船外へ排出されるよ
うになっている。なお、本実施形態においては、上記接
続口をウォーターマフラ31の側方に設ける構成とした
が、これに限らず、例えば、上記第1実施形態と同様に
後方に設けてもよい。
【0042】図5にその縦断面図を示す如く、本実施形
態のウォーターキャッチャ34は、外管340outの内側に内
管340inを嵌め合わせた二重管構造をなしており、外管3
40out及び内管340inの各々は、これらの上部を構成する
ゴム材製の直管343out,343inと、下部を構成する金属
製の曲げパイプ(エルボ)342out,342inとから構成さ
れている。ウォーターキャッチャ34は、内側の直管343i
nを曲げパイプ342inを介してウォーターマフラ31の接続
口に接続されている一方、外側の直管343outは、曲げパ
イプ342outを介して排気出口38側へ接続されている。
【0043】図6に示す如く、2つの曲げパイプ342ou
t,342inは、一般に市販されているものが利用され、次
のように組み合わされている。外側の曲げパイプ342out
の外側の湾曲面には、内側の曲げパイプ342inの外径寸
法と同径の孔が穿設され、この孔に内側の曲げパイプ34
2inが挿通されており、両曲げパイプ342out,342inは、
外方から溶接により固定されている。なお、本実施形態
においては、曲げパイプ342out,342inとしてエルボの
例を示したが、これに限らず、例えば、より曲率半径の
大きいベンドを用いることも可能である。
【0044】図5に戻って、内側の曲げパイプ342inの
上端は、外側の曲げパイプ342outの上端より若干突出す
るように配置されており、これにより、まず、内側の曲
げパイプ342inの上端に内側の直管343inが嵌合固定さ
れ、次いで、外側の曲げパイプ342outの上端に外側の直
管343outが嵌合固定される。これらの直管343out,343i
nとしては、一般に市販されているものが利用される。
【0045】なお、図5においては、直管343out,343i
nは、後方へ湾曲しているように示してあるが、これは
一般に市販されているゴム材製の直管が元々湾曲してい
るからであって、この湾曲があっても本発明の作用効果
を享受できる。
【0046】各直管343out,343inの長さは、外側の直
管343outの上端が内側の直管343inの上端よりも所定長
さdだけ長くなるように設定される。外側の直管343out
の上端には、金属製のキャップ341が外嵌され、適宜の
締め付けバンド344により固定されている。なお、本実
施形態においては、外側の直管343outから別体とされた
キャップ341により、該直管343outの上端を封止する構
成としたが、両者を一体形成してもよい。
【0047】本実施形態のウォーターキャッチャ34は以
上の如く構成され、図5にて白抜矢符で示す如く、ウォ
ーターマフラ31からの排気は、まず、内側の曲げパイプ
342inに流入し、その上方の内側の直管343inの上端から
外側の直管343out内に排出される。このとき、排気は、
小径の内側の直管343inから大径の外側の直管343outへ
排出されるので、排圧が低下し、消音される。外側の直
管343outに排出された排気は、次いで、外側の直管343o
ut内を下方へ移動し、外側の曲げパイプ342outを介し
て、接続バンド46により接続された適宜の接続通路37を
通って排気出口38へ導かれ、船外へ排出される。
【0048】従って、航行状態において、排気出口38か
ら逆流する水は、接続通路37,外側の曲げパイプ342out
を介して外側の直管343out内へ流入するが、その液面が
内側の直管343inの上端に達するまで内側の直管343in内
へ流入することはなく、従って、ウォーターマフラ31、
更にはエンジンE内へ水が流入することはない。
【0049】また、艇の転倒時には、排気出口38から流
入してきた水は、接続通路37,外側の曲げパイプ342out
を介して外側の直管343out内へ流入するが、内側の直管
343inからの排圧の方が圧力が高いため、内側の直管343
in内へ流入することはなく、従って、ウォーターマフラ
31、更にはエンジンE内へ水が流入することはない。そ
して、艇が起こされたときに、外側の直管343outに溜ま
った水は、再び、外側の曲げパイプ342out,接続通路37
を介して排気出口38へ自然に流れ、船外へ排出される。
【0050】本実施形態のウォータキャッチャ34におけ
る消音効果は、その材質,外側の直管343out並びに内側
の直管343inの径寸法及び肉厚等、様々なパラメータを
変更することによっても調節可能であるが、例えば、流
入水量に基づいて上記パラメータを設定し、前述した外
側の直管343out及び内側の直管343inの上端の差である
上記所定長さdを、実際の消音状態を観察しながら調節
することが可能である。本実施形態においては、外側の
直管343out及び内側の直管343inの材質をゴム材製とし
たので、このような調節は容易である。
【0051】また、前述したキャップ341は、次のよう
に構成することも可能である。例えば、図7(a)にお
いて参照符号“341a”として示す如く、外方へ膨出させ
て椀状に形成する。このような形状とした場合、艇を転
倒状態から起こしたときに、外側の直管343outに溜まっ
た水が内側の直管343in内に流入するのをより効果的に
抑制することが可能である。
【0052】また、図7(b)において参照符号“341
b”として示す如く、キャップ341bの端面部分を二重構
造にする。このような形状とした場合、内側の直管343i
nを介してキャップ341bに噴射される排気がこのキャッ
プ341bの端面部分を振動させたときの振動音を抑制する
ことができる。
【0053】さらに、図7(a)に示した構成のキャッ
プ341aを、図7(b)に示したような二重構造とするこ
とも可能である。また、二重構造とした内側の壁部分を
パンチングメタル状又は金網状に構成することも可能で
ある。このように構成した場合、外側及び内側の壁間
が、排気の所謂「共鳴室」として作用し、より大きい消
音効果を得ることができる。
【0054】本実施形態のその他の構成及び作用は上記
第1実施形態と同様であり、同様の部分には同一の参照
符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0055】
【発明の効果】本発明に係るジェット推進型の小型滑走
艇の排気構造によれば、エンジンからの排気通路に、上
下方向に延び、上端を封止された管材からなるウォータ
ーキャッチャを備えさせ、このウォーターキャッチャの
長手方向の中途にてエンジンと接続し、下端を船外へ開
放することにより、また、エンジンからの排気通路に、
上下方向に延び、その外管の上端を封止された二重管か
らなるウォーターキャッチャを備えさせ、このウォータ
ーキャッチャの内管の下端を前記外管を嵌通してエンジ
ンに接続し、前記外管の下端を船外へ開放することによ
り、消音効果が大きく、転倒時であってもエンジンへの
水の浸入を抑制することができる。
【0056】
【付記】前記外管の上端は、前記ウォーターキャッチャ
とは別体に構成されたキャップにより封止されているこ
とを特徴とする請求項4記載の小型滑走艇の排気構造。
【0057】前記外管の上端面は、外方へ膨出した形状
をなしていることを特徴とする請求項4又は5記載の小
型滑走艇の排気構造。
【0058】前記外管の上端面は、二重壁構造とされて
あることを特徴とする請求項4又は5記載の小型滑走艇
の排気構造。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る小型滑走艇の全体側面図であ
る。
【図2】 図1の全体平面図である。
【図3】 第1実施形態に係る小型滑走艇の排気構造を
示す要部の側面透視図である。
【図4】 第2実施形態に係る小型滑走艇のウォーター
マフラとウォーターキャッチャとの配置構成を示す艇の
前方左側からの斜視図である。
【図5】 図4に示したウォーターマフラ及びウォータ
ーキャッチャの縦断面図である。
【図6】 第2実施形態のウォーターキャッチャを構成
する曲げパイプの構成を示す斜視図である。
【図7】 第2実施形態のウォーターキャッチャの外管
の上端を封止するキャップの他の形態を示す要部の縦断
面図である。
【符号の説明】
30 排気通路 31 ウォーターマフラ 34 ウォーターキャッチャ 37 接続通路 38 排気出口 341,341a,341b キャップ 340out 外管 340in 内管 342out 外側の曲げパイプ 342in 内側の曲げパイプ 343out 外側の直管 343in 内側の直管 E エンジン L 喫水線 P ウォータージェットポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォータージェットポンプで加圧・加速
    された水を後方の噴射口から噴射してその反動によって
    推進し、前記ウォータージェットポンプを駆動するエン
    ジンからの排気を排気通路を介して船外へ排出する小型
    滑走艇の排気構造において、 前記排気通路は、上下方向に延び、上端を封止した管材
    からなるウォーターキャッチャを備え、該ウォーターキ
    ャッチャは、その長手方向の中途にて前記エンジンに接
    続され、下端を船外へ開放するように構成されているこ
    とを特徴とする小型滑走艇の排気構造。
  2. 【請求項2】 前記排気通路は、前記エンジンと前記ウ
    ォーターキャッチャとの間に接続されたウォーターマフ
    ラを更に備え、該ウォーターマフラは、前記ウォーター
    キャッチャとの接続箇所を喫水線よりも高い位置に配さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の小型滑走艇の
    排気構造。
  3. 【請求項3】 前記ウォーターキャッチャは、前記エン
    ジンとの接続箇所よりも上方の位置にて、その内部へ冷
    却水を放出するように構成されていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の小型滑走艇の排気構造。
  4. 【請求項4】 ウォータージェットポンプで加圧・加速
    された水を後方の噴射口から噴射してその反動によって
    推進し、前記ウォータージェットポンプを駆動するエン
    ジンからの排気を排気通路を介して船外へ排出する小型
    滑走艇の排気構造において、 前記排気通路は、上下方向に延び、その外管の上端を封
    止した二重管からなるウォーターキャッチャを備え、該
    ウォーターキャッチャは、内管の下端を前記外管を嵌通
    して前記エンジンに接続され、前記外管の下端を船外へ
    開放するように構成されていることを特徴とする小型滑
    走艇の排気構造。
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